JPS6141990B2 - - Google Patents

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JPS6141990B2
JPS6141990B2 JP10500083A JP10500083A JPS6141990B2 JP S6141990 B2 JPS6141990 B2 JP S6141990B2 JP 10500083 A JP10500083 A JP 10500083A JP 10500083 A JP10500083 A JP 10500083A JP S6141990 B2 JPS6141990 B2 JP S6141990B2
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JP
Japan
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treatment
phosphate
adsorption
steel sheet
bath
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JP10500083A
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JPS59232275A (ja
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Yoshio Shindo
Taketoshi Taira
Wataru Hotsuta
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPS59232275A publication Critical patent/JPS59232275A/ja
Publication of JPS6141990B2 publication Critical patent/JPS6141990B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/78Pretreatment of the material to be coated

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は冷延鋼板・片面表面処理鋼板およびそ
の製造法に関するものである。 本発明の第1の目的は自動車用鋼板の様にプレ
ス成形などの加工を行なつた後に塗装下地処理と
してのリン酸塩処理を施した後塗装を施して使用
する場合に、リン酸塩処理性および塗装後の耐食
性に優れた冷延鋼板を提供することである。 本発明の第2の目的は片面めつき鋼板の様に鋼
板の一方の面が鉄面である場合にその鉄面に対し
優れたリン酸塩処理性および塗装後の耐食性を有
する片面めつき鋼板およびその製造方法を提供す
るものである。 リン酸塩処理性は鋼板最表面の偏析成分と濃
度、酸化皮膜の組成や厚さまた、鋼板の化学成分
などの影響を受ける。例えば、リン酸塩処理性の
悪い鋼板として、 (1) 焼鈍工程中で生成した酸化皮膜を酸洗あるい
は研摩、研削などの方法で除去した鋼板。 (2) 鋼材組成としクロム1%以上、Si1%以上、
Ti0.08%以上を1種または2種以上を含有する
鋼板。 (3) 片面が鉄面であり、他面がめつき面である鋼
板で、 電気めつき法による場合はめつき前処理と
して酸洗が行なわれ、また多くの場合酸洗浴
であるめつき浴中を通過するため酸洗と同様
の影響を受けた鉄面を有する片面電気めつき
鋼板の鉄面、 溶融めつき法による場合はめつき金属の鉄
面への裏廻りあるいは付着を防ぐことが困難
であると共に高温状態で溶融めつき浴から出
てくるために鉄面の酸化は多少なりとも避け
