JP2014172695A - エレベータ群管理制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術においては、例えば、カゴ毎、階床毎に不停止階が切り替え可能である場合であっても円滑に運行が行われることが望まれる。
【解決手段】実施形態のエレベータ群管理制御装置は、カゴ呼び不停止階を切り替える制御と、カゴ呼び不停止階が設定されたカゴのカゴ呼び登録装置の機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替える制御と、カゴ呼び登録装置の機能が乗継ぎ呼び登録機能である際に当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御と、乗継ぎ呼びがなされた際に、当該乗継ぎ呼びがなされた乗継ぎ元のカゴに対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ及び乗継ぎ階の組み合わせを選定し、乗継ぎ元のカゴを当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴを当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御とを実行可能である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、エレベータ群管理制御装置に関する。
従来、エレベータの制御装置として、例えば、エレベータ群の複数のカゴの状態に応じて、当該複数のカゴから、乗場からの乗場呼びに応答するカゴを割り当てる群管理制御を実行するエレベータ群管理制御装置が知られている。このようなエレベータ群管理制御装置は、カゴが停止不能な不停止階が設定される場合がある。
特開2006−143456号公報
ところで、従来技術においては、例えば、カゴ毎、階床毎に不停止階が切り替え可能である場合であっても円滑に運行が行われることが望まれる。
実施形態のエレベータ群管理制御装置は、エレベータ群の複数のカゴの状態に応じて、当該複数のカゴから、前記エレベータ群の乗場からの乗場呼びに応答するカゴを割り当てる制御を実行する。エレベータ群管理制御装置は、カゴ毎、階床毎に、停止不能なカゴ呼び不停止階を切り替える制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記カゴ呼び不停止階が設定されたカゴのカゴ呼び登録装置の機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替える制御を実行可能である。通常カゴ呼び登録機能は、全ての階床をそれぞれ目的階とするカゴ呼びを登録可能とする。乗継ぎ呼び登録機能は、前記カゴ呼び不停止階を目的階とし当該カゴ呼び不停止階が設定された乗継ぎ元のカゴを乗継ぎ階へ向かわせると共に当該カゴ呼び不停止階に停止可能な乗継ぎ先のカゴを前記乗継ぎ階へ呼び寄せる乗継ぎ呼びを登録可能とする。エレベータ群管理制御装置は、前記カゴ呼び登録装置の機能が前記乗継ぎ呼び登録機能である際に当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記乗継ぎ呼びがなされた際に、当該乗継ぎ呼びがなされた前記乗継ぎ元のカゴに対して、同着、又は、遅れて到着可能である前記乗継ぎ先のカゴ及び前記乗継ぎ階の組み合わせを選定する制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記乗継ぎ元のカゴを当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴを当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御を実行可能である。
図1は、実施形態1に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、実施形態1に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。 図3は、実施形態1に係る群管理制御装置における登録機能切替制御の一例を説明するフローチャートである。 図4は、実施形態1に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。 図5は、実施形態2に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図6は、実施形態2に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。 図7は、実施形態2に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。 図8は、実施形態3に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図9は、実施形態3に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。 図10は、実施形態3に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。 図11は、実施形態4に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図12は、実施形態4に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。 図13は、実施形態4に係る群管理制御装置における低混雑度エレベータ選出処理の一例を説明するフローチャートである。 図14は、実施形態4に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、実施形態1に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。図3は、実施形態1に係る群管理制御装置における登録機能切替制御の一例を説明するフローチャートである。図4は、実施形態1に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態のエレベータ群管理制御装置としての群管理制御装置1は、エレベータ群(エレベータシステム)2を群管理し効率的な運行サービスを行うものである。群管理制御装置1は、複数台のエレベータ3によって、複数の階床に対してサービス可能とするものである。本実施形態の群管理制御装置1は、典型的には、号機毎、階床毎にカゴ呼び不停止が適用されるエレベータ群2の群管理を行う。群管理制御装置1は、典型的には、エレベータ群2の複数のカゴ4の状態に応じて、当該複数のカゴ4から、エレベータ群2の乗場5からの乗場呼びに応答するカゴ4を割り当てる制御を実行する。群管理制御装置1は、例えば、エレベータ群2の複数のカゴ4のなかでの輸送効率上、上記乗場呼びを登録した階床へ応答するのに最適なカゴ4を1台選定し、その最適号機に乗場呼びのあった階床への停止を割り当てる。
ここでは、エレベータ群2は、A号機からC号機までの複数のエレベータ3からなり、複数のカゴ4がそれぞれ昇降路を昇降することで複数の階床(図2では1F〜8F)に対して運行サービスを行う。なお、以下の説明では、エレベータ群2は、A号機からC号機の3つのエレベータ3を備えるものとして説明するが、これに限らず、4つ以上を備えるものであってもよい。また、運行サービスの対象階床も1F〜8Fに限られない。また、以下の説明では、A号機からC号機の3つのエレベータ3は、特に断りのない限り、単にエレベータ3として説明する。
各エレベータ3は、それぞれ、乗客を乗せるカゴ4、乗客が乗降する乗場5、乗場呼び登録装置6等を含んで構成される。エレベータ3は、群管理制御装置1の単体制御部7によって各部の駆動が制御されてカゴ4が昇降路内を昇降することで、任意の目的階に移動することができる。各単体制御部7は、群管理制御装置1の一部を構成している。
カゴ4は、メインロープが接続され、建造物の鉛直方向に沿って設けられる昇降路内に配置され、この昇降路を昇降可能なものである。カゴ4は、当該カゴ4に対応して設けられる巻上機のシーブに巻き掛けられたメインロープを介してカウンタウェイトと連結されており、巻上機の駆動によるシーブの回転に伴い、カウンタウェイトとともに互いに上下反対方向に昇降する。各カゴ4は、カゴ呼び登録装置4a、スピーカ4b、表示モニタ4c等を含んで構成される。カゴ呼び登録装置4aは、各カゴ4内にそれぞれ設けられる。カゴ呼び登録装置4aは、利用者が目的階を登録するためのものである。カゴ呼び登録装置4aは、典型的には、利用者の操作に応じてカゴ呼びを登録可能とする。カゴ呼び登録装置4aは、目的階を表す複数の押しボタン、あるいは、これらを表示するタッチパネル等を含んで構成される。スピーカ4b、及び、表示モニタ4cは、利用者に対してエレベータ3の運行に関する種々の情報を案内するための案内装置である。スピーカ4bは、音声情報を出力する。表示モニタ4cは、画像情報を出力する。
乗場5は、カゴ4が着床可能な各エレベータ停止階床に設けられる。
乗場呼び登録装置6は、例えば、カゴ4が着床可能な各エレベータ停止階床の各乗場5の扉8の近傍にそれぞれ設けられる。乗場呼び登録装置6は、利用者がカゴ4を呼ぶためのものである。乗場呼び登録装置6は、典型的には、利用者による操作に応じて乗場呼びを登録可能とする。乗場呼び登録装置6は、上方向や下方向を表す複数の押しボタン、あるいは、これらを表示するタッチパネル等を含んで構成される。
そして、本実施形態の群管理制御装置1は、通常の形式の双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、バックアップRAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を備えている。ROM(Read Only Memory)は、所定の制御プログラム等を予め記憶している。RAM(Random Access Memory)は、CPUの演算結果を一時記憶する。バックアップRAMは、予め用意されたマップデータ、エレベータ3の仕様等の情報を記憶する。
群管理制御装置1は、各々のエレベータ3の動作を個別に制御する単体制御部7、エレベータ群2の群管理制御を行う群管理制御部9、カゴ呼び不停止切替装置10等を含んで構成される。単体制御部7は、各エレベータ3の種々のセンサ、検出器や巻上機、カゴ4のカゴ呼び登録装置4a、スピーカ4b、表示モニタ4c、乗場呼び登録装置6等のエレベータ3の各部と電気的に接続され、エレベータ3単体の各部の動作を統括的に制御する。単体制御部7は、例えば、カゴ呼び登録装置4a、乗場呼び登録装置6への利用者からの操作入力に応じて、巻上機の駆動を制御し、カゴ4を呼び登録に応じた指定の目的階に移動させる。群管理制御部9は、複数のエレベータ3の各単体制御部7と相互に検出信号や駆動信号、制御指令等の情報の通信、授受を行い、エレベータ群2を群管理する。カゴ呼び不停止切替装置10は、係員等の操作に応じてエレベータ3毎、階床毎にカゴ呼び不停止信号の入/切の切り替えを可能とする。
上記のように構成される各エレベータ3は、利用者によりカゴ4のカゴ呼び登録装置4a、乗場呼び登録装置6等を介してカゴ4の呼び操作が行われた場合に、下記のように動作する。すなわち、各エレベータ3は、カゴ呼び登録装置4a、乗場呼び登録装置6から単体制御部7にこれに応じたカゴ呼び登録信号、乗場呼び登録信号が入力される。そして、各エレベータ3は、単体制御部7がこの呼び登録信号に応じてカゴ4のカゴ呼び登録、乗場呼び登録を行う。群管理制御部9は、例えば、各エレベータ3の複数のカゴ4から、各カゴ4の状態に応じて乗場5からの乗場呼び登録に応答する最適なカゴ4を割り当てる群管理制御を実行する。群管理制御部9は、各エレベータ3、各カゴ4の状態に基づいて、発生した呼びに対して所定の評価演算を行う。群管理制御部9は、例えば、カゴ呼び登録信号、乗場呼び登録信号、種々のセンサ、検出器からの出力、カゴ4の現在位置及び移動方向(昇降方向)、これから発生すると予測される乗場呼び、カゴ呼び、予測される行先階等に基づいて、上記評価演算を行う。そして、群管理制御部9は、この所定の評価演算に応じて、輸送効率上、各カゴ4が合理的に移動しながらそれぞれの呼びに最適に応答するように、カゴ4の着床順序等を定めて各呼びに応答するカゴ4を割り当てて、応答カゴ4を決定する割当処理を行う。そして、群管理制御部9は、複数のカゴ4の運行を効率的に割り振り、エレベータ群2全体として効率的な運行サービスを行う。単体制御部7は、このカゴ呼び登録信号、乗場呼び登録信号、種々のセンサ、検出器からの出力、カゴ4の現在の移動方向(昇降方向)等に基づいた群管理制御部9からの割り当てに応じて、巻上機を駆動制御し、カゴ4を目的の階床へと移動させる。これにより、各エレベータ3は、カゴ4が昇降路内を鉛直方向上下に昇降移動し、任意の目的階の乗場5に移動する。そして、各エレベータ3は、カゴ4が目的階の乗場5に着床し、所定の着床位置に着床したことが検出されると、その後、単体制御部7が扉8を開放する。これにより、乗場5で待機している利用者は、カゴ4内に乗り込むことが可能となり、また、カゴ4内の利用者は乗場5に降りることが可能となる。
