JPS6144356Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は真空インターラプタの可動リード棒
操作金具の改良に関する。

第１図及び第２図は従来例を示す一部を断面し
た正面図及び側面図で、両図において、１は絶縁
フレームで、このフレーム１には真空インターラ
プタ２が配装される。真空インターラプタ２の固
定リード棒３は端子板４に接触され、かつボルト
５により端子板４とともに側壁１ａに螺着され
る。６は平座金、７はばね座金である。前記端子
板４は図示側壁１ａの上部でもボルト８とナツト
９により側壁１ａに螺着される。１０は平座金、
１１はばね座金である。１２は真空インターラプ
タ２の可動リード棒で、この可動リード棒１２の
真空インターラプタ２に近い側には割ナツト１３
が取付けられ、ボルト１４により固着される。割
ナツト１３には座金１５ａ，１５ｂに挾持されて
可撓リード線１６の一端がボルト１７ａ，１７ｂ
により固着される。可撓リード線１６の他端は側
壁１ｂにボルト１８、ナツト１９により固定され
た端子板２０にボルト２１を用いて固着される。
なお、２２は平座金、２３はばね座金である。

前記可動リード棒１２には調整ボルト２４が一
体形成されて図示右方に延設され、この調整ボル
ト２４には電極圧接ばね２５が嵌装される。２６
は前記圧接ばね２５から筒体２７を介して調整ボ
ルト２４に嵌装される押上げ金具で、この押上げ
金具２６はブロツク体の中央に調整ボルト２４が
貫通される孔２６ａを有し、かつ側面には軸部２
６ｂ，２６ｃが突設されている。前記押上げ金具
２６の上部には絶縁軸２８が前記調整ボルト２４
と直交するように配装される。２９は絶縁軸２８
と一体成形されたリブで、このリブ２９は各相の
絶縁壁として作用する。前記絶縁軸２８の中央部
に金属製の芯３０が埋設されているとともに軸２
８の外周部には２つの突起３１，３１が設けられ
ている。３２，３２はＬ字形状の軸受金具で、こ
の金具３２，３２には押上げ金具２６の軸部２６
ｂ，２６ｃが嵌装される軸孔を有し、かつ前記突
起３１，３１に嵌め込まれる回り止め用のコ字形
部３３，３３が形成されている。３４，３４は軸
受金具３２，３２を絶縁軸２８に固定させるボル
トで、このボルト３４，３４は突起３１，３１に
埋設される埋込金具に螺装される。３５，３６は
ナツトである。

上記のように従来の軸受金具３２，３２は組立
上から分割形に形成されているため、軸孔の中心
位置を形成するのがむずかしい。この結果押上げ
金具２６の軸部２６ｂ，２６ｃの嵌装状態が不適
合になり、押上げ金具２６が操作時に円滑に回動
しなくなる。また、軸受金具３２，３２の絶縁軸
２８への固定手段が取付スペース等の関係でボル
ト３４，３４の一点締付であり、かつ回り止めよ
うに形成したコ字形部３３，３３のために、突起
３１，３１とコ字形部３３，３３との間に微少ギ
ヤツプが形成される。このギヤツプのために通電
時の電磁界により芯３０との間にコロナ放電を生
じ、このコロナ放電のために絶縁軸２８に絶縁破
壊を生じるおそれが多分にあつた。

この考案は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、軸受金具の取付調整作業を容易にするととも
に、コロナ放電の発生を防止するようにした真空
インターラプタの可動リード棒操作金具を提供す
ることを目的とする。

以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明
するに、第１図及び第２図と同一部分は同一符号
を付してその説明を省略する。

