JP2002226937A - 成形後の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板およびめっき鋼板ならびに冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
成形後の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板およびめっき鋼板ならびに冷延鋼板の製造方法Info
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Abstract
し易く、一方成形加工後は比較的低温での短時間熱処理
によって、引張強さや硬さが効果的に上昇させて部材や
部品の変形強度特性や剛性を高めることができる、成形
後の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板を提供す
る。 【解決手段】 質量百分率で、C:0.15%以下、Si:0.
005 〜1.0 %、Mn:0.01〜3.0 %、Al:0.005 〜0.02
%、N:0.006 〜0.020 %およびP:0.002 〜0.10%を
N(%)/Al(%) ≧ 0.3を満足する範囲で含有し、残部はFe
および不可避的不純物の組成とし、しかも鋼中の析出Mn
%と析出Si%の積を 0.00010以下とし、かつ固容Nを0.
0015%以上含有させ、さらに鋼組織をフェライトまたは
フェライト主体の組織とする。
Description
造用部品および自動車の構造用部品など、構造上の強
度、とくに成形後に強度および/または剛性が必要とさ
れる箇所に適用して好適な鋼板であって、特にプレス等
による加工成形後に熱処理がなされる成形体の素材鋼板
として好適な、成形後の熱処理による強度上昇能に優れ
た冷延鋼板およびめっき鋼板ならびに冷延鋼板の製造方
法に関するものである。
レス成形前は軟質でプレス成形をし易くしておき、プレ
ス成形後に硬化させて部品強度を高める方法として、 2
00℃未満で塗装焼付けを施す方法があり、かような塗装
焼付け用鋼板としてBH鋼板が開発された。
55−141555号公報には、鋼中のC,N,Al含有量に応じ
てNbを添加し、原子比でNb/(固溶C+固溶N)を特定
範囲内に制限すると共に、焼鈍後の冷却速度を制御する
ことによって、鋼板中の固溶Cと固溶Nを調整する方法
が、また特公昭61−45689 号公報には、TiとNbの複合添
加によって焼付硬化性を向上させる方法が開示されてい
る。しかしながら、上記したような鋼板は、深絞り性を
重視しているため、素材鋼板の強度は低く、構造用材料
としては必ずしも十分ではない。また、特開平5−2554
9 号公報には、鋼にW,Cr,Moの単独または複合添加す
るによって焼付硬化性を向上させる方法が開示されてい
る。
は、鋼板中に含まれる固溶Cや固溶Nを利用して材料の
降伏強さのみを上昇させるだけで、引張強さ(引張強
度)を上昇させるものではない。このため、部材または
部品の変形開始応力を高める効果しかなく、部材または
部品の変形開始から変形終了までの変形全域にわたって
変形に要する応力(以下、変形強度特性という)を高め
る効果については、必ずしも十分ではない。
化方法としては、プレス成形後に窒化処理を施す方法が
ある。例えば、特開平2−80539 号公報には、窒化処理
によって強度が高まるようにCr,Al,V等の窒化物形成
元素を鋼中に含有させる方法が、また特開平3−122255
号公報には、窒化処理の熱を利用してCuを析出硬化させ
部材の硬さを高める方法などが開示されている。しかし
ながら、これらの方法では加熱温度が 450℃超と高いた
め、耐食性の向上を図った通常の亜鉛めっき鋼板を用い
た場合には、めっき層が蒸散して耐食性の良いものが得
られないという欠点があった。
鋼板として、例えば特開平10−310847号公報には、 200
〜450 ℃の熱処理温度域で引張強度が60 MPa以上上昇す
る合金化溶融亜鉛めっき鋼板が開示されている。この鋼
板は、質量百分率で、C:0.01〜0.08%、Mn:0.01〜3.
