JP2013241636A - 低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Download PDF

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Yoshiyasu Kawasaki
由康 川崎
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Yasunobu Nagataki
康伸 長滝
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Abstract

【課題】低降伏比かつ高強度を有し、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板等を提供すること。
【解決手段】低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、成分組成として、質量%で、C:0.03%以上0.20%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%超3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.10%以下、N:0.010%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.01%以上0.50%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するとともに、フェライトと第2相とを含む組織を有する。フェライトは、面積率が50%以上であり、第2相は、面積率が7%以上25%未満のマルテンサイトを含み、この第2相によって形成されるバンド状組織の厚みが所定の関係式を満たす。
【選択図】なし

Description

本発明は、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法に関する。
近年、自動車の製造分野では、地球環境保全の観点から、CO2排出量の削減に向けた燃費改善等のための自動車車体の軽量化が強く求められている。その一方で、乗員の安全確保の観点から、衝撃に対する自動車車体の強化が当然に求められる。このため、従来から、高強度薄鋼板の自動車用鋼板への適用が拡大傾向にある。ここで、自動車用鋼板として用いられる溶融亜鉛めっき鋼板を前述のような高強度薄鋼板とするためには、めっき性に優れ、かつ溶融亜鉛めっきを施した後あるいはその後合金化処理を施した後の特性が必要な強度および加工性を有するめっき母板の製造が必須となる。
一般に、鋼板を高強度化するためには、P、Mn、Si等の固溶強化元素やTi、Nb、V等の析出強化元素を添加する。ここで、これら合金元素を添加した鋼板を連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)で処理する場合、鋼板がAc1変態点以上の温度で焼鈍を受けること、さらには冷却速度が遅いことに起因して高い強度が得難いため、高強度化を図るには合金元素を多量に添加する必要がある。ところが、その一方で、合金元素の多量添加は亜鉛めっきのめっき性を著しく劣化させる。このように、合金元素の含有は、高強度化とめっき性の向上に対して相反する作用を及ぼす。したがって、合金元素の添加では、高強度化は実現できても、連続溶融亜鉛めっきライン(CGL)での良好なめっき性は期待できない。さらに、伸び等の加工性に関する特性が劣る難点もあるため、合金元素の添加では、高い強度と良好な加工性とを併せ持ち、かつ溶融亜鉛めっきや合金化処理を施した場合に良好なめっき性を達成可能な高強度薄鋼板の実現は難しい。なお、多量の合金元素の添加は、大幅なコスト増加となる問題もある。
一方で、従来から、加工性の良好な高強度薄鋼板として、フェライト素地にマルテンサイトを主相とする低温変態相(残留オーステナイトを含む。)を含む複合組織鋼板が提案されている。この複合組織鋼板は、常温非時効で降伏比(YR:降伏強度(YS)/引張強度(TS))が低く、加工性および加工後の焼付硬化性に優れている。複合組織鋼板の製造方法としては、2相域温度で加熱した後に水冷やガス冷却等によって急冷する方法が知られており、冷却速度が速いほど合金元素の添加を少なくできる利点がある。例えば、特許文献1には、前述のような複合組織鋼板として、伸びフランジ性と耐衝突特性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法が開示されている。この特許文献1では、鋼の成分組成とマルテンサイトの最大粒径、面積率を制御することにより、伸びフランジ性と耐衝突特性を向上させている。
特許第3887235号公報
しかしながら、特許文献1に記載の含有量や製造条件等の制御では、マルテンサイトの分散が不十分の場合があり、加工性として延性の向上は考慮されておらず、必ずしも良好な加工性およびめっき性を併せ持つ低降伏比の高強度溶融亜鉛めっき鋼板の実現ができない場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、低降伏比かつ高強度を有し、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、第2相(マルテンサイト、パーライト、ベイナイト等)によって形成されるバンド状組織を所定の範囲まで分散させ、マルテンサイトの面積率等を適正に調整することで良好な加工性およびめっき性を併せ持つ低降伏比の高強度薄鋼板が得られることを知見して、以下のことを見出した。