られない。 このためにめつき終了後酸洗あるいは研摩、研
削などにより鉄面を処理した片面溶融めつき鋼板
の鉄面、などがある。 本発明は上述したような鋼板の特に鉄面のリン
酸塩処理性を飛躍的に改善させることにある。 ところで従来、リン酸塩処理性の劣る鋼板の処
理性を向上する手段としてはプレス成型−脱脂
後、リン酸塩処理直前に、リン酸ソーダ系の懸濁
液をスプレーする方法が知られている。 リン酸塩処理液自体の、反応性を上げるため
に、微量の重金属塩を添加する方法も公知であ
る。 しかるに、例えば加工後の成型品に懸濁液をス
プレーする方法は、一連のリン酸塩処理工程に新
たに一工程挿入することにより、設備的・コスト
的に負担も大きく、既設ラインの仕様によつては
不可能なこともある。処理液自体に重金属塩を添
加する方法は、自動車の如く各種の表面性状をも
つ部材から構成した物品を処理する場合には、他
の部材の反応を促進させるので、部位によつては
過度の皮膜析出を起させる必配がある。勿論、化
成処理液のコスト自体も上昇する。 本発明者らは、これらの従来技術の欠点を完全
に排除し、鋼板製造工程において簡便、確実に適
用出来、しかも処理効果の大きい技術を見つけ出
し、リン酸塩処理性の劣る鋼板を従来の箱型焼鈍
材並みの処理性まで向上させることに成功した。 具体的には鋼板表面の酸化皮膜などを除去した
高清浄度の鉄面に(1)メルカプタン類、(2)チオシア
ン類、(3)チオフエン誘導体、(4)スルフイド類、(5)
ジスルフイド類、(6)チオカーボニル基を有する化
合物類の中から選らばれた1種または2種以上の
硫黄化合物を硫黄分として0.01〜500mg/m2の範囲
で吸着している冷延鋼板(片面めつき鋼板などを
含む)およびそれらの製造法を提供するものであ
る。 本発明の鋼板は後に実施例に示すように通常工
程におけるバツチ式箱型焼鈍材と同等以上のリン
酸塩処理性を有する他、塗装を施した時の塗装耐
食性はバツチ式箱型焼鈍材より優れている。塗装
耐食性が良くなる理由は通常のバツチ式箱型焼鈍
材の表面に発生しやすいグラフアイトその他のカ
ーボン状物質および珪素、アルミニウム或いは化
合物などのリン酸塩皮膜形成を阻害し塗装耐食性
を劣化させる表面汚染物質が、電解処理除去され
て、本発明による後述の処理効果が発揮され、皮
膜欠陥の極めて少ないリン酸塩皮膜が稠密に形成
されるためと考えられる。 本発明の鋼板が何故良好なリン酸塩処理性を有
するかについては完全に解明された訳ではないが
次の理由と考えられる。 リン酸塩皮膜の形成はリン酸塩処理の初期にお
いてリン酸塩結晶核が速やかに生成することでち
密な結晶が生成すると共にリン酸塩皮膜の形成が
短時間に完了する。この様にリン酸塩処理反応性
を促進させるために、リン酸塩処理の前処理とし
て、脱脂液中あるいは、脱脂後に表面調整剤を用
いている。表面調整剤は主にチタンコロイドが使
用されている。チタンコロイドは鋼板表面に吸着
してリン酸塩結晶核のサイト(site)の役割をし
てリン酸塩処理反応性を促進する。表面調整剤を
使用せずにリン酸塩処理を施こした場合にはリン
酸塩皮膜の形成に長時間を要すると共に結晶が粗
大なものとなり、塗装性能が著しく劣化する。 また、表面調整剤を用いた場合でも、リン酸塩
処理性の悪い鋼板ほど表面調整剤であるチタンコ
ロイドの吸着量が少なくリン酸塩皮膜の形成が長
時間になると共に結晶が粗大化して塗装性能が劣
化する。 本発明の鋼板表面には(1)メルカプタン類、(2)チ
オシアン類、(3)チオフエン誘導体、(4)スルフイド
類、(5)ジスルフイド類、(6)チオカーボニル基を有
する化合物類のうち1種または2種以上が吸着し
ている。これらの化合物の極性基には弧立電子対
(結合に使われていない電子対)を持つている硫