ところで、本実施形態の群管理制御装置1は、複数のエレベータ3を有する群管理制御内において、号機毎、階床毎のカゴ呼び不停止機能を有する。群管理制御装置1は、群管理制御内のいずれかの号機のいずれかの階床がカゴ呼び不停止階に設定された場合、群管理制御内のある特定の号機にしかサービスができないカゴ呼び不停止階が生じる場合がある。また、群管理制御装置1は、群管理制御内において、上記のように乗場呼びが登録された場合、その時点では、利用者の目的階までは把握できない。そして、当該乗場呼びに対して割り当てられ応答する号機は、上述したように群管理制御内での輸送効率上、上記乗場呼びを登録した階床へ応答するのに最適な号機となる。このとき、この割当てられた最適号機が上記カゴ呼び不停止階へサービスできる号機とは限らない。このため、上記利用者の目的階が上記カゴ呼び不停止階であった場合には、例えば、上記カゴ呼び不停止階に向かっている途中の階床で降車し、当該乗継ぎ階で再度乗場呼びを登録し、他の号機に乗り換える必要が生じるおそれがある。あるいは、上記利用者のいる階床で上記カゴ呼び不停止階へサービス可能な他の号機に割り当てが出力されるまで乗場呼びを登録し直す必要が生じるおそれがある。さらに、複数のエレベータ3を有する群管理制御内のシステムによっては、上記カゴ呼び不停止階を切り替え可能な場合がある。本実施形態の群管理制御装置1は、典型的には、上述したカゴ呼び不停止切替装置10を介して係員等の操作に応じてカゴ4毎、階床毎に、停止不能なカゴ呼び不停止階を切り替える制御を実行可能である。ここで、カゴ呼び不停止階は、典型的には、カゴ4がカゴ呼びによって停止することができない階床であり、例えば、低層階/高層階等のサービス対象階床のゾーニングや各階床のセキュリティ関係等に応じて任意に設定されるものである。そして、群管理制御装置1は、上記のようにカゴ4毎、階床毎にカゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を適切に群管理しカゴ呼び不停止階に対しても円滑に運行が行われることが望まれる。
そこで、本実施形態の群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止階が設定されたカゴ4のカゴ呼び登録装置4aの機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替える制御を実行可能である。ここで、通常カゴ呼び登録機能とは、全ての階床をそれぞれ目的階とするカゴ呼びを登録可能とする機能である。一方、乗継ぎ呼び登録機能とは、カゴ呼び不停止階を目的階とし当該カゴ呼び不停止階が設定された乗継ぎ元のカゴ4を乗継ぎ階へ向かわせると共に当該カゴ呼び不停止階に停止可能な乗継ぎ先のカゴ4を乗継ぎ階へ呼び寄せる乗継ぎ呼びを登録可能とする機能である。さらに、群管理制御装置1は、カゴ呼び登録装置4aの機能が乗継ぎ呼び登録機能である際に、スピーカ4b、表示モニタ4c等を介して当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御を実行可能である。そして、群管理制御装置1は、典型的には、乗継ぎ呼び登録機能で作動中のカゴ呼び登録装置4aを介して乗継ぎ呼びがなされた際に、下記のような制御を実行可能である。すなわち、群管理制御装置1は、当該乗継ぎ呼びがなされた乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する。そして、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4を当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴ4を当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御を実行可能である。これにより、群管理制御装置1は、カゴ4毎、階床毎にカゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができるようにしている。
ここでは、本実施形態の群管理制御装置1は、さらに、乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定した後に、乗継ぎ元のカゴ4、又は、乗継ぎ先のカゴ4において新規の乗場呼びに対する応答が割り当てられた場合に、下記の制御を実行可能である。すなわち、群管理制御装置1は、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴ4を再選定する制御を実行可能である。同様に、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4、又は、乗継ぎ先のカゴ4において新規のカゴ呼びが登緑された場合に、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴ4を再選定する制御を実行可能である。また、群管理制御装置1は、さらに、乗継ぎ元のカゴ4において、スピーカ4b、表示モニタ4c等を介して、選定された乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階を案内する制御を実行可能である。
具体的には、群管理制御装置1は、図1に示すように、各単体制御部7に、それぞれ機能概念的に、カゴ呼び登録部7a、乗継ぎ呼び登録部7b、登録機能切替案内出力部7c、割当て受信部7d、カゴ呼び不停止制御部7e、エレベータ情報出力部7f、乗継ぎ案内出力部7g、乗場呼び登録部7h、カゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iが設けられる。また、群管理制御装置1は、群管理制御部9に、機能概念的に、割当て制御部9a、登録機能切替制御部9b、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9d、乗継ぎ選定処理再実行部9e等が設けられている。
カゴ呼び登録部7aは、利用者によるカゴ呼び登録装置4aを介した操作に応じて、カゴ呼びを登録するものである。カゴ呼び登録部7aは、カゴ呼び登録装置4aが通常カゴ呼び登録機能で作動中である際に各目的階のボタン/タッチパネルが操作された場合に、自号機へ当該目的階に応じたカゴ呼び(通常カゴ呼び)を登録する。また、カゴ呼び登録部7aは、カゴ呼び登録装置4aが乗継ぎ呼び登録機能で作動中である際にカゴ呼び不停止階以外の目的階のボタン/タッチパネルが操作された場合に、自号機へ当該目的階に応じたカゴ呼び(通常カゴ呼び)を登録する。カゴ呼び登録部7aは、例えば、後述の登録機能切替制御部9bからの信号に応じて各ボタン/タッチパネルの有効/無効、点灯/消灯等が切り替えられる。
乗継ぎ呼び登録部7bは、カゴ呼び登録装置4aが乗継ぎ呼び登録機能で作動中である際に、利用者によるカゴ呼び登録装置4aを介した操作に応じて、乗継ぎ呼びを登録するものである。乗継ぎ呼び登録部7bは、カゴ呼び登録装置4aが乗継ぎ呼び登録機能で作動中である際にカゴ呼び不停止階のボタン/タッチパネルが操作された場合に、当該カゴ呼び不停止階に応じた乗継ぎ呼びを登録する。乗継ぎ呼び登録部7bは、登録された乗継ぎ呼びに応じた乗継ぎ呼び登録信号を乗継ぎ選定処理実行部9cに送信する。乗継ぎ呼び登録部7bは、例えば、後述の登録機能切替制御部9bからの信号に応じて各ボタン/タッチパネルの有効/無効、点灯/消灯等が切り替えられる。
登録機能切替案内出力部7cは、スピーカ4b、表示モニタ4c等を介して、カゴ呼び登録装置4aの登録機能の切り替えに関する案内を出力するものである。登録機能切替案内出力部7cは、カゴ呼び登録装置4aの機能が乗継ぎ呼び登録機能である際に、スピーカ4b、表示モニタ4c等を介して当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する。登録機能切替案内出力部7cは、例えば、後述の登録機能切替制御部9bにより、カゴ呼び登録装置4aがカゴ呼び登録部7aによる通常カゴ呼び登録機能から、乗継ぎ呼び登録部7bによる乗継ぎ呼び登録機能へ切り替えがなされた際に、下記のような案内を出力する。すなわちこの場合、登録機能切替案内出力部7cは、登録機能切替制御部9bからの信号に応じて当該切り替えがなされたことを利用者に認識させるための案内を出力する。登録機能切替案内出力部7cは、例えば、切替案内情報として、「現在、○○階が不停止階であるため、乗継ぎ呼び登録機能が作動中です。」等の案内を出力する。またこの場合、登録機能切替案内出力部7cは、カゴ呼び登録装置4aにおいて、乗継ぎ呼び登録機能が有効となっているボタン/タッチパネルと、通常カゴ呼び登録機能が有効となっているボタン/タッチパネルとの表示態様を、相違させるようにしてもよい。この場合、登録機能切替案内出力部7cは、例えば、色や点灯/点滅状態を異ならせるようにしてもよい。さらに、登録機能切替案内出力部7cは、例えば、「他のエレベータを乗継いで○○階に向うことができます。」等の案内をあわせて出力してもよい。この結果、この群管理制御装置1は、利用者に対して、カゴ呼び不停止階の切り替えに応じてカゴ呼び登録装置4aの登録機能が切り替わったことを認識させることができる。
割当て受信部7dは、後述の割当て制御部9aから乗場呼び等に対する応答の割り当てに応じた割当信号を受信し、当該割当信号に応じて自号機のカゴ4の駆動を制御するものである。
カゴ呼び不停止制御部7eは、係員等によるカゴ呼び不停止切替装置10の操作に応じて、当該カゴ呼び不停止切替装置10からカゴ呼び不停止信号を受信するものである。カゴ呼び不停止制御部7eは、カゴ呼び不停止信号に基づいて、自号機に設定されたカゴ呼び不停止階に応じて、自号機のカゴ呼び不停止を制御するものである。
エレベータ情報出力部7fは、自号機情報信号を割当て制御部9a、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eに送信するものである。自号機情報信号は、例えば、自号機のカゴ4の現在位置、走行方向、荷重等のエレベータ情報やカゴ呼び登録部7aによって登録されたカゴ呼びの状況等を含む自号機情報に応じた信号である。
乗継ぎ案内出力部7gは、スピーカ4b、表示モニタ4c等を介して、乗継ぎに関する案内を出力するものである。乗継ぎ案内出力部7gは、後述の乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eにより選定された乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階に関する乗継ぎ先信号を受信する。乗継ぎ案内出力部7gは、受信した乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ呼び登録部7bにより乗継ぎ呼びが登録されたエレベータ3のカゴ4、すなわち、乗継ぎ元のカゴ4に、乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階に関する案内を出力する。乗継ぎ案内出力部7gは、例えば、乗継ぎ先案内情報として、「○○階で○○号機に乗り継いでください。」等の案内を出力する。
乗場呼び登録部7hは、利用者による乗場呼び登録装置6を介した操作に応じて、乗場呼びを登録するものである。乗場呼び登録部7hは、上方向、又は、下方向のボタン/タッチパネルが操作された場合に、当該乗場5における所定方向の乗場呼びを登録する。乗場呼び登録部7hは、登録された乗場呼びに応じた乗場呼び登録信号を割当て制御部9aに送信する。
カゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iは、カゴ呼び不停止制御部7eによりカゴ呼び不停止階が設定された後、自号機における階床毎のカゴ呼び不停止階情報に関するアンサーバック信号を各部に送信する。カゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iは、登録機能切替制御部9b、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eに当該アンサーバック信号を送信する。
割当て制御部9aは、各部から送信される各種信号に応じて、乗場呼び登録装置6を介して乗場呼び登録部7hにより乗場呼びが登録されると、上述のように、各々のエレベータ3の状態よりエレベータの評価値を算出するものである。そして、割当て制御部9aは、算出した評価値等に基づいて当該登録された乗場呼びに応答する最適なカゴ4を決定し割り当てを出力する。割当て制御部9aは、例えば、各号機に既に割り当てられた乗場呼び、各エレベータ情報出力部7fから受信したカゴ呼び登録状況を含む各号機の運転情報等に基づいて、乗場呼びが登録された階床への各号機の予測到着時間を算出する。そして、割当て制御部9aは、当該予測到着時問から最も群管理制御内での運転効率が良い(例えば、予測到着時間が最も短い)号機を選定する。そして、割当て制御部9aは、割り当てられた号機の割当て受信部7dに、乗場呼びが登録された階床への停止を要求する割当信号を出力する。また、割当て制御部9aは、各号機に応じた割当信号を乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eにも送信する。
