JPS6228627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は並設された複数のエレベータを一群
として管理するものにおいて、乗場の待客にエレ
ベータの到着を案内するエレベータの乗場案内装
置に関するものである。

群管理エレベータにおいては、かごを有効に効
率よく運転制御するとともに、乗場呼びに対して
どのかごがサービスするかを決定し、そのかご
（サービスかご）を乗場待客に報告（例えば、到
着予報打を点灯したり、ゴングを鳴らす）して乗
場待客へのサービス向上をはかつている。

一般に前記したサービスかごを報知する方式と
しては、乗場呼び発生時、その呼びに対し最適な
かごを選択決定し、決定されたかごをその乗場出
入口に表示して、乗場待客をサービスかご付近に
誘導案内している。このことは多くのエレベータ
が並設されている場合に混雑を避け、かけ込み乗
車を少なくし、スムーズな運転を行なうために非
常に効果があり、また乗場の待客はどのかごがサ
ービスしてくれるかを前もつて知ることができる
ので、安心してそのかごの乗場の前でかごを待つ
ことができ、サービスの質の向上となる。

しかし、乗場呼びが発生した時点ではどのかご
が最適なサービスかごであるかの決定が困難であ
る場合が多く、その呼びに対し最適なかごを即選
択決定し、乗場に表示すると、その後の交通需要
の変化により最適なかごに変動が生じた場合、乗
場の表示変更を余儀無くされ、案内表示に対する
待客の不信感を招く結果になつていた。

このため、サービスかごが所定距離内に入るま
で案内表示を遅らせ、所定距離内に入つた時ほぼ
確実にサービスかごが先に到着するとして案内表
示を行なう方式が最近提案されている。しかしこ
の方式は乗場呼びが登録されてからサービスかご
が所定距離内に入るまで待客に対し何の案内表示
もなされないため、待客に対するサービスが十分
とはいえない。

この考案は上記の点に鑑みなされたもので、乗
場呼び登録時点から割付けかごの決定までの期間
は待客に対し「まだ割付けかごが決定されていな
い」旨を知らせることにより、待客の心理を和ら
げ、正確に先着かごを予報できるエレベータの乗
場案内装置を提供することを目的とする。

以下、第１図〜第６図によりこの考案の一実施
例を説明する。なお、説明の便宜上、３台のかご
が８階建の建物に設置されている場合について示
すが、設置台数および階床数には関係なくこの考
案が適用できることは言うまでもない。以下の実
施例の説明では上昇方向の乗場呼びが登録された
場合について述べ、下降方向の乗場呼びが登録さ
れた場合の説明は省略する。第１図は本考案によ
るエレベータ乗場案内装置の一実施例を示すブロ
ツク図で、図中１は乗場呼びが登録されて後、３
台のうち何れかのかごが所定距離内に入つたと
き、このかごに乗場呼びを割付ける割付け装置
で、その出力信号１ａ〜１ｃは夫々Ａ号機〜ｃ号
機に対応し割付けが無い場合はLowレベルの信
号、割付けが行なわれた時はHighレベルの信号
を出力する。２は乗場呼び信号Ｐが入力されると
第２図に示すような三相の連続パルス信号２ａ〜
２ｃを出力するパルス信号発生装置、３はOR素
子、４はOR素子３がLowレベルの信号を出力し
ているとき、即ち割付け装置１が何れのエレベー
タにも乗場呼びを割付けていないときにはパルス
信号発生装置２の連続パルス信号２ａ〜２ｃを表
示信号４ａ〜４ｃとして出力し、OR素子３が
Highレベルの信号を出力しているとき、即ち割
付け装置１が何れかのエレベータに乗場呼びを割
付けたときには割付け信号１ａ〜１ｃを表示信号
４ａ〜４ｃとして出力する信号選択装置、５はＡ
号機の昇り方向の到着予報灯、６はＢ号機の昇り
方向の到着予報灯、７はＣ号機の昇り方向の到着
予報灯である。

第３図は到着予報灯が設けられたエレベータ乗
場の正面図、第４図は乗場呼びが登録された時点
でのＡ〜Ｃ号機のかご位置を示す図、第５図は乗
場呼びがサービスかごに割付けられた時点のＡ〜
Ｃ号機のかご位置を示す図であり、第１図と同一
符号のものは同一のものを示す。

