JPS6140987B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写装置に係り、特にコピー紙の片面
にも両面にも像を形成することができ且つ原稿露
光台に対しシート原稿を自動給紙、自動排紙する
自動原稿送り装置を具備した自動式複写装置に係
る。

電子写真法を利用した複写装置に於いて、シー
ト状のコピー紙（転写紙）の表裏両面に複写像を
形成する、謂ゆる両面複写を行うことが従来から
考えられており、又かかる両面複写を達成する為
の複写装置がすでに種々提案されている。

この両面複写機能を備えた複写装置は、多くの
場合、従来からあらゆる一般的な片面複写を行う
複写装置に、複写処理部を経て片面に複写像を形
成されたコピー紙を表裏反転させてそれを再度前
記複写処理部へ給紙するコピー紙送り系を付加し
たものであり、コピー紙送り系の途中に設けられ
た送り方向切換装置の切換作動により両面複写は
無論のこと従来と同様の片面複写を選択的に行え
るようになつている。

又、近年上述した如き片面−両面複写装置に、
それの原稿露光台にシート原稿を自動給紙し且つ
原稿露光台からそれを自動排紙する自動原稿送り
装置を組み合せた、謂ゆる自動式複写装置が提案
されている。かかる自動原稿送り装置は、原稿を
片面露光又は両面露光する為にそれを前記原稿露
光部に二つの原稿送りルートの選択されたいずれ
か一方にて自動給送するよう構成されている。

しかしながら、すでに発表されている上述した
如き型の複写装置では、上述した如きコピー紙処
理ルートや自動原稿送り装置の原稿送りルートは
マニユアル操作にて選択設定するようになつてい
る。従つて、たとえば、片面原稿からは片面複写
物を、両面原稿からは両面複写物を得ようとする
際には、作業者は一枚の原稿が原稿露光台へ送ら
れるごとにその原稿が片面原稿であるか両面原稿
であるかを識別し、それに応じ前記ルートの設定
を行うという煩わしい作業を必要とし、これによ
り無駄な時間を費やしていた。特に、片面原稿と
両面原稿とが混在している場合は、上述したルー
トの設定を作業者は原稿一枚一枚注意深く行わな
ければならず、実際には相当煩雑な作業となる。

本発明は従来の複写装置に於ける上述した如き
不具合に鑑みて提案されたものであり、作業者の
手を煩わすことなく片面原稿からは片面複写物
を、両面原稿からは両面複写物を得ることのでき
る全自動式の複写装置を提供することを目的とし
ている。

かかる目的は、本発明によれば、片面複写を行
う為のコピー紙処理ルートと両面複写を行うため
のコピー紙処理ルートとを有し且つ原稿を片面露
光又は両面露光する為にそれを原稿露光部に二つ
の原稿送りルートの選択されたいずれか一方にて
自動給送する原稿自動送り装置を備えた複写装置
に於いて、前記原稿自動送り装置により原稿露光
部へ給紙される原稿が片面原稿か両面原稿である
かを判別する判別装置と、前記判別装置の判別結
果に基づき前記コピー紙の処理ルート及び原稿自
動送り装置の原稿送りルートを自動的に選択設定
する制御装置とを備えている如き複写装置によつ
て達成される。

かかる構成によれば、一枚の原稿が原稿露光台
に送られる度に判別装置がその原稿の種類、即ち
片面原稿か両面原稿であるかを自動判別し、その
判別結果に基づき制御装置がコピー紙の処理ルー
ト及び原稿自動送り装置の原稿送りルートを自動
的に選択設定するので、予め判別装置の判別結果
と前記制御装置が設定する前記各ルートとの関係
をプリセツトしておけば、原稿の種類に応じた所
望する複写を自動的に且つ連続して行うことがで
きる。

この場合、前記判別装置は硫化カドミウム光電
導体（CdS）やホトトランジスタ等を含む光電気
式のものであつてよく、又前記制御装置は光電気
式の判別装置より入力される判別結果信号、即ち
電気信号に応答して作動するリレー式スイツチン
グ回路又は無接点式スイツチング回路等を含むシ
ーケンス制御用の電気又は電気−電子回路であつ
てよい。

