JPS6139386B2 - - Google Patents

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JPS6139386B2
JPS6139386B2 JP15806877A JP15806877A JPS6139386B2 JP S6139386 B2 JPS6139386 B2 JP S6139386B2 JP 15806877 A JP15806877 A JP 15806877A JP 15806877 A JP15806877 A JP 15806877A JP S6139386 B2 JPS6139386 B2 JP S6139386B2
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JP
Japan
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rare earth
extraction
organic phase
earth metal
metal ions
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JP15806877A
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Akihiro Fujimoto
Isamu Miura
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Daihachi Chemical Industry Co Ltd
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Daihachi Chemical Industry Co Ltd
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は溶媒抽出法による希土類金属イオンの
抽出による希土類金属イオン相互並びに希土類金
属イオンと希土類金属イオンよりも抽出され難い
金属イオンとを分離する方法に関するものであ
る。なお以下の記載において希土類金属イオンを
単に希土類金属と、また金属イオンを単に金属と
略称する。 従来希土類金属の相互分離には分別結晶法、イ
オン交換樹脂法、溶媒抽出法等が知られているが
溶媒抽出法は連続工程によつて大量の処理に適し
ているため工業的に有利な方法である。 溶媒抽出法の1つとしてジー2―エチルヘキシ
ル燐酸(D2EHPAと略称)を抽出剤として使用
する方法があるが、この方法によつて希土類金属
の相互分離を行う場合には溶媒の有機相に抽出さ
れた希土類金属を逆抽出して回収するために高濃
度の鉱酸を大量に必要とする欠点がある。 この欠点は技術的には抽出操作において抽出剤
を希釈する有機溶剤の種類を選ぶことによつて、
又は希釈度を大きくすることによつて幾分解決す
ることができるが、このような方法においては一
方で種々な不利益を与え工業的方法としては制限
がある。この欠点は希土類金属の溶媒抽出法にお
いて抽出剤としてD2EHPAを使用するためであ
る。 上記のような欠点は抽出剤のD2EHPAの希土
類金属に対する分配抽出能が大きすぎることに起
因し、それぞれが抽出剤固有の性質である。本発
明者等は上記の欠点を改良するために適当な分配
抽出能を持ち、しかも希土類、金属相互間の抽出
分離能の優れた抽出剤を用いた溶媒抽出法による
希土類金属の分離並びにそれらの相互分離法を提
供すべく研究を重ねた。その結果2―エチルヘキ
シルホスホン酸モノ―2―エチルヘキシルエステ
ルを抽出剤として使用する溶媒抽出法によつて上
記の欠点を解消し得ることを確認して本発明を完
成するに至つた。 即ち、本発明の最も特徴とするところは溶媒抽
出法によつて水溶液として存在する希土類金属の
相互分離法又は希土類金属と希土類金属よりも抽
出され難い金属との分離法に抽出剤として2―エ
チルヘキシルホスホン酸モノ―2―エチルヘキシ
