JP4415579B2 - 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、溶融亜鉛めっき鋼板に係り、とくに自動車の構造部材や足周り部材などの使途に好適な高張力溶融亜鉛めっき鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、乗員の安全性確保の観点から、耐衝突特性に優れた自動車車体が要望される。また、一方では、地球環境保全の観点からCO2 排出量の低減が要求され、自動車の燃費向上を目的に自動車車体の軽量化が要求されている。自動車車体の耐衝突特性の向上と軽量化とを両立させるために、自動車用鋼板においては一層の高強度化が進められている。しかし、鋼板の高強度化はプレス成形を困難にするという問題がある。また、自動車用鋼板は適用部位によっては高い耐食性が要求され、このため、防錆処理として、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を形成した、溶融亜鉛めっき鋼板あるいは合金化溶融亜鉛めっき鋼板が必要となる。
【0003】
このような問題に対し、プレス成形性と高強度化とを両立させる技術として、成形時には加工がし易く、塗装時の焼付によって強度を増加させる歪時効硬化特性を利用した溶融亜鉛めっき鋼板が提案されている。例えば、特許文献1、特許文献2には、C:0.01〜0.08%、Si:0.005 〜1.0 %、Mn:0.01〜3.0 %、Al:0.001 〜0.1 %、N:0.0002〜0.01を含み、さらにW、Cr、Moの1種または2種以上を合計0.05〜3.0 %含有し、組織がフェライトあるいはフェライトを主体とする成形後強度上昇熱処理性能を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。なお、特許文献1、特許文献2でいう、「成形後強度上昇熱処理性能」とは、2%以上の歪が加わる成形加工後、200 〜450 ℃で加熱する熱処理を施して、熱処理前の引張強さに比べ、熱処理後の引張強さが増加する性能をいう。
【0004】
しかし、特許文献1、特許文献2に記載された技術で製造された鋼板では、塗装焼付け処理を従来(170 ℃程度)よりも高い200 〜450 ℃という温度で行う必要があり、従来プロセスと適合しないうえ、塗装焼付け処理の高温化により経済的に不利になったり、新たにプロセスを追加しなければならないなどの問題があった。
【0005】
また、特許文献3には、C:0.005 〜0.15%、Mn:0.3 〜3.0 %、Mo:0.05〜1.0 %、Al:0.005 〜0.02%、N:0.005 〜0.0200%を含みかつN/Al:0.3 以上であり、フェライトとマルテンサイトの複合組織を有する歪時効硬化特性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。
【0006】
さらに、特許文献4には、C:0.20%以下、Si:2.0 %以下、Mn:3.0 %以下、P:0.08%以下、S:0.02%以下、Al:0.02%以下、N:0.0050〜0.0250%、Nb:0.005 〜0.50%を含み、かつN/Alが0.3 以上、固溶状態としてのNが0.0010%以上含有する組成と、平均結晶粒径10μm 以下のフェライト相を面積率で50%以上含む組織を有する、降伏比0.7 以上でかつ引張強さ440MPa以上を有する高降伏比型高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−310824号公報
【特許文献2】
特開平10−310847号公報
【特許文献3】
特開2001−247946号公報
【特許文献4】
特開2001−303180号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献3、特許文献4に記載された技術では、めっき処理条件について充分な検討がなされているとは言えず、自動車部品用として十分な材料特性とめっき品質とを兼ね備えためっき鋼板を安定して製造するうえで問題となる場合があった。また、特許文献3、特許文献4に記載された技術で製造されためっき鋼板では、室温時効による特性劣化が問題となる場合もあった。
【0009】
