JPS6059950B2 - ピツチの製造方法 - Google Patents

ピツチの製造方法

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JPS6059950B2
JPS6059950B2 JP55121059A JP12105980A JPS6059950B2 JP S6059950 B2 JPS6059950 B2 JP S6059950B2 JP 55121059 A JP55121059 A JP 55121059A JP 12105980 A JP12105980 A JP 12105980A JP S6059950 B2 JPS6059950 B2 JP S6059950B2
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可弘 鳥山
晴典 宮崎
亘 右高
洋文 砂子
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は種々の炭素材の原料として極めて有用なピッ
チの製造方法に関する。
一般に炭素成形体の製造原料には種々の特性が要求さ
れる。
大別すると、成形する際の成形性に影響を与える特性と
成形体の最終的な性能を支配する特性とである。成形性
に影響を与えるものとして、原料の可塑性(流動性)、
或は粘着性があげられるが、これは炭素成形体の最終的
な性能へも大きな影響を及ぼす。炭素成形体の最終的性
能には、該原料の均質性が大きな要因となる。いづれに
しても、すぐれた炭素成形体を製造するには種々の要因
を適格に把握し、それぞれに応じた処理を施さねばなら
ない。 本発明は特に炭素成形体の成形性及び性能に影
響を与える炭素材原料の可塑性(流動性)及び均質性を
改善したピッチを提供するものである。
本発明により製造したピッチは極めて均質性を有するた
め、特に炭素繊維の製造、特殊炭素材原料、電極用バイ
ンダー、或は含浸割算として有利に使用出来る。 この
様なピッチが要求される背景の1側として炭素繊維の製
造について説明する。
近年炭素繊維は、金属あるいはプラスチックとの複合
材料としてその性能を高く評価されているが、より低コ
ストであることが要求されている。
そのため最近では、安価な原料であるピッチを用いたピ
ッチ系の高級炭素繊維について、原料調製方法あるいは
繊維製造方法の面から盛んに研究が行われている。ピッ
チ系高級炭素繊維、すなわちピッチ系の高弾性率高強度
炭素繊維は、ピッチの熱処理過程で生成する液晶状態の
炭素結晶であるメソフェーズ(偏光顕微鏡下て光学異方
性領域として確認される。
)を繊維軸に平行に配向させた状態に製造するが、この
場合、生成するメゾフエースの均質性及び熱可塑性が重
要である。しかしながら通常のピッチ類は、低分子から
高分子まてかなり幅の広い分子量分布を有しており、一
般に一定の大きさにまで熱重縮合の進んだ分子から順次
メソフェーズの形成に加わるので、当該ピッチ内におい
てメソフェーズの発達に時間差を生じると同時に、該炭
素繊維原料として充分に結晶化させるのに長い時間を要
する。
したがつて、当該原料のピッチ所定量がメソフェーズに
転化するまでの間に、初期に生成したメソフェーズが過
剰な熱処理を受ける結果、当該メソフェーズは液晶状態
を通り越して熱可塑性に劣る炭素結晶へと変化してしま
う。このような炭素結晶の存在はピッチ全体の均一な熱
可塑性を低下させるのみでなく、紡糸成形の際に、糸切
れあるいは節の原因となるのて好ましくない。ところで
、通常のメゾフエース含有ピッチが均質でかつ高い熱可
塑性を示めすためには、当該ピッチ中のメゾフエースの
成長度合が均一で、しかもピッチ相と同程度に高い熱可
塑性を有していなくてはならない。
ピッチ中のメゾフエースの成長.度合がより均質である
ためにはメゾフエース形成に加わる分子のサイズが揃つ
ている。すなわち芳香族組成物てある原料ピッチの分子
量分布の巾が狭いことが要求される。又当該メゾフエー
ス含有ピッチが高い熱可塑性を示めすためには、より低
.温、短時間の熱処理により、所定量のメゾフエースを
