JPS6138103B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はエレベータを群管理する装置の改良
に関するものである。

割当方式の群管理エレベータでは、待客が乗場
ボタンを押して乗場呼びが登録されると、この呼
びに応答するのに最適のかごを電子計算機のプロ
グラム演算によつて選択し、そのかごを上記乗場
呼びに割り当てるようにしている。そして、乗場
呼びの登録された階の乗場に設置された割当灯
（通常到着予報灯と兼用する）の該当するものを
点灯して、乗場待客に表示する。これにより、待
客は割当灯の点灯した乗場の前でかごを待てばよ
いので便利である。

しかし、割当灯の点灯したかごが、この階床に
到着するまでに満員になつてしまうと、かごが到
着しても実際にはかごに乗り込むことはできなく
なる。これはむだな停止による時間の損失を来
し、待客に著しい不快感を与えるだけに終わるこ
ととなる。そこで、上記のような場合、乗場呼び
の割当てを他のかごに変更し、割当灯の点灯も変
更することが行われている。しかし、これは乗場
の待客に場所の移動を強いることになり、割当灯
の点灯変更が再三行われるようなことになると、
乗場は混乱に陥つてしまう。

この発明は上記不具合を改良するもので、割当
灯の点灯変更をすることなく、かつ待客を円滑に
かごに乗せられるようにしたエレベータの群管理
装置を提供することを目的とする。

以下、第１図〜第４図によりこの発明を５階の
乗場に適用した一実施例について説明する。

第１図中、１〜１０は１階〜10階の階床、１１
〜１３は１号機〜３号機のエレベータのかごであ
る。

第２図中、１４Ａ〜１４Ｃは５階の１号機〜３
号機の乗場、１５，１６は乗場ボタン、１７Ａ〜
１７Ｃは１号機〜３号機の割当灯の上り灯（到着
予報灯と兼用）、１８Ａ〜１８Ｃは同じく下り灯
である。

第３図中、１９は乗場上り呼び登録回路で、１
９ａ〜１９ｉは１階〜９階の上り呼び信号、２０
は乗場下り呼び登録回路で、２０ｂ〜２０ｊは２
階〜10階の下り呼び信号、２１は乗場の待客数を
検出する公知の待客数検出回路で、２１ａ〜２１
ｊは１階〜10階の待客数信号、２２Ａは１号機の
かご呼び登録回路で、２２Aa〜２２Ajは１階〜
10階のかご呼び登録信号、２２Ｂは２号機のかご
呼び登録回路で、２２Ba〜２２Bjは１階〜10階
のかご呼び登録信号、２２Ｃは３号機のかご呼び
登録回路で、２２Ca〜２２Cjは１階〜10階のか
ご呼び登録信号、２３Ａ〜２３Ｃはそれぞれ１号
機〜３号機のかご内負荷に相当する信号を発する
かご内負荷検出装置、２４は電子計算機のプログ
ラム演算によつて、登録された乗場呼びの割当
て、追加割当てを行う公知の演算回路、２５Ａ〜
２５Ｃは付勢されるとそれぞれ１号機〜３号機の
かご１１〜１３に割当信号を発する割当リレー、
２６Ａ〜２６Ｃは同じく追加割当信号を発する追
加割当リレーである。

第４図中、（＋），（−）は直流電源、２５Aa〜
２５Caは第３図の割当リレー２５Ａ〜２５Ｃの
常開接点、２６Aa〜２６Caは同じく追加割当リ
レー２６Ａ〜２６Ｃの常閉接点、２７Ａ〜２７Ｃ
は１号機〜３号機が上り運転するとき閉成する上
り方向リレー接点、２８Ａ〜２８Ｃは同じく下り
運転するとき閉成する下り方向リレー接点であ
る。

次に、この実施例の動作を説明する。

今、５階の乗場で下り呼びが登録されたとす
る。このとき１号機〜３号機のかご１１〜１３は
第１図に示すように、かご１１，１２はそれぞれ
９階９及び10階１０を下り走行中、かご１３は１
階１を上り走行中であるとする。

演算回路２４では、乗場上り及び下り呼び登録
回路１９，２０による乗場呼び登録状況、かご呼
び登録回路２２Ａ〜２２Ｃによるかご呼び登録状
況、待客数検出回路２１による各乗場の待客数及
びかご内負荷検出装置２３Ａ〜２３Ｃによる各か
ご内の負荷状況から演算して、５階に最も早くか
つ満員でない状態で到着しそうなかごを予測す
る。この演算回路の動作は公知であるから詳細な
説明は省略する。今、このようにして選択された
かごが１号機であつたとすると、それに対応する
出力が発せられて、１号機の割当リレー２５Ａは
付勢される。これで、１号機のかご１１は５階の
下り呼びに割り当てられ、５階に向かつて走行す
る。そして、割当リレー２５Ａの付勢により、接
点２５Aaは閉成する。かご１１は下り走行して
いるから、下り方向リレー接点２８Ａは閉成して
いるので、（＋）―２５Aa―２６Aa―２８Ａ―
１８Ａ―（−）の回路により、５階の１号機の下
り灯１８Ａは点灯し、待客に１号機の乗場１４Ａ
で待つことを案内する。

