JP3807682B2 - ダブルデッキエレベータ群の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のかごが上下に連結されたダブルデッキエレベータを複数台備え、それらのダブルデッキエレベータ群を群管理制御するダブルデッキエレベータ群の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のダブルデッキエレベータとして、上かごと下かごの2組のかごが上下に連結されたダブルデッキエレベータが知られている。ダブルデッキエレベータは建物のスペース上、有利であることから、徐々に増加しつつある。ダブルデッキエレベータは通常、上かごも下かごも乗客の運搬を目的としており、隣接する上下のホールに待機している乗客は上下別個のエレベータかごに同時に乗車したりそこから同時に降車したりすることができるため、通常のエレベータに比較して運行効率が向上する。ただし、上下のかごが連結しているため、ホール呼びに対して効率的な配車を行わないと、所望の効率向上を達成することができない。
【0003】
効率低下を来す具体例を挙げると次のようである。ダブルデッキエレベータの運転方式の一つであるセミダブル運転では、基準階を出発した後、一度かご呼びの応答をすると、上かごと下かごが自由にかご呼びを登録することができるようになるため、上かごと下かごにある階床のかご呼びが同時に発生すると、先行するかごがその階床にまず停止し、さらに後行するかごが同一階床に停止するという事態が起こり得る。かくして、エレベータ利用者は上かごと下かごを意識することなく使用するため、前述のような運行効率を無視したかご呼びを登録することになりかねない。
【0004】
このような不都合を解消させる方式として、ホールで事前に利用者がどの階床に行きたいのかを事前に登録してもらう方式がある。具体的には、ホール呼びにもかご呼びと同じような行き先階ボタンを配設し、かご到着後、かご内で乗客が行き先呼びを操作しなくてもよいようにしたものが特開昭61−248875号公報に開示されており、これをダブルデッキエレベータに適用したものが特開平5−162927号公報に開示されている。
【0005】
さらに、特開平6−179581号公報により、各階床のホール呼びを上かご用と下かご用に分け、利用者が自分の行き先階に行けるかごを自分で選択するようにしたものも知られている。いずれも各ホールの利用者の目的階を利用者に事前に登録させ、その情報をもとに運行効率のよいエレベータ配車を行うようにしている。
【0006】
また、ダブルデッキエレベータにおいては、その需要に従い、ダブル運転、セミダブル運転およびシングル運転を適宜切換えることにより、たとえ利用者の使い勝手を多少犠牲にすることがあるとしても、運行効率を向上させることにより高需要に対応できる運転を行ってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、ホールにかご呼びボタンと同一構造の行き先呼びボタンを配設し、運行効率を向上させようとしていたが、ダブルデッキエレベータにおいては偶数階または奇数階への行き先情報が有効であるにもかかわらず、さらに停止階床数分だけ必要とする行き先呼びボタンをすべての階床に取付けるので、きわめて高コストになってしまっていた。また各ホールの行き先階呼びについて、どの呼びが登録されているかなどを確認する事前処理が必要となるため、群管理制御を行う処理が複雑になるなどの問題があった。また、別の方法として、利用者が上かごまたは下かごを選択する方法は、利用者は通常のシングルデッキエレベータではなくダブルデッキエレベータとして意識して使用しなければならないために、利用者に負担がかかる。このため、毎日のようにダブルデッキエレベータを利用し慣れている人はまだしも、初めてダブルデッキエレベータを利用する人にとっては、上かご・下かごの意味を理解して利用するのに戸惑いがあった。すなわち、本来ならば利用者が上かご・下かごを意識する必要がないはずであるにもかかわらず、利用者が上かご・下かごを意識して利用しなければならないという問題があった。
【0008】
ダブルデッキエレベータの運行効率を改善する場合、従来は前述のごとく3種の運転方式(ダブル運転、セミダブル運転、シングル運転)を需要に応じて切換える方法がとられていたが、この方法では群管理制御しているすべてのダブルデッキエレベータがいずれかの運転方法に統一して切り換えられるために、たとえばダブル運転時は高需要には対応できるが偶数階と奇数階間の移動ができない。一方で、セミダブル運転時は、偶数階と奇数階間の移動はできるが、大需要への対応能力が不足し、運転効率が低下する。
【0009】
このため、コストが低く、かつ簡単な構成で、利用者がダブルデッキエレベータであることを意識せずに利用できるようにすること、および偶数階と奇数階間の移動が容易にできて大需要に対応できることに対する要望が高まっている。
【0010】