黄がある。この硫黄の孤立電子対の作用により、
前述したリン酸塩処理における表面調整剤である
チタンコロイドの吸着量が増加して、リン酸塩処
理性が著しく向上すると考えられる。孤立電子対
のない硫酸塩類などではリン酸塩処理性の向上効
果がまつたく見られない。また、孤立電子対が1
つである亜硫酸塩類などでは、後述する様に鋼板
表面に吸着するのに孤立電子対の1つが使われる
ためにチタンコロイドの吸着能が失なわれてリン
酸塩処理性の向上効果がない。従つて、リン酸塩
処理性の向上効果がある化合物は極性基の硫黄の
孤立電子対が2つ以上ある事が必要である。 本発明でリン酸塩処理性に有効な化合物態を第
1表に示す。 第 1 表
【表】 本発明における鉄表面における不対電子対を有
する硫黄化合物の硫黄分としての付着量は、リン
酸塩処理性に対する配慮から、通常のバツチ式箱
型焼鈍材と同等のリン酸塩処理性を確保するよう
に0.01〜500mg/m2の範囲で選ばれる。0.01mg/m2
未満ではリン酸塩処理性の向上効果がほとんどな
く、望ましくは0.1mg/m2以上が良い。また500mg/
m2以上では外観が発色して商品品質が悪くなる。
望ましくは50mg/m2以下が良い。 次に上述化合物が鋼板表面に吸着する理由につ
いて述べる。これら化合物の極性基には硫黄原子
の孤立電子対がある。一方鋼板すなわち鉄原子は
空のd軌道がある。硫黄原子の結合に使われてい
ない電子対(孤立電子対)と鉄原子のd軌道を使
つて極性基と鉄との間で電子を共有して吸着す
る。従つて、鋼板表面に酸化皮膜などのない活性
面(新生面)ほど吸着は容易となる。例えばメル
カプタン類の吸着反応を(1)式で示す。 :は孤立電子対である。Rは炭化水素 この吸着は比較的非可逆性があり、アルカリ脱
脂や湯洗などでは離脱せず、物理吸着より強い吸
着を示す。 次に電解処理による製造方法について述べる。
(1)メルカプタン類、(2)チオシアン類、(3)チオフエ
ン誘導体、(4)スルフイド類、(5)ジスルフイド類、
(6)チオカーボニル基を有する化合物類(以下硫黄
化合物と称する)を含む溶液に浸漬することで鋼
板への吸着が起こるが、この場合には前述したよ
うに鋼板表面の活性化処理が必要となり、また吸
着に時間がかかると共に温度、濃度などにより吸
着速度が著しく変化するために目標とする吸着量
の制抑が困難である。そこで短時間でかつ吸着量
の制抑が容易な方法を検討した結果鋼板の極性を
陽極または陰極として電解する方法が有効である
ことを見い出した。 その第1の理由は電解作用によつて鋼板表面を
活性化して硫黄化合物の吸着を容易にすることで
ある。すなわち、陽極電解の場合は鋼板表面を溶
解する、陰極の場合は鋼板表面の酸化皮膜を還元
溶解して除去することで鋼板表面を活性化して硫
黄化合物の吸着を容易にする。第2の理由は、電
気的作用によつて硫黄化合物の吸着を促進する。
硫黄化合物の形態によつて挙動は異なるが、陽極
電解の場合、前述したように硫黄化合物の吸着反
応は硫黄化合物の極性基である硫黄原子の孤立電
子を鉄原子が受け取つて吸着することから、電子
を受け取る作用のある陽極性で吸着が足進され
る。また、硫黄化合物の内で中和塩の形態を示
す、例えばジエチルジチオカルバミン酸Naは(2)
式のように水溶液中でジエチルジチオカルバミン
酸の陰イオンとなるので陽極への吸着が促進され
る。 (C2H52NCSSNa(C2H52NCSS- +Na+ ………(2)式 陰極にする場合では、硫黄化合物の内でメルカ
プタン類(R−SH)やアミノ基(−NH2)を有す
る化合物、例えばチオ尿素((NH22CS)などは
(3)式、(4)式に示すように水溶液中で水素イオン
(H+)と反応して陽イオンとなるために、電気的