均質に生成せしめることが重要であるが、そのためには
、メゾフエースを形成させる前の芳香族組成物である原
料ピッチの平均分子量を出来るだけ高くしておき、生成
するメゾフエースを含有一するピッチが、過剰な熱処理
を受けないようにする必要がある。しかしながら一般に
出発原料としてのピッチは低分子から高分子まてかなり
巾広い分子量分布を有していて、加熱処理すると、初期
に重縮合の進んだ分子から順次メゾフエースを形成する
すなわち低分子のものが、後から重縮合してメゾフエー
ス化するまでの間に、先に重縮合した高分子のものはま
すます過剰な熱処理を受け、メゾフエースを通り越して
、熱可塑性に劣る炭素結晶へと変化し、前述の炭素繊維
の製造上問題となる。この対策として種々の原料調整法
が提案されている。例えば特開昭55−58287には
炭素繊維の製造に有用な原料として炭素質等方法ピッチ
を350〜450℃の範囲の温度で、該ピッチの溶剤不
溶分を増加するに充分な時間加熱し、該加熱を偏光の下
で小球が認められる点、或は小球が認められる直前に中
止し、その後特定の溶解度を有する有機溶剤(8.0と
9.5の間の溶解度を有する有機溶剤)て処理し、該溶
剤不溶分を分離してから乾燥し、ついで乾燥した溶剤不
溶分を約230℃から約400℃の範囲の温度に加熱し
これによつて、該溶剤不溶分を75%より多くの光学異
方性配列相と約25%より少ないキノリン不溶分を含有
するピッチに転化する方法が知られている。
しかしながらこの方法は、最初に炭素質等方性ピッチを
最初の高分子が偏光下で小球が認められる点で加熱を中
止し、いわゆるネオメソフエースを含有するピッチを製
造するものである。
しかしこれで得られる該ピッチ中のネオメゾフエースは
、一般に知られるメゾフエースよりかなり未発達なもの
である。その後溶剤処理するがこの様なメゾフエースを
含むピッチは、もともと分子量分布が広く、黒鉛化まで
の熱履歴が不均一となる。従つてこの様な原料ピッチか
ら製造された炭素繊維は、炭素繊維の構造的特性を示す
配向度に劣り、満足すべき特性を有する炭素繊維は得ら
れない。本発明者等は、芳香族組成物てある原料ピッチ
を350℃ないし450℃の温度範囲の熱処理の前に、
芳香族系溶媒と脂肪族系溶媒の混合溶媒による有機溶媒
処理(本出願人による特開昭53−66901に記載の
処理)を施すことによりその際に析出するピッチゾーン
での不溶性相が比較的揃つた分子量を有することに着目
し、本発明を完成させたものである。
これにより、より結晶性にすぐれ、充分に均質でしかも
高い熱可塑佳を有するメゾフエースを含有するピッチを
製造することが出来る。又用途に応じてピッチ中のメゾ
フエースを粒径の大きなものから小さなものまで自由に
整粒することが出来る。すなわち本発明は、 1 キノリン不溶分が0.1重量%以下の芳香族系組成
物に対して、芳香族系溶媒と脂肪族系溶媒とを混合し、
析出するピッチゾーンの不溶性相を回収するか、又はキ
ノリン不溶分を0.1重量%以上含む芳香族系組成物に
対して芳香族系溶媒と脂肪族系溶媒とを混合して析出す
るピッチゾーンの不溶性相を回収し、これを淵過して含
有するキノリン不溶分を除去した不溶性相を回収するか
、或はキノリン不溶分を0.1重量%以上含む芳香族組
成物をろ過して該キノリン不溶分を除去してから芳香族
系溶媒と脂肪族系溶媒とを混合して、析出するピッチゾ
ーンの不溶性相を回収し、次いで該回収物を常圧又は減
圧下で蒸留して、低沸点留分を除去したピッチを加熱処
理することを特徴とするピッチの製造方法。
2 ピッチの加熱処理温度が350℃ないし450℃の
温度範囲である特許請求の範囲第1項記載のピッチの製
造方法。
である。
ここで言うキノリン不溶分とは、原料である芳香族性組
成物中に含有されている固体微粒子で主としてコークス
、カーボンブラック等からなるものて、一般に1次QI
と言われているものである。
この様な1次QIが原料中に存在すると、2次的に発生
するメゾフエースの生長が阻害される。本発明において
は、その様な1次QIの含有量が0.1重量%以下であ
れば、メゾフエースの生長をさほど阻害しないが、0.