ルエステル(以下MEHPNAと略称)
【式】 (ここにRは2―エチルヘキシル基)によつて
示される化合物を使用するにある。 この抽出剤は一般にケロシンのような有機溶媒
(希釈剤)に希釈して抽出溶媒として使用され
る。そして相互に混じ合わない抽出溶媒と希土類
金属を含有する水溶液とを混合接触させることに
よつてMEHPNAのプロトン(H+)と水溶液中の
希土類金属カチオンとがイオン交換反応によつ
て、MEHPNAと希土類金属とは水に不溶の錯塩
を形成し、これが抽出溶媒相に溶解することによ
つて抽出が行なわれる。従つてMEHPNAは所謂
陽イオン交換型の抽出剤である。 即ち、本発明に使用される溶媒抽出法は抽出反
応によつて抽出剤MEPHNAのH+が水相に放出さ
れ、有機相中の希土類金属の濃度と水相中の希土
類金属の濃度との比(分配比)は水相中のH+
度と一定の関係を持ち、水相中のH+濃度が小さ
い時には希土類金属は有機相に多く分配され、逆
に水相中のH+濃度が大きくなると水相に多く分
配される。従つてこの関係を抽出及び逆抽出操作
に応用し抽出は水相のH+濃度を小さくして行な
われ、また有機相から水相えの希土類金属の逆抽
出回収は有機相と無機酸とを接触させることによ
つて行なわれる。 また希土類金属種間の相互分離は上記の関係に
おける分配比が各種希土類金属の分配比の間に差
があることを利用し、抽出溶媒と希土類元素を含
む水溶液を多段式抽出装置を使用し、向流に接触
させることによつて行なわれる。 本発明に使用される溶媒抽出法の利点、即ち有
機相から希土類金属の逆抽出回収がD2EHPAに
よる溶媒抽出法におけるより、比較的低濃度、お
よび小量の鉱酸によつて行い得られることは前記
の抽出原理において、本溶媒抽出法における希土
類金属の有機相えの分配が比較的H+濃度の小さ
いところで行なわれるという事実に基づくもので
あつて、これこそ本発明に抽出剤として使用され
るMEHPNAの一大特性である。 かくて本発明は逆抽出に必要な塩酸の濃度およ
びその量を低減されるばかりでなく、この逆抽出
液に対して次の工程で行なわれる同様な溶媒抽出
法による希土類金属のより一層の相互分離、或は
水酸化物又は蓚酸塩として希土類金属の採取に際
してその逆抽出液の中和が必要であるが、この中
和剤を多量に節約できることが可能となり本発明
に使用される溶媒抽出法は多大のコスト低下に寄
与する利点がある。 更に溶媒抽出操作においてその逆抽出が容易な
るが故に抽出溶媒中の抽出剤濃度を増加し、その
結果抽出溶媒えの希土類金属の負荷濃度を増加さ
せた条件における運転が可能となり、抽出効率を
上昇させることができる。 更に又D2EHPAによる溶媒抽出法においては
その逆抽出が困難なため、工業的利用が見られな
かつた重希土金属例えばイツトリウム(Y)及び
原子番号65のテレビウム(Tb)以上のランタニ
ド金属に対する溶媒抽出法の工業的実施を有効に
可能ならしめるため、本発明に使用される溶媒抽
出法の価値は更に大きくなる。次に本発明を実施
する場合の詳細について以下に説明する。 本発明に使用される抽出溶媒は上記抽出剤を一
般的に5〜50容量%含有するものである。 抽出条件の選定において、特に抽出時の水相の
H+濃度(PH条件と関連づけてもよい)が重要で
あり、水溶液中に存在する1種又は複数種の金属
に適合させて選択される。即ち実質的に所望する
金属のみを水溶液から抽出するために存在する別
の金属が選択条件下で抽出されないようにする必
要がある。 抽出時のH+濃度を調節する方法は選択H+濃度
に適合するように予め塩酸又はアルカリを水溶液
に添加することによつて行なわれる。又はアルカ
リの添加が水酸化物等の沈澱生成のため不都合な
場合、抽出剤の酸性基を予め適当な比率において
アルカリ塩として使用することによつて実施され
るか又は/及び要求に応じて抽出装置に導入され
る有機溶媒相にアルカリを添加混合して行われ
る。 このアルカリはアンモニウムイオン、アルカリ
金属イオン、カルシウムイオンを持つものであ
