JP2007231311A - 塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】590MPa以上の引張強度(TS)を有する塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板を簡便かつ低廉に製造する方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:0.8〜2.4%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.10%以下、Al:0.01〜0.10%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる冷間圧延後の鋼板を、連続焼鈍後、硫黄化合物を含有する20〜80℃の酸洗液中で5〜30s間酸洗して、前記鋼板表面に金属硫化物を形成させるとともに、S量換算で0.5〜100mg/m2の硫化物を付着させることを特徴とする引張強度が590MPa以上の塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗装後耐食性、特に、塩温水浸漬試験および複合サイクル腐食試験により評価される塗装後耐食性に優れ、引張強度(TS)が590MPa以上の自動車用高張力冷延鋼板の製造方法に関する。
近年、地球環境の保全という観点から自動車の燃費改善が求められている。また、衝突時における乗員保護の観点から自動車の安全性向上も要求されている。このため、自動車車体には軽量化と高強度化が要求され、近年、自動車部品への高張力冷延鋼板の適用が急速に拡大している。特に、自動車車体の構造部材には、590MPa以上のTSを有する高張力冷延鋼板の使用が一般的になっている。一方、鋼板を素材とする自動車部品の多くはプレス成形により製造されることから、素材の鋼板には優れたプレス成形性、特に高い延性が求められる。したがって、自動車用の高張力冷延鋼板は、強度延性バランスに優れることが好ましい。
強度延性バランスに優れる高張力冷延鋼板としては、残留オーステナイトによる変態誘起塑性、いわゆるTRIP(Transformation Induced Plasticity)現象を利用したTRIP鋼板に代表される組織強化型高張力鋼板が挙げられる。このような組織強化型高張力鋼板では、一般的に多量のSiやMnなどの合金元素が添加される。したがって、Si含有量が多い場合には、焼鈍中に鋼板表面にSi酸化物が生成しやすくなる。このSi酸化物は化成処理時の鋼板表面でのエッチング反応を阻害するので、焼鈍後の鋼板の化成処理性を劣化させる。そのため、Si含有量の多い高張力冷延鋼板では、電着塗装後に塩温水浸漬試験や複合サイクル腐食試験のような過酷な環境に曝された場合、Si含有量の低い鋼板に比べて、塗膜の剥離が生じやすく、塗装後耐食性が低下しやすい。
特許文献1には、例えば、所定の化学組成を有する鋼スラブを1260℃に加熱し、高圧水でデスケーリングした後に熱延し、得られた熱延鋼板の表面を砥粒入りナイロンブラシで研削し、9%塩酸槽に浸漬して酸洗し、その後冷延、焼鈍することにより、鋼板表面のSi濃度を下げ、Si酸化物の分布を均一化した高強度冷延鋼板が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術により冷延前に熱延鋼板表面のSi酸化物を低減しても、冷延後の焼鈍時に冷延鋼板表面ではSi酸化物が再生成されるので、塗装後耐食性を十分には改善できない。
特許文献2には、例えば、冷延鋼板を非酸化性雰囲気中で焼入処理することにより、鋼板表面に形成されるSiとOを含む線状化合物の存在領域と線幅を制限し、耐食性を向上させた高強度冷延鋼板が提案されている。しかし、特許文献2に記載の高強度冷延鋼板では、JIS Z 2371の塩水噴霧試験の腐食環境下では所定の耐食性を確保できるが、塩温水浸漬試験や複合サイクル腐食試験のような過酷な腐食環境下では、十分な塗装後耐食性を確保できない。
上記の両従来技術のように、単に鋼板表面のSi量を低減したり、Si酸化物の存在形態を制御するだけでは、鋼板に十分な塗装後耐食性を付与できず、塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板を得ることはできない。そこで、特許文献3には、冷延鋼板を硫黄化合物を含む溶液中で電解し、鋼板表面に硫黄化合物を付着させ、リン酸塩処理性に優れた冷延鋼板を得る技術が開示されている。しかし、特許文献3に記載の技術では、冷延鋼板の焼鈍後に専用の電解設備が必要となって、生産コストの増大を招く。