すなわち、上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、成分組成として、質量%で、C:0.03%以上0.20%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%超3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.10%以下、N:0.010%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.01%以上0.50%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するとともに、ミクロ組織として、フェライトと第2相とを含む組織を有し、前記フェライトは、面積率が50%以上であり、前記第2相は、面積率が7%以上25%未満のマルテンサイトを含み、該第2相によって形成されるバンド状組織の厚みが下記式(1)の関係式を満たす組織を有することを特徴とする。
Tb/T≦0.005 ・・・(1)
(ただし、式(1)中のTbはバンド状組織の板厚方向の平均厚み、Tは鋼板の板厚である。)
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、上記発明において、前記マルテンサイトの平均結晶粒径が1μm以上8μm以下であることを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、上記発明において、成分組成として、さらに、質量%で、Cu:0.001%以上1.0%以下、Ni:0.001%以上1.0%以下、V:0.001%以上1.0%以下、およびB:0.0003%以上0.0050%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、上記発明において、成分組成として、さらに、質量%で、Ti:0.005%以上0.050%以下を含有することを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板は、上記発明において、成分組成として、さらに、質量%で、Ca:0.001%以上0.005%以下および/またはREM:0.001%以上0.005%以下を含有することを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、上記発明の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の亜鉛めっきが合金化亜鉛めっきであることを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、上記発明の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を800℃以上に加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、その後溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、上記発明の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を一旦800℃以上に加熱し、続く冷却および酸洗工程を経て750℃以上に再度加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、その後溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、上記発明の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を800℃以上に加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、次いで溶融亜鉛めっきを施し、その後亜鉛めっきの合金化処理を施すことを特徴とする。
また、本発明にかかる低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法は、上記発明の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を一旦800℃以上に加熱し、続く冷却および酸洗工程を経て750℃以上に再度加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、次いで溶融亜鉛めっきを施し、その後亜鉛めっきの合金化処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、低降伏比かつ高強度を有し、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供することができる。
以下、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を実施するための形態について説明する。なお、以下の説明において、鋼の成分元素の含有量を表す「%」は、特に明記しない限り「質量%」を意味する。