第３図は組立完了時の側面図であり、第４図は
軸受金具４０を示す斜視図、第５図は押上げ金具
５０を示す斜視図である。まず第３図及び第４図
において、軸受金具４０はＵ字形状の両端を互い
に反対方向に直角に折曲させ、その折曲片を取付
部４１，４１に形成させて構成されたもので、前
記Ｕ字形状の対向壁４２，４２には後述の押上げ
金具５０の軸部５１，５１が嵌装される軸孔４
３，４３が穿設される。この軸孔４３，４３は対
向壁４２，４２に形成される軸部５１，５１の落
し溝４４，４４と連通される。前記押上げ金具５
０は第５図に示すようにブロツク体５２に調整ボ
ルト２４が嵌装される透孔５３を穿設し、かつ透
孔５３と直交するブロツク体５２の側面に軸部５
１，５１が突設されている。前記軸部５１，５１
はそれぞれ平坦面５１ａ，５１ｂとなるように２
面が切り取られる。この平坦面５１ａ，５１ｂの
厚みは前記軸受金具４０の落し溝４４，４４を通
過できる厚さとする。第５図のように形成した押
上げ金具５０を第４図に示す軸受金具４０に嵌め
込むには押上げ金具５０の軸部５１，５１が軸受
金具４０の落し溝４４，４４を通過できるように
回動させて軸孔４３，４３に嵌め込む。軸部５
１，５１が軸孔４３，４３に嵌め込まれた後、押
上げ金具５０を90度回動させ、その透孔５３に第
１図に示した調整ボルト２４を嵌挿させる。ま
た、第１図に示した絶縁軸２８の突起３１，３１
には予め埋込金具３７，３７が設けられていて、
埋込金具３７，３７を突起３１，３１の面より２
mm程度突出させる。このように形成された埋込金
具３７，３７と軸受金具４０の取付部４１，４１
に穿設されたボルト孔４５，４５とを一致させ、
ボルト孔４５，４５からボルト３８，３８を用い
て絶縁軸２８に軸受金具４０を固定する。このよ
うに軸受金具４０と押上げ金具５０とを形成する
ことにより軸受金具の取付調整作業が容易とな
る。

以上述べたようにこの考案によれば、軸受金具
は取付部と一体成形してあるとともに押上げ金具
が嵌め込まれる軸孔及び落し溝を形成し、しかも
絶縁軸に軸受金具を取付ける際、その軸と軸受金
具とを所定間隔離して取付けるとともに軸受金具
には従来のような回り止め用コ字形部を形成しな
いので、絶縁軸との間に微小ギヤツプの発生もな
くなるので、コロナ放電の発生が防止できる。ま
た、軸受金具に押上げ金具を装着してその作動状
態を確認した後で軸受金具を絶縁軸に取付けるこ
とができるので取付調整の作業性が良い等の効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来例を示す一部を断面し
た正面図及び側面図、第３図〜第５図はこの考案
の一実施例を示すもので、第３図は組立完了時の
側面図、第４図は軸受金具の斜視図、第５図は押
上げ金具の斜視図である。 ２８……絶縁軸、３１，３１……突記、３７，
３７……埋込金具、４１，４１……取付部、４
２，４２……対向壁、４３，４３……軸孔、４
４，４４……落し溝、４５，４５……ボルト孔、
５０……押上げ金具、５１，５１……軸部、５１
ａ，５１ｂ……平坦面、５２……ブロツク体、５
３……透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 真空インターラプタの可動リード棒に嵌装され
   た電極圧接ばねと、この圧接ばねから筒体を介し
   て前記リード棒の端部に嵌装され、両側面に軸部
   を有する押上げ金具と、この押上げ金具の上部に
   可動リード棒と直交するように配装された真空イ
   ンターラプタ操作用の絶縁軸と、前記押上げ金具
   の軸部が嵌合される軸孔を有し、前記絶縁軸に固
   着された軸受金具とを有する真空インターラプタ
   の操作金具装置において、前記軸受金具はＵ字形
   状に一体形成されるとともに端部を折曲させて取
   付部を有するように形成され、かつ軸受金具には
   押上げ金具の軸部が嵌合される軸孔を有するとと
   もにこの軸孔と連通されて前記軸部を嵌め込み可
   能の落し溝を設け、この落し溝は軸孔の径よりは
   小さく前記軸部に形成される２つ平坦面が通過可
   能な径に形成し、しかも前記絶縁軸に設けられる
   埋込金具をその軸面より所定長突出させ、この金
   具に前記軸受金具の取付部を固着させたことを特
   徴とする真空インターラプタの可動リード棒操作
   金具。