JP2001207234A - 高延性高穴拡げ性高張力鋼板およびその製造方法 - Google Patents
高延性高穴拡げ性高張力鋼板およびその製造方法Info
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Abstract
好適な高延性かつ高穴拡げ性を備えた高張力鋼板および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 質量%でC:0.05〜0.30%、S
i≦2.0%、Al:0.10%を超え、2.0%以
下、Mn:0.5〜3.0%、Ni:0〜5.0%、N
b:0.020〜0.070%、P≦0.1%、S≦
0.001%、N≦0.01%、かつSi(%)+Al
(%)≧0.50およびMn(%)+(1/3)Ni
(%)≧1.0を満足し、その結晶組織が体積率で5%
以上の残留オーステナイトを含む鋼板。この鋼板は、上
記組成の鋼片を熱延後300〜720℃で巻取り、全圧
下率:30〜80%で冷間圧延し、Ac1〜Ac3に加
熱し、冷却途中の550〜350℃の領域で30秒間以
上保持するか、または該温度域を100℃/分以下の速
度で冷却する連続焼鈍を施すのがよい。
Description
ランジ加工などのプレス加工により様々な形状に成形さ
れる構造部材として好適な高延性かつ高穴拡げ性を備え
た高張力鋼板およびその製造方法に関する。
は高性能化と同時に軽量化が強く推進されている。鋼の
強度が高まるほど軽量化効果が大きくなるため、これら
の構造部材に加工される鋼板の強度も次第に高くなって
きており、例えば自動車用構造部材では引張強さが50
0MPaを超えるような高張力鋼板の適用も検討されて
いる。
変形での成形性(穴広げ性)などで代表される鋼の加工
性は、その強度が高くなるにつれて低下する。その低下
の度合いは例えば引張強さと伸び値との積(強度−延性
バランス)や、引張強さと穴広げ率伸び値との積(強度
−穴広げ性バランス)などの強度−加工特性バランスの
大きさで評価できる。
量を高める固溶強化法、NbやTiなどの炭窒化物の析
出を利用する析出強化法、あるいは結晶組織をマルテン
サイトやベーナイトを有するものとして強化する変態強
化法などが知られている。
てるが、得られる強度が低く、コストも高いので高強度
材の製造法としては限界がある。
いが、強度上昇に伴う特性劣化が著しく、プレス加工が
困難になるという問題がある。変態強化鋼の中でも結晶
組織をフェライト+マルテンサイトの2相組織としたい
わゆる2相鋼は析出強化鋼などに比較すると延性は改善
されてはいるが穴広げ性が良くないという問題がある。
従って高い強度と良好な加工性とを兼ね備えた鋼板の実
現が強く要望されてきた。
結晶組織が残留オーステナイトを含むものとし、加工時
に残留オーステナイトによる変態誘起塑性を生じさせて
加工性を改善した高張力鋼(残留オーステナイト鋼)が
知られている。
は、質量%で(以下、化学組成を表す%表示は質量%を
意味する)0.7〜2.0%のSiと0.5〜2.0%
のMnを含有する鋼板を、焼鈍過程においてフェライト
+オーステナイト2相域に加熱した後、冷却過程の65
0〜450℃の間で10〜50秒間保持することによ
り、ベイナイトおよび/またはマルテンサイト中に体積
率で10%以上のフェライトと残留オーステナイトを含
む複合組織鋼板とする方法が開示されている。
は、0.4〜1.8%のSiと0.2〜2.5%のMn
を含有し、必要によりCu、Cr、Ti、Nb、V、M
o、P、Niの内の1種または2種以上を適当量含有す
る鋼板をフェライト+オーステナイト2相域に加熱した
後、冷却途中で500〜350℃の温度域に30秒〜3
0分間保持することにより前記複合組織を実現し高強度
化する方法が開示されている。
る鋼板は一般に引張試験において良好な伸び値(全伸