特許文献4には、熱延鋼板を硫黄化合物を含有する酸洗液中で酸洗し、鋼板表面に硫化物を形成し、化成処理性に優れる熱延鋼板を得る技術が開示されている。この技術によると、鋼板表面の酸化物除去と鋼板表面への硫化物の形成が同時に可能であり、欠陥の少ない緻密な化成皮膜の形成を通じて、良好な塗装後耐食性を備えた熱延鋼板は得られると思われる。しかし、特許文献4に記載の技術では、特許文献1の場合と同様に、冷延前に熱延鋼板表面のSi酸化物を低減しても、冷延後の焼鈍時に冷延鋼板表面ではSi酸化物が再生成されるので、塗装後耐食性を十分には改善できない。
特開2004-204350号公報 特開2004-244698号公報 特開昭61-41990号公報 特開2003-277959号公報
本発明は、上記したような従来技術の抱える問題を有利に解決し、590MPa以上のTSを有する塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板を簡便かつ低廉に製造する方法を提供することを目的とする。
発明者らは、高張力冷延鋼板の塗装後耐食性を、特別な製造設備や製造工程を追加することなく改善する手段について鋭意検討した結果、連続焼鈍ラインに、焼鈍中に生成したテンパーカラー(薄い表面酸化物被膜)を除去するために設置されている軽酸洗設備を利用し、この軽酸洗設備の酸洗液中に硫黄化合物を含有させることにより、高張力冷延鋼板の化成処理性を向上させ、塗装後耐食性を大きく改善できることを見出した。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:0.8〜2.4%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.10%以下、Al:0.01〜0.10%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる冷間圧延後の鋼板を、連続焼鈍後、硫黄化合物を含有する20〜80℃の酸洗液中で5〜30s間酸洗して、前記鋼板表面に金属硫化物を形成させるとともに、S量換算で0.5〜100mg/m2の硫化物を付着させることを特徴とする引張強度が590MPa以上の塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板の製造方法を提供する。
また、本発明では、連続焼鈍を、700〜850℃の加熱温度に加熱後、30〜300s保持し、前記加熱温度から300〜450℃の冷却停止温度まで10〜20℃/sの平均冷却速度で冷却し、前記冷却停止温度で60〜600s保持した後、50℃以下の温度まで30℃/s以上の平均冷却速度で冷却して、体積率で、50%以上のフェライトおよび2%以上の残留オーステナイトを含み、残部が低温変態相からなる複合組織を得る連続焼鈍とすることが好ましい。
本発明により、化成処理性を大きく向上させ、塩温水浸漬試験や複合サイクル腐食試験のような過酷な環境下でも塗装後耐食性に優れた、TSが590MPa以上の自動車用高張力冷延鋼板を簡便かつ低廉に製造できるようになった。
以下に、本発明の詳細を説明する。
1)成分(以下の「%」は、「質量%」を表す。)
C:0.05〜0.25%
Cは、鋼の高強度化に必須の元素であり、強度延性バランスに優れた組織強化型高張力鋼板に活用される残留オーステナイトや低温変態相の生成に不可欠の元素である。しかし、Cの含有量が0.05%未満では所望の組織強化を実現できず、0.25%を超えると溶接性の顕著な劣化を招く。このため、Cの含有量は0.05〜0.25%、好ましくは0.10〜0.20%に限定する。
Si:0.8〜2.4%
Siは、固溶強化により鋼を強化するとともに、オーステナイトを安定化し、残留オーステナイトや低温変態相の生成を促進する作用を有する。このような作用は、Siの含有量が0.8%以上で顕著に認められる。一方、含有量が2.4%を超えると、前記効果が飽和するとともに、鋼の脆化を招く。このため、Siの含有量は0.8〜2.4%、好ましくは1.0〜2.0%に限定する。
Mn:1.0〜3.0%
Mnは、固溶強化により鋼を強化するとともに、鋼の焼入性を向上し、残留オーステナイトや低温変態相の生成を促進する作用を有する。このような作用は、Mnの含有量が1.0%以上で顕著に認められる。一方、含有量が3.0%を超えると、前記効果が飽和するとともに、溶接性の劣化を招く。このため、Mnの含有量は1.0〜3.0%、好ましくは1.0〜2.0%に限定する。