登録機能切替制御部9bは、カゴ呼び不停止制御部7eにより各エレベータ3の所定の階床がカゴ呼び不停止階となった際にカゴ呼び登録装置4aの機能の切替処理を行う。ここでは、登録機能切替制御部9bは、当該群管理制御内に当該カゴ呼び不停止階へサービス可能な他のエレベータ3が存在すると判断した場合に下記のようなカゴ呼び登録装置4aの機能の切替処理を行う。すなわち、登録機能切替制御部9bは、当該カゴ呼び不停止階が設定されたカゴ4のカゴ呼び登録部7aに対して、カゴ呼び登録装置4aの当該カゴ呼び不停止階に応じたボタン/タッチパネルを介したカゴ呼び(通常カゴ呼び)を無効にする切替信号を送信する。これにより、登録機能切替制御部9bは、当該カゴ呼び不停止階のカゴ呼び(通常カゴ呼び)を無効にする。その後、登録機能切替制御部9bは、当該カゴ呼び不停止階が設定されたカゴ4の乗継ぎ呼び登録部7bに対して、カゴ呼び登録装置4aの当該カゴ呼び不停止階に応じたボタン/タッチパネルを介した乗継ぎ呼びを有効にする切替信号を送信する。これにより、登録機能切替制御部9bは、当該カゴ呼び不停止階の乗継ぎ呼びを有効にする。つまり、登録機能切替制御部9bは、カゴ呼び登録装置4aにおいて、カゴ呼び不停止階に応じたボタン/タッチパネルの機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替える。登録機能切替制御部9bは、それ以外のボタン/タッチパネルの機能は、通常カゴ呼び登録機能のまま維持する。登録機能切替制御部9bは、例えば、カゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iから受信したアンサーバック信号等に基づいて、上記のようなカゴ呼び登録装置4aの機能の切り替えを行う。
ここで、図2を例に挙げて説明する。図2は、A号機の4Fがカゴ呼び不停止切替装置10によってカゴ呼び不停止階11に設定されており、A号機の4F以外の階床と、B号機、C号機の全階床が停止可能階に設定されている状態を示している。なおここでは、後述の説明を容易にするため、A〜C号機の各号機にはカゴ呼び登録、及び、乗場呼びの割り当てがなく、無方向待機している状態を示しているものとする。
例えば、登録機能切替制御部9bは、同一群管理制御内の他の号機であるB号機、C号機がカゴ呼び不停止階(4F)11に停止可能に設定されていると判断した場合、下記のような信号をカゴ呼び登録部7a、乗継ぎ呼び登録部7bに送信する。すなわち、登録機能切替制御部9bは、カゴ呼び不停止階11を有するA号機のカゴ呼び登録装置4aを介した当該カゴ呼び不停止階(4F)11のカゴ呼びの機能を無効とし、当該カゴ呼び不停止階(4F)11の乗継ぎ呼びの機能を有効とする信号を送信する。これにより、登録機能切替制御部9bは、カゴ呼び不停止階11を有する号機(A号機)のカゴ4内のカゴ呼び登録装置4aの機能を切り替える。そして、登録機能切替制御部9bは、上述したように、登録機能が切り替えられたカゴ呼び登録装置4aを有する号機(A号機)の登録機能切替案内出力部7cへ切替信号を送信する。これにより、登録機能切替案内出力部7cは、登録機能切替制御部9bから受信した切替信号に基づいて、当該切り替えられた号機のスピーカ4b、表示モニタ4cへ切替案内情報を出力する。すなわち、登録機能切替案内出力部7cは、当該号機(A号機)のカゴ呼び登録装置4aが通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替えられたことを利用者に認識させるための切替案内情報を出力する。
乗継ぎ選定処理実行部9cは、各部から送信される各種信号に応じて、乗継ぎ呼びがなされた乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定するものである。乗継ぎ選定処理実行部9cは、例えば、乗継ぎ呼び登録部7bにより乗継ぎ呼びが登録されると、乗継ぎ元予測到着時間と、乗継ぎ先予測到着時間とを算出する。ここで、乗継ぎ元予測到着時間とは、当該乗継ぎ呼びが登録された号機の停止可能な各階床への予測到着時間である。乗継ぎ先予測到着時間とは、カゴ呼び不停止階へサービス可能な他の号機の当該停止可能な各階床への予測到着時間である。そして、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ呼びが登録されたエレベータ3の乗継ぎ元のカゴ4よりも、乗継ぎ階への到着が遅くなる、もしくは、同着となるような乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせのうち、下記のような組み合わせを選定する。すなわち、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間との差が最小となる乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する。
例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cは、図2に示す状態から、A号機において4Fの乗継ぎ呼びが登録された場合、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間とを算出する。この場合、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元予測到着時間として、乗継ぎ呼びが登録された号機(A号機)が停止可能な各階床、ここでは、1F〜3F、5F〜8Fへの各乗継ぎ元予測到着時間を算出する。また、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ先予測到着時間として、カゴ呼び不停止階11ヘサービス可能な号機(B、C号機)それぞれにおいて、停止可能な各階床、ここでは、1F〜8Fへの各乗継ぎ先予測到着時間を算出する。そして、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元の号機よりも、乗継ぎ先号機のほうが乗継ぎ階への到着が遅くなる、もしくは同着となるような乗継ぎ階と乗継ぎ先号機の組み合わせであって、下記のような組み合わせを選定する。すなわち、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間との差が最小となる乗継ぎ階と乗継ぎ先号機(B又はC号機)の組み合わせを選定する。例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cは、図2に示す状態から、A号機の4F乗継ぎ呼びが登録された場合、乗継ぎ階として3F、最適な乗継ぎ先号機としてB号機を選定する。
なお、乗継ぎ選定処理実行部9cは、上記のように最適な乗継ぎ先号機のカゴ4を選択する際には、各カゴ4の移動方向、目的階の位置等を踏まえて、乗継ぎ階の候補とする階床に優先順位を設定してもよい。例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元のカゴ4の現在位置と目的階との間の階床を乗継ぎ階の第1候補とし、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間との差が最小となる乗継ぎ階を最適な乗継ぎ階として選定するようにしてもよい。この場合、乗継ぎ選定処理実行部9cは、例えば、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間との差が所定時間以内となる乗継ぎ階がみつからない場合には、次の候補として、例えば、目的階より離間した側の階床を乗継ぎ階の第2候補としてもよい。同様に、乗継ぎ選定処理実行部9cは、この場合でも最適な乗継ぎ階がみつからない場合には、次の候補として、例えば、乗継ぎ元のカゴ4の現在位置に対して目的階とは反対側の階床を乗継ぎ階の第3候補としてもよい。つまり、乗継ぎ選定処理実行部9cは、例えば、途中階床、同方向階床、反対階床の順で、乗継ぎ階の候補とする階床に優先順位を設定してもよい。ここで、途中階床とは、乗継ぎ元のカゴ4が目的階側に移動する際の移動方向に対して、乗継ぎ元のカゴ4の現在位置と目的階との間の階床(図2の場合、2F、3F)である。同方向階床とは、乗継ぎ元のカゴ4が目的階側に移動する際の移動方向に対して、目的階より離間した側の階床(図2の場合、5F〜8F)である。反対階床とは、乗継ぎ元のカゴ4が目的階側に移動する際の移動方向とは反対側の階床(図2の場合、該当階床なし)である。
そして、乗継ぎ選定処理実行部9cは、選定した最適な乗継ぎ先のカゴ4を乗継ぎ階へ停止させるための割当て指令を割当て制御部9aへ出力する。これにより、割当て制御部9aは、乗継ぎ階停止割当て部としても機能し、選定された最適な乗継ぎ先のカゴ4へ乗継ぎ階への停止を割当てる。例えば、割当て制御部9aは、図2の場合、乗継ぎ先号機としてのB号機のカゴ4へ乗継ぎ階としての3Fへの停止を割当てる。この結果、この群管理制御装置1は、最適な乗継ぎ先のカゴ4を乗継ぎ階に自動で移動させることができる。
また、乗継ぎ選定処理実行部9cは、選定した乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号を、乗継ぎ元のカゴ4の乗継ぎ案内出力部7gと、乗継ぎ選定処理再実行部9eへ送信する。これにより、乗継ぎ案内出力部7gは、上述したように、乗継ぎ選定処理実行部9cから受信した乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ元のカゴ4のスピーカ4b、表示モニタ4cへ、乗継ぎ先のカゴ4の号機及び乗継ぎ階に関する乗継ぎ先案内情報を出力する。例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cは、図2の場合、乗継ぎ元としてA号機のカゴ4の乗継ぎ案内出力部7gに乗継ぎ先号機及び乗継ぎ階がB号機及び3Fである旨の情報を含む乗継ぎ先信号を送信する。そして、A号機の乗継ぎ案内出力部7gは、受信した乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ元のA号機のカゴ4のスピーカ4b、表示モニタ4cへ、乗継ぎ先のカゴ4の号機及び乗継ぎ階がB号機及び3Fである旨の乗継ぎ先案内情報を出力する。
さらに、乗継ぎ選定処理実行部9cは、選定した乗継ぎ階と乗継ぎ元のカゴ4の情報を含む乗継ぎ元信号を乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dへ送信する。
乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dは、乗継ぎ呼び登録部7bより乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元のエレベータ3のカゴ4へ、乗継ぎ選定処理実行部9cにより選定された乗継ぎ階へのカゴ呼びを自動登緑するものである。乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dは、乗継ぎ選定処理実行部9cから受信した乗継ぎ元信号に基づいて、乗継ぎ元のカゴ呼び登録部7aに乗継ぎ階のカゴ呼び登録指令を送信する。そして、乗継ぎ元のカゴ4のカゴ呼び登録部7aは、乗継ぎ階のカゴ呼び登録指令に基づいて、選定された乗継ぎ階へのカゴ呼びを自動登緑する。例えば、乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dは、図2の場合、乗継ぎ元としてA号機のカゴ4へ乗継ぎ階自動登録信号を送信する。A号機のカゴ呼び登録部7aは、乗継ぎ階自動登録信号に基づいて、乗継ぎ階としての3Fへのカゴ呼びを自動登緑する。この結果、この群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4を乗継ぎ階に自動で移動させることができる。
このとき、乗継ぎ元の乗継ぎ案内出力部7gは、上述したように、乗継ぎ選定処理実行部9cから受信した乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ先のカゴ4の号機及び乗継ぎ階に関する乗継ぎ先案内情報を出力する。この場合、乗継ぎ元の乗継ぎ案内出力部7gは、乗継ぎ元のカゴ4のスピーカ4b、表示モニタ4cへ、乗継ぎ先のカゴ4の号機及び乗継ぎ階に関する乗継ぎ先案内情報を出力している。この結果、この群管理制御装置1は、利用者の乗継ぎ階での乗継ぎを円滑に案内することができる。
乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ選定処理実行部9cにより乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の組み合わせが選定された後に、所定の条件下で乗継ぎ先のカゴ4を再選定するものである。乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ呼び登録部7bにより乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元のカゴ4、もしくは、当該最適な乗継ぎ先のカゴ4に対して1つ以上の新規の乗場呼びが割り当てられた場合に、新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する。この場合、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する。また、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の組み合わせが選定された後に、乗継ぎ元のカゴ4、もしくは、乗継ぎ先のカゴ4において新規のカゴ呼びが登緑された場合にも、乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する。乗継ぎ選定処理再実行部9eは、例えば、割当て制御部9aにより最適な乗継ぎ先のカゴ4へ乗継ぎ階への停止が割当てられてから、当該乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ階へ減速開始するまでの期間に、上記所定の条件下で再選定を行う。乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ選定処理実行部9cとほぼ同様の要領で、乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する。
そして、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、再選定した最適な乗継ぎ先のカゴ4を乗継ぎ階へ停止させるための割当て指令を割当て制御部9aへ出力する。これにより、割当て制御部9aは、再選定された最適な乗継ぎ先のカゴ4へ乗継ぎ階への停止を割当てる。また、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、再選定した乗継ぎ先のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号を、乗継ぎ元のカゴ4の乗継ぎ案内出力部7gへ送信する。これにより、乗継ぎ案内出力部7gは、乗継ぎ選定処理再実行部9eから受信した乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ元のカゴ4のスピーカ4b、表示モニタ4cへ、再選定後の乗継ぎ先のカゴ4の号機及び乗継ぎ階に関する乗継ぎ先案内情報を出力する。
この結果、この群管理制御装置1は、乗継ぎ階と乗継ぎ先のカゴ4の組み合わせを選定した後に、各号機に状況の変化が生じた場合であっても、当該状況の変化に対応して、再度、最適な乗継ぎ先のカゴ4を選定し、乗継ぎ呼びに対して応答することができる。
次に、図3のフローチャートを参照して群管理制御装置1による登録機能切替制御の一例を説明する。
まず、群管理制御装置1の各号機のカゴ呼び不停止制御部7eは、係員によってカゴ呼び不停止切替装置10を介してカゴ4毎、階床毎にカゴ呼び不停止階を設定する操作が行われると、これに応じて各号機、各階床のカゴ呼び不停止階の設定を切り替える。そして、群管理制御装置1の各号機のカゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iは、登録機能切替制御部9bにカゴ呼び不停止階情報に関するアンサーバック信号を送信する。そして、群管理制御装置1の登録機能切替制御部9bは、号機毎にカゴ呼び不停止階が存在するかを確認する(ステップS1)。
登録機能切替制御部9bは、当該号機にカゴ呼び不停止階床が存在すると判定した場合(S1:Yes)、当該号機の同一群管理制御内に当該カゴ呼び不停止階へサービス可能な号機が存在するか否かを判定する(ステップS2)。
登録機能切替制御部9bは、当該号機にカゴ呼び不停止階床が存在しないと判定した場合(S1:No)、当該号機のカゴ呼び登録装置4aの機能をすべて通常カゴ呼び登録機能とし(ステップS3)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
登録機能切替制御部9bは、ステップS2にて当該号機の同一群管理制御内に当該カゴ呼び不停止階へサービス可能な号機が存在すると判定した場合(ステップS2:Yes)、下記のように制御する。すなわち、登録機能切替制御部9bは、当該号機のカゴ呼び登録装置4aのカゴ呼び不停止階に応じた機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に機能切替する(ステップS4)。
そして、群管理制御装置1の当該号機の乗継ぎ案内出力部7gは、当該号機のカゴ4内のスピーカ4b、表示モニタ4c等に、当該カゴ呼び不停止階のカゴ呼び登録装置4aの機能が乗継ぎ呼び登録機能となった旨を表示、案内する(ステップS5)。そして、群管理制御装置1は、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
登録機能切替制御部9bは、ステップS2にて、当該号機の同一群管理制御内に当該カゴ呼び不停止階へサービス可能な号機が存在しないと判定した場合(ステップS2:No)、下記のように制御する。すなわち、登録機能切替制御部9bは、同一群管理制御内の全号機のカゴ4内のカゴ呼び登録装置4aの当該カゴ呼び不停止階のボタン/タッチパネルをすべて無効とし、以後のカゴ呼び不停止階のカゴ呼び登録を不可とする(ステップS6)。そして、群管理制御装置1は、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
次に、図4のフローチャートを参照して群管理制御装置1による乗継ぎ運転制御の一例を説明する。以下では、利用者が各階床の乗場5において乗場呼び登録装置6を介して乗場呼びを行い、当該乗場呼びに応答した号機が図3の制御によりカゴ呼び登録装置4aの機能が乗継ぎ呼び登録機能となった号機(図2ではA号機)であった場合を説明する。
この場合、群管理制御装置1の乗継ぎ選定処理実行部9cは、当該号機(図2ではA号機)のカゴ呼び登録装置4aを介して乗継ぎ呼び(図2ではA号機の4F乗継ぎ呼び)が登録されたか否かを判定する(ステップS101)。乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ呼びが登録されていないと判定した場合(ステップS101:No)、乗継ぎ呼びが登録されたと判定されるまで、この処理を繰り返し実行する。
乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ呼びが登録されたと判定した場合(ステップS101:Yes)、乗継ぎ階、及び、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4の組み合わせを選定する(ステップS102)。乗継ぎ選定処理実行部9cは、例えば、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機(図2ではA号機)の停止可能な各階床(図2では1F〜3F、5F〜8F)への各乗継ぎ元予測到着時間を算出する。また、乗継ぎ選定処理実行部9cは、カゴ呼び不停止階へサービス可能な号機(B、C号機)それぞれの停止可能な各階床(図2では1F〜8F)への乗継ぎ先予測到着時間を算出する。そして、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元の号機よりも、カゴ呼び不停止階11ヘサービス可能な乗継ぎ先号機のほうが乗継ぎ階への到着が遅くなる、もしくは同着となるような乗継ぎ階と乗継ぎ先号機の組み合わせのうち、下記の組み合わせを選定する。すなわち、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元予測到着時間と乗継ぎ先予測到着時間との差が最小となる乗継ぎ階と乗継ぎ先号機の組み合わせを選定する(図2では、乗継ぎ階が3F、最適な乗継ぎ先号機がB号機)。
次に、群管理制御装置1の乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4に、選定された乗継ぎ階のカゴ呼びを登録する(ステップS103)。
次に、群管理制御装置1の割当て制御部9aは、選定された最適な乗継ぎ先号機のカゴ4へ乗継ぎ階への停止を割当てる(ステップS104)。
次に、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ元号機の乗継ぎ案内出力部7gへ選定した乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号を送信する。そして、乗継ぎ案内出力部7gは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4内のスピーカ4b、表示モニタ4c等により乗継ぎ案内をする(ステップS105)。
次に、群管理制御装置1の乗継ぎ選定処理再実行部9eは、割当て制御部9aにより最適な乗継ぎ先のカゴ4へ乗継ぎ階への停止が割当てられてから、下記の条件を満たしたか否かを判定する。すなわち、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑がなされた、もしくは、新規の乗場呼びが割り当てられたか否かを判定する(ステップS106)。
乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ元号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑、及び、新規の乗場呼びの割り当てのいずれもなされていないと判定した場合(ステップS106:No)、下記の判定を行う。すなわち、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、選定された最適な乗継ぎ先号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑がなされた、もしくは、新規の乗場呼びが割り当てられたか否かを判定する(ステップS107)。
乗継ぎ選定処理再実行部9eは、ステップS106にて乗継ぎ元号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑、又は、新規の乗場呼びの割り当てがなされたと判定した場合(ステップS106:Yes)、下記の制御を行う。すなわち、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ階は変更せずに、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4を再選定し(ステップS108)、処理をステップST104に移行させる。そして、群管理制御装置1は、再割当て、再案内等を行う。同様に、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、ステップS107にて乗継ぎ先号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑、又は、新規の乗場呼びの割り当てがなされたと判定した場合(ステップS107:Yes)、処理をステップST108に移行させる。
乗継ぎ選定処理再実行部9eは、ステップS107にて乗継ぎ先号機のカゴ4に、新規のカゴ呼びの登緑、及び、新規の乗場呼びの割り当てのいずれもなされていないと判定した場合(ステップS107:No)、下記の判定を行う。すなわち、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4が乗継ぎ階へ減速中か否かを判定する(ステップST109)。
乗継ぎ選定処理再実行部9eは、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4が乗継ぎ階へ減速中でないと判定した場合(ステップST109:No)、処理をステップST106に移行させ、以降の処理を繰り返し実行する。
群管理制御装置1は、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4が乗継ぎ階へ減速中であると判定した場合(ステップST109:Yes)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
上記のように構成される群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止切替装置10を介してカゴ毎、階床毎に、カゴ呼び不停止階の設定を切り替えることができる。このため、群管理制御装置1は、同一群管理制御内の同一階床において、サービス可能な号機とサービス不可能な号機とが混在する場合が生じうる。この場合に、群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止階の切り替えに連動して当該カゴ呼び不停止階へサービス不可能な号機のカゴ4内のカゴ呼び登録装置の機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替えることができる。さらに、群管理制御装置1は、当該カゴ呼び登録装置4aが乗継ぎ呼び登録機能に切り替わったことを案内することができる。