以下に図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。

添付の図は本発明による複写装置の一実施例を
示す概略構成図である。図に於て、符号１は複写
装置のアウターケーシングを総括的に示してお
り、このアウターケーシング１の上面の一部は透
明ガラス板などからなる実質的に水平な原稿露光
台２になつている。このアウターケーシング１内
には図にて反時計廻り方向に定速回転する感光体
ドラム３が回転自在に設けられており、その外周
囲にはそれ自身周知の帯電装置４、現像装置５、
転写装置６、クリーニング装置７などが順次隔置
して設けられている。又、原稿露光台２と感光体
ドラム３との間には前記露光台２上に載置された
原稿の像を走査しながらその像に相当する光像を
前記感光体ドラム３のドラム面に投影する露光装
置８が構成されている。この露光装置８は、前記
露光台２の下方をこれと平行に図にて左右方向に
往複動する光源９及び第一の可動ミラー１０、第
二の可動ミラー１１、ミラーレンズ１２、二つの
固定ミラー１３，１４等から構成されており、前
記光源９及び第一の可動ミラー１０は図にて実線
で示す位置（ホームポジシヨン）から仮想線で示
す位置にまで前記感光体ドラム３と実質的に同速
度で移動し、これに対し前記第二の可動ミラー１
１は前記第一の可動ミラー１０の半分の速度で同
方向に移動し、前記ミラーレンズ１２と被写体
（原稿）との間の光学的距離とミラーレンズ１２
と感光体ドラム３のドラム面との間の光学的距離
とを常に一定に保つようになつている。前記ミラ
ーレンズ１２や二つの固定ミラー１３，１４はフ
ード要素１５に担持されている。

符号１６は前記アウターケーシング１内に組込
まれたコピー紙給送装置を総括的に示している。
コピー紙給送装置１６は、前記感光体ドラム３の
一側部下方にあつて新しいコピー紙Ｃを多数枚積
層し得るコピー紙貯容台１７と、前記コピー紙貯
容台の直上部にあつて一方の面の複写像を形成さ
れたコピー紙を積層貯容する中間トレイ１８とを
含んでおり、前記コピー紙貯容台１７と中間トレ
イ１８との間には共通の給紙ローラー１９が設け
られている。この給紙ローラー１９は軸２０′を
回動支点として上下方向に揺動自在な支持アーム
２０に回転自在に担持されて前記コピー紙貯容台
１７と中間トレイ１８との間で上下移動自在であ
り、図にて実線で示す如き下部位置にあるときは
コピー紙貯容台１７に積層載置されたコピー紙を
その最上位のものから一枚ずつ搬送案内路２１へ
向けて取り出す作用をなし、これに対し図にて仮
想線で示す上部位置にあるときは前記中間トレイ
１８に積層されたコピー紙をその最下位のものか
ら一枚ずつ前記搬送案内路２１へ向けて送り出す
作用をなすよう構成されている。搬送案内路２１
は、その途中にコピー紙を前記感光体ドラム３の
回転と同期してそれのドラム面と前記転写装置６
との間に送り出す上下一対のレジストローラー２
２を有しており、このレジストローラー２２によ
つて感光光体ドラム３のドラム面と転写装置６と
の間に送られ、それらの一方の面（感光体ドラム
３のドラム面に接触する面）にトナー像を転写さ
れたコピー紙は分離用走行ベルト２３により感光
体ドラム３から分離され、定着装置２４へ送られ
るようになつている。定着装置２４は前記コピー
紙に転写されたトナー像を実質的に永久的に定着
させる作用をなすものであり、たとえば外周面に
オフセツト防止層を有する一対の定着ローラーを
備えた謂ゆるローラー式定着装置が用いられてい
てよい。定着装置２４のコピー紙出口側にはこの
定着装置２４から送り出されてくるコピー紙を前
記中間トレイ１８あるいは上下一対の排紙ローラ
ー２７のいずれか一方に選択的に案内する送り方
向切換要素２５が設けられている。即ち、この送
り方向切換要素２５は軸２６を回転支点として図
にて上下方向に揺動自在であり、図にて実線で示
されている上部位置にあるときはコピー紙を前記
中間トレイ１８へ案内し、これに対し図にて仮想
線で示されている下部位置にあるときはコピー紙
を前記排紙ローラー２７へ向けて案内するように
なつている。又、前記排紙ローラー２７のコピー
紙出口側には排紙台２８が設けられている。