び)を示したとしても局部延性(局部伸び値)が十分で
はなく、穴広げ性が良くないという問題があった。
ような複合組織を有する鋼板の欠点である穴拡げ性を改
善するために、鋼に含有されるSiの一部をAlに置換
した残留オーステナイト鋼板およびその製造方法が開示
されている。ここに開示されている鋼板は、特公昭62
−35461号公報や特開昭61−157625号公報
で開示された複合組織を有する鋼板と比較すると強度−
穴広げ性バランスが改善されているもののそのレベルは
未だ十分ではない。
の引張強さレベルは次第に高くなり、現在では780M
Paクラスの高張力鋼板の適用が検討されているが、高
強度化に伴い、強度−延性バランスが低下しないまで
も、伸びの絶対量は低下するため、高強度鋼板の加工性
を容易にするには延性のさらなる改善も必要とされてい
る。
の問題点を解決し、プレス加工により様々な形状に成形
される構造部材として好適な高延性かつ高穴拡げ性を備
えた高張力鋼板、特に引張強さが700MPaを超える
高張力鋼板およびその製造方法を提供することにある。
引張強さが780MPaクラスの残留オーステナイト鋼
板を製造する場合には、鋼板中のC含有量を高くし、ベ
イナイトと残留オーステナイトの体積率を高めることに
より鋼板の強度を高める。このように鋼板のC含有量を
高めると生成する残留オーステナイト中のC含有量が必
然的に高くなり、残留オーステナイトは極めて安定なも
のとなる。このため、鋼板が加工された際の応力誘起変
態が生じ難くなり、変態誘起塑性をもたらすことが困難
となる。
に伴う強度−延性バランスの劣化は防止できても伸び値
の絶対値が小さくなるという問題がある。さらに、ベイ
ナイトと残留オーステナイトの体積率が大きい残留オー
ステナイト鋼板では、プレス加工時の変形初期にフェラ
イトに歪みが集中する。このために鋼の延性のみならず
穴広げ性も著しく損なわれる。
有する残留オーステナイト鋼板を実験室で作製し、強度
−特性バランスの改善方法に関して種々研究を重ねた。
その結果、残留オーステナイト鋼板の引張強さが700
MPaを超える場合は、鋼に適量のCとNbを含有させ
てそのフェライト中に適度にNbCを析出させることに
より、強度−延性バランスおよび強度−穴拡げ性バラン
スが大幅に改善されることを知見した。
が、以下のように推測される。
化することにより、鋼板中のベイナイト体積率を増大さ
せることなく、引張強さを高めることができるので、鋼
のC含有量を低く制限することが可能となる。これによ
り残留オーステナイトの安定性を適度な範囲に保つこと
ができ、残留オーステナイトの応力誘起変態を容易にす
ることができる。
ことによりフェライトが強化されるので、引張強さを高
くしたにもかかわらずベイナイトや残留オーステナイト
とフェライトとの間の硬度差が小さくなり、変形初期の
フェライトへの歪の集中を防止することができる。これ
により引張加工を受けた際のくびれが発生し難くなり、
延性と穴広げ性をさらに改善する効果が得られる。
ものであり、その要旨は下記(1)および(2)に記載
の高延性高穴拡げ性高張力鋼板およびその製造方法にあ
る。
0.30%、Si:2.0%以下、Al:0.10%を
超え、2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%、Ni:
0〜5.0%、Nb:0.020〜0.070%、P:
0.1%以下、S:0.001%以下、N:0.01%
以下、かつ、Si(%)+Al(%)≧0.50および
Mn(%)+(1/3)Ni(%)≧1.0を満足し、
残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなり、さ
らに結晶組織が体積率で5%以上の残留オーステナイト
を含むものであることを特徴とする高延性高穴拡げ性高
張力鋼板。