0 %を含有し、かつW, Cr, Moの1種または2種以上を
合計で0.05〜3.0 %含有し、また必要に応じてTi:0.00
5 〜0.1 %, Nb:0.005 〜0.1 %, V:0.005 〜0.1 %
の1種または2種以上を含有する組成になり、かつ鋼の
ミクロ組織がフェライトまたはフェライト主体からなる
ものである。しかしながら、この技術は、成形後の熱処
理により鋼板中で微細な炭化物を形成させ、プレス時に
付与する歪みに対して転位を効果的に増殖させて、歪み
量を増加させるものであるため、 200〜450 ℃の温度範
囲で熱処理を行う必要があり、一般的な焼付硬化処理温
度よりも必要とされる熱処理温度が高いという難点があ
った。自動車製造ラインにて通常実施されている塗装焼
付け温度は170 ℃前後であり、450 ℃にも達する熱処理
条件は実施に対して困難を伴う。このため、より低温で
60 MPa以上の硬化能を有する冷延鋼板の開発が望まれて
いた。
に有利に応えるもので、加工成形前は強度レベルが 340
〜700 MPa 級で比較的軟質の高強度鋼でプレス成形等の
加工成形がし易く、またプレス成形等の成形加工後に強
度上昇を目的とした比較的低温での短時間熱処理によっ
て、引張強さや硬さを効果的に上昇させて、部材や部品
の変形強度特性や剛性を高めることができる、成形後の
熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板およびめっき
鋼板を、冷延鋼板の有利な製造方法と共に提案すること
を目的とする。
後の熱処理温度が 120〜200 ℃の低温域で加工を加えた
場合でも引張強さを増加できる手段、特に5%以上の歪
を加えた場合には冷延鋼板の引張強さを60 MPa以上増加
することができる手段について鋭意研究を重ねた結果、
以下に述べる知見を得た。 (1) 熱処理以後に引張強度を上昇させるためには、成形
により新たな転位を導入する必要がある。成形により導
入された転位と侵入型元素または析出物との相互作用に
より、上降伏点に達しても予変形により導入された転位
が移動しないことが必要となる。 (2) W, Cr, Mo, Ti, Nb, Alなどの炭化物、窒化物ある
いは炭窒化物を形成させることで、上記の相互作用を得
るためには、成形後の熱処理温度を 200℃以上に高める
必要がある。従って、侵入型元素の積極的な活用が成形
後の熱処理温度を低下させる上で有利である。 (3) 侵入型元素のうち、固溶Cよりも固溶Nの方が、成
形後の熱処理温度を低めても成形により導入された転位
との相互作用が大きく、上降伏点に達しても予変形で導
入された転位が移動しにくい。 (4) 固溶Nと転位との相互作用により、成形後の熱処理
で引張強度を上昇させる場合は、窒化物形成を制御する
ことが特に重要となる。鋼板の固溶強化および変態組織
強化などを目的として添加するMnおよびSiは冷延鋼板の
固溶Nに多大な影響を及ぼす。 すなわち、十分な強度上昇能を得るために固溶Nを確保
するためには、冷延鋼板の析出Mn%と析出Si%の積を所
定の範囲に収めることが重要であることが究明されたの
である。本発明は、上記の知見に立脚するものである。
である。 1.質量百分率で、C:0.15%以下、Si:0.005 〜1.0
%、Mn:0.01〜3.0 %、Al:0.005 〜0.02%、N:0.00
6 〜0.020 %およびP:0.002 〜0.10%をN(%)/Al(%)
≧0.3 を満足する範囲で含有し、残部はFeおよび不可避
的不純物の組成になり、しかも鋼中の析出Mn%と析出Si
%の積が 0.00010以下で、かつ固容Nを0.0015%以上含
有し、さらに鋼組織がフェライトまたはフェライト主体
の組織であることを特徴とする、成形後の熱処理による
強度上昇能に優れた冷延鋼板。
で、さらにCrおよび/またはMo:0.05〜2.0 %、Ni:0.