この発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、プレス成形性に優れ、しかも高い部品強度を安定して確保でき、自動車の構造部材や足周り部材用として好適な、めっき品質が良好で、かつ室温時効劣化が少なく、歪時効硬化特性に優れ、優れた耐疲労特性、耐衝突特性を示す高張力溶融亜鉛めっき鋼板(防錆鋼板)を安定して提供できる、高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提案することを目的とする。なお、本発明でいう、高張力溶融亜鉛めっき鋼板は、引張強さTS:440MPa以上の強度を有する溶融亜鉛めっき鋼板をいうものとする。また、本発明でいう溶融亜鉛めっき鋼板とは、溶融亜鉛めっきのまま、いわゆる非合金化溶融亜鉛めっき鋼板、および溶融亜鉛めっき後に加熱合金化処理を施す、いわゆる合金化溶融亜鉛めっき鋼板を含むものとする。なお、「歪時効硬化特性に優れる」とは、歪時効処理(引張歪5%予変形−170 ℃×20min 熱処理)前後の引張強さの増加量ΔTSが40MPa 以上の増加の場合をいうものとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、めっき品質や歪時効硬化特性に及ぼす加熱・焼鈍処理を含めためっき処理条件について鋭意研究を重ねた。その結果、めっき処理前の加熱・焼鈍処理時の雰囲気、温度域および滞留時間を適切に抑制することにより、良好なめっき品質、優れた歪時効硬化特性、小さい室温時効劣化を有する高張力溶融亜鉛めっき鋼板を安定して製造可能であることを見出した。
【0011】
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
【0012】
化学組成がmass%で、0.08%C−0.01%Si−1.3 %Mn−0.007 %P−0.0032%S−0.019 %Al−0.0092%Nである鋼Aおよび0.07%C−0.3 %Si−1.8 %Mn−0.011 %P−0.0018%S−0.022 %Al−0.0135%Nである鋼Bを、転炉にて溶製し、連続鋳造法にて鋳片(スラブ)とした。これら鋳片を1260℃に加熱し、粗圧延、仕上圧延を行い、仕上圧延完了後冷却速度:50℃/sの水冷却を施し、巻取り温度:450 ℃で巻取り、熱延鋼板A、Bとした。得られた熱延鋼板A、Bともに平均粒径8μm 以下のフェライト相を面積率で70%以上含む組織を有し、さらに固溶状態のNを0.0050%以上含むものであった。
【0013】
これら熱延鋼板に、酸洗を施しついで、溶融亜鉛めっきラインにて、空燃比:1.05の雰囲気内でT1 ℃まで加熱する工程(加熱工程)と、H2 濃度:10%、露点:−30℃の雰囲気内でT2 ℃まで加熱したのち、50s間保持する工程(焼鈍工程)と、を順次施した後、該熱延鋼板を冷却速度:5℃/sで475 ℃まで冷却し、溶融亜鉛めっき浴に浸漬して表層に溶融亜鉛めっき層を形成する溶融亜鉛めっき処理を施した。めっき処理条件はつぎのとおりとした。
【0014】
板温度:475 ℃
めっき浴組成:0.13%Al−Zn
浴温:460 ℃
浸漬時間:3s
目付け量:45g/m2
めっき処理後、合金化処理(520 ℃×25s)を施し、さらに合金化処理後、伸び率:0.5 %の調質圧延を施して、合金化溶融亜鉛めっき鋼板(めっき鋼板ともいう)を得た。なお、T1 は350 〜750 ℃、T2 は600 〜850 ℃の温度範囲で変化した。また、700 ℃以上の温度域での滞留時間を、ライン速度を変更して変化させた。また一部の鋼板では、加熱工程における雰囲気を、空燃比:0.2 とした場合についても実施した。ここで、空燃比とは空気量/燃焼ガス量(体積比)のことである。
【0015】
得られためっき鋼板から、圧延方向に平行にJIS 5号引張試験片を採取し、引張特性、歪時効硬化特性を調査した。
【0016】
引張特性は、JIS Z 2241の規定に準拠して行い、引張強さTS、伸びElを求めた。
【0017】
また、歪時効硬化特性は、同様に採取した引張試験片に5%の引張予歪(予変形)を加えたのち、一旦除荷し、170 ℃×20min の熱処理を施し、ついで再度引張試験を行い、引張強さTSHTを求めた。これらの結果から、次式
ΔTS=TSHT−TS
ここで、TSHT:予変形ー熱処理後の引張強さ(MPa )、
TS:予変形前のめっき鋼板の引張強さ(MPa )
により、歪時効硬化量ΔTSを算出した。
【0018】
また、得られためっき鋼板から同様に採取した引張試験片に50℃×100hr の熱処理(室温時効処理)を施した後、同様に引張試験を実施し、伸びElATを求めた。これらの結果から、次式