延して300〜720℃で巻取り、次いで脱スケール処
理した後に圧下率:30〜80%で冷間圧延し、その
後、Ac1変態点以上、Ac3変態点以下の温度域に加
熱し、冷却の途中で550〜350℃の温度領域で30
秒間以上保持するか、または該温度域を100℃/分以
下の冷却速度で冷却する焼鈍を施すことを特徴とする上
記(1)に記載の高延性高穴拡げ性高張力鋼板の製造方
法。
る。
ステナイト安定化効果を確保するにはオーステナイト中
に1%以上のCが含有されることが必要である。しかし
ながら鋼板のC含有量としては、焼鈍のヒートサイクル
を最適化することにより、0.05%以上含有させるこ
とで十分である。従ってC含有量は0.05%以上とす
る。好ましくは0.10%以上である。
高張力冷延鋼板を製造することができる。しかしながら
C含有量が0.30%を超えると鋼板が硬くなりすぎ、
通常の製板工程では薄鋼板に加工することができなくな
る。従ってC含有量は0.30%以下とする。好ましく
は0.20%以下である。
であり、2相域温度で焼鈍する際のフェライトの体積率
を増加させることにより、平衡するオーステナイトのC
濃度を高める作用を有している。同時にSiにはフェラ
イトを強化する作用もある。しかしながらSiを過剰に
含有させるとSi含有鋼板に特有のスケールが発生して
鋼板の表面品質を損なうことがあり、これを避けるため
にSi含有量は2.0%以下とする。好ましくは1.8
%以下である。
化作用を有するAlとの関係で制御するのがよく、フェ
ライト安定化において所望の効果を得るには、Si
(%)+Al(%)の値が0.50以上となるように調
整する必要がある。好ましいのは上記式の値が1.0以
上となるように調整する。
であり、2相域温度で焼鈍する際のフェライトの体積率
を増加させることにより、平衡するオーステナイトのC
濃度を高める作用を有している。Siと比較するとオー
ステナイト安定化作用が強く、0.10%を超えて含有
させると局部延性を向上させる効果が得られる。従って
Al含有量は0.10%を超える範囲とする。好ましく
は0.30%以上である。Al含有量が2.0%を超え
ると鋼板中に介在物が多くなり延性を損なうため、Al
含有量は2.0%以下とする。但し、フェライト安定化
元素としての所望の効果を確保するには、Si(%)+
Al(%)の値が0.50以上となるように調整する必
要がある。なお、ここでのAl含有量はsol.Al含
有量を意味する。
として固定して熱間脆性を防止する作用を有しており、
この効果を確保するためにMnを0.5%以上含有させ
る。Mnを過度に含有させると鋼板が硬くなりすぎ高延
性が得られない場合があるのでMn含有量は3.0%以
下とする。
用を有するので、室温において所望の量のオーステナイ
トを得るためにこれらの元素を含有させる。Niのオー
ステナイトを安定化する作用はMnの3割程度であるう
え、Mnに比べて高価であるので、オーステナイトの安
定化は基本的にはMnによるのがよい。
に溶融亜鉛めっきを施す場合に、鋼板にMnを大量に含
有させると鋼板表面にMn酸化物が生成してめっき濡れ
性が劣化する傾向がある。Niにはこれを防止する作用
があるので、上記めっき鋼板を製造する場合などではN
iを含有させてもよい。
を安定化させるために、Mn(%)+(1/3)Ni
(%)で計算される値が1.0以上になる範囲とする。
好ましくは1.3以上になる範囲である。Niは高価で
あるのでNiを含有させる場合のNi含有量の上限は
5.0%とする。
出してフェライトを強化し、プレス加工された際の変形
初期にフェライトに歪みが集中するのを抑制する作用が
あり、特に穴広げ性が著しく改善されるという効果が得
られる。この効果を確保するためにNbを0.020%
以上含有させる。好ましくは0.025%以上である。
Nbを過剰に含有させると、フェライトのみならず残留