1 〜1.5 %およびCu:0.1 〜1.5 %のうちから選んだ一
種または二種以上を含有し、さらに鋼組織が、フェライ
ト主体で、第2相としてマルテンサイトを体積分率で3
〜40%含有する複合組織であることを特徴とする、成形
後の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板。
百分率で、さらにNb,TiおよびVのうちから選んだ1種
または2種以上合計:0.3 %以下を含有する組成になる
ことを特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能に
優れた冷延鋼板。
で、さらにB:0.0003〜0.0015%を含有する組成になる
ことを特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能に
優れた冷延鋼板。
板の表面に、電気めっき層または溶融めっき層を被成し
たことを特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能
に優れためっき鋼板。
0.005 〜1.0 %、Mn:0.01〜3.0 %、Al:0.005 〜0.02
%、N:0.006 〜0.020 %およびP:0.002 〜0.10%を
N(%)/Al(%) ≧0.3 を満足する範囲で含有する組成にな
る鋼スラブを、熱間圧延し、ついで熱延後巻取るに際
し、MnとSiの含有量の積〔Mn%〕×〔Si%〕が 1.0以下
の場合には、巻取り温度≦700 ℃とし、一方〔Mn%〕×
〔Si%〕が 1.0より大きい場合には、巻取り温度≦ 300
+ 400/(〔Mn%〕×〔Si%〕)とし、ついで酸洗後、
冷間圧延した後、再結晶焼鈍工程において上記〔Mn%〕
×〔Si%〕が 1.0以下の場合には焼鈍温度を 650〜950
℃とし、一方〔Mn%〕×〔Si%〕が1.0 よりも大きい場
合には次式、 950−300/(〔Mn%〕×〔Si%〕)≦焼鈍温度(℃)≦
950 を満足する温度で焼鈍を行うことを特徴とする、成形後
の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板の製造方
法。
結果について説明する。表1に示す成分組成になるシー
トバーを、1250℃に均一加熱したのち、仕上温度が 920
℃となるように3パス圧延を行い、圧延終了後直ちに急
冷し、コイル巻取り温度を変化させて1時間保持した。
ついで、得られた4mm厚の熱延板に対し、圧下率:75%
の冷間圧延を施したのち、 700〜800 ℃の種々の温度で
40秒間の再結晶焼鈍を施し、さらに圧下率:1%のスキ
ンパス圧延を施した。
引張試験片を採取し、歪み速度:0.02s-1の条件で通常
の引張試験機を用いて引張強さ(TS0) を測定した。ま
た、これらの冷延鋼板に5%の引張歪みを付与し、 170
℃, 20分の熱処理(塗装焼付け処理相当)を施した後、
引張試験片を採取し、同様の引張試験を施して引張強度
(TS1) を求めた。成形後の熱処理による強度上昇代ΔTS
(=TS1 −TS0 )を求め、〔析出Mn%〕および〔析出Si
%〕との関係について調査した結果を、図1に示す。図
1に示したとおり、〔析出Mn%〕×〔析出Si%〕の値が
0.00010以下の場合に、ΔTSが60 MPa以上となることが
判明した。なお、ΔTSが60 MPa以上となった場合は、全
て0.0015mass%以上の固溶N量が確保されていた。
て説明する。まず、本発明において鋼板の成分組成を前
記の範囲に限定した理由について説明する。なお、以下
に示す成分組成の%表示は「質量%」である。 C:0.15%以下 Cは、鋼の強度を増加させる元素であり、強度確保の観
点からは0.01%以上を添加することが好ましい。一方、
0.15%を超えて含有すると溶接性が低下するため、0.15
%以下とした。なお、鋼板の深絞り性を優先させる場合
には、Cはできるだけ少量である方がプレス成形性には
有利である。また、フェライト相に対するCの固溶限は
Nよりもかなり低いため、熱間圧延以降の冷延工程にお
いて再溶解が進行して結晶粒内の固溶Cが増加するた
め、耐常温時効性を低下させ易い。従って、耐常温時効
性を重視する場合にはC量は0.01%以下とすることが望
ましい。一方、過度にCを低減させることは製鋼コスト
の増大を招くので、下限は0.0005%程度とすることが望
ましい。
な成分であるが、含有量が 0.005%に満たないとその添
加効果に乏しく、一方 1.0%を超えると表面性状が悪化
するだけでなく延性の低下を招くので、Siは 0.005〜1.
0 %の範囲に限定した。より好ましくは 0.005〜0.75%
の範囲である。なお、SiおよびMn含有量は、冷延鋼板の
〔析出Mn%〕および〔析出Si%〕に影響を及ぼすため、
これらの含有量に応じて熱延条件や焼鈍条件を適正化す
る必要がある。これは、Mn,SiおよびNを主成分とする
窒化物が形成し、固溶Nが変動するためである。
3.0%を超えると表面性状の悪化のみならず延性の低下
を招くので 3.0%以下に限定した。より好ましくは 2.0
%以下である。一方、Mnは、MnSを形成しSによる脆化
を抑制する作用があるが、含有量が0.01%未満では十分
な効果が得られない。なお、Mnは、Siと同様に、含有量
に応じて熱延条件や焼鈍条件を適正化する必要がある。
上のために添加されるが、添加量が 0.005%未満では十
分な効果がなく、一方0.02%を超えると鋼中に添加が必
要なN量が増大するため、製鋼時のNの歩留り的中が困
難となる。
得られず、一方 0.020%を超えてNを含有させると、製
鋼時にブローホールが発生しプレス成形性が低下するの
で、Nは 0.006〜0.02%の範囲に限定した。好ましくは
0.008〜0.019%の範囲である。
能を鋼板に付与する重要な役割を果たす。そのために
は、N含有量とAl含有量の比N(%)/Al(%) を 0.3以上と
する必要がある。というのは、製造条件の変動の如何に
かかわらず、安定して0.0015%以上の固溶Nを残留させ
るために、Nを強力に固定する元素であるAlとの組み合
わせについて広範囲にわたって検討した結果、最終製品
での固溶Nを安定して0.0015%以上とするためには、N
(%)/Al(%) ≧0.3 とする必要があることが判明したから
である。さらに、MnおよびSi含有量の積〔Mn%〕×〔Si
%〕が増加すると、最終製品での析出N量が増加するた
め、鋼成分としてMnおよびSi含有量に応じて、製造条件
を制御することが好ましい。
強度上昇能を確保するには、例えば5%の予歪で 170℃
時効処理後に 60 MPa 以上のΔTSを確保するためには、
0.0015%以上の固溶Nを必要とする。従って、本発明で
は、N量が上記の 0.006〜0.020 %を満足する範囲にお
いて、さらに固溶Nを0.0015%以上の範囲で含有させる
ものとした。
が、0.10%を超えて添加すると、(FeNb)X Pなどの燐化
物が形成されるため深絞り性が低下するので、P量は0.