り、化合物としてはこれらの水酸化物及び/又は
炭酸塩が好適である。 又上記の抽出剤のアルカリ塩を使用する場合、
そのアルカリイオンは抽出を所望する金属イオン
よりも小さいH+濃度(高いPH)において抽出剤
と錯塩を形成するような金属イオンであつても差
支えない。 抽出剤を希釈溶解させるために、希釈剤として
有機溶媒が使用される。この希釈剤は溶媒抽出法
における有機相と水相との液一液接触操作後、静
止状態において有機相と水相との二相が形成され
るために抽出剤を溶解し、且つ水に不溶性である
ことを必要とする。 有効な希釈剤は高引火点の脂肪族炭化水素又は
芳香族炭化水素であるが、ハロゲン化炭化水素、
高級アルコール、エーテル類、エステル類であつ
てもよく、又それらの混合物であつてもよい。但
し希釈剤の種類によつても抽出剤の抽出性能に多
少の影響を与えるため目的の溶媒抽出法において
抽出剤の性能を妨害しない希釈剤を使用する必要
がある。 また有機相と水相との分離を行う操作におい
て、その相分離速度を助長するために、又はもし
三相形成又はエマルジヨンの生成が起る場合には
これを抑制するために分相剤として抽出溶媒に2
〜10%のトリブチル燐酸または高級アルコール例
えばイソデカノールの様な化合物を含有させるこ
とが望ましいことがある。 本発明の操作において液一液接触は任意の液一
液接触装置を用いて適当な温度、好適には抽出操
作前の工程の原料水溶液および抽出溶媒の温度を
出来るだけ変更することなく、一定時間なされ、
次いで鎮静状態又は遠心分離法によつて有機相と
水相に分離される。この時、温度の制限は希釈剤
の引火点、相分離速度、抽出剤の安定性等の関連
から20〜70℃に保つのがよい。 また接触の行われる抽出溶媒の水溶液に対する
容積比は抽出剤の濃度と関連して水溶液中の抽出
される金属の濃度及び方法実施に使用される装置
に合わせて選択され、一般にこの比率は抽出時の
水相のH+濃度と相関して、抽出所望の金属を有
機相中へ実質上全部移行せしめ、ラフイネート水
相へ残留すべき金属の抽出を最小となるように調
整されるのが好ましい。 また抽出溶媒中の抽出剤の濃度は抽出時の相分
離性および有機相に抽出された金属を逆抽出回収
するために使用される無機酸の濃度に関係する。
従つて、溶媒抽出の効率を上げるためには高濃度
を必要とするが、上記の観点を考慮しその濃度は
抽出希土類金属の種類に適合させるのが好まし
く、好適には5〜50%の濃度が選択される。 希土類金属の相互の分離は1回の抽出操作では
困難であり、通常は多段式液一液接触装置を使用
し、抽出溶媒と金属を含む水溶液と向流に接触さ
せることによつて実施され、上述した溶媒抽出法
の操作条件と共に抽出装置の段数が決定される。
段数は希土類金属の相互分離に対する要求度およ
び使用する装置の様式によつて選択される。 抽出回路で金属が有機相に抽出され、水相と有
機相が分離された後、この有機相は金属を除去回
収するために逆抽出回路に移され、無機酸と接触
される。この逆抽出回路は任意の液一液接触装置
を用いて行われる。例えば有利に、ミキサ・セト
ラを1〜数段に用いることによつて有機相から希
土類金属を実質的に全量回収することが出来る。 無機酸の濃度は有機相中の希土類金属の種類、
濃度に応じて選定され、有機相と無機酸の容積比
は無機酸の濃度と関係してかなり広範囲に設定す
ることが出来る。 無機酸は通常塩酸が用いられるが、硝酸、硫酸
を用いることも出来る。 金属を除去された有機相は抽出回路に循環され
る。 抽出回路において、抽出の所望されなかつた不
純金属(ラフイネートの水相に残留されるべき、
抽出所望の金属より抽出性の小さい希土類金属)
が有機相中に含まれる場合、有機相中の所望の金
属の純度を向上させるために、抽出回路と逆抽出
回路との間に洗浄回路を設けることも有効であ
る。 洗浄回路において、有機相は希釈無機酸、又は
抽出所望金属と同種の金属の塩又は/及びその金
属より抽出性が大きくてかつ有機相への含有が許