オーステナイトも硬化し穴広げ性改善作用がなくなるの
で、Nb含有量は0.070%以下とする。好ましくは
0.050%以下である。
害するので低い方が好ましい。特に0.1%を超えて含
有すると鋼板の延性が顕著に劣化する。これを避けるた
めにP含有量は0.1%以下とする。
を損なうので低い方が好ましい。特に0.001%を超
えて含有するとMnSとして析出して穴拡げ性が著しく
損なわれる。これを避けるためにS含有量は0.001
%以下とする。
うので低い方が好ましい。特に0.01%を超えて含有
するとAlNとして析出して延性を著しく損なう。これ
を避けるためにN含有量は0.01%以下とする。
留オーステナイトの体積率により左右され、該体積率が
5%に満たない場合には残留オーステナイトの変態誘起
塑性による加工性改善効果が得られない。このため、残
留オーステナイトの体積率は5%以上とする。好ましく
は10%以上である。残留オーステナイトの体積率が過
度に大きくなると局部延性が劣化するので該体積率は2
0%以下とするのがよい。
製造するのが好適である。
炉などで溶製し、必要があれば真空脱ガスなどの処理を
施した溶鋼を公知の方法、例えば連続鋳造法や鋼塊にし
た後に分塊圧延するなどの方法で鋼片とし、熱間圧延す
る。溶鋼から直接鋼板を製造するいわゆるストリップキ
ャスト等の方法でも構わない。
件でおこなえばよい。熱間圧延後の鋼板の巻取温度を低
くしすぎると鋼に焼きが入り硬くなり、その後の酸洗や
冷間圧延が困難になる。逆に巻取温度を高くしすぎると
セメンタイトが粗大化して軟質になり、酸洗や冷間圧延
は容易になるものの、焼鈍の均熱時にセメンタイトの再
固溶に時間がかかりすぎ、残留オーステナイト生じにく
くなる。そのため、熱間圧延後の巻取りは上記不都合が
回避できる300℃以上、720℃以下の温度範囲でお
こなう。上記巻取り温度は酸洗や冷間圧延に支障のない
範囲で低い温度で巻取るのがよく、好ましくは550℃
以上、650℃以下の範囲である。
いで過時効処理を伴う短時間の焼鈍を施す。酸洗や冷間
圧延は公知の方法でおこなえばよいが、冷間圧延圧下率
は全圧下率で30%以上とする。圧下率が30%に満た
ない場合にはその後の焼鈍時の再結晶が不十分となり、
延性が良くない。好ましくは50%以上である。全圧下
率が80%を超えると圧延負荷が増して冷間圧延が困難
となるので、全圧下率は80%以下とする。好ましくは
65%以下である。
を、フェライト+オーステナイト2相組織にするために
鋼をAc1変態点以上、Ac3変態点以下の温度域に加
熱する。加熱温度が前記範囲よりも低すぎるとセメンタ
イトが再固溶するのに時間を要し、高すぎるとオーステ
ナイトの体積率が大きくなりすぎてオーステナイト中の
C濃度が低下することから、望ましいのは800℃以
上、850℃以下の温度範囲である。上記温度での均熱
時間は5秒以上であればよい。
ステナイト中のC濃度を高めるために、700℃までは
10℃/秒以下の冷却速度で冷却するのが望ましい。7
00℃以下、過時効処理温度に達するまでの温度域で
は、オーステナイトのパーライト変態を抑制するため
に、冷却速度は50℃/秒以上の冷却速度で急速冷却す
るのが望ましい。
の温度範囲で2分以上保持するか、上記温度範囲を10
0℃/分以下の冷却速度で冷却する。これにより、オー
ステナイトをベイナイト変態させながら、オーステナイ
トへのCの濃縮を促進することができる。過時効処理温
度が550℃を上回るとベイナイト変態が生じず、35
0℃未満では下部ベイナイトになってオーステナイトへ
のCの濃縮が十分ではなくなる。過時効処理後の冷却速
度はとくに限定する必要はない。焼鈍した鋼板には、調
質圧延や、各種の電気めっき処理をおこなっても構わな
い。
す各化学組成を有する鋼を溶製し、これらを熱間鍛造し
て厚さが25mmの実験用鋼片を得た。
熱し、実験用熱間圧延機により1150℃から930℃