これにより、群管理制御装置1は、利用者が各階床の乗場呼び登録装置6を介して登録された乗場呼びに対して、乗継ぎ呼び登録機能が作動中であるカゴ4が応答した場合に、当該カゴ4内でカゴ呼び登録装置4aを介した乗継ぎ呼びを登録可能とすることができる。そして、群管理制御装置1は、当該カゴ4内で乗継ぎ呼びがなされると、各号機、各階床の乗継ぎ元予測到着時間、乗継ぎ先予測到着時間等に基づいて、最適な乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する。このとき、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する。そして、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4を当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴ4を当該乗継ぎ階へ呼び寄せる。そして、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4と乗継ぎ先のカゴ4とを乗継ぎ階に着床させ、扉8を開放する。
したがって、群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止切替装置10を介してカゴ呼び不停止階が変更されることにより、カゴ呼び不停止階床へのサービス可能/不可能号機が変化する場合であっても、下記のように動作することができる。すなわち、群管理制御装置1は、上記のようにカゴ呼び登録装置4aの機能を切り替えると共にカゴ呼び登録装置4aの機能を案内することで、利用者に通常とは異なる操作をさせることなく、乗継ぎ階にて乗継ぎ先のカゴ4に乗継ぎさせることができる。そして、群管理制御装置1は、利用者を効率的にカゴ呼び不停止階床を含む目的階へ移動させることができる。また、群管理制御装置1は、上記のように乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する。これにより、群管理制御装置1は、乗継ぎ階にて乗継ぎ先のカゴ4が先に出発してしまうような自体が発生することを抑制することができる。この結果、群管理制御装置1は、利用者を確実に乗継ぎ階で乗継ぎ先のカゴ4に乗継ぎさせることができ、乗継ぎ損ねが発生することを抑制することができる。つまり、群管理制御装置1は、利用者が乗場呼びを登録したとき、応答した号機が当該カゴ呼び不停止階へサービス不可能な号機であり、利用者の目的階が当該カゴ呼び不停止階である場合であっても、下記のように動作することができる。すなわち、群管理制御装置1は、当該カゴ4内で利用者が乗継ぎ呼びを登録することで、当該カゴ呼び不停止階にサービス可能な号機にスムーズに、乗継ぎ損ねることなく確実に乗継ぐことができ、当該利用者を目的階へサービスすることができる。この結果、群管理制御装置1は、カゴ4毎、階床毎にカゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができ、円滑にカゴ呼び不停止階床を含む目的階へのサービスを行うことができる。
また、群管理制御装置1は、例えば、上記カゴ呼び不停止階へ向うための専用乗場呼び装置等を各階床の乗場に設置することなく、円滑にカゴ呼び不停止階へのサービスを行うことができる。このため、群管理制御装置1は、エレベータシステム全体の製造コストの増加を抑制してエレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
また、群管理制御装置1は、乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の組み合わせを選定した後に、各号機のカゴ4に状況の変化が生じた場合であっても、当該状況の変化に対応して、再度、最適な乗継ぎ先のカゴ4を選定し、乗継ぎ呼びに対して応答可能である。よって、群管理制御装置1は、状況の変化にあわせて、適切に乗継ぎを行わせ、目的階まで移動させることができる。さらに、群管理制御装置1は、上記のように乗継ぎ元のカゴ4において、利用者に対して乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階を案内することから、円滑に乗継ぎさせることができ、乗継ぎ階で乗継ぎ損ねが発生することを抑制することができる。これにより、群管理制御装置1は、利用者を確実な乗継ぎにより目的階へ効率良くサービスすることができる。
なお、群管理制御装置1は、さらに、群管理制御部9に、機能概念的に、例えば、乗継ぎ階乗場呼び自動登録部を含んで構成されてもよい。乗継ぎ階乗場呼び自動登録部は、乗継ぎ先のカゴ4へ乗継ぎ階への停止が割り当てられた際に、当該乗継ぎ階の乗場5の乗場呼び登録装置6において当該乗継ぎ階から当該乗継ぎ先のカゴ4が目的階へ向かう方向の乗場呼びを自動登緑する制御を実行可能である。乗継ぎ階乗場呼び自動登録部は、例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cにより乗継ぎ階及び最適な乗継ぎ先のカゴ4の組み合わせが選定され、割当て制御部9aにより当該乗継ぎ先のカゴ4へ当該乗継ぎ階への停止が割当てられたときに下記のような制御を行う。すなわち、乗継ぎ階乗場呼び自動登録部は、乗継ぎ階の乗場呼び登録装置6において当該乗継ぎ階から当該乗継ぎ先のカゴ4が目的階へ向かう方向の乗場呼びを自動登緑する。例えば、乗継ぎ階乗場呼び自動登録部は、図2の場合、乗継ぎ階である3Fの乗場呼び登録装置6において、乗継ぎ元のカゴ4で乗継ぎ呼びがなされた際の目的階である4Fへ向う方向の乗場呼びを自動で登録する。すなわち、乗継ぎ階乗場呼び自動登録部は、上方向への乗場呼びを自動で登録し、上方向のボタン/タッチパネルを点灯させる。この結果、この群管理制御装置1は、乗継ぎ階にいる一般の利用者に対して、乗継ぎ呼びがなされた際の目的階方向への乗場呼びが登録されており、当該方向へのカゴ4が到着することを認知させることができる。これにより、群管理制御装置1は、乗継ぎ階にいる一般の利用者に対して煩わしさを感じさせることを抑制することができると共に、新たに重複する無駄な乗場呼びが登録されることを抑制することができるので、より効率的な運行を実現することができる。
また、群管理制御装置1は、さらに、群管理制御部9に、機能概念的に、例えば、目的階カゴ呼び自動登録部を含んで構成されてもよい。目的階カゴ呼び自動登録部は、上述のように、乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ階に到着した際に、当該乗継ぎ先のカゴ4においてカゴ呼び不停止階である目的階のカゴ呼びを自動登録する制御を実行可能である。目的階カゴ呼び自動登録部は、例えば、乗継ぎ選定処理実行部9cから受信する乗継ぎ先信号に基づいて、乗継ぎ選定処理実行部9cにより選定された乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ階に到着した際に、下記のような制御を行う。すなわち、目的階カゴ呼び自動登録部は、乗継ぎ先のカゴ呼び登録部7aに目的階(カゴ呼び不停止階)のカゴ呼び登録指令を送信する。そして、乗継ぎ先のカゴ4のカゴ呼び登録部7aは、目的階のカゴ呼び登録指令に基づいて、乗継ぎ呼びによって登録された目的階へのカゴ呼びを自動登緑する。例えば、目的階カゴ呼び自動登録部は、図2の場合、乗継ぎ先のB号機のカゴ4が乗継ぎ階である3Fに到着した際に、当該乗継ぎ先のカゴ4においてカゴ呼び不停止階である目的階、ここでは4Fへのカゴ呼びを自動登録する。これにより、群管理制御装置1は、乗継ぎ階にて乗継ぎを行う利用者に対して、乗継ぎ先のカゴ4内で、再度、目的階へのカゴ呼び操作を行わせることなく、乗継ぎ先のカゴ4を目的階に自動で移動させることができる。この結果、この群管理制御装置1は、利用者に対して煩わしさを感じさせることを抑制することができると共に、円滑にカゴ呼び不停止階へのサービスを行うことができる。
以上で説明した群管理制御装置1によれば、エレベータ群2の複数のカゴ4の状態に応じて、当該複数のカゴ4から、エレベータ群2の乗場5からの乗場呼びに応答するカゴ4を割り当てる制御を実行する。群管理制御装置1は、カゴ4毎、階床毎に、停止不能なカゴ呼び不停止階を切り替える制御を実行可能である。群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止階が設定されたカゴ4のカゴ呼び登録装置4aの機能を、通常カゴ呼び登録機能から、乗継ぎ呼び登録機能に切り替える制御を実行可能である。群管理制御装置1は、カゴ呼び登録装置4aの機能が乗継ぎ呼び登録機能である際に当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御を実行可能である。群管理制御装置1は、乗継ぎ呼びがなされた際に、当該乗継ぎ呼びがなされた乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定する制御を実行可能である。そして、群管理制御装置1は、乗継ぎ元のカゴ4を当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴ4を当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御とを実行可能である。したがって、群管理制御装置1は、カゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。図6は、実施形態2に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。図7は、実施形態2に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態2に係るエレベータ群管理制御装置は、乗継ぎ先のカゴが乗継ぎ元のカゴよりも先に乗継ぎ階に到着してしまった場合に対応するための制御を実行可能である点で実施形態1とは異なる。その他、上述した実施形態と共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下で説明する実施形態でも同様である。)。
図5に示す本実施形態のエレベータ群管理制御装置としての群管理制御装置201は、群管理制御を行うものである。本実施形態の群管理制御装置201は、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eによって選定された乗継ぎ先のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始した際に、種々の制御を行う。
なお、図6は、A号機の4F、B号機の6F、C号機の4Fがカゴ呼び不停止切替装置10によってカゴ呼び不停止階11に設定されており、A、C号機の4F以外の階床と、B号機の6F以外の階床が停止可能階に設定されている状態を示している。ここでも、A〜C号機の各号機にはカゴ呼び登録、及び、乗場呼びの割り当てがなく、無方向待機している状態を示しているものとする。
乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、上述したように、乗継ぎ呼びがなされた乗継ぎ元のカゴ4に対して、同着、又は、遅れて到着可能である乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の組み合わせを選定するようにしている。しかしながら、エレベータ群2は、例えば、乗継ぎ元のカゴ4の扉8の開放時間の延長等の外乱要因に起因して、乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ元のカゴ4より先に乗継ぎ階に先着してしまう場合がある。群管理制御装置201は、このような場合に下記のような制御を行う。
すなわち、群管理制御装置201は、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、乗継ぎ先のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始した際に、乗継ぎ先のカゴ4内に乗客がいる場合には、下記のような制御を実行可能である。すなわち、群管理制御装置201は、乗継ぎ先のカゴ4を出発させた後、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴ4を再選定する制御を実行可能である。一方、群管理制御装置201は、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、乗継ぎ先のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始した際に、乗継ぎ先のカゴ4内に乗客がいない場合には、下記のような制御を実行可能である。すなわち、群管理制御装置201は、当該乗継ぎ階で当該乗継ぎ先のカゴ4を戸開待機させる制御を実行可能である。これにより、群管理制御装置201は、仮に、当初選定した乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ元のカゴ4よりも先に乗継ぎ階に先着してしまった場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができるようにしている。