作用で陰極への吸着を促進する。 RSH+H+RSH2 + (3)式 以上述べたように、電解法は鋼板表面を活性化
して硫黄化合物の吸着を容易にするとともに電気
的作用で硫黄化合物の吸着を促進する。従つて、
電解により迅速に鋼板表面への硫黄化合物の吸着
が起り、更に電気量によつてその吸着量のコント
ロールが可能となる。 このように、陽極または陰極での電解が可能で
あることから、多種類の鋼板が本発明の対象とな
る。実施例で述べるが例えば、焼鈍過程で生成し
た酸化皮膜を有する冷延鋼板の場合は陰極電解で
酸化皮膜を除去するとともに硫黄化合物を吸着さ
せる。 また、片面亜鉛めつき鋼板の製造において鉄面
となる側にあらかじめ極薄めつきした後、この極
薄めつきを除去して鉄面を出現させる場合、陽極
電解により極薄めつきを除去するとともに硫黄化
合物を出現した鉄面に吸着させることが出来る。 通電量と吸着量の関係は浴液中の硫黄化合物の
濃度、温度及び硫黄化合物の種類によつて異なる
が、上記溶液条件をコントロールすることは容易
なので溶液条件を1定として通電量と硫黄化合物
の吸着量を前もつて調査することで容易に目標と
する吸着量を得ることが出来る。 電解条件については溶液条件により硫黄化合物
の吸着効率が変わるので一概に示せないが、大方
次の様になる。電流密度は特に規制はないが1
A/dm2〜200A/dm2が適当で、1A/dm2未満では吸
着効率が落ちて目標の吸着量を得るのに長時間を
要する。また200A/dm2以上では電解電圧の上昇
が著しくなり消費電力が高く不経済となる。10〜
100A/dm2の範囲が望ましい。 通電量は1〜100C/dm2が適当で1C/dm2未満
では目標の付着量を得るのが困難となる。100C/
dm2以上では吸着量が過多になりやすくなる。望
ましくは5〜60C/dm2の範囲が適当である。但し
この場合の冷延鋼板表面に処理を施こす通電量で
あり、酸化皮膜などが通常以上に存在する場合は
それを除去するための電気量が更に必要となる。
濃度については10-5〜10-1モル/の硫黄化合物
濃度が適当であり、10-5モル/未満になると吸
着効率が低くなり、目標の吸着量を得るために通
電量を増大させる必要が生じる。10-1モル/以
上になると浸漬状態での吸着反応が増加して、通
電量による吸着量の制抑が困難となる。望ましく
は10-4〜10-2モル/の範囲である。 溶液の温度は高温になる程度、吸着効率が高く
なるが溶液の蒸発による損失、熱エネルギーの消
費また硫黄化合物の安定性から70℃未満が適当で
ある。 溶液の電導度を高めるなどの理由から添加する
化合物の内、塩素イオン、臭化イオン、よう素イ
オンを含む化合物の添加濃度は10-2モル/以下
に規制する。これらの化合物を10-2モル/超を
添加した場合は硫黄化合物の吸着を阻害して本発
明の目的が達成出来ない。 次に具体的な製造方法について述べる。 (1) 直火炉加熱あるいは水冷熱水冷、気水冷却な
どの酸化性雰囲気中にて冷却を行なう場合は焼
鈍炉出側に設置した電解槽で、硫黄化合物を含
む電解液を用いて電解槽中で所定の通電量での
陰極電解を施したのち水洗乾燥する。 (2) 箱形焼鈍炉に際して高温脱炉を行なつた場合
は、調質圧延機の前に、電解槽、水洗槽を連設
し、(1)と同様に電解処理を施こす。 (3) 片面溶融めつき鋼板の場合には連続溶融めつ
き設備に連設された酸洗槽あるいは研削装置な
どの鉄面仕上げ設備に連設して電解槽および水
洗槽を設置し、電解槽で鉄面に電解処理を施こ
す。 (4) 片面電気めつき鋼板の場合には、連続電気め
つき設備の最終水洗槽の後に電解槽および水洗
槽を施こして、電解槽で硫黄化合物を含む電解
液を用いて所定の通電量で陽極電解を鉄面に施
こす。 (5) 片面電気めつき鋼板の製造において、鉄面と
する面に極薄めつきを施こしてからめつき面へ