ΔEl=El−ElAT
ここで、El:室温時効処理前のめっき鋼板の伸び(%)
ElAT:室温時効後の伸び(%)
により求めた、ΔElを室温時効指標とした。
【0019】
なお、ΔElが2%以下であれば耐室温時効性に問題がないといえる。
【0020】
また、得られためっき鋼板について、鋼板表面の不めっき欠陥の存在の有無をを目視で観察し、めっき性を評価した。評点5を不めっき欠陥が全くないもの、評点1をもっとも不めっき欠陥が多いものとし、不めっきの程度により1〜5の5段階評価とした。なお、評点4以上が実用上問題ないとされるレベルである。
【0021】
T2 :750 ℃一定として、T1 を400 ℃〜750 ℃の間で変化させた場合の、T1 とめっき性評点との関係を図1、図2に示す。なお、加熱工程の雰囲気は空燃比:1.05(図1)と0.2 (図2)の2条件について実施した。また、いずれの条件においても、700 ℃以上の温度域での滞留時間は300 s以下であった。
【0022】
図1から空燃比:1.05の場合には、鋼A、Bのいずれについても、T1 を550 ℃以上700 ℃以下とすることにより、評点4以上の高いめっき性評点を得ることができる。一方、図2から、空燃比が0.2 の場合には、鋼A、Bのいずれも、めっき評点4以上の高いめっき性評点を得ることができる条件は存在しなかった。
【0023】
次に、加熱工程の雰囲気の空燃比:1.05、T1 :550 ℃と一定にして、T2 を600 〜850 ℃の間で変化させた場合について、ΔTSとT2 の関係を図3、ΔElとT2 の関係を図4に、めっき性評点とT2 の関係を図5に、それぞれ示す。なお、いずれの条件においても、700 ℃以上の温度域での滞留時間は300 s以下であった。
【0024】
図3から、T2 が750 ℃を超えると、ΔTSが40MPa 未満となることがわかる。またT2 が825 ℃を超えるとΔTSが40MPa 以上であるが、図4からΔElが2%を超えることがわかる。また、図5から、T2 が650 ℃以上であれば、めっき性評点は4以上となることがわかる。
【0025】
つぎに、加熱工程の雰囲気の空燃比:1.05、T1 :550 ℃、T2 :725 ℃と一定とし、ライン速度を抑制することにより700 ℃以上の温度域での滞留時間を50〜500 sの間で変化させた場合の、ΔTSと700 ℃以上の温度域での滞留時間の関係を図6に示す。
【0026】
図6から、700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 sを超えると、ΔTSが40MPa 未満となることがわかる。
【0027】
本発明は、上記した知見に立脚し、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎの通りである。
(1)mass%で、C:0.01〜0.2 %、Si:0.4 %以下、Mn:0.2 〜2.5 %、P:0.05%以下、Al:0.001 〜0.1 %、N:0.005 〜0.02%を含有し、固溶状態のNを0.0050%以上含む組成と、平均結晶粒径が8μm 以下のフェライト相を、面積率で70%以上含む組織とを有する鋼板を、空燃比:0.7 〜1.2 の雰囲気下で550 〜700 ℃の温度域の加熱温度まで加熱する加熱工程と、引き続いてH2濃度:2〜25vol %、露点:−10℃以下の雰囲気中で650 〜750 ℃の温度域の焼鈍温度まで加熱して焼鈍する焼鈍工程とを、700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 s以下となるように調整して施し、次いで該鋼板に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(2)mass%で、C:0.01〜0.2 %、Si:0.4 %以下、Mn:0.2 〜2.5 %、P:0.05%以下、Al:0.001 〜0.1 %、N:0.005 〜0.02%を含有する組成の鋼素材を、1000〜1300℃の温度域の加熱温度に加熱し、粗圧延と、ついで仕上圧延終了温度が800 ℃以上となる仕上圧延を施したのち、仕上圧延終了後、600 ℃までの平均冷却速度が20 ℃/s以上となる冷却を施し、巻取り温度:350 〜600 ℃で巻き取り、熱延鋼板とし、ついで該熱延鋼板を空燃比:0.7 〜1.2 の雰囲気下で550 