具体的には、群管理制御装置201は、カゴ4内に乗客の有無を検出するための検出器として、各号機のカゴ4内に設けられる荷重検出器4dを含んで構成される。また、群管理制御装置201は、各単体制御部7に、それぞれ機能概念的に、カゴ呼び登録部7a、乗継ぎ呼び登録部7b、登録機能切替案内出力部7c、割当て受信部7d、カゴ呼び不停止制御部7e、エレベータ情報出力部7f、乗継ぎ案内出力部7g、乗場呼び登録部7h、カゴ呼び不停止アンサーバック出力部7iに加えて、さらに、戸開閉制御部207jが設けられる。また、群管理制御装置201は、群管理制御部9に、機能概念的に、割当て制御部9a、登録機能切替制御部9b、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9d、乗継ぎ選定処理再実行部9eに加えて、さらに、出発/待機制御部209fが設けられている。
荷重検出器4dは、各号機のカゴ4内のカゴ内荷重を検出することで、各カゴ4内の乗客の有無を検出する。
戸開閉制御部207jは、各号機の扉8の開閉を制御するものである。
出発/待機制御部209fは、乗継ぎ階に先着した乗継ぎ先のカゴ4の出発/待機を制御するものである。出発/待機制御部209fは、エレベータ情報出力部7fから送信される自号機情報信号を受信する。自号機情報信号は、自号機のカゴ4の現在位置、走行方向、荷重検出器4dが検出したカゴ内荷重(乗客の有無)等のエレベータ情報やカゴ呼び登録部7aによって登録されたカゴ呼びの状況等を含む自号機情報に応じた信号である。また、出発/待機制御部209fは、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eから送信される、選定した乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号、乗継ぎ元のカゴ4の情報を含む乗継ぎ元信号を受信する。
出発/待機制御部209fは、受信した信号に基づいて下記の制御を行う。出発/待機制御部209fは、乗継ぎ元のカゴ4が、乗継ぎ選定処理実行部9cにより選定された乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、乗継ぎ選定処理実行部9c等により選定された最適な乗継ぎ先のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始した場合に下記の制御を行う。
すなわちこの場合、出発/待機制御部209fは、荷重検出器4dが検出しエレベータ情報出力部7fから送信されたカゴ内荷重の情報に基づいて乗継ぎ先のカゴ4に乗客がいると判定した場合、乗継ぎ先のカゴ4の戸開閉制御部207jへ戸閉指令を出力する。これにより、戸開閉制御部207jは、当該戸閉指令に基づいて、乗継ぎ階に先着している乗継ぎ先号機の扉8を閉鎖する。そして、出発/待機制御部209fは、当該乗継ぎ先のカゴ4を出発させると共に、乗継ぎ選定処理再実行部9eへ最適な乗継ぎ先号機の再選定指令を出力する。これにより、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴ4を再選定する。
一方、出発/待機制御部209fは、荷重検出器4dが検出しエレベータ情報出力部7fから送信されたカゴ内荷重の情報に基づいて乗継ぎ先のカゴ4に乗客がいないと判定した場合、乗継ぎ先のカゴ4の戸開閉制御部207jへ戸開指令を出力する。これにより、戸開閉制御部207jは、当該戸開指令に基づいて、乗継ぎ階に先着している乗継ぎ先号機の扉8を開放したまま待機させ、乗継ぎ元のカゴ4の到着を待つ。
次に、図7のフローチャートを参照して群管理制御装置201による乗継ぎ運転制御の一例を説明する。以下では、図6に示す状態からB号機の6Fの乗継ぎ呼びが登録された場合を説明する。この場合、乗継ぎ選定処理実行部9cは、ステップS102にて、乗継ぎ階として5F、最適な乗継ぎ先号機としてC号機を選定する。なおここでも、図4の説明と重複する説明はできる限り省略する。
群管理制御装置201の出発/待機制御部209fは、ステップS109にて最適な乗継ぎ先号機(再選定がなされない場合、図6ではC号機)のカゴ4が乗継ぎ階(図6では5F)へ減速中であると判定した場合(ステップST109:Yes)、下記のような判定を行う。すなわち、出発/待機制御部209fは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機(図6ではB号機)のカゴ4が乗継ぎ階(図6では5F)で戸開開始するよりも先に、最適な乗継ぎ先号機(図6ではC号機)のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始したか否かを判定する(ステップST210)。
出発/待機制御部209fは、乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始したと判定した場合(ステップST210:Yes)、下記のように制御する。すなわち、出発/待機制御部209fは、荷重検出器4dが検出しエレベータ情報出力部7fから送信されたカゴ内荷重の情報に基づいて、その時点で最適な乗継ぎ先号機のカゴ4内に乗客がいるか否かを判定する(ステップST211)。
出発/待機制御部209fは、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4内に乗客がいないと判定した場合(ステップST211:No)、乗継ぎ先のカゴ4の戸開閉制御部207jへ戸開指令を出力する。そして、戸開閉制御部207jは、乗継ぎ階にて乗継ぎ先号機の扉8を開放したまま待機させて(ステップS212)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
出発/待機制御部209fは、ステップST211にて最適な乗継ぎ先号機のカゴ4内に乗客がいると判定した場合(ステップST211:Yes)、乗継ぎ先のカゴ4の戸開閉制御部207jへ戸閉指令を出力する。そして、出発/待機制御部209fは、戸開閉制御部207jによって乗継ぎ階に先着している乗継ぎ先号機の扉8を閉鎖させると共に当該乗継ぎ先のカゴ4を出発させる(ステップST213)。群管理制御装置201は、その後、処理をステップST108に移行させる。
出発/待機制御部209fは、乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始していないと判定した場合(ステップST210:No)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
上記のように構成される群管理制御装置201は、例えば、乗継ぎ元のカゴ4の扉8の開放時間の延長等の外乱要因に起因して、当初選定した乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ元のカゴ4よりも乗継ぎ階に先着してしまった場合であっても、適正に動作することができる。すなわち、群管理制御装置201は、当該乗継ぎ先のカゴ4に乗客がいない場合にはそのまま乗継ぎ階に待機させておくことで、乗継ぎ損ねが発生することを抑制することができ、円滑に利用者を目的階へサービスすることができる。一方、群管理制御装置201は、当初選定した乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ元のカゴ4よりも乗継ぎ階に先着してしまった場合であって乗継ぎ先のカゴ4に乗客がいる場合には、当該乗継ぎ先のカゴ4を先に出発させる。その後、群管理制御装置201は、新たな乗継ぎ先のカゴ4を乗継ぎ階に呼び寄せることができる。この結果、群管理制御装置201は、当初の乗継ぎ先のカゴ4の乗客に煩わしさを感じさせることなく、乗継ぎ利用者に乗継ぎ損ねが発生することを抑制することができ、円滑に利用者を目的階へサービスすることができる。
以上で説明した群管理制御装置201は、カゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
さらに、以上で説明した群管理制御装置201によれば、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、乗継ぎ先のカゴ4が当該乗継ぎ階で戸閉開始した際に、下記のように制御する。群管理制御装置201は、乗継ぎ先のカゴ4内に乗客がいる場合には、乗継ぎ先のカゴ4を出発させた後、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴ4を再選定する制御を実行可能である。群管理制御装置201は、乗継ぎ先のカゴ4内に乗客がいない場合には、当該乗継ぎ階で前当該乗継ぎ先のカゴ4を戸開待機させる制御を実行可能である。したがって、群管理制御装置201は、例えば、当初選定した乗継ぎ先のカゴ4が乗継ぎ元のカゴ4よりも先に乗継ぎ階に先着してしまった場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
[実施形態3]
図8は、実施形態3に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。図9は、実施形態3に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。図10は、実施形態3に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態3に係るエレベータ群管理制御装置は、所定の条件下で乗継ぎ先のカゴに既に割り当てられていた乗継ぎ階への停止割り当てを消去する制御を実行可能である点で実施形態1、2とは異なる。
図8に示す本実施形態のエレベータ群管理制御装置としての群管理制御装置301は、所定の条件下で乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた乗継ぎ階への停止割り当てを消去する制御を実行可能である。
なお、図9は、A号機の6F、B号機の6Fがカゴ呼び不停止切替装置10によってカゴ呼び不停止階11に設定されており、A号機の6F以外の階床と、B号機の6F以外の階床、C号機の全ての階床が停止可能階に設定されている状態を示している。ここでも、A〜C号機の各号機にはカゴ呼び登録、及び、乗場呼びの割り当てがなく、無方向待機している状態を示しているものとする。
本実施形態の群管理制御装置301は、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉した際に、当該乗継ぎ元のカゴ4内に乗客がいない場合に、乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てを消去する。
具体的には、群管理制御装置301は、カゴ4内に乗客の有無を検出するための検出器として、各号機のカゴ4内に設けられる上述と同様の荷重検出器4dを含んで構成される。また、群管理制御装置301は、群管理制御部9に、機能概念的に、割当て制御部9a、登録機能切替制御部9b、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9d、乗継ぎ選定処理再実行部9eに加えて、さらに、乗継ぎ階停止割当て消去部309gが設けられている。
乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ選定処理実行部9cによる最適な乗継ぎ先のカゴ4及び乗継ぎ階の選定後、割当て制御部9aによって乗継ぎ先のカゴ4に割当てられた乗継ぎ階への停止を、所定の条件下で消去するものである。
乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、エレベータ情報出力部7fから送信される自号機情報信号を受信する。自号機情報信号は、自号機のカゴ4の現在位置、走行方向、荷重検出器4dが検出したカゴ内荷重(乗客の有無)等のエレベータ情報やカゴ呼び登録部7aによって登録されたカゴ呼びの状況等を含む自号機情報に応じた信号である。また、乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eから送信される、選定した乗継ぎ階と最適な乗継ぎ先のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号、乗継ぎ元のカゴ4の情報を含む乗継ぎ元信号を受信する。
乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、受信した信号に基づいて、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉した際に当該乗継ぎ元のカゴ4内に乗客がいないか否かを判定する。乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ元のカゴ4内に乗客がいないと判定した場合、割当て制御部9aに対して、乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てを消去する消去指令を出力する。すなわち、乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ呼びを登録した利用者も途中の停止階床で降車してしまったと推定できる場合、割当て制御部9aに対して消去指令を出力する。なおこの場合、群管理制御装置301は、乗継ぎ元のカゴ4において乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9dによって自動で登録された乗継ぎ階へのカゴ呼びの登録も自動消去するようにしてもよい。乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ元のカゴ4内に乗客がいると判定した場合、乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てをそのまま維持する。
次に、図10のフローチャートを参照して群管理制御装置301による乗継ぎ運転制御の一例を説明する。以下では、図9に示す状態からA号機の6Fの乗継ぎ呼びが登録された場合を説明する。この場合、乗継ぎ選定処理実行部9cは、ステップS102にて、乗継ぎ階として5F、最適な乗継ぎ先号機としてC号機を選定する。なおここでも、図4の説明と重複する説明はできる限り省略する。
群管理制御装置301の乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、ステップS105の後、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉したか否かを判定する(ステップS310)。
乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉したと判定した場合(ステップS310:Yes)、下記の判定を行う。すなわち、乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、荷重検出器4dが検出しエレベータ情報出力部7fから送信されたカゴ内荷重の情報に基づいて、その時点で乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4内に乗客がいるか否かを判定する(ステップST311)。
乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4内に乗客がいないと判定した場合(ステップS311:No)、下記のように制御する。すなわち、乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、割当て制御部9aに対して、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4に既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てを消去し(ステップS312)、現在の制御周期を終了し、次の制御周期に移行する。
群管理制御装置301は、ステップS310にて、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉していないと判定した場合(ステップS310:No)、処理をステップS106に移行させる。また、群管理制御装置301は、ステップST311にて、乗継ぎ呼びが登録された乗継ぎ元号機のカゴ4内に乗客がいると判定した場合(ステップS311:Yes)、処理をステップS106に移行させる。
上記のように構成される群管理制御装置301は、例えば、乗継ぎ元号機のカゴ4が乗継ぎ階に到着する前の停止階床で当該乗継ぎ元のカゴ4の乗客がいなくなり、乗継ぎ運転を行う必要がなくなった場合に、下記のように動作することができる。すなわち、群管理制御装置301は、最適な乗継ぎ先号機のカゴ4の乗継ぎ階への無駄な停止を抑制することができるので、群管理制御内全体の輸送効率をさらに向上することができる。
なお、群管理制御装置301の乗継ぎ階停止割当て消去部309gは、乗継ぎ元のカゴ4でなされた乗継ぎ呼びがキャンセルされた場合にも、上記と同様に乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた乗継ぎ階への停止割り当てを消去するようにしてもよい。この場合、群管理制御装置301は、乗継ぎ元のカゴ4でなされた乗継ぎ呼びのキャンセル操作として、下記のような操作がなされた場合に、当該乗継ぎ呼びをキャンセルし、乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた乗継ぎ階への停止割り当てを消去するようにしてもよい。すなわち、群管理制御装置301は、例えば、利用者によって乗継ぎ元のカゴ4のカゴ呼び登録装置4aにおいて、当該乗継ぎ呼びに対応するボタン/タッチパネルを所定時間内に複数回押下する操作がなされた場合に、当該乗継ぎ呼びをキャンセルしてもよい。
以上で説明した群管理制御装置301は、カゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
さらに、以上で説明した群管理制御装置301によれば、乗継ぎ元のカゴ4が乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉した際に、当該乗継ぎ元のカゴ4内に乗客がいない場合、又は、乗継ぎ呼びがキャンセルされた場合に、下記の制御を実行可能である。すなわち、群管理制御装置301は、乗継ぎ先のカゴ4に既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てを消去する制御を実行可能である。したがって、群管理制御装置301は、例えば、乗継ぎ呼びをした利用者が途中の停止階床で降車したり、乗継ぎ呼び自体がキャンセルされたりしたような場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
[実施形態4]
図11は、実施形態4に係る群管理制御装置の概略構成を示すブロック図である。図12は、実施形態4に係る群管理制御装置が適用されるエレベータ群を表す模式図である。図13は、実施形態4に係る群管理制御装置における低混雑度エレベータ選出処理の一例を説明するフローチャートである。図14は、実施形態4に係る群管理制御装置における乗継ぎ運転制御の一例を説明するフローチャートである。実施形態4に係るエレベータ群管理制御装置は、低混雑度エレベータ選出処理を実行可能である点で実施形態1、2、3とは異なる。
図11に示す本実施形態のエレベータ群管理制御装置としての群管理制御装置401は、乗継ぎ呼びがなされた際に、カゴ呼び不停止階に停止可能なカゴ4の混雑度に基づいて乗継ぎ先のカゴ4を選定する制御を実行可能である。
なお、図12は、A号機の4F〜6F、B号機の4F〜6F、C号機の2Fがカゴ呼び不停止切替装置10によってカゴ呼び不停止階11に設定されている状態を示している。そして、図12は、A号機、B号機の4F〜6F以外の階床と、C号機の2F以外の階床が停止可能階に設定されている状態を示している。また、図12は、A号機のカゴ4においてカゴ内荷重が予め設定される積載可能荷重の20%でかつ1Fの通常カゴ呼び登録がある状態を示している。また、図12は、B号機のカゴ4においてカゴ内荷重が積載可能荷重の90%で1Fの通常カゴ呼び登録がある状態を示している。また、図12は、C号機のカゴ4においてカゴ内荷重が積載可能荷重の20%で無方向待機している状態を示している。ここでは、A〜C号機の積載可能荷重は、全号機等しいものとする。
群管理制御装置401は、典型的には、乗継ぎ呼びがなされた際に、カゴ呼び不停止階に停止可能なカゴ4のうち混雑度が所定よりも低いカゴ4を選出する制御を実行可能である。ここでは、群管理制御装置401は、例えば、カゴ内荷重に基づいて、カゴ4の混雑度を推定するものとして説明する。群管理制御装置401は、カゴ内荷重が大きいほどカゴ4の混雑度が相対的に高いものと推定し、当該カゴ内荷重が小さいほどカゴ4の混雑度が相対的に低いものと推定する。この場合、上記混雑度が所定より低いカゴ4は、典型的には、当該カゴ4のカゴ内荷重と、乗継ぎ元のカゴ4のカゴ内荷重との和が積載可能荷重未満であるカゴ4、すなわち、カゴ内荷重の和が積載可能荷重の100%未満のカゴ4である。一方、上記混雑度が所定より高いカゴ4は、典型的には、当該カゴ4のカゴ内荷重と、乗継ぎ元のカゴ4のカゴ内荷重との和が積載可能荷重を超えてしまうカゴ4、すなわち、カゴ内荷重の和が積載可能荷重の100%を超えるカゴ4である。典型的には、群管理制御装置401は、混雑度が相対的に低いカゴ4を、乗継ぎ先号機のカゴ4として選出する。
具体的には、群管理制御装置401は、カゴ4内の混雑度を検出するための検出器として、各号機のカゴ4内に設けられる上述と同様の荷重検出器4dを含んで構成される。また、群管理制御装置401は、群管理制御部9に、機能概念的に、割当て制御部9a、登録機能切替制御部9b、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部9d、乗継ぎ選定処理再実行部9eに加えて、さらに、低混雑度エレベータ選出部409hが設けられている。
低混雑度エレベータ選出部409hは、乗継ぎ元のカゴ4にて乗継ぎ呼び登録部7bにより乗継ぎ呼びが登録されてから、乗継ぎ選定処理実行部9cにより最適な乗継ぎ先号機のカゴ4を選定する前に、下記のような検索を行うものである。すなわち、低混雑度エレベータ選出部409hは、カゴ呼び不停止階にサービス可能な各号機のカゴ4内の混雑度に基づき、確実に乗継ぎ客が乗れる程度の混雑度の当該カゴ呼び不停止階にサービス可能な号機が存在するか検索を行う。そして、低混雑度エレベータ選出部409hは、検索の結果、確実に乗継ぎ客が乗れる程度の混雑度の号機が存在する場合は、当該号機を、最適な乗継ぎ先号機として選出する。一方、低混雑度エレベータ選出部409hは、検索の結果、確実に乗継ぎ客が乗れる程度の混雑度の号機が存在しない場合は、当該カゴ呼び不停止階にサービス可能な号機の中からカゴ内の混雑度が最小の号機を選出する。
より詳細には、低混雑度エレベータ選出部409hは、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eによって最適な乗継ぎ先号機が選定される際、下記のような信号を受信する。すなわち、低混雑度エレベータ選出部409hは、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eから送信される、最適な乗継ぎ先の候補となる号機のカゴ4の情報を含む乗継ぎ先信号、乗継ぎ元のカゴ4の情報を含む乗継ぎ元信号を受信する。最適な乗継ぎ先の候補となる号機は、典型的には、カゴ呼び不停止階にサービス可能な号機である。
そして、低混雑度エレベータ選出部409hは、受信した信号に基づいて、乗継ぎ元号機のカゴ4と乗継ぎ先号機候補のカゴ4とのカゴ内荷重情報に基づき、最適な乗継ぎ先号機候補の中から、乗継ぎ元のカゴ4からの乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機を検索する。低混雑度エレベータ選出部409hは、例えば、乗継ぎ元のカゴ4のカゴ内荷重を加算しても、カゴ内荷重が積載可能荷重の100%を超えない号機を、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機として検索する。
低混雑度エレベータ選出部409hは、検索の結果、最適な乗継ぎ先号機候補の中に、乗継ぎ元のカゴ4の乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機が存在する場合は、その(それらの)号機を選出する。そして、低混雑度エレベータ選出部409hは、その(それらの)号機情報を乗継ぎ選定処理実行部9c、あるいは、乗継ぎ選定処理再実行部9eに送信する。また、低混雑度エレベータ選出部409hは、検索の結果、最適な乗継ぎ先号機候補の中に、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機が存在しない場合は、最適な乗継ぎ先号機候補の中から、カゴ内混雑度(ここでは、カゴ内荷重)が最小の号機を選出する。そして、低混雑度エレベータ選出部409hは、その号機情報を乗継ぎ選定処理実行部9c、あるいは、乗継ぎ選定処理再実行部9eに送信する。
乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eは、低混雑度エレベータ選出部409hにおいて選出された最適な乗継ぎ先号機候補の中から、上述の実施形態と同様に最適な乗継ぎ先号機を選定する。つまり、低混雑度エレベータ選出部409hは、言い換えれば、乗継ぎ選定処理実行部9c、乗継ぎ選定処理再実行部9eにおいて最適な乗継ぎ先号機を選定する際、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機以外の号機を除外するためのフィルタとして機能する。すなわち、低混雑度エレベータ選出部409hは、上記混雑度が所定より高い号機のカゴ4を除外するためのフィルタとして機能する。
