JPH02145797A

JPH02145797A - 金属表面処理鋼板の電解クロメート処理方法

Info

Publication number: JPH02145797A
Application number: JP30026088A
Authority: JP
Inventors: Yukinobu Higuchi; 樋口　征順; Kenichi Asakawa; 麻川　健一; Hirobumi Nakano; 寛文中野
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1988-11-28
Filing date: 1988-11-28
Publication date: 1990-06-05

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、亜鉛及び亜鉛合金メツキ鋼板、アルミニウム
及びアルミニウム合金メツキ鋼板、鉛及び鉛合金メツキ
鋼板に、表面が白色外観を呈して耐食性、塗装適合性に
優れたクロメート皮膜を形成する金属表面処理鋼板の電
解クロメート処理方法に関するものである。

（従来の技術）亜鉛メツキ鋼板の電解クロメート処理技術としては特公
昭４７−４４４１７号公報のｒ　ＣｒＯ３−Ｈ，ＳＯ，
処理液で陰極電解処理する方法」、特開昭６０−１１０
８９６号公報のｒＣｒＯ，、−５ｉＯｚ処理液で陰極電
解処理する方法」が開示されているが、これらの処理浴
でクロメート処理を行ったメツキ鋼板は着色し易く、耐
食性も不充分とされている。

また、本発明者らの発明に係わる特開昭６２−２６３３
９号公報記載の方法によると、外観の均一白色性と耐食
性に優れたメツキ鋼板が得られるが、陰極電解処理後、
陽極電解を行うために陽極電解に伴うメツキ金属の熔解
が生じ処理浴の長期安定性に問題があった。

（発明が解決しようとする課Ｂ）従って、これらの方法による電解クロメート皮膜の場合
は皮膜形成量（主にクロム付着量）を多くすることによ
り耐食性を補っている。しかしクロメート処理による皮
膜形成量が多くなると着色し、被処理材の外観が損なわ
れ、塗装性能も低下するという欠へかあるため、外観、
耐食性、塗装性能共に優れた皮膜の形成が困難であった
。又、亜鉛メツキ鋼板等を連続して陰極電解処理すると
、Ｚｎ”°イオンが処理液中に蓄積し７、耐食性が著し
く低下する問題もあった。

亜鉛メツキ綱板の陽極電解処理でもクロメート皮膜の形
成は可能であるが、得られる皮膜は耐食性、塗装性能に
乏しい。又、陽極電解処理条件によっては、ファラデー
の法則に従い被処理材の亜鉛等のメツキ金属が熔解し、
その溶解で処理液が不安定になり、工業的に安定な処理
が困難であった。

また、クロメート浴にＣＯ金金属のカチオンを添加して
、塗布又は浸漬処理する方法等が提案されているか、ク
ロメ−１皮膜中に安定して金属イオンを含有せしめ、か
つクロメート皮膜の電気的特性を向上せしめる方法の開
発には至っていない。

本発明は１．従来のクロメート皮膜、特に電解クロメー
ト処理浴の欠点を解消して皮膜の均一性、耐食性、白色
外観と塗装適合性に優れたクロメート皮膜を工業的に安
定して亜鉛及び亜鉛合金メツキ、アルミニウム及びアル
ミニウム合金メツキ、鉛及び鉛合金メツキなどの金属表
面処理鋼板に形成させる電解クロメート処理方法を提供
することを目的とする。

（課題を解決するための手段）本発明者らは、金属表面処理鋼板の電解クロメート処理
浴及び処理方法について種々検討を行っ１こ結果、Ｃｒ
Ｏ３−５ｉＯ２−ＨＪｒＦ６−Ｈ２ＳＯ４−Ｆ−イオン
系浴で陰極電解処理を行うと表面白色度、耐食性。

塗装適合性が著しく優れたクロメート皮膜が得られるこ
とを見出し、特に１１□ＳＯ，の添加と陰極電解によっ
て、耐食性の向上と処理浴の長期安定性が得られること
を確かめたもので、その要旨とするところは、金属表面
処理鋼板を、Ｃｒ（ｈｌＯ〜６０ｇ／ｊ２．５ｉＯｚｌ
〜２０ｅ、／１．、　）ｌｚＺｒＦＪ、５〜１０ｇ／Ｃ
Ｉ、Ｓｏ、　ｏ、　］〜２ｇ／Ｌ　　Ｆ−イオン０．１
〜３ｇ／ρと不可避的不純物よりなり、かつｐＨを２．
０〜３，２に調整したクロメート処理浴中で陰極電解し
ながらクロメート処理することを特徴とする金属表面処
理鋼板の電解クロメート処理方法にある。

本発明に従った前記クロメート処理浴と金属表面処理鋼
板が化学反応を生じることなく電解処理にかけられるこ
とにより金属表面処理鋼板の表面に表面外観、耐食性等
の諸性能に優れた電解クロメート皮膜が鋼板表面に直接
生成する。

