JP5921012B1 - エレベータシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子乗客を含む乗客が乗車後にかご内で降車するために方向転換をする必要がなく、かつ、降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けることなく降車することができる車椅子乗客と車椅子以外の一般乗客が乗合可能なエレベータシステムを提供する。【解決手段】各群が群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されているエレベータシステムであって、前記号機のかごには乗客の乗降用扉が前後に2つ設けられており、前記群管理制御装置は、前記乗客の内の車椅子乗客が行先階を登録するために乗場に設置される車椅子用行先階登録手段と、前記乗客の内の車椅子以外の一般乗客が行先階を登録するために乗場に設置される一般用行先階登録手段と、各かごに所定の呼びを割り当てる呼び割当手段などを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車椅子乗客のための交通も担当するエレベータシステムであって、特に車椅子乗客と車椅子以外の一般乗客が同じかごに乗合することができるエレベータシステムに関する。
従来は、複数のエレベータが群管理制御されている場合、通常は車椅子乗客のためのエレベータが別途設置されていた。
このように車椅子乗客のためのエレベータが別途設置されている場合、設置費用が高くなるだけでなく、車椅子乗客が利用できるエレベータは一般的に数が少なく車椅子乗客の平均待ち時間が長いという問題があった。
そこで、車椅子乗客と車椅子以外の一般乗客が同じかごに乗合することができるエレベータが提供されている。
例えば、車椅子専用乗場呼びを含めて、乗場呼びが登録された場合に、登録された呼びの情報を管理する乗り場呼び制御手段と、全号機の乗りかご内の荷重をそれぞれ検知する荷重検知手段と、前記乗場呼び制御手段によって管理された車椅子専用乗場呼びの情報と前記荷重検知手段によって検知された各車椅子兼用号機の荷重データとに基づいて、車椅子兼用号機に車椅子の利用客が乗込み得るスペースが有るか否かを判断する号機情報制御手段と、前記号機情報制御手段の情報と既登録の呼びに対する各車椅子兼用号機の割当て状況とに基づいて、全ての車椅子兼用号機の中から車椅子専用乗場呼びを登録した車椅子の利用客が乗車可能な最適の号機に対して車椅子専用乗場呼びの割当てを行う割当て制御手段と、前記号機情報制御手段からの情報と前記割当て制御手段からの情報とに基づいて、車椅子専用乗場呼びの割当てを行った号機が、車椅子が乗車可能な状態で到着すると判断されるまで、割当て号機の乗場予報灯の点灯を遅らせる予報灯制御手段と、を備えた車椅子兼用乗りかごが複数台設置されたエレベータの群管理制御装置が開示されている(特許文献1参照)。
また、遠方階ほど乗りかごの奥に乗車するように行先階に応じた乗車順序を乗りかごの利用客に案内することができるエレベーターシステムを提供することを目的として、乗場行先階登録装置による行先階登録において、割当て乗りかごが登録階へ到着して利用客が乗車する際に、乗りかごの登録されている行先階の中で遠方階の順番に乗車することを促す案内を行い、乗りかごのドア付近から降車する順番に利用客が乗車できるため、近傍階に停止した際に、乗りかごの奥側から降車する利用客のために、一度乗りかごから降車し、再度乗車するという手間を省くことで全体の運行効率の向上を図ることができるエレベータシステムが開示されている(特許文献2参照)。
特許文献2記載の発明は、乗場行先階入力部、及び乗りかごの登録行先階が遠方階順に乗車することを利用客へ促す乗場乗車案内報知システムを備えており、乗場乗車案内報知システムは、扉に近い方から順に降車できるように乗車順を案内報知し、降車に伴う無駄な停止時間を抑制しようとしているものである。
特開2004−338844号公報 特開2014−189338号公報
しかし、特許文献1記載の発明は車椅子乗客と車椅子以外の一般乗客が同じかごに乗合するものではあるが、そのかごの出入口は一つしかない車椅子兼用エレベータに関するものであり、降車と乗車が同一の出入口を使用して行われるので、乗車した車椅子乗客を含む乗客はかご内で降車に備えて方向転換して体の向きを出入口に向け直さなければならず、車椅子乗客などの方向転換のために乗降時間が長くなって平均一周時間が長くなるという問題がある。
また、特許文献1記載の発明では、行先方向は同じであるが行先階は異なる乗客が降車順に関係なく乗車することになるため、降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けなければ降車できなくなるという事態が生じることがあるという問題がある。
さらに、特許文献1記載の発明では、車椅子乗客が乗車後にかご内で方向転換して降車する方式のために車椅子乗客と一般乗客が乗合する場合は大きな床面積のかごが必要となるため定格積載量が大きくなり、電動機が大きくなるという問題もある。
次に、特許文献2記載の発明は、行先階が遠方階順に乗車させて扉に近い方から順に降車できるようにすることを目的としているが、エレベータは運転方向と同一方向の乗客を乗合させる乗合運転方式を採用しているため、その実施例に記載されているようなロビー階→4階、ロビー階→8階のような出発階が同じ呼びに応答するだけの場合ならば良いが、その他に、2階→5階、2階→6階の未応答呼びもあった場合は、2階で行先階が5階と6階の乗客が乗車して来ることになり、既に乗車した4階を行先階とする乗客よりも扉に近い方に5階と6階を行先階とする乗客がいることになり、4階に移動した際は、4階で降車する乗客のために5階と6階で降車する乗客が一度乗りかごから降車して再度乗車することになり、再度乗車の手間を省く結果とはならないという問題がある。
そこで、本発明の目的は、車椅子乗客を含む乗客が乗車後にかご内で降車するために方向転換をする必要がなく、かつ、降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けることなく降車することができる車椅子乗客と車椅子以外の一般乗客が乗合可能なエレベータシステムを提供することである。
上記の課題を解決するために請求項1記載の発明は、各群が群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されているエレベータシステムであって、前記号機のかごには乗客の乗降用扉が前後に2つ設けられており、前記群管理制御装置は、前記乗客の内の車椅子乗客が行先階を登録するために乗場に設置される車椅子用行先階登録手段と、前記乗客の内の車椅子以外の一般乗客が行先階を登録するために乗場に設置される一般用行先階登録手段と、各かごに所定の呼びを割り当てる呼び割当手段を備え、前記呼び割当手段は移動方向とは逆方向の呼びを前記かごに割り当てる場合があり、前記号機制御装置は、前記乗客が乗車する際は乗車した扉とは別の扉の方へ順に詰めるように行先階毎に乗車を案内する乗車案内手段と、前記乗客の乗車順にその行先階へ前記かごを移動させる号機制御手段と、前記乗客の行先階で前記乗客を乗車した扉とは別の扉から降車させるように案内する降車案内手段を備え、前記乗客が乗車した際の体の向きを変えることなく前進して行先階で降車でき、該階で降車する乗客の前には該階では降車しない他の乗客がいないようにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記群管理制御装置は、さらに前記各群が分担する交通を相補的な2つのグループに分けて各グループに応答する応答フェーズを設け、前記2台の号機がそれぞれの応答フェーズを交互に分担して未応答呼びが無くなり乗客の輸送が完了するまで前記分担を繰り返す群管理制御手段を備えていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合、前記号機制御手段は該呼びに応答するかご内の乗客全員を降車させた後に該呼びの出発階に移動して前記乗車案内手段によって車椅子乗客を乗車させることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合に該呼びと出発階及び行先階が同じ一般乗客がいた際は、前記乗車案内手段によって該呼びの車椅子乗客を乗車させた後に該一般乗客を乗車させることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答している場合、前記呼び割当手段は該呼びに応答したかごに他の前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びを割り当てないことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記一般用行先階登録手段によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがあり該呼びに応答する場合、前記号機制御手段によって該呼びの一般乗客が連続して乗車するようにかごを移動させることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記一般用行先階登録手段によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがなく、かつ、かご内に一般乗客がいる場合、前記号機制御手段によって該一般乗客の中で最初に乗車した一般乗客の行先階にかごを移動させることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、一方の呼びの行先階と他方の呼びの出発階が同一階である乗降階が合致する前記一般用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合、該乗降階において前記降車案内手段及び前記乗車案内手段によって降車と乗車を別の扉から同時に行うように案内することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、複数の階床間を就役する隣り合う2台のエレベータを1組として、前記群管理制御手段及び前記号機制御手段は前記の1組ないし複数組のエレベータを制御し、前記車椅子用行先階登録手段及び一般用行先階登録手段は前記2台のエレベータの乗降用扉の間に設置されていることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記エレベータシステムは、建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当する群管理制御システム及び前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する群管理制御システムであって、前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する前記群管理制御装置、並びに、前記建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当し、前記建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する基準階への呼びを含まない呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれていないことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記エレベータシステムは、建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通と基準階以外の階間のエレベータの交通とを担当する群管理制御システムであって、前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、前記建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれていることを特徴とする。
第1に、号機のかごには乗客の乗降用扉が前後に2つ設けられており、乗降用の扉がかごの前後に2つ設けられ、降車案内手段は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、車椅子乗客を含む乗客はかご内で体の向きを変えることなく降車することができ、乗客の乗降に際して混乱が生じないため、乗客の乗降時間の短縮、エレベータの平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
第2に、号機制御手段は乗客の乗車順に行先階に移動して該乗客を降車させるように制御し、降車案内手段は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、かごが行先階で停止した際に降車側の扉の奥側から降車する乗客のために、降車側の扉の手前側にいる乗客がかごから一旦降車して再度乗車するというような手間を省けるだけでなく、降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けることなく降車でき、車椅子乗客を含む乗客の降車に際して混乱が生じないため、乗客の降車時間の短縮、エレベータの平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
第3に、乗車した車椅子乗客がかご内で方向転換することなく降車することができるので、車椅子乗客の乗降を容易にするだけでなく、かごの床面積を小さくできるために電動機を小型化できることにより省エネになるという効果が発生する。また、昇降路断面積を小さくすることができるので建物のレンタブル比が向上するという効果もある。
各群の群管理制御装置の内部構成を示すブロック図である。 各エレベータの号機制御装置の内部構成を示すブロック図である。 車椅子用行先階呼びに関する処理の例を示すフローチャートである。 一般用行先階呼びに関する処理の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
まず、以下の説明で用いる用語の意味について、説明する。
呼びとは、乗客の出発階と出発階の乗場で乗客が登録する行先階の組み合わせをいう。UP呼びとは、行先階が出発階よりも上方の呼びをいう。DN呼びとは、行先階が出発階よりも下方の呼びをいう。順呼びとは、かごの移動方向、即ち乗車している乗客の移動方向と同一方向で前方の呼びをいう。逆呼びとは、かごの移動方向と逆方向の呼びをいう。背後呼びとは、かごの移動方向と同一方向で後方の呼びをいう。前呼びとは、行先階が他の呼びの出発階と一致する呼びをいう。後呼びとは、出発階が他の呼びの行先階と一致する呼びをいう。
乗降階合致呼びとは、前呼びと後呼びの組み合わせをいう。出発階合致呼びとは、出発階が一致する呼びの組み合わせをいう。行先階合致呼びとは、行先階が一致する呼びの組み合わせをいう。単独呼びとは、行先階合致呼び、出発階合致呼び、乗降階合致呼びのいずれでもない呼びをいう。
セレコレとは、セレクティブ・コレクティブの略で、乗場に上昇用及び下降用の呼び釦を設置して、エレベータの運転方向の乗客だけを乗合させるが、逆方向の乗客は積み残す運転操作方式である。ポストセレコレとは、乗場に行先階登録用の呼び釦を設置して、逆呼びにも応答してエレベータの運転方向とは逆方向の乗客も乗合させるセレコレの欠点を改良した運転操作方式である。
正面側とは、前後に2つ設けられている号機のかごの扉の内、所定の基準により決めた一方の扉側をいう。仮に北側を正面とする基準により、扉が北側と南側に設けられているかごにおいて北側の扉側を正面側と決めた場合は、該号機が属するエレベータシステムではいずれの号機及び階においても北側の扉側が正面側となる。背面側とは、正面側とは180度反対の扉側をいう。
図1は、車椅子乗客のための交通も担当するエレベータシステムにおいて、各群の群管理制御装置の内部構成を示すブロック図である。群管理制御装置は、乗客の内の車椅子以外の一般乗客が行先階を登録するために乗場に設置される一般用行先階登録部11、乗客の内の車椅子乗客が行先階を登録するために乗場に設置される車椅子用行先階登録部12、群管理制御装置が故障などで休止しているかどうかを検出する運転休止検出部13、他の群管理制御装置や号機制御装置との通信を行う通信部14、各種の入力信号を元にかごの運転動作を制御する群管理制御部15、行先階呼びなどの情報が記憶されている記憶部16、時間を計時する計時部17、基準階を除くサービス階を複数のセクターに分割するセクター分割部18、各かごに所定の呼びを割り当てる呼び割当部19、エレベータホールなどに設けられて情報を文字や音声などにより出力する情報出力部20などから構成されている。
なお、呼び割当部19は移動方向とは逆方向の呼びをかごに割り当てる場合がある。
また、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びに応答している場合、呼び割当部19は該呼びに応答したかごに他の車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びを割り当てない。
図2は、各エレベータの号機制御装置の内部構成を示すブロック図である。号機制御装置は、かごの位置を検出するかご位置検出部21、かごの移動方向である行先方向を検出するかご方向検出部22、かごの移動速度を検出するかご速度検出部23、号機制御装置が故障などで休止しているかどうかを検出する運転休止検出部24、かごへの乗客の乗降車の有無及び乗降人数を検出する乗降車検出部25、かご内の荷重を検出する荷重検出部26、群管理制御装置との通信を行う通信部27、乗客の乗車順にその行先階へかごを移動させるなどのかごの運転動作を制御する号機制御部28、行先階呼びなどの情報が記憶されている記憶部29、時間を計時する計時部30、エレベータの駆動源であるモータを駆動する駆動部31、ブレーキを働かせることによってモータの回転を制動する制動部32、車椅子用行先階登録部12又は一般用行先階登録部11によって行先階を登録した乗車待ちの乗客が乗車する際は音声などにより乗車した扉とは別の扉の方へ順に詰めるように行先階毎に乗車を案内するために乗場に設置される乗車案内部33、音声などにより乗客の行先階で乗客が乗車した扉とは別の扉から降車させるように案内するためにかご内に設置される降車案内部34、などから構成されている。
なお、本実施例におけるエレベータの号機のかごには、乗客、即ち車椅子乗客及び車椅子以外の一般乗客のための乗降用扉が前後に2つ設けられており、乗客は乗車した際の体の向きを変えることなく前進して降車できる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12は、各階床の乗場に設けられ、具体的には、かごが停止する階の2台のエレベータの乗降用扉の間に設置される。従って、本実施例では、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12は、階床にのみ設置され、かご内には設置されない。通常、車椅子用行先階登録部12は一般用行先階登録部11よりも低い位置に設けられる。一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12は、例えばタッチパネルによって構成され、液晶ディスプレイなどの表示画面に情報を表示することができる表示部と、表示画面に表示された操作ボタンあるいは数字と記号とを含む文字入力キーを乗客が触ることによって、触られた操作ボタン又は文字入力キーに対応する入力情報を入力することができる入力部とを有する。一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の入力部、つまりタッチパネルに表示される操作ボタンは、少なくとも行先階を選択するための行先階選択ボタンを含み、好ましくは、扉が開いている時間を延長するための開延長ボタン、各種設定をする設定画面を選択する画面を表示させるためのメニュー表示ボタン、及びメニューの中の項目を選択するためのメニュー選択ボタンを含む。このように、本実施例では、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を2台のエレベータの出入口の間などに設置することにより、乗客は行先階を入力した後、そのまま2台のエレベータの間で待っていて、左右どちらかの先に到着したエレベータに乗車すれば良いことから、乗車時の移動距離が大きくならずに済むというメリットがある。
登録方式が上下方向の乗場行先方向登録方式の場合は、行先階が乗客の乗車後にしか分からない。そうすると、行先階が遠方の乗客が先に多数乗車してしまい、車椅子利用者が目的階で降車できないという不都合を避けることができない。そのため、車椅子利用者が乗合する場合は、乗場行先階登録方式を採用する方がメリットがある。
また、登録方式が上下方向の乗場行先方向登録方式の場合は、乗場呼びに応答して停止して乗客が乗り込むまではかご内の乗客数が確定せず、隣接する直近の階を通過するまでは車椅子の利用者が乗り込み得るスペースがあるか否か判断できないので、応答するかごを案内するのが到着の数秒前まで遅れることになり、台数が多い場合などには車椅子利用者が乗車のために案内されたかごの扉の前に該かごの出発前に到着するのが困難になる。
本実施例では、乗場に設置される一般用行先階登録部11、車椅子用行先階登録部12及び乗車案内部33を備えて、貫通二方向型出入口を用いて、一般利用客の乗車を制限するのではなく、号機制御部28によって一般利用客の乗車順序を制御することによって乗客の降車順序を制御し、車椅子用行先階登録部12に登録された呼びの出発階に到着する前にかごに乗っている全ての乗客の行先階を乗車順に経由する経路をとることによって、該呼びの出発階には空かごで到着するように制御することができる。従って、一般利用客は、車椅子利用者の乗車を可能にするために乗車順序を制御されるだけであり、出発階でかごに乗車できなかったり、行先階以外で降車させられたりすることはない。
なお、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12は乗場に設置されるが、かごの正面側に設置する場合に限られるものではなく、背面側に設置しても良く、また階によって設置する側が変化していても良い。さらに、同じ階の正面側と背面側の両側に設置されていても良い。正面側と反面側は、方位を基準として北側を正面側と決める場合であれば、かごの北側が正面側となり、かごの南側が平面側となる。
記憶部16及び29は、記憶手段であって、例えば半導体メモリあるいは磁気ディスク装置などの記憶装置によって構成される。
記憶部16は、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12によって登録された行先階呼びを、登録された階床及び登録された時刻と関連付けて記憶する。行先階呼びは、発生時刻順に、発生時刻と、出発階、未応答や応答中などの応答状態、乗客の乗車や降車などの乗降状態、出発階が属するセクター、行先階が属するセクター、などに関する情報と共に、リストとして記憶部16に記憶される。そして、乗客が降車後は、リストから削除される。
また、記憶部16又は29に記憶される情報には、群管理制御部15又は号機制御部28によって実行されるプログラム、かごが停止している時間が予め定める時間を越えた時にかごを移動させる基準階を表す基準階情報、予め定める時間である復帰時間を表す復帰時間情報、保守のために用いられる保守情報、及び建物を複数のセクターに分割するためのセクター分割情報なども含む。基準階は、当該建物の複数の階床のうち基準となる基準階床が予め1つ設定される。このような基準階は、かごの交通パターンに合わせて設定される。計時部17又は30は、時間を計時して、群管理制御部15又は号機制御部28からの指令に基づいて、現在時間に基づく情報を群管理制御部15又は号機制御部28に出力する。
情報出力部20によって出力される情報は、例えば、かごの状況に関する情報であり、かご内の乗客数が所定値以上になりそうな場合の警告情報、かごの移動経路情報、かごが到着するまでの予測時間を示す予測時間情報、かごの到着の予告を示す到着予告情報、開いている扉が閉じるまでの時間を表す戸開待機時間情報、移動中のかごが現在位置している階を示す現在階情報、行先の停止予定階を示す行先階情報、かごが停止している階を示す停止階情報、扉が複数ある場合その複数の扉のうちいずれの扉が開いているかを示す戸開方向情報、故障に関する故障情報、保守のために用いられる保守情報などが含まれていても良い。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12によって行先階を登録した乗車待ちの乗客に乗車を案内する乗車案内部33は、行先階毎に乗客を順次乗車させるために、また、乗車人数を制御するために設けられているものである。例えば、5階において6階を行先階とする乗客と7階を行先階とする乗客を乗車させる場合、まず「6階に行くお客様はご乗車下さい。」と案内し、その後「7階に行くお客様はご乗車下さい。」などと案内したりする。そして、乗車案内後に乗降車検出部25によって乗車が確認されると、呼びをリセットし、所定時間後に次の乗客の乗車案内を行う。
乗車案内部33によって案内されて乗車した乗客に行先階での降車を案内する降車案内部34は、かご内の正面側の扉と背面側の扉の上枠に設置され、到着した階を行先階にする乗客がある時は、「行先階に到着した」旨の案内と「こちら側から降車して下さい」という降車を促す案内を行う。例えば、案内音声を出力する案内音声出力手段及び各種の情報を表示する案内表示出力手段によって実現される。
セレコレの場合、利用者は方向と行先階を自分で常に意識していなければならない。利用者はエレベータの運転方向が自分の行きたい方向と一致しているかどうかを感じて、一致していればいずれ自分の行先階に到着すると安心する。
本実施例の場合、利用者は自分が降車側の扉に徐々に近づくことにより、自分がエレベータによるサービスを受けているということを直感的に感じていずれエレベータが自分の行先階に到着すると安心して乗車していることができる。自分が降車側の扉に徐々に近づきながら、降車側の扉に一番近い乗客が次にサービスを受ける者であり、降車側の扉に近いということは自分が降車する順番が近いということをセレコレの場合よりも直感的に感じながら安心して乗車することができる。
ただし、本実施例においても自分が降車する階でないのに、降車側の扉が開いたので誤って降りてしまうことがありえるので、前の乗客に続いて自分が降りるのか、現在階では自分は降りないでかご内に留まるのかが分かるように案内することは必要である。
そのため、乗客は行先階を分かっているので、降車案内部34は、例えば5階に到着した場合、「5階に到着しました。降りる方はこちら側の扉から続いて降りて下さい。それ以外の方は、そのままお待ち下さい。」という程度の簡単な案内をすることで足りる。このように、乗客は降車案内部34によって出力された案内の内容によって、降車のための様々な論理判断をするなど余計なことを考えることなく、自分が降車側の扉に近くなって該扉が開いたら現在階が自分の行先階であるかどうかだけを判断すれば良い。
もっとも、降車案内部34による案内は、このような簡単な案内をする場合に限られるものではなく、乗客に対してより情報を追加して降車の案内をしても良い。例えば、かごが2階から出発し、出発階が2階で行先階が3階である行先階呼び、出発階が4階で行先階が5階である行先階呼び、出発階が4階で行先階が2階である行先階呼びに応答して、3階、4階、5階、2階の順に停止して走行する場合、2階出発時に案内音声出力手段が出力する音声として、「次は、3階、4階、5階、2階の順に止まります。」と出力し、3階到着時に、「3階に止まります」と出力し、3階出発時に、「次は、4階、5階、2階の順に止まります。」と出力し、4階到着時に、「4階に止まります」と出力し、4階出発時に、「次は、5階、2階の順に止まります。」と出力し、5階到着時に、「5階に止まります」と出力し、5階出発時に、「次は、2階に止まります。」と出力し、2階到着時に、「2階に止まります。」と出力する。このように4階で、出発階が4階で行先階が2階である逆方向の乗客も乗車させた場合でも、到着順序、即ち停止順序などの情報を追加して出力しても良い。
このように、降車案内部34は、群管理制御部15及び号機制御部28によって決定される行先階呼びに対する停止順序に基づく情報を出力しても良い。これによってかごに乗車した乗客は、停止順序を認識することができる。従来のセレコレのような方向に従った停止順序ではなく、本実施例では逆方向の乗客も乗車させる場合もあるので、乗車かごの停止順序を出力することによって、乗客は自分がいつ降車するのかを前もって認識することができる。これによって、ポストセレコレのように停止順序が適宜決定される構成であっても、乗客は安心してエレベータを利用することができる。
案内音声出力手段及び案内表示出力手段が出力する情報として、移動中のかごが現在位置している階を示す現在階情報、行先の停止予定階を示す行先階情報、行先階までの停止順序を示す停止順序情報、行先階までの移動時間を示す移動時間情報、かごが停止している階を示す停止階情報、故障に関する故障情報、又は保守のために用いられる保守情報を含んでいても良い。
