JPS6146632B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来のコンクリート建築におけるスラブ下の型
枠工法は、型枠を組立てるときにはサポートの上
端に別個の接続金具を嵌着して該サポートを立
て、その接続金具内に大引を嵌合して載せた後、
大引上に根太を井桁状に組合わせて載せ、その
後、根太上に堰板を張設して型枠を構成する。一
方、型枠を解体するときは下方のサポートより取
除くから、サポートの上に載つている上記の堰
板、根太、大引等を支えていながら順次下方のサ
ポートより取外す。従つて、その型枠を組立てま
たは解体している途中に間違つたりすると型枠の
部材がずれ落ちたりして人身事故を起す危険性が
ある。特に、現在は堰板、根太、大引等が金属で
できているため、重い上に滑り易く取扱い難くて
危険性が大であり、且つ相当の人手を必要とする
欠点があつた。

そこで、本発明は上記欠陥を解消するため、コ
ンクリート建築におけるスラブ下の型枠として使
用する堰板を重量、運搬の問題等の理由から大型
化を避け、金属製の比較的小さく堅牢に形成して
その中央部下方に連結金具およびクランプを介し
てサポートのパイプ状本体の上端部を着脱可能に
固定し、該パイプ状本体の下端部をジヤツキのね
じ杆に嵌合して堰板付きサポートを構成し、順次
その堰板付きサポートを作業者が持運んで並置
し、隣接した堰板を止め片により着脱可能に連結
するだけでスラブ下の型枠を組立て、従来のよう
に板および根太および大引を使用することなく、
それらを省いて型枠を構成し型枠の部材を減少し
て作業上至便であり、一方、堰板がサポートと一
体で、ずれ落ちるおそれは絶対になく、順次作業
者が堰板付きサポートを持運んで型枠の組立てお
よび解体を同じような操作で安心して安全に、し
かも簡易迅速に行うことができ、操作し易く人手
も少なくて容易に作業し得るようにしたことを特
徴とするコンクリート建築におけるスラブ下の型
枠工法に係るものである。

図面に示す本発明の１実施態様についてその構
造を説明すれば、１はコンクリート建築物のスラ
ブの下面を形成するコンクリート型枠の金属製の
堰板で、例えば80cm×80cmのように比較的小さく
形成し、下面には縁枠２および十字形中桟３を装
設してその縁枠２および中桟３には適宜に通孔
４，５を穿設する。

６は堰板１の中央下方に取付ける連結金具で、
その正方形台板７の４隅上に固定した突片８をそ
れぞれ十字形中桟３の各片に重合させて台板７上
に中桟３を載置し、突片８の通孔９と通孔５にボ
ルト・ナツト１０を挿着して堰板１に固定し、台
板７の中央下方にパイプよりなる支軸１１を突設
して下面外方部には通孔１２を穿つた突片１３を
固設する。

ａはサポートを示し、１４はサポートａのパイ
プ状本体で、その上端部内に支軸１１を嵌合して
上縁上に台板７を載置し、本体１４の上端に着脱
可能に嵌着したクランプ１５の側方腕１６を突片
１３に重合して該側方腕１６の通孔と通孔１２に
ボルト・ナツト１７を挿着し、連結金具６および
側方腕１６付きクランプ１５を介して堰板１とサ
ポートａの本体１４とを一体に固定する。１８は
サポートａのジヤツキをなすねじ杆で、その下端
に座板１９を設けて中間部にハンドル２０付き調
節雌ねじ環２１を螺合する。２２は隣接した堰板
１を連結するＵ形クリツプである。

Ａはコンクリート建築物の下方階のスラブ、Ｂ
はその上方階のスラブを示す。

次にそのスラブ下の型枠の施工法を説明する。
連結金具６を介して上端に堰板１を取付けたサポ
ートａの本体１４の下端部をねじ杆１８に嵌合し
て本体１４の下縁を雌ねじ環２１に当て、作業者
各人が両手で本体１４、ねじ杆１８をそれぞれ把
持して堰板１付きサポートａを携帯しスラブＡ上
の所要箇所まで持運んでその所に載置する。そこ
で、ハンドル２０により雌ねじ環２１を回転し堰
板１付きサポートａを伸縮調節してその堰板１の
スラブＡ上の高さを所定になす。

以下順次上記操作を操返し、第１図に示すよう
に堰板１を互いに接合させると共に堰板１の上面
を同一平面上に位置させて堰板１付きサポートａ
をスラブＡ上に並置し、隣接した堰板１の縁枠２
をそれらの通孔４に１端部を挿通するＵ形クリツ
プ２２により挟持して互いに隣接した堰板１を連
結すれば、スラブＢの下方の型枠を構成する。

