JP2636940B2 - 水溶液からの鉄イオンの抽出方法および抽出溶媒からの鉄イオンの逆抽出方法 - Google Patents

水溶液からの鉄イオンの抽出方法および抽出溶媒からの鉄イオンの逆抽出方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,金属湿式処理法において生じる鉄イオンお
よび他の金属イオンを含有する金属塩水溶液から,特定
の抽出溶媒を使用して少なくとも鉄イオンを選択的に抽
出する方法,および鉄イオンが抽出負荷された特定の抽
出溶媒から鉄イオンを逆抽出して,抽出溶媒を再生する
方法に関する。
(従来の技術) 鉄イオンを含む水溶液は多くの湿式治金工程で生ず
る。例えば金属の鉱石または濃縮物を無機酸により浸出
して得られる水溶液は,一般に有用金属イオンと共に鉄
イオンを含有している。無機塩類の精製処理あるいは産
業廃棄物からの有用金属の回収処理などにおいても,有
用金属イオンと共に鉄イオンを含有する水溶液が発生す
る。
このような水溶液から有用金属を回収するには,従来
から,この水溶液に中和剤を加え鉄イオンを水酸化物と
して沈澱させ除去する中和沈澱法が採用されている。し
かし,この従来法は濾過性の悪い固体が生成し,液体と
の分離操作が必要なうえに,有用金属が鉄の水酸化物と
ともに共沈するという欠点がある。このような欠点を解
消するために,溶媒抽出法が提案されている。その一つ
にジ(2−エチルヘキシル)リン酸(D2EHPA)をケロシ
ンで希釈した溶媒を抽出溶媒に用いる方法がありすでに
よく知られている。金属塩水溶液をこの抽出溶媒に接触
させることによって,Fe(III)が抽出溶媒に効率的に抽
出される。さらに,Fe(III)を抽出担持した抽出溶媒を
酸性水溶液に接触することによって,抽出溶媒からFe
(III)を逆抽出することができる。このような溶媒抽
出法に用いられるD2EHPAなどの抽出剤は陽イオン交換型
の抽出剤であり,反応系のpHを制御することによって,F
e(III)のみを選択的に抽出することが可能である。し
かしながら,従来法は,D2EHPAとFe(III)との結合力が
非常に大きいために,抽出溶媒からFe(III)を逆抽出
するために,酸性水溶液として6Nの塩酸などの濃い酸性
水溶液を用いる必要があり,経済的ではない。そして,
酸性水溶液として硫酸を用いる場合は,6N以上であって
もFe(III)を十分に逆抽出することができない。高濃
度の塩酸は,硫酸に比較して,腐蝕性が高く,反応装置
を腐蝕させる。そのため,装置の腐蝕に由来する鉄が反
応系に混入するという問題が生じる。Fe(III)の抽出
能力が高く,かつ,低濃度の無機酸水溶液でFe(III)
の逆抽出が可能な抽出剤として,我々は,特開昭60−50
128号に有機ホスフィン酸を開示している。しかし,有
機ホスフィン酸は,高価な化合物であり,工業的規模で
使用することは困難であった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の欠点を解決するものであり,その
目的とするところは,特定の抽出溶媒を用いて鉄イオン
を含有する金属塩水溶液から鉄イオン,特にFe(III)
を優先的に抽出する方法を提供することにある。本発明
の他の目的は,Fe(III)を担持した抽出溶媒から低濃度
の無機酸水溶液にFe(III)を逆抽出し得る方法を提供
することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の鉄イオンの抽出方法は,金属塩水溶液から少
くとも鉄イオンを抽出する方法であって,下記の一般式
(I)で示されるリン酸ジアルキルを抽出剤として含有
する抽出溶媒に,該水溶液を接触させて,該抽出溶媒に
鉄イオンを優先的に担持させる工程を包含し,そのこと
により上記目的が達成される: ここで,R1およびR2は同一または相異なり, の構造を有し,mが4以上の整数であり,m+nが8〜20の
整数である。
本発明の鉄イオンの逆抽出方法は,上記の一般式
(I)で示されるリン酸ジアルキルを抽出剤として含有
し,かつ鉄イオンを担持した抽出溶媒を無機酸水溶液に
接触させて,該該抽出溶媒から鉄イオンを逆抽出する工
程;を包含し,そのことにより上記目的が達成される。