符号２９は前記アウターケーシング１の上部に
構成された自動原稿送り送置である。自動原稿送
り装置２９は、前記原稿露光台１の一方の側、即
ち図にて右側に傾斜して設けられシート原稿Ｓを
多数枚積層貯容し得る原稿貯容台３０と、前記原
稿貯容台３０の直上部に前記原稿貯容台３０と同
様傾斜して設けられた中間トレイ３１とを含んで
おり、前記原稿貯容台３０と中間トレイ３１との
間には共通の給紙ローラー３２が設けられてい
る。この給紙ローラー３２は軸３３′を回動支持
点として上下方向に揺動自在な支持アーム３３に
回転自在に担持されて前記原稿貯容台３０と中間
トレイ３１との間で上下移動自在であり、図にて
実線で示す如き下部位置にあるときは前記原稿貯
容台３０に積層載置されたシート原稿をその最上
位のものから一枚ずつ前記原稿露光台２の右端部
へ向けて送り出す作用をなし、これに対し図にて
仮想線で示す上部位置にあるときは前記中間トレ
イ３１上に収納されたシート原稿をその最下位の
ものから一枚ずつ前記原稿光台２の右端部へ向け
て送り出す作用をなすよう構成されている。又、
前記原稿露光台１の上部には、それの左右両側部
の各々上下に設けられた四つのローラー３４，３
５，３６，３７の間に掛け渡された無端状の原稿
搬送ベルト３８が設けられている。前記四つのロ
ーラーのうち少なくとも一つのローラー、たとえ
ばローラー３４は図には示されていないモーター
によつて図にて時計廻り方向に回転駆動されるよ
うになつており、これにより前記搬送ベルト３８
は前記四つのローラー間を図にて時計廻り方向に
走行する。前記原稿搬送ベルト３８のうち前記ロ
ーラー３４と３５との間に位置する部分、即ちア
ンダーパス部は前記露光台１の上面に摺接し、前
記給紙ローラー３２によつて露光台１の右端部に
送られてきたシート原稿を露光台１上の正規の位
置に搬送し、同時にこれを露光台１の上面に押し
付け、謂ゆる圧板ベルトとして作用する。前記露
光台１上の正規の位置は、この実施例の場合、露
光台１の左端近傍に設けられた光電式のセンサー
３９によつて定められる。光電式センサー３９は
前記原稿露光台２のガラス板を隔てそれの上下に
互いに対向配置された光源素子とフオトトランジ
スターの如き光感電気素子との組合せで構成され
ていてよく、その両素子間に原稿が進行したとき
原稿によつて光源素子の放つ光が遮断され、光感
応電気素子への入光量が変化することにより原稿
の露光台２に対する位置を検出するようになつて
いる。上述した如く原稿によつて光感応電気素子
への入光量が変化したときはローラー３４の回転
が停止されそれに伴い原稿搬送ベルト３８の走行
も停止することにより原稿はその送り方向進み側
の縁部が前記センサーの部分に差し掛かつた位置
にて停止されることになる。かかる原稿の停止位
置が原稿露光の為の正規の位置である。又、前記
原稿露光台２の左端部には前記原稿搬送ベルト３
８によつて原稿露光台２から送り出されてくるシ
ート原稿を原稿搬送ベルト３８のオーバーパス
部、即ちローラー３６と３７との間に案内する半
円状の案内板４０が配置されている。前記原稿搬
送ベルト３８のオーバーパス部の上方には原稿排
紙台４１が傾斜して配置されており、この原稿排
紙台４１は、前記ベルト３８のオーバーパス部に
送られ、その途中に設けられた送り方向切換要素
４２により上下一対の排紙ローラー４３へ導かれ
これにより排出されるシート原稿を受け止めるよ
うになつている。送り方向切り換要素４２は軸４
４によつて回動自在に担持され前記ベルト３８の
下方に待避した下部位置と図にて仮想線で示す如
く前記ベルト３８を横切る上部位置との間で揺動
自在であり、下部位置にあるときはシート原稿の
通過を許し、これに対し上部位置にあるときは上
述した如くシート原稿を前記排紙ローラー４３へ
向けて案内するようになつている。