なお、降車案内部34は、乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内する。ある乗客が正面側の扉から乗車した場合は、背面側から降車させる。正面側の扉から乗車した乗客が同じ正面側の扉から降車したり、背面側の扉から乗車した乗客が同じ背面側の扉から降車したりするということはない。
そのため、本実施例では乗車案内部33は行先階を登録した乗車待ちの乗客が乗車する際は音声などにより乗車した扉とは別の扉の方へ順に詰めるように行先階毎に乗車を案内し、号機制御部28は乗客の乗車順にその行先階へかごを移動させるので、乗客が乗車した際の体の向きを変えることなく前進して行先階で降車でき、該階で降車する乗客の前には該階では降車しない他の乗客がいないようになっている。これにより、乗客が降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けることなく降車でき、車椅子乗客を含む乗客の降車に際して混乱が生じない。
かごへの乗客の乗降車の有無及び人数を検出する乗降車検出部25は、乗客の乗降を検出するため、両方の扉に設置される各々2本の光電管センサーで乗降方向を検出する。この出力に従って、降車完了と乗車完了を検出し、次の乗車案内の開始タイミングや呼びのリセットや応答フェーズの遷移のタイミングに利用する。
本実施例では、号機制御部28によって、かごの運転動作を制御して乗客の乗車順に行先階に移動して該乗客を降車させるように制御し、一般用行先階登録部11によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがあり該呼びに応答する場合、号機制御部28によって該呼びの一般乗客が連続して乗車するようにかごを移動させる。言い換えると、行先階合致呼びに応答する場合は連続して応答する。例えば、出発階は異なるが行先階が同じ10階である複数の呼びに応答する場合、該呼びに全て応答するまでは、他の呼びには応答しない。
また、一方の呼びの行先階と他方の呼びの出発階が同一階である乗降階が合致する一般用行先階登録部11によって登録された呼びに応答する場合、該乗降階において降車案内部34及び乗車案内部33によって降車と乗車を別の扉から同時に行うように案内する。例えば、10階が行先階である呼びと、10階が出発階である呼びが発生した場合、10階が行先階である乗客を降車させると同時に、その10階が出発階である乗客を乗車させる。その場合、10階で乗車する乗客は10階における乗車用扉と指定された扉から乗車し、10階で降車する乗客は10階における降車用扉と指定された扉から降車する。
また、出発階が同一階の呼びである出発階合致呼びに応答する場合は、行先階が出発階から近い呼びの一般乗客から順に乗車させる。
なお、本実施例のエレベータシステムは、各群が群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、複数の階床間を就役する隣り合う2台のエレベータを1組として、群管理制御部15及び号機制御部28は前記の1組ないし複数組のエレベータを制御する。
乗客がいるかごが車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びに応答する場合、号機制御部28は該呼びの出発階に移動する前に全ての乗客の行先階に移動して、該呼びに応答するかご内の乗客全員を降車させた後に該呼びの出発階に移動して乗車案内部33によって車椅子乗客を乗車させるように制御する。
そして、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びに応答する場合に該呼びと出発階及び行先階が同じ一般乗客がいた際は、乗車案内部33によって該呼びの車椅子乗客を乗車させた後に該一般乗客を乗車させる。次に、該行先階に移動して乗客を降車させる。その後、未応答の車椅子用行先階呼びがなければ、未応答の一般用行先階呼びに応答する。ただし、乗降車検出部25によって検出されたかごの乗客数が所定の乗客数に到達した時点、又は荷重検出部26によって検出された荷重が所定の荷重に到達した時点で乗車させることを停止する。
なお、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びに応答している場合、該呼びに応答したかごについて群管理制御部15及び号機制御部28は他の車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びには応答しないように制御する。
ところで、現在、乗用エレベータで一般的なのは、乗場に上昇及び下降用の呼び釦を設置して、上昇運転時には上昇呼び釦を押した乗客を乗り合いさせて輸送し、下降運転時には下降呼び釦を押した乗客を乗り合いさせて輸送するセレコレと呼ばれる運転操作方式である。
このセレコレ方式は、乗り合いする乗客数が多いほど乗客一人当たりに必要なサービス時間が短くなって効率的になるという特長がある。そして、高層ビルでは、サービス階10〜15階を1ゾーンとして、ゾーン毎に呼び釦に応答する4〜8台のエレベータが設置されている。その理由は、多くの乗客が乗り合いして高層ビルをサービスすると、平均一周時間が長くなるので、平均待ち時間を短くするために多くのエレベータが必要になるためである。ところで、台数が多くなると、乗客は押し釦を押して待っている位置から、自分が乗るべきエレベータが到着した時に、そのエレベータに乗るために移動する距離が長くなる。その移動距離の制限から、一列に設置できるエレベータは4台が限界とされている。そのために、4台ずつ対面設置した8台が呼びに応答する1群のエレベータの台数の上限になっている。
また、押し釦を押すと、どのエレベータが応答するか予報するものもあり、応答予定のエレベータのところまで余裕を持って移動できるようになっている。しかし、エレベータが到着するのは、数10秒先であるため、その間にいくつかの呼びが新規に発生して、予報していたエレベータの到着が想定外に大幅に遅れる場合などに、応答かごの割り当ての変更が少なからず発生し、その時は、新しく予報され直したエレベータまで急いで移動し直す必要がある。このように、従来の群管理システムは、台数が多くなると、車椅子乗客・老人・身体の不自由な人達にとっては、利用が困難なものである。また、台数が多くなるとエレベータが対面設置となり、呼びに応答する台数が多い場合はエレベータ乗車時に廊下を横切ることになり、エレベータの待ち客ではない通行人と交錯して危険なので廊下に沿ってエレベータを設置することができないという問題がある。
そこで、出願人は、特許第4293629号公報及び特許第4849651号公報において、輸送能力を高めると共に、あるグループが故障あるいは保守点検のために休止した場合でも、その分担しているセクター内の目的階へエレベータを利用して行くことができるエレベータシステムを提供することを目的として、複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されているタイプの異なる複数群のエレベータを制御するエレベータシステムであって、2台の号機制御装置は各運転フェーズからなる一連の運転を行う運転制御手段を備え、各群を制御する群管理制御装置は、サービスするセクターの各階床に設けられた乗客の行先階を入力する行先階入力手段と、行先階呼びの出発階床及び行先階床、並びにそれらの応答状態とを相互に関連して記憶する記憶手段と、各号機に対して所定の呼びを割り当てる割当手段と、変化する毎に変化後の運転フェーズの呼びに呼びの割り当てを切り替える割当切替手段とを備えるエレベータシステム(M方式)を開示している。
このエレベータシステムは、建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通と基準階以外の階間のエレベータの交通とを担当する群管理制御システムであって、前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれている。
そして、特許第4849651号公報においてはM0、並びに特許第4293629号公報においてはM1+M2、M3+M4+M5、及びM6+M7+M8+M9の各M方式を開示している。
ここで、M0の方式では、表1に示すように、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、まず(基準階またはセクター1)→(基準階またはセクター1)、セクター2→セクター2の各呼びをM0の2台の各かごに分担させる。初期状態では一方のかごがセクター1にいる時に、他方のかごはセクター2におり、それぞれ基準階及びセクター1を分担するかご、セクター2を分担するかごとなる。この状態が通常状態となる。この通常状態中に、異なるセクターへの行先階呼び、即ち、出発階床が基準階又はセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼び、又は出発階床がセクター2内の階床であって行先階床が基準階又はセクター1内の階床である行先階呼びが発生した時点で、遷移準備状態へと移行する。この遷移準備状態中に、基準階及びセクター1を分担するかごが出発階床が基準階又はセクター1内の階床であって行先階床がセクター2内の階床である行先階呼びに応答するか、セクター2を分担するかごが出発階床がセクター2内の階床であって行先階床が基準階又はセクター1内の階床である行先階呼びに応答した時点で遷移状態へと移行する。そして、両方のかごが遷移可能状態になった時点で、それぞれ他のセクターへと移動し、今度は移動後のセクターを分担セクターとして、各かごは分担するセクター内の上昇運転と下降運転を繰り返す通常状態へと移行する
Figure 0005921012
M1+M2の方式では、表2に示すように、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、L→セクター1、セクター1→Lの各呼びをM1の2台の群に分担させ、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター2、セクター2→Lの各呼びをM2の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
M3+M4+M5の方式では、表3に示すように、基準階(L)を除くサービス階を3セクター(セクター1,セクター2,セクター3)に分割して、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター1、セクター1→Lの各呼びをM3の2台の群に分担させ、セクター2→セクター2、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2、L→セクター2、セクター2→Lの各呼びをM4の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター1→セクター3、セクター3→セクター1、L→セクター3、セクター3→Lの各呼びをM5の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
M6+M7+M8+M9の方式では、表4に示すように、基準階(L)を除くサービス階を4セクター(セクター1,セクター2,セクター3,セクター4)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター1,セクター1→Lの各呼びをM6の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター4→セクター4、セクター3→セクター4,セクター4→セクター3、L→セクター3、セクター3→Lの各呼びをM7の2台の群に分担させ、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、セクター3→セクター2、L→セクター2、セクター2→Lの各呼びをM8の2台の群に分担させ、セクター1→セクター4、セクター2→セクター4、セクター4→セクター1、セクター4→セクター2、L→セクター4、セクター4→Lの各呼びをM9の2台の群に分担させている。
ただし、本実施例ではM6及びM8については一部修正して、表4に示すように、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、L→セクター2,セクター2→Lの各呼びをM6の2台の群に分担させ、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、セクター3→セクター2、L→セクター1、セクター1→Lの各呼びをM8の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
このM方式では、各群が分担する呼びに応答するエレベータは呼び釦の左右の2台だけなので、呼び釦を押して2台の間で待っている乗客が各群の2台が廊下に沿って設置されても廊下を横切ることはなく、廊下の通行人と交錯することがなく安全である。
また、出願人は、特許第4293631号公報において、基準階以外の階間を移動する交通と、基準階と基準階を除くサービス階の間を移動する交通に2分するエレベータシステム(L+A方式)を開示している。より具体的には、本エレベータシステムは、建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当する群管理制御システム(Lシステム:ローカルシステム)及び建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する群管理制御システム(Aシステム:アクセスシステム)から構成されている。
このエレベータシステムは、建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当する群管理制御システム及び前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する群管理制御システムであって、前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する前記群管理制御装置、並びに、前記建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当し、建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する基準階への呼びを含まない呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれていない。
本エレベータシステムについて、特許第4293631号公報においては、Aシステム、並びにL0、L1+L2、L3+L4+L5、及びL6+L7+L8+L9の各Lシステムを開示している。
ここで、L0の方式では、表5に示すように、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、まずセクター1→セクター1、セクター2→セクター2の各呼びをL0の2台の各かごに分担させ、通常状態となる。そして、この通常状態中に異なるセクターへの行先階呼びが発生した時点で、遷移準備状態へと移行し、この遷移準備状態中に異なるセクターへの行先階呼びに応答した時点でさらに遷移状態へと移行するという、ダイナミックな分散待機を行うものである。例えばセクター2を分担するかごが出発階床がセクター2内の階床であって行先階床がセクター1内の階床である行先階呼びに応答した場合は、分担するセクター内で降車する乗客がなくなり遷移可能状態となった時点、即ちセクター2からセクター1への乗客だけになった時点において、他方のかごが遷移可能状態だった場合は、それまでセクター2を分担していたかごはセクター1に移動してセクター1を分担するかごになる。同時に、それまでセクター1を分担していたかごはセクター2に移動してセクター2を分担するかごになって、各かごは分担するセクター内の上昇運転と下降運転を繰り返す通常状態に戻る。
Figure 0005921012
L1+L2の方式では、表6に示すように、基準階(L)を除くサービス階を2セクター(セクター1,セクター2)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2の各呼びをL1の2台の群に分担させ、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL2の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
L3+L4+L5の方式では、表7に示すように、基準階(L)を除くサービス階を3セクター(セクター1,セクター2,セクター3)に分割して、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL3の2台の群に分担させ、セクター2→セクター2、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2の各呼びをL4の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター1→セクター3、セクター3→セクター1の各呼びをL5の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
L6+L7+L8+L9の方式では、表8に示すように、基準階(L)を除くサービス階を4セクター(セクター1、セクター2、セクター3、セクター4)に分割して、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の各呼びをL6の2台の群に分担させ、セクター3→セクター3、セクター4→セクター4、セクター3→セクター4、セクター4→セクター3の各呼びをL7の2台の群に分担させ、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、セクター3→セクター2の各呼びをL8の2台の群に分担させ、セクター1→セクター4、セクター2→セクター4、セクター4→セクター1、セクター4→セクター2の各呼びをL9の2台の群に分担させている。
Figure 0005921012
L+A方式の場合も、各群が分担する呼びに応答するエレベータは呼び釦の左右の2台だけなので、呼び釦を押して2台の間で待っている乗客が各群の2台が廊下に沿って設置されても廊下を横切ることはなく、廊下の通行人と交錯することがなく安全である。
このエレベータシステムの特長としては、第1にエレベータシステムのトータルの電動機容量が従来のセレコレの群管理システムと同等になる。第2にRTTが従来の半分になるので、交通を輸送するために必要な消費電力量[kWh]が半減できる。第3にLシステムとAシステムが独立しており、必要な輸送能力をAシステムの群数だけを増加することで実現できる。第4に超高層ビルでも、スカイロビー方式よりもレンタブル比が向上でき、スカイロビー方式の問題点(乗り換えの不便さ、スカイロビーでの乗客が溢れる)を回避できる。第5に超高層ビルでも、乗り換えなしで避難階に直行できる。平均待ち時間が従来のセレコレの群管理システムよりも短くなる。第6に輸送能力が高いので、昼食時においても利便性が向上するなどがあげられる。
Aシステムにおいては、1〜4階床のセクター毎に、セクターと基準階の間を運転する2台のポストセレコレを等間隔制御する群管理システムが設置されている。ポストセレコレは、乗場に行先階登録釦を設置して、個々の乗客の行先階を予め把握した上で、サービス階床を上方階床と下方階床の2層に分割して逆方向の乗客も乗り合いさせることで、平均一周時間(RTT)がセレコレと等しいとしても、セレコレと比較して、平均待ち時間を短縮し、乗客が乗場に到着してから目的階で降車するまでの時間である平均サービス完了時間を短縮するものである。
次に、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びはないが一般用行先階登録部11によって登録された呼びがある場合を例に、呼びの応答順序の制御について説明する。
セクタをX、Yとすると、出発階と行先階が同じセクタに属する呼び(X→X)に応答する場合、出発階と行先階が異なるセクタに属する呼び(X→Y)に応答する場合、出発階は異なるセクタに属するが行先階は同じセクタに属する呼び(X→YとY→Y)に応答する場合とで異なる制御規則で呼びの応答順序が制御される。
まず、出発階と行先階が同じセクタに属する呼び(X→X)に応答する場合について、乗客がいない場合、乗客の行先階が1か所の場合、乗客が複数人の場合の順に説明する。
第1に、乗客がいない場合について説明する。
未応答の呼びが1つの場合は、未応答の呼びの出発階に移動して乗車させる。
未応答呼びが複数あり乗降階合致呼びがある場合は、前呼びの出発階に移動して乗車させる。
未応答呼びが複数あり出発階合致呼びがある場合は、出発階に移動して乗車させる。基本的には行先階が出発階に近い乗客から順に乗車させるが、他の未応答呼びと行先階が一致する乗客は最後に乗車させる。
未応答呼びが複数あり行先階合致呼びがある場合は、近い方の出発階に移動して乗車させる。
未応答の呼びが複数ありUP呼びだけの場合は、出発階が最下の呼びの出発階に移動して乗車させる。
未応答呼びが複数ありDN呼びだけの場は、出発階が最上の呼びの出発階に移動して乗車させる。
未応答呼びが複数ありUP呼びとDN呼びがある場合は、UP呼びの中の最下の出発階とDN呼びの中の最上の出発階のどちらか近い方に移動して乗車させる。
第2に、乗客の行先階が1か所の場合、即ち、乗客が1人の場合又は最初に乗車した乗客と最後に乗車した乗客が同じ行先階の場合について説明する。
未応答呼びが無い場合、乗客の行先階に移動して乗客を降車させる。
乗客の行先階と行先階合致する未応答呼びがある場合、未応答呼びの出発階に移動して乗車させる。
乗客の出発階と出発階合致する未応答呼びがある場合、未応答呼びの出発階に移動して乗車させる。
乗客と乗降階合致する未応答呼びがある場合、未応答呼びの出発階に移動して乗客を降車させ、未応答呼びの乗客を乗車させる。
乗客の行先階の手前の階を出発階とする乗客と同一方向の未応答呼びがある場合、未応答呼びの出発階に移動して乗車させる。
第3に、乗客が複数の場合について説明する。
未応答呼びが無い場合は、最初に乗車した先頭の乗客の行先階に移動して先頭の乗客を降車させる。
未応答呼びの出発階が最初に乗車した乗客の行先階と同じ場合は、呼びの出発階に移動して乗客を降車させ呼びの乗客を乗車させる。
未応答呼びの行先階が最後に乗車した(最後尾の)乗客の行先階と同じ場合は、未応答呼びの出発階に移動して乗車させる。
先頭の乗客の行先階に乗降階合致呼びがないかあってもその行先階が最後尾の乗客の行先階と一致しない場合であって先頭の乗客の行先階の手前の階を出発階とする乗客と同一方向の未応答呼びがある場合は、未応答呼びの出発階に移動して乗車させる。
先頭の乗客の行先階の手前の階を出発階とする乗客と同一方向の未応答呼びが無い場合は、先頭の乗客の行先階に移動して先頭の乗客を降車させる。
その後、乗降階合致呼びがある場合は前呼びの出発階に移動して乗車させる。
出発階合致呼びがある場合は、出発階に移動して乗車させる。基本的には行先階が出発階に近い乗客から順に乗車させるが、他の未応答呼びの行先階と一致する乗客は最後に乗車させる。
行先階合致呼びがある場合は、近い出発階から順に移動して乗車させる。
また、乗合する呼びに1つまたは複数の単独呼びが含まれる場合について、説明する。
まず、1つの単独呼びが含まれる場合は、その出発階に移動して乗車させ、その後、行先階に移動して降車させる。
次に、2つの単独呼びが含まれる場合、サービス時間が短くなる順に応答する。例えばA階→B階、C階→D階の呼びに応答する場合は、(現在階→A階間の運転時間+A階→C階間の運転時間+C階→B階間の運転時間+B階→D階間の運転時間)≦(現在階→C階間の運転時間+C階→A階間の運転時間+A階→D階間の運転時間+D階→B階間の運転時間)であれば、A階→B階の呼びに先に応答する方がサービス時間が短くなる。従って、A階→B階の呼びに先に応答し、現在階→A階→C階→B階→D階と移動する。そうでなければ、C階→D階の呼びに先に応答し、現在階→C階→A階→D階→B階と移動する。ここで、運転時間は階間の走行時間と戸開閉時間の合計時間である。
次に、出発階と行先階が異なるセクタに属する呼び(X→Y)に応答する場合について、X内での応答、Y内での応答の順に説明する。
第1に、X内での応答は、未応答の行先階合致呼びがあれば、行先階毎に全ての出発階について近い出発階から順に移動して乗車させる。
未応答の行先階合致呼びがなくなれば、次に未応答の出発階合致呼びがあれば、出発階に移動してサービス時間の短い行き先の乗客から順に乗車させる。
未応答の行先階合致呼びも未応答の出発階合致呼びもなくなれば、サービス時間が短くなる順に未応答呼びに応答して、各出発階に移動して乗客を乗車させる。そして、X内に未応答呼びがなくなればYに移動する。
第2に、Y内での応答は、最初に乗車した乗客から順に行先階に移動して降車させる。
次に、出発階は異なるセクタに属するが行先階は同じセクタに属する呼び(X→YとY→Y)に応答する場合について、Y→Yに未応答の行先階合致呼びがある場合、Y→Yに未応答の出発階合致呼びがある場合、Y→Yに未応答の乗降階合致呼びがある場合、Y→Yに未応答の単独呼びがある場合、Y→Yに未応答の呼びが無い場合の順に説明する。
第1に、Y→Yに未応答の行先階合致呼びがある場合は、全ての未応答の行先階合致呼びについて、その出発階を行先階とする呼びX→Yの近い出発階から順に連続して応答する。そして、未応答の行先階合致呼びは応答済とする。
第2に、Y→Yに未応答の出発階合致呼びがある場合は、全ての未応答の出発階合致呼びについて、その出発階を行先階とする未応答の呼びX→Yの近い出発階から順に連続して応答する。そして、未応答の出発階合致呼びは応答済とする。
第3に、Y→Yに未応答の乗降階合致呼びがある場合は、前呼びの出発階を行先階とする未応答の呼びX→Yの近い出発階から順に連続して応答し、次に前呼びの行先階を行先階とする未応答の呼びX→Yの近い出発階から順に応答する。そして、前呼びと後呼びは応答済とする。
第4に、Y→Yに未応答の単独呼びがある場合は、Y→Yの未応答の呼びの出発階を行先階とする未応答の呼びX→Yの近い出発階から順に連続して応答し、最後にY→Yの最後の未応答の呼びの行先階を行先階とする未応答の呼びX→Yの近い出発階から順に応答する。そして、Y→Yの未応答の呼びは応答済とする。
第5に、Y→Yに未応答の呼びが無い場合は、未応答のX→Yの全ての出発階に応答して。X→Yの未応答呼びが無くなるとYに移動して、最初に乗車した乗客から順に降車する。そして、降車した階を出発階とする呼びがある場合は乗車させる。
次に、M方式の各タイプにおける呼びの応答順序などについて、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びはないが一般用行先階登録部11によって登録された呼びがある場合を例に、M0から順にM9まで詳しく説明する。
M0の場合について説明する。
M0の方式では、基準階(L)を除くサービス階を2セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)に分割するが、本タイプは基準階→セクター1、セクター1→基準階、セクター1→セクター1、セクター2→基準階、セクター2→セクター1、基準階→セクター2、セクター1→セクター2、及びセクター2→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
基準階又はセクター1において(基準階又はセクター1)→セクター2の呼びに応答してセクター2に向けて上昇し(セクター2行先呼び応答フェーズ)、セクター2では(基準階又はセクター1)→セクター2の乗客の降車とセクター2→セクター2の乗客の乗降車を終えて空かごになるとセクター1行先呼び分担かごとなり、セクター2→(基準階又はセクター1)の呼びに応答してセクター1に向けて下降する(セクター1行先呼び応答フェーズ)。そして、基準階又はセクター1で、セクター2→(基準階又はセクター1)の乗客の降車と(基準階又はセクター1)→(基準階又はセクター1)の乗客の乗降車を終えて空かごになると、(基準階又はセクター1)→セクター2の呼びに応答してセクター2に向けて上昇する(セクター2行先呼び応答フェーズ)。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、基準階→セクター1の呼び、セクター1→基準階の呼び、セクター1→セクター1の呼び、セクター2→基準階の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、基準階→セクター2の呼び、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
本実施例において群管理制御部15は、各群が分担する交通を相補的な2つのグループに分けて各グループに応答する応答フェーズを設け、2台の号機がそれぞれの応答フェーズを交互に分担して未応答呼びが無くなり乗客の輸送が完了するまで分担を繰り返すように制御する。
次に、呼びの応答順序について、10階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階とする。