先ず、本発明を見出すに至った実験結果について説明する。本実験では、C:0.09%、Si:0.01%、Mn:2.0%、P:0.009%、S:0.003%、Al:0.041%、N:0.0026%、Mo:0.15%、Cr:0.02%を含有し、残部が実質的にFeからなる成分組成を有する鋼スラブを厚み30mmのシートバーとした。その後、これを1200℃に加熱して5パスで熱間圧延を行い、厚さ2.5mmの熱延板とした。仕上げ圧延温度は900℃とし、平均冷却速度13℃/secで冷却して、その後640℃で巻取り処理を行った。そして、得られた熱延鋼板を酸洗し、焼鈍を行った。焼鈍は、一部は、800℃以上900℃以下で1分間加熱保持して予備焼鈍を施し、平均冷却速度10℃/secで室温まで冷却した後酸洗し、次いで、780℃に1分間加熱保持して本焼鈍を施し、平均冷却速度10℃/secで700℃から550℃まで冷却し、その後はめっき熱処理を模擬し、470℃で1sec保持した後、さらにめっき合金化を模擬し、550℃まで加熱を行った後、室温まで冷却した。また、一部は、予備焼鈍なしで、800℃以上900℃以下で1分間加熱保持して本焼鈍を施し、平均冷却速度10℃/secで700℃から550℃まで冷却し、その後はめっき熱処理を模擬し、470℃で1sec保持した後、さらにめっき合金化を模擬し、550℃まで加熱を行った後、室温まで冷却した。
そして、以上のようにして得られた鋼板の引張強度TSおよび降伏比YRを測定してTS×ELを算出し、これらの各値と焼鈍後の鋼板板厚方向断面におけるバンド状組織の厚みとの関係を調査した。バンド状組織の厚みは、第2相からなるバンド状組織の板厚方向の平均厚みTbと得られた鋼板の板厚Tとの比であるTb/Tとして算出した。実際のバンド状組織の平均厚みTbは、鋼板の板厚方向断面を研磨した後、3%のナイタールで腐食した。そして、板厚方向の1/4位置付近をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて1500倍程度の倍率で観察し、得られた画像から列状、層状の第2相組織の厚さをMedia Cybernetics社製のImage−Proを用いて20点測定し、その平均値として算出した。
ここで、バンド状組織は、C量、Mn量の多い鋼において、主にスラブの冷却段階で結晶粒界に沿って凝集したC、Mnの濃化層が熱間圧延時とその後の冷却時に引き延ばされることで、焼鈍板中に圧延方向あるいは板幅方向に列状、層状をなして形成される第2相群からなるものである。このC、Mnを主成分とするバンド状組織(バンド状の第2相組織)は、強度確保の目的で多量のMnを添加する場合に厚く形成され易い。これは、オーステナイト中のMn等の濃度を低下させ、マルテンサイトの均一な分散に不利である。
本実験の結果、本発明者等は、焼鈍後の鋼板におけるTb/Tの値が0.005の付近で延性、降伏比が顕著に変化することを知見し、さらに、Tb/Tの値が0.005以下であれば、降伏比YRが70%以下と低くかつTS×ELバランスが16000MPa・%以上と良好であることを知見し、このTb/Tの値が以下の効果を得る目安となることがわかった。すなわち、連続溶融亜鉛めっきラインでの加熱(本焼鈍)に先立って連続焼鈍ライン等の設備において所定温度での加熱(予備焼鈍)を行うことにより、連続焼鈍ラインでの加熱でバンド状組織の厚みを薄くし、これを細かく分散させておくことができる。そして、この結果、連続溶融亜鉛めっきラインで施す溶融亜鉛めっきの過程、あるいはその後の合金化処理の過程等で所定温度に保持された場合でも、オーステナイト相中のC、Mnの濃化量が増すため、冷却後のフェライト素地中にマルテンサイトを好適に分散させることが可能になる。
なお、上記効果は、予備焼鈍と本焼鈍との2回の加熱を行う場合に限らず、連続溶融亜鉛めっきライン等での1回の加熱によって高温加熱する場合でも得られる。ただし、高温加熱は鋼板表面にMnが濃化し易いため、めっき性が多少劣る場合もある。したがって、より安定しためっき性を確保するためには、連続焼鈍ラインで予備焼鈍を行い、連続溶融亜鉛めっきラインで本焼鈍を行う方が好ましい。
次に、本発明にかかる低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を、その成分組成、ミクロ組織、および製造方法に分けて詳細に説明する。
先ず、成分組成について説明する。
(Cの含有量)
C(炭素)は、鋼の重要な基本成分の1つであり、特に、本発明では、2相域に加熱したときのオーステナイト相の体積率、ひいては変態後のマルテンサイトの量に影響するため、重要な元素である。そして、得られる鋼板の強度等の機械的特性は、このマルテンサイト分率(面積率)とマルテンサイト相の硬度によって大きく左右される。ここで、Cの含有量が0.03%未満ではマルテンサイト相が生成し難く、一方で、Cの含有量が0.20%を超えるとスポット溶接性が劣化する。したがって、Cの含有量は、0.03%以上0.20%以下の範囲内とする。より良好な特性を達成するために好ましくは、Cの含有量は、0.03%以上0.15%以下の範囲内とするのがよい。
(Siの含有量)
Si(ケイ素)は、α相中の固溶C量を減少させることによって伸び等の加工性を向上させる元素であるが、1.0%を超える量のSiを含有すると、スポット溶接性およびめっき性を損ねる。したがって、Siの含有量は1.0%以下とし、好ましくは0.7%以下とするのがよい。
(Mnの含有量)
