JPS6130075B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6130075B2
JPS6130075B2 JP4667382A JP4667382A JPS6130075B2 JP S6130075 B2 JPS6130075 B2 JP S6130075B2 JP 4667382 A JP4667382 A JP 4667382A JP 4667382 A JP4667382 A JP 4667382A JP S6130075 B2 JPS6130075 B2 JP S6130075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leather
layer
polyurethane elastomer
sheet material
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP4667382A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58163785A (ja
Inventor
Takeo Nishimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP4667382A priority Critical patent/JPS58163785A/ja
Publication of JPS58163785A publication Critical patent/JPS58163785A/ja
Publication of JPS6130075B2 publication Critical patent/JPS6130075B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐変色性のすぐれた皮革様シート物に
関し、さらに詳しくは酸化チタンを含有する非多
孔質層またはその層に隣接する層に特定の化合物
が添加されてなる変色しにくい皮革様シート物に
係わるものである。
従来より繊維質基材上に、ポリウレタンエラス
トマーを主体とする重合体からなる多孔質層ある
いは/および非多孔質層を形成させたシート物
は、外観や風合等が天然皮革に酷似しているため
に天然皮革の代替品として広く一般に使用されて
いる。そして、このような皮革様シート物は使用
目的やユーザーの要求に応じ白色から黒色まで各
種の色のものが生産されている。このうち表面層
に酸化チタンを含んだ白色あるいは淡色品の場合
には、その皮革様シート物やこれより作製した
靴、鞄等の二次商品を保管または展示などしてい
る間に、さらにはこれら二次商品を使用している
間に、黄色ないしはピンク色に変色し商品価値を
大きく損う欠点がある。従来皮革様シート物の変
色防止を目的として、ベンゾフエノン系、サリチ
ル酸系、トリアゾール系等の紫外線吸収剤やフエ
ノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤が
盛んに使用されているが、これらはいずれも太陽
光あるいは熱による変色の防止には可成り有効で
あつても、前記の如く太陽光や熱の関与がほとん
どない変色に対しては全く効果がないばかりか、
これらの存在がむしろ変色を促進せしめるという
欠点も有する。従つて白色ないしは淡色の皮革様
シート物の変色を防止することは極めて重要な問
題であつた。
本発明者は各種添加剤について広範囲にわたつ
て研究した結果、本発明に到達した。つまり本発
明の目的は、太陽光や熱以外の作用、例えば螢光
燈や窒素酸化物、オゾン等のガスにより変色しな
い皮革様シート物を提供するものであり、さらに
は太陽光や熱をはじめ螢光燈や窒素酸化物、オゾ
ン等のガスのいずれに対しても変色しない革様シ
ート物を提供するものである。
このような目的は、繊維質基材あるいはその表
面にポリウレタンエラストマーを主体とする重合
体からなる被覆層を有する繊維質基体層()、
ポリウレタンエラストマーを主体とする重合体と
酸化チタンよりなる非多孔質層()、および必
要に応じその上にポリウレタンエラストマーを主
体とする非多孔質層()が順次積層されてなる
皮革様シート物において、該非多孔質層()ま
たはその層に接した層内あるいはこれら層の表面
に有機ヒドロキシカルボン酸または有機ジカルボ
ン酸が0.01〜2g/m2含有または付与されている