そして、セクター2→基準階の呼びとして、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、8階→2階、8階→4階、9階→3階、10階→5階の各呼び、基準階→セクター1の呼びとして、1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の各呼び、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→4階、2階→5階、3階→2階、3階→5階、5階→4階の各呼び、セクター1→基準階の呼びとして、4階→1階、5階→1階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、2階→10階、3階→8階の各呼び、基準階→セクター2の呼びとして、1階→6階、1階→7階、1階→8階、1階→9階、1階→10階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、6階→9階、10階→8階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階→セクター1、セクター1→基準階、及びセクター1→セクター1の未応答の行先階合致呼び、即ち、4階→1階、5階→1階の各呼び、1階→2階、3階→2階の各呼び、1階→4階、2階→4階の各呼び、及び1階→5階、2階→5階、3階→5階の各呼びがあるので、行先階合致呼びの出発階(1階、2階、3階、4階、5階)を行先階とするセクター2→基準階、及びセクター2→セクター1の未応答の各呼びの内、かごの現在階に近い出発階から順に連続して応答する。
そして、仮にかごが10階にいた場合は、かごの現在階に近い10階→1階及び10階→5階の呼びに先に応答することになる。
また、セクター2→基準階、及びセクター2→セクター1の未応答の各呼びの内、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼びは、1階を行先階とする行先階合致呼びに該当する。
従って、セクター2内では、まず10階で、10階→5階の呼び、10階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、7階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、6階に移動して、6階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階・1階・1階・1階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→2階の呼び、8階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・1階・1階・1階・1階・1階・3階・2階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、基準階→セクター1、セクター1→基準階、及びセクター1→セクター1の未応答の呼び、即ち、1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階、2階→4階、2階→5階、3階→2階、3階→5階、4階→1階、5階→1階、及び5階→4階の各呼びを応答済みとする。
続いて、基準階又はセクター1内では、5階に移動し、10階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・3階・2階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、10階→1階の呼び、9階→1階の呼び、8階→1階の呼び、7階→1階の呼び、6階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・2階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、9階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に2階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、8階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には4階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、4階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごになってセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2→セクター2の未応答の行先階合致呼び、出発階合致呼び、及び乗降階合致呼びはないが、セクター2→セクター2の未応答の単独呼び、即ち6階→9階の呼びと10階→8階の呼びがあるので、それらの出発階、即ち、6階と10階を行先階とする(基準階又はセクター1)→セクター2の未応答の呼びのかごの現在階に近い出発階から順に連続して応答する。
従って、基準階又はセクター1内では、仮にかごの現在階が2階だった場合は、まず2階で、2階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階→10階の呼びと行先階合致する1階→10階の呼びに応答するため、1階に移動して、1階→10階の呼び、1階→6階の呼び、1階→7階の呼び、1階→9階の呼び、1階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・10階・6階・7階・9階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階→8階の呼びと行先階合致する3階→8階の呼びに応答するため、3階に移動して、3階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・10階・6階・7階・9階・8階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2→セクター2の未応答の呼び、即ち、6階→9階、10階→8階の各呼びを応答済みとする。
続いて、セクター2内では、10階に移動し、2階→10階の呼び、1階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、10階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に6階・7階・9階・8階・8階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、6階に移動して、1階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、6階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・9階・8階・8階・8階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、1階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階・8階・8階・8階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、1階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階・8階・8階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、1階→8階の呼び、3階→8階の呼び、10階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には9階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、9階に移動して、6階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごになってセクター1行先呼び分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の背面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M1の場合について説明する。
M1+M2の方式では、基準階(L)を除くサービス階を2セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)に分割するが、本タイプは基準階→セクター1、セクター1→基準階、セクター1→セクター1、及びセクター2→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階とセクター1内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、基準階→セクター1の呼び、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター1→基準階の呼びに応答しながら移動し、セクター1内で一周するとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2内で一周するとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、基準階→セクター1の呼び、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター1→基準階の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、10階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階とする。
そして、セクター1→基準階の呼びとして、5階→1階、4階→1階、3階→1階、2階→1階の各呼び、基準階→セクター1の呼びとして、1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の各呼び、セクター1→セクター1の呼びとして、5階→3階、4階→2階、2階→5階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、6階→10階、9階→6階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。
5階→1階、4階→1階、3階→1階、2階→1階の各呼びと1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の各呼びは、前者が1階を行先階とする行先階合致呼び、後者が1階を出発階とする出発階合致呼びであると同時に、前者が行先階を共通して1階とする前呼び、後者を後呼びとする乗降階合致呼びの関係にある。さらに、5階→3階の呼びと5階→1階の呼び、及び、2階→1階の呼びと2階→5階の呼びは、出発階合致呼びである。
従って、基準階又はセクター1内で、まず5階に移動して、5階→3階の呼び、5階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、5階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、2階→1階の呼び、2階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、5階→1階の呼び、4階→1階の呼び、3階→1階の呼び、2階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、1階→5階の呼び、1階→4階の呼び、1階→3階の呼び、1階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・5階・4階・3階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、2階→5階の呼び、1階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・3階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、1階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、4階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・2階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、1階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には2階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、2階に移動して、1階→2階の呼び、4階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなり、セクター2分担かごになる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。
9階→6階の呼びと6階→10階の呼びは乗降階合致呼びなので、その前呼びの出発階、行先階と移動する。
従って、セクター2内で、まず前呼びの出発階である9階に移動して、9階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には6階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、前呼びの行先階である6階に移動して、9階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、6階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には10階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、10階に移動して、6階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなり、セクター1分担かごになる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の背面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M2の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター2、セクター1→セクター2、セクター2→基準階、及びセクター2→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなり、もう1台が基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター2行先呼び分担かごは、基準階→セクター2の呼び、及びセクター1→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2でセクター1行先呼び分担かごとなる。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター2→基準階の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びに応答しながら移動し、基準階又はセクター1でセクター2行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター2行先呼び分担かごとセクター1行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター2行先呼び分担かごには、基準階→セクター2の呼び、及びセクター1→セクター2の呼びが割り当てられる。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター2→基準階の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、10階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階とする。
そして、基準階→セクター2の呼びとして、1階→6階、1階→7階、1階→8階、1階→9階、1階→10階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、2階→7階、3階→6階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、7階→3階、9階→4階、10階→5階の各呼び、セクター2→基準階の呼びとして、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階又はセクター1内では、セクター2内の階を行先階とする未応答の行先階合致呼び、1階→6階、3階→6階の各呼び、及び1階→7階、2階→7階の各呼びがあるので、仮にかごの現在階が1階だった場合は行先階毎にかごの現在階に近い出発階から順に移動して乗車させるため、1階で、1階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、3階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階・6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、2階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階・6階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、1階→7階の呼び、1階→8階の呼び、1階→9階の呼び、1階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。1階→7階、1階→8階、1階→9階、1階→10階の各呼びは、出発階合致呼びである。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階・6階・7階・7階・8階・9階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター2内では、最初に乗車した乗客から順に行先階に移動して降車させるため、6階に移動して、1階→6階の呼び、3階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階・7階・8階・9階・10階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、2階→7階の呼び、1階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に8階・9階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、1階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に9階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、1階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には10階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、10階に移動して、1階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2内では、基準階又はセクター1内の階を行先階とする未応答の行先階合致呼び、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼びがあるので、仮にかごの現在階が6階だった場合は行先階毎にかごの現在階に近い出発階から順に移動して乗車させるため、6階で6階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、7階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して9階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、10階→1階の呼び、10階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。10階→1階、10階→5階の各呼びは、出発階合致呼びである。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階→4階の呼びと7階→3階の呼びの内、9階→4階の呼びに先に応答した場合の9階→7階→4階→3階の方が7階→3階の呼びに先に応答した場合の7階→9階→3階→4階よりもサービス時間が短いので、9階→4階の呼びに先に応答することになるので、9階に移動して、9階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・5階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、7階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・5階・4階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、基準階又はセクター1内では、最初に乗車した乗客から順に行先階に移動して降車させるため、1階に移動し、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・4階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、10階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、9階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には3階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、3階に移動して、7階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M3の場合について説明する。
M3+M4+M5の方式では、基準階(L)を除くサービス階を3セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)、セクター3(S3)に分割するが、本タイプは基準階→セクター1、セクター1→基準階、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1行先呼び分担かごは、基準階→セクター1の呼び、セクター1→基準階の呼び、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びに応答しながら移動し、基準階またはセクター1で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
セクター2行先呼び分担かごは、セクター1→セクター2の呼びの呼びに応答しながら移動し、セクター2で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、基準階→セクター1の呼び、セクター1→基準階の呼び、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター1→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、15階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階とする。
そして、セクター2→セクター1の呼びとして、10階→5階、8階→4階の各呼び、基準階→セクター1の呼びとして、1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の各呼び、セクター1→基準階の呼びとして、2階→1階、3階→1階、4階→1階、5階→1階の各呼び、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→4階、3階→5階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、3階→7階、4階→9階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階及びセクター1内の階の階間における行先階合致呼びとして、2階→1階、3階→1階、4階→1階、5階→1階の各呼び、1階→4階、2階→4階の各呼び、及び1階→5階、3階→5階の各呼びがある。
そして、これらの行先階合致呼びの内、その出発階を行先階とするセクター2→セクター1の呼びとして、5階→1階の呼びに対する10階→5階の呼び、4階→1階の呼びに対する8階→4階の呼びがある。
そこで、仮にかごの現在階が10階だった場合は、現在階に近い出発階から順に応答するため、セクター2内では、10階に移動し、10階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には5階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、8階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、基準階及びセクター1内の階の階間における行先階合致呼びの内、5階→1階の呼び及び4階→1階の呼びは応答済みとする。
続いて、基準階又はセクター1内では、5階に移動して、10階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、5階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、4階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階→1階の呼び及び4階→1階の呼びと同じ行先階合致呼びに連続して応答するため、3階に移動して、3階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
さらに、5階→1階の呼び、4階→1階の呼び、及び3階→1階の呼びと同じ行先階合致呼びに連続して応答するため、2階に移動して、2階→1階の呼び、2階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、5階→1階の呼び、4階→1階の呼び、3階→1階の呼び、2階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、1階→4階の呼び、1階→3階の呼び、1階→2階の呼び、1階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・4階・3階・2階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、2階→4階の呼び、1階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・2階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、1階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に2階・5階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、1階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、1階→5階の呼び、3階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、5階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階又はセクター1内で空かごになり、基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びがなく、セクター1→セクター2の呼びがあれば、セクター2行先呼び分担かごとなって応答する。該かごは、3階→7階、4階→9階の各呼びに応答するが、3階→7階の呼びに先に応答すると、応答順序は3階→4階→7階→9階になり、その場合のサービス時間は、4階→9階の呼びに先に応答した場合の応答順序、4階→3階→9階→7階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、3階→7階の呼びに先に応答することになる。
セクター1内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である3階に移動して、3階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター1内の未応答呼びが無くなったので、セクター2へ移動する。
