JPS6131159B2 - - Google Patents

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JPS6131159B2
JPS6131159B2 JP57015522A JP1552282A JPS6131159B2 JP S6131159 B2 JPS6131159 B2 JP S6131159B2 JP 57015522 A JP57015522 A JP 57015522A JP 1552282 A JP1552282 A JP 1552282A JP S6131159 B2 JPS6131159 B2 JP S6131159B2
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JP
Japan
Prior art keywords
mesophase
pitch
layer
heat treatment
heat
Prior art date
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Expired
Application number
JP57015522A
Other languages
English (en)
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JPS58134180A (ja
Inventor
Shozo Watabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kashima Oil Co Ltd
Original Assignee
Kashima Oil Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kashima Oil Co Ltd filed Critical Kashima Oil Co Ltd
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Publication of JPS58134180A publication Critical patent/JPS58134180A/ja
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  • Inorganic Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高強度高弾性炭素繊維用の原料として
のQ.I.成分とQ.S.成分のみによつて構成されてい
る100%メソフエーズの製造に係るもので、特に
複合材料の原料として好適な高強度高弾性炭素繊
維を高能率で低廉なコストで製造する方法を提供
することを目的とする。 本発明は、減圧軽油の熱接触分解(FCC)或
はナフサの熱分解によつて副生された残渣炭素物
質の石油系ピツチを加熱温度360℃乃至450℃及び
加熱時間30分乃至30時間で、加熱生成ピツチ中に
メソフエーズ(偏光顕微鏡にて容易に測定出来
る)を10%乃至50%含有する様に、常圧或は加圧
下で非酸化性気流下で撹拌加熱し、後加熱処理条
件より全く別の処理条件にて之を加熱処理温度よ
り低温290℃乃至350℃及び加温時間5時間乃至30
時間で非酸性気流下で静置保持して上層の非メソ
と下層のメソ層とに区分して分離し、上層の非メ
ソピツチのみを前述の加熱及び静置条件で繰返し
て上記の非メソピツチをQ.I.成分とQ.S.成分のみ
によつて構成されている100%メソフエーズに変
成し、Q.I.成分とQ.S.成分のみによつて構成され
ている100%メソフエーズを製造することにあ
る。 近年航空機、自動車その他の輸送機製作工業の
急速な成長の結果それに必要な材料として特別な
物質の組合せからなりそのいくつかの物理的性質
が極めて勝れておつて特異性を発揮しうる材料を
望む声が大きくなつているが特に、高い強度及び
弾性を具備し、同時に軽量で安価な材料の出現が
強く要求されている。しかるに現在の技術でかゝ
る材料を多量に安定して供給することが出来ない
ので、これに答えるため複合物質(強化樹脂)の
製造に関する研究が盛んに行われている。 強化樹脂に使用される最も有望な材料の1つと
して高強度高弾性の炭素繊維がある。この材料は
前述の産業の急速な成長が始まりかけた頃に市場
に現われたもので、この炭素繊維を樹脂と組合せ
て使用すると、他に全く類例を見ないような特性
を発揮する強化樹脂を製造することが出来る。し
かしながら残念なことにも、かゝる強化樹脂用の
高強度高弾性の炭素繊維は極めて高価なため、こ
れを使用する強化樹脂が極めて顕著な特性を発揮