本発明で使用される抽出剤は,上記式(I)で示され
る化合物であり,高級アルコールとオキシ塩化燐を反応
させ,得られたジアルキルホスホロモノクロライドを加
水分解することによって得られる。高級アルコールとし
ては,2−ヘプチルウンデカノール,7,7−ジメチル−5−
メチル−2−(3,3−ジメチル−1−メチルブチル)オ
クタノール,2−(3−メチルブチル)ノナノール,2−
(1−メチルブチル)ノナノールなどが好適に使用され
る。上記抽出剤は,単独で,または二種以上の混合物と
して用いられ得る。
上記反応生成物は通常目的とするジアルキルリン酸
(ジエステル)と共に,モノアルキルリン酸(モノエス
テル),トリアルキルリン酸(トリエステル)と共に,
モノアルキルリン酸(モノエステル),トリアルキルリ
ン酸(トリエステル)および未反応アルコールを含有す
る。特にモノアルキルリン酸は鉄イオンと安定な錯体を
形成するため,抽出工程において抽出溶媒の鉄イオンと
その他金属イオンとの分離性能を低下させる。また,逆
抽出工程において抽出溶媒から鉄イオンを逆抽出するこ
とが困難となり,本発明の方法に好ましくない影響を与
える。したがって,モノアルキルリン酸の含有量は通
常,ジアルキルリン酸とモノアルキルリン酸の合計量に
対して10モル%以下,好ましくは5モル%以下とする。
上記の抽出剤は必要に応じて適当な有機溶媒(希釈
剤)に混合し,希釈することによって抽出溶媒とする。
使用される希釈剤は,実質的に水に不溶であり,かつ,
抽出剤の機能を妨害しない溶媒であれば特に限定されな
い。このような希釈剤としては,高引火点のパラフィン
系炭化水素,ナフチン系炭化水素,芳香族炭化水素など
がある。この希釈剤は,抽出溶媒中の抽出剤の濃度が,
通常1〜80vol%,好ましくは,5〜50vol%となるように
添加される。有機相と水相の二相の分離を促進するため
に抽出溶媒に,相分離促進剤を添加してもよい。相分離
促進剤としては,中性のリン化合物,高級アルコール,
アルキルフェノール,高級分枝カルボン酸などがあり,
例えばトリブチルリン酸,イソデカノール,ノニルフェ
ノール,イソドデカン酸などが用いられる。
このような相分離促進剤は,抽出溶媒の金属イオン種
を選択的に抽出する能力を低下させる傾向を持つので添
加量は,抽出剤に対して通常0〜30重量%であることが
好ましい。
本発明の方法を用いて,金属塩水溶液からFe(III)
を抽出するには,上記抽出溶媒と金属塩水溶液とを液−
液接触させる。本発明の方法は,抽出剤の陽イオン交換
能によって金属イオンを抽出剤に結合させて抽出する方
法であり,抽出が進行すると抽出剤のH+イオンが金属イ
オンと交換されて,水溶液相に遊離するため,水溶液相
のpHは低下する。第1図は、抽出剤としてビス(2−ヘ
プチルウンデシル)リン酸を用いて,種々の金属イオン
を含有する金属塩水溶液を抽出した場合の,抽出工程終
了後の水相(ラフィネート水相)のpHと金属イオンの抽
出率を示すグラフである。第1図からわかるように,ラ
フィネート水相のpHを通常1〜6程度の範囲で任意に調
整することによってFe(III)を抽出することができ
る。Fe(III)の抽出率を高めるためにはpHを2.0以上と
することが好ましい。さらに,ラフィネート水相のpHを
調整することによって,Fe(III)を選択的に抽出するこ
とが可能である。例えば,Fe(III),Cu(II)およびCo
(II)を含有する金属塩水溶液からFe(III)を分離し
ようとする場合,Fe(III)を十分に抽出し,Cu(II)お
よびCo(II)を抽出しないpHを選択することが可能であ
る。またこの金属塩水溶液からCo(II)を分離しようと
する場合は,Fe(III)およびCu(II)を十分に抽出し,C
o(II)を抽出しないpHを選択することによって,Co(I
I)がラフィネート水相中に分離される。ラフィネート
水相のpHを調整するには通常,抽出溶媒中の抽出剤の酸
性基を予め適当な比率だけアルカリ塩(例えば,アンモ
ニウム塩)とする。あるいは,要求に応じて装置に導入
される有機相または水相にアルカリまたは無機酸を添加
混合してもよい。ここで,アルカリとしては,アンモニ
ウムイオン,アルカリ金属イオン,および抽出する金属