1重量%以上の1次QIを含有する原料を使用する場合
にはメゾフエースの生長が阻害されるので該QIを除去
しておく必要がある。
本発明のピッチの製造法は、芳香族系組成物としての原
料ピッチを、あらかじめ芳香族溶媒と脂肪族溶媒を混合
し、それにより析出する不溶性相を利用する。
この様な本発明の処理を行なうことにより巾の狭い分子
量分布で且つ高い平均分子量を有するピッチが得られる
。これはゲル浸透クロマトグラフィーを用いて簡単に確
認することが出来る。これまでの特許請求の範囲及び発
明の詳細な説明において、不溶性相の析出状態をピッチ
ゾーンで析出させると説明して来たが、このピッチゾー
ンでの析出状態の概念について説明する。
本出願人による特開昭53−66901号を参照しても
らえばよいが、ここに要部を引用する。
本発明者等は、従来より知られているピッチ類の溶剤分
析を詳細に検討している間に、以下に述べる重大な事実
を発見した。
すなわち、例えばコールタールのような芳香族系組成物
を溶剤分析するに当り、その組成物と芳香族系溶媒に対
して貧溶媒である脂肪族系溶媒を、その組成物に加温状
態で芳香族系溶媒と同時に混合し、次いで放冷または冷
却することにより不溶性相物質が生成する。ただし、こ
の時の各溶媒の組合せと芳香族系組成物との構成比率は
適当に選択しなければならない。芳香族系組成物に対す
る溶媒の混合による不溶性相の析出状態の理解のために
、組成図を用いて説明する。
以下、本文中のA,B,C,D,E,F,G,Hの記号
は、定性的、概念的に第1図中の組成点に対応する。定
量的には、この記号にサフイツクスをつけて表すことに
する。第1図は、後記の第2表相互に完全には溶解しな
い溶媒組合せの場合に定量的に合致するものである。芳
香族系組成物と芳香族溶媒を、その溶媒の沸点以下の温
度に加熱しながら混合し、放冷または冷却する(A点)
この混合物は、通常常温では液状である。これに脂肪族
系溶媒を徐々に添加して行くと、B点で板状結晶様の不
溶性相の析出が始まる。さらに脂肪族系溶媒を加え続け
ると、C点では析出した不溶性相は粘着性を帯び始め、
D点では黒色ピッチ状物質が容器の底部に沈着するよう
になる。D点以後は、脂肪族系溶媒を加え続けても、不
溶性相の状態は変化しない。D点の組成物に、芳香族系
溶媒を混合加熱し、放冷または冷却すると、E点で再び
粘着性のある板状結晶様の不溶性相が析出し、さらに芳
香族系溶媒を加えると、粘着性のない板状結晶様の不溶
性相となる(F点)。次いで加える溶媒を、脂肪族系に
戻すと、G点に至り不溶性相は粒状に変わり始め、H点
以後では全て粒状になる。このような溶媒の混合による
不溶性相の析出状態の変化において、A点からB点まで
の領域は、場合によつては油状のものが沈降するので、
オイリゾーンと称する。
B点からC点までの領域では板状結晶様の析出物となる
ので、クリスタルゾーンと称し、D点の存在する領域で
は黒色ピッチ状物質が現われるので、ピッチゾーンと称
する。前述の説明通り、E点からF点を経てG点に至る
間は、再びクリスタルゾーンであるが、H点の存在する
領域での不溶性相はスラリ状を呈するので、スラリゾー
ンと称する。本発明で使用するピッチゾーンでの析出物
である不溶性相は粘着性があり黒色ピッチ状を呈し、容
器底部に一体となつて沈澱し、通常芳香族組成物の軟点
化(R&B法)以上の軟点化を示すが、不溶性相の分離
そのものは極めて容易である。
これは脂肪族系溶媒の添加による効果である。これらの
各領域の範囲は使用する溶媒の組合せによつても変わる
。その例を第1表例1,例2に示す。第2表に例挙する
ような相互に完全には溶5解せず或る割合の組成では、
一方の成分が析出するような溶媒の組合せにおいては、
芳香族系組成物と芳香族系溶媒を混合し、次いで脂肪族
系溶媒を混合する際、その添加につれて同様に不溶性相
を析出させることも出来る。特開昭53−66901で
は、温度を常温〜140℃と表現しているが、溶媒の組
合せによつて、その間でも温度を適当に選定する必要が
ある。
これは比較的低沸点の溶媒の場合には、この間の温度て
も、50℃以下の比較的低温度でないと不溶性相が析出
.一しない場合がある。又本願で好ましいとしている比
較的高沸点の芳香族重質油溶媒の場合には、その多成分
系の故に100〜130′C程度の温度て軟ピッチを溶
解し得るばかりでなく、脂肪族系溶媒を添加した時には
このような比較的高温度でも明確なζ不溶性相を析出す
る性質かある。最も好ましい、芳香族系溶媒としては、
デイレドコーカー副生軽油、脂肪族系溶媒として灯油=
使用した場合の第1表に対応する組成点を示す=次の通
りである。
このような溶媒処理によつて、本発明において使用する