P:0.10%以下
Pは、固溶強化による鋼の高強度化に有効な元素であるが、その含有量が0.10%を超えると、溶接性の低下を招くため、Pの含有量は0.10%以下に限定する。なお、鋼板の延性をより良好なものとするためには、Pの含有量は0.05%以下とすることが好ましい。
Al:0.01〜0.10%
Alは、脱酸剤として添加される元素である。必要な脱酸効果を得るためには、0.01%以上の含有が必要である。一方、含有量が0.10%を超えると、脱酸効果が飽和するとともに、介在物の増加による成形性の低下や表面欠陥の発生を招く。したがって、Alの含有量は0.01〜0.10%、好ましくは0.02〜0.08%に限定する。
残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、S:0.010%以下、N:0.005%以下、O:0.005%以下などが挙げられる。なお、鋼板の延性をより良好なものとするためには、S:0.005%以下にすることが好ましい。
本発明の高張力冷延鋼板では、化学組成を上記の範囲内にすることによって、良好な強度-延性バランスを保ちながらTSを590MPa以上とする高強度化を達成できる。ただし、次の理由により、Ti:0.005〜0.3%、Nb:0.005〜0.3%、V:0.005〜0.3%のうちから選ばれた少なくとも1種、Mo:0.005〜0.3% 、Cr:0.005〜0.3%、B:0.001〜0.005%のうちから選ばれた少なくとも1種、Ca:0.001〜0.01%、REM:0.001〜0.01%のうちから選ばれた少なくとも1種、の元素を適宜組み合わせてあるいは個別に含有させることができる。
Ti、Nb、V: Ti、Nb、Vは、炭化物や窒化物を形成し、焼鈍時の加熱段階でフェライトの成長を抑制し、組織を微細化させ、成形性、特に伸びフランジ性を著しく向上させる。また、細粒化強化や析出強化による強度上昇効果も得られる。そのため、こうした元素を少なくとも1種含有させることが効果的である。このとき各々の元素は0.005%以上含有させる必要がある。しかしながら、含有量が0.3%を超えると析出強化により降伏強度(YS)が過度に上昇して成形性が低下し、またTRIP現象を発現させるための残留オーステナイトが減少する。したがって、これらの元素の含有量は、それぞれ0.005〜0.3%、より好ましくは0.01〜0.2%とする。
Mo、Cr、B: Mo、Cr、Bは、鋼の焼入性を向上させ、パーライトの生成を抑制し、ベイナイトやマルテンサイトの生成を促進する作用を有する元素である。このような作用は、Mo含有量が0.005%以上、Cr含有量が0.005%以上、B含有量が0.001%以上で認められるが、Mo含有量が0.3%、Cr含有量が0.3%、B含有量が0.005%を超えるとその効果が飽和し、コストの上昇を招く。このため、Mo含有量は0.005〜0.3%、Cr含有量は0.005〜0.3%、B含有量は0.001〜0.005%とするのが好ましい。
Ca、REM: Ca、REMは、硫化物系介在物の形態を制御し、鋼板の伸びフランジ性を向上させる効果を有する。このような効果は、こうした元素を少なくとも1種含有させることで得られる。このとき各々の元素は0.001%以上含有させる必要がある。しかしながら、含有量が0.01%を超えるとその効果は飽和する。したがって、これらの元素の含有量は、それぞれ0.001〜0.01%とするのが好ましく、0.001〜0.005%とするのがより好ましい。
2)製造条件
本発明の高張力冷延鋼板の製造方法では、連続焼鈍後の上記成分組成の高張力冷延鋼板を、硫黄化合物を含有する20〜80℃の酸洗液中で5〜30s間酸洗することにより、焼鈍中に鋼板表面に生成した酸化物を除去すると同時に、鋼板表面に金属硫化物を形成し、S量換算で0.5〜100mg/m2の硫化物を付着させて、塗装後耐食性の向上を図っている。
酸洗液は、特にその種類は限定しないが、例えば、濃度10%程度の塩酸や濃度1%の塩酸と濃度25%の硝酸との混酸などを用いることが好ましい。また、酸洗液に添加する硫黄化合物は、酸洗後の冷延鋼板の表面にFeSやMnSなどの金属硫化物を形成する作用を有するものであればよく、特定の化合物種に限定されるものではないが、チオ尿素、チオグリコール酸、硫化ジメチルなどの硫黄化合物が鋼板表面での金属硫化物生成効果に富み、好適である。