するにもかゝわらず、それの需要があまり開拓さ
れていない。 現在入手出来る高強度高弾性の炭素繊維の原料
は特殊な製造法及び紡糸法によつて糸されたポリ
アクリロニトリル繊維が主であることは公知の事
実であるが、このポリアクリロニトリル繊維は炭
素繊維の前駆体として高価であるばかりでなくこ
の前駆体からの炭素繊維の収率は45%以下で極め
て悪い。このことが優れた炭素繊維を製造する処
理工程を複雑にし、最終製品の炭素繊維の製造コ
ストを益々高めることになつている。 炭素繊維用の特に安価な原料を製造するため、
本発明の発明者は広はんな研究を実施した。その
結果、極めて安価な石油系ピツチを加熱温度360
℃乃至450℃加熱時間30分乃至30時間で常圧或は
加圧下にて非酸化性気流下で撹拌加熱処理して加
熱生成ピツチ中にメソフエーズを10%乃至50%生
成せしめ、後加温々度290℃乃至350℃、加温時間
5時間乃至30時間で、非酸化性気流下で静置保持
し、加熱生成ピツチ中のメスフエーズのみを相互
に融着巨大化して成長する様にし、非メソピチと
メソ(異方性)ピツチの比重の差、その他物性の
例えば粘度差によつて、その静置保持条件下に於
て加熱生成したピツチを上層の非メソピツチと下
層のメソフエーズ(メソ層)とに劃然と区分して
分離し、上層の非メソピツチのみを前述の撹拌加
熱処理、静置保温の操作を繰返して、Q.I.成分と
Q.S.成分のみによつて構成されている100%メソ
フエーズに変成することが可能なこと即ち、上層
の非メソがQ.I.成分とQ.S.成分のみによつて構成
されている100%メソフエーズの原料となり得る
ことを見出し本発明を完成した。 尚静置保温に於てメソフエーズの球の融着巨大
化を促進するため非メソ層とメソ層の分離を妨た
げない程度でゆるやかに撹拌することも必要に応
じて行なう。 炭素繊維用の安価な原料の製法は、米国特許
3974264(1976);3995014(1976);4021788
(1977);4032430(1977)等その他多くの特許出
願公告公報に既に報告されている。石油系及びタ
ール系ピツチを380℃乃至440℃に加熱処理してメ
ソフエーズを40%乃至90%、好ましくは50%乃至
65%含有するピツチを製造し、これを炭素繊維用
の原料としている。従つてこのピツチは等方性留
分を多く含有し、高強度高弾性の炭素繊維用の原
料として要求される100%メソフエーズとしてそ
の特性を充分具備しているピツチとは云えない。 更らに本質上100%のメソフエーズを含有する
ピツチを製造する方法が特開昭54−55625に報告
されている。即ち等方性ピツチに窒素、アルゴ
ン、キセノン、ヘリウム、水蒸気等の不活性ガス
を原料Kg当り少なくとも8/分以上多量に圧入
し、等方性ピツチを強く撹拌しつゝ380℃乃至430
℃で5時間乃至44時間も加熱して単一相の系に変
換されるまで加熱処理して、所謂100%のメソフ
エーズのピツチの製造の試みがなされている。し
かるに原料の等方性ピツチは所謂巨大分子で複雑
で純粋な化合物でなく不純物も含有してエマルジ
ヨンを形成しているが如何に長時間不活性ガスを
圧入して撹拌し処理しつくしても該エマルジヨン
を完全に単一化することは不可能であり、又如何
なる方法を用いても未反応の等方性ピツチの混在
を完全に無くすることは出来ない。従つて純粋に
100%メソフエーズとは云えない。 石油系及びピツチはその種類が多くその物性も
極めて雑多であるが、これらのピツチを常圧或は
加圧下で非酸化性気流下で撹拌加熱処理する場合
の条件として、好ましくは加熱生成ピツチ中のメ
ソフエーズの含有率が20%乃至40%になる条件と
して加熱温度は380℃乃至440℃、加熱時間は30分
乃至10時間を選ぶ可きである。尚原料の種類、物
性によつては予備加熱処理して前駆体を製造する
ことなく、直接原料を加熱処理することもありう
る。尚上層と下層とに分離して上層の非メソフエ
ーズを繰返して使用すると、上層の非メソフエー
ズ中にメソフエーズの芽が加熱処理に於て反応の
芽となつて加熱時間を短縮することも見出されて
いる。 更らに20%乃至40%のメソフエーズを含有する
加熱生成ピツチを加熱処理条件とは全く別の処理
条件にて非酸化性気流下で静置保持する場合の条
件として、静置温度を300℃乃至340℃に保持時間
を10時間乃至30時間に選び、上層に非メソフエー
ズ層(極少量のメソフエーズの芽が混在する)
を、下層にQ.I.成分とQ.S.成分のみで構成されて
いる100%メソフエーズピツチを区分分離する。
分離した下層のQ.I.成分とQ.S.成分のみで構成さ
れている100%メソフエーズピツチ(偏光顕微鏡
にて確認)はQ.I.の成分(キノリン不溶分、80℃
にてキノリン抽出によつて測定される)とQ.S.