したがって本発明は、コストの上昇を伴うことなく、偶数階と奇数階間の階間移動が容易にでき、ダブルデッキエレベータであることを意識することなく利用でき、かつ高効率の運転を遂行し得るダブルデッキエレベータ群の制御装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、複数のかごが上下に連結されたダブルデッキエレベータを複数台備え、それらのダブルデッキエレベータ群を群管理制御するダブルデッキエレベータ群の制御装置において、同一階床のホールに各エレベータ毎にそれぞれ設けられた偶数階行きホール呼びボタンおよび奇数階行きホール呼びボタンと、これらのホール呼びボタンによりいずれかのホール呼びが登録されたとき、登録された行き先階が偶数階か奇数階かを識別し、その識別内容および各エレベータの運転状態を示す状態信号に従い複数台のエレベータのかごの中から最適なかごを選択してそのエレベータへの割当を行う割当手段とを備え、しかも、前記割当手段は、複数のダブルデッキエレベータのうち一定台数は偶数階と奇数階との間の階間移動ができないダブル運転をさせ、残りの台数は偶数階と奇数階との間の階間移動ができるセミダブル運転をさせ、偶数階での偶数階行きホール呼びおよび奇数階での奇数階行きホール呼びが登録されたとき、ダブル運転をしているエレベータの中から最適なかごを選択して割り当てるものである、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、時間帯、全体需要、又は階間交通需要の条件により前記ダブル運転および前記セミダブル運転のエレベータ台数の設定比率を変化させる手段を備えたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
(構成)
図1は第1の実施の形態を示すものである。
各階床1F,2F,…,NFにそれぞれ奇数階行きホール呼びボタン1および偶数階行きホール呼びボタン2が設けられ、ホール呼び入力制御部3において奇数階行きホール呼び信号4および偶数階行きホール呼び信号5に基づき奇数階行きホール呼びボタン1が押されたのか偶数階行きホール呼びボタン2が押されたのかを区別して認識する。なお、ここでホール呼び「ボタン」という呼称であるが、これは広義に解釈されるべきものであって、狭義の押しボタンスイッチのみならず、それと同等機能を有する類似外形構造のスイッチ手段、たとえば近接スイッチ等からなるものであってもよい。ホール呼び入力制御部3は、割当制御部6に接続されており、ホール呼びの情報を渡す。割当制御部6は、どちらかのホール呼びが押された場合に、各運転制御部7A,7B,7C(ここでは、便宜上、3台のエレベータからなるものとする)からの状態信号および奇数階行きホール呼び信号4または偶数階行きホール呼び信号5により最適かごを選択し、それを制御する運転制御部(7A,7B,7Cのいずれか)に対し上かご割当信号9または下かご割当信号10により割当を出す。割当を受けた運転制御部は上下に連結された上かご11および下かご12のうち割当を受けた側のかごをその階床へ応答させる。なお、最適かごの選定には周知の方法を流用することができ、たとえば特開平6−179581号公報に記載されている方法を応用することができる。
【0019】
本実施形態の構成は、従来のダブルデッキエレベータ群の制御装置に比較し、奇数階行きホール呼びボタン1および偶数階行きホール呼びボタン2を設けるとともに、いずれのホール呼びボタンが押されたのかを認識できる認識手段を設け、その認識結果を踏まえて割当制御部6において図2のフローチャートに示す割当制御を行う点が異なる。
(作用)
以下、図1および図2を用いて、第1の実施の形態における作用を説明する。
ここでは図1に例示するように最下階が1階(1F)であるビル構造を想定する。新たに、図1の奇数階行き上り(UP)方向ホール呼びボタン1により4階の奇数階行き上り方向ホール呼びが登録され、その内容がホール呼び入力制御部3に呼びの情報として入力されたとする。その時の割当制御部6内の作用を図2のフローチャートにより説明する。
【0020】
まず初めに、各階床のホール呼びで新規に登録されたものがあるかをチェックする(ステップ101)。新規にホール呼びが登録されていると、その情報として、ホール呼び発生階…「4階」、ホール呼びの種類…「奇数階行き」、ホール呼びの方向…「上り(UP)」、をそれぞれ記録する(ステップ102)。この記録は割り当てられた呼びに応答した時点で消えるものとする。
【0021】
さらに、この記録を参照し、同一階床で同一方向の他の呼びが登録済みであるかどうかをチェックする(ステップ103)。ここで、同一階床で同一方向の他のホール呼びが無いことが確認されると、ステップ102で記録したデータを参照し、登録されたホール呼びの種類が偶数階行きであるかを確認する(ステップ104)。ここでは、奇数階行きホール呼びが登録されているので、かご呼びまたはホール呼びの中から登録されている奇数階の比率の最も高いかごを選択する(ステップ105)。さらに、この選択したかごにおけるホール呼び・かご呼びの奇数階比率が一定値以上を占めているかを確認する(ステップ106)。ここで一定値以上の場合には、登録されたホール呼びに対し、ステップ105で選択されたかごを最適かごとしてそれに割当を出す(ステップ107)。ステップ104における確認の結果、偶数階行きホール呼びが登録された場合は、かご呼び・ホール呼びのうちで、登録されている偶数階の比率の最も高いかごを選択し(ステップ108)、それ以下は奇数階行きホール呼びの場合と同一の処理内容(ステップ106,107)となる。また、ステップ105または108でいずれかのかごが選択されたとしても、そのかごの登録比率が一定値未満の場合には、ホール呼びの種類に関係なく従来の公知技術による最適かごを選択する(ステップ109)。