容される様な金属の塩を含む水溶液、もしくは逆
抽出回路で得られた水相の一部によつて洗浄され
る。 この手法は既知設計の液一液接触器を用いる抽
出および逆抽出回路の場合と同様に行われる。 本発明に使用される溶媒抽出法における有機相
と水相との接触の手法は、液一液抽出法に使用さ
れる任意の装置を用いて、周知のどの手順によつ
ても実施される。 例えば、多段式の液一液接触装置を使用して、
向流の連続回流法が好んで使用されるが、連続法
又は回分法の何れでも実施可能である。 本発明の溶媒抽出法の利点、すなわち、有機相
中の抽出金属を逆抽出回収するために比較的低濃
度小量の鉱酸によつて実施出来ることは主にラン
タノイド類およびイツトリウムの溶媒抽出におい
て、その効果および利益を大きく発揮する。 その他の希土類金属としてアクチノルド類につ
いて言えば、D2EHPAによる溶媒抽出法に比し
てその利点の特質は失われない、しかしランタノ
イド類より抽出性が大きくなる故に、有機相から
無機酸によつて金属の逆抽出を行うための困難性
が増加する。 そのような場合、例えばD2EHPAを用いる溶
媒抽出法において使用されるような公知の方法、
例えばDTPA等のようなキレート剤を用いて有機
相から金属を回収する方法を本発明の溶媒抽出法
に採用することも出来る。 ここにDTPAとはジエチレントリアミンペンタ
アセテート(Diethylene Triamine Penta
Aeatate)である。 さらに本発明の溶媒抽出法は希土類金属相互の
分離のみではなく希土類金属よりも抽出性の小さ
い2価遷移金属類例えばコバルト、ニツケル等と
希土類金属とを分離する方法においても使用出来
ることは言うまでもない。 次に本発明を実施例によつて、詳細説明する
が、本発明は勿論実施例のみに限定されるもので
はない。 実施例―1 (MEHPNA、比較例D2EHPAによる希土類金
属の抽出における分配比とZ曲線) 本発明の抽出剤による一連の希土類金属の抽出
性能を調べる試験を行つた。 希土類金属としてPr.Nd.Sm.Gd.Dy.Erおよび
Yを選び金属を0.1mol/に含有する金属塩化物
水溶液を各金属について調製し、これらと抽出剤
のMEHPNAを1モル/の濃度に含有するn―
ヘプタン溶液とを20℃の温度において10分間振盪
接触させることによつて抽出が行われた。 有機相と水相の容積比は1:1、抽出後のラフ
イネートの水相の塩酸濃度の調整は予め抽出前の
水溶液に塩酸を添加して行われた。 それぞれの金属の分配比の対数(OgD)と
抽出後のラフイネート水相の塩酸濃度の関係を第
1図に示す。第1図においてはMEHPNA.lmo
/のノルマルペンタン溶液を使用した。ここ
で分配比(D)はラフイネート水相中の金属の濃
度に対する有機相中の金属の濃度の比であり、従
つてD=0.1,1,10,はそれぞれ抽出率9.1,
50,91%である。第1図の曲線から、ラフイネー
ト水相の同一塩酸濃度における各希土類金属の分
配比を求め、その分配比を各希土類金属の原子番
号順(Yのみ例外)にプロツトし、所謂Z曲線と
呼ばれるものを第2図に示す。第2図において
H0.20とはラフイネート水相のHC濃度が0.2mo
/である場合を示す、他の場合も夫々同様で
ある。 第1,第2図の結果から抽出剤のMEHPNAを
使用した本発明の溶媒抽出法における種々の希土
類金属の一般的抽出性質を知ることができる。 又第2図によつて希土類金属相互の抽出順位お
よびその分離抽出能の傾向を知ることができ、更
に各希土類金属相互を水溶液から抽出分離するこ
とが可能であることが分る。 さらに本発明の溶媒抽出法の特徴を明らかにす
るために、抽出剤のD2EHPAを1mo/に含む
n―ヘプタン溶液を抽出溶媒として使用し、同条
件の比較抽出試験を行い、その結果を第1図と同
様に第3図に示した。 第1図、第3図の比較により、抽出剤の
MEHPNAの希土類金属に対する抽出はD2EHPA
に比べて水相の塩酸濃度の小さいところで行なわ
れ、平衡理論によつて無機酸を使用して有機相中