の成分(キノリン溶解分)との2つの成分によつ
てのみ構成されていることも見出されている。こ
のメソフエーズピツチはQ.I.成分が75%乃至87%
及びQ.S.成分が13%乃至25%が共存することに
よりピツチを紡糸する場合紡糸性を良くすること
ができるものである。 上層と下層とに分離した上層の非メソフエーズ
ピツチは繰返して非酸化性気流下で加熱処理、静
置保持操作に行つて、Q.I.成分とQ.S.成分のみに
よつて構成されている100%メソフエーズを製造
する。 本発明は次の3つの事実を見出し、この事実に
よつて成りたつている。 非酸化性気流下で加熱処理、加熱処理条件と
は全く別の処理条件にて静置保持して上層の非
メソフエーズピツチと下層の100%メソフエー
ズに区分し、上層の非メソフエーズピツチが
100%メソフエーズの製造用の原料となり得る
こと、即ち分離させる上層の非メソフエーズを
繰返して使用出来ること。 分離した上層の非メソフエーズピツチには微
少量のメソフエーズの芽が混在し、この芽が加
熱処理に於て反応の芽となつて加熱時間を短縮
する。 分離した下層の偏光顕微鏡によつて容易に確
認できる100%メソフエーズは75%乃至87%の
Q.I.成分と13%乃至25%のQ.S.成分との2つの
成分のみにより構成されている。 このQ.I.成分とQ.S.成分のみによつて構成され
ている100%メソフエーズを紡糸した炭素繊維製
造の1例を挙げると次の如くである。紡糸温度
320℃、粘度50ポイズ(紡糸温度にて)、紡糸速度
100m/分で紡糸し、これを280℃で15分間不融化
(架橋化)し、後昇温速度10℃/分で熱分解炭化
させ、最終温度1400℃で15分間炭化して、長繊維
の高強度高弾性の炭素繊維を製造することが出来
る。 実施例 1 減圧軽油の熱接触分解(FCC)によつて副生
されるB.P.470℃以上の残渣炭素物質を予備の加
熱処理を実施することなく、次の加熱処理で、加
熱生成ピツチの静置保持条件は静置温度300℃、
保持時間20時間で繰返して処理し分離して100%
メソフエーズを製造した。尚撹拌加熱処理に於て
非酸化性気流として加熱処理に於て生成するガス
を循環利用した。
【表】 実験番号については加熱生成ピツチについて
静置保持条件を充分検討する必要がある。 実施例 2 実施例1の実験番号によつて生成されたピツ
チを生成直後直接次の如き静置保持条件で非酸化
性気流下でメソフエーズ層の分離試験を実施し
た。
【表】 実験番号では非メソ層とメソ層との境界が劃
然と区分されず、メソフエーズの小球が多く混在
している。非酸化性気流として加熱処理で生成す
るガスを利用する。 実施例 3 ナフサの熱分解によつて副生されるB.P.290℃
以上の残渣炭素物質を次の加熱処理条件で繰返し
て処理した。尚撹拌加熱処理に於て非酸化性の気
流として加熱処理に於て副生するガスを循環利用
した。 加熱生成ピツチの静置保持条件は非酸化性気流
下で静置温度300℃、保持時間20時間で繰返し処
理して分離して100%メスフエーズを製造した。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (i)石油系ピツチを加熱生成ピツチ中にメソフ
    エーズの含有量が10%乃至50%になる様に、常圧
    或は加圧下で(a)エタン、プロパン、ブタン又はそ
    れらの混合物、(b)沸点が低く重質化しないナフサ
    留分又は(c)原料である石油系ピツチを加熱処理し
    て副生する主として炭素数の少ない炭化水素の混
    合物であるドライガスから選ばれる非酸化性ガス
    の気流下で360℃乃至450℃で撹拌・加熱処理し、
    (ii)これを290℃以上350℃を超えない加熱処理条件
    で静置して加熱生成したピツチ中のメソフエーズ
    のみを成長融着させ上層の非メソフエーズ層と下
    層のメソフエーズ層を画然と区分させ、(iii)同じ温
    度条件で上層の非メソフエーズ層のみを分離し、
    (iv)分離した非メソフエーズ層を更に上記(i)(ii)(iii)

    如く更に加熱処理し、静置保温せしめて非メソフ
    エーズ層とメソフエーズ層とに区分させる操作を
    2回以上繰返して各回のメソ層を集めることを特
    徴とするQ.I.成分とQ.B.成分のみからなる100%
    メソフエーズピツチの製造法。
JP1552282A 1982-02-04 1982-02-04 メソフエ−ズピツチの改良製造法 Granted JPS58134180A (ja)

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JPS58134180A JPS58134180A (ja) 1983-08-10
JPS6131159B2 true JPS6131159B2 (ja) 1986-07-18

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