JPH0111652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は群管理エレベータの乗場表示装置に
関するものである。

複数台のかごを一群として管理する群管理エレ
ベータにおいては、乗場呼びが登録されるとどの
エレベータがサービスするのかを、ホールランタ
ン等を利用して、乗場の待客に報知するようにし
ている。この場合、群管理エレベータにおいて
は、各エレベータのかご位置表示装置を乗場に設
けないのが普通である。これはかご位置表示装置
を設けた場合、各エレベータ、各階毎に設けると
なると高価となり、また、割当の予報されたかご
がその乗場に最も近い位置にあるとは限らず、他
のかごが先に通過したりすることもあり、それが
乗場の待客に分かると、不審感を与えることにな
るということが主な理由である。

ところが、かご位置表示装置を設けない場合に
は、各エレベータの位置が分からないため、割当
の予報されたかごがどの位の時間で到着するのか
分からず、待客はイライラしながら待たねばなら
ないという問題があつた。

本考案は上記問題点を解決するため、各乗場に
おいて、到着予報灯は各エレベータ毎に設ける
が、かご位置表示装置はすべてのエレベータに共
用として乗場呼びの方向別に、すなわち上昇乗場
呼び割当て時のかご位置表示装置と下降乗場呼び
割当て時のかご位置表示装置を設け、乗場呼びが
登録されるとその階において、その乗場呼びに割
当てられたエレベータの到着予報灯を点灯すると
ともに、この割当てられたエレベータのかご位置
のみを、その乗場呼びの方向に対応したかご位置
表示装置に表示するようにしたものである。

以下本考案の一実施例を、３台のエレベータが
５階床の建物をサービスする場合の２階の乗場に
適用した例をとり、図面に基づいて説明する。勿
論、エレベータの台数や階床数が本実施例に限定
されないことは言うまでもない。

第１図はエレベータ乗場の正面図で、１１〜１
３はそれぞれ１〜３号機の乗場出入口、２１及び
２２は１号機の割当て報知を兼ねた到着予報灯、
２３〜２６はそれぞれ２号機及び３号機の到着予
報灯、３１は１〜３号機共用の上昇乗場呼び割当
て時のかご位置表示装置、３２は同じく下降乗場
呼び割当て時のかご位置表示装置である。

第２図は第１図に示したかご位置表示装置３１
の詳細を示す図で、図中、２０１及び２０２はか
ごの運転方向を示す方向灯、１０１〜１０５はそ
れぞれかご位置（１階〜５階）を示すランプであ
る。

第３図は第２図のかご位置表示装置３１を駆動
するための回路図で、図中、１Aa〜１Acは２階
上昇方向の乗場呼びが登録され１号機が割当てら
れた時閉路する接点、同様に２Aa〜２Acは上記
呼びに２号機が割当てられた時、３Aa〜３Acは
３号機が割当てられた時、それぞれ閉路する接
点、１１１〜１１５はそれぞれ１号機が１階〜５
階に位置する時閉路する接点、同様に１２１〜１
２５及び１３１〜１３５はそれぞれ２号機及び３
号機が１階〜５階に位置する時閉路する接点、１
Ｕ〜３Ｕはそれぞれ１号機、〜３号機が上昇方向
に運転中の時閉路する接点、同様に１Ｄ〜３Ｄは
それぞれ１号機〜３号機が下降方向に運転中の時
閉路する接点、L₁及びL₂は制御用電源母線であ
る。その他第２図と同一のものは同一符号にて示
している。

以上の構成において次に動作を説明する。

いま２階の乗場において、上昇乗場呼びが登録
されていない場合には接点１Aa〜１Ac，２Aa
〜２Ac，３Aa〜３Acは全て開路しており、か
ご位置表示装置３１はどのランプも点灯されな
い。

次に２階上昇方向の乗場呼びが登録され、これ
が１階を上昇方向に運転中の１号機に割当てられ
たとすると、まず図示しない回路によつて到着予
報灯２１が点灯し、更に接点１Aa〜１Ac，１Ｕ
及び１１が閉路することによつて、かご位置表示
装置３１の方向灯２０１とランプ１０１とが点灯
する。

すなわち、２階の乗場で上昇方向の呼びを登録
した待客は、到着予報灯２１の点灯によつて１号
機が割当てられたことを知り、更にかご位置表示
装置３１によつてその１号機が１階を上昇運転中
であり、間もなく２階に到着するであろうことが
予測できる。同様にして、詳細な説明は省略する
が下降方向の乗場呼びが登録されると、割当報知
と共にかご位置表示装置３２によつて割当てかご
のかご位置が表示される。

上記の例では２階の乗場について説明を行なつ
たが他の階でも全く同様であり、また端階ではか
ご位置表示装置は上昇呼び割当て用或いは下降呼
び割当て用の何れか一つとなる。

以上のように本考案によれば、かご位置表示装
置を全てのエレベータに共用としているため、エ
レベータの台数に関係なく安価な構成とすること
ができ、しかも乗場呼びの登録された階におい
て、割当てかごのみかご位置表示を行なうように
したので、割当てかごの到着状況を容易に予測で
きると共に、他のかごのかご位置表示を行なうこ
とにより生じる待客の混乱を防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はエレベータ乗場の正面図、第２図は本
考案によるかご位置表示装置の詳細図、第３図は
本考案によるかご位置表示装置を駆動するための
回路図である。 １１〜１３……乗場出入口、２１〜２６……到
着予報灯、３１……上昇乗場呼び割当て時のかご
位置表示装置、３２……下降乗場呼び割当て時の
かご位置表示装置、１０１〜１０５……かご位置
を示すランプ、２０１〜２０２……方向灯。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数台のエレベータを一群として管理し、乗場
   呼びが登録されるとその呼びに最適なエレベータ
   を割当て、これを当該乗場に報知する群管理エレ
   ベータの乗場表示装置において、 各乗場には、到着予報灯を各エレベータ毎に設
   けるとともに、前記複数台のエレベータの全てに
   共用のかご位置表示装置を乗場呼びの方向別に設
   け、乗場呼びが登録されるとその階において、該
   乗場呼びに割当てられたエレベータの前記到着予
   報灯を点灯するとともに、前記乗場呼びの方向に
   対応する前記かご位置表示装置に、前記割当てら
   れたエレベータのかご位置のみを表示するように
   したことを特徴とする群管理エレベータの乗場表
   示装置。