イオンより高pHにおいて抽出される金属イオンの水酸化
物または炭酸塩が適当である。例えばアンモニア,水酸
化ナトリウム,炭酸ナトリウム等であり,これらは、通
常,水溶液として添加される。
抽出溶媒と金属塩水溶液とを接触させ抽出する方法
は,溶媒抽出法において用いられる周知のどの手順によ
ってもよい。連続の多段接触法のみならず,バッチ、連
続バッチ及びバッチ回流法も有効である。向流の多段式
抽出を行なう場合に充填塔,パルスカラム,円盤塔等の
塔式装置,またはミキサー・セトラーが好んで用いられ
るが本発明には一般に使用される周知のどの溶媒抽出法
の接触装置も使用可能である。
抽出に際して,抽出溶媒と金属塩水溶液との容積比は
特に限定されるものではないが,通常1:20から20:1が有
効である。この容積比は,抽出溶媒中の抽出剤の濃度な
らびに金属塩水溶液中の抽出すべき金属イオンの濃度お
よび有機相と水相を接触させる方法(例えば装置の様
式)を考慮して決定する。抽出溶媒は,含有する抽出剤
と等しい当量までの金属イオンを抽出することが可能で
あるが,通常,金属イオンの当量が抽出剤の当量より小
さくなるように容積比が調整される。好ましくは,金属
イオンの当量が抽出剤の90〜30%となるように調整され
る。
液−液接触および相分離の行なわれる温度は,有機相
の粘度低下を防ぎ相分離速度を促進するという点から高
い方が良好であるが決定的なものではない。その温度は
希釈有機溶媒の引火点,反応エネルギーなどを考慮し
て,通常,10−80℃に保たれる。液−液接触によって充
分にFe(III)を抽出するための所要時間は,接触の方
法,使用装置および温度などの条件によって異なるが,
通常5分間以上,攪拌混合することが好ましい。
Fe(III)を抽出,担持した有機相はFe(III)を除去
回収し,抽出溶媒を再生するために,逆抽出工程へ移さ
れる。逆抽出工程では,この有機相と無機酸を含む水溶
液とを接触させる。この逆抽出工程は,抽出工程と同様
の手順によって任意の液−液接触装置を用いて行ないう
る。例えばミキサ・セトラを1〜数段に用いることによ
って有機相からFe(III)を除去することができる。
無機酸としては硫酸,塩酸,またはその混合液等が用
いられる。例えば,Fe(III)をFe2(SO4)3として回収し
ようとする場合は硫酸が用いられる。この無機酸は鉄イ
オンを含有するものであってもよい。無機酸の濃度は,
通常0.25〜5Nの濃度のものが用いられる。有機相と無機
酸を接触することによって有機相中のFe(III)が無機
酸のプロトンとイオン交換し,その結果,水相のpHは上
昇する。Fe(III)を効果的に逆抽出するためには,液
−液接触後のpHが,硫酸を使用した場合には1.2以下,
好ましくは0.9以下となるように,塩酸を使用した場合
には0.9以下,好ましくは0.7以下となるように水溶液中
の酸濃度を調節する。本発明の方法では,逆抽出が容易
に進行するので酸濃度を6N以上にする必要はない。無機
酸として塩酸を用いた場合は,塩酸濃度が高すぎると,
逆抽出の効率が低下する。これは,生成したFe(III)
塩化物が,抽出剤と溶媒和錯体を形成して抽出溶媒中に
戻るためと考えられる。したがって,塩酸を用いる場合
は塩酸濃度は7N以下,好ましくは6N以下とする。
有機相と無機酸の容積比は,有機相中のFe(III)濃
度および無機酸の濃度に関係し,かなり広範囲に設定す
ることができる。その比は,通常,20:1〜1:10に選択さ
れる。
逆抽出時の温度は,抽出時と同様の観点から,通常10
〜80℃において実施されるが,決定的なものではない。
逆抽出工程における液−液接触の必要時間も抽出工程と
同様の諸条件を考慮して決定されるべきである。通常,5
分間以上攪拌混合を行うことが好ましい。
Fe(III)を逆抽出して再生された有機相は,新たな
抽出工程に循環使用されうる。
さらに,抽出工程においてFe(III)と共に他の金属
イオン例えばZn(II),Cu(II),Ni(II)などが抽出さ
れて有機相に存在する場合,抽出工程と逆抽出工程との
間に洗浄工程を設けることによって,これらの金属とFe
(III)を分離して回収することが可能である。この
際,洗浄工程で処理されるべき有機相中のFe(III)以