【0022】
図2のフローチャートに従い割当制御部6により決定された上かご割当信号9あるいは下かご割当信号10が割当エレベータの運転制御部に対し出力される。公知技術による(ステップ109)場合、運転制御部7では割当信号を受取り、上かご11あるいは下かご12を4階の奇数階行き上り方向ホール呼びに応答させ移動させる。
(効果)
以上述べたように、各階床に奇数階行きホール呼びボタンと偶数階行きホール呼びボタンを配設し、いずれかのホール呼びが登録されたとき、それを識別してかごの割当を行うことにより、事前にエレベータ制御装置側で利用者の行き先が奇数階であるか偶数階であるかを判断できるため、ダブルデッキエレベータの停止回数を極力減らすことの可能なかご応答をさせる、効率のよい運行を実現することができる。
(他の実施の形態)
図2のフローチャートにおけるステップ105,108のかご選択処理においては、奇数階行きホール呼びまたは偶数階行きホール呼びの比率を考慮したが、ステップ105の奇数階行きホール呼びの処理については偶数階行きホール呼びが一つでも存在するかごは選択対象から除くようにし、ステップ108の偶数階行きホール呼びの処理についても同様に奇数階行きホール呼びが一つでも存在するかごは選択対象から除くようにしてもよい。
<第2の実施の形態>
(構成)
第2の実施の形態は外見的に図1のものと同一でよい。
この実施の形態は従来のダブルデッキエレベータ制御装置に比較し、奇数階行きホール呼びと偶数階行きホール呼びの2種類を別々に認識できるホール呼び手段を設けたことと、割当制御部6において図3のフローチャートに示す割当制御を行う点が異なる。
(作用)
以下、図1および図3を参照して第2の実施の形態の作用を説明する。
最下階が1階であるビル構造を想定する。新たに、図1の4階偶数階行き上り方向ホール呼び、4階奇数階行き上り方向ホール呼びの順でほぼ同時に登録されホール呼び入力制御部3へ呼びの情報が入力されたとする。4階偶数階行き上り方向ホール呼びには、すでにあるエレベータの上かご11に割当が出ているものとする。その時の割当制御部6内の作用を図3のフローチャートにより以下に説明する。
【0023】
まず最初に、各階床のホール呼びの中に新規に登録されたものがあるかどうかをチェックする(ステップ201)。ホール呼びが登録されていると、その情報として、ホール呼び発生階…「4階」、ホール呼びの種類…「奇数階行き」、ホール呼びの方向…「上り(UP)」、をそれぞれ記録する(ステップ202)。この記録は割り当てられた呼びに応答した時点で消えるものとする。
【0024】
さらに、この記録を参照し、登録されたホール呼びが奇数階行きであるか否かを確認する(ステップ203)。ここでは奇数階行きホール呼びが登録されているので、かご呼び・ホール呼びのうちで登録されている奇数階の比率が最も高いかごを選択する(ステップ204)。さらに、この選択したかごにおけるホール呼び・かご呼びの奇数階比率が一定値以上を占めるかどうかを確認する(ステップ205)。この時、同一階床・同一方向の他の方向のホール呼びが登録済みかどうかをチェックする(ステップ206)。ここでは、すでに4階の偶数階行き上り方向ホール呼びが登録されているので、ステップ204で選択したかごに同一階床・同一方向のホール呼びを割当済みか否かを判定する(ステップ207)。選択したかごに他の同一階床・同一方向の割当が出ていなければ、後から登録されたホール呼びに対してステップ204で選択された最適なかごに割当を出す(ステップ208)。図3のフローチャートにより決定した割当エレベータに対して上かご割当信号9または下かご割当信号10を割当制御部6から運転制御部7へ出力する。運転制御部7では、その情報を受取り、上かご11あるいは下かご12を4階の奇数階行き上り方向ホール呼びに応答するために移動させる。
【0025】
ステップ203における確認の結果、偶数階行きホール呼びが登録された場合は、かご呼び・ホール呼びのうちで、登録されている偶数階の比率の最も高いかごを選択し(ステップ209)、それ以下は奇数階行きホール呼びの場合と同一の処理内容(ステップ205,206〜208)となる。また、ステップ204または209でいずれかのかごが選択されたとしても、そのかごの登録比率が一定値未満の場合には、ホール呼びの種類に関係なく従来の公知技術による最適かごを選択する(ステップ210)。
【0026】