ことを特徴とする皮革様シート物、さらに該有機
ジカルボン酸または有機ヒドロキシカルボン酸を
含有している層に紫外線吸収剤および/または酸
化防止剤をも含有させてなる皮革様シート物によ
り達成される。
まず本発明の皮革様シート物を構成する繊維質
基体層()は、繊維集合体あるいは繊維集合体
とその内部に含浸された弾性重合体からなる繊維
質基材、またはその表面にポリウレタンエラスト
マーを主体とする重合体からなる被覆層を有する
ものである。
繊維集合体とは、繊維を不織布、織布、編布な
どの形状にしたものであり、これに用いられる繊
維としては、木綿、麻、羊毛、レーヨン、アセテ
ート等の繊維、そしてナイロン、ポリエステル、
ポリアクリロニトリル、ビニロン、ポリオレフイ
ン等の単独紡糸繊維あるいはこれらの混合または
複合紡糸繊維などがあげられる。混合紡糸繊維あ
るいは複合紡糸繊維を用いる場合には、皮革様シ
ート物を製造する工程の途中において繊維を構成
している少なくとも一成分を抽出除去するか、あ
るいは繊維を構成している各成分に分割処理して
繊維を極細繊維集束体繊維あるいは多孔配列体繊
維に変えるのが好ましい。
繊維集合体の内部に含浸させる弾性重合体とし
ては、一般の合成皮革、人工皮革等に用いられる
ものならば何でも使用可能であり、たとえば天然
ゴム、スチレン―ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル―ブタジエン共重合体、メチルメタアク
リレート―ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタン、その他の合成ゴムあるいはこ
れらの混合物などがあげられる。これら弾性重合
体が繊維集合体に含浸される際の形態はエマルジ
ヨンであつても、また溶液の状態であつてもよ
い。また皮革様シート物の反撥弾性を適度に低下
させて皮革様シート物に天然皮革に類似した風合
を付与するためには、繊維集合体に含浸されてい
る弾性重合体は多孔質状態であるのが好ましい。
また含浸されている弾性重合体の量は通常、繊維
集合体に対して150重量%以下の範囲内が好まし
い。
本発明に於て、該基体層()は上記基材の片
面または両面にポリウレタンエラストマーを主体
とする重合体からなる多孔質および/または非多
孔質の被覆層が形成されているものであつてもよ
い。この被覆層は天然皮革の銀面に相当するもの
であり、風合、折れしわ、物性等の点からポリウ
レタンエラストマーを主体とする重合体からなる
多孔質層の上にポリウレタンエラストマーを主体
とする重合体からなる非多孔質層を設けた多層構
造が好ましい。ポリウレタンエラストマーを主体
とする重合体とは、ポリウレタンエラストマー自
体、またはこれと他の重合体の混合物のことであ
る。
ポリウレタンエラストマーは、ポリエステルジ
オール、ポリエーテルジオール、ポリエステル・
エーテルジオール等の高分子ジオールの1種また
は2種以上と、有機ポリイソシアネート、好まし
くは芳香族系あるいは脂環族系のジイソシアネー
トの1種または2種以上と、低分子ジオールや低
分子ジアミンで代表される活性水素原子を2個有
する鎖伸長剤から主として重合したものである。
これらポリウレタンエラストマーと併用できる重
合体としては、ポリ塩化ビニル、天然または合成
ゴム、ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導体、ポリ
アクリロニトリルなどがあげられる。基体層
()には、染料、顔料、安定剤、充填剤等を含
んでいてもよい。
本発明の皮革様シート物では、この基体層
()の上にポリウレタンエラストマーを主体と
する重合体と酸化チタンよりなる非多孔質層
()が形成されている。この非多孔質層()
の厚さは、通常0.5〜20μの範囲であり、この層
を形成している重合体に対して酸化チタンを約10
〜250重量%含有している。
本発明の皮革様シート物では、この層()ま
たはこの層()に隣接する層にあるいはこれら
層の表面に、耐変色性を付与するために本発明の
特徴である有機ヒドロキシカルボン酸あるいは有
機ジカルボン酸が添加あるいは塗布されている。
有機ヒドロキシカルボン酸としては酒石酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、CH2(OH)COOH、CH3CH
(OH)COOH、CH3CH(OH)CH2COOH、