外の金属イオンがFe(III)より多い場合には,洗浄工
程は対象とする金属イオンの逆抽出工程と解釈すること
ができる。
洗浄工程では,既知の溶媒抽出接触装置を用い,前述
した液−液抽出の手順を適用して,上記有機相を,無機
酸を含有する水溶液と接触させる。この時,接触後のpH
が,洗浄対象金属イオンを水相へ十分に移行させ,かつ
できるだけFe(III)が移行しないpHとなるように,無
機酸の濃度を調節する。最適pHは,対象金属イオン種に
応じて適宜設定されうるが,通常pH1.1〜5.5の範囲に設
定される。有機相と水相との容積比(O/A)は広範囲に
設定できるが,工業的には,通常,0.5〜5の範囲が用い
られる。洗浄工程の温度は抽出または逆抽出工程と同様
に通常10〜80℃が選択できる。なお洗浄工程は,洗浄さ
れるべき金属イオン種;例えばZn(II),Cu(II),Co
(II),Ni(II)などの純度を向上させるために,2段階
以上の工程に分けても実施可能である。洗浄後の金属塩
を含有する水相は抽出工程に循環されるかまたは別途回
収される。
本発明の方法に用いられる抽出剤は,同類の抽出剤と
して公知であるジ(2−エチルヘキシル)リン酸と比較
して,各金属イオン間の抽出順位および分離性能の指標
として用いられる分離係数にはかなりの差が認められ
た。しかしFe(III)以外の金属イオンに対するFe(II
I)金属の抽出順位は同じであり,他の金属イオンに対
して優先的に抽出する性能を示した。この抽出剤を用い
ることによって,Zn(II),Cu(II),Co(II),Ni(I
I),Ca(II),Mg(II),6a(III),Al(III),Cd(I
I),Pb(II),Fe(II),Y(III),ランタノイド(II
I),Mo(IV)およびW(IV)などの陽イオンが共存する
金属塩水溶液からFe(III)イオンを優先的に抽出する
ことが可能である。
さらに、本発明の方法によれば,Fe(III)を抽出担持
した抽出溶媒から,Fe(III)を逆抽出することが容易で
あり,6N以下の塩酸および硫酸で逆抽出することが可能
である。特に本発明の方法では硫酸が使用できるため,
安価に逆抽出を実施することができ,さらに,装置の腐
蝕などの問題が生じにくい。
本発明の逆抽出方法は,Fe(III)以外の金属イオンを
分離抽出する場合にも有効に使用される。特に,金属塩
水溶液または抽出溶媒が,不純物として反応装置の腐食
またはFe(III)の酸化に起因するFe(III)を含有する
場合に本発明の逆抽出方法が有効である。従来の抽出剤
では,Fe(III)が十分に逆抽出されず,抽出溶媒中に蓄
積されるため,抽出溶媒を繰り返し使用することが困難
であった。本発明の方法では,Fe(III)の逆抽出が容易
であるため,抽出溶媒にFe(III)が蓄積することがな
く,抽出溶媒を繰り返し使用することが可能である。
(実施例) 以下に本発明を実施例につき説明する。
実施例1 実施例1および実施例2〜4では,抽出剤として下記
の構造を有するビス(2−ヘプチルウンデシル)リン酸
(以下,B2HUPAとする)を用いて,Fe(III)を含む数種
の金属イオンに対する抽出能を評価した。
ここで,Rは である。
B2HUPAをケロシン(炭化水素希釈剤)に溶解させ,抽
出溶媒とした。用いたB2HUPAの純度は75.9wt%でありモ
ノエステルを1.8wt%含有していた。抽出溶媒中の抽出
剤濃度は,B2HUPAとモノエステルとの合計濃度が0.5mol/
l(以下,断りのない限り,B2HUPAの濃度はモノエステル
との合計濃度を示す。)となるように調整した(約30vo
l%)。ラフィネート水相のpHを調節するために,この
抽出溶媒をアンモニア水と接触させ,適当な割合の抽出
剤をアンモニウム塩とした。
金属塩水溶液としてFe(III),Zn(II),Cu(II),Co
(II)およびNi(II)の硫酸塩を含有する水溶液を調製
した。金属イオンの濃度は,抽出溶媒に添加したアンモ
ニア水が水相に移行することを考慮し,水相の総体積に
対して初濃度が以下のようになるように調整した。すな
わち,Fe(III)が0.96g/l,Zn(II)が0.50g/l,Cu(II)
が0.51g/l,Co(II)が4.94g/l,そしてNi(II)が15.26g