Mn(マンガン)は、本発明においてはオーステナイト相に濃化し、マルテンサイト変態を促す効果があり、基本成分として重要な元素である。ただし、Mnの含有量が1.5%以下では上記効果が得られず、また、一方で、Mnの含有量が3.0%を超えるとスポット溶接性およびめっき性を著しく損なう。したがって、Mnの含有量は1.5%超3.0%以下の範囲内とし、好ましくは1.5%超2.2%以下の範囲内とするのがよい。
(Pの含有量)
P(リン)は、高強度化を安価に達成する上で有効な元素であるが、0.10%を超える量のPを含有すると、スポット溶接性を著しく損なう。したがって、Pの含有量は0.10%以下とし、好ましくは0.050%以下に抑えるのがよい。
(Sの含有量)
S(硫黄)は、熱間圧延時の熱間割れを引き起こす要因となる他、スポット溶接部のナゲット内破断を誘発するため、極力低減するのが好ましい。したがって、Sの含有量は0.05%以下とし、好ましくは0.010%以下に抑えるのがよい。
(Alの含有量)
Al(アルミニウム)は、製鋼工程での脱酸剤として、また時効劣化を引き起こすNをAlNとして固定するのに有効な元素である。ただし、0.10%を超えて過剰に添加すると製造コストの上昇を招く。したがって、Alの含有量は0.10%以下とし、好ましくは0.050%以下に抑えるのがよい。
(Nの含有量)
N(窒素)は、時効劣化をもたらす他、降伏点(降伏比)の上昇や降伏点伸びの発生を招く。したがって、Nの含有量は0.010%以下とし、好ましくは0.0050%以下に抑えるのがよい。
(Crの含有量)
Cr(クロム)は、Mn、Moと同様にマルテンサイト相を得るのに有効な元素であるが、0.5%を超える量のCrを含有すると、めっき性を損ねる。したがって、Crの含有量は、0.5%以下とする。好ましくは0.35%以下である。
(Moの含有量)
Mo(モリブデン)は、めっき性を損なうことなくマルテンサイト相を得るのに有効であり、本発明において重要な元素である。この効果は、Moの含有量を0.01%以上とすることで得られる。ただし、0.50%を超えて添加してもさらなる効果は得難い上、製造コストの上昇を招く。したがって、Moの含有量は、0.01%以上0.50%以下の範囲内とする。好ましくは0.02%以上0.35%以下である。
(Cu、Ni、V、およびBの含有量)
Cu(銅)、Ni(ニッケル)、V(バナジウム)、およびB(ホウ素)は、固溶強化により、あるいはマルテンサイト等の低温変態相を生成させて鋼を高強度化するのに有効な元素である。この効果は、これら元素の中から選ばれる少なくとも1種を含有し、かつその含有量を、Cuについては0.001%以上1.0%以下、Niについては0.001%以上1.0%以下、Vについては0.001%以上1.0%以下、Bについては0.0003%以上0.0050%以下の範囲内とすることで得られる。ただし、いずれの元素についても、上記範囲を超えて添加してもその効果は飽和する上、コスト上の不利を招く。したがって、Cu、Ni、V、およびBのうちの少なくとも1種を添加する場合には、その含有量は、Cuは0.001%以上1.0%以下の範囲内、Niは0.001%以上1.0%以下の範囲内、Vは0.001%以上1.0%以下の範囲内、Bは0.0003%以上0.0050%以下の範囲内とする。
(Tiの含有量)
Ti(チタン)は、時効劣化を引き起こすNをTiNとして固定するのに有効な元素である。この効果は、Tiの含有量を0.005%以上とすることで得られる。一方で、0.050%を超えて添加すると、TiCが過剰に生成して降伏比YRが顕著に増加する。したがって、Tiを添加する場合には、その含有量は、0.005%以上0.050%以下の範囲内とする。
(CaおよびREMの含有量)
Ca(カルシウム)およびREM(希土類金属)は、いずれも硫化物の形態制御により加工性を改善させるのに有効な元素である。この効果は、Caおよび/またはREMを含有し、かつこれらいずれの元素についてもその含有量を0.001%以上とすることで得られる。ただし、CaおよびREMのいずれの元素も、0.005%を超えて過剰に添加すると鋼の清浄度に悪影響を及ぼすおそれがある。したがって、Caおよび/またはREMを添加する場合には、その含有量は、それぞれ0.001%以上0.005%以下の範囲内とする。
以上に含有量を示した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物からなる。なお、本発明の効果を害しない範囲であれば、上記以外の他の成分の含有を拒むものではない。
次に、ミクロ組織について説明する。
(マルテンサイトの面積率)
マルテンサイトの面積率が7%未満になると、降伏比YRが顕著に上昇する。一方で、マルテンサイトの面積率が25%以上になると、局部延性が低下するために全伸びELが低下する。したがって、マルテンサイトの面積率は、7%以上25%未満とする。好ましくは7%以上22%以下、より好ましくは7%以上20%以下である。
(フェライトの面積率)
フェライトの面積率が50%未満になると、全伸びELの低下が顕著になる。したがって、フェライトの面積率は、50%以上とする。好ましくは60%以上である。