続いて、セクター2内では、7階に移動して、3階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には9階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、9階に移動して、4階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の背面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M4の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター2、セクター2→基準階、セクター2→セクター2、セクター2→セクター3、及びセクター3→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階又はセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター2行先呼び分担かごは、基準階→セクター2の呼び、セクター2→セクター2の呼び、セクター2→基準階の呼び、及びセクター3→セクター2の呼びに応答しながら移動し、基準階またはセクター2で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
セクター3行先呼び分担かごは、セクター2→セクター3の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター2行先呼び分担かごとセクター3行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター2行先呼び分担かごには、基準階→セクター2の呼び、セクター2→セクター2の呼び、セクター3→セクター2の呼び、及びセクター2→基準階の呼びが割り当てられる。
セクター3行先呼び分担かごには、セクター2→セクター3の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、15階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階とする。
そして、セクター3→セクター2の呼びとして、14階→9階、12階→8階の各呼び、基準階→セクター2の呼びとして、1階→7階、1階→10階の各呼び、セクター2→基準階の呼びとして、6階→1階、8階→1階、9階→1階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、6階→10階、8階→10階、9階→6階、10階→7階の各呼び、セクター2→セクター3の呼びとして、8階→12階、9階→14階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階及びセクター1内の階の階間における行先階合致呼びとして、6階→1階、8階→1階、9階→1階の各呼び、1階→7階、10階→7階の各呼び、及び1階→10階、6階→10階、8階→10階の各呼びがある。
そして、これらの行先階合致呼びの内、その出発階を行先階とするセクター3→セクター2の呼びとして、9階→1階の呼びに対する14階→9階の呼び、8階→1階の呼びに対する12階→8階の呼びがある。
そこで、仮にかごの現在階が15階だった場合は、現在階に近い出発階から順に応答するため、セクター3内では、14階に移動して、14階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には9階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、12階に移動して、12階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に9階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、基準階及びセクター2内の階の階間における行先階合致呼びの内、9階→1階の呼び及び8階→1階の呼びは応答済みとする。
続いて、基準階又はセクター2内では、9階に移動して、14階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、9階→6階の呼び、9階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に8階・6階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、12階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、8階→1階の呼び、8階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階・1階・1階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階→1階の呼び及び8階→1階の呼びと同じ行先階合致呼びに連続して応答するため、6階に移動して、9階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、6階→1階の呼び、6階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・10階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、9階→1階の呼び、8階→1階の呼び、6階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、1階→10階の呼び、1階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に10階・10階・10階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、8階→10階の呼び、6階→10階の呼び、1階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、10階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、1階→7階の呼び、10階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階又はセクター2内で空かごになり、基準階又はセクター2内の階を行先階とする呼びがなく、セクター2→セクター3の呼びがあれば、セクター3行先呼び分担かごとなって応答する。該かごは、8階→12階、9階→14階の各呼びに応答するが、8階→12階の呼びに先に応答すると、応答順序は8階→9階→12階→14階になり、その場合のサービス時間は、9階→14階の呼びに先に応答した場合の応答順序、9階→8階→14階→12階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、8階→12階の呼びに先に応答することになる。
セクター2内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である8階に移動して、8階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に12階・14階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2内の未応答呼びが無くなったので、セクター3へ移動する。
続いて、セクター3内では、12階に移動して、8階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には14階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、14階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には、基準階又はセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の正面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター3の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M5の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター3、セクター1→セクター3、セクター3→セクター3、セクター3→基準階、及びセクター3→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなり、もう1台が基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター3行先呼び分担かごは、基準階→セクター3の呼び、セクター1→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター3の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター3→基準階の呼び、及びセクター3→セクター1の呼びに応答しながら移動し、基準階で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター3行先呼び分担かごとセクター1行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター3行先呼び分担かごには、基準階→セクター3の呼び、セクター1→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター3の呼びが割り当てられる。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター3→基準階の呼び、及びセクター3→セクター1の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、15階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階とする。
そして、セクター1→セクター3の呼びとして、3階→12階、5階→12階の各呼び、基準階→セクター3の呼びとして、1階→12階、1階→13階、1階→14階、1階→15階の各呼び、セクター3→セクター3の呼びとして、15階→12階、14階→12階の各呼び、セクター3→基準階の呼びとして、15階→1階、13階→1階、12階→1階、11階→1階の各呼び、セクター3→セクター1の呼びとして、12階→5階、11階→4階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3内の階の階間における行先階合致呼びとして、15階→12階、14階→12階の各呼びがある。
そして、これらの行先階合致呼びの内、その出発階を行先階とするセクター1→セクター3の呼び又は基準階→セクター3の呼びとして、15階→12階の呼びに対する1階→15階の呼び、14階→12階の呼びに対する1階→14階の呼びがある。
そこで、仮にかごの現在階が2階だった場合は、1階→15階の呼び及び1階→14階の呼びに先に応答するため、基準階又はセクター1内では、1階に移動し、1階→15階の呼び、1階→14階の呼び、1階→13階の呼び、1階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・14階・13階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階→12階の呼びと同じ行先階合致呼びに連続して応答するため、3階に移動して、3階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・14階・13階・12階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
さらに、1階→12階の呼び及び3階→12階の呼びと同じ行先階合致呼びに連続して応答するため、5階に移動して、5階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・14階・13階・12階・12階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター3内の階の階間における行先階合致呼び、即ち15階→12階の呼び及び14階→12階の呼びは応答済みとする。
続いて、セクター3内では、15階に移動して、1階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、15階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に14階・13階・12階・12階・12階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、14階に移動して、1階→14階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、14階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・12階・12階・12階・12階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、13階に移動して、1階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階・12階・12階・12階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、1階→12階の呼び、3階→12階の呼び、5階→12階の呼び、15階→12階の呼び、14階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3内で空かごになり、セクター3内の階を行先階とする呼びがなく、セクター3→基準階又はセクター1の呼びがあれば、セクター1行先呼び分担かごとなって応答する。該かごは、セクター3→基準階の呼び及びセクター3→セクター1の呼びに応答するが、その内、15階→1階、13階→1階、12階→1階、11階→1階の各呼びは行先階合致呼びなので、先にこれらの呼びに応答する。もし、該かごの現在階が11階であるならば、現在階に近い出発階から順に移動するので、セクター3内では、該かごの現在階と同じ階が出発階となっているので、現在階即ち11階において、11階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、12階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、13階に移動して、13階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、15階に移動して、15階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
該行先階合致呼びには全て応答したので、残った呼びである12階→5階、11階→4階の各呼びに応答するが、これらはいずれも単独呼びであり、乗合する呼びに2つの単独呼びが含まれる場合に該当するので、サービス時間が短い順に応答することになる。
12階→5階の呼びに先に応答すると、現在階である15階から後の停止順序は15階→12階→11階→1階→5階→4階になり、その場合のサービス時間は、11階→4階の呼びに先に応答した場合の応答順序、15階→11階→12階→1階→4階→5階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、12階→5階の呼びに先に応答することになる。
従って、次に12階に移動して、12階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、11階に移動して、11階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・5階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター3内の未応答呼びが無くなったので、基準階又はセクター1へ移動する。
続いて、基準階又はセクター1内では、1階に移動して、11階→1階の呼び、12階→1階の呼び、13階→1階の呼び、15階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、12階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には4階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、4階に移動して、11階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の背面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター3の乗場の背面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側には、基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M6の場合について説明する。
M6+M7+M8+M9の方式では、論理的に基準階(L)を除くサービス階を4セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)、セクター3(S3)、セクター4(S4)に分割するが、本タイプは基準階→セクター2、セクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→基準階、セクター2→セクター1、及びセクター2→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階又はセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター2→基準階の呼び、セクター2→セクター1の呼び、及びセクター1→セクター1の呼びに応答しながら移動し、基準階またはセクター1で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
セクター2行先呼び分担かごは、基準階→セクター2の呼び、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター2→基準階の呼び、セクター2→セクター1の呼び、及びセクター1→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、基準階→セクター2の呼び、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、20階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階、セクター4を16階〜20階とする。
そして、基準階→セクター2の呼びとして、1階→6階、1階→7階、1階→10階の各呼び、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→4階、3階→5階、5階→2階の各呼び、セクター2→基準階の呼びとして、6階→1階、7階→1階、8階→1階、9階→1階、10階→1階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、2階→10階、3階→9階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、6階→8階、7階→8階、9階→6階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、6階→3階、8階→4階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
基準階又はセクター1内では、1階で1階→6階の呼び、1階→7階の呼び、及び1階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から順に乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に6階・7階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、2階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に6階・7階・10階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、3階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に6階・7階・10階・10階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター2内では、6階に移動して、1階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、6階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・10階・10階・9階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、1階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、7階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・10階・9階・8階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、1階→10階の呼び、及び2階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から順に降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階・8階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、3階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、9階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階・8階・6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、6階→8階の呼び、及び7階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から順に降車する。従って、かご内には6階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、6階に移動して、9階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2内では、10階に移動し、10階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には1階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、9階に移動して、9階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には引き続き1階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、8階に移動して、8階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には引き続き1階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、7階に移動して、7階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には引き続き1階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、6階に移動して、6階→1階の呼び、及び6階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・3階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター1又は基準階内では、1階に移動して、10階→1階の呼び、9階→1階の呼び、8階→1階の呼び、7階→1階の呼び、及び6階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から順に降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、2階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・4階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、6階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に4階・4階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、8階→4階の呼び、2階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には5階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、5階に移動して、3階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、5階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には2階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、2階に移動して、5階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、基準階の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の背面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側に基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M7の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター3、セクター3→セクター3、セクター3→基準階、セクター4→セクター3、セクター3→セクター4、及びセクター4→セクター4の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階又はセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター4内の階を行先階とする呼びを分担するセクター4行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター3行先呼び分担かごは、基準階→セクター3の呼び、セクター3→セクター3の呼び、セクター3→基準階の呼び、及びセクター4→セクター3の呼びに応答しながら移動し、基準階またはセクター3で空かごとなるとセクター4行先呼び分担かごとなる。
セクター4行先呼び分担かごは、セクター3→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター4の呼びに応答しながら移動し、セクター4で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター3行先呼び分担かごとセクター4行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター3行先呼び分担かごには、基準階→セクター3の呼び、セクター3→セクター3の呼び、セクター4→セクター3の呼び、及びセクター3→基準階の呼びが割り当てられる。
セクター4行先呼び分担かごには、セクター3→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター4の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、20階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階、セクター4を16階〜20階とする。