/lであった。
後述の実施例においても酸およびアルカリの量を考慮し
て金属塩水溶液を調製している。
上記の抽出溶媒と金属塩水溶液とを,容積比が1:1と
なるように混合し,エルレンマイエルフラスコ中で25℃
において1時間振とうして,接触させた。次いで混合物
を静置し,水相と有機相とを分離させた。二相分離後の
水相(ラフィネート水相)のpHと,水溶液から有機層に
抽出させた金属イオンの比率(抽出率)との関係を第1
図に示す。
第1図から明らかなように本発明の方法によれば,ラ
フィネート相のpHが上昇するに従って,順次Fe(III),
Zn(II),Cu(II),Co(II),Ni(II)の順序で金属イ
オンが抽出されることがわかる。Fe(III)を十分に抽
出するためにはラフィネート相のpHを約0.5以上,好ま
しくは1.5以上に調整する。また,ラフィネート相のpH
を選択することによってFe(III)を,その他の金属イ
オンと分離することが可能である。例えば,ラフィネー
ト相のpHを1.5程度に調整することによって,Fe(III)
のみが有機相に抽出され,Zn(II)の大部分およびCu(I
I),Co(II),Ni(II)は水相に残ることがわかる。
実施例2 実施例1と同様のB2HUPAを,脂肪族系高引火点溶剤
(商品名シェルゾール71,シェル化学社製)に溶解させ,
B2HUPAの濃度が0.5mol/lとなるように希釈して抽出溶媒
とした。
金属塩水溶液として,Fe(III),Co(II),Ni(II),C
a(II)およびMg(II)の塩化物を含有する水溶液を調
製した。金属イオンの初濃度は,Fe(III)が1.58g/l,Co
(II)が1.58g/l,Ni(II)が1.55g/l,Ca(II)が1.32g/
l,そしてMg(II)が1.56g/lであった。
上記抽出溶媒と金属塩水溶液とを実施例1と同様に混
合,接触させて抽出を行った。この時,ラフィネート水
相のpHを調節するために,塩酸および水酸化ナトリウム
水溶液を使用した。ラフィネート水相のpHと各金属イオ
ンの抽出率との関係を第2図に示す。第2図から明らか
なように,本発明の方法によれば,Fe(III)をCa(II)
およびMg(II)の金属イオンと分離することが可能であ
る。
実施例3 抽出溶媒として,実施例1と同様の抽出溶媒を用い
た。金属塩水溶液として,Fe(III),In(III),6a(II
I),Al(III)およびZn(II)の硫酸塩を含有し,金属
イオン濃度がそれぞれ1,75g/l,0.53g/l,0.491g/l,1.34g
/l,3.00g/lである水溶液を用いた。この抽出溶媒と金属
塩水溶液とを実施例1と同様に混合,接触させて抽出を
行った。ただし,ラフィネート水相のpHを調節するため
に,水酸化ナトリウム水溶液を用いた点が実施例1と異
なる。ラフィネート水相のpHと各金属イオンの抽出率と
の関係を第3図に示す。第3図から明らかなように,本
発明の方法によれば,Fe(III)をGa(III),Zn(II)お
よびAl(III)の金属イオンと分離することが可能であ
る。ただし,In(III)はFe(III)とほぼ同じpH域で抽
出されるため,Fe(III)と分離することは不可能であっ
た。
実施例4 抽出溶媒として,実施例1と同様の抽出溶媒を用い
た。金属塩水溶液として,Fe(III)およびY(III)の
塩化物を含有し,金属イオンの初濃度がそれぞれ3.05g/
l,および3.45g/lである水溶液を用いた。この抽出溶媒
と金属塩水溶液とを実施例1と同様に混合,接触させて
抽出を行った。ただし,ラフィネート水相のpHを調節す
るために,塩酸および水酸化ナトリウム水溶液を用いた
点が実施例1と異なる。ラフィネート水相のpHと各イオ
ンの抽出率との関係を第4図に示す。第4図から明らか
なように,本発明の方法によれば,Fe(III)をY(II
I)と効率よく分離することが可能である。さらに,Y(I
II)以外の希土類元素である一連のランタノイド元素で
も,Fe(III)は,ランタノイド(III)群より低pH域で
抽出された。したがって,本発明によれば,Fe(III)を
一連のランタノイド元素と分離することも可能である。
実施例5 抽出剤として下記の構造を有すビス(2−ペンチルノ