ここで、フェライトの面積率は、観察面積内に占めるフェライト相の面積の割合であり、マルテンサイトの面積率は、観察面積内に占めるマルテンサイト相の面積の割合である。実際のフェライトの面積率およびマルテンサイトの面積率は、次のようにして算出した。すなわち、得られた鋼板の板厚方向断面を研磨した後、3%のナイタールで腐食した。そして、板厚方向の1/4位置付近をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて1500倍程度の倍率で観察し、得られた画像を上記したImage−Proを用いて解析し、各相の面積率を求めた。得られた画像において、フェライトは灰色(下地組織)であり、マルテンサイトは白色を呈する組織として判別できる。
(マルテンサイトの平均結晶粒径)
マルテンサイトの平均結晶粒径が1μm未満では、降伏比YRの上昇が顕著になる。一方で、マルテンサイトの平均結晶粒径が8μmを超えると、局部延性が低下するために全伸びELが低下する。したがって、マルテンサイトの平均結晶粒径は、1μm以上8μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上7μm以下とする。
実際のマルテンサイトの平均結晶粒径は、次のようにして算出した。すなわち、得られた鋼板をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて1500倍程度の倍率で観察し、観察視野内のマルテンサイトの面積の合計をマルテンサイトの個数で除算することでマルテンサイトの平均面積を算出した。そして、算出した平均面積を1/2乗した値をマルテンサイトの平均結晶粒径とした。
(バンド状組織)
バンド状組織の厚みは、次式(2)の関係式を満たすようにする。上記したように、バンド状組織の厚みが次式(2)の関係式を満たさずにTb/Tが0.005を超えると、フェライト素地中にマルテンサイトを好適に分散させることができず、降伏比YRが上昇し、TS×ELの値が低下するためである。次式(2)において、Tbはバンド状組織の板厚方向の平均厚み、Tは得られた鋼板の板厚である。
Tb/T≦0.005 ・・・(2)
なお、上記以外のミクロ組織として、ベイナイト、パーライト、残留オーステナイト等の組織を含む場合があるが、上記のミクロ組織の条件を満たしていれば本発明の目的は達成される。ただし、降伏比の観点からは、パーライトおよび残留オーステナイトは少ない方が好ましく、パーライトは8%以下、残留オーステナイトは3%以下であることが好ましい。
本発明では、上記成分組成の鋼を上記ミクロ組織に制御することで、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板等を得る。次に、このような低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板等を得るための製造方法について説明する。
先ず、溶融亜鉛めっき鋼板とする場合は、例えば連続鋳造法により得られた上記成分組成の鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して(熱間圧延工程)、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取る(巻取り工程)。そして、酸洗を経て脱スケールした熱延板、または巻取り・酸洗後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を800℃以上に加熱し(焼鈍工程)、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、亜鉛めっき用の母板とする。その後、この母板に溶融亜鉛めっきを施す。本製造方法によって、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。さらに、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とする場合は、溶融亜鉛めっきを施した後、亜鉛めっきの合金化処理を施す。本製造方法によって、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。
また、2回の加熱を行って溶融亜鉛めっき鋼板とする場合は、上記成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して(熱間圧延工程)、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取る(巻取工程)。そして、酸洗を経て脱スケールした熱延板、または巻取り・酸洗後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を一旦800℃以上に加熱し(予備焼鈍工程)、続く冷却および酸洗工程を経て750℃以上に再度加熱し(本焼鈍工程)、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、亜鉛めっき用の母板とする。その後、この母板に溶融亜鉛めっきを施す。本製造方法によって、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。さらに、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とする場合は、溶融亜鉛めっきを施した後、亜鉛めっきの合金化処理を施す。本製造方法によって、加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。
以下、各工程での温度域等について説明する。
(熱間圧延工程)