そこで、堰板１上にコンクリートを打設し、そ
のコンクリートが固まつてスラブＢが形成された
後型枠を解体するときは、上記と反対にＵ形クリ
ツプ２２を取除いた後、ハンドル２０により雌ね
じ環２１を回転して堰板１付きサポートａを縮小
させ、その後、作業者が両手で本体１４とねじ杆
１８をそれぞれ把持して堰板１付きサポートａを
順次取外すと型枠を解体することができ、一方、
その堰板１付きサポートａを順次取外すと型枠を
解体することができ、一方、その堰板１付きサポ
ートａはそのまま所要箇所まで持運び、再度上記
と同様に使用してこれによりスラブ下の型枠を組
立てることができる 一方、ボルト・ナツト１０，１７を取除くと、
堰板１、連結金具６およびサポートａは分離す
る。

なお、上記の堰板１の十字形中桟３に代えて、
第７図に示すように井桁状の中桟３′を設けてあ
る堰板１′においても、同様に利用することがで
きる。

ボルト・ナツト１０，１７に代えてＵ形クリツ
プを使用し、これにより堰板１、連結金具６およ
びサポートａを連繋してそれらを一体に固定して
も上記と同様に作用する。また、Ｕ形クリツプ２
２に代えて隣接した堰板１を適宜の止め片により
着脱可能に連結してもよい。

本発明は上記のように、コンクリート建築物の
スラブ下面を形成する型枠の堰板を比較的小さく
構成し、且つ堰板の中央部下方に連結金具および
クランプを介して直接サポートを固定し、互いに
その堰板を接合させて堰板付きサポートを並置し
隣接した堰板を止め片により連結するだけでスラ
ブ下の型枠を構成するから、堰板がサポートと一
体でそれがずれ落ちるおそれは絶対に無い上に、
その堰板付きサポートのバランスは良好である。
従つて、型枠の組立ておよび解体を容易に安心し
てなし得る上に、型枠の解体も組立てと同じよう
に操作して行うことができて安全である。

更に、順次作業者がサポートを把持して堰板付
きサポートを所要箇所へ持運び得るので、操作し
易く人手も少なくてよく、且つ、従来のように根
太および大引を使用しないから、資材を節減し型
枠部材が少なくて型枠の組立ておよび解体を簡易
迅速に行うことができ、取扱い易くて作業能率を
向上する上に、部材の運搬および保管が容易とな
つて実用上有益である。

その上、サポートには従来一般に使用のサポー
トを利用し得て作業上便利である上に、部材の連
結は確実堅固で、その組立てに信頼性があり、し
かも、堰板付きサポートはそのサポート下端のジ
ヤツキのねじ杆を利用して伸縮調節するから、サ
ポートを円滑微細且つ迅速に伸縮調節してすべて
の堰板を正確に同一平面上に位置させることがで
き、一方、堰板付きサポートはそのまま持運んで
直ちに再度使用できて作業上便利なる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施態様を示すコンクリー
ト建築物のスラブ下の型枠の正面図、第２図は同
上堰板への連結金具取付部の平断面図、第３図は
堰板とサポートの連結部の正断面図、第４図はそ
の連結金具の平面図、第５図は正面図、第６図は
堰板の斜面図、第７図はその堰板の他の実施例を
示す斜面図である。 １……金属製堰板、６……連結金具、７……台
板、１１……支軸、ａ……サポート、１４……パ
イプ状本体、１５……クランプ、１８……ジヤツ
キのねじ杆、２２……Ｕ形クリツプ等の止め片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 金属製堰板の中央部下方に連結金具の台板を
   着脱可能に取付け、その台板の中央部下方に突設
   した支軸をサポートのパイプ状本体の上端部に嵌
   合して連結金具をそれに連結したクランプにより
   パイプ状本体に着脱可能に固定し、該パイプ状本
   体の下端部をジヤツキのねじ杆に嵌合して堰板付
   きサポートを構成し、順次その堰板付きサポート
   を作業者が持運んで堰板を互いに接合すると共
   に、サポートのジヤツキを操作し堰板を同一平面
   上に位置させて堰板付きサポートを並置し、隣接
   した堰板を止め片によつて着脱可能に連結するこ
   とを特徴とするコンクリート建築におけるスラブ
   下の型枠工法。