図3のフローチャートに従い割当制御部6により決定された上かご割当信号9あるいは下かご割当信号10は割当エレベータの運転制御部に対し出力される。公知技術による(ステップ210)場合、運転制御部7では割当信号を受取り、上かご11あるいは下かご12を4階の奇数階行き上り方向ホール呼びに応答させ移動させる。
(効果)
以上述べたように、各階床に配設した奇数階行きホール呼びボタン1および偶数階行きホール呼びボタン2に対し別々に最適なエレベータを割り当てることにより、奇数階行きまたは偶数階行きの呼びに対する待ち時間が短縮され、請求項1の発明よりも効率的なダブルデッキエレベータの群管理制御を実現することができる。
(他の実施の形態)
図3のフローチャートにおけるステップ204,209の処理においては、偶数階行き呼びと奇数階行き呼びの比率を考慮したが、ステップ204の処理を奇数階行き呼びについては偶数階行き呼びが一つでも存在するかごは選択対象から除く処理に変更し、ステップ209の偶数階行き呼びについても同様に奇数階行き呼びが一つでも存在するかごは選択対象から除く処理に変更してもよい。
<第3の実施の形態>
(構成)
第3の実施の形態を図4に示す。
各階床に奇数階行きホール呼びボタン1と偶数階行きホール呼びボタン2が配設され、奇数階行きホール呼びボタン1と偶数階行きホール呼びボタン2のどちらが押されたかをホール呼び入力制御部3で識別し認識する。ホール呼び入力制御部3は割当制御部6に接続され、前者に入力された呼びの情報は後者に渡される。割当制御部6は、どちらかのホール呼びボタンが押された場合、各運転制御部7A〜7Cからの状態信号8、および奇数階行きホール呼び信号4または偶数階行きホール呼び信号5により最適なかごを選択して、上かご割当信号9もしくは下かご割当信号10により割当を出す。割当を受けた運転制御部は上下に連結された上かご11と下かご12のうち割当を受けた側のかごをその階床へ応答させる。
【0027】
割当制御部6に接続された表示内容制御部13は、表示対象の階床と呼びに対する割当の情報を割当制御部6から受信する。表示内容制御部13には、各階エレベータホールに設置された表示器14が接続され、到着したエレベータが偶数階行きまたは奇数階行きのいずれであるかをホールに居る利用者に分かるようにエレベータの到着タイミングをもって表示内容制御部13から表示信号15を出力して表示器14に表示させる。
【0028】
この実施の形態は、従来のダブルデッキエレベータ制御装置に比べ奇数階行きホール呼びと偶数階行きホール呼びの2種類を別々に認識できるホール呼び手段を設けたこと、各階床のホールに到着したエレベータが偶数階行きか奇数階行きかを報知する表示器14を各階床ホールに設けたこと、さらには表示内容制御部13において図5のフローチャートに示すホール案内表示制御を行う点が異なる。
(作用)
以下、図4および図5を用いて第3の実施の形態の作用を説明する。ここでは、最下階が1階であるビル構造を想定し、新たに図1の4階偶数階行き上り方向ホール呼び、4階奇数階行き上り方向ホール呼びの順でほぼ同時にホール呼び入力制御部3に呼びの情報が入力され、別々のかごに割当が出ているものとする。その時の表示内容制御部13内の作用を図5のフローチャートにより説明する。
【0029】
割当制御部6からホール呼びと割当号機の情報をもらい、同一階床で同一方向の奇数階行きホール呼びおよび偶数階行きホール呼びがともに登録されているかどうかをチェックする(ステップ301)。ともに登録されている場合は、いずれかの呼びに対して割り当てられたかごが4階に到着するかを判定する(ステップ302)。到着するエレベータが存在する場合は、偶数階行きホール呼びに応答するエレベータかどうかを判定する(ステップ303)。先に到着するかごが4階偶数階行き上りホール呼びに対するものであれば、偶数階行き用表示データをセットし(ステップ304)、奇数階行き上りホール呼びに対するものであれば、奇数階行き用表示データをセットし(ステップ305)、それぞれ表示データの出力を行う(ステップ306)。この表示データは表示信号15となり、表示内容制御部13から4階の表示器14へ出力され、たとえば「偶数階行き上り方向エレベータが到着します」または「奇数階行き上り方向エレベータが到着します」との表示を行い、4階ホールの待ち利用客にエレベータの到着状況を報知する。
(効果)
以上述べたように、各階ホールに案内装置を設置し、到着エレベータが偶数階行きか奇数階行きかを案内することにより、ホールで待っている利用者の焦燥感を軽減し乗り間違いを防止することができる。
(他の実施の形態)
表示器14に代えて、またはそれと併用して音声案内のスピーカを使用してもよい。
<第4の実施の形態>
(構成)
第4の実施の形態は、すでに述べた図4の装置を用いて実施される。ダブルデッキエレベータの配置を図6に示す。群管理制御の対象となっているダブルデッキエレベータは3台であるとし、1号機#1と2号機#2の2台がダブル運転エレベータ21であり、3号機#3の1台がセミダブル運転エレベータ22であるとする。図中、Dはダブル運転を意味し、またSDはセミダブル運転を意味する。ホール呼びボタンは偶数階行きホール呼びボタン2と奇数階行きホール呼びボタン1が各階床に1個ずつ配設されているものとする。