〜700 ℃の温度域の加熱温度まで加熱する加熱工程と、引き続いてH2濃度:2〜25vol %、露点:−10℃以下の雰囲気中で650 〜750 ℃の温度域の焼鈍温度まで加熱して焼鈍する焼鈍工程とを、700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 s以下となるように調整して施し、次いで該熱延鋼板に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Cr:0.005 〜1.0 %、Mo:0.005 〜1.0 %、Ni:0.005 〜1.0 %のうちから選らばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(4)(1)ないし(3)のいずれかにおいて、前記溶融亜鉛めっきを施した後に、合金化処理を施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0028】
【発明の実施の形態】
まず、本発明で使用する鋼板の組成限定理由について説明する。なお、組成におけるmass%は単に%で記す。
【0029】
C:0.01〜0.2 %
Cは、鋼を強化するにあたり重要な元素であり、高い固溶強化能を有するとともに、歪時効硬化特性の向上にも有効である。このような効果は、0.01%以上の含有で認められるが、0.2 %を超えて含有すると溶接性が劣化する。このため、Cは0.01〜0.2 %に限定した。
【0030】
Si:0.4 %以下
Siは、高い固溶強化能を有する元素であり、所望の強度に応じて含有させるが、0.005 %未満とするのは技術的に困難であり、0.005 %以上含有させることが好ましい。一方、0.4 %を超えて含有すると、歪時効硬化特性が低下するとともに、めっき性が阻害される。このため、Siは0.4 %以下に限定した。なお、好ましくは0.005 〜0.25%である。
【0031】
Mn:0.2 〜2.5 %
Mnは、熱間脆性を防止し、さらに強度を増加させる有用な元素であり、このような効果は、0.2 %以上の含有で認められる。一方、2.5 %を超える含有は、加工性の劣化を招く。このため、Mnは0.2 〜2.5 %に限定した。なお、好ましくは0.2 〜2.0 %である。
【0032】
P:0.05%以下
Pは高い固溶強化能を有する元素であり、所望の強度に応じて含有させるが、0.005 %未満とするのは技術的に困難であり、0.005 %以上とすることが好ましい。一方、0.05%を超えて含有すると、溶接性の劣化を招くとともに、めっき性が低下する。このため、Pは0.05%以下に限定した。
【0033】
Al:0.001 〜0.1 %
Alは、鋼の脱酸のために必要な元素であるが、0.001 %未満ではその効果に乏しく、一方、0.1 %を超えて多量に含有しても、それ以上の効果が望めないばかりか、表面性状を劣化させ、さらには歪時効硬化に必要なNを析出物として固定するため、歪時効硬化特性が低下する。このため、Alは0.001 〜0.1 %の範囲に限定した。なお、好ましくは0.001 〜0.03%である。
【0034】
N:0.005 〜0.02%
Nは、歪時効硬化特性を向上させ、本発明では極めて重要な元素である。このような効果は、0.005 %以上の含有で顕著となる。一方、0.02%を超えて含有すると、成形性の低下や室温時効による特性の劣化を招く。このため、Nは0.005 〜0.02%の範囲に限定した。
【0035】
本発明では、上記した基本成分に加えてさらに、Cr:0.005 〜1.0 %、Mo:0.005 〜1.0 %、Ni:0.005 〜1.0 %のうちから選らばれた1種または2種以上を含有できる。
【0036】
Cr、Mo、Niはいずれも、固溶強化により強度を増加させるとともに、さらに焼鈍工程でオーステナイトを安定化させ、組織を複合組織として強度、延性を向上させる元素であり、必要に応じ選択して含有できる。
【0037】
Crは、0.005 %以上の含有で上記した効果が認められが、1.0 %を超えて含有すると、加工性、化成処理性を劣化させる。このため、Crは0.005 〜1.0 %の範囲に限定することが好ましい。
【0038】
Moは、0.005 %以上の含有で上記した効果が認められるが、1.0 %を超えて含有すると、強度が高くなりすぎて加工性、延性を劣化させる。このため、Moは0.005 〜1.0 %の範囲に限定することが好ましい。