酸洗液の温度が20℃未満の場合や酸洗時間が5s未満の場合は、十分な酸洗効果が得られない。一方、酸洗液の温度が80℃を超える場合や酸洗時間が30sを超える場合には、酸洗反応が過剰に進み、冷延鋼板の表面性状が大きく劣化する。したがって、酸洗液の温度は20〜80℃、好ましくは30〜70℃、酸洗時間は5〜30s、好ましくは5〜20sとする。
鋼板の化成処理性を向上させて塗装後耐食性を改善するためには、鋼板表面に付着させる硫化物の量を、S量換算で0.5mg/m2以上とする必要がある。一方、その量がS量換算で100mg/m2を超えると化成処理性の向上効果は飽和し、むしろ鋼板の外観を悪くする。そのため、鋼板表面に付着させる硫化物の量は、硫化物中のS量に換算して0.5〜100mg/m2の範囲に限定する。オージェ電子分光分析法を用いた定性分析によると、鋼板表面の硫化物は概ね金属硫化物である。この金属硫化物は主としてFeSであるが、MnSなどの鋼板に含有される合金元素の硫化物も含まれる。なお、鋼板表面に存在せしめた硫化物中のS量は、蛍光X線分析法あるいはグロー放電分光分析法を用いて鋼板表面のS強度を測定し、あらかじめ作成した検量線に基づいて算出することにより求めればよい。
こうした酸洗処理を連続焼鈍ラインに設置されている酸洗設備で行えば、特別な製造設備や製造工程を追加する必要がないので、簡便かつ低廉に高張力冷延鋼板を製造できる。
本発明の製造方法により高張力冷延鋼板の塗装後耐食性が大きく改善される理由については、以下のように考えられる。塗装前処理の化成処理の際、鋼板表面にリン酸亜鉛結晶が緻密に生成するためには、リン酸亜鉛の結晶核が化成処理の初期段階で鋼板表面に微細に数多く生成することが必要である。このリン酸亜鉛結晶核は、鋼板表面に存在するセメンタイトなどの炭化物や金属硫化物などのカソードサイトを起点に生成すると考えられている。ゆえに、焼鈍時に鋼板表面に生成したSi酸化物の除去のために焼鈍後の冷延鋼板を酸洗すると、鋼板表面に存在している炭化物や金属硫化物などのカソードサイトもSi酸化物と同時に溶解除去されてしまい、化成処理初期段階に生成するリン酸亜鉛結晶核の数が少なくなってしまう。そのため、結晶の粗大化やスケの発生などが起こり、塗装後耐食性が劣化する。ここで、焼鈍後の軽酸洗を硫黄化合物を含んだ酸洗液中にて行えば、Si酸化物の除去と同時に鋼板表面に金属硫化物を再形成させることができ、カソードサイトの数が回復かつ増大し、良好な化成皮膜を形成できて、塗装後耐食性を改善できる。
本発明の高張力冷延鋼板は、通常の冷延鋼板と同様な製造工程で、すなわち上記成分組成の鋼を溶製後、スラブとし、熱延、酸洗、冷延されて連続焼鈍して製造される。各工程の条件は適宜選択することができるが、以下の条件にすることが好ましい。
スラブ再加熱温度:スラブ再加熱温度が1170℃を超えるとSiが表面に濃化して、熱延時のデスケーリング、熱延後の酸洗などで除去し難いスケールを形成し、これが冷延・焼鈍後も残存し、化成処理性を劣化させる。このため、スラブの再加熱温度は1170℃以下とするのが好ましい。なお、連続鋳造で製造されたスラブについては、こうした再加熱をすることなく、連続鋳造後直ちに熱延する方法、あるいは室温まで冷却せず温片のままで加熱炉に装入し圧延する方法などの省エネルギープロセスも問題なく適用できる。
仕上温度:熱延の仕上温度が、Ar3変態点未満では、鋼の組織がオーステナイトとフェライトの混合圧延組織となって成形性に悪影響を及ぼし、仕上温度が(Ar3変態点+100)℃を超えると、鋼の組織が粗大化し、成形性や表面性状を劣化させる。このため、仕上温度はAr3変態点〜(Ar3変態点+100)℃とするのが好ましい。
熱延後の冷却速度と巻取温度:熱延された鋼板は冷却され、巻取られる。このとき、冷却速度が遅いと変態により生成したフェライトが粗大化し、成形性に悪影響を与えるため、平均冷却速度は20℃/s以上とするのが好ましい。また、巻取温度が400℃未満では、熱延鋼板の強度が高くなりすぎ、その後の冷延での圧延負荷を著しく上昇させ、冷延が困難となるなどの問題を発生させるため、巻取温度の下限は400℃とするのが好ましい。一方、巻取温度が650℃を超えると、熱延鋼板での粒界酸化が著しくなり、表面性状を劣化させたり、疲労特性を低下させたりするなどの問題が生じる場合があるため、巻取温度の上限は650℃とするのが好ましい。