次に、図13のフローチャートを参照して群管理制御装置401による低混雑度エレベータ選出処理の一例を説明する。
群管理制御装置401の低混雑度エレベータ選出部409hは、まず、乗継ぎ選定処理実行部9c、もしくは、乗継ぎ選定処理再実行部9eから送られる乗継ぎ元号機と最適な乗継ぎ先号機候補とのカゴ内荷重情報に基づき、下記の処理を行う。すなわち、低混雑度エレベータ選出部409hは、最適な乗継ぎ先号機候補の中から、乗継ぎ元号機からの乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機を検索する(ステップS401)。低混雑度エレベータ選出部409hは、例えば、乗継ぎ元号機からの乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機として、乗継ぎ元号機のカゴ内荷重を足しても、カゴ内荷重が積載可能荷重の100%を超えない号機を検索する。
次に、低混雑度エレベータ選出部409hは、検索の結果、最適な乗継ぎ先号機候補の中に、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機が存在するか否かを判定する(ステップS402)。
低混雑度エレベータ選出部409hは、最適な乗継ぎ先号機候補の中に、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機が存在すると判定した場合(ステップS402:Yes)、その号機を選出し(ステップS403)、この低混雑度エレベータ選出処理を終了する。
低混雑度エレベータ選出部409hは、最適な乗継ぎ先号機候補の中に、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機が存在しないと判定した場合(ステップS402:No)、下記のような処理を行う。すなわち、低混雑度エレベータ選出部409hは、最適な乗継ぎ先号機候補の中から、カゴ内混雑度(ここでは、カゴ内荷重)が最小の号機を選出し(ステップS404)、この低混雑度エレベータ選出処理を終了する。
次に、図14のフローチャートを参照して群管理制御装置401による乗継ぎ運転制御の一例を説明する。以下では、図12に示す状態からC号機の2Fの乗継ぎ呼びが登録された場合を説明する。ここでは、C号機のカゴ内荷重は、積載可能荷重の20%となっている。なおここでも、図4の説明と重複する説明はできる限り省略する。
群管理制御装置401の低混雑度エレベータ選出部409hは、ステップS101にて、乗継ぎ呼びが登録されたと判定された場合(ステップS101:Yes)、図13で説明した低混雑度エレベータ選出処理を行う(ステップS410)。
本実施形態の場合、前述の通り、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機の定義を、乗継ぎ元号機のカゴ内荷重を足しても、カゴ内荷重が積載可能荷重の100%を超えない号機としている。また、本実施形態の場合、図12に示す状態から、C号機の2Fの乗継ぎ呼びが登録されたものとしている。ここでは、乗継ぎ先号機候補(図12ではA、B号機)のうち、カゴ内荷重が積載可能荷重の90%となっているB号機は、乗継ぎ元号機(C号機)のカゴ内荷重(積載可能荷重の20%)を足すと、カゴ内荷重が積載可能荷重の100%を超えてしまう。このため、B号機は、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機とはみなされず、低混雑度エレベータ選出部409hは、カゴ内荷重が積載可能荷重の20%となっているA号機を乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機として選出する。
そして、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機(A号機)が選出された後、ステップS102にて、下記のような処理を行う。すなわち、乗継ぎ選定処理実行部9cは、乗継ぎ客が確実に乗れる混雑度の号機の中から、上述と同様に、乗継ぎ階、及び、最適な乗継ぎ先号機を選択し(ステップS102)、処理をステップS103に移行させる。本実施形態の場合、乗継ぎ選定処理実行部9cは、ステップS102にて、乗継ぎ階として3F、最適な乗継ぎ先号機としてA号機を選定する。
また、低混雑度エレベータ選出部409hは、ステップS106にてYesと判定された場合、上記と同様に、図13で説明した低混雑度エレベータ選出処理を行い(ステップS421)、処理をステップST108に移行させる。同様に、低混雑度エレベータ選出部409hは、ステップS107にてYesと判定された場合、上記と同様に、図13で説明した低混雑度エレベータ選出処理を行い(ステップS421)、処理をステップST108に移行させる。
上記のように構成される群管理制御装置401は、例えば、最適な乗継ぎ先号機の選定時に、最適な乗継ぎ先号機候補の中から、乗継ぎ元号機からの乗継ぎ客が確実に乗れる号機、もしくは、最小混雑度の号機を予め選出する。この結果、群管理制御装置401は、乗継ぎ客が最適な乗継ぎ先号機のカゴ4に乗車できる確率を高めることができ、乗継ぎ損ねが発生することを抑制することができる。
なお、以上の説明では、群管理制御装置401は、荷重検出器4dが検出するカゴ内荷重に基づいて、カゴ4の混雑度を推定するものとして説明したが、これに限らず、例えば、カゴ4内のカメラの画像等に基づいてカゴ4の混雑度を推定するようにしてもよい。
以上で説明した群管理制御装置401は、カゴ呼び不停止階が切り替え可能である場合であっても、エレベータ群2を円滑に群管理して運行することができる。
さらに、以上で説明した群管理制御装置401によれば、乗継ぎ呼びがなされた際に、カゴ呼び不停止階に停止可能なカゴ4の混雑度に基づいて乗継ぎ先のカゴ4を選定する制御を実行可能である。したがって、群管理制御装置401は、例えば、乗継ぎ先のカゴ4を選定する際に、乗継ぎ客が乗継げる可能性が高いカゴ4を最適な乗継ぎ先のカゴ4として選定することができるので、エレベータ群2をより円滑に群管理して運行することができる。
以上で説明した実施形態、変形例に係るエレベータ群管理制御装置によれば、カゴ呼び不停止階を切り替え可能な場合であっても、エレベータ群を円滑に群管理して運行することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1、201、301、401 群管理制御装置(エレベータ群管理制御装置)
2 エレベータ群
3 エレベータ
4 カゴ
4a カゴ呼び登録装置
4d 荷重検出器
6 乗場呼び登録装置
7 単体制御部
7a カゴ呼び登録部
7b 乗継ぎ呼び登録部
7c 登録機能切替案内出力部
7d 割当て受信部
7e カゴ呼び不停止制御部
7f エレベータ情報出力部
7g 乗継ぎ案内出力部
7h 乗場呼び登録部
7i カゴ呼び不停止アンサーバック出力部
8 扉
9 群管理制御部
9a 割当て制御部
9b 登録機能切替制御部
9c 乗継ぎ選定処理実行部
9d 乗継ぎ階カゴ呼び自動登録部
9e 乗継ぎ選定処理再実行部
10 カゴ呼び不停止切替装置
11 カゴ呼び不停止階
207j 戸開閉制御部
209f 出発/待機制御部
309g 乗継ぎ階停止割当て消去部
409h 低混雑度エレベータ選出部
実施形態のエレベータ群管理制御装置は、エレベータ群の複数のカゴの状態に応じて、当該複数のカゴから、前記エレベータ群の乗場からの乗場呼びに応答するカゴを割り当てる制御を実行する。エレベータ群管理制御装置は、カゴ毎、階床毎に、停止不能なカゴ呼び不停止階を切り替える制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記カゴ呼び不停止階が設定されたカゴのカゴ呼び登録装置の機能を、通常カゴ呼び登録機能から乗継ぎ呼び登録機能に切り替えると共に前記カゴ呼び不停止階床が存在しない場合、前記カゴのカゴ呼び登録装置の機能を前記通常カゴ呼び登録機能とする制御を実行可能である。通常カゴ呼び登録機能は、全ての階床をそれぞれ目的階とするカゴ呼びを登録可能とする。乗継ぎ呼び登録機能は、前記カゴ呼び不停止階を目的階とし当該カゴ呼び不停止階が設定された乗継ぎ元のカゴを乗継ぎ階へ向かわせると共に当該カゴ呼び不停止階に停止可能な乗継ぎ先のカゴを前記乗継ぎ階へ呼び寄せる乗継ぎ呼びを登録可能とする。エレベータ群管理制御装置は、前記カゴ呼び登録装置の機能が前記乗継ぎ呼び登録機能である際に当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記乗継ぎ呼びがなされた際に、当該乗継ぎ呼びがなされた前記乗継ぎ元のカゴに対して、同着、又は、遅れて到着可能である前記乗継ぎ先のカゴ及び前記乗継ぎ階の組み合わせを選定する制御を実行可能である。エレベータ群管理制御装置は、前記乗継ぎ元のカゴを当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴを当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御を実行可能である。

Claims (8)

  1. エレベータ群の複数のカゴの状態に応じて、当該複数のカゴから、前記エレベータ群の乗場からの乗場呼びに応答するカゴを割り当てる制御を実行するエレベータ群管理制御装置であって、
    カゴ毎、階床毎に、停止不能なカゴ呼び不停止階を切り替える制御と、
    前記カゴ呼び不停止階が設定されたカゴのカゴ呼び登録装置の機能を、全ての階床をそれぞれ目的階とするカゴ呼びを登録可能とする通常カゴ呼び登録機能から、前記カゴ呼び不停止階を目的階とし当該カゴ呼び不停止階が設定された乗継ぎ元のカゴを乗継ぎ階へ向かわせると共に当該カゴ呼び不停止階に停止可能な乗継ぎ先のカゴを前記乗継ぎ階へ呼び寄せる乗継ぎ呼びを登録可能とする乗継ぎ呼び登録機能に切り替える制御と、
    前記カゴ呼び登録装置の機能が前記乗継ぎ呼び登録機能である際に当該乗継ぎ呼び登録機能が作動中である旨を案内する制御と、
    前記乗継ぎ呼びがなされた際に、当該乗継ぎ呼びがなされた前記乗継ぎ元のカゴに対して、同着、又は、遅れて到着可能である前記乗継ぎ先のカゴ及び前記乗継ぎ階の組み合わせを選定し、前記乗継ぎ元のカゴを当該乗継ぎ階へ向かわせ、当該乗継ぎ先のカゴを当該乗継ぎ階へ呼び寄せる制御とを実行可能であることを特徴とする、
    エレベータ群管理制御装置。
  2. 前記乗継ぎ先のカゴ及び前記乗継ぎ階の組み合わせを選定した後に、前記乗継ぎ元のカゴ、又は、前記乗継ぎ先のカゴにおいて新規の乗場呼びに対する応答が割り当てられた場合、あるいは、前記乗継ぎ元のカゴ、又は、前記乗継ぎ先のカゴにおいて新規のカゴ呼びが登緑された場合に、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する制御を実行可能である、
    請求項1に記載のエレベータ群管理制御装置。
  3. 前記乗継ぎ元のカゴにおいて、前記選定された前記乗継ぎ先のカゴ及び前記乗継ぎ階を案内する制御を実行可能である、
    請求項1又は請求項2に記載のエレベータ群管理制御装置。
  4. 前記乗継ぎ先のカゴへ前記乗継ぎ階への停止が割り当てられた際に、当該乗継ぎ階の乗場の乗場呼び登録装置において当該乗継ぎ階から当該乗継ぎ先のカゴが目的階へ向かう方向の乗場呼びを自動登緑する制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエレベータ群管理制御装置。
  5. 前記乗継ぎ先のカゴが前記乗継ぎ階に到着した際に、当該乗継ぎ先のカゴにおいて前記カゴ呼び不停止階である目的階のカゴ呼びを自動登録する制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のエレベータ群管理制御装置。
  6. 前記乗継ぎ元のカゴが前記乗継ぎ階で戸開開始するよりも先に、前記乗継ぎ先のカゴが当該乗継ぎ階で戸閉開始した際に、前記乗継ぎ先のカゴ内に乗客がいる場合には、前記乗継ぎ先のカゴを出発させた後、当該乗継ぎ階は変更せず新たな乗継ぎ先のカゴを再選定する制御を実行可能であり、前記乗継ぎ先のカゴ内に乗客がいない場合には、当該乗継ぎ階で当該乗継ぎ先のカゴを戸開待機させる制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のエレベータ群管理制御装置。
  7. 前記乗継ぎ元のカゴが前記乗継ぎ階へ到着する前の停止階床で全戸閉した際に、当該乗継ぎ元のカゴ内に乗客がいない場合、又は、前記乗継ぎ呼びがキャンセルされた場合に、前記乗継ぎ先のカゴに既に割り当てられていた当該乗継ぎ階への停止割り当てを消去する制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のエレベータ群管理制御装置。
  8. 前記乗継ぎ呼びがなされた際に、前記カゴ呼び不停止階に停止可能なカゴの混雑度に基づいて前記乗継ぎ先のカゴを選定する制御を実行可能である、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のエレベータ群管理制御装置。
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