【0039】
Niは、0.005 %以上の含有で上記した効果が認められるが、1.0 %を超えて含有すると、強度が高くなりすぎて加工性、延性を劣化させる。このため、Niは0.005 〜1.0 %の範囲に限定することが好ましい。
【0040】
なお、上記以外の残部はFeおよび不可避的不純物とすることが好ましい。不可避的不純物としては、例えば、O:0.01%以下、S:0.005 %以下が許容できる。
【0041】
本発明で使用する鋼板は、上記した成分を上記した含有範囲内で含むとともに、固溶状態のNを0.0050%以上含有する組成を有する。固溶状態のNが0.0050%未満では、鋼板に溶融亜鉛めっき処理を施したとしても、所望の歪時効硬化特性を得ることはできない。
【0042】
本発明で使用する鋼板は、上記した組成に加えて、平均結晶粒径が8μm 以下のフェライト相を、面積率で70%以上含む組織を有する。
【0043】
フェライト相の面積率が70%未満の場合には、最終製品の溶融亜鉛めっき鋼板の延性が不足する。
【0044】
また、フェライト相の平均結晶粒径が8μm を超える場合には、最終製品の溶融亜鉛めっき鋼板において、充分な歪時効硬化量を確保することができず、また、室温時効による特性の低下が大きくなる。なお、本発明で使用する鋼板は、上記した組織を満足するものであれば、熱延鋼板、冷延鋼板等いずれも使用できる。製造コストの観点からは熱延鋼板とすることが好ましい。
【0045】
つぎに、上記した本発明で使用する鋼板を熱延鋼板とする場合の熱延鋼板の好ましい製造条件について説明する。
【0046】
固溶状態のN量以外、上記した鋼板の組成を満足する溶鋼を、転炉、電気炉等の公知の溶製方法により溶製し、連続鋳造法、造塊法など公知の鋳造方法により鋳造し、スラブなどの形状の鋼素材とする。ついで、鋼素材は、加熱炉など通常の装置で好ましくは1000〜1300℃の温度域の加熱温度SRTに加熱することが好ましい。
【0047】
加熱温度SRTが1000℃未満では、加熱時にNを完全に溶解させることができず、熱延板で所望の固溶N量を確保することが困難となる。また、加熱温度SRTが1000℃未満では、全長にわたり所望の仕上圧延終了温度を確保することが困難になる。一方、1300℃を超えるとオーステナイト粒径が粗大になり、フェライト変態を遅延させるため、最終製品の成形性が劣化する。
【0048】
加熱された鋼素材は、粗圧延された後、仕上圧延を施され熱延鋼板とされる。仕上圧延における仕上圧延終了温度FDTは800 ℃以上の温度域とすることが好ましい。仕上圧延終了温度FDTが800 ℃未満では、一部に加工組織が残留し、板厚方向での組織が不均一となるため、成形性が低下する。なお、仕上圧延終了温度は、スケール疵などの表面欠陥の発生を防止する観点から、1000℃以下とすることが好ましい。
【0049】
ついで、仕上げ圧延終了後600 ℃までの平均冷却速度が20℃/s以上となる冷却を施す。600 ℃までの平均冷却速度が20℃/s未満では、所望の結晶粒径を得ることが困難になるとともに、Nが析出物として固定されてしまうため、所望の固溶状態のN量を確保することが困難となる。なお、600 ℃以下巻取温度までは引続き冷却を行っても良いし、空冷としてもよく、とくに限定されない。
【0050】
次いで350 〜600 ℃の温度域の巻取温度で巻き取ることが好ましい。
【0051】
巻取温度が600 ℃を超えると、所望の結晶粒径(8μm 以下)を得ることが困難になるとともに、Nが析出物として固定され、所望の固溶状態のN量(0.0050%以上)を確保することが困難となる。また、巻取温度が350 ℃未満では、鋼板形状が不安定になり、安定した鋼板製造が困難になる。なお、本発明で使用する熱延鋼板は上記した製造条件に限定されるものでなく、上記した組織、組成が満足される条件であればいずれも好ましく使用できる。
【0052】
上記した所望の組成、組織を有する鋼板は、好ましくはめっき原板として酸洗、脱脂などの通常のめっき予備処理を施されたのち、めっき処理を施され、めっき鋼板とされる。めっき処理は連続溶融亜鉛めっきラインで行うのが好ましい。
【0053】
めっき原板である鋼板は、まず加熱工程を施される。加熱工程では、めっき原板は、空燃比:0.7 〜1.2 の雰囲気下で550 〜700 ℃の温度域の加熱温度まで加熱される。ここでいう、空燃比は空気量/燃焼ガス量(体積比)のことである。
【0054】