10%以下に制限した。好ましくは0.08%以下である。一
方、Pは、現状の製鋼段階で 0.002%未満とするにはコ
ストが嵩むため、下限は現状の不純物レベルの下限であ
る 0.002%とした。
ことが重要で、前掲図1に示したとおり、析出Mn%と析
出Si%の積を 0.00010以下とすることにより、0.0015%
以上の固溶Nが確保されて、成形後の熱処理による強度
上昇代ΔTSを60MPa 以上とすることができるので、本発
明ではこれらの積〔析出Mn%〕×〔析出Si%〕を 0.000
10以下に限定した。
明では、その他にも以下の元素を適宜含有させることが
できる。 Crおよび/またはMo:0.05〜2.0 % CrおよびMoはいずれも、鋼の焼入れ性を向上させ、マル
テンサイト相の生成を促進させる効果がある。しかしな
がら、これらの含有量が0.05%未満ではその添加効果に
乏しく、一方 2.0%を超えると成形性、めっき性および
スポット溶接性の劣化を招く。従って、これらは単独使
用または併用いずれの場合においても、0.05〜2.0 %の
範囲で含有させるものとした。
あり、また焼鈍後の冷却過程でオーステナイトを安定化
し、2相組織および低温変態相を形成し易くする効果が
ある。かような効果は、Ni, Cuとも含有量が 0.1%以上
で認められるものの、1.5 %を超えて添加すると成形
性、めっき性、溶接性を低下させるので、NiおよびCuは
それぞれ 0.1〜1.5 %の範囲に限定した。そして、上記
したCrおよび/またはMo、NiおよびCuのうちいずれか一
種または二種以上を含有させることにより、第2相とし
てマルテンサイトを効果的に生成させることができる。
は2種以上合計:0.3 %以下 Nb,TiおよびVはそれぞれ、炭窒化物形成元素であり、
熱延組織および冷延再結晶焼鈍組織を微細化させる効果
がある。この効果は、0.001 %以上で認められるが、0.
3 %を超えると炭窒化物形成量が増大し、成形後の熱処
理による引張強度上昇量の低下を招くので、これらの元
素は合計で 0.3%以下の範囲に限定した。
および冷延再結晶組織の微細化に寄与し、かつ耐二次加
工脆性を改善する働きがある。しかしながら、B量が0.