クロメート処理浴中のＣｒＯ３は皮膜の耐食性を向上さ
せる効果があるが、その量がＬｏｇ／　１未満では所望
の耐食性が得られ難く、他方６０ｇ／ｌを越える濃度で
は効果が飽和すると共に外観が黄色味を帯びやすくなる
。従って本発明のクロメート処理浴中のＣｒｙ、量を１
０〜６０ｇ／　Ｅに限定した。

５ｔ０２はコロイダルシリカとして添加されるが、その
量が１と７１未満では本発明の目的とする耐食性及び塗
装性付与の効果が小さく、他方２０ｇ／ｌを越える濃度
では性能向上効果が飽和すると共にクロメート浴の電導
度が低下しクロメート皮膜を生成させるための電気量が
増加するので、その量を１〜２０ｇ／ｉに限定した。

１１ｚＺｒＦ、、はクロメート皮膜に耐食性と共に白色
度を付与するために添加するもので、その量が０．５ｇ
／ｉ未満では添加効果が小さ（、他方１０ｇ／１．を越
えると白色度が低下するので、ＨｚＺｒＦ、、の濃度を
０．５〜１０ｇ＃２と限定した。

＋＋２Ｓｏ、はクロメート・皮膜の耐食性を向上させる
と共に、処理浴のｐｉを一定にし沈澱物の生成を抑制し
て処理浴の長期安定性を維持する効果を奏するもので０
．１ｇ＃！未満の濃度ではその目的とする効果が小さく
、他方２　ｇ／　Ｉ！、を越える濃度でも耐食性が不十
分となる。このためクロメート処理浴中の１１□ＳＯ，
濃度を０．１〜２ｇ／！に限定した。

Ｆ−イオンはクロメート皮膜の耐食性を向上させるため
に添加するもので、その量が０．１ｇ／４２未満では目
的とする効果が得られず、他方３　ｇ／　ｅを越える濃
度では耐食性向上効果が飽和すると共にクロメート皮膜
の白色度を低下し黄着色し易くなる。このためクロメー
ト処理浴中のＦ−イオン濃度をＯ，１〜３　ｇ／　ｌと
限定した。

処理浴のｐＨについては、２未満ではクロメート皮膜が
黄着色し易く、耐食性、塗装性も不十分となる。又ｐＨ
が３，２を越えると特に耐食性とクロメ−ト処理浴の長
期安定性を低下し２浴中に沈澱物が発生し堆積する。こ
のため処理浴のｐ＋＋を２〜３．２に限定した。

さらに本発明においては陰極電解処理時の還元反応によ
り生成するＣｒ”イオンを予めＣｒ”の水酸化物、炭酸
化物或いはＣｒ　ｂ”とアルコール類、澱粉類、及びタ
ンニン酸等の有機化合物との酸化還元反応生成物として
クロメート処理液に０．１〜Ｉｇ／ｌを添加してもよい
。

また、陰極電解クロメート処理において亜鉛及び亜鉛合
金メツキ鋼板、アルミニウム及びアルミニウム合金メツ
キ鋼板、鉛及び鉛合金メツキ鋼板のメツキ金属が若干溶
解したｌｎＺ＋、　７Ｖ３２ｐｂＺ＋の各イオンが０．
１〜５　ｇ／　ｅ程度クロメート処理液中に存在しても
クロメート処理の効果が十分に得られるものである。

これらのメンキ金属イオンが予め酸化物、水酸化物、硫
酸塩、炭酸化物等の形で混在されていてもクロメート処
理浴の効果は減少するものでない。

本発明に従ったクロメート処理浴中に金属表面処理鋼板
を浸漬すると同時に電解する陰極電解処理を施すことに
より、メツキ表面がクロメ−ト処理浴によるマツチング
作用を抑制し、処理皮膜の耐食性の向上と外観の白色化
に顕著な効果を奏する。

この陰極電解処理条件としては特定するものではないが
電流密度は５〜５０Ａ／ｄｍ２、その時の処理時間は０
．５〜５秒程度で好ましい結果が得られる。

ところで、連続処理ラインではジンクロール等の鋼板方
向転換ロールが配置されており、このロールにより方向
転換する際に処理浴中で無電解時間があり、その際クロ
メート皮膜が溶解し、ロール接触によりクロメート皮膜
が損傷して、耐食性が劣化する傾向がある。

このような難点を避けるために、本発明は上記クロメー
ト処理浴を用い、金属表面処理鋼板に陰極電解を施し乍
らクロメート処理浴に浸漬し、かつ陰極電解を施し乍ら
クロメート処理浴から取出し、水洗により付着したクロ
メート処理液を除去した後、乾燥を行うものである。