の金属を逆抽出する場合、必要な酸濃度は
MEHPNAを用いる本発明の方が小さく出来るこ
とが認められる。 また、これらの実験において、水溶液中の塩酸
初濃度に対するラフイネート水相中の塩酸濃度の
増加は抽出された有機相中の希土類金属濃度の3
倍モルとほぼ一致し、MEHPNAによる抽出反応
はD2EHPAと同様に、主としてイオン交換反応
によつて行われたことを示す。 実施例―2 (SmとNdとの分離) 実施例―1の第2図において抽出剤MEHPNA
による各希土類金属相互の分離能に関する傾向を
得たが本実験によつて2種類の希土類金属を含有
する水溶液から抽出を行ない実際の金属混合系の
水溶液に対する本発明の溶媒抽出法による希土類
金属相互の分離に関する試験をした。 希土類金属として原子番号60のNd.と原子番号
62のSnを選び、両金属の塩化物を0.1モル/づ
つ含有する水溶液とMEHPNAを1モル/に含
有するケロシン溶液とを振盪接触させることによ
つて抽出が行われた。ラフイネート水相の塩酸濃
度の調整のため抽出前の水相に予め塩酸を添加し
ておく代りに、一部実験において抽出剤の
MEHPNAの一部分を予めNa塩として使用した以
外に、抽出の実験操作は実施例―1と同じであ
る。 ラフイネート水相の塩酸濃度と、有機相に抽出
されたSmおよびNdの抽出率の関係、および有機
相中に抽出されたSmの純度(Sm/Sm+Nd)の
関係を第4図に示す。 尚比較のためNdとSmの相互分離のために実用
されている抽出剤のD2EHPNAを1モル/含有
するケロシン溶液を使用して同様に実施した試験
結果も第4図に示した。 第4図から、NdとSm間の相互分離抽出能は抽
出剤としてMEHPNAを用いた場合とD2EHPAを
用いた場合とは大差が認められなかつた。またこ
れらの結果から実験に異種希土類金属の塩の混合
された水溶液に対しても、所望の金属に対する抽
出―逆抽出等の抽出条件を選定し、液一液接触装
置の段数を適当に設定して、抽出溶媒と向流に接
触させることによつて希土類金属相互の分離が実
施出来ることが明らかにされる。第4図中実線は
MEHPNAによる、点線はD2EHPAによる抽出曲
線を示す。13.17.Sm.14.18.Ndの
抽出率曲線15.16は夫々有機相中のSmの純
度を示す。 実施例―3 有機相から希土類金属を逆抽出回収するための
試験を行つた。 実験は抽出性が大きく、有機相からの逆抽出回
収のための塩酸が高濃度、多量に必要とされる重
希土類金属の一種であるYについて行われた。 Yを抽出した有機相は、実施例―2と同様の方
法によつて、MEHPNAを1モル/又は0.28モ
ル/(10V%)に含有するケロシン溶液とYC
を含有する水溶液とを振盪接触させることに
よつて調製された。 逆抽出回収はこの有機相と、毎回新しい3.8モ
ル/又は5.7モル/の塩酸をくり返し振盪接
触一水相分離することによつて行われた。振盪接
触の時間は5分間、その温度は25℃であつた。 その結果を、比較のためD2EHPAを抽出剤と
して使用し同様に実験した結果と共に第1表(a)
【表】
【表】
【表】 および(b)に示す。 第1表(a),(b)の結果から明らかなように、本発
明の溶媒抽出法によると、D2EHPAを用いた溶
媒抽出法におけるより、有機相から金属の逆抽出
に必要とされる塩酸の濃度及びその量共に大幅に
低減出来ることが明らかである。 実施例―4 (希釈剤の影響) 金属の溶媒抽出法において抽出剤を希釈するた
めに用いられる有機溶媒、すなわち希釈剤の種類
が抽出剤の抽出能に影響を与える。 本実験において、最も一般的に使用されるケロ
シン(脂肪族炭化水素)、または容易に高純度の
単品が入手出来るn―ヘプタン(脂肪族炭化水
素)およびトルエン(芳香族炭化水素)の3種類
の炭化水素を希釈剤として使用し、その効果を試
験した。 実験は希土類金属としてYを選び、希釈剤の種
類を変化させた以外、実施例―1と同様に行つ
た。 第5図に、希釈剤の種類が、ラフイネート水相