0003%未満では十分な微細化効果が得られず、一方0.00
15%を超えるとBN析出量が増大し、またスラブ加熱段
階での溶体化に支障をきたすので、Bは0.0003〜0.0015
%の範囲で含有させるものとした。特に好ましくは0.00
07〜0.0012%の範囲である。
量が増大して延性の低下を招くので、Sの混入は極力避
けることが望ましいが、0.01%までなら許容される。
の成分組成に調整した場合には、鋼組織はフェライトま
たはフェライト主体の組織となる。ここに、フェライト
以外の相としては、パーライト、ベイナイト、残留オー
ステナイトおよびマルテンサイト等が挙げられる。な
お、ここでフェライト主体の組織とは、フェライト相を
体積分率で60%以上含有する組織を意味する。また、本
発明でいうフェライトは、通常の意味のフェライト(ポ
リゴナルフェライト)だけではなく、炭化物を含まない
ベイニティックフェライトやアシキュラーフェライトを
含むものとする。
CrやMo, Ni, Cuを添加すると、フェライトを主体とし、
第2相としてマルテンサイトを体積率で3%以上(3 v
ol%以上)生成させることができ、このマルテンサイト
は3 vol%以上でとりわけ良好に延性を向上させる効果
があるが、40 vol%を超えると強度が高くなりすぎ、十
分な延性を確保できないので、第2相としてマルテンサ
イトを生成させる場合、その生成量は40 vol%以下とす
ることが好ましい。なお、この場合に少量の低温変態相
(ベイナイト)が生成する場合がある。このような変態
組織鋼にすることによって、延性を大幅に高めることが
できる。
する。上記の好適成分組成に調整した鋼を、転炉等の通
常公知の溶製方法で溶製し、造塊法あるいは連続鋳造法
で凝固させ、鋼素材とする。連続鋳造スラブは、鋳造ま
まで熱延工程へ直送してもよいし、一旦冷却後に再加熱
して熱延工程に供給してもよい。これら鋼素材を、加
熱、均熱したのち、熱間圧延により熱延板とする。本発
明では、熱間圧延の加熱温度は特に規定するものではな
いが、Nを溶体化するためには加熱温度は1150℃以上と
するのがよい。なお、溶体化のより一層の向上のために
は、1200℃以上とするのが好ましい。しかしながら、加
熱温度が1300℃を超えると溶体化の改善効果は飽和し、
逆に結晶粒の粗大化に伴う加工性の低下を招く。
ることが好ましい。というのは、70%未満では熱延板の
結晶粒微細化が不十分となるからである。さらに、熱間
圧延仕上温度は、Ar3変態点以上のγ域あるいはAr3変
態点以下のα域のいずれでもよいが、特に好ましく 960
〜650 ℃の温度範囲である。というのは、熱間圧延仕上
温度が 960℃超えると熱延板の結晶粒が粗大化して、冷
延・焼鈍後の加工性が低下し、一方 650℃未満では変形
抵抗が増加するため熱延負荷の増大を招き、圧延が困難
になるからである。
が、粒成長を防止し、かつ冷却過程でのAlNの析出およ
びMnSiN2あるいはMnSiNといったMn, Siの析出を抑制す
る上で有利であり、かくして結晶粒の微細化を図ること
ができる。
熱延板の巻取り温度は高温ほど炭化物の粗大化には有利
であるが、800 ℃を超えると熱延板表面に形成されるス
ケールが厚くなってスケール除去作業の負荷が増大する
だけでなく、窒化物形成が進行しコイル長手方向の固溶
N量の変動を招く。また、巻取り温度が 200℃未満で
は、巻取り作業が困難になる。従って、これらの観点か
らは、巻取り温度は 200℃以上、 800℃以下とすること
が好ましい。
ーを、1270℃で均一加熱したのち、仕上温度が 920℃と
なるように3パス圧延を行い、熱延終了後、直ちに急冷
し、コイル巻取り温度を 750, 610, 480, 350 ℃と変化
させて1時間保持した。得られた4mm厚の熱延板に、圧
下率:75%の冷間圧延を施したのち、820 ℃で40秒間の
再結晶焼鈍を施し、さらに圧下率:1%のスキンパス圧
延を施した。かくして得られた冷延鋼板から、JIS 5号
引張試験片を採取し、歪み速度:0.02s-1の条件で通常
の引張試験機を用いて、引張強さ(TS0) を測定した。ま
た、これらの冷延鋼板に5%の引張歪みを付与し、 170
℃, 20分の熱処理(塗装焼付け処理相当)を施したの
ち、引張試験片を採取し、同様の引張試験を施して引張
強度(TS1) を求めた。
TS1 −TS0 )を求め、〔Mn%〕および〔Si%〕との関係
について調査した結果を、図2に示す。図中の○内の数
値がΔTSである。同図から明らかなように、MnとSiの含
有量の積、すなわち〔Mn%〕×〔Si%〕が 1.0以下の場