尚、本発明のクロメート処理浴によって、処理される金
属表面処理鋼板としては、電気メツキ法、溶融メツキ法
、真空蒸着法等により製造された以下の如き鋼板があげ
られる。例えば、 ■　亜鉛及び亜鉛合金メツキ綱板とは、Ｚｎ及びＺｎに
０．５％以下のＡ！を含有するメツキ鋼板、これらに少
量のｓｂ或いはＰｂ、Ｃｄ等の不可避的不純物を含有す
るメツキ鋼板、Ｚｎに八！を（３〜６０％）含有し、こ
れにＳ＋＋Ｍｇｓ　ミンシュメタルの１種又は２種以上
を２％以下含有する合金メツキ鋼板、ＺｎにＮｉ、Ｇｏ
の１種又は２種以上を５〜２５％含有する合金メツキ鋼
板、これにＳｉＯ□、　Ｃｒの１種又は２種を１０％以
下含有する合金メツキ鋼板、ＺｎにＦｅを８〜９０％含
有する合金メツキ鋼板■　アルミニウム及びアルミニウ
ム合金メツキ鋼板とは、Ａノと不可避的不純物からなる
アルミニウムメツキ鋼板、Ａ／に１〜１５％のＳｉと不
可避的不純物からなるアルミニウム合金メツキ鋼板、Ｍ
に１〜１５％のＳｆと３％以下のＭｇを含有する合金メ
ツキ網板 ■　鉛及び鉛合金メツキ鋼板とは、ｐｂと不可避的不純
物からなるｐｂメツキ鋼板、ｐｂに１〜３０％のＳｎと
不可避的不純物からなる合金メツキ鋼板、ｐｂに１〜３
０％のＳｎと５％以下のＳｂ、Ｚｎ、Ｃｄの１種又は２
種以上及び不可避的不純物からなる合金メツキ鋼板等がある。

実施例第１図に示す連続電解クロメート処理装置１を用いて、
各種メツキ鋼板２に対して本発明の電解クロメート処理
を施した。第１表にその実施例及び比較例を示す。この
結果より本発明のクロメート処理鋼板の外観５耐食性、
塗装性、塗装後耐食性は比較例に比べ優れた性能を示し
た。

尚、評価試験法及び評価基準は以下の方法に拠った。

（１）外観クロメート処理後のメツキ表面を肉眼観察により次の基
準で評価した。

◎　黄着色、処理ムラなしＯわずかに黄着色又は処理ムラあり Δ　黄着色又は処理ムラが明瞭 ×　黄着色又は処理ムラが顕著（２）耐食性ＪＩＳ−Ｚ−２３７１に準拠した塩水噴Ｍ試験法により
、特定時間後の発情状態（白錆及びメツキ層の部分的溶
解による黒点の両方）を観察し、以下の評価基準で評価
した。

◎・・・発情１％未満Ｏ・・・発情１％以上〜５％未満 △・・・発錆５％以」１〜１５％未満 ×・・・発情１５％以上〜（３）塗装性能市販のメラミンアルキッド系白色塗料を２５−厚さに塗
装してその性能を評価した。

塗膜に１胴間隔の基盤目を１００マス切った後、エリク
セン試験機で７鋤押出し、セロファンテープで剥離試験
を行い、塗膜の剥離の程度を肉眼で判定し、◎、○、△
、×の４段階で評価した。◎が最良である。

（３）−２デュポン衝撃五式馬寅デュポン衝撃試験機を用い、重さ５００ｇの重錘を５０
ｃｎ＋高さから落下して、塗膜面に衝撃を加え、塗膜の
剥離程度を肉眼で判定し、◎、○、Δ、×の４段階で評
価した。◎が最良である。

（３）−３塗装後耐食性メツキ表面まで達するスクラッチ疵を入れ、塩水噴霧試
験２４０時間後の塗膜のフクレ幅の観察により評価を行
なった。

◎・・・スクラッチ部からの平均フクレ幅２ｍｍ以下○
・・・スクラッチ部からの平均フクレ幅２ｍｍ＠〜４帥
以下 Δ・・・スクラッチ部からの平均フクレ幅４個超〜７陥
以下 ×・・・スクラッチ部からの平均フクレ幅７　ｍｍ超（
発明の効果）本発明によれば、金属表面処理鋼板の表面に表面外観、
耐食性等の緒特性に優れた電解クロメート皮膜を直接生
成せしめることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に使用した電解クロメート装置
を示す図である。１：連続電解クロメート処理装置、２：メツキ鋼板

Claims

【特許請求の範囲】

金属表面処理鋼板を、ＣｒＯ＿３１０〜６０ｇ／ｌ、Ｓ
ｉＯ＿２１〜２０ｇ／ｌ、Ｈ＿２ＺｒＦ＿６０．５〜１
０ｇ／ｌ、Ｈ＿２ＳＯ＿４０．１〜２ｇ／ｌ、Ｆ＾−イ
オン０．１〜３ｇ／ｌと不可避的不純物よりなり、かつ
ｐＨを２．０〜３．２に調整したクロメート処理浴中で
陰極電解しながらクロメート処理することを特徴とする
金属表面処理鋼板の電解クロメート処理方法