冷延の圧下率:熱延鋼板は所望の板厚に冷延されるが、圧下率が30%未満だと導入される歪が不十分なため焼鈍後の特性が劣り、60%を超えると冷間圧延機の圧延負荷が大きくなる。このため、冷延の圧下率は30〜60%とするのが好ましい。なお、熱延鋼板は、表面に生成しているスケールを除くため、冷延前に常法に従い酸洗される。
焼鈍条件:冷延後の鋼板には、再結晶による冷延歪みの除去と所望の組織制御を目的に連続焼鈍が施される。特に、優れた強度延性バランスを得るには、延性に富んだフェライト中に、いわゆるTRIP現象を発現させる残留オーステナイトを存在させることが有効であり、体積率で、50%以上のフェライトおよび2%以上の残留オーステナイトを含む複合組織とすることが好ましい。なお、焼鈍後の組織は、必ずしもフェライトと残留オーステナイトだけである必要はなく、ベイナイトやマルテンサイトなどの低温変態相を体積率で30%以下の範囲で含むことができる。50%以上のフェライトおよび2%以上の残留オーステナイトを含む複合組織を形成するには、オーステナイト+フェライトのニ相域となる700〜850℃の加熱温度に加熱して、30〜300s保持後、加熱温度から300〜450℃の冷却停止温度まで10〜20℃/sの平均冷却速度で冷却し、冷却停止温度で60〜600s保持し、50℃以下の温度まで30℃/s以上の平均冷却速度で冷却するのが好ましい。
表1に示す化学成分を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼A〜Gを通常の方法で溶製し、連続鋳造法にてスラブとした。これらのスラブを前記した好ましい条件内の熱延条件で熱延し、板厚3〜4mmの熱延鋼板とした。これら熱延鋼板を酸洗してデスケーリングした後、冷延し、板厚1.8mmの冷延鋼板とした。次いで、これらの冷延鋼板を、連続焼鈍ラインにて種々の焼鈍条件(加熱温度、保持時間、冷却パターン)で焼鈍し、冷却後、同ライン内に設置してある酸洗設備にて、表2に示す酸洗条件で酸洗し、水洗および乾燥後、伸長率0.7%で調質圧延して鋼板No.1〜18を作製した。そして、作製した鋼板の表面S量を上記した蛍光X線分析法により求め、また、組織、引張特性、表面性状、塗装後耐食性を、それぞれ以下の方法で調査した。
組織:鋼板の圧延方向断面を適当な腐食液によりエッチングした後、光学顕微鏡または走査電子顕微鏡で観察することにより調査した。表面から板厚の1/4深さの位置の倍率1000倍の断面組織写真を用いて、画像解析により任意に設定した100mm四方の正方領域内に存在するフェライトの占有面積率を求め、これをもってフェライトの体積率とした。残留オーステナイト量は、鋼板を表面から板厚の1/4深さまで研磨し、この位置でのX線回折強度の測定により求めた。入射X線にはMoKα線を使用し、残留オーステナイトの{111}、{200}、{220}、{311}各面のX線回折強度比を求め、これから残留オーステナイトの体積率を求めた。
引張特性:圧延方向に直角方向に採取したJIS Z 2201に規定の5号試験片を用いて、JIS Z 2241に規定の方法に準拠して、TSおよび破断伸び(El)を測定した。また、これらの測定値を用いて、強度延性バランスの指標となる(TS×El)値を求めた。
表面性状:鋼板表面を目視にて観察し、自動車の構造部材に適用可能な水準のものを良好(○)とし、過酸洗による色調不良や表面凹凸が発生したものは不良(×)と判定した。
塗装後耐食性:以下の要領にて試験片を作製し、塩水噴霧試験、塩温水浸漬試験、複合サイクル腐食試験の3種類の促進試験にて評価した。
鋼板に、日本ペイント社製の脱脂剤;サーフクリーナーEC90、表面調整剤;サーフファイン5N-10、化成処理剤;サーフダインSD2800を用い、それぞれの温度や濃度を一般的な条件として化成処理を行った。採用した条件は、脱脂工程では、濃度:16g/l、処理温度:42〜44℃、処理時間:120s、スプレー脱脂、表面調整工程では、全アルカリ度:1.5〜2.5ポイント、温度:20〜25℃、処理時間:30s、浸漬、化成処理工程では、全酸度:21〜24ポイント、遊離酸度:0.7〜0.9ポイント、促進剤濃度:2.8〜3.5ポイント、処理温度:44℃、処理時間:120sである。化成処理後の鋼板に、日本ペイント社製の電着塗料;V-50を使用して電着塗装し、塗装後耐食性試験の試験片とした。化成処理皮膜の付着量は2.0〜2.5g/m2、電着塗装は膜厚25μmを狙いとした。塩水噴霧試験、塩温水浸漬試験、複合サイクル腐食試験の試験条件を以下に示す。