【0030】
本実施の形態の構成は、従来のダブルデッキエレベータ制御装置に比べ、各階床に奇数階行きホール呼びボタン1と偶数階行きホール呼びボタン2を配設し、それらの2種類を識別する手段を設けたことと、ダブル運転およびセミダブル運転という異なる運転方式を混在させてダブルデッキエレベータの群管理制御を行うこと、さらに各階のホールに到着したエレベータが偶数階行きか奇数階行きかを報知する表示器14を各階床ホールに設けたこと、割当制御部6において図7のフローチャートに示す割当制御を行うこと、表示内容制御部13において図5のフローチャートに示すホール案内表示制御を行う点が異なる。
(作用)
以下、図4ないし図7を用いて、第4の実施の形態の作用について説明する。ここでも、最下階が1階であるビル構造を想定し、新たに、4階奇数階行き上り方向ホール呼びを作る。ホール呼び入力制御部3に呼びの情報が入力される。その時の割当制御部6内の作用を図7のフローチャートにより説明する。
【0031】
まず最初に、各階床でホール呼びボタンが押されたかどうかをチェックする(ステップ401)。ここでホール呼びが登録されていると、その情報として、ホール呼び発生階…「4階」、ホール呼びの種類…「奇数階行き」、ホール呼びの方向…「上り(UP)」、をそれぞれ記録する(ステップ402)。この記録は割り当てられた呼びに応答した時点で消えるものとする。さらに、この記録を参照し、登録されたホール呼びが偶数階での偶数階行き呼び、あるいは奇数階での奇数階行き呼びかを判定する(ステップ403)。4階の奇数階行きUPホール呼びは上記条件を満足しないのでセミダブル運転中のエレベータ22である3号機の上かご11または下かご12のいずれかを選択し(ステップ404)、その選択された最適なかごに割当を出す(ステップ405)。
【0032】
図7のフローチャートにより決定した割当エレベータに対して上かご割当信号9ないし下かご割当信号10を割当制御部6から3号機の運転制御部7Cへ出力する。運転制御部7Cはその情報を受取り、3号機の上かご11あるいは下かご12を4階の奇数階行きUPホール呼びに応答するために移動させる。
【0033】
次に、4階の偶数階行きUPホール呼びを登録し、ホール呼び入力制御部3へ呼びの情報が入力された場合を考える。この場合、ステップ403の判定の結果に従い、ダブル運転中のエレベータ21である1号機および2号機の上かご11の中から最適かごを選択する(ステップ406)。選択された最適なかごに割当を出す(ステップ405)。このようにして決定した割当エレベータに対して上かご割当信号9を割当制御部6から運転制御部7Aまたは7Bへ出力する。上かご割当信号9を受けた運転制御部はその情報を受取り、上かご11を4階の偶数階行きUPホール呼びに応答するために移動させる。
【0034】
最後に、図4の4階偶数階行きUP方向ホール呼び、4階奇数階行きUP方向ホール呼びの順でほぼ同時に登録され、それぞれ、1号機ダブル運転エレベータ21および3号機セミダブル運転エレベータのかごに割当が出ている場合を考える。この時の表示内容制御部13内の作用を図5のフローチャートにより説明する。
【0035】
割当制御部6からホール呼びの情報と呼びに対する割当号機の情報をもらい、同一階床で奇数階行きホール呼びおよび偶数階行きホール呼びがともに登録されているかどうかをチェックする(ステップ301)。ともに登録されている場合は、いずれかの呼びに対して割り当てられたかごが4階に到着するかをどうか判定する(ステップ302)。到着するエレベータが存在する場合は、偶数階行きホール呼びに応答するエレベータかどうかを判定する(ステップ303)。先に到着するかごが4階偶数階行きUPホール呼びに対するものであれば、ダブル運転エレベータであるので、ダブルデッキ運転用表示データをセットし(ステップ304)、さらに表示データを出力する(ステップ305)。この表示データは表示信号15となり、表示内容制御部13から4階の表示器14へと出力され、「偶数階行き上り方向エレベータが到着します。奇数階には停止しません」と表示し、4階床ホールの待ち利用客にエレベータの到着状況を報知する。
(効果)
以上述べたように、各階床に設置した偶数階行きホール呼びボタンと奇数階行きホール呼びボタンとそれらの設置階床の組み合わせに基づいて、ダブル運転の大量輸送能力を維持したままセミダブル運転のように階間移動の便利さを共存させることにより、ダブルデッキエレベータを効率的に運転し、かつ利用者の使い勝手を向上させることができる。
【0036】
また、各階床ホールに案内装置を設置し、到着エレベータが偶数階行きか奇数階行きかを明確に案内することにより、ホールで待っている利用者の焦燥感を軽減し乗り間違いを未然に防止することができる。
(他の実施の形態)
表示器14に代えて、またはそれと併用して音声案内のスピーカを使用してもよい。
<第5の実施の形態>
(構成)