熱間圧延工程は、粗圧延および仕上げ圧延からなり、加熱後の鋼スラブは、この粗圧延および仕上げ圧延を経て熱延板となる。スラブ加熱温度は、1300℃超ではオーステナイトの粗大化が顕著になり、焼鈍後の加工性が低下する。一方、スラブ加熱温度が1150℃未満になるとスラブ表層の気泡、偏析等の欠陥がスケールオフされにくくなり、鋼板表面の亀裂、凹凸等が大きくなるために材質不良を招くことがある。このため、スラブ加熱温度は、1150℃以上1300℃以下が好ましい。また、仕上げ温度が950℃を超えると、オーステナイト粒が過度に粗大になり、焼鈍後の加工性が低下する。一方、850℃未満になると、2相域圧延となるために不均一にひずみが導入され得る。このため、バンド状組織の形成が促進され、これが焼鈍後にも残存することで加工性の低下を招く。したがって、熱間圧延の仕上げ温度は、850℃以上950℃以下の温度域とする。
また、仕上げ圧延後から巻取りまでの平均冷却速度が60℃/secを超えると、板形状が顕著に悪化し、その後の冷間圧延あるいは焼鈍の際にトラブルの原因となる。一方、7℃/sec未満になるとバンド状組織の形成が顕著に増加し、これが焼鈍後にも残存することで加工性の低下を招く。したがって、仕上げ圧延後から巻取りまでの平均冷却速度は、7℃/sec以上60℃/sec以下、好ましくは9℃/sec以上50℃/sec以下とする。
(巻取工程)
熱間圧延後の熱延板を巻き取る際の巻取り温度が750℃を超えると、スケール厚みが厚くなり、酸洗効率が悪くなる他、コイル長手方向の先端部、中央部、および後端部での巻取り後の冷却速度が大きく異なり、あるいはコイル幅方向のエッジ部および中央部で巻取り後の冷却速度が大きく異なる事態が生じ、材質変動が大きくなる。したがって、巻取り温度は、750℃以下とする。好ましくは、700℃以下とするのがよい。一方で、巻取り温度が過度に低くなると、冷間圧延性の悪化を招くため、巻取り温度は450℃以上とする。
(酸洗・冷間圧延工程)
続く酸洗工程では、表面に生成した黒皮スケールを除去する。なお、酸洗条件は特に限定しない。また、酸洗後にさらに冷間圧延を行う場合は常法に則ればよく、条件は特に限定しない。
(予備焼鈍工程/本焼鈍工程)
予備焼鈍工程および本焼鈍工程を実施する製造方法では、溶融亜鉛めっきを施す前に一旦800℃以上の温度域に加熱(予備焼鈍)して冷却することによって、上記したようにバンド状組織に濃化しているC、Mnを分散させることができる。これによれば、効率よくフェライトおよびマルテンサイトの複合組織を形成させ、加工性の向上が図れる。すなわち、予備焼鈍での加熱でバンド状組織を薄くし、細かく分散させておけば、本焼鈍工程終了後、最終的に得られたミクロ組織において、バンド状組織の厚みを上記式(2)の関係式を満たすまで薄くし、細かく分散させておくことができる。また、連続溶融亜鉛めっきラインで施す溶融亜鉛めっきの過程、あるいはその後の合金化処理の過程等で保持されたときにオーステナイト相中にC,Mnの濃化量が増し、フェライト素地中にマルテンサイト相を好適に分散させることが可能になる。この加熱は、連続焼鈍ラインでの実施が好適である。
さらに、予備焼鈍を施すことによれば、加工性をより一層向上させることができる。すなわち、一旦800℃以上に加熱して冷却することで再結晶が促進され、またオーステナイトへのC、Mnの濃化が促進されるため、さらに加工性を向上させることができる。上限は特に規定しないが、操業効率の観点からは950℃以下程度とすることが好ましい。また、予備焼鈍における加熱後の平均冷却速度が3℃/sec未満になると、Mnが再度偏析して、バンド組織を形成する場合がある。このため、予備焼鈍における加熱後の平均冷却速度は、3℃/sec以上が好ましい。より好ましくは5℃/sec以上である。
また、上記条件にて予備焼鈍を行う場合は、バンド状組織が予備焼鈍により十分抑制されるため、本焼鈍の加熱温度は750℃以上でかまわない。ただし、750℃未満になるとオーステナイトの形成が不十分となり、所望のマルテンサイト量を得ることが困難となる。したがって、予備焼鈍を行う場合の本焼鈍の加熱温度は、750℃以上とする。上限は特に規定しないが、850℃を超えるとCr,Mn,Si等の元素が表面に再濃化し、めっき性を低下させる場合があるため、850℃以下とすることが好ましい。より好ましくは825℃以下である。
また、本焼鈍後、700℃から550℃の温度域までの平均冷却速度が3℃/sec未満では、冷却中にフェライトおよびパーライトが過度に生成して、所望のマルテンサイト量が得られなくなる。したがって、本焼鈍後、700℃から550℃の温度域までの平均冷却速度は、3℃/sec以上とする。上限は特に規定しないが、100℃/secを超えると急激な熱収縮により板形状が悪くなり、蛇行等の操業上の問題となる場合があるため、100℃/sec以下程度とすることが好ましい。
なお、予備焼鈍を行う場合、本焼鈍時にCr、Si、Mn等のめっき性を阻害する元素が過度に表面濃化してしまい、めっき性が劣位になるため、予備焼鈍後に酸洗等によって表面濃化層を除去する必要がある。ただし、熱間圧延後の巻取りの後に行う酸洗による脱スケールについては、その実施の有無は何ら本発明の効果には影響しない。また、予備焼鈍後から酸洗までの間に、後工程を実施する連続溶融亜鉛めっきラインの通板性をよくするために調質圧延を行ってもよい。