不溶性相は極めて容易に回収される。
芳香族系組成物(原料)として、コールタール軟ピッチ
を使用し、芳香族系溶媒として、デイレードコーカー副
生軽油、脂肪族系溶媒として灯油を使用した場合につい
て、不溶性相をピッチ状に沈降するのに最も好ましい溶
剤割合はコールタール軟ピッチ40〜65重量%、デイ
レードコーカー副生軽油8〜2鍾量%、灯油20〜45
重量%であり、且つデイレード4コーカー副生軽油対灯
油の比率が315以下、温度100〜130゜Cが最も
好ましい。デイレードコーカー副生軽油は30容量%留
出220℃、9喀量%留出270℃、比重0.990(
15/4℃)の油である。次に本発明について詳述する
芳香族系組成物としては、コールタールまたはコールタ
ールピッチを出発原料とし、それに芳香族系溶媒と脂肪
族系溶媒とを、常圧下常温から140℃で混合すると、
前述の組成図のピッチゾーンにおいて、不溶性相が生ず
る。
本発明においてはこの不溶性物質を使用するが、キノリ
ン不溶分を0.1重量%以上含む原料からの不溶性相を
使用する場合は、沖過等の手段で、該原料又は溶媒処理
によりピッチゾーンで析出した不溶性相中に含まれるキ
ノリンに不溶分を除去する。本発明に使用するコールタ
ールとは、石炭の高温乾留時に生成するもので、またコ
ールタールピッチとは、これを蒸留し軽質油分を留去し
たものである。
本発明に使用する芳香族系溶媒は、何ら限定されるもの
ではなく、ベンゼン・トルエン・キシレン●ナフタレン
●アントラセン●フェナントレンあるいはそれらの混合
物等、構成成分が芳香族炭化水素であればよいが、通常
コールタール蒸留で得られるクレオソート油、アントラ
セン油或は1デイレードコーカー副生油などョ沸点22
0〜360℃範囲の油を主成分とする多成分系油が好適
であり、比較的重質油が好ましい。一方、脂肪族系溶媒
においても、n−ヘキサン●ナフサ●灯軽油・燃料重油
等、構成成分が脂肪族炭化水素であれば何ら限定される
ことはない。分離帯域における不溶性相の回収には、静
置分離・液体サイクロン・■過・遠心分離等あるいはそ
れらの組合せ方式が採用出来る。本発明で使用する不溶
性相は、溶媒処理する前の原料にくらべてそれ自体高い
平均分子量と比較的シャープな分子量分布を有している
更にそれ等の特性を高めるために本発明では常圧或は減
圧蒸留操作を適宜調整して、要求される用途に応じて、
より高い平均分子量とシャープな分子量分布も持つよう
にする。このようにして調整された不溶性相は350℃
から450℃の温度で熱処理するが、前述の如く分子量
が揃つているために該加熱により比較的短時間で均質な
メゾフエースが形成される。
加熱温度が450℃以上であると、結晶化の進行程度を
コントロールするには、結晶化への速度が早すぎるので
、あまり適当であるとは言えない。350℃以下の加熱
温度でも良いが、メゾフエースを形成させるには時間が
かかり過ぎる。該温度で加熱する時間は本発明により製
造するピッチが、流動試験器−での測定て300℃ない
し400℃の温度でも流動性を示すまでの時間とする。
メゾフエースの粒径の大小を調整するには、加熱温度と
時間を制御する。
例えば約350℃〜380℃という低温度で長時間の処
理を行えば、小径メゾ)フェースが多量に生成する。又
、処理温度を高くすれば、メゾフエースの生成が早くな
り、大径メゾフエースとなる。いづれの場合も蒸留して
事前に溶剤処理した原料ピッチを濃縮しておけば、該加
熱時間を短縮することが出来る。本発明により製造した
ピッチを偏光顕微鏡で観察すれば均一に整粒された光学
異方性を有するメゾフエースを含有していることがわか
る。
しかも偏光顕微鏡での視野で、80%が光学異方性領域
として観察されたピッチでも十分に流動性を有している
。この様に加熱温度及び加熱時間を調整することにより
メゾフエースの粒径及び熱可塑性を各用途に応じて自由
にコントロールすることが出来る。次に本発明を実施例
をもつて説明する。
実施例1 操作1軟化点25℃、キノリン不溶分を2.1重量 %
を含むコールタール軟ピッチ1部に芳香 族系軽油(J
ISK−2254による初留点191℃、乾点328℃
)を115部加え、120℃で枦 過を行ない96重量
%の回収率でp液を得 た。
操作2 この炉液1部に対して工業用ガソリン (JI
SK−2201)を1h部加′、70℃で加熱 混合し
、ピッチ状の不溶性相を回収し、減 圧蒸留して、軟化
点90℃、キノリン不溶分0.03%のピッチを得た。
操作3 このピッチを窒素雰囲気で大気圧下、380℃
で8時間加熱処理を行なつたとこ ろ、キノリン不溶分
45%のピッチが得ら れ、偏光顕微鏡で観察したとこ