第5の実施の形態は、すでに述べた図1の装置を流用する。この場合のダブルデッキエレベータの配置を図8(A)〜(C)に示す。群管理制御の対象となっているダブルデッキエレベータは3台とし、それらは需要状況や時間帯に応じて全部あるいは一部がダブル運転21を行い、その残りがセミダブル運転22を行うものとする。
【0037】
本実施の形態の構成は、従来のダブルデッキエレベータ制御装置に比べ、奇数階行きホール呼びボタン1と偶数階行きホール呼びボタン2の2種類を別々に認識できるホール呼びボタンを設けたことと、ダブル運転およびセミダブル運転の異なる運転方式を混在させてダブルデッキ群管理エレベータを制御すること、さらに割当制御部6において図9のフローチャートに示すダブルデッキエレベータの運転モード切換を行う点が異なるものである。
(作用)
以下、図1、図8および図9を用いて、第5の実施の形態の作用について説明する。ここでも、最下階が1階であるビル構造を想定し、時間帯および需要状況によりダブルデッキエレベータの運転モードを切り換えるかを割当制御部6の作用を図9のフローチャートを参照して説明する。平常時はダブルデッキエレベータの運転台数比率を図8(B)としておく。図8(B)はダブル運転エレベータ21が1号機および2号機の2台、セミダブル運転エレベータ22が3号機の1台の状態である。
【0038】
ここでは仮に、午前8時30分〜午前9時(AM8:30〜AM9:00)が朝のピーク時間帯であるとし、この時間帯を考える。この時間帯は出社した社員により基準階からのUP方向の需要が急増する。この場合はまずピーク時間帯であるかどうかを確認(ステップ501)した上で、運転モードの切換え処理を行う。ピーク時間帯であることが確認されると、ダブル運転3台とセミダブル運転0台に切換える(ステップ502)。この切換のタイミングは、利用者の無用の混乱を防ぐために、かご呼びがなくなった時点である。この切換の結果、図8(C)に示すように、1〜3号機の全台がダブル運転21に組み込まれるダブルデッキエレベータとなる。この際、偶数階の奇数階行きホール呼びおよび奇数階の偶数階行きホール呼びはこれを無効として登録できないようにする。
【0039】
ピーク時間帯を抜けたら、記録された呼びの発生情報から偶数階と奇数階の間の交通需要を算出(ステップ503)し、この需要が一定値以上であるかどうかを確認する(ステップ504)。この値が一定値以上である場合は、切換え処理により図8(A)に示すようにダブル運転1台(1号機)とセミダブル運転2台(2号機、3号機)に切換える(ステップ505)。偶数階と奇数階の間の交通需要が一定値に満たない場合は、図8(B)に示すようにダブル運転2台(1号機、2号機)とセミダブル運転1台(3号機)の切換状態を維持し、もし他の切換状態になっていたら図8(B)に示す切換状態に切換える(ステップ505)。この切換のタイミングは、かご呼びがなくなった時点として利用者の混乱を防ぐ。この場合、偶数階の偶数階行きホール呼びおよび奇数階の奇数階行きホール呼びにはダブル運転の1号機及び2号機が応答し、奇数階の偶数階行きホール呼びおよび偶数階の奇数階行きホール呼びにはセミダブル運転の3号機が応答する。
(効果)
以上述べたように、ピーク時間帯や交通需要によりダブル運転エレベータおよびセミダブル運転エレベータの台数比率を変化させることにより、ビル内の需要に応じた運転をすることができる。
(他の実施の形態)
ダブル運転とセミダブル運転の比率を変化させる判定基準として交通需要や時間帯に代えて曜日や季節等による切換制御を行ったり、休日には需要が少ないのでセミダブル運転の比率を増やしたりしてもよい。
<第6の実施の形態>
(構成)
第6の実施の形態は、図1の装置を用いる。この発明の構成は、従来のダブルデッキエレベータ制御装置に比べ、奇数階行きホール呼びボタン1と偶数階行きホール呼びボタン2の2種類のホール呼びボタンを別々に設け、また両者を識別できるホール呼び手段を設け、さらにホール呼び入力制御部3において図10のフローチャートに示すホール呼び制御を行う点が異なる。
(作用)
以下、図1および図10を用いて、第6の実施の形態の作用について説明する。最下階が1階であるビル構造を想定し、かつ全台がダブル運転をしているものとする。そして、新たに図1の4階UP方向奇数階行きホール呼びが登録され、ホール呼び入力制御部3に呼びの情報が入力されたとする。その時のホール呼び入力制御部3内の作用を図10のフローチャートを参照して説明する。
【0040】
まず最初に、各階床でホール呼びボタン1,2を介してホール呼びがあったかどうかをチェックする(ステップ601)。ホール呼びがあった場合、続いて群管理制御対象のダブルデッキエレベータが全台ともダブル運転中、あるいは需要が一定値以上であるかをチェックする(ステップ602)。この実施の形態では、全台がダブル運転中であるので、さらに続けて登録されたホール呼びが偶数階の偶数階行きホール呼びか、奇数階の奇数階行きホール呼びかを判定する(ステップ603)。ここでは、4階のUP方向奇数階行きのホール呼びが登録されており、その条件を満足しないのでホール呼びを記録しない(ステップ604)。これにより一旦登録操作されたホール呼びを無効とし、4階から奇数階行きホール呼びが登録できなくなる。ステップ602またはステップ603において条件を満足しないときは、この発明の範囲外であり、ホール呼びの情報として、ホール呼び発生階、ホール呼びの方向、およびホール呼びの種類を記録する(ステップ605)。ステップ601において、ホール呼びがなかったときは、もちろんホール呼びの記録を行わない(604)。