合にはCT≦700 ℃とし、一方〔Mn%〕×〔Si%〕が 1.0
より大きい場合には、CT≦ 300+ 400/(〔Mn%〕×
〔Si%〕)とすることにより、安定して0.0015%以上の
固溶N量を確保でき、ΔTS≧60 MPaを達成することがで
きた。
を施す。この冷間圧延における圧下率:60〜95%とする
ことが好ましい。というのは、冷延圧下率が60%未満で
は、再結晶時のストアードエネルギーが小さく、一方95
%を超えると圧延負荷が増大するからである。
結晶焼鈍に供される。再結晶焼鈍条件は 650℃以上、5
秒以上とすることが好ましい。というのは、焼鈍温度お
よび時間がそれぞれ 650℃未満、5秒未満では再結晶が
完了せず、そのため加工性が低下するからである。加工
性をより向上させるためには 800℃以上で5秒以上とす
ることが望ましい。なお、焼鈍温度の上限は 950℃とす
ることが好ましい。というのは、焼鈍温度が 950℃を超
えると、炭化物の再溶解が進行し固溶Cが過度に増加す
るため、遅時効性が劣化するからである。なお、再結晶
焼鈍は、連続焼鈍ラインまたは連続めっきラインで行う
ことが好ましい。また、焼鈍雰囲気の主なガス種は、H2
とN2であり、H2とN2の混合ガスとは3〜9%のH2を含む
N2ガスとすることが好ましい。
冷却は、組織の微細化、固溶N量の確保の観点から、本
発明では、焼鈍後少なくとも10℃/s以上で冷却すること
が好ましい。より好ましくは20℃/s以上である。なお、
冷却速度が 300℃/sを超えると、鋼板の幅方向での材質
の均一性の低下などの不具合が発生するので、冷却速度
は 300℃/s以下とすることが好ましい。
を、1270℃に均一加熱したのち、仕上温度が 920℃とな
るように3パス圧延を行い、圧延終了後直ちに急冷し、
コイル巻取り温度を 450℃とし1時間保持した。得られ
た4mm厚の熱延板を圧下率:75%の冷間圧延を施したの
ち、種々の温度で40秒間の再結晶焼鈍を施し、さらに圧
下率:1%のスキンパス圧延を施した。かくして得られ
た冷延鋼板から、JIS 5号引張試験片を採取し、歪み速
度:0.02s-1の条件で通常の引張試験機を用いて、引張
強さ(TS0) を測定した。また、これらの冷延鋼板に5%
の引張歪みを付与し、 170℃, 20分の熱処理(塗装焼付
け処理相当)を施したのち、引張試験片を採取し、同様
の引張試験を施して引張強度(TS1) を求めた。
TS1 −TS0 )を求め、〔Mn%〕および〔Si%〕との関係
について調査した結果を、図3に示す。図中の○内の数
字がΔTSである。同図から明らかなように、〔Mn%〕×
〔Si%〕が1.0 以下の場合には、焼鈍温度が 650〜950
℃の範囲でΔTS≧60 MPaを達成できる。一方、〔Mn%〕
×〔Si%〕が 1.0よりも大きい場合には、 950−300/
(〔Mn%〕×〔Si%〕)≦焼鈍温度(℃)≦950 の範囲
においてΔTS≧60 MPaを達成することができた。
状矯正、表面粗さ調整のため、10%以下の調質圧延を行
ってもよい。本発明では、上記のようにして得られた冷
延鋼板の表面に、電気めっきまたは溶融めっきを施して
も何ら問題はない。これらのめっき鋼板も、冷延鋼板と
同程度のTS、BH量およびΔTS量を示す。また、めっきの
種類としては、電気亜鉛めっき、溶融亜鉛めっき、合金
化溶融亜鉛めっき、電気錫めっき、電気クロムめっきお
よび電気ニッケルめっきなどいずれもが有利に適合す
る。
鉛めっき処理を施して鋼板表面に溶融亜鉛めっき層を被
成する場合、めっき処理は、通常、溶融亜鉛めっきライ
ンで行われる条件と同様に、板温が 450〜550 ℃の温度
範囲で溶融亜鉛めっきを施すことが好ましい。亜鉛浴
は、Alを0.10〜0.15%含有するZn浴とすることが好まし
い。かかるめっき処理後、必要に応じて目付量調整のた
めのワイピングを行っても良いのはいうまでもない。ま
た、再結晶焼鈍工程を経た冷延鋼板を連続めっき焼鈍ラ
インに通板し、再度焼鈍後、めっきすることも可能であ
る。ただし、この場合も焼鈍温度は前述したように〔Mn
%〕と〔Si%〕で規制される条件を満足させる必要があ
る。さらに、焼鈍後は、 550℃までを10℃/s以上、 300
℃/s以下の速度で冷却することが好ましい。
き層を合金化する合金化処理を施してもよい。合金化処
理における加熱温度は 450℃〜Ac1変態点程度とするこ
とが好ましい。というのは、加熱温度が 450℃に満たな
いと合金化の進行が遅くて生産性の低下を招き、一方A