ニル)リン酸(以下,B2PNPAとする)を用いて,Fe(II
I)およびその他の金属イオンに対する抽出能を評価し
た。
ここで,Rは である。
B2PNPAをケロシンに溶解させ,抽出溶媒とした。用い
たB2PNPAの純度は67.8wt%であり,モノエステルを0.2w
t%およびその他の中性成分を32.0wt%含有していた。
抽出溶媒中の抽出剤濃度は,B2PNPAとモノエステルとの
合計濃度が0.5mol/lとなるように調整した。金属塩水溶
液として,Fe(III),Zn(II),Cu(II),Co(II),お
よびNi(II)の硫酸塩を含有する水溶液を調製した。金
属イオンの初濃度は,Fe(III)が1.06g/l,Zn(II)が0.
55g/l,Co(II)が0.47g/l,Co(II)が5.12g/l,およびNi
(II)が15.61g/lであった。
上記抽出溶媒と金属塩水溶液とを,実施例1と同様に
して接触させ,抽出を行った。この時,ラフィネート水
相のpHを調節するために,水酸化ナトリウム水溶液を使
用した点が実施例1と異なる。
ラフィネート水相のpHと各金属イオンの抽出率との関
係を第5図に示す。第5図から明らかなように,B2PNPA
もB2HUPAと同様の抽出能を有する。そして,ラフィネー
ト水相のpHを選択することによって,Fe(III)をその他
の金属イオンと分離して抽出することが可能であること
がわかる。
実施例6 実施例1と同様のB2HUPAを,ケロシンに溶解させ,B2H
UPA濃度が0.3mol/lとなるように調整して,抽出溶媒と
し,これを硫酸第2鉄の水溶液と接触させて,3.9g/lのF
e(III)を担持した有機相を得た。この有機相を等容積
の硫酸または塩酸と混合し,25℃で1時間振とうして,
接触させた。無機酸の濃度と,有機相から逆抽出された
Fe(III)の比率(逆抽出率)との関係を後述の比較例
1の結果とともに表1に示した。
比較例1 抽出剤として,ジ(2−エチルヘキシル)リン酸(D2
EHPA)を用い,実施例6と同様にして,3.9g/lのFe(II
I)を担持した有機相を得た。これを用いて,無機酸の
濃度とFe(III)の逆抽出率の関係を評価した。その結
果を表1に示す。
表1から明らかなように,本発明の方法では,1.9Nの
塩酸でも,97%以上のFe(III)を逆抽出することが可能
である。さらに,硫酸を用いた場合には,従来の抽出剤
を用いた比較例1では6.1Nの硫酸でも50%以下のFe(II
I)しか逆抽出されないが,本発明の方法を用いた実施
例5では,2.1Nの硫酸でも95%以上のFe(III)を逆抽出
することが可能である。
実施例7 抽出溶媒中のB2HUPAの濃度を0.5mol/lとし,2.1g/lのF
e(III)を担持させた有機相を用いたこと以外,実施例
6と同様にして,逆抽出を行った。この時,無機酸水溶
液として,硫酸および塩酸に加えて,硝酸を用いた。無
機酸水溶液の濃度と逆抽出率の関係を第6図に示す。
第6図から,2N〜6Nの硫酸および塩酸を使用した場合
の逆抽出率は,実施例6の結果とほぼ同様であり,抽出
剤の濃度を上げても,逆抽出率んがほとんど低下してい
ないことがわかった。塩酸を用いた場合,6N以上の濃度
で逆抽出率の低下が認められ,本発明の方法で,塩酸を
用いて逆抽出を行う場合は,7N以下,好ましくは6N以下
の塩酸を用いることが好ましいことを示している。硝酸
を使用した場合は,4N付近で逆抽出率が最高となるが,
その値は56%程度であり,4N以上に酸濃度を上げても逆
抽出率は低下した。したがって本発明の方法において,
硝酸は逆抽出用の酸水溶液として不適切であると考えら
れる。
実施例8 無機酸水溶液として0.25〜2N硫酸および塩酸を用いた
こと以外,実施例6と同様にして逆抽出を行った。用い
た無機酸の濃度および接触後の水相のpHとFe(III)の
逆抽出率との関係を表2に示す。
表2から有機相のFe(III)と,水相のH+イオンとの
イオン交換反応により,接触後の水相のH+イオンの濃度
が初濃度に比べて低下していることがわかる。接触後の
水相のpHと逆抽出率の関係を第7図に示す。第7図か
ら,Fe(III)の逆抽出において,液−液接触後の水相の
pHが,硫酸を使用する場合には,1.2以下,好ましくは0.