又、本発明によるときは、前記原稿貯容台３０
と原稿露光台２との間に原稿判別装置４５が設け
られている。この原稿判別装置４５は原稿貯容台
３０から原稿露光台２へ送られる原稿が両面原稿
であるか片面原稿であるかを判別するものであ
り、たとえば第２図に示す如く原稿通過路４６を
有し、その上下に各々原稿Ｓの紙面に向けて光を
放つ光源素子４７ａ，４７ｂと、前記光源素子の
放つ光の反射光を各々入射される光感応電気素子
４８ａ，４８ｂとを含んでいる。光感応電気素子
４８ａ，４８ｂは各々それに対向する原稿の紙面
に像が付されている場合、入光量が変化するので
それが出力する電気量が変化し、これに対し像が
付されていない場合は前記電気量は実質的に変化
しない。前記両光感応電子素子４８ａ，４８ｂが
出力する電気信号は制御装置へ送られる。第３図
は前記制御装置を含む本発明による複写装置の制
御系を示す系統図である。同図に於いて前記制御
装置は符号４９によつて示されている。この制御
装置４９は前記原稿判別装置４５の光感応電気素
子４８ａ，４８ｂが出力する電気信号と前記セン
サー３９が出力する電気信号とを入力され、内部
に構成された一般的なデータ処理回路やシーケン
ス制御回路の指令に基づき前記給紙ローラー１
９，３２、送り方向切換要素２５，４２、前記ロ
ーラー３４の図には示されていない駆動モーター
及び光源９の電源回路を含む露光装置８に対し原
稿の種類に応じ所定の順序にてそれの作動を指令
するように構成されている。

次に上述した構造からなる複写装置の作動につ
いて説明する。

まず、複写を行おうとする複数枚のシート原稿
Ｓを原稿貯容台３０上に積層載置する。かかる原
稿の載置が完了すれば、複写装置の図には示され
ていない始動スイツチを操作し、装置を始動させ
ればよい。すると複写装置の各電気系が始動さ
れ、感光体ドラム３、レジストローラー２２、分
離走行用ベルト２３、定着装置２４のローラ−、
原稿搬送ベルト３８及び排紙ローラー２７，４３
がそれぞれ駆動されると共に、下部位置にて待機
していた原稿給紙ローラー３２が始動し始め、原
稿貯容台３０上に載置されているシート原稿のう
ち最上位にある一枚のシート原稿が原稿貯容台３
０から取り出される。そのシート原稿は原稿判別
装置４５の原稿通過路４６を通り原稿の種類を判
別されつつ既に走行している原稿搬送ベルト３８
によつて原稿露光台１の上面を滑りながらその左
側へ送られる。そしてそのシート原稿が原稿貯容
台３０から完全に取り出されると前記原稿給紙ロ
ーラー３２はそれの回転を停止され、下部位置に
て次の作動指令に対し待機する。又、前記シート
原稿が原稿露光台１の正規の位置にまで搬送され
たことをセンサー３９が検出すると、原稿搬送ベ
ルト３８の走行が停止され、前記シート原稿がそ
の位置、即ち正規の露光位置に停止される。する
とこのとき前記原稿種類判別装置４５は一枚のシ
ート原稿の種類判別を終了し、制御装置４９は前
記判別装置４５から入力された電気信号に基づき
コピー紙給送ルート及びそれ以後の原稿送りルー
トを設定する。即ち、送り方向切換素子２５，４
２及びコピー紙給紙ローラー１９及び原稿給紙ロ
ーラー３２に対し制御指令を発する。この場合、
両面原稿であれば、この段階で原稿給紙ローラー
３２が図にて仮想線で示す上部位置に移動され、
又送り方向切換要素２５は上部位置に、もう一つ
の送り方向切換要素４２は下部位置にそれぞれ移
動されるか、あるいはその位置にあつたことを確
認される。又これと同時に光源９への通電が行わ
れると共に光源９、第一の可動ミラー１０及び第
二の可動ミラー１１はそれぞれ図にて実線で示す
位置から前述した要領にて図にて左側に移動して
前記原稿露光台２上に載置されているシート原稿
を露光走査し、そして図にて仮想線で示す位置に
まで露光走査した後、復動して元の位置に戻り、
次の作動に対し待機する。かかる露光走査により
得られた原稿に対応する光像は帯電装置４によつ
て均一に帯電された感光体ドラム３の上面に投影
され、ここに静電潜像が形成される。この静電潜
像はたとえば電磁ブラシ式の現像装置５によつて
可視像化される。一方、この時コピー紙貯容台１
７上に予め積層貯容されているコピー紙Ｃのうち
最上位にある一枚が予め下部位置に位置していた
コピー紙給紙ローラー１９によつて搬送案内路２
１に取り出され、その一枚のコピー紙はレジスト
ローラー２２によつて感光体ドラム３の回転と同
期して転写装置６と前記感光体ドラム３のドラム
面との間に送り込まれ、ここで丁度前記可像化さ
れたトナー像が付されている部分のドラム面に密
着され、そのトナー像を前記転写装置６の作用に
より静電的に転写される。転写の完了したコピー
紙は分離用走行ベルト２３によつて感光体ドラム
３から分離され、定着装置２４へ送られ、ここで
トナー像を実質的に永久的に定着される。この
時、送り方向切換要素２５は上述した如く上部位
置にあるので前記定着が完了したコピー紙、換言
すればその一方の面に複写像を形成されたコピー
紙はその複写像を形成されている面を上向きにし
て中間トレイ１８上に一旦載置される。