そして、基準階→セクター3の呼びとして、1階→12階、1階→14階、1階→15階の各呼び、セクター3→基準階の呼びとして、11階→1階、12階→1階、13階→1階、14階→1階、15階→1階の各呼び、セクター3→セクター3の呼びとして、11階→13階、15階→13階の各呼び、セクター4→セクター3の呼びとして、16階→13階、20階→15階の各呼び、セクター3→セクター4の呼びとして、13階→16階、15階→20階の各呼び、セクター4→セクター4の呼びとして、17階→20階の呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター4内では、20階で20階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、16階に移動して、16階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター3又は基準階内では、15階に移動して、20階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、15階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、11階に移動して、11階→13階の呼び、及び11階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・13階・13階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、13階に移動して、16階→13階の呼び、15階→13階の呼び、及び11階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、13階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、11階→1階の呼び、及び13階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、1階→15階の呼び、1階→14階の呼び、及び1階→12階の呼びの呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・14階・12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、15階に移動して、1階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、15階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に14階・12階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、14階に移動して、1階→14階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、14階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、1階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、12階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には1階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、1階に移動して、15階→1階の呼び、14階→1階の呼び、及び12階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター4行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3内では、13階に移動し、13階→16階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には16階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、15階に移動して、15階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に16階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター4内では、16階に移動して、13階→16階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には20階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、17階に移動して、17階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には引き続き20階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、20階に移動して、15階→20階の呼び、及び17階→20階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター3の乗場の背面側に基準階又はセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター3の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター4の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター4の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M8の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター1、セクター1→セクター3、セクター1→基準階、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2、及びセクター3→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階とセクター1内の階間の呼びとセクター1内の階とセクター3内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階とセクター3内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、基準階→セクター1の呼び、セクター1→セクター3の呼び、セクター1→基準階の呼び、及びセクター1→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、セクター3→セクター1の呼び、セクター1→セクター3の呼び、セクター1→基準階の呼び、及び基準階→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター3→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター3の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、20階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階、セクター4を16階〜20階とする。
そして、基準階→セクター1の呼びとして、1階→2階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の各呼び、セクター1→基準階の呼びとして、2階→1階、3階→1階、4階→1階、5階→1階の各呼び、セクター3→セクター1の呼びとして、11階→3階、15階→5階の各呼び、セクター3→セクター2の呼びとして、11階→7階、15階→10階の各呼び、セクター1→セクター3の呼びとして、3階→11階、5階→15階の各呼び、セクター2→セクター3の呼びとして、6階→12階、9階→14階、8階→15階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3内では、15階で15階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から順に乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、11階に移動して、11階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、基準階又はセクター1内では、5階に移動して、15階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、5階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に3階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に3階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、11階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、3階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、2階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、1階に移動して、5階→1階の呼び、4階→1階の呼び、3階→1階の呼び、及び2階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、1階→2階の呼び、1階→3階の呼び、1階→4階の呼び、及び1階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に2階・3階・4階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、1階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から順に降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に3階・4階・5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、1階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、3階→11階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に4階・5階・11階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、1階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から順に降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階・11階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、1階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、5階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に11階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター3内では、11階に移動して、3階→11階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には15階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、15階に移動して、5階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター2分担かごとなる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3内では、15階に移動し、15階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には10階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、11階に移動して、11階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に10階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター2内では、10階に移動して、15階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には7階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、7階に移動して、11階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、6階に移動して、6階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階・14階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階・14階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター3内では、12階に移動して、6階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から順に降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に14階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、14階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には15階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、15階に移動して、8階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター1分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、基準階の乗場の正面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の正面側に基準階又はセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター3の乗場の背面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
M9の場合について説明する。
本タイプは基準階→セクター4、セクター1→セクター4、セクター2→セクター4、セクター4→基準階、セクター4→セクター1、及びセクター4→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台が基準階とセクター4内の階間の呼びとセクター1内の階とセクター4内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階とセクター4内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、基準階→セクター4の呼び、セクター1→セクター4の呼び、セクター4→基準階の呼び、及びセクター4→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター4で空かごとなるとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター4で空かごとなるとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、基準階→セクター4の呼び、セクター1→セクター4の呼び、セクター4→基準階の呼び、及びセクター4→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター2→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、20階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜5階、セクター2を6階〜10階、セクター3を11階〜15階、セクター4を16階〜20階とする。
そして、基準階→セクター4の呼びとして、1階→16階、1階→17階、1階→18階、1階→19階、1階→20階の各呼び、セクター1→セクター4の呼びとして、2階→20階の呼び、セクター2→セクター4の呼びとして、8階→19階の呼び、セクター4→セクター2の呼びとして、18階→8階、19階→9階の各呼び、セクター4→セクター1の呼びとして、16階→2階、18階→3階の各呼び、セクター4→基準階の呼びとして、16階→1階、17階→1階、18階→1階、19階→1階、20階→1階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。
セクター4内では、20階で20階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、19階に移動して、19階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、18階に移動して、18階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、17階に移動して、17階→1階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、16階に移動して、16階→1階の呼び及び16階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、18階に移動して、18階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に1階・1階・1階・1階・1階・2階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、基準階又はセクター1内では、1階に移動して、20階→1階の呼び、19階→1階の呼び、18階→1階の呼び、17階→1階の呼び、16階→1階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、1階→16階の呼び、1階→17階の呼び、1階→18階の呼び、1階→19階の呼び、1階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に2階・3階・16階・17階・18階・19階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、16階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、2階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・16階・17階・18階・19階・20階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、18階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に16階・17階・18階・19階・20階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター4内では、16階に移動して、1階→16階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に17階・18階・19階・20階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、17階に移動して、1階→17階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に18階・19階・20階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、18階に移動して、1階→18階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に19階・20階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、19階に移動して、1階→19階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には20階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、20階に移動して、1階→20階の呼び及び2階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター2分担かごとなる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。
セクター4内では、19階に移動し、19階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内には9階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、18階に移動して、18階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター2内では、9階に移動して、19階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には8階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、8階に移動して、18階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、8階→19階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内には19階を行先階とする乗客だけがいることになる。
続いて、セクター4内では、19階に移動して、8階→19階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター1分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター1の乗場の背面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター4の乗場の背面側に基準階又はセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター4の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
次に、L+A方式のLシステムの各タイプにおける呼びの応答順序などについて、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びはないが一般用行先階登録部11によって登録された呼びがある場合を例に、L0から順にL9まで詳しく説明する。
まず、本実施例におけるL0の場合について説明する。本タイプはサービス階をセクター1(S1)、セクター2(S2)の2つに分割し、セクター1→セクター1、セクター2→セクター2、セクター1→セクター2、及びセクター2→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1においてセクター1→セクター2の呼びに応答してセクター2に向けて上昇し(セクター2行先呼び応答フェーズ)、セクター2ではセクター1→セクター2の乗客の降車とセクター2→セクター2の乗客の乗降車を終えて空かごになるとセクター1行先呼び分担かごとなり、セクター2→セクター1の呼びに応答してセクター1に向けて下降する(セクター1行先呼び応答フェーズ)。そして、セクター1で、セクター2→セクター1)の乗客の降車とセクター1→セクター1の乗客の乗降車を終えて空かごになると、セクター1→セクター2の呼びに応答してセクター2に向けて上昇する(セクター2行先呼び応答フェーズ)。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、11階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階とする。
そして、セクター2→セクター1の呼びとして、9階→3階、11階→4階の各呼び、セクター1→セクター1の呼びとして、3階→6階、5階→2階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、2階→7階、3階→7階、4階→8階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、7階→10階、8階→10階、10階→7階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター1→セクター1の未応答の行先階合致呼び、出発階合致呼び、及び乗降階合致呼びはないが、セクター1→セクター1の未応答の単独呼び(3階→6階の呼び)の出発階(3階)を行先階とするセクター2→セクター1の未応答の呼び(9階→3階の呼び)があるので、セクター2内でセクター1の階内の行先呼びに応答して、先に9階に移動して、9階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、11階に移動して、11階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の単独呼び、即ち、3階→6階、5階→2階の各呼びを応答済みとする。
続いて、セクター1内では、3階に移動し、9階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する共に、3階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、11階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、5階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、6階に移動して、3階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には2階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、2階に移動して、5階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごになってセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2→セクター2の未応答の行先階合致呼び、即ち、7階→10階の呼び、及び8階→10階の呼びがあるので、仮にかごが2階にいた場合は、該行先階合致呼びの出発階(7階、8階)を行先階とするセクター1→セクター2の未応答の呼び、即ち2階→7階、3階→7階、4階→8階の各呼びの内、かごの現在階に近い2階→7階の呼びに先に応答することになる。また、セクター2→セクター2の未応答の呼びの内、8階→10階の呼び、及び7階→10階の呼びと10階→7階の呼びは、乗降階合致呼びに該当する。
セクター1内でセクター2の階内の行先呼びに応答して、2階に移動し、2階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、3階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・7階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の行先階合致呼び及び乗降階合致呼び、即ち、7階→10階、8階→10階、10階→7階の各呼びを応答済みとする。
続いて、セクター2内では、7階に移動し、2階→7階の呼び、及び3階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する共に、7階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、4階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する共に、8階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、7階→10階の呼び、及び8階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する共に、10階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。かご内には7階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、7階に移動して、10階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごになってセクター1行先呼び分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L1の場合について説明する。
L1+L2の方式では、サービス階を2セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)に分割するが、本タイプは、セクター1→セクター1、及びセクター2→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、セクター1→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター1内で一周するとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2内で一周するとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、セクター1→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、11階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階とする。