加熱雰囲気の空燃比が0.7 未満では、酸素濃度が不足し、鋼板表層の酸化膜の生成が不十分となり、その後の焼鈍工程で鋼板表層にめっき性に有効な還元鉄が生成されない。一方、空燃比が1.2 を超えると、鋼板表層の酸化膜の生成量が多くなりすぎ、その後の焼鈍工程で十分に還元することができず、めっき性が低下する。なお、空燃比の調整は、空気、燃焼ガスの流量制御等で行うことが好ましい。
【0055】
また、加熱温度が550 ℃未満では、鋼板表層の酸化膜の生成が不十分となり、その後の焼鈍工程でめっき性に有効な還元鉄を生成することができず、めっき性が低下する。一方、700 ℃を超えると、鋼板表層の酸化膜の生成量が多くなりすぎ、その後の工程で還元が不十分となり、めっき性が低下する。
【0056】
加熱工程に続いて、めっき原板は焼鈍工程を施される。焼鈍工程では、めっき原板は、H2濃度:2〜25vol %、露点:−10℃以下の雰囲気中で650 〜750 ℃の温度域の焼鈍温度まで加熱して焼鈍される。
【0057】
H2 濃度が2vol %未満では、還元が不十分となりめっき性が低下する。一方、H2 濃度が25%を超えて高くなっても、効果が飽和するうえ、処理コストが高くなり経済的に不利となる。また、露点が−10℃を超えて高くなると、還元が不十分となりめっき性が低下する。なお、H2 以外の残部はN2 などの不活性ガスとすることが好ましい。
【0058】
焼鈍温度が650 ℃未満では、還元が不十分となり、めっき性に有効な表層の還元鉄が生成されない。一方、750 ℃を超えて高くなると、歪時効硬化能が低下するとともに、室温時効による伸びの低下が大きくなる。焼鈍温度が750 超〜825 ℃の温度域ではAlNの析出速度が大きいため、固溶Nが減少する。また、825 ℃以上の温度域においては、フェライト結晶粒が粗大になるため、固溶Nの安定サイトである粒界面積が減少し、固溶Nが粒内に存在する比率が大きくなり室温時効による延性の低下が大きくなる。700 〜750 ℃の温度域ではAlNの析出速度は小さいが、保持時間が長くなるとNの析出量が増加し、固溶Nが減少する。このため、本発明では、700 ℃以上の温度域での滞留時間を300 s以下となるように調整する。700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 sを超えると、歪時効硬化能が低下する。なお、700 ℃以上の温度域での滞留時間は、加熱工程、焼鈍工程および焼鈍工程に引き続いて行う冷却を含めて、鋼板温度が700 ℃以上となる場合の時間をいうものとする。
【0059】
上記した加熱工程−焼鈍工程によりめっき性に優れためっき原板となる理由については、現在までに詳細な機構については明確となっていないが、本発明者らは、上記した条件の加熱工程で、熱延鋼板表面に鉄系酸化膜が形成され、その後の焼鈍工程で純粋な鉄である還元鉄とされるため、めっき性が良好となると推察している。酸化膜の生成が不十分の場合には、地鉄中のSi、Mnなどが表層に濃化しめっき性が阻害され、一方、酸化膜の生成が過剰な場合や還元が不十分な場合には、未還元の酸化鉄が残存し、酸化膜と地鉄界面が剥離し易くなりめっき性を損なうと考えられる。
【0060】
ついで、めっき原板は、好ましくは450 〜550 ℃の温度範囲まで冷却され、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を形成する溶融亜鉛めっきを施される。
【0061】
溶融亜鉛めっき処理は、通常、溶融亜鉛めっきラインで行われる条件と同様に、450 〜550 ℃の温度範囲で溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を形成する。なお、溶融亜鉛めっき浴は0.10〜0.22mass%Alを含有するZn浴とするのが好ましい。また、溶融亜鉛めっき処理後には必要に応じ目付け量調整のためのワイピングを行っても良い。また、溶融亜鉛めっき処理後には合金化処理を施してもよい。合金化処理は、通常公知の方法で行えば良いが、合金化処理温度は400 〜570 ℃で保持時間:5〜100sとすることが好ましい。
【0062】
上記のようにして得た溶融亜鉛めっき鋼板は、形状矯正と表面調整のために、ついで、伸び率が1.0 %以下の調質圧延を施すことが好ましい。
【0063】