又、前記原稿露光台２上に載置され、それの下
面の露光を終了されたシート原稿は、その露光終
了時に再び図にて時計廻り方向に走行を開始した
原稿搬送ベルト３８によつて図にて左側へ送ら
れ、案内板４０に案内されて前記原稿搬送ベルト
３８のオーバーパス部上に載置された態様にてそ
のベルトの走行に伴ない図にて右側へ送られる。
この時送り方向切換要素４２は前述した如く下部
位置にあるので前記シート原稿はこれに阻害され
ることなく更に図にて右側へ送られ原稿中間トレ
イ３１上に表裏反転された態様にて載置される。
シート原稿が原稿中間トレイ３１上に載置される
と、前述した如く上部位置に移動していた原稿給
紙ローラー３２が始動し始め、原稿中間トレイ３
１上に載置された前記シート原稿が再び原稿露光
台２へ向けて送り出される。そしてこのシート原
稿は原稿搬送ベルト３８により前記同様、原稿露
光台２の正規の露光位置にまで移動される。セン
サー３９がこのことを検出すると既に原稿の送り
出しを完了して停止している原稿給紙ローラー３
２が下部位置に戻され、原稿貯容台３０からの次
の原稿取り出しに対し待機する。又この時送り方
向切換要素２５が下部位置に、もう一つの送り方
向切換要素４２が上部位置にそれぞれ切換られ
る。このようにシート原稿が表裏反転された態様
にて再び原稿露光台２上の正規の位置に送られそ
こに停止すると、前記同様、光源９、第一の可能
ミラー１０及び第二の可能ミラー１１などからな
る露光装置８が作動し、前記原稿を露光走査す
る。その露光走査により得られた原稿に対応する
光像は前記同様、感光体ドラム３のドラム面に投
影され、静電潜像となり、現像装置５によつて可
視像化される。又この時、既に図にて仮想線で示
す上部位置に移動されていたコピー紙給紙ローラ
ー１９によつて中間トレイ１８上に載置されたコ
ピー紙が搬送案内路２１に取り出され、これより
再びレジストローラー２２により感光体ドラム３
のドラム面と転写装置６との間に送られ、ここで
感光体ドラム３の前記トナー像を他方の面に静電
的に転写され、その後同様にして定着装置２４へ
送られる。この時、前記送り方向切換要素２５は
図にて仮想線で示す如き下部位置に移動している
ので、定着の完了したコピー紙は再び中間トレイ
１８へ送られることはなく排紙ローラー２７によ
つて排紙台２８上に排紙される。而して両面原稿
に相当する両面複写物が得られる。又、前記原稿
露光台２上に載置されたシート原稿はそれの露光
終了後再び原稿搬送ベルト３８及び案内板４０に
よつてその原稿搬送ベルト３８のオーバーパス部
に送られる。この時送り方向切換要素４２は上述
の如く仮想線で示す如き上部位置に移動している
のでその切換要素の部分にまで送られてきたシー
ト原稿はこれに案内されて排紙ローラー４３へ向
けて送られ、この排紙ローラー４３によつて排紙
台４１上に排紙される。