9以下,塩酸を使用する場合には,0.9以下,好ましくは
0.7位下であれば,充分にFe(III)を逆抽出できること
がわかる。
実施例9 抽出剤中のモノエステルの影響を評価するために表3
を示す組成の抽出剤をケロセンに溶解し,三種類の抽出
溶剤を調製した。抽出剤の濃度はジエステルとモノエス
テルの合計濃度で0.3mol/lとした。
実施例6と同様の操作でこれらの抽出溶媒に2.1g/lの
Fe(III)を担持させた。モノエステルは抽出剤として
働くため,モノエステルの含有量の大きな抽出溶媒3に
おいてもFe(III)はすみやかに抽出された。次いで0.3
〜2Nの硫酸を用いてFe(III)を逆抽出した。各抽出溶
媒について,硫酸の濃度とFe(III)の逆抽出率との関
係を表4に示す。
表4から,抽出剤としてモノエステルを多く含有する
抽出溶媒2および3では逆抽出率が低下していることが
わかる。特に,モノエステルのモル分率が97.6%の抽出
溶媒3では,10Nの硫酸を用いても,逆抽出率は14.9%で
あった.したがって,本発明の方法に用いられる抽出剤
のリン酸ジアルキルは不純物としてモノエステルを含有
しないことが好ましく,含有する場合には,モノエステ
ルの含有量がジエステルとモノエステルの合計量に対し
て10モル%以下,好ましくは5モル%以下である。
実施例10 抽出剤としてB2PNPAを用い,実施例5と同様にして,F
e(III)の抽出を行い,2.2g/lのFe(III)を担持した有
機相を得た。この有機相を実施例6と同様の条件で等容
積の塩酸と接触させ,Fe(III)を逆抽出した。塩酸濃度
と逆抽出率の関係を表5に示す。
表5からB2PNPAを用いた場合にも,低濃度の塩酸でFe
(III)を逆抽出できることが明らかである。そして,
実施例6のB2HUPAの結果と同様に,4N程度の塩酸を用い
た場合に,逆抽出率が最高の値を示した。
(発明の効果) 本発明の方法によれば,金属塩水溶液からFe(III)
を効率的に抽出すること,および金属塩水溶液中に共存
する他の金属イオンと分離してFe(III)を優先的に抽
出することが可能となる。さらに本発明の方法によれ
ば,Fe(III)を担持した抽出溶媒から,Fe(III)を逆抽
出することが容易である。例えば,6N以下の塩酸または
硫酸のような低濃度の無機酸でFe(III)を効率良く逆
抽出し得る。そして,抽出溶媒を繰り返し使用すること
が可能となる。したがって,有用金属を含有する金属塩
水溶液から,Fe(III)を除去し,有用金属を回収する処
理が容易かつ安価になされ得る。
【図面の簡単な説明】
第1図はB2HUPAを用いて,Fe(III),Zn(II),Cu(I
I),Co(II)およびNi(II)の硫酸塩を含有する水溶液
から金属イオンを抽出した場合のラフィネート水相のpH
と抽出率の関係を示すグラフである。 第2図はB2HUPAを用いて,Fe(III),Co(II),Ni(I
I),Ca(II)およびMg(II)の塩化物を含有する水溶液
から金属イオンを抽出した場合のラフィネート水相のpH
と抽出率の関係を示すグラフである。 第3図はB2HUPAを用いて,Fe(III),In(III),Ga(I
I),Al(II)およびZn(II)の硫酸塩を含有する水溶液
から金属イオンを抽出した場合のラフィネート水相のpH
と抽出率の関係を示すグラフである。 第4図はB2HUPAを用いて,Fe(III)およびY(III)の
塩化物を含有する水溶液から陽イオンを抽出した場合の
ラフィネート水相のpHと抽出率の関係を示すグラフであ
る。 第5図はB2PNPAを用いて,Fe(III),Zn(II),Cu(I
I),Co(II)およびNi(II)の硫酸塩を含有する水溶液
から金属イオンを抽出した場合のラフィネート水相のpH
と抽出率の関係を示すグラフである。 第6図は,Fe(III)を担持したB2HUPAから,硫酸,塩酸
および硝酸を用いてFe(III)を逆抽出した場合の,酸