c1変態点を超えるとめっき層の合金化が進行しすぎてめ
っき層が脆化するからである。なお、めっき処理後、鋼
板は冷却されるが、その工程中 300℃までの温度域につ
いては5℃/s以上の速度で冷却することが好ましい。ま
た、上記合金化溶融亜鉛めっき鋼板などとしたのち、加
工性の向上や加工後の外観のために調質圧延を施した鋼
板(ダル仕上鋼板、ブライト仕上鋼板、表面に特定の形
状パタンを形成した鋼板)、さらには表面に防錆油、潤
滑油などの油膜層を有する鋼板など、通常、薄鋼板とし
て採用する表面処理を施した鋼板については、いずれも
本発明を適用することができ、その効果を十分に享受す
ることができる。
プレス加工が施される。このプレス加工を行うに際して
は、鋼板に適当な量の転位を付与する必要がある。熱処
理後に強度を上昇させるには、強度や硬度が必要とされ
る部位に、少なくとも2%の塑性相当歪みが付与するこ
とが必要である。歪み量が少なすぎる場合には、成形後
熱処理を施しても十分な強度上昇が発現しない。好適に
は5%以上の塑性相当歪みを付与することが好ましく、
この場合ΔTS≧60 MPaを確保することができる。
の際、熱処理温度は従来塗装焼付け処理で行われている
120〜200 ℃程度でよい。熱処理温度が 120℃未満では
成形後強度上昇熱処理能が塑性相当歪みが低い場合に十
分に得られない。一方、200℃を超える加熱処理は成形
後強度上昇熱処理能は満足するものの、格別な加熱装置
が必要となる場合がある。なお、加熱方法としては、熱
風加熱、赤外炉加熱、温浴熱処理、通電加熱、高周波加
熱などの方法が適用でき、特に規定されない。また、強
度を上昇させたい部分のみを選択的に加熱する場合でも
よい。なお 250℃を超える熱処理は表面性状を損なう懸
念がある。
条件で熱延板とした。ついで、これらの熱延板に冷間圧
延を施して冷延板としたのち、連続焼鈍ラインにて再結
晶焼鈍を施し、さらに圧下率:1.0 %の調質圧延を施し
た。かくして得られた製品板の組織、機械的特性および
予変形−塗装焼付け後特性について調べた結果を表4に
示す。
験片を採取して実施した。また、固溶N量および〔析出
Mn%〕〔析出Si%〕に次のようにして求めた。固溶N
量、析出Mn量および析出Si量は、定電位電解法を用いた
電解抽出分析法により求めるのが有効であり、抽出分析
に用いる地鉄を溶解する方法としては、酸分解法、ハロ
ゲン法および電解法がある。この中で電解法は、炭化物
や窒化物などの極めて不安定な析出物を分解させること
なく安定して抽出し、地鉄のみを溶解することができ
る。本発明では、上記の方法で求めた電解抽出物中のM
n,Si量を測定し、〔析出Mn%〕、〔析出Si%〕とし
た。また、固溶N量は、上記のようにして電解抽出した
電解抽出物中のNを析出Nとし、鋼中の全N量から析出
N量を差し引いて求めた。
めた。 ・歪時効硬化特性 各製品板からJIS 5号試験片を圧延方向に採取し、予変
形として5%の引張予歪みを与えて、ついで 170℃, 20
分の塗装焼付け処理相当の熱処理を施した後、歪速度:
0.02s-1の条件で引張試験を実施し、予変形を行い、さ
らに塗装焼付け処理を施した後の引張強さTSBHを求め、
ΔTS=TSBH−TSを求めた。TSは製品板の引張強さであ
る。 ・組織 各鋼板から試験片を採取し、圧延方向に直交する断面
(C断面)について、光学顕微鏡あるいは走査型電子顕
微鏡を用いて微視組織を撮像し、画像解析装置を用いて
組織の種類、フェライトの組織分率を求めた。
na1 of Society of Materials Science Japan. 10 (199
8). P.1058」に記載された高速引張試験方法に準拠し
て、歪み速度:2000s-1で高速引張試験を実施し、応力
−歪み曲線を測定した。得られた応力−歪み曲線を用い
て、応力を歪み:0〜30%の範囲で積分して、吸収エネ
ルギ−Eを求めた。また、予変形として5%の引張変形
を与え、ついで 170℃, 20分の塗装焼付け相当熱処理を
施したのち、同様な衝撃試験を実施し、吸収エネルギ−
EBHを求め、予変形−塗装焼付け処理による耐衝撃特性
の向上代EBH/Eを評価した。
満足する製品板はいずれも、比較例に比べて、成形後熱
処理による引張強度の上昇が高い。
条件で熱延板とした。ついで、これらの熱延板を、表6
に示す圧下率で冷間圧延したのち、 840℃, 20秒の再結
晶焼鈍を施した。なお、この 840℃という温度は、鋼種
X,Y,Zともに、MnおよびSi含有量で規制される焼鈍
温度下限値よりも高い温度である。ついで、鋼板表面の