CH3CH(OH)CH(OH)COOH、CH3CH
(OH)CH2CH(OH)COOH、オキシ安息香酸等
があり、有機ジカルボン酸としてはマロン酸、コ
ハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、フタル酸等があ
る。好ましくは脂肪族の化合物であり、特に炭素
数が2〜10の範囲の化合物が好ましい。これら有
機ヒドロキシカルボン酸、有機ジカルボン酸は、
通常有機モノカルボン酸よりもポリウレタンエラ
ストマーとの親和性が良好なために、飛散した
り、皮革様シート表面に析出して表面を汚したり
せず、かつ変色防止効果の持続性が良好である。
これらの使用量は0.01〜2g/m2が適当で、0.01
g/m2未満では変色防止効果がなく、逆に2g/
m2以上では皮革様シート物の表面に析出したり或
いはポリウレタンエラストマーの劣化を促進せし
め、表面層の亀裂とか脱落を起して、外観を損う
場合がある。
これら有機ヒドロキシカルボン酸あるいは有機
ジカルボン酸を添加させる方法としては、酸化チ
タンの存在する同一層内にこれら化合物を製造の
段階で共存させる方法、つまりポリウレタンエラ
ストマーを主体とする重合体溶液の中に酸化チタ
ンと有機ヒドロキシカルボン酸あるいは有機ジカ
ルボン酸を一緒に添加して付与する方法が最良で
あるが、層()に隣接する層、例えば繊維質基
体層()または後述する非多孔質層()に存
在せしめ、最終的に酸化チタンの存在する層に移
行させる方法を用いてもよい。
これら有機ヒドロキシカルボン酸あるいは有機
ジカルボン酸は太陽や熱による変色の防止には効
果がなく、特に屋外で使用されるものにおいては
紫外線吸収剤、酸化防止剤を併用するのが好まし
い。紫外線吸収剤としては一般に市販されている
ものはどれでも使用可能であるが、なかでもベン
ゾトリアゾール系が最良である。また酸化防止剤
としても一般に市販されているものが併用でき、
なかでもアミン系及びフエノール系が最良である
該非多孔質層()には必要に応じさらに少量の
着色剤、充填剤、柔軟剤、帯電防止剤等を添加さ
せてもよい。
非多孔質層()の上には、必要に応じてポリ
ウレタンエラストマーを主体とする非多孔質層
()が付与される。この層は、通常表面の艶を
調整するためのものであり、この層には、必要に
応じ酸化珪素、ポリエチレンワツクス等の艶消
剤、さらには各種安定剤、少量の着色剤、柔軟
剤、帯電防止剤等が添加されていてもよい。非多
孔質層()の厚さは物性上0.5〜20μの範囲内
が好ましい。
また本発明の皮革様シート物を得るための好ま
しい方法として、前述した方法以外に、有機ヒド
ロキシカルボン酸または有機ジカルボン酸を溶解
または分散させた液を繊維質基体層()または
非多孔質層()あるいは非多孔質層()の表
面に塗布し、乾燥させる方法がある。この方法に
おいて、有機ヒドロキシカルボン酸または有機ジ
カルボン酸を溶解または分散させるために用いら
れる溶剤または分散剤は、皮革様シート物を構成
している重合体を溶解させないような液が好まし
く、具体的には、メタノール、アセトン、トルエ
ン、エチルセロソルブ、酢酸エチルなどが挙げら
れる。なお有機ヒドロキシカルボン酸または有機
ジカルボン酸を溶解または分散させた液には、他
に各種安定剤、柔軟剤、帯電防止剤、着色剤、重
合体などを含んでいてもよい。また有機ヒドロキ
シカルボン酸または有機ジカルボン酸を溶解また
は分散させた液を塗布する際の皮革様シート物
は、二次商品に加工された後であつても、あるい
はその前であつてもよい。さらに有機ヒドロキシ
カルボン酸または有機ジカルボン酸を付与してい
ないために螢光燈や窒素酸化物、オゾン等のガス
などにより変色してしまつた皮革様シート物に対
して、有機ヒドロキシカルボン酸または有機ジカ
ルボン酸を溶解または分散させた液を塗布するこ
とにより、変色を消去して、元の色にもどすこと
もできる。
以下本発明を具体的に実施例を挙げて説明す
る。なお、実施例中の%はすべて重量に基づくも
のである。
実施例 1 ポリエステル繊維よりなる不織布にポリエチレ
ンアジベートグリコール、エチレングリコール及
びジフエニルメタン―4,4′―ジイソシアネート
よりなる窒素含有量4.0%のポリウレタンエラス
トマー20%、ステアリルアルコール0.5%、
TiO20.5%及びジメチルホルムアミド79%の重合
体溶液を含浸し、この上に該重合体溶液を固形分
で150g/m2塗布し、ジメチルホルムアミドを35