そして、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→5階、3階→6階、5階→3階、6階→4階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、7階→10階、8階→10階、11階→7階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。
2階→5階の呼びと5階→3階の呼び、5階→3階の呼びと3階→6階の呼び、3階→6階の呼びと6階→4階の呼びは、それぞれ乗降階合致呼びなので、その前呼びの出発階、行先階と移動する。しかし、前呼びが複数あるので、仮にかごの現在位置が2階であれば、現在階に近い階が出発階である2階→5階の呼びに最初に応答する。
セクター1内で、まず、2階に移動して、2階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、2階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、5階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、5階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、6階に移動して、3階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、6階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して4階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなり、セクター2分担かごになる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。
11階→7階の呼びと7階→10階の呼びは乗降階合致呼び、そして7階→10階の呼びと8階→10階の呼びは行先階合致呼びなので、まず乗降階合致に応答して、その前呼びの出発階、行先階と移動し、その後、行先階合致呼びに応答して、その出発階、行先階と移動する。
セクター2内で、11階に移動して、11階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、11階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、7階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、8階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に10階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、7階→10階の呼び、及び8階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなり、セクター1分担かごになる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L2の場合について説明する。
本タイプは、セクター1→セクター2、及びセクター2→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター2行先呼び分担かごは、セクター1→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2でセクター1行先呼び分担かごとなる。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター2→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター1でセクター2行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター2行先呼び分担かごとセクター1行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター1→セクター2の呼びが割り当てられる。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、11階建ての建物を例に説明する。基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階とする。
そして、セクター1→セクター2の呼びとして、2階→7階、3階→9階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、7階→2階、8階→4階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
該かごは、2階→7階、3階→9階の各呼びに応答するが、2階→7階の呼びに先に応答すると、応答順序は2階→3階→7階→9階になり、その場合のサービス時間は、3階→9階の呼びに先に応答した場合の応答順序、3階→2階→9階→7階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、2階→7階の呼びに先に応答することになる。
セクター1内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である2階に移動して、2階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、3階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター1内の未応答呼びが無くなったので、セクター2へ移動する。
続いて、セクター2内で、7階に移動して、2階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には9階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、9階に移動して、3階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
該かごは、7階→2階、8階→4階の各呼びに応答するが、8階→4階の呼びに先に応答すると、応答順序は8階→7階→4階→2階階になり、その場合のサービス時間は、7階→2階の呼びに先に応答した場合の応答順序、7階→8階→2階→4階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、8階→4階の呼びに先に応答することになる。
セクター2内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である8階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、7階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に4階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2内の未応答呼びが無くなったので、セクター1へ移動する。
続いて、セクター1内で、4階に移動して、8階→4階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には2階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、2階に移動して、7階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L3の場合について説明する。
L3+L4+L5の方式では、サービス階を3セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)、セクター3(S3)に分割するが、本タイプはセクター1→セクター1、セクター1→セクター2、及びセクター2→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター1で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
セクター2行先呼び分担かごは、セクター1→セクター2の呼びの呼びに応答しながら移動し、セクター2で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター1→セクター1の呼び、及びセクター2→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター1→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、16階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階とする。
そして、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→5階、3階→6階、6階→2階、5階→3階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、3階→8階、4階→10階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、9階→3階、10階→3階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター1→セクター1の未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないが、セクター1→セクター1の未応答の乗降階合致呼び、即ち、3階→6階、6階→2階の各呼びなどがあるので、セクター2内では、乗降階合致呼びの前呼び(3階→6階の呼び)の出発階である3階を行先階とする未応答の呼び、9階→3階、10階→3階の各呼びの内の近い出発階から順に連続して応答するため、仮にかごが11階にいた場合は、9階→3階、10階→3階の各呼びの内、かごの現在位置に近い10階→3階の呼びに先ず応答して、10階に移動して、10階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、乗降階合致呼びの前呼び(3階→6階の呼び)の出発階である3階を行先階とする9階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、乗降階合致呼びの前呼び(3階→6階の呼び)及び後呼び(6階→2階の呼び)は、応答済みとする。
続いて、セクター1内で、3階に移動して、10階→3階の呼び、及び9階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→6階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、6階に移動して、3階→6階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、6階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、6階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、2階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、2階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、5階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には3階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、3階に移動して、5階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、3階→8階、4階→10階の各呼びに応答するが、3階→8階の呼びに先に応答すると、応答順序は3階→4階→8階→10階になり、その場合のサービス時間は、4階→10階の呼びに先に応答した場合の応答順序、4階→3階→10階→8階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、3階→8階の呼びに先に応答することになる。
セクター1内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である3階に移動して、3階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター1内の未応答呼びが無くなったので、セクター2へ移動する。
続いて、セクター2内で、8階に移動して、3階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には10階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、10階に移動して、4階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L4の場合について説明する。
本タイプはセクター2→セクター2、セクター2→セクター3、及びセクター3→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター3行先呼び分担かごは、セクター2→セクター3の呼びに応答しながら移動し、基準階またはセクター3で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
セクター2行先呼び分担かごは、セクター2→セクター2の呼び、及びセクター3→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター3行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター2→セクター2の呼び、及びセクター3→セクター2の呼びが割り当てられる。
セクター3行先呼び分担かごには、セクター2→セクター3の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、16階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階とする。
そして、セクター2→セクター2の呼びとして、7階→10階、8階→11階、11階→7階、10階→8階の各呼び、セクター2→セクター3の呼びとして、8階→13階、9階→15階の各呼び、セクター3→セクター2の呼びとして、14階→8階、15階→8階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2→セクター2の未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないが、セクター2→セクター2の未応答の乗降階合致呼び、即ち、8階→11階、11階→7階の各呼びなどがあるので、セクター3内では、乗降階合致呼びの前呼び(8階→11階の呼び)の出発階である8階を行先階とする未応答の呼び、14階→8階、15階→8階の各呼びの内の近い出発階から順に連続して応答するため、仮にかごが16階にいた場合は、14階→8階、15階→8階の各呼びの内、かごの現在位置に近い15階→8階の呼びに先ず応答して、15階に移動して、15階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、14階に移動して、乗降階合致呼びの前呼び(8階→11階の呼び)の出発階である3階を行先階とする14階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に8階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、乗降階合致呼びの前呼び(8階→11階の呼び)及び後呼び(11階→7階の呼び)は、応答済みとする。
続いて、セクター2内で、8階に移動して、15階→8階の呼び、及び14階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、8階→11階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に6階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、11階に移動して、8階→11階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、11階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、11階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、7階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、7階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、10階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には8階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、8階に移動して、10階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、8階→13階、9階→15階の各呼びに応答するが、8階→13階に先に応答すると応答順序は8階→9階→13階→15階となり、この場合のサービス時間は、9階→15階に先に応答した場合の応答順序9階→8階→15階→13階のサービス時間よりも短くなる。
セクター2内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答するとサービス時間が短くできる呼びの出発階である8階に移動して、8階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に13階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2内の未応答呼びが無くなったので、セクター3へ移動する。
続いて、セクター3内で、13階に移動して、8階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には15階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、15階に移動して、9階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター2の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の正面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター3の乗場の背面側には、セクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L5の場合について説明する。
本タイプはセクター1→セクター3、セクター3→セクター3、及びセクター3→セクター1の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター3→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター1で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
セクター3行先呼び分担かごは、セクター1→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター3の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター3行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター3行先呼び分担かごには、セクター3→セクター3の呼び、及びセクター1→セクター3の呼びが割り当てられる。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター3→セクター1の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、16階建ての建物を例に説明する。
基準階を1階、セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階とする。
そして、セクター3→セクター3の呼びとして、12階→15階、13階→16階、16階→12階、15階→13階の各呼び、セクター3→セクター1の呼びとして、13階→3階、14階→5階の各呼び、セクター1→セクター3の呼びとして、4階→13階、5階→13階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3→セクター3の未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないが、セクター3→セクター3の未応答の乗降階合致呼び、即ち、13階→16階、16階→12階の各呼びなどがあるので、セクター1内では、乗降階合致呼びの前呼び(13階→16階の呼び)の出発階である13階を行先階とする未応答の呼び、4階→13階、5階→13階の各呼びの内の近い出発階から順に連続して応答するため、仮にかごが6階にいた場合は、4階→13階、5階→13階の各呼びの内、かごの現在位置に近い5階→13階の呼びに先ず応答して、5階に移動して、5階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、乗降階合致呼びの前呼び(13階→16階の呼び)の出発階である13階を行先階とする4階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、乗降階合致呼びの前呼び(13階→16階の呼び)及び後呼び(16階→12階の呼び)は、応答済みとする。
続いて、セクター3内で、13階に移動して、5階→13階の呼び、及び4階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、13階→16階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に16階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、16階に移動して、13階→16階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、16階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、16階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、12階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、15階に移動して、12階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、15階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には13階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、13階に移動して、15階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
次に、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、13階→3階、14階→5階の各呼びに応答するが、13階→3階に先に応答した場合は応答順序が13階→14階→3階→5階となり、この場合のサービス時間は、14階→5階に先に応答した場合には応答順序が14階→13階→5階→3階となるが、この場合のサービス時間よりも長くなる。
セクター3内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である14階に移動して、14階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、13階に移動して、13階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に5階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター3内の未応答呼びが無くなったので、セクター1へ移動する。
続いて、セクター1内で、5階に移動して、14階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には3階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、3階に移動して、13階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には、一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター3の乗場の背面側には、セクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側には、セクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L6の場合について説明する。
L6+L7+L8+L9の方式では、基準階(L)を除くサービス階を4セクター、即ちセクター1(S1)、セクター2(S2)、セクター3(S3)、セクター4(S4)に分割するが、本タイプはセクター1→セクター1、セクター1→セクター2、セクター2→セクター1、及びセクター2→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階を行先階とする呼びを分担するセクター1行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階を行先階とする呼びを分担するセクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1行先呼び分担かごは、セクター2→セクター1の呼び、及びセクター1→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター1内の階を行先階とする呼びがなくなり、セクター1で空かごとなるとセクター2行先呼び分担かごとなる。
セクター2行先呼び分担かごは、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター2内の階を行先階とする呼びがなくなり、セクター2で空かごとなるとセクター1行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター1行先呼び分担かごとセクター2行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1行先呼び分担かごには、セクター2→セクター1の呼び、及びセクター1→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2行先呼び分担かごには、セクター1→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、21階建ての建物を例に説明する。
セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階、セクター4を17階〜21階とする。
そして、セクター1→セクター1の呼びとして、2階→3階、5階→3階の各呼び、セクター2→セクター1の呼びとして、7階→3階、10階→5階の各呼び、セクター2→セクター2の呼びとして、7階→9階、7階→10階、8階→7階の各呼び、セクター1→セクター2の呼びとして、3階→7階、5階→10階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター1→セクター1の未応答の行先階合致呼び、即ち、2階→3階、5階→3階の各呼びがあるので、セクター2内では、当該行先階合致呼びの出発階の1つである5階を行先階とするセクター2→セクター1の未応答の呼び、10階→5階の呼びに応答するため、10階に移動して、10階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