また、溶融亜鉛めっき処理は、上記により得られた鋼板を440℃以上500℃以下の亜鉛めっき浴中に浸漬し、その後、ガスワイピング等によってめっき付着量を調整して行うことが好ましい。さらに亜鉛めっきを合金化する際は、460℃以上580℃以下の温度域に1秒以上40秒以下保持して合金化することが好ましい。亜鉛めっきは、Al量が0.08質量%〜0.18質量%である亜鉛めっき浴を用いることが好ましい。
また、溶融亜鉛めっき、あるいはさらに亜鉛めっきの合金化処理を施した後の鋼板には、形状矯正や表面粗度の調整等を目的に調質圧延を行うことができる。また、樹脂や油脂コーティング等の各種塗装処理を施すこともできる。
(焼鈍工程)
焼鈍工程を実施する製造方法では、800℃以上に高温加熱する。焼鈍温度を800℃以上にすることで、バンド状に濃化しているCやMn等の置換型元素の偏析が解消され、バンド組織が抑制されて加工性が向上する。加熱後は、700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却する。加熱後、700℃から550℃の温度域までの平均冷却速度が3℃/sec未満では、冷却中にフェライトおよびパーライトが過度に生成して、所望のマルテンサイト量が得られなくなる。したがって、加熱後、700℃から550℃の温度域までの平均冷却速度は、3℃/sec以上とする。上限は特に規定しないが、100℃/secを超えると急激な熱収縮により板形状が悪くなり、蛇行等の操業上の問題となる場合があるため、100℃/sec以下程度とすることが好ましい。なお、溶融亜鉛めっき、合金化処理の条件については、前述と同様である。
以上の焼鈍工程によれば、1回の加熱によっても、上記予備焼鈍工程および本焼鈍工程を実施した場合と同様の効果が得られる。
〔実施例〕
表1に、本実施例において供試材とする本発明例および比較例の鋼の成分組成(質量%)を示し、表2に、本発明例および比較例の鋼の製造条件を示す。なお、表2中「残部組織(種類)」の項目において、「B」はベイナイト、「P」はパーライト、「TM」は焼戻しマルテンサイト、「γ」は残留オーステナイトを表す。
Figure 2013241636
Figure 2013241636
本実施例では、表1に示す成分組成を有し、厚さ220mmの連続鋳造スラブを、表2に示す製造条件で1200℃に加熱し、2パスの粗圧延後、7スタンドの仕上げ圧延機で厚さ2.3mmの熱延コイルとして巻き取った。そして、続く酸洗の後、熱延コイルの一部を板厚1.0mmに冷間圧延した。その後、得られた熱延コイルおよび冷延コイルに対し、一部は連続焼鈍ラインにて表2に示す製造条件で焼鈍を施し、酸洗した後、連続溶融亜鉛めっきラインにて焼鈍(本焼鈍)、亜鉛めっきを施し、また適宜合金化処理を施した。また、一部の鋼板については、予備焼鈍を行わずに連続溶融亜鉛めっきラインにて表2に示す製造条件で焼鈍、亜鉛めっきを施し、また適宜合金化処理を施した。ここで、亜鉛めっきは、460℃のめっき浴中に浸漬し、付着量が35g/m2〜45g/m2の両面めっきを形成した。また、合金化処理を施す場合は、480℃〜540℃で亜鉛めっきの合金化を行い、亜鉛めっき後または合金化処理後は平均冷却速度10℃/secで室温まで冷却した。
以上のようにして得られた各鋼板を供試材として、機械的特性、めっき性、合金化処理性、スポット溶接性を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2013241636
機械的特性は、引張試験は、JISZ2241(2011年)に従って評価し、降伏応力YS、引張強度TS、全伸びELを測定し、降伏比YR、TS×ELの値(TS×ELバランス)を算出した。また、前述と同様の方法にて鋼板の組織観察を行い、フェライト面積率、マルテンサイトの面積率、平均結晶粒径を求めた。また、バンド状組織の板厚方向の平均厚みを測定し、このバンド状組織の平均厚みTbと板厚Tとの比Tb/Tを算出した。
また、めっき性は、不めっきの全くないものを「優」、わずかに不めっきがあるが合格レベルのものを「良」、不めっきの著しいものを「劣」とし、目視によって評価した。合金化処理性は、合金化ムラの全くないものを「優」、わずかに合金化ムラがあるが合格レベルのものを「良」、合金化ムラの著しいものを「劣」とし、目視によって評価した。スポット溶接性は、JISZ3136(1999年)に従ってスポット溶接継手の引張剪断試験を行い、引張剪断強度6700Nを下限強度として、下限強度以上のものを「優」、下限強度未満のものを「劣」として評価した。
表3に示すように、本発明例の鋼では、降伏比YRが低くかつTS×ELバランスが良好であって、めっき性、合金化処理性、スポット溶接性についても良好の評価が得られた。
以上説明したように、本発明によれば、Mn等の元素の含有量や製造条件等を制御することで、バンド状組織の厚みを適正な厚さまで薄くして細かく分散させておくことができるので、フェライト素地中にマルテンサイトを好適に分散させることができる。加えて、マルテンサイトの面積率等を適正に調整することができる。したがって、連続溶融亜鉛めっきライン等の設備で溶融亜鉛めっきを施し、あるいは加えて合金化処理を施した場合であっても、高強度かつ低降伏比を有し、しかも加工性およびめっき性に優れた低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法、および低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を安定して提供することが可能になる。より具体的には、強度、降伏比、および加工性を表す指標として、降伏比YRが70%以下、TS×ELの値が16000MPa・%以上を満たしつつ、良好なめっき性を有する低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板等を提供することができる。