%含む40℃の水溶液で30分間凝固し、次いでメタ
ノールで30分間処理してから水洗及び乾燥して繊
維質基体層()を製造した。該基体層()を
3枚準備し、この1枚の上に前記と同じ種類のポ
リウレタンエラストマー10%、TiO215%、クエ
ン酸0.3%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
0.5%、フエノール系酸化防止剤0.5%、ジメチル
ホルムアミド20%、シクロヘキサノン29.5%及び
アセトン24.2%からなる着色インクを固形分で
7.9g/m2(うちクエン酸の量は0.1g/m2)付与
し、さらに前記と同じ種類のポリウレタンエラス
トマー10%、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
0.5%、フエノール系酸化防止剤0.5%、ジメチル
ホルムアミド22%、シクロヘキサノン37%及びア
セトン30%からなるクリアインク(艶調整イン
ク)を固形分で2.2g/m2付与したのち、ヤンピ
ー模様の形押しをしてから、モミ加工を行い皮革
様シート物()を製造した。また一方残りの基
体層()2枚に前記の着色インクからクエン酸
のみを除いた組成、つまりポリウレタンエラスト
マー10%、TiO215%、ベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤0.5%、フエノール系酸化防止剤0.5
%、ジメチルホルムアミド20%、シクロヘキサノ
ン29.5%及びアセトン24.5%からなる着色インク
を固形分で7.8g/m2(クエン酸0g/m2)付与
し、次いで、うち1枚に前記と同じ種類のポリウ
レタンエラストマー10%、クエン酸0.5%、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤0.5%、フエノー
ル系酸化防止剤0.5%、ジメチルホルムアミド22
%、シクロヘキサノン37%及びアセトン29.5%か
らなるクリアインク(艶調整インク)を固形分で
2.3g/m2(うちクエン酸0.1g/m2)付与し、ま
た他の1枚には前記の皮革様シート物(に使用
したと同じクリアインクを前記と同量付与し、前
記と同様にヤンピー模様の形押しをしたのちモミ
加工を行つてそれぞれ皮革様シート物()と
()を製造した。以上の3種の皮革様シート物
でスポーツシユーズを作製し、販売のため店に陳
列していたところ、従来の方法で仕上げを行つた
皮革様シート物()で作製した靴は黄色ないし
はピンクに激しく変色し、商品価値が大きく損わ
れたに対し、本発明の方法で仕上げを行つた皮革
様シート物()と()で作製した靴は全く変
色がなかつた。また後者は着用によつても変色が
なく、商品価値は高かつた。
実施例 2 キツド模様の形押をした離形紙の上にポリブチ
レンヘキサメチレンアジペートグリコール、イソ
ホロンジアミン、ジンクロヘキサシルメタン―
4,4′―ジイソシアネートのポリウレタンエラス
トマー13.5%、ポリ塩化ビニル1.5%、TiO27.5
%、青色願料0.02%、コハク酸1%、アミン系酸
化防止剤0.7%、ジメチルホルムアミド51.3%、
トルエン9.1%及びメタノール15.38%からなる着
色インクを固形分で約30g/m2(うちコハク酸約
1.2g/m2)付与し、乾燥してから、ナイロン繊
維よりなる織布の起毛面に架橋形ポリウレタン溶
液を使用して接着した。次いで50℃で24時間キユ
アーし、離形紙を剥離してから、モミ加工を行い
皮革様シート物()を製造した。該皮革様シー
ト物()で椅子の外張りを行い、一年間使用し
たが変色はもちろん、外観の損傷をほとんどみら
れず商品価値は高かつた。
実施例 3 ナイロン繊維よりなる不織布にポリブチレンア
ジペートグリコール、エチレングリコール、ジフ
エニルメタン―4,4′―ジイソシアネートよりな
る窒素含有量4.2%のポリウレタンエラストマー
15%及びジメチルホルムアミド85%の溶液を含浸
し、この上に上記と同じ種類のポリウレタンエラ
ストマー12%、TiO20.3%及びジメチルホルムア
ミド87.7%の溶液を固形分で120g/m2塗布し、
ジメチルホルムアミドを30%含む50℃の水溶液で
30分間凝固を行い、熱水でジメチルホルムアミド
を完全に除去してから乾燥した。次いで該基体の
表面に上記と同じ種類のポリウレタンエラストマ