の温度範囲で3パスの圧延を施して厚さが5mmの鋼板
とした。次いで巻取りシュミレーションとして、圧延終
了後直ちに強制空冷あるいは水スプレー冷却により、5
00℃まで冷却し、500℃に保持した電気炉に挿入
し、1時間保持した後に20℃/時間の冷却速度で炉冷
した。
して厚さが3.2mmの鋼板とし、全圧下率56%で冷
間圧延して厚さが1.4mmの冷延板を得た。これらの
冷延板は、赤外線加熱炉にて10℃/秒の加熱速度で8
20℃まで加熱し、その温度で40秒間保持した後、7
00℃まで3℃/秒の冷却速度で冷却し、さらに50℃
/秒の冷却速度で400℃まで冷却し、その温度で3分
間保持した後、10℃/秒の平均冷却速度で常温まで冷
却して焼鈍鋼板を得た。
片を採取して引張試験に供した。さらに70mm角の試
験片を採取し、クリアランスが0.1mmの金型を用い
て試験片中央部に直径が10mmの穴を打ち抜いて穴広
げ試験片を作製した。上記試験片を30kNのしわ押さ
え力で直径が36.5mmφのダイ穴を有するダイの表
面に押し付け、試験片穴部に直径が33mmφのポンチ
を押し込み、亀裂が発生する限界の穴直径を測定した。
また、各冷間圧延鋼板の残留オーステナイト量をX線反
射強度測定法により測定した。これらの結果を表2に示
す。
る条件を満足する鋼1〜鋼12は優れた延性と穴広げ性
を備えていた。これに対し、本発明の規定する条件を満
たさなかった鋼13〜鋼26は、延性および/または穴
広げ性が良くなかった。
る鋼1〜鋼3、鋼13〜鋼15の特性をNb含有量をパ
ラメータにして示すグラフである。図1からわかるよう
に、Nb含有量が増すにつれて強度が上昇し、延性は強
度の増加に伴って若干低下するものの、穴拡げ性は顕著
に改善される。特にNbを0.02%以上含有する場合
の改善効果が顕著である。
鋼1、鋼23および鋼24の特性を、S含有量をパラメ
ータにして示すグラフである。図2に示されているよう
にS含有量を0.001%以下にすることにより優れた
穴広げ性を得ることができる。
ラフである。
である。
と穴広げ性を有するので自動車の構造部材のように複雑
な形状への加工が容易であり、構造部材の高強度化と軽
量化を実現する材料として好適である。また本発明の鋼
板はC含有量が少ないので溶接性にも優れる。本発明の
鋼板は化学組成と熱延条件および焼鈍条件の調整によ
り、容易に製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 化学組成が質量%でC:0.05〜0.
30%、Si:2.0%以下、Al:0.10%を超
え、2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%、Ni:0
〜5.0%、Nb:0.020〜0.070%、P:
0.1%以下、S:0.001%以下、N:0.01%
以下、かつ、Si(%)+Al(%)≧0.50および
Mn(%)+(1/3)Ni(%)≧1.0を満足し、
残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなり、さ
らに結晶組織が体積率で5%以上の残留オーステナイト
を含むものであることを特徴とする高延性高穴拡げ性高
張力鋼板。 - 【請求項2】 上記化学組成を有する鋼片を熱間圧延し
て300〜720℃で巻取り、次いで脱スケール処理し
た後に圧下率:30〜80%で冷間圧延し、その後、A
c1変態点以上、Ac3変態点以下の温度域に加熱し、
冷却の途中で550〜350℃の温度領域で30秒間以
上保持するか、または該温度域を100℃/分以下の冷
却速度で冷却する焼鈍を施すことを特徴とする請求項1
に記載の高延性高穴拡げ性高張力鋼板の製造方法。
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