ところが、かご１１が７階７に到着したとき、
予期しない大勢の待客が乗り込んで来て、満員近
くになつたとする。（乗場の待客数の多い階のか
ご呼びが割当て後に多く登録されて、満員になる
可能性が出る場合もある。）この状況が演算回路
２４によつて検出されると、他の軽負荷のかご１
２にも５階の下り呼びが割り当てられ、これに対
応する出力が発せられて、２号機の割当リレー２
５Ｂは付勢される。これで、かご１２も５階の下
り呼びに割り当てられ、５階５に向かつて走行す
る。また、同時に２号機の追加割当リレー２６Ｂ
も付勢され、接点２６Baは開放する。したがつ
て、５階の２号機の下り灯１８Ｂは点灯しない。

追加割当リレー２６Ｂの付勢により、１号機の
速度制御装置（図示しない）は動作し、かご１１
の速度又は加速度を下げる、途中の階床に停止し
たときの戸の開閉速度を遅くする等の制御が行わ
れる。これは、追加割当されたかご１２を、かご
１１よりも早く５階に到着させるようにするため
である。

これで、かご１２が５階に到着すると、５階の
待客の内急ぐ待客はかご１２に乗ることになる。
荷物を持つたりして移動困難な待客は、そのまま
１号機の乗場１４Ａで待つ。このようにして、５
階の待客の一部は、先に到着したかご１２に乗り
込むので、乗場の待客数は減少する。

続いてかご１１が５階に到着する。かご１１は
満員に近い乗客が乗つているが、かご１２が積み
残した待客だけ乗せればよいので、十分乗り込み
の余裕はあると考えられる。

なお、かご１２がかご１１に先立つて５階に到
着するとき、かご１１が遅れて到着する旨を乗場
に案内（視覚又は聴覚による報知）すれば、いつ
そう待客に対して親切なものとなる。

また、かご１１又はかご１２が５階に到着を決
定したときは、下り灯１８Ａ，１８Ｂを点滅させ
て到着表示することは通常行われているとおりで
ある。

実施例では下り運転について説明したが、上り
運転についても全く同様に実施可能である。

以上説明したとおりこの発明は、乗場呼びに割
り当てられたかごが、該当階床に走行するまでに
満員になる可能性が生じると、上記乗場呼びを割
当かご以外のかごに追加割当し、このかごを割当
かごよりも先に上記該当階床に到着させるように
したものである。

これにより、待客の一部は追加割当かごに乗る
ことができるので、割当灯の点灯している割当か
ごにも残りの待客を乗せることができ、割当灯の
点灯変更による待客の混雑、かごのむだ停止を少
なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明によるエレベータの群管理装
置の一実施例を示すかごの運転説明図、第２図は
同じく５階の乗場正面図、第３図は同じくブロツ
ク回路図、第４図は同じく回路図である。 １１〜１３……１号機〜３号機のかご、１７Ａ
〜１７Ｃ……同左割当灯の上り灯、１８Ａ〜１８
Ｃ……同左下り灯、１９……乗場上り呼び登録回
路、２０……乗場下り呼び登録回路、２１……待
客数検出回路、２２Ａ〜２２Ｃ……１号機〜３号
機のかご呼び登録回路、２３Ａ〜２３Ｃ……同左
かご内負荷検出装置、２４……演算回路、２５Ａ
〜２５Ｃ……１号機〜３号機の割当リレー、２６
Ａ〜２６Ｃ……同左追加割当リレー、２７Ａ〜２
７Ｃ……同左上り方向リレー接点、２８Ａ〜２８
Ｃ……同左下り方向リレー接点。なお、図中同一
部分は同一符号により示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 階床で乗場呼びが登録されるとこれをかごに
   割り当てると共に、上記階床に設けられた割当灯
   を点灯してこれを報知するものにおいて、上記割
   当かごが上記乗場呼びの登録された階に走行する
   までにかご内が満員になる可能性を演算しこの可
   能性があるときは上記乗場呼びを上記割当かご以
   外のかごに追加割当する演算回路、上記追加割当
   かごを上記割当かごよりも先に上記乗場呼びの登
   録された階に到着させる運転回路を備えたことを
   特徴とするエレベータの群管理装置。