クロメートなどの化成処理を施こした後、連続
電気めつき設備、化成処理などの後処理設備の
最終水洗槽の後に連設された電解槽で極薄めつ
き面を除去して片面電気めつき鋼板を製造する
場合には、電解浴中に硫黄化合物を添加して電
解槽中で陽極電解を行ない極薄めつきを除去し
て鉄面を出現させると共に硫黄化合物を鉄面に
吸着させる。 (6) 還元性雰囲気内で焼鈍を行なう場合には焼鈍
後に調質圧延機の前に電解槽、水洗槽を連設
し、電解槽中で硫黄化合物を含む電解浴を用い
て、鋼板表面に陽極電解処理を施こす。 なお、電解方法は交番電解でも可能であり、ま
た電源については全波整流、単波整流、歪み波整
流の使用が可能である。電解槽は従来の縦型、横
型セルが可能である。 次に本発明の実施例について説明する。 実施例 1 第1図は連続焼鈍による冷延鋼板の製造におけ
る本発明例の詳備配置図である。キヤツプド鋼
(C:0.06%、Si:0.01%、Mn:0.31%)の冷間
延材(板厚0.8mm)を第1図に示した設備に通過
させた。すなわち、アンコイラー1から捲戻され
るストリツプは連続焼鈍炉2において無酸化加熱
後700℃で40秒間還元均熱焼鈍して、次に一次気
水冷却で400℃まで冷却後2分間の過時効処理を
非還元性雰囲気中で行ない次に2次水冷却で急冷
した。この時に生成した酸化皮膜は酸化膜中の
Feとして380mg/m2であつた。電解槽3で本発明
の処理を施して次に水洗槽4、乾燥機5、調質圧
延機6を通過してリコイラー7で捲き取られる。 第1表に本発明の実施例および比較例を示す。 実施例 2 第2図は片面亜鉛めつき系電気めつき鋼板の製
造における本発明例の設備配置図である。連鋳ア
ルミキルド鋼(C:0.05%、Si:0.02%、Mn:
0.22%)の通常の箱型焼鈍された冷延鋼帯(板厚
0.7mm)を第2図に示した設備に通過させた。ア
ンコイラー8から捲戻されるストリツプはめつき
前処理の脱脂槽9、水洗槽10、酸洗槽11、水
洗槽12を通過後めつき槽13で片面に電気めつ
きを施され水洗槽14で水洗された後電解槽15
でめつき槽中で生成した皮膜の除去と同時に本発
明の処理を施した後、水洗槽16、乾燥機17を
経てアンコイラー18に捲取られる。この様にし
て第2図に示す連続電気めつき装置において、ラ
インスピード50m/分で片面に60g/m2のめつき
したところめつき槽16の出側でめつきしない鉄
面に黒褐色の変色が生じた。第2表に本発明の実
施例および比較例を示す。 実施例 3 第3図はめつき面にだけ化成処理を施す片面亜
鉛めつき系電気めつき鋼板の製造における本発明
例の設備配置図である。実施例2と同様の冷延鋼
板を用い、アンコイラー19から捲戻されるスト
リツプはめつき前処理の脱脂槽20、水洗槽2
1、酸洗槽22、水洗槽23を通過後めつき槽2
4で鉄面とする面に0.1〜5g/m2の極薄めつきを
施した後水洗槽25で水洗して、次に化成処理槽
26でクロメートなどの化成処理を施し水洗槽2
7で水洗後電解槽28で極薄めつきを除去して鉄
面を出現させると共に本発明の処理を施した後水
洗槽29、乾燥機30を経てアンコイラー31に
捲取られる。本実施例での極薄めつき量は1g/
m2でクロメート処理はクローム酸30g/、硫酸
120g/の浴中で浴温40℃通電量20クーロン/d
m2で電解し亜鉛めつき面にクローム60mg/m2付着
させた。第3表に本発明の実施例および比較例を
示す。 なお、実施例2、3で用いためつき液は
ZnSO47H2O200g/、H2SO425g/、
Na2SO4100g/、PH10温度60℃である。 実施例 4 第4図は連続焼鈍による冷延鋼板の製造におけ
る本発明例の設備配置図である。Ti添加鋼
(C:0.01%、Si:0.5%、Mn:1.0%、Ti:0.2