原稿貯容台３０から原稿露光台２へ送られるシ
ート原稿が片面原稿であれば、給紙ローラー１９
及び３２、送り方向切換要素２５及び４２はそれ
ぞれ一回前の複写サイクルの完了時に於ける時と
同じ位置にあつてこの複写サイクル中、位置を変
えることはない。即ち、給紙ローラー１９及び３
２はそれぞれ下部位置にあり、送り方向切換要素
２５は仮想線で示す下部位置にあり、もう一つの
送り方向切換要素４２は仮想線で示す上部位置に
ある。従つて一回の露光を終了されたシート原稿
は直接排紙台４１上に排紙され、又コピー紙はそ
れの一方の面に像を形成させたのち排紙台２８上
に排紙される。

又、片面原稿に於いてその下面に像がなけれ
ば、前記露光装置８を除き他の部分は前述した両
面原稿と同じ作動をなす。即ち、シート原稿は一
旦原稿露光台２上に送られたのち原稿搬送ベルト
３８によつて中間トレイ３１上に載置され、そし
てここから再び前記原稿露光台２上に表裏反転さ
れた態様にて送られる。従つてこの時はそれの下
面に原稿の像が位置するようになり、この時初め
て露光装置８が作動する。尚、コピー紙はこの時
初めて原稿貯容台１７から感光体ドラム３に向け
て送り出せばよく、又原稿と同様予め中間トレイ
１８へ空送りし、その中間トレイ１８から取り出
すようにしてもよい。

以上に於いては本発明を特定の実施例について
詳細に説明したが、本発明はこれらに限られるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が
可能であることは当業者にとつて明らかであろ
う。なお、本発明において、原稿貯容台に積載さ
れている原稿を露光台２上に停止させ、所定回数
だけ露光、現像、転写をくりかえし、所定回数の
複写を終つた原稿は、中間トレイ３１に、転写し
終つた転写紙は中間トレイ１８にそれぞれ収納さ
せ、次いで、中間トレイ３１に収納した原稿を再
びそこから送り出し、中間トレイ１８に収納した
転写紙に転写を行えば、一枚の原稿から多数枚の
複写物を得ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による複写装置の一つの実施例
を示す概略構成図、第２図は本発明による複写装
置に組込んで好適な原稿判別装置の一つの実施例
を示す概略断面図、第３図は本発明による複写装
置の電気制御系を示す系統図である。 １……複写装置のアウターケーシング、２……
原稿露光台、３……感光体ドラム、８……露光装
置、１６……コピー紙給送装置、２９……自動原
稿送り装置、４５……原稿判別装置、４９……制
御装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 片面複写を行うためのコピー紙処理ルート
   と、両面複写を行うためのコピー紙処理ルートと
   を有し、かつ原稿を片面露光又は両面露光するた
   めに二つの原稿送りルートを有する原稿自動送り
   装置と、原稿が片面原稿のときは、原稿の片面を
   複写し終つたときに、原稿およびコピー紙をそれ
   ぞれの排紙台方向に導き、原稿が両面原稿のとき
   は、原稿の片面を複写し終つたときに原稿および
   コピー紙をそれぞれの中間トレイ方向に導く、原
   稿およびコピー紙の搬送方向切換要素とを備えた
   複写機において、前記原稿送りルートを挟んで一
   方の側と他方の側とにそれぞれ設けられた一対の
   発光素子と受光素子とからなる光電変換手段を有
   し、この光電変換手段の出力が片面原稿に対応し
   た出力か、両面原稿に対応した出力かを判別する
   判別装置と、上記判別装置が片面原稿であるかを
   判断したときは、原稿およびコピー紙をそれぞれ
   排紙台に導く方向に前記切換要素を切換え、同判
   別装置が両面原稿であるかを判断したときは、原
   稿およびコピー紙をそれぞれ中間トレイ方向に上
   記切換要素を切換る制御装置とを備えている複写
   装置。