の塩酸濃度とYの分配比との関係に与える効果を
示した。 その結果、同条件の抽出平衡において、希釈剤
種の影響はケロシン>n―ヘプタン>トルエンの
順の分配比になつていることが認められた。 また、この効果はその他の希土類金属の抽出に
おいても同様な傾向を示し、本発明のMEHPNA
を抽出剤として使用した場合、工業的な実施にお
いては高引火点の希釈剤を選定する際にその希釈
剤の脂肪族性又は芳香族性について配慮されねば
ならぬことを示すものである。 第5図の分配比の曲線(ogD)において
【表】 の場合である。
【図面の簡単な説明】
第1図はMEHPNA1mo/のn―ヘプタン
溶液を抽出剤として使用する場合のラフイネート
(水相)のHC濃度(mo/)と各希土類金
属Pr.Nd.Sm.Gd.Dy.Y.Erの分配比(ogD)曲線
を示す。第2図はラフイネート(水相)の塩酸濃
度、0.2(H.20)、0.45(H.0.45).0.50
(H.050).0.69(H.069).0.80(H.080)mo/
における分配比を測定した希土類金属の夫々Z
曲線、第3図はD2EHPNA1mo/、n―ヘプ
タン溶液を使用する第1図に記載の希土類金属の
分配曲線(ogD)の比較例、第4図はNdとSm
のMEHPNA及びD2EHPAを抽出剤として使用し
た場合のラフイネート水相の塩酸濃度とNd.Sm
の夫々の抽出率との関係を示す。第5図はYにつ
いて希釈率の種類によるラフイネート塩酸濃度
(mo/)と分配比曲線における希釈剤の影響
を示す図である。 1.Pr.2.2′Nd、3.3′Sm、4.4′Gd、5Dy、
6.6′Y、7.7′Erの夫々分配比曲線、8.測定した
夫々の希土類金属についてラフイネート水相の
HC濃度が0.2mo/(H.0.20と略称)の場
合のZ曲線、同様に9.H.0.45、10.H.0.50、11.
H.0.69、12.H.0.80のZ曲線。13.
MEHPNAによるSmの抽出率曲線、14.
MEHPNAによるNdの抽出率曲線、17.
D2EHPAによるSmの抽出率曲線、18.
D2EHPAによるNdの抽出率曲線、15.16.
MEHPNA,D2EHPAの夫々有機相中のSmの純
度。19.20.21.22.23は希釈剤の種
類によるYの分配比(ogD)曲線を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中Rは2エチルヘキシル基である。) で表わされる抽出剤2―エチルヘキシルホスホン
    酸モノ2エチルヘキシルエステルを水に不混和性
    有機溶媒中に溶解した溶液(有機相という)によ
    つて希土類金属イオンを含有する水溶液(水相と
    いう)を溶媒抽出法によつて処理し、抽出時の水
    相中のH+濃度を予め抽出時のH+濃度調節用の無
    機酸又はアルカリを添加する又は有機相の酸性基
    を予めアルカリ塩として使用するか又は有機用に
    アルカリを添加して、抽出目的の金属に適合する
    ように選択し、水相中に含有されている希土類金
    属イオンのうち1種又は複数種の希土類金属イオ
    ンを有機相へ抽出し、ついで有機相を無機酸を含
    む水相と接触させることによつて、金属イオンを
    水相に逆抽出し、希土類金属イオンよりも抽出さ
    れ難い金属イオンと希土類金属イオンとの分離又
    は希土類金属イオンの相互分離を行う方法。 2 抽出回路と逆抽出回路との間に洗浄回路を設
    け、該洗浄回路において、有機相が希釈無機酸、
    又は抽出所望金属と同種の金属の塩又は/及びそ
    の金属よりも抽出性が大きく、且つ有機相含有す
    ることが許容される金属塩を含む水溶性、もしく
    は逆抽出回路で得られた水相の1部によつて洗浄
    するようならしめた特許請求の範囲第1項記載の
    容媒抽出法による希土類金属イオンの相互分離方
    法。
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