濃度と逆抽出率の関係を示すグラフである。 第7図は,Fe(III)を担持したB2HUPAから,硫酸および
塩酸を用いてFe(III)を逆抽出した場合の,液−液接
触後の水相のpHと逆抽出率の関係を示すグラフである。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属塩水溶液から少くとも鉄イオンを抽出
    する方法であって, 下記の一般式(I)で示されるリン酸ジアルキルを抽出
    剤として含有する抽出溶媒に,該水溶液を接触させて,
    該抽出溶媒に鉄イオンを優先的に担持させる工程を包含
    する, 鉄イオンの抽出方法: ここで,R1およびR2は同一または相異なり, の構造を有し,mが4以上の整数であり,m+nが8〜20の
    整数である。
  2. 【請求項2】前記抽出剤に混入する下記の一般式(II)
    で示されるリン酸モノアルキルが,前記一般式(I)で
    示されるリン酸ジアルキルと該リン酸モノアルキルの合
    計量に対して10モル%以下の濃度である,請求項1に記
    載の方法: ここで,R3は前記式(I)で示されるR1またはR2と同様
    である。
  3. 【請求項3】前記抽出溶媒が,前記一般式(II)で示さ
    れるリン酸モノアルキルを,前記リン酸ジアルキルと該
    リン酸モノアルキルの合計量に対して5モル%以下の濃
    度で含有する,請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記金属塩水溶液が,Fe,Zn,Cu,Co,Ni,Ga,A
    l,Y,Ca,Mgおよびランタノイドに属するイオンからなる
    群から選択される1種以上の陽イオンを含有する,請求
    項1〜3に記載の方法。
  5. 【請求項5】下記の一般式(I)で示されるリン酸ジア
    ルキルを抽出剤として含有し,かつ鉄イオンを担持した
    抽出溶媒を無機酸水溶液に接触させて,該該抽出溶媒か
    ら鉄イオンを逆抽出する工程;を包含する, 鉄イオンの逆抽出方法: ここで,R1およびR2は同一または相異なり, の構造を有し,mが4以上の整数であり,m+nが8〜20の
    整数である。
  6. 【請求項6】前記無機酸水溶液が,硫酸,塩酸または
    そ,れらの混合物である,請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記無機酸水溶液が硫酸であり,前記鉄イ
    オンを担持した抽出溶媒を接触させた後の該水溶液のpH
    が1.2以下である,請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記無機酸水溶液が,7N以下の濃度の塩酸
    である,請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記無機酸水溶液が,塩酸であり,前記鉄
    イオンを担持した抽出溶媒を接触させた後の該水溶液の
    pHが0.9以下である,請求項5および8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記抽出剤に混入する下記の一般式(I
    I)で示されるリン酸モノアルキルが,前記一般式
    (I)で示されるリン酸ジアルキルと該リン酸モノアル
    キルの合計量に対して10モル%以下の濃度である,請求
    項5〜9に記載の方法: ここで,R3は前記式(I)で示されるR1またはR2と同様
    である。
  11. 【請求項11】前記抽出溶媒が,前記一般式(II)で示
    されるリン酸モノアルキルを,前記リン酸ジアルキルと
    該リン酸モノアルキルの合計量に対して5モル%以下の
    濃度で含有する,請求項10に記載の方法。
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