ろ直径約5 〜10μの光学異方性球体が視野全面に見
ら れる。
又操作1て得られた炉液を減圧蒸留して97Cの軟
化点を有するピッチと操作2で得 られた軟化点90℃
のピッチをキノリンを移 動相とするゲル浸透クロマト
グラフィーを 用いて、溶出パターンの比較を行つたと
こ ろ、操作1から得られたピッチより操作2 より得
られたピッチの方が大きな分子の比 率か高く、分子量
分布も狭く、全体として 高い平均分子量を有していた
実施例2 軟化点31℃、キノリン不溶分を1.5重量%を含むコ
ールタール1部に、トルエン1h部とn−ヘキサン1部
を加え、75℃で混合放置した。
析出した不溶性相は極めてすみやかに沈降し、黒色ピッ
チ状を呈し、容器底部に一体となつて沈降した、この不
溶性相を分離後、該不溶性相に対して1部のキノリンを
加えて加圧ろ過を行ない、得られた戸液を減圧蒸留して
、軟化点羽゜Cのキノリン不溶分が0.02%のピッチ
を回収した。このピッチを窒素雰囲気、大気圧下41(
代)で5時間加熱処理を行なつたところキノリン不溶分
4.踵量%のピッチが得られた。このピッチを流動試験
機により300〜350℃の温度範囲で測定したところ
極めて均一な流動を示めした。
又このピッチを偏光顕微鏡で観察したところ視野の全面
にわたつて直径約150μの光学異方性球体の生成が見
られた。実施例3 実施例1で得られた軟化点90℃のピッチを、減圧蒸留
により軟化点約220℃とし、これを窒素雰囲気、大気
圧下で430℃1時間の加熱処理を行なつた。
得られたピッチを偏光顕微鏡下で観察したところ、視野
の70%以上が光学的異方性領域であつたが、このピッ
チは300〜350℃でかなりの流動性を示めした。実
施例4 実施例2で得られた軟化点羽゜Cのキノリン不溶分が0
.0踵量%のピッチを窒素雰囲気、大気圧下400℃で
2時間加熱処理した。
このピッチを偏光顕微鏡で観察したところ1〜5μの粒
径を有する光学異方性球体が全視野の5%を示めていた
。又このピッチのキノリン不溶分を測定したところ18
重量%であつた。比較例 非晶質キノリン不溶分1.0Wt%軟化点93℃のコー
ルタールピッチを窒素雰囲気、大気圧下410℃で5時
間加熱処理したところ、メゾフエースの生成速度は小さ
く、キノリン不溶分は27Wt%であつた。
このピッチを偏光顕微鏡下で観察したところ結晶成長を
阻害された。1μ〜50μの粒径のさまざまなメゾフエ
ースが視野の全面にわたつて観察された。
このピッチをさらに4時間熱処理したところキノリン不
溶分51Wt%の光学異方性ピッチが得られた。当該ピ
ッチを流動試験機により300〜35CfCの温度範囲
で測定したところ均一な流動性を示さなかつた。以上の
如く本発明は原料を脂肪族系溶媒及び芳香族系溶媒によ
り処理することにより結晶性にすぐれ、均質でしかも高
い熱可塑性を有するメゾフエースを含有するピッチを製
造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、芳香族系組成物に対する溶媒の混合比率と不
溶性相の析出状態を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キノリン不溶分が0.1重量%以下の芳香族系組成
    物に対して、芳香族系溶媒と脂肪族系溶媒とを混合し、
    析出するピッチゾーンの不溶性相を回収するか、又はキ
    ノリン不溶分を0.1重量%以上含む芳香族系組成物に
    対して芳香族系溶媒と脂肪族系溶媒とを混合して、析出
    するピッチゾーンの不溶性相を回収し、これを濾過して
    含有するキノリン不溶分を除去した不溶性相を回収する
    か、或はキノリン不溶分を0.1重量%以上含む芳香族
    組成物を濾過して該キノリン不溶分を除去してから芳香
    族溶媒と脂肪族系溶媒とを混合し、析出するピッチゾー
    ンの不溶性相を回収し、次いで該回収物を常圧又は減圧
    下で蒸留して、低沸点留分を除去したピッチを加熱処理
    することを特徴とするピッチの製造方法。 2 ピッチの加熱処理温度が350℃ないし450℃の
    温度範囲である特許請求の範囲第1項記載のピッチの製
    造方法。
JP55121059A 1980-09-03 1980-09-03 ピツチの製造方法 Expired JPS6059950B2 (ja)

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JPS5747384A (en) 1982-03-18

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