塩水噴霧試験(SST):前記条件にしたがって化成処理および電着塗装を施した試験片に、カッターでクロスカット疵を付与し、JIS Z 2371に従い、5%NaCl水溶液を35℃で960hr噴霧した後、試験片を水洗、乾燥し、クロスカット疵部に粘着テープを貼り付けた後にはがすテープ剥離を行い、テープ剥離した時のクロスカット疵部左右を合わせた最大剥離全幅を測定した。最大剥離全幅が4.0mm以下であれば、SST結果は良好といえる。
塩温水浸漬試験(SDT):前記条件にしたがって化成処理および電着塗装を施した試験片に、カッターでクロスカット疵を付与し、60℃の5%NaCl溶液に240hr浸漬後、試験片を水洗、乾燥し、クロスカット疵部についてテープ剥離を行い、クロスカット疵部左右の最大剥離全幅を測定した。最大剥離全幅が5.0mm以下であれば、SDT結果は良好といえる。
複合サイクル腐食試験(CCT):前記条件にしたがって化成処理および電着塗装を施した試験片に、カッターにてクロスカット疵を付与し、塩水噴霧(5%NaCl:35℃-98%RH):2hr、乾燥(60℃-30%RH):2hr、湿潤(50℃-95%RH):2hrを1サイクルとして90サイクル繰返し後、試験片を水洗、乾燥し、クロスカット疵部についてテープ剥離を行い、クロスカット疵部左右の最大剥離全幅を測定した。最大剥離全幅が6.0mm以下であれば、CCT結果は良好といえる。
結果を表3に示す。本発明の要件を満足する鋼板No.1、3〜7、11〜12、14〜17は、いずれも590MPa以上のTSを有し、(TS×El)値が20GPa%以上と良好な強度延性バランスを示し、塩水噴霧試験、塩温水浸漬試験、複合サイクル腐食試験のいずれにおいても最大剥離全幅が小さく、極めて良好な塗装後耐食性を示す。特に、50%以上のフェライトと2%以上の残留オーステナイトを含む鋼板No.1、3〜5、7、11〜12、15〜17は、(TS×El)値が21GPa%以上となっており、さらに強度延性バランスに優れている。なお、これらの鋼板に関しては、オージェ電子分光分析を行い、硫黄化合物を含有する酸洗液中での酸洗により金属硫化物を形成していることを確認した。
一方、硫黄化合物を添加した酸洗液中で酸洗処理をしていない鋼板No.2およびNo.8と、酸洗時間が本発明の規定範囲に達しない鋼板No.9は、塗装後耐食性が劣っている。また、酸洗液の温度が本発明の規定範囲を超えた鋼板No.10および酸洗時間が本発明の規定範囲を超えた鋼板No.13は、酸洗後の鋼板の表面性状が顕著に劣化している。鋼板の成分が本発明の規定外である鋼板No.18は、TSが590MPaに達していない
Figure 2007231311
Figure 2007231311
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Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.25%、Si:0.8〜2.4%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.10%以下、Al:0.01〜0.10%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる冷間圧延後の鋼板を、連続焼鈍後、硫黄化合物を含有する20〜80℃の酸洗液中で5〜30s間酸洗して、前記鋼板表面に金属硫化物を形成させるとともに、S量換算で0.5〜100mg/m2の硫化物を付着させることを特徴とする引張強度が590MPa以上の塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板の製造方法。
  2. 前記連続焼鈍を、700〜850℃の加熱温度に加熱後、30〜300s保持し、前記加熱温度から300〜450℃の冷却停止温度まで10〜20℃/sの平均冷却速度で冷却し、前記冷却停止温度で60〜600s保持した後、50℃以下の温度まで30℃/s以上の平均冷却速度で冷却して、体積率で、50%以上のフェライトおよび2%以上の残留オーステナイトを含み、残部が低温変態相からなる複合組織を得る連続焼鈍とすることを特徴とする請求項1に記載の引張強度が590MPa以上の塗装後耐食性に優れた高張力冷延鋼板の製造方法。
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