最後に、当該行先階合致呼びの行先階3階を行先階とするセクター2→セクター1の未応答呼び、7階→3階の呼びに応答するためにその出発階である7階に移動して、7階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内には背面側からみて奥から順に5階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の行先階合致呼び、即ち、2階→3階、5階→3階の各呼びを応答済みとする。
続いて、セクター1内で、5階に移動して、10階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、行先階合致呼びである5階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、行先階合致呼びである2階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・3階・3階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、3階に移動して、7階→3階の呼び、5階→3階の呼び、及び2階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター2行先呼び分担かごとなる。
次に、セクター2行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター2→セクター2の未応答の行先階合致呼びはないが、セクター2→セクター2の未応答の出発階合致呼び、即ち、7階→9階、7階→10階の各呼びがあるので、セクター1内では、出発階合致呼びの出発階7階を行先階とするセクター1→セクター2の未応答の呼び、3階→7階の呼びに応答するため、先ず3階に移動して、3階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の出発階合致呼び、即ち、7階→9階、7階→10階の各呼びを応答済みとする。
次に、5階に移動して、5階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階・10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター2内で、7階に移動して、3階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、出発階合致呼びである7階→10階、7階→9階の各呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・10階・9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、10階に移動して、5階→10階、7階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、8階に移動して、8階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階・7階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、9階に移動して、7階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、7階に移動して、8階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター1行先呼び分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター2の乗場の背面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター2の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L7の場合について説明する。
本タイプはセクター3→セクター3、セクター3→セクター4、セクター4→セクター3、及びセクター4→セクター4の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター3内の階を行先階とする呼びを分担するセクター3行先呼び分担かごとなり、もう1台がセクター4内の階を行先階とする呼びを分担するセクター4行先呼び分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター3行先呼び分担かごは、セクター3→セクター3の呼び、及びセクター4→セクター3の呼びに応答しながら移動し、セクター3内の階を行先階とする呼びがなくなり、セクター3で空かごとなるとセクター4行先呼び分担かごとなる。
セクター4行先呼び分担かごは、セクター3→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター4の呼びに応答しながら移動し、セクター4内の階を行先階とする呼びがなくなり、セクター4で空かごとなるとセクター3行先呼び分担かごとなる。
各かごは、セクター3行先呼び分担かごとセクター4行先呼び分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター3行先呼び分担かごには、セクター3→セクター3の呼び、及びセクター4→セクター3の呼びが割り当てられる。
セクター4行先呼び分担かごには、セクター3→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター4の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、21階建ての建物を例に説明する。
セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階、セクター4を17階〜21階とする。
そして、セクター3→セクター3の呼びとして、12階→13階、15階→13階の各呼び、セクター4→セクター3の呼びとして、17階→13階、20階→15階の各呼び、セクター3→セクター4の呼びとして、13階→17階、15階→20階の各呼び、セクター4→セクター4の呼びとして、17階→19階、17階→20階、18階→17階の呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター3行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター3→セクター3の未応答の行先階合致呼び、即ち、12階→13階、15階→13階の各呼びがあるので、セクター4内では、行先階合致呼びの出発階15階を行先階とするセクター4→セクター3の未応答の呼び、20階→15階の呼びに応答するため、20階に移動して、20階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の行先階合致呼び、即ち、12階→13階、15階→13階の各呼びを応答済みとする。
最後に、前記の行先階合致呼びの行先階13階で行先階合致する未応答のセクター4→セクター3の呼びである17階→13階の呼びに応答するため、その出発階である17階に移動して、17階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に15階・13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター3内で、15階に移動して、20階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、行先階合致呼びである15階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・13階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、行先階合致呼びである12階→13階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に13階・13階・13階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、13階に移動して、17階→13階の呼び、15階→13階の呼び、及び12階→13階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター4行先呼び分担かごとなる。
次に、セクター4行先呼び分担かごの応答順序について、説明する。
セクター4→セクター4の未応答の行先階合致呼びはないが、セクター4→セクター4の未応答の出発階合致呼び、即ち、17階→19階、17階→20階の各呼びがあるので、セクター3内では、出発階合致呼びの出発階17階を行先階とするセクター3→セクター4の未応答の呼び、13階→17階の呼びに応答するため、先ず13階に移動して、13階→17階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に17階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、未応答の出発階合致呼び、即ち、17階→19階、17階→20階の各呼びを応答済みとする。
次に、15階に移動して、15階→20階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に17階・20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
続いて、セクター4内で、17階に移動して、13階→17階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、出発階合致呼びである17階→20階、17階→19階の各呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に20階・20階・19階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、20階に移動して、15階→20階、17階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に19階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、18階に移動して、18階→17階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に19階・17階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、19階に移動して、17階→19階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に17階を行先階とする乗客がいることになる。
次に、17階に移動して、18階→17階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター3行先呼び分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター3の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター3の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター4の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター4の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L8の場合について説明する。
本タイプは、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター1、及びセクター3→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階とセクター3内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階とセクター3内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、セクター1→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター3の呼び、及びセクター3→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター3で空かごとなるとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、セクター3→セクター1の呼び、及びセクター1→セクター3の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター3→セクター2の呼び、及びセクター2→セクター3の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、21階建ての建物を例に説明する。
セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階、セクター4を17階〜21階とする。
そして、セクター3→セクター1の呼びとして、12階→3階、15階→5階の各呼び、セクター3→セクター2の呼びとして、12階→7階、15階→10階の各呼び、セクター1→セクター3の呼びとして、3階→12階、5階→15階の各呼び、セクター2→セクター3の呼びとして、7階→12階、9階→14階、8階→15階の各呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、セクター3において、セクター3→セクター1の呼び、即ち、12階→3階、15階→5階の各呼びに応答するが、15階→5階の呼びに先に応答すると、応答順序は15階→12階→5階→3階になり、その場合のサービス時間は、12階→3階の呼びに先に応答した場合の応答順序、12階→15階→3階→5階の場合のサービス時間よりも短くなる。
サービス時間が短い応答順序を選択するので、15階→5階の呼びに先に応答することになる。
セクター3内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である15階に移動して、15階→5階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、12階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に5階・3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター3内の未応答呼びが無くなったので、セクター1へ移動する。
続いて、セクター1内では、5階に移動して、15階→5階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、3階に移動して、12階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、3階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、5階に移動して、5階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に12階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター1内の未応答呼びが無くなったので、セクター3へ移動する。
続いて、セクター3内では、12階に移動して、3階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には15階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、15階に移動して、5階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター2分担かごとなる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、セクター3において、セクター3→セクター2の呼び、即ち、12階→7階、15階→10階の各呼びに応答するが、15階→10階の呼びに先に応答すると、応答順序は15階→12階→10階→7階になり、その場合のサービス時間は、12階→7階の呼びに先に応答した場合の応答順序、12階→15階→7階→10階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、15階→10階の呼びに先に応答することになる。
セクター3内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である15階に移動して、15階→10階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、12階に移動して、12階→7階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に10階・7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター3内の未応答呼びが無くなったので、セクター2へ移動する。
続いて、セクター2内では、10階に移動して、15階→10階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に7階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、12階→7階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、乗降階合致呼びである7階→12階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に12階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
該かごは、セクター2において、残った9階→14階、8階→15階の2つの単独呼びに応答するが、8階→15階の呼びに先に応答すると、7階→12階の呼びも含めた応答順序は7階→8階→9階→12階→15階→14階になり、その場合のサービス時間は、9階→14階の呼びに先に応答した場合の応答順序、7階→9階→8階→12階→14階→15階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、2つの単独呼びの内、8階→15階の呼びに先に応答することになる。
従って、次に8階に移動して、8階→15階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に12階・15階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、9階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に12階・15階・14階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2内の未応答呼びが無くなったので、セクター3へ移動する。
続いて、セクター3内では、12階に移動して、7階→12階の呼びを登録した乗客が背面側から順に降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に15階・14階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、15階に移動して、8階→15階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には14階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、14階に移動して、9階→14階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター1分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の正面側にセクター3内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター3の乗場の背面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター3の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
L9の場合について説明する。
本タイプは、セクター1→セクター4、セクター2→セクター4、セクター4→セクター1、及びセクター4→セクター2の交通を担当する。
そして、2台のかごの内、1台がセクター1内の階とセクター4内の階間の呼びを分担するセクター1分担かごとなり、もう1台がセクター2内の階とセクター4内の階間の呼びを分担するセクター2分担かごとなる。
次に、各かごの一周運転について、説明する。
セクター1分担かごは、セクター1→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター1の呼びに応答しながら移動し、セクター4で空かごとなるとセクター2分担かごとなる。
セクター2分担かごは、セクター2→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター2の呼びに応答しながら移動し、セクター4で空かごとなるとセクター1分担かごとなる。
各かごは、セクター1分担かごとセクター2分担かごに分担を交互に変えながら、一周運転を繰り返す。
次に、呼びの割り当てについて、説明する。
セクター1分担かごには、セクター1→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター1の呼びが割り当てられる。
セクター2分担かごには、セクター2→セクター4の呼び、及びセクター4→セクター2の呼びが割り当てられる。
次に、呼びの応答順序について、21階建ての建物を例に説明する。
セクター1を2階〜6階、セクター2を7階〜11階、セクター3を12階〜16階、セクター4を17階〜21階とする。
そして、セクター4→セクター1の呼びとして、17階→2階、18階→3階の各呼び、セクター1→セクター4の呼びとして、2階→20階、4階→17階の呼び、セクター4→セクター2の呼びとして、18階→8階、19階→9階の各呼び、セクター2→セクター4の呼びとして、7階→17階、8階→19階の呼び、があった場合を例に各かごの応答順序を詳しく説明する。
まず、セクター1分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、セクター4において、セクター4→セクター1の呼び、即ち、17階→2階、18階→3階の各呼びに応答するが、18階→3階の呼びに先に応答すると、応答順序は18階→17階→3階→2階になり、その場合のサービス時間は、17階→2階の呼びに先に応答した場合の応答順序、17階→18階→2階→3階の場合のサービス時間よりも短くなる。
サービス時間が短い応答順序を選択するので、18階→3階の呼びに先に応答することになる。
セクター4内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である18階に移動して、18階→3階の呼びを登録した乗客が背面側から順に乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、17階に移動して、17階→2階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に3階・2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター4内の未応答呼びが無くなったので、セクター1へ移動する。
続いて、セクター1内では、3階に移動して、18階→3階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に2階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、2階に移動して、17階→2階の呼びを登録した乗客が正面側から降車すると共に、2階→20階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に20階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、4階に移動して、4階→17階の呼びを登録した乗客が背面側から乗車する。従って、かご内では背面側からみて奥から順に20階・17階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター1内の未応答呼びが無くなったので、セクター4へ移動する。
続いて、セクター4内では、20階に移動して、2階→20階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内には17階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、17階に移動して、4階→17階の呼びを登録した乗客が正面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター2分担かごとなる。
次に、セクター2分担かごの応答順序について、説明する。該かごは、セクター4において、セクター4→セクター2の呼び、即ち、18階→8階、19階→9階の各呼びに応答するが、19階→9階の呼びに先に応答すると、応答順序は19階→18階→9階→8階になり、その場合のサービス時間は、18階→8階の呼びに先に応答した場合の応答順序、18階→19階→8階→9階の場合のサービス時間よりも短くなる。サービス時間が短い応答順序を選択するので、19階→9階の呼びに先に応答することになる。
セクター4内では、未応答の行先階合致呼びも出発階合致呼びもないので、先に応答した方がサービス時間が短くなる呼びの出発階である19階に移動して、19階→9階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、18階に移動して、18階→8階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に9階・8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター4内の未応答呼びが無くなったので、セクター2へ移動する。
続いて、セクター2内では、9階に移動して、19階→9階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に8階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、8階に移動して、18階→8階の呼びを登録した乗客が背面側から降車すると共に、8階→19階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に19階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
次に、7階に移動して、7階→17階の呼びを登録した乗客が正面側から乗車する。従って、かご内では正面側からみて奥から順に19階・17階を行先階とする乗客が並んでいることになる。
そして、セクター2内の未応答呼びが無くなったので、セクター4へ移動する。
続いて、セクター4内では、19階に移動して、8階→19階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内には17階を行先階とする乗客だけがいることになる。
次に、17階に移動して、7階→17階の呼びを登録した乗客が背面側から降車する。従って、かご内の乗客はいなくなり、空かごとなる。そして、セクター1分担かごとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、セクター1の乗場の背面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター1の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の背面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、セクター2の乗場の正面側にセクター4内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、セクター4の乗場の背面側にセクター1内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、セクター4の乗場の正面側にセクター2内の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次の表は、本タイプにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
次に、L+A方式のAシステムにおける呼びの応答順序などについて、詳しく説明する。
本システムはサービス階を基準階(L)と基準階以外の階(S)の2つに分割し、基準階→基準階以外の階、及び基準階以外の階→基準階の間の交通を担当する。基準階→基準階以外の階、及び基準階以外の階→基準階の呼びに応答して、かごは基準階→上昇運転→下降運転→基準階と一周する。