(効果)
以上述べたように、全台ダブル運転時あるいは需要が一定値以上であれば、偶数階の奇数階行きホール呼びおよび奇数階の偶数階行きホール呼びを無効として奇数階〜偶数階交通を禁止し、大量輸送の可能なダブル運転を維持することにより、エレベータの停止回数を減少させ、ダブルデッキ群管理エレベータの運行効率を向上させることができる。
(他の実施の形態)
偶数階の奇数階行きホール呼びおよび奇数階の偶数階行きホール呼びが登録無効とされている状態で利用者がそのホール呼びボタンを押した場合、偶数階では「ただいま奇数階行きのエレベータは停まりません」と、奇数階では「ただいま偶数階行きのエレベータは停まりません」と、音声案内や表示器により案内してもよい。
<第7の実施の形態>
(構成)
第7の実施の形態を図11に示す。
各階床1F,2F,…,NFに奇数階行きホール呼びボタン1および偶数階行きホール呼びボタン2が配設され、奇数階行きホール呼びボタン1か偶数階行きホール呼びボタン2のいずれが押されたかをホール呼び入出力制御部3により奇数階行きホール呼び信号4および偶数階行きホール呼び信号5に基づいて、奇数階または偶数階のいずれの階床で、いずれのホール呼びボタンが押されたかを区別して認識する。ホール呼び入出力制御部3は割当制御部6にホール呼びの情報を渡す。割当制御部6は、どちらかのホール呼びボタンが押された場合、各運転制御部7A〜7Cからの状態信号8および奇数階行きホール呼び信号4または偶数階行きホール呼び信号5により最適かごを選択して上かご割当信号9または下かご割当信号10によりいずれかの運転制御部に割当を出す。割当を受けた運転制御部は上下に連結された上かご11および下かご12のうち割当を受けた側のかごをその階床へ応答させる。
【0041】
また、割当制御部6は呼び種類表示制御部16とも接続されており、各階床に配設された奇数階行きホール呼びおよび偶数階行きホール呼びが現在どのようなサービスを行う呼びの種類であるかを示す呼び表示信号17を出力し、各階床のホール呼びボタンの近くに配設された呼び種類表示器18にその情報を表示する。この呼び種類の表示例を図14(A),(B)に示す。図14(A)は、非閑散時すなわち通常時に適用され、全階床とも同様で、「奇」または「偶」を選択的に表示し得る2連の表示要素からなり、奇数階→奇数階ホール呼び、または偶数階→偶数階ホール呼びを示すことができる。図14(B)は、閑散時に適用され、全階床とも同様で、奇数階行きホール呼びと偶数階行きホール呼びの区別がないので、ホール呼びの種類は表示しない。
【0042】
この実施の形態の構成は、従来のダブルデッキエレベータ群の制御装置に比較し、奇数階行きホール呼びボタン1および偶数行きホール呼びボタン2の2種類を別々に認識できるホール呼び手段を設け、かつ各階床のホール呼びボタンの近くにホール呼びの種類を示す案内表示手段を設け、さらに、ホール呼び入力制御部3において、図12のフローチャートに示すホール呼び制御を行う点と呼び種類表示制御部16において図13のフローチャートに示す呼び種類表示切換を行う点が異なる。
(作用)
以下、図11ないし図14を参照して、第7の実施の形態における作用を説明する。
最下階が1階であるビル構造を想定し、需要の少ない閑散時を考える。その時の呼び種類表示制御部16の作用を、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0043】
割当制御部6から各エレベータの運転モードについての情報をもらう。ここでは小需要の閑散時を考慮する。そこで閑散時であるかどうかをチェックする(ステップ801)。閑散時であれば、図14(B)に示すように、奇数階・偶数階ともに呼び種類の表示をセットしない(802)。そして、各階床のホール呼びボタンの近くにある呼び種類表示器18に対して呼び種類表示制御部16から呼び表示信号17を出力する(ステップ803)。各階床の呼び種類表示器18は呼び種類の表示がなくなる。閑散時でない通常時は、図14(A)の表示を全階にセットし(ステップ804)、この後で呼び種類表示器18に対して呼び種類表示制御部16から呼び表示信号17を出力する(ステップ803)。
【0044】
新たに、図10の4階UP方向奇数階行きホール呼びが登録され、ホール呼び入力制御部3に呼びの情報が入力されたとする。その時のホール呼び入力制御部3内の作用を図12のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