ー7%、TiO214%、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤0.4%、フエノール系酸化防止剤0.4%、
ジメチルホルムアミド28%、アセトン22.3%及び
シクロヘキサノン27.9%の着色用インクを固形分
で4g/m2塗布し、さらに上記と同じ種類のポリ
ウレタンエラストマー10%、ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤0.5%、フエノール系酸化防止剤
0.5%、ジメチルホルムアミド32%、アセトン
25.3%及びシクロヘキサノン31.7%の艶調整イン
クを固形分で1.5g/m2塗布してからヤンピー模
様の形押しをしたのち、モミ加工を行い、皮革様
シート物()を製造した。該皮革様シート物
()を2つに分け、その1つにクエン酸0.5%を
含むメタノール溶液を10g/m2(クエン酸純物で
0.05g/m2)塗布し、乾燥して、皮革様シート物
()を得た。該皮革様シート物()は皮革様
シート物()と同じ面と色を有し、良好な外観
であつた。以上の皮革様シート物()と()
でスポーツシユーズを作製し、販売のため店に陳
列していたところ、皮革様シート物()のスポ
ーツシユーズは黄色からピンクに変色し、商品価
値が大きく損われた。一方、皮革様シート物
()のスポーツシユーズは全く変色しないばか
りか、ユーザーが屋外で1カ月間着用してもほと
んど色変化がなく、商品価値の高いものであつ
た。また、他方上記の如く変色した皮革様シート
物()のスポーツシユーズに前記の皮革様シー
ト物()に付与したと同じクエン酸のメタノー
ル溶液を10g/m2スプレーし、乾燥したところ、
色は復元し引続き店に陳列しても色変化すること
はなかつた。
実施例 4 ポリエチレンのシートの上にポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、1,4―ブタンジオール
及びジフエニルメタン―4,4′―ジイソシアネー
トからなる窒素含有量5.0%のポリウレタンエラ
ストマー12%、ポリ塩化ビニル1%、ジオクチル
スルホコハク酸ソーダ1%及びジメチルホルムア
ミド86%の溶液を固形分で90g/m2塗布し、ジメ
チルホルムアミドを40%含む30℃の水溶液で30分
間凝固し、熱水でジメチルホルムアミドを完全に
除去後、ポリエチレンシートから剥離してから乾
燥した。該多孔質フイルムを架橋形ポリウレタン
エラストマー溶液を用いてポリエステル織布の起
毛面に接着し、この上にポリエチレンヘキサメチ
レンアジペートグリコール、イソホロンジアミン
及びジシクロヘキシルメタン―4,4′―ジイソシ
アネートからなるポリウレタンエラストマー7
%、TiO27%、ジメチルホルムアミド28%、トル
エン8%、メタノール28%及びアセトン22%の着
色用インクを固形分で5.5g/m2塗布し、乾燥
し、さらにその表面を粗地生模様の形押しを行つ
た。次いでこの上にコハク酸2%を含むエタノー
ル溶液を20g/m2(コハク酸純分で0.4g/m2
塗布し、モミ加工を行つて皮革様シート物()
を得た。該皮革様シート物()で靴を作製し、
店での陳列及び着用を行つたが、色変化がなく非
常に良好であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維質基材あるいはその表面にポリウレタン
    エラストマーを主体とする重合体からなる被覆層
    を有する繊維質基体層()、ポリウレタンエラ
    ストマーを主体とする重合体と酸化チタンよりな
    る非多孔質層()、および必要に応じその上に
    ポリウレタンエラストマーを主体とする非多孔質
    層()が順次積層されてなる皮革様シート物に
    おいて、該非多孔質層()またはその層に接し
    た層内あるいはこれら層の表面に有機ヒドロキシ
    カルボン酸または有機ジカルボン酸が0.01〜2
    g/m2含有または付与されていることを特徴とす
    る耐変色性にすぐれた皮革様シート物。 2 繊維質基体層()が不織布に多孔質のポリ
    ウレタンエラストマーを主体とする重合体が充填
    されている繊維質基材と多孔質のポリウレタンエ
    ラストマーを主体とする重合体の被覆層よりなる
    特許請求の範囲第1項記載の皮革様シート物。 3 有機ヒドロキシカルボン酸が脂肪族ヒドロキ