特に、本発明は、自動車車体の内板や外板等に用いる自動車用鋼板としての使途に好適であり、自動車用鋼板に適用することによれば、自動車構造部材の軽量化および高強度化が図れ、燃費改善による地球環境保全や乗員の安全確保に貢献できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、本実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述により限定されるものではない。すなわち、本実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。例えば、上記した製造方法における一連の熱処理においては、各工程での温度域等について条件を満たせばよく、熱処理を施す設備等は特に限定されるものではない。

Claims (10)

  1. 成分組成として、質量%で、C:0.03%以上0.20%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%超3.0%以下、P:0.10%以下、S:0.05%以下、Al:0.10%以下、N:0.010%以下、Cr:0.5%以下、Mo:0.01%以上0.50%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するとともに、ミクロ組織として、フェライトと第2相とを含む組織を有し、前記フェライトは、面積率が50%以上であり、前記第2相は、面積率が7%以上25%未満のマルテンサイトを含み、該第2相によって形成されるバンド状組織の厚みが下記式(1)の関係式を満たす組織を有することを特徴とする低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
    Tb/T≦0.005 ・・・(1)
    (ただし、式(1)中のTbはバンド状組織の板厚方向の平均厚み、Tは鋼板の板厚である。)
  2. 前記マルテンサイトの平均結晶粒径が1μm以上8μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 成分組成として、さらに、質量%で、Cu:0.001%以上1.0%以下、Ni:0.001%以上1.0%以下、V:0.001%以上1.0%以下、およびB:0.0003%以上0.0050%以下のうちの少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  4. 成分組成として、さらに、質量%で、Ti:0.005%以上0.050%以下を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  5. 成分組成として、さらに、質量%で、Ca:0.001%以上0.005%以下および/またはREM:0.001%以上0.005%以下を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の亜鉛めっきが合金化亜鉛めっきであることを特徴とする低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を800℃以上に加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、その後溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を一旦800℃以上に加熱し、続く冷却および酸洗工程を経て750℃以上に再度加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、その後溶融亜鉛めっきを施すことを特徴とする低降伏比型高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻き取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を800℃以上に加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、次いで溶融亜鉛めっきを施し、その後亜鉛めっきの合金化処理を施すことを特徴とする低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼スラブを加熱し、次いで仕上温度が850℃以上950℃以下の温度域で熱間圧延し、平均冷却速度7℃/s以上60℃/s以下で冷却して、450℃以上750℃以下の温度域で巻取った後、得られた熱延板または前記巻取り後に冷間圧延工程を経て得られた冷延板を一旦800℃以上に加熱し、続く冷却および酸洗工程を経て750℃以上に再度加熱し、次いで700℃から550℃の温度域まで平均冷却速度3℃/s以上で冷却し、次いで溶融亜鉛めっきを施し、その後亜鉛めっきの合金化処理を施すことを特徴とする低降伏比型高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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