今、第４図に示されるように６階昇り方向の乗
場呼び６Ｕが登録された場合について具体的に本
考案装置の動作を説明する。６階昇り方向の乗場
呼び６Ｕが登録されときには第４図からわかるよ
うに、Ａ〜Ｃ号機のかごが何れも６階の近くにい
ないので、この乗場呼び６Ｕの割付けは保留され
割付け装置１の出力信号１ａ〜１ｃは何れもLow
レベルとなつている。したがつて、OR素子３は
Lowレベルの信号を出力したままである。

一方、パルス信号発生装置２は乗場呼び６Ｕが
登録されると乗場呼び信号Ｐが入力され、第２図
に示す三相の連続パルス信号２ａ〜２ｃを出力す
る。

故に、信号選択装置４は乗場呼び６Ｕが登録さ
れたt₁時点からパルス信号発生装置２の連続パル
ス信号２ａ〜２ｃを選択して、第６図に示す表示
信号４ａ〜４ｃを出力する。したがつて、Ａ〜Ｃ
号機の昇り方向の到着予報灯５〜７は表示信号４
ａ〜４ｃに応じて点滅を繰り返えす。即ち、到着
予報灯５点灯→到着予報灯６点灯→到着予報灯７
点灯→到着予報灯５点灯→到着予報灯６点灯→到
着予報灯７点灯→……というぐあいに点滅を繰り
返えす。

次に、乗場呼びが登録されてから任意の時間が
経過してＡ〜Ｃ号機のかご位置が第５図に示すよ
うになつた時点t₂で、割付け装置１が乗場呼び６
Ｕのサービスかごを最も近くにいるＢ号機に決定
し、Highレベルの出力信号１ｂを発生すると、
OR素子はHighレベルの信号を出力するため、信
号選択装置４は割付け装置１の割付け信号１ａ〜
１ｃを選択して、第６図に示す表示信号４ａ〜４
ｃを出力する。したがつて、Ｂ号機の昇り方向の
到着予報灯６のみが点灯しＡ号機の到着予報灯
５，Ｃ号機の到着予報灯７は消灯する。そして、
Ｂ号機のかごが６階の乗場呼び６Ｕに答えて停止
すると乗場呼び信号Ｐが消失してパルス信号発生
装置２がパルス信号２ａ〜２ｃを発生しなくなる
とともに、１ｂの出力信号もLowレベルとなり、
到着予報灯６は消灯する（第６図の時点t₃）。以
下、乗場呼びに応じて同様の動作を繰り返えす。

以上述べたように本考案によれば、乗場呼びが
登録されてサービスかごが決定するまでの間各か
ごの到着予報灯を順番に点灯させて、待客に対し
「まだサービスかごが決定されていない」旨を案
内するため、待客の心理を和らげることができ
る。又、本考案によれば、乗場呼びが登録された
時点で即時到着予報をする必要がなく、適当なサ
ービスかごが見つかつた最適時に乗場呼びをかご
に割付けることができるため、割付け変更による
待客の混乱を生じさせることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるエレベータ乗場案内装置
の一実施例を示すブロツク図、第２図はパルス信
号発生装置２の出力信号波形図、第３図はエレベ
ータ乗場の正面図、第４図は乗場呼びが登録され
た時点の各かご位置を示す図、第５図は乗場呼び
がサービスかごに割付けられた時点の各かご位置
を示す図、第６図は信号選択装置４の出力信号波
形図である。 １……割付け装置、２……パルス信号発生装
置、４……信号選択装置、５，６，７……表示装
置、１ａ〜１ｃ……割付け装置１の出力信号、２
ａ〜２ｃ……パルス信号発生装置２の出力信号、
４ａ〜４ｃ……信号選択装置９の出力信号。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のエレベータが並設され、乗場呼びが発生
   すると最適のエレベータを選択して該乗場呼びを
   割付ける割付け装置を備えたものにおいて、前記
   乗場呼びが登録されるとパルス信号を発生するパ
   ルス信号発生装置を備え、前記割付け装置の出力
   信号と前記パルス信号発生装置の出力信号とを選
   択して出力する信号選択装置を設けて、前記割付
   け装置が出力を発するまでは前記信号選択装置は
   前記パルス信号発生装置の出力信号を発して、現
   在稼働中の全エレベータの、前記乗場呼びが発生
   した階の到着予報灯を点滅させ、前記割付け装置
   が出力を発すると前記信号選択装置は前記割付け
   装置の出力信号を発して、前記乗場呼びが割付け
   られたエレベータの当該乗場の到着予報灯のみを
   点灯させ、その他の到着予報を消灯させることを
   特徴とするエレベータの乗場案内装置。