%)の冷間圧延材(板厚0.8mm)を第4図に示し
た設備に通過させた。アンコイラー32から捲戻
されるストリツプは連続焼鈍炉33で還元雰囲気
において700℃で30秒、均熱焼鈍し、炉冷した後
電解槽34で本発明処理を施し水洗槽35、乾燥
機36、調質圧延機37を経てリコイラー32に
捲取られる。第4表に本発明の実施例および比較
例を示す。第5図に本発明の電解槽の1例を示
す。 実施例、比較例におけるサンプルの評価法は次
の通りである。実施例、比較例において、リン酸
塩処理は日本パーカーライジング(株)製のスプレー
型リン酸塩処理液であるBt3118で処理した。処
理方法は、FC4328Aの脱脂剤、濃度10g/、処
理温度60℃、処理時間120秒、スプレー脱脂後、
水洗した後Bt3118を用いた全酸度15〜17ポイン
ト、遊離酸度0.4〜0.7ポイント、促進剤濃度1.5〜
2.0ポイント、Zn++1000〜800ppmに調整した液を
用いた。皮膜形成完了時間はリン酸塩皮膜が一様
にサンプル表面に形成して素地の露出が見られな
くなるまでの時間であり、判定には走査型電顕
(×500)で処理面を観察して行なつた。皮膜形成
完了時間の短時間であることはリン酸塩処理反応
性が向上している事を現わしている。120秒処理
後の判定において、皮膜量測定は常法通り、結晶
サイズは走査型電顕(×500)から判定した。皮
膜量は1.5〜2.0g/m2が適量であり、結晶サイズ
は小さい方が良好で通常15〜25μmが適当であ
る。 SST(塩水墳霧テスト)結果は、上記120″でリ
ン酸塩処理が終了した板を、120℃×10′の空焼き
後、日本ペイント(株)製カチオン電着塗料パワート
ツプU−30を20〜21μ電着塗装し、180℃×30′の
焼き付け後、鋭利なナイフで素地に達するクロス
カツトを施し、5%食塩水を使用しJISZ−2371
に従い、1000Hrの塩水墳霧を行なつた後、クロ
スカツト部をセロテープ剥離した時の剥離巾で示
した。剥離巾の小さいもの程度、塗装後耐食性は
良好である。 次に各実施例における本発明法と比較例の対比
について説明する。 第1表は実施例1の連続焼鈍中に生成した酸化
皮膜を除去する場合である。第1表の実施例1の
1は酸化皮膜を硫酸浴中で陰極電解により、本発
明の処理を実施したもので、本発明を実施しない
比較例1に比較して、リン酸塩皮膜の形成完了時
間が短かく、リン酸塩処理反応性が著るしく向上
していることを示めしている。また、結晶サイズ
も小さくち密なリン酸塩皮膜が生成し、塗装後の
耐食性も比較例3の通常の箱型焼鈍材と同等以上
の性能を示している。 実施例1の2と比較例2はリン酸塩溶液中、陰
極電解処理により酸化皮膜を除去した場合で、上
記と同様に実施例は比較例より諸性能が著しく向
上して本発明の効果により比較例3の通常の焼鈍
材と同等以上の性能を発揮する。 第2表は実施例2の片面電気亜鉛めつき鋼板の
鉄面の品質を改善する場合である。第2表の比較
例4はめつき槽内で硫酸酸性のめつき浴に接した
鉄面で、外観が黒褐色に変色して、リン酸塩処理
性が悪くまた塗装後耐食性も劣化している。比較
例5、6では陽極電解することで外観は良好にな
るが、他の性能は悪い。実施例2の1および実施
例2の2は硫酸浴およびホウ酸溶液中に硫化合物
をそれぞれ添加した本発明の実施例の場合で外
観、リン酸塩処理性、塗装後耐食性が比較例8の
冷延鋼板と同等以上の性能を示す。 第3表は実施例3の片面電気亜鉛めつき鋼板を
製造するにあたつて、鉄面のめつき浴中での外観
不良発生などの防止、めつき後にめつき面へクロ
メート処理などの化成処理を施す場合に、これら
の化成処理液との接触による鉄面の品質劣化を防
止することを目的として、鉄面側にあらかじめ極
薄めつきを施して、化成処理後に極薄めつきを除