調質圧延の伸び率が1.0 %を超えると、導入される可動転位量が多くなりすぎ、室温時効による特性の劣化が大きくなる傾向となる。フェライト結晶粒径を微細にし粒内の固溶N量を減少しても、粒内の固溶Nと相互作用を有する可動転位量が多くなると、室温時効による特性の劣化が大きくなる傾向になる。
【0064】
なお、上記した工程を経て得られためっき鋼板は母材である鋼板と概ね同様の組成および組織を有する。
【0065】
以下、実施例に基づきさらに本発明を詳細に説明する。
【0066】
【実施例】
表1に示す化学組成の溶鋼を転炉にて溶製し、連続鋳造法にて鋳片とした。これら鋳片に、表2に示す条件で熱間圧延を施し、表2に示す板厚の熱延鋼板とした。得られたこれら熱延鋼板から、試験片を採取して、熱延鋼板組織の観察、および固溶状態のN量を測定した。熱延鋼板組織は、圧延方向に平行な断面について光学顕微鏡(1000倍)を用いて観察し、組織を撮像して鋼組織を同定するとともに、フェライト相の結晶粒径を測定した。結晶粒径は、ASTM Designation E112 の規定に準拠して、求積法により算出した。各鋼板について、10視野観察し、各視野でのフェライト相の平均結晶粒径およびフェライト相の面積率を求め、観察した10視野の平均値をその鋼板のフェライト相の平均結晶粒径および面積率とした。また、各鋼板から試験材を採取し、化学分析により鋼板中の固溶N量と析出物として存在するN量を測定し、その差をもって全N量とした。これらの結果を表2に併記した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
これら熱延鋼板に酸洗処理を施したのち、連続溶融亜鉛めっきラインで、表3に示す条件で加熱工程、焼鈍工程、めっき工程、合金化処理工程を施した。
【0070】
めっき工程では溶融亜鉛めっき浴に鋼板を浸漬して溶融亜鉛めっきを施し、浸漬した鋼板を引き上げたのちガスワイピングにより目付け量を調整した。めっき処理条件は
板温度:475 ℃
めっき浴:0.13%Al−Zn
浴温:475 ℃
浸漬時間:3s
目付け量:45g/m2
とした。
【0071】
なお、一部の鋼板(鋼板No. 8〜10)については合金化処理を施す合金化処理工程を省略した。なお、溶融亜鉛めっき鋼板とした後に、伸び率0.3 %の調質圧延を施した。
【0072】
調質圧延後の溶融亜鉛めっき鋼板から、試験片を採取し、引張試験、歪時効硬化試験、室温時効試験を実施した。また、得られためっき鋼板について、めっき性を評価した。試験方法はつぎのとおりとした。
(1)引張試験
得られた溶融亜鉛めっき鋼板から、JIS 13号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を行い、降伏強さYS、引張強さTS、伸びElを求めた。
(2)歪時効硬化試験
得られた溶融亜鉛めっき鋼板から、JIS 13号引張試験片を採取し、5%の引張予歪を加えたのち、一旦除荷し、170 ℃×20min の熱処理を施し、ついで、再度引張試験を行い、引張強さTSHTを求めた。これらの結果から、次式
ΔTS=TSHT−TS
ここで、TSHT:予変形−熱処理後の溶融亜鉛めっき鋼板の引張強さ(MPa )、
TS:予変形前の溶融亜鉛めっき鋼板の引張強さ(MPa )
により、歪時効硬化量ΔTSを算出した。
(3)室温時効試験
得られためっき鋼板から、JIS 13号引張試験片を採取し、50℃×100hr の熱処理(室温歪時効処理)を施したのち、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を行い、伸びElATを求めた。これらの結果から、次式
ΔEl=El−ElAT
ここで、El:室温時効処理前の伸び(%)
ElAT:室温時効後の伸び(%)
により求めた、ΔElを室温時効指標とした。
(4)めっき性評価
得られた溶融亜鉛めっき鋼板について、鋼板表面の不めっき欠陥の存在の有無をを目視で観察し、めっき性を評価した。めっき性の評価は、評点5を不めっき欠陥が全くないもの、評点1をもっとも不めっき欠陥が多いものとし、不めっきの程度により1〜5の5段階評価とした。なお、評点4以上が実用上問題ないとされるレベルである。
【0073】
なお、引張試験、歪時効硬化試験、室温時度試験では、TSが490MPa未満の場合、すなわち、鋼板No. 1〜10(鋼a〜d)については引張方向を鋼板の圧延方向とし、TSが490MPa以上の場合、すなわち、鋼板No.11 〜16(鋼e、f)については引張方向を鋼板の圧延方向に対して直角の方向に採取した試験片を用いて試験した結果を、各々の試験の結果とした。