初めに、各階床でホール呼びがあったかどうかをチェックする(701)。ホール呼びが登録されていると、その情報として、ホール呼び発生階…「4階」、ホール呼びの種類…「UP、奇数階行き」を記録する(ステップ702)。この記録は割り当てられた呼びに応答した時点で消えるものとする。ここで需要が一定値以下で閑散時であるかどうかをチェックする(ステップ703)。ここでは、閑散時を想定しているので、先の新規登録されたホール呼びの記録を参照し、押された階床の奇数階行きホール呼びと偶数階行きホール呼びを連動して点灯させる(ステップ704)。
(効果)
以上述べたように、閑散時には奇数階行きホール呼びおよび偶数階行きホール呼びの種類を無効とし、通常のホール呼びとして扱うことにより、上かご11および下かご12を意識することなく通常のシングルデッキエレベータと同様の扱い方をすることが可能になる。
(他の実施の形態)
各階床の呼び種類表示器を用いることなく、たとえば偶数階行きホール呼びに応答したエレベータが到着したときには、戸開のタイミングでかご内で「偶数階行きのエレベータです」とアナウンスするようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
同一階床のホールに偶数階行きおよび奇数階行きの両種のホール呼びボタンをそれぞれ配設し、利用者の目的階が偶数階か奇数階かを事前にエレベータの制御装置側で認識して利用することにより、コストの上昇を避け、偶数階と奇数階との間の階間交通を可能にし、ダブルデッキエレベータを意識することなく利用し、かつ効率のよい運転を行うダブルデッキエレベータ群の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1、第2、第5、第6の実施の形態を示すダブルデッキエレベータ群の制御装置のブロック図。
【図2】 第1の実施形態における割当制御を説明するためのフローチャート。
【図3】 第1の実施形態における割当制御を説明するためのフローチャート。
【図4】 第3、第4の実施の形態を示すダブルデッキエレベータ群の制御装置のブロック図。
【図5】 第3、第4の実施の形態におけるホール案内表示制御を説明するためのフローチャート。
【図6】 第4の実施の形態におけるダブルデッキエレベータの配置図。
【図7】 第4の実施の形態における割当制御を説明するためのフローチャート。
【図8】 第5の実施の形態におけるピーク運転時のダブルデッキエレベータの配置図。
【図9】 第5の実施の形態における運転モード切換を説明するためのフローチャート。
【図10】 第6の実施の形態におけるホール呼び制御を説明するためのフローチャート。
【図11】 第7の実施の形態を示すダブルデッキエレベータ群の制御装置のブロック図。
【図12】 第7の実施の形態におけるホール呼び制御を説明するためのフローチャート。
【図13】 第7の実施の形態におけるホール呼び種類切換制御を説明するためのフローチャート。
【図14】 第7の実施の形態における呼び種類表示器の表示例を示す説明図。
【符号の説明】
1 奇数階行きホール呼びボタン
2 偶数階行きホール呼びボタン
3 ホール呼び入力制御部
4 奇数階行きホール呼び信号
5 偶数階行きホール呼び信号
6 割当制御部
7 運転制御部
8 状態信号
9 上かご割当信号
10 下かご割当信号
11 上かご
12 下かご
13 表示内容制御部
14 表示器
15 表示信号
16 呼び種類表示制御部
17 呼び表示信号
18 呼び種類表示器
21 ダブル運転エレベータ
22 セミダブル運転エレベータ
Claims (2)
- 複数のかごが上下に連結されたダブルデッキエレベータを複数台備え、それらのダブルデッキエレベータ群を群管理制御するダブルデッキエレベータ群の制御装置において、同一階床のホールに各エレベータ毎にそれぞれ設けられた偶数階行きホール呼びボタンおよび奇数階行きホール呼びボタンと、これらのホール呼びボタンによりいずれかのホール呼びが登録されたとき、登録された行き先階が偶数階か奇数階かを識別し、その識別内容および各エレベータの運転状態を示す状態信号に従い複数台のエレベータのかごの中から最適なかごを選択してそのエレベータへの割当を行う割当手段とを備え、
前記割当手段は、複数のダブルデッキエレベータのうち一定台数は偶数階と奇数階との間の階間移動ができないダブル運転をさせ、残りの台数は偶数階と奇数階との間の階間移動ができるセミダブル運転をさせ、偶数階での偶数階行きホール呼びおよび奇数階での奇数階行きホール呼びが登録されたとき、ダブル運転をしているエレベータの中から最適なかごを選択して割り当てるものである、
ことを特徴とするダブルデッキエレベータ群の制御装置。 - 時間帯、全体需要、又は階間交通需要の条件により前記ダブル運転および前記セミダブル運転のエレベータ台数の設定比率を変化させる手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のダブルデッキエレベータ群の制御装置。
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