基準階では、基準階以外の階→基準階の乗客の降車を行いながら、基準階→基準階以外の階の乗客を行先階が下方の乗客から順に乗車させる。
上昇運転では、基準階→基準階以外の階の乗客の早く乗車した乗客から順にその行先階に移動して降車させる。
未応答の基準階以外の階→基準階の呼びに対しては、車椅子用行先階登録部12により登録された車椅子用行先階呼びがない場合は、乗降階合致呼びに応答し、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びがある場合は、基準階以外の行き先の乗客が全員降車後にまず車椅子用行先階呼びに応答し、その後、上方の出発階から順に残りの呼びに応答する。
本システムでは、基準階では乗場の背面側に基準階以外の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。そして、基準階以外の階では、乗場の背面側に基準階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階で一般用行先階登録部11によって登録された一般用行先階呼びと車椅子用行先階登録部12によって登録された車椅子用行先階呼びの両方の未応答呼びがあった場合に、車椅子用行先階呼びが登録された時点で車椅子輸送モードになる場合について説明する。空かごがある時は該空かごを基準階に呼び戻して分担かごとし、空かごがない時は乗客の行先階の少ない方のかごを分担かごとする。該分担かごは先ず乗客全員を乗車順にそれぞれの行先階で降車させた後に、空かごとなって基準階に戻る。次に車椅子用行先階呼びの中で最下の行先階の乗客を乗車させ、その後に該行先階と行先階が同一である一般用行先階呼びの乗客がいれば該乗客を乗車させる。その後に、該行先階に移動して乗客を降車させる。その後、基準階に未応答の車椅子用行先階呼びがあれば基準階に戻って、該車椅子用行先階呼びに応答する。そして、未応答の車椅子用行先階呼びが無くなれば、未応答の一般用行先階呼びに応答する。ただし、乗降車検出部25によって検出されたかごの乗客数が所定の乗客数に到達した時点、又は荷重検出部26によって検出された荷重が所定の荷重に到達した時点で応答することを停止する。例えば、基準階が1階である場合に、1階の車椅子用行先階登録部12によって登録された1階→7階、1階→9階の車椅子用行先階呼び、並びに1階の一般用行先階登録部11によって登録された1階→7階、1階→3階、1階→4階、1階→5階の一般用行先階呼びの未応答の呼びがある場合、分担かごは先ず乗客全員を乗車順にそれぞれの行先階で降車させた後に、空かごとなって1階に戻った後、1階→7階→1階→9階→1階→3階→4階→5階と移動する。
基準階以外で車椅子用行先階登録部12によって車椅子用行先階呼びが登録されると、車椅子輸送モードになって、該呼びの出発階を分担する分担かごが先ず乗車している乗客全員を降車させて空かごとなり、該呼びに応答して車椅子用行先階呼びの乗客を乗車させ、その後に該車椅子用行先階呼びと出発階及び行先階が同一である一般用行先階呼びの乗客がいれば該乗客を乗車させる。次に、該行先階に移動して乗客を降車させる。その後、未応答の車椅子用行先階呼びがなければ、車椅子輸送モードを終了し、未応答の一般用行先階呼びに応答する。ただし、乗降車検出部25によって検出されたかごの乗客数が所定の乗客数に到達した時点、又は荷重検出部26によって検出された荷重が所定の荷重に到達した時点で乗車させることを停止する。
なお、出発階合致呼びで最も重要なのはAシステムの基準階の呼びで、例えば基準階が1階で1階→7階、1階→8階、1階→9階、7階→1階、8階→1階、9階→1階の呼びが発生した場合は、1階→7階、1階→8階、1階→9階の乗客の順に1階で乗車させ、7〜9階では、乗降階合致呼びの7階→1階、8階→1階、9階→1階に応答して乗車させる。これにより、上下両方向同量でそれぞれアップピーク並みの交通量がある昼食時に、セレコレの場合であれば1階→7階→8階→9階→8階→7階→1階と応答するのに比べて、本実施例では1階→7階→8階→9階→1階と応答するので、一周当たりの停止数が半減することで平均一周時間を短縮して十分な輸送能力を実現することができる。昼食時には、1階→7階、1階→8階、1階→9階と7階→1階、8階→1階,9階→1階の乗客は高確率で同時に存在するが、昼食時以外でも、出勤時・退勤時や夜間の閑散時以外で一般的な平常時の全交通の半分程度が1階で乗降する乗客であるため、1階からの出発階合致呼びの発生確率と1階への行先階合致呼びの発生確率は高いと言える。
また、セクター長が短くなると乗降階合致呼びなどの発生確率が高まり両方向の呼びに応答できるので、乗降階合致呼びで応答することになると想定される。もっとも、Lシステムは平均乗客数が1人以下と想定されるので、現実には単独呼びが多いことが予想される。ただし、未応答の単独呼びに応答することで、交通量(単位時間に到着する乗客数)に対して輸送能力(単位時間に輸送できる乗客数)が不足すると、未応答呼びが増加するので、行先階合致呼び、出発階合致呼び又は乗降階合致呼びとして応答することで乗客1人当たりのサービス時間を削減でき、必要な輸送能力を回復することができる。言い換えると、交通量に合わせて自動的に、未応答の単独呼びに応答、一時的な輸送能力不足が発生、未応答呼びが複数発生、各種合致呼び(行先階合致呼び、乗降階合致呼び、出発階合致呼び)に応答、輸送能力が向上、交通量に対して一時的に輸送能力が過剰、未応答の単独呼びに応答、と適応して行くことになる。
輸送能力が問題になるのは、分担する交通量が多いAシステムであり、Lシステムで輸送能力が問題になることはない。従って、Lシステムでは、主として、未応答の単独呼びに応答することになる。また、Lシステムの各サービス階の交通量は均等と考えられ、セクター長をN階とすると、セクター内のi階が行先階である確率は1/Nであり、r人が行先階合致や出発階合致する確率は、(1/N)rとなる。
一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12の設置方法について、説明する。
まず、基準階の乗場の背面側に基準階以外の階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
次に、基準階の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次に、基準階以外の階の乗場の背面側に基準階を行先階とする乗客のための一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けて、該乗客はかごが到着したら該側の扉から乗車する。
さらに、基準階以外の階の乗場の正面側には一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12を設けない。
次の表は、本システムにおける各乗場の一般用行先階登録部11及び車椅子用行先階登録部12が、かごの背面側及び正面側のどちらに設置されているかを示したものである。
Figure 0005921012
図3は、車椅子用行先階登録部12によって登録された車椅子用行先階呼びに関する処理の例を示すフローチャートである。
Aから開始後(ステップ101)、車椅子用行先階登録部12によって車椅子用行先階呼びが登録された車椅子呼びがあるかどうかを判断する(ステップ102)。
もし、車椅子呼びがある場合は、判断結果は「YES」となり、車椅子輸送モードとなってステップ103へ進む。 一方、車椅子呼びがない場合は、判断結果は「NO」となり、Bへ進む(ステップ111)。
次に、乗降車検出部25によって、かご内に乗客がいるかどうかを判断する(ステップ103)。
もし、かご内に乗客がいた場合は、判断結果は「YES」となり、かご内にいる乗客の各行先階に移動して乗客全員を乗車順に降車させ(ステップ104)、空かごになってS105へ進む。このように、車椅子乗客は空かごに乗車するかたちになるので、かごが到着したにもかかわらず車椅子利用客が乗込むスペースがないというようなことや、到着したかごに乗車する前に中にいる乗客によって誤ってかごの扉が閉じられてしまい乗車できなくなるということはない。
一方、かご内に乗客がいなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S105へ進む。
そして、車椅子用行先階登録部12によって車椅子用行先階呼びが登録された車椅子乗客の出発階へ移動して、車椅子乗客を乗車案内部33によって案内してかごに乗車させる(ステップ105)。ただし、かごに乗車させる車椅子乗客は1名である。
次に、かごに乗車した車椅子乗客と出発階及び行先階が同じである車椅子乗客の同伴者などの一般乗客がいるかどうかを、車椅子用行先階呼びと出発階及び行先階が同じくする呼びが一般用行先階登録部11によって登録されているかどうかで判断する(ステップ106)。
もし、車椅子乗客と出発階及び行先階が同じ一般乗客がいた場合は、判断結果は「YES」となり、同一階で該一般乗客を乗車案内部33によって案内して乗客数が所定値未満の範囲内であれば乗車させ(ステップ107)、S108へ進む。
一方、車椅子乗客と出発階及び行先階が同じ一般乗客がいなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S108へ進む。
そして、号機制御部28によってかごを車椅子乗客の行先階に移動させ、行先階に移動後に車椅子乗客を降車案内部34によって案内して降車させる(ステップ108)。
次に、乗降車検出部25によって、かご内に一般乗客がいるかどうかを判断する(ステップ109)。
もし、かご内に一般乗客がいた場合は、判断結果は「YES」となり、降車案内部34によって案内してかご内にいる一般乗客を降車させ(ステップ110)、ステップ102に戻る。
一方、かご内に一般乗客がいなかった場合は、判断結果は「NO」となり、ステップ102に戻る。
車椅子輸送モードを終了すると一般輸送モードとなり、未応答の一般用行先階呼びに応答する。また、車椅子用行先階登録部12によって車椅子用行先階呼びが登録されて車椅子輸送モードに切り替わっている間、該呼びに応答したかごについて、群管理制御部15及び号機制御部28は他の車椅子用行先階登録部12によって登録された車椅子用行先階呼びには応答しない。つまり、一つのかごに車椅子乗客は一人のみ乗車させる。
図4は、一般用行先階登録部11によって登録された一般用行先階呼びに関する処理の例を示すフローチャートである。
Bから開始後(ステップ201)、かご内に一般乗客がおり、その一般乗客中の最後の乗客と行先階が同じである行先階合致呼びが一般用行先階登録部11によって登録されているかどうかを判断する(ステップ202)。
もし、最後の乗客と同じ行先階合致呼びがある場合は、判断結果は「YES」となり、同じ行先階合致呼びがなくなるまで連続して、各出発階に移動して乗客を人数が所定値未満の範囲内であれば乗客を乗車させ(ステップ203)、Aに戻る(ステップ217)。
一方、最後の乗客と同じ行先階合致呼びがない場合は、判断結果は「NO」となり、ステップ204へ進む。
次に、乗降車検出部25によって、かご内に一般乗客がいるかどうかを判断する(ステップ204)。
もし、かご内に乗客がいなかった場合は、判断結果は「NO」となり、S209へ進む。
一方、かご内に乗客がいた場合は、判断結果は「YES」となり、かご内にいる乗客中の最初の乗客の行先階に移動する(ステップ205)。言い換えると、一般用行先階登録部11によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがなく、かつ、かご内に一般乗客がいる場合は、号機制御部28によって該一般乗客の中で最初に乗車した一般乗客の行先階にかごを移動させる。
そして、その階から乗車する乗客がいるかどうかを、その階を出発階とする呼びが一般用行先階登録部11によって登録されているかどうで判断する(ステップ206)。
もし、その階から乗車する乗客がいる場合は、判断結果は「YES」となり、その階の乗降車客が同時に乗降車し(ステップ208)、Aに戻る(ステップ217)。ただし、かご内の乗客数は所定値未満の範囲内になるようにし、所定値以上になりそうな場合は情報出力部20により警告情報を出力して乗車を制限する。
一方、その階から乗車する乗客がいなかった場合は、判断結果は「NO」となり、その階で降車するかご内の乗客を降車させ(ステップ207)、Aに戻る(ステップ217)。
次に、かご内の一般乗客と行先階が同じである行先階合致呼びが一般用行先階登録部11によって登録されているかどうかを判断する(ステップ209)。
もし、かご内の一般乗客と同じ行先階合致呼びがある場合は、判断結果は「YES」となり、同じ行先階合致呼びがなくなるまで連続して、各出発階に移動して乗客を人数が所定値未満の範囲内であれば乗車させ(ステップ210)、Aに戻る(ステップ217)。なお、行先階が異なる行先階合致呼びが複数ある場合は、その中で待ち時間が最も長い行先階合致呼びに応答する。なお、該呼びが逆呼びであった場合にも応答する。
一方、かご内の一般乗客と同じ行先階合致呼びがない場合は、判断結果は「NO」となり、ステップ211へ進む。
次に、出発階が同じである出発階合致呼びが一般用行先階登録部11によって登録されているかどうかを判断する(ステップ211)。
もし、出発階合致呼びがある場合は、判断結果は「YES」となり、さらに、対象のエレベータシステムがAシステムであるかどうかを判断する(ステップ212)。なお、出発階が異なる出発階合致呼びが複数ある場合は、その中で待ち時間が最も長い出発階合致呼びに応答する。なお、該呼びが逆呼びであった場合にも応答する。
もし、Aシステムである場合は、判断結果は「YES」となり、出発階の下方順に各出発階へ移動して、出発階合致呼びの対象乗客を人数が所定値未満の範囲内であれば乗車させ(ステップ213)、Aに戻る(ステップ217)。
一方、エレベータシステムがAシステムでない場合は、判断結果は「NO」となり、待ち時間の長い順に各出発階へ移動して、出発階合致呼びの対象乗客を人数が所定値未満の範囲内であれば乗車させ(ステップ214)、Aに戻る(ステップ217)。
次に、一般用行先階登録部11によって登録されている未応答呼びがあるかどうかを判断する(ステップ215)。
もし、未応答の一般呼びがある場合は、判断結果は「YES」となり、待ち時間が最も長い未応答呼びの出発階に移動して対象の乗客を人数が所定値未満の範囲内であれば乗車させ(ステップ216)、Aに戻る(ステップ217)。
一方、未応答の一般呼びがない場合は、判断結果は「NO」となり、Aに戻る(ステップ217)。
次に、最小時間で呼びに応答するための呼び応答順序の例について、説明する。なお、呼びの応答に際し、必要な場合は順呼びだけでなく、逆呼びにも応答する。
出発階合致呼びの場合は、行先階が出発階に近い乗客から順に乗車させる。行先階が乗降階合致呼びの乗客は、行先階が行先階合致の乗客よりも先に乗車させる。呼びの出発階への応答を行先階への応答よりも先にする必要があるためである。出発階合致呼びが複数ある時は、現在階に近い出発階合致呼びの出発階から順に応答する。
乗降階合致呼びの場合は、前呼びの出発階→前呼びの行先階(後呼びの出発階)→後呼びの行先階の順に応答する。乗降階合致呼びが複数ある時は、現在階に近い前呼びの出発階から順に応答する。
行先階合致呼びの場合は、現在階に近い出発階から順に全ての出発階に応答し最後に行先階に応答する。行先階合致呼びが複数ある場合は、全ての出発階の中で現在階に最も近い出発階を含む行先階合致呼びから順に応答する。
乗合する呼びに1つまたは複数の単独呼びが含まれる場合について、説明する。
まず、1つの単独呼びが含まれる場合は、その出発階に移動して乗車させ、その後、行先階に移動して降車させる。
次に、2つの単独呼びが含まれる場合、L8の場合はセクター3→セクター1、セクター1→セクター3、セクター3→セクター2、セクター2→セクター3の呼びが割り当てられるので、例えば、13階→3階と5階→15階の呼びに応答する場合は、13階→3階の呼びに先に応答し、13階→3階→5階→15階と移動する。
M8の場合は、セクター3→セクター1、セクター1→基準階、基準階→セクター1、セクター1→セクター3、セクター2→セクター3、セクター3→セクター2の呼びが割り当てられるので、例えば、13階→3階と4階→1階と1階→5階と5階→15階の呼びに応答する場合は、13階→3階の呼び、4階→1階の呼び、1階→5階の呼び、5階→15階の呼びの順に応答し、13階→4階→3階→1階→5階→15階と移動する。
そして、L9の場合は、セクター4→セクター1、セクター1→セクター4、セクター4→セクター2、セクター2→セクター4の呼びが割り当てられるので、例えば、18階→3階と5階→19階の呼びに応答する場合は、18階→3階の呼びに先に応答し、18階→3階→5階→19階と移動する。
M9の場合は、セクター4→基準階、セクター4→セクター1、基準階→セクター4、セクター1→セクター4、セクター4→セクター2、セクター2→セクター4の呼びが割り当てられるので、例えば、18階→3階と5階→19階の呼びに応答する場合は、18階→3階の呼びに先に応答し、18階→3階→5階→19階と移動する。
その他の場合で2つの単独呼びが含まれる場合、サービス時間が短くなる順に応答する。例えばA階→B階、C階→D階の呼びに応答する場合は、(現在階→A階間の運転時間+A階→C階間の運転時間+C階→B階間の運転時間+B階→D階間の運転時間)≦(現在階→C階間の運転時間+C階→A階間の運転時間+A階→D階間の運転時間+D階→B階間の運転時間)であれば、A階→B階の呼びに先に応答し、現在階→A階→C階→B階→D階と移動する。そうでなければ、C階→D階の呼びに先に応答し、現在階→C階→A階→D階→B階と移動する。ここで、運転時間は階間の走行時間と戸開閉時間の合計時間である。
本実施例による効果について、説明する。
第1に、かごには乗降用の扉が前後に2つ設けられており降車案内部34は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、一般乗客及び車椅子乗客はかご内で方向転換することなく降車することができ、乗車後のかご内での方向転換が不要であることから車椅子乗客を含む乗客の乗降に際して混乱が生じないため、乗客の乗降時間の短縮、平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
第2に、号機制御部28は乗客の乗車順に行先階に移動して該乗客を降車させるように制御し、降車案内部34は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、乗客はかご内で並んでいる順番で降車することが可能であることから、かごが行先階で停止した際に降車側の扉の奥側から降車する乗客のために、降車側の扉の手前側にいる乗客がかごから一旦降車して再度乗車するというような手間を省けるだけでなく、車椅子乗客を含む乗客が降車する際にかご内で他の階で降車する乗客をかき分けることなく降車でき、乗客の降車に際して混乱が生じないため、乗客の降車時間の短縮、エレベータの平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
第3に、かごには乗降用の扉が前後に2つ設けられており降車案内部34は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、乗車した車椅子乗客がかご内で方向転換することなく降車することができ、かごの床面積を小さくできるため、電動機を小型化できることにより省エネになるという効果が発生する。また、昇降路断面積が小さくなるので建物のレンタブル比が向上するという効果もある。
第4に、かごには乗降用の扉が前後に2つ設けられており降車案内部34は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、一般乗客及び車椅子乗客はかご内で方向転換することなく降車することができ、高齢者などで杖やシルバーカーを使用している乗客によるかご内での方向転換を原因とする転倒事故を防止することができるという効果が発生する。
第5に、かごには乗降用の扉が前後に2つ設けられており降車案内部34は乗客が乗車した扉とは別の扉から該乗客が降車するように案内するので、利用者は自分が降車側の扉に徐々に近づくことにより、自分がエレベータによるサービスを受けているということを直感的に感じていずれエレベータが自分の行先階に到着すると安心して乗車していることができる。自分が降車側の扉に徐々に近づきながら、降車側の扉に一番近い乗客が次にサービスを受ける者であり、降車側の扉に近いということは自分が降車する順番が近いということをセレコレの場合よりも直感的に感じながら安心して乗車することができるという効果が発生する。
第6に、車椅子用行先階登録部12によって登録された呼びに応答する場合、号機制御部28は該呼びに応答するかご内の乗客全員を降車させた後に該呼びの出発階に移動して乗車案内部33によって車椅子乗客を乗車させるため、車椅子乗客は空かごに乗車するので、かごが到着したにもかかわらず車椅子利用客が乗込むスペースがないということや、到着したかごに乗車する前に中にいる乗客によって誤ってかごの扉が閉じられてしまい乗車できなくなるということはないという効果が発生する。
第7に、呼び割当部19が必要に応じて順呼びだけでなく逆呼びも割り当てながらエレベータの運転を行うので、エレベータの平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
第8に、一般用行先階登録部11によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがあり該呼びに応答する場合、号機制御部28によって該呼びの一般乗客が連続して乗車するようにかごを移動させるので、同じ行先階へ行く乗客がかご内でまとまることができ、該行先階に一度停止すれば該行先階で降車する乗客がまとまって一度に降車することができることから乗客の降車時間の短縮、エレベータの平均一周時間の短縮、乗客の平均待ち時間の短縮などの効果が発生する。
11 一般用行先階登録部
12 車椅子用行先階登録部
13、24 運転休止検出部
14、27 通信部
15 群管理制御部
16、29 記憶部
17、30 計時部
18 セクター分割部
19 呼び割当部
20 情報出力部
21 かご位置検出部
22 かご方向検出部
23 かご速度検出部
25 乗降車検出部
26 荷重検出部
28 号機制御部
31 駆動部
32 制動部
33 乗車案内部
34 降車案内部


Claims (11)

  1. 各群が群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されているエレベータシステムであって、
    前記号機のかごには乗客の乗降用扉が前後に2つ設けられており、
    前記群管理制御装置は、
    前記乗客の内の車椅子乗客が行先階を登録するために乗場に設置される車椅子用行先階登録手段と、
    前記乗客の内の車椅子以外の一般乗客が行先階を登録するために乗場に設置される一般用行先階登録手段と、
    各かごに所定の呼びを割り当てる呼び割当手段を備え、
    前記呼び割当手段は移動方向とは逆方向の呼びを前記かごに割り当てる場合があり、
    前記号機制御装置は、
    前記乗客が乗車する際は乗車した扉とは別の扉の方へ順に詰めるように行先階毎に乗車を案内する乗車案内手段と、
    前記乗客の乗車順にその行先階へ前記かごを移動させる号機制御手段と、
    前記乗客の行先階で前記乗客を乗車した扉とは別の扉から降車させるように案内する降車案内手段を備え、
    前記乗客が乗車した際の体の向きを変えることなく前進して行先階で降車でき、該階で降車する乗客の前には該階では降車しない他の乗客がいないようにしたことを特徴とするエレベータシステム。
  2. 前記群管理制御装置は、
    さらに前記各群が分担する交通を相補的な2つのグループに分けて各グループに応答する応答フェーズを設け、前記2台の号機がそれぞれの応答フェーズを交互に分担して未応答呼びが無くなり乗客の輸送が完了するまで前記分担を繰り返す群管理制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  3. 前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合、前記号機制御手段は該呼びに応答するかご内の乗客全員を降車させた後に該呼びの出発階に移動して前記乗車案内手段によって車椅子乗客を乗車させることを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータシステム。
  4. 前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合に該呼びと出発階及び行先階が同じ一般乗客がいた際は、前記乗車案内手段によって該呼びの車椅子乗客を乗車させた後に該一般乗客を乗車させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のエレベータシステム。
  5. 前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びに応答している場合、前記呼び割当手段は該呼びに応答したかごに他の前記車椅子用行先階登録手段によって登録された呼びを割り当てないことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のエレベータシステム。
  6. 前記一般用行先階登録手段によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがあり該呼びに応答する場合、前記号機制御手段によって該呼びの一般乗客が連続して乗車するようにかごを移動させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のエレベータシステム。
  7. 前記一般用行先階登録手段によって登録された行先階が一致する呼びの組み合わせがなく、かつ、かご内に一般乗客がいる場合、前記号機制御手段によって該一般乗客の中で最初に乗車した一般乗客の行先階にかごを移動させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のエレベータシステム。
  8. 一方の呼びの行先階と他方の呼びの出発階が同一階である乗降階が合致する前記一般用行先階登録手段によって登録された呼びに応答する場合、該乗降階において前記降車案内手段及び前記乗車案内手段によって降車と乗車を別の扉から同時に行うように案内することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のエレベータシステム。
  9. 複数の階床間を就役する隣り合う2台のエレベータを1組として、前記群管理制御手段及び前記号機制御手段は前記の1組ないし複数組のエレベータを制御し、
    前記車椅子用行先階登録手段及び一般用行先階登録手段は前記2台のエレベータの乗降用扉の間に設置されていることを特徴とする請求項2に記載のエレベータシステム。
  10. 前記エレベータシステムは、建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当する群管理制御システム及び前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する群管理制御システムであって、
    前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、
    前記建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通を担当する前記群管理制御装置、並びに、前記建物の基準階以外の階間のエレベータの交通を担当し、前記建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する基準階への呼びを含まない呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれていないことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のエレベータシステム。
  11. 前記エレベータシステムは、建物の基準階と基準階以外の階との間のエレベータの交通と基準階以外の階間のエレベータの交通とを担当する群管理制御システムであって、
    前記各群は群管理制御装置と複数の階床間を就役するそれぞれに号機制御装置が設置されている2台の号機のエレベータで構成されており、
    前記建物の基準階以外のサービス階床を2セクターに分割する場合は全ての呼びを2分割して2群に分担させ、3セクターに分割する場合は全ての呼びを3分割して3群に分担させ、4セクターに分割する場合は全ての呼びを4分割して4群に分担させ、それぞれの群が分担する呼びに応答しながら運転する2台のエレベータを群管理制御するための群管理制御装置が設置されているタイプの異なる群のエレベータを制御するシステムであり、
    前記のそれぞれの群が分担する呼びには基準階への呼びが含まれていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のエレベータシステム。
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