酸化層を酸洗または機械的に除去したのち、表6に示す
連続めっき焼鈍条件で溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融
亜鉛めっきを施した。この時、合金化処理温度は全てA
c1変態点以下とした。その後、圧下率:0.8 〜1.2%の
調質圧延を行った。かくして得られた製品板の組織、機
械的特性および予変形−塗装焼付け後特性について調べ
た結果を表7に示す。
するめっき鋼板はいずれも、冷延鋼板で検討した場合と
同様に、成形後熱処理による引張強度の上昇が比較例に
比べて高い。
時に優れた加工性を維持しつつ、プレス成形−熱処理に
よって引張強度が大幅に向上する冷延鋼板、さらには合
金化溶融亜鉛めっき鋼板等のめっき鋼板を、工業的に安
定して製造することができる。
1 −TS0 )に及ぼす〔析出Mn%〕×〔析出Si%〕の影響
を示した図である。
1 −TS0 )に及ぼす〔Mn%〕×〔Si%〕と巻取温度の影
響を示した図である。
1 −TS0 )に及ぼす〔Mn%〕×〔Si%〕と焼鈍温度の影
響を示した図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 質量百分率で、 C:0.15%以下、 Si:0.005 〜1.0 %、 Mn:0.01〜3.0 %、 Al:0.005 〜0.02%、 N:0.006 〜0.020 %および P:0.002 〜0.10% をN(%)/Al(%) ≧0.3 を満足する範囲で含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物の組成になり、しかも鋼中の析
出Mn%と析出Si%の積が 0.00010以下で、かつ固容Nを
0.0015%以上含有し、さらに鋼組織がフェライトまたは
フェライト主体の組織であることを特徴とする、成形後
の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板。 - 【請求項2】 請求項1において、鋼が、質量百分率
で、さらに Crおよび/またはMo:0.05〜2.0 %、 Ni:0.1 〜1.5 %および Cu:0.1 〜1.5 % のうちから選んだ一種または二種以上を含有し、さらに
鋼組織が、フェライト主体で、第2相としてマルテンサ
イトを体積分率で3〜40%含有する複合組織であること
を特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能に優れ
た冷延鋼板。 - 【請求項3】 請求項1または2において、鋼が、質量
百分率で、さらにNb,TiおよびVのうちから選んだ1種
または2種以上合計:0.3 %以下を含有する組成になる
ことを特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能に
優れた冷延鋼板。 - 【請求項4】 請求項3において、鋼が、質量百分率
で、さらに B:0.0003〜0.0015% を含有する組成になることを特徴とする、成形後の熱処
理による強度上昇能に優れた冷延鋼板。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の冷延鋼
板の表面に、電気めっき層または溶融めっき層を被成し
たことを特徴とする、成形後の熱処理による強度上昇能
に優れためっき鋼板。 - 【請求項6】 質量百分率で、 C:0.15%以下、 Si:0.005 〜1.0 %、 Mn:0.01〜3.0 %、 Al:0.005 〜0.02%、 N:0.006 〜0.020 %および P:0.002 〜0.10% をN(%)/Al(%) ≧0.3 を満足する範囲で含有する組成に
なる鋼スラブを、熱間圧延し、ついで熱延後巻取るに際
し、MnとSiの含有量の積〔Mn%〕×〔Si%〕が 1.0以下
の場合には、巻取り温度≦700 ℃とし、一方〔Mn%〕×
〔Si%〕が 1.0より大きい場合には、巻取り温度≦ 300
+ 400/(〔Mn%〕×〔Si%〕)とし、ついで酸洗後、
冷間圧延した後、再結晶焼鈍工程において上記〔Mn%〕
×〔Si%〕が 1.0以下の場合には焼鈍温度を 650〜950
℃とし、一方〔Mn%〕×〔Si%〕が1.0 よりも大きい場
合には次式、 950−300/(〔Mn%〕×〔Si%〕)≦焼鈍温度(℃)≦
950 を満足する温度で焼鈍を行うことを特徴とする、成形後
の熱処理による強度上昇能に優れた冷延鋼板の製造方
法。
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