    シカルボン酸である特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の皮革様シート物。 4 有機ヒドロキシカルボン酸または有機ジカル
    ボン酸を含有している層に紫外線吸収剤および/
    または酸化防止剤も含有されている特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の皮革様シート物。
JP4667382A 1982-03-23 1982-03-23 耐変色性にすぐれた皮革様シ−ト物 Granted JPS58163785A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4667382A JPS58163785A (ja) 1982-03-23 1982-03-23 耐変色性にすぐれた皮革様シ−ト物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4667382A JPS58163785A (ja) 1982-03-23 1982-03-23 耐変色性にすぐれた皮革様シ−ト物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58163785A JPS58163785A (ja) 1983-09-28
JPS6130075B2 true JPS6130075B2 (ja) 1986-07-10

Family

ID=12753880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4667382A Granted JPS58163785A (ja) 1982-03-23 1982-03-23 耐変色性にすぐれた皮革様シ−ト物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58163785A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5030243A (en) * 1989-01-05 1991-07-09 Ciba-Geigy Corporation Process for the photochemical stabilization of undyed and dyeable artificial leather with a sterically hindered amine
DE10221220A1 (de) * 2002-05-13 2003-11-27 Basf Ag Wässrige Polyurethanzubereitungen

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58163785A (ja) 1983-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004505654A (ja) 1つで2つの靴構成材
JPS6130075B2 (ja)
KR101862071B1 (ko) 친환경적으로 개질된 폴리우레탄 수지 코팅된 가죽원단의 제조 방법 및 이에 의해 제조된 가죽원단
WO2019216164A1 (ja) 銀付調皮革様シート
JP3441253B2 (ja) 蒸れ感の少ない黒色系銀面層付き人工皮革
JPH03287880A (ja) 皮革様シート状物
JPH02242979A (ja) 皮革様シート状物の製造法
JPH01104885A (ja) 消臭衣料
JPH11286878A (ja) 積層プリント合成皮革及びそれを製造する方法
JPH0529711B2 (ja)
JPH0123593B2 (ja)
JPS6252075B2 (ja)
JPS6364553B2 (ja)
JPH01139878A (ja) オイル調皮革様シート
JPH049806B2 (ja)
JPH0115628B2 (ja)
JPH0124916B2 (ja)
JPS5943590B2 (ja) シ−ト状物
JP2515539B2 (ja) 可変色性合成皮革およびその変色加工方法
JPH0115629B2 (ja)
JPS5912787B2 (ja) 耐劣化性の良好な皮革様シ−ト物の製造法
JPS6149431B2 (ja)
JPH0414412Y2 (ja)
JPH01272881A (ja) 繊維立毛シート
JPS63309677A (ja) 合成皮革靴の製造方法