【0074】
これらの結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
【0076】
本発明例はいずれも、440MPa以上の引張強さを有し、さらにΔTS:40MPa 以上の高い歪時効硬化特性を有するとともに、めっき評点が4以上と優れためっき性を示し、かつΔEl:2%以下と耐室温時効性にも優れた溶融亜鉛めっき熱延鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、めっき性、歪時効硬化特性、耐室温時効性のうちの一つあるいは二つ以上の特性が劣っている。
【0077】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、自動車構造部材用として好適な、めっき品質が良好で、かつ常温時効劣化が少なく、とくに歪時効特性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板を容易にしかも安価に製造でき,産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】めっき性評点と加熱工程における加熱温度T1 との関係を示すグラフである。
【図2】めっき性評点と加熱工程における加熱温度T1 との関係を示すグラフである。
【図3】歪時効硬化量ΔTSと焼鈍工程における焼鈍温度T2 との関係を示すグラフである。
【図4】室温時効指数ΔElと焼鈍工程における焼鈍温度T2 との関係を示すグラフである。
【図5】めっき性評点と焼鈍工程における焼鈍温度T2 との関係を示すグラフである。
【図6】歪時効硬化量ΔTSと加熱工程および焼鈍工程における700 ℃以上の温度域での滞留時間との関係を示すグラフである。
Claims (4)
- mass%で、
C:0.01〜0.2 %、 Si:0.4 %以下、
Mn:0.2 〜2.5 %、 P:0.05%以下、
Al:0.001 〜0.1 %、 N:0.005 〜0.02%
を含有し、固溶状態のNを0.0050%以上含む組成と、平均結晶粒径が8μm 以下のフェライト相を、面積率で70%以上含む組織とを有する鋼板を、空燃比:0.7 〜1.2 の雰囲気下で550 〜700 ℃の温度域の加熱温度まで加熱する加熱工程と、引き続いてH2濃度:2〜25vol %、露点:−10℃以下の雰囲気中で650 〜750 ℃の温度域の焼鈍温度まで加熱して焼鈍する焼鈍工程とを、700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 s以下となるように調整して施し、次いで該鋼板に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - mass%で、
C:0.01〜0.2 %、 Si:0.4 %以下、
Mn:0.2 〜2.5 %、 P:0.05%以下、
Al:0.001 〜0.1 %、 N:0.005 〜0.02%
を含有する組成の鋼素材を、1000〜1300℃の温度域の加熱温度に加熱し、粗圧延と、ついで仕上圧延終了温度が800 ℃以上となる仕上圧延を施したのち、600 ℃までの平均冷却速度が20 ℃/s以上となる冷却を施し、巻取り温度:350 〜600 ℃で巻き取り、熱延鋼板とし、ついで該熱延鋼板を、空燃比:0.7 〜1.2 の雰囲気下で550 〜700 ℃の温度域の加熱温度まで加熱する加熱工程と、引き続いてH2濃度:2〜25vol %、露点:−10℃以下の雰囲気中で650 〜750 ℃の温度域の焼鈍温度まで加熱して焼鈍する焼鈍工程とを、700 ℃以上の温度域での滞留時間が300 s以下となるように調整して施し、次いで該熱延鋼板に溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 前記組成に加えてさらに、mass%で、Cr:0.005 〜1.0 %、Mo:0.005 〜1.0 %、Ni:0.005 〜1.0 %のうちから選らばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
- 前記溶融亜鉛めっきを施した後に、合金化処理を施すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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