JPH0227079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来、コンクリート構築において、高層鉄骨構
造では、クレーンで揚重する型式の鋼製作業床が
多く使われているが、重機を使用しない低層およ
び中層鉄骨構造の作業現場では、組立ておよび解
体が簡単で作業用、資材置場用等に使用する仮置
台が要求されている。

そこで、本考案は上記要望に応じるため、下端
に当て金および締付ボルト付きコ形ガードクラン
プを装着した両側支柱の中間部を支持ボルトおよ
びそのねじに螺合した蝶ナツトにより開閉可能に
連結し、両側のコ形ガードクランプで鉄骨の工形
梁の上方フランジを挟持して梁上に固定し、その
支柱上の受板を利用して梁間に仮置台を設置し、
着脱および開閉が可能で種々の大きさの梁に転用
し得て作業上至便である上に、両側支柱の中間部
が支持ボルトで連結されたことにより、それらが
一体のＨ形状態で作用して負荷を両側の支柱によ
り受止め、仮置台を鉄骨上に堅固に支持して安全
上有益なるようにした鉄骨上の仮置台用脚に係る
ものである。

図面に示す本考案の１実施例についてその構造
を説明すれば、Ａはコンクリート構築における鉄
骨の工形梁、ａは梁Ａ上に取付ける仮置台用脚を
示し、１，１は脚ａのコ形鋼よりなつて開放側が
外側へ向かう両側支柱で、その支柱１の上端に数
個の通孔２を穿設した受板３を、下端にアングル
の当て金４をそれぞれ固着し、１側支柱１の中間
部には両遊離端縁間にわたして止め板５を張設す
る。

ｂはコ形ガードクランプで、コ形台金６の下片
の中間部のねじ孔に締付ボルト７を螺通して構成
し、該台金６の開放側を左右対向側へ向けて上片
を当て金４の横片上に固着し、且つその台金６の
上片上において支柱１内に補強金８を架設して支
柱１の下端部にコ形ガードクランプｂを装着す
る。９は基端に頭部１０を設けた支持ボルトで、
他側より支柱１，１の中間部の通孔および止め板
５の中間部の通孔に挿通して該支持ボルト９の先
端突出ねじ１１に蝶ナツト１２を螺合し、その頭
部１０は他側支柱１に溶接する。

Ｂはビーム、１３はその両端のアングルの取付
金、１４はビームＢの取付用ボルト、１５は根
太、１６は足場板である。

次にその使用法を説明する。適宜にハンドル１
２をねじ戻して脚ａの支柱１，１を開き、その
後、第５図に示すように、梁Ａの上方フランジ上
に脚ａの両側当て金４を載せ支柱１，１を閉じて
両側の台金６を梁Ａの上方フランジの両側部に嵌
合してその両側縁に当てた後、取付ボルト７をね
じ込んで梁Ａの上方フランジに締付ければ、脚ａ
はガードクランプｂ，ｂによつて梁Ａ上に固着す
る。次いで、蝶ナツト１２を適宜にねじ込み、支
持ボルト９によつて支柱１，１が平行に保たれる
ようにその中間部を連結支持する。

上記のように操作して仮置台を設置する必要箇
所の梁Ａ，Ａ上に適当間隔で適当数の脚ａ，ａを
取付けた後、第５図に示すように、順次梁Ａ，Ａ
の脚ａ，ａの対向側支柱１，１上にわたしてビー
ムＢを掛けわたし、その支柱１上の受板３とビー
ムＢの取付金１３の通孔にボルト１４を挿着して
それらを固定し、その後、隣接したビームＢ上に
わたし根太１５を置いてその根太１５上に足場板
１６を敷設すると、鉄骨上に仮置台が設置され
る。従つて、その仮置台を、搬入される資材の置
場や作業者の通路等として使用する。

一方、上記仮置台を解体するときは、上記と反
対に、順次足場板１６、根太１５を取外した後、
ボルト１４を取除いてビームＢを除去し、その
後、ボルト７の締付けをゆるめてガードクランプ
ｂ，ｂを開き梁Ａの上方フランジから脱離して脚
ａを取外すと、仮置台を解体することができる。

なお、上記蝶ナツト１２に代えて他の形態のナ
ツトを使用してもよい。

本考案は鉄骨上の仮置台用脚を上記のように構
成したから、その下端部のガードクランプの締付
ボルトの操作によつて鉄骨に簡易迅速に着脱し得
る上に、隣接した脚上にわたしてビームを架設
し、その上に根太を置いて足場板を敷設すれば鉄
骨上に仮置台を設置することができ、鉄骨上の必
要な箇所に任意且つ迅速に仮置台を設置し、その
仮置台を鉄骨上に搬入される資材の置場や作業者
の通路等として使用し、また、そのまま配筋作業
もなし得られ、一方、作業終了後は容易に取除く
ことができて作業および取扱上極めて便利であ
る。

更に、当て金を梁上に当てガードクランプの締
付ボルトにより梁に固定して火気を使わないた
め、安全である上に、脚にかかる梁の長手方向へ
の力は、両側の当て金と梁の当接によつて受止め
られ、一方、梁の横方向への力は、両側支柱とそ
の中間部を連結する支持ボルトが一体のＨ形状態
となり作用してこれにより受止められ、脚による
足場板付きビームの梁への連結支持は堅実且つ安
全である。

その上、任意に転用し得る上に、ガードクラン
プ付き両側支柱が開閉可能であるので、種々の大
きさの梁に兼用することができ、汎用性が大で作
業上至便であり、且つ構造が簡単で容易安価に製
作し得られ、その操作は簡易なる等の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係る鉄骨上の仮置
台用脚の縦断正面図、第２図は側面図、第３図は
平面図、第４図は斜面図、第５図はその仮置台用
脚を使用して鉄骨上に仮置台を設置した状態の正
面図である。 Ａ……梁、１……支柱、３……受板、４……当
て金、ｂ……ガードクランプ、７……締付ボル
ト、９……支持ボルト、１１……ねじ、１２……
蝶ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 並列して立設する１対の支柱の各々の上端に受
   板を、下端には工形梁上への当て金および該工形
   梁の上方フランジに着脱可能に嵌合して固定する
   締付ボルト付きコ形ガードクランプをそれぞれ装
   着し、そのコ形ガードクランプの開放側を対向さ
   せて両側支柱を並列し、該両側支柱の中間部を支
   持ボルトおよびそのねじに螺合した蝶ナツトによ
   り開閉可能に連結してなる鉄骨上の仮置台用脚。