去して鉄面を出現させる場合についてのものであ
る。比較例8は硫酸浴、比較例9はリン酸塩浴を
用いて陽極電解により極薄めつきを除去して鉄面
を出現させた。第2表の比較例7の冷延鋼板に比
較して比較例8の場合はリン酸塩処理性、塗装後
耐食性が悪く、比較例9の場合は、リン酸塩皮膜
形成完了時間が長い。実施例3の1および実施例
3の2の硫酸浴およびリン酸塩浴に硫黄化合物を
それぞれ添加した本発明の実施例の場合はリン酸
塩処理性、塗装後耐食性が比較例7の冷延鋼板と
同等以上の性能を示す。なお、1g/m2亜鉛の極
薄めつきを除去するのに要する通電量は50クーロ
ン/dm2程度であり、実施例3の1、3の2およ
び比較例8、9の鉄面の残亜鉛量は0.002g/m2
下であつた。 第4表は実施例4の連続焼鈍におけるTi添加
鋼の場合である。比較例11は還元雰囲気中で連続
焼鈍されたTi添加鋼板でありリン酸塩処理性、
塗装後耐食性が通常の箱型焼鈍された比較例4、
8に比較して悪い。実施例4の連続焼鈍の終了後
本発明を施したもので比較例10よりリン酸塩処理
性、塗装後耐食性は著しく改善され、更に比較例
4、8の冷延鋼板と同等以上の性能を示す。 以上、実施例を述べたように本発明法は比較例
に比べて、リン酸塩処理性がすぐれ、成品として
優れているばかりか作業性、例えば、脱スケール
と同時にリン酸塩処理性を向上させるなど、にお
いてもすぐれたものである。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明実施例装置の配置図、
第5図は本発明実施例装置の電解槽の拡大図であ
る。 1……アンコイラー、2……連続焼鈍炉、3…
…電解槽、4……水洗槽、5……乾燥機、6……
調質圧延機、7……リコイラー、8……アンコイ
ラー、9……脱脂槽、10……水洗槽、11……
酸洗槽、12……水洗槽、13……めつき槽、1
4……水洗槽、15……電解槽、16……水洗
槽、17……乾燥機、18……リコイラー、19
……アンコイラー、20……脱脂槽、21……水
洗槽、22……酸洗槽、23……水洗槽、24…
…めつき槽、25……水洗槽、26……化成処理
槽、27……水洗槽、28……電解槽、29……
水洗槽、30……乾燥機、31……リコイラー、
32……アンコイラー、33……連続焼鈍炉、3
4……電解槽、35……水洗槽、36……乾燥
機、37……調質圧延機、38……リコイラー、
39……電極、40……押えロール、41……通
電ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 冷延鋼板の表面に(1)メルカプタン類(2)チオシ
    アン類(3)チオフエン誘導体(4)スルフイド類(5)ジス
    ルフイド類(6)チオカーボニル基を有する化合物の
    うち1種または2種以上を含み、硫黄分として
    0.01〜500mg/m2の化合物を吸着せしめたことを特
    徴とするリン酸塩処理性に優れた冷延鋼板。 2 上記(1)メルカプタン類、(2)チオシアン類、(3)
    チオフエン誘導体、(4)スルフイド類、(5)ジスルフ
    イド類、(6)チオカーボニル基を有する化合物類の
    うち1種または2種以上で10-5〜10-1モル/を
    含む溶液中で、鋼板の極性を陽極または陰極とし
    て通電量を1〜100クーロン/dm2で電解するこ
    とを特徴とするリン酸塩処理性に優れた冷延鋼板
    の製造方法。
JP10500083A 1983-06-14 1983-06-14 リン酸塩処理性に優れた冷延鋼板およびその製造方法 Granted JPS59232275A (ja)

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