JPH0414412Y2 - - Google Patents

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JPH0414412Y2
JPH0414412Y2 JP8940888U JP8940888U JPH0414412Y2 JP H0414412 Y2 JPH0414412 Y2 JP H0414412Y2 JP 8940888 U JP8940888 U JP 8940888U JP 8940888 U JP8940888 U JP 8940888U JP H0414412 Y2 JPH0414412 Y2 JP H0414412Y2
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polyurethane resin
acid
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deodorizing
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、臭気あるいは独特の匂いがある環境
で着用するための衣料に関するもので、その臭気
が皮膚、頭髪に浸透しないようにしたものであ
る。さらに詳しくは、不快臭を除去できる脱臭性
に優れた合成皮革、擬革、その他の各種ポリウレ
タン系樹脂製品を与えるポリウレタン系樹脂組成
物を適用した素材を生地とした衣料に関する。 臭気あるいは独特の匂い(以下、臭気と略記す
る)がある環境には、例えば、家畜の畜舎、糞尿
の処理施設、魚市場、塵芥収集・処理、長期の病
人の療養、大量に汗をかくスポーツなどの場があ
る。 (従来技術) 従来、臭気がある環境における臭気防護方法と
しては、例えば、家畜の畜舎、ふん尿の処理施設
などにおいては、衣類で体の全てを被う、あるい
は、ゴム引き合羽を着用する等の方法が行われて
いた。 (従来技術の問題点) しかし、単に通常の衣類で体の全てを被う場合
は、着用衣類に少しでも通気性があれば、臭気が
衣類を通して皮膚面に臭気層を形成する。 また、通気性がないゴム、ビニールその他の合
成樹脂性材料の雨合羽のようなものでは、汗で蒸
れて、特に夏期には作業し難いので結局着用でき
ない。 そして、いずれの場合でも、臭気が体に移つた
後は、たとい入浴して何度も洗つても臭気が消え
ず、会う人に不快感を抱かせる虞が残るのであ
る。 ところで、従来、ポリウレタン系樹脂をベース
とする有機溶剤溶液、分散液或いは乳化液等はポ
リウレタン系樹脂製の各種合成皮革、擬革、通気
性シート材料ならびに各種材料との積層材、複合
材等のポリウレタン系樹脂製品の製造に広く使用
されてきた。 このポリウレタン系樹脂組成物から得られる各
種製品が、悪臭に蓄積したり発生したりしている
場所で使用される場合には、これらの製品に活性
炭や硫酸第一鉄等の脱臭剤を包含させることが考
えられていた。 しかし、活性炭は、物理吸着による脱臭機能が
表面の目詰まりの進行により低下してくることを
避けられない。 また、黒色であるため製品を黒色にするので製
品の色彩に制限があるから、本考案が意図してい
る消臭衣料に適用するには、衣料とは種々の着色
が要求されるものであるから適当なものではなか
つた。 硫酸第一鉄は、化学反応による脱臭効果を呈す
るものであるから、上述のような物理吸着による
ための脱臭機能の低下の問題はないが、硫酸第一
鉄が空気中の酸素によつて容易に褐色に変化する
という問題、さらには、変色した成分が溶け出し
てくるとう問題があるため、本考案が意図してい
る消臭衣料に適用するには、やはり適当なもので
はなかつた。 そこで、最近、製品を着色せずに、かつ周囲雰
囲気の不快な臭気を長時間吸収して周囲から不快
な臭気を除去できる組成物であつて、それを利用
した衣料が、夏期にも着用でき、かつ、任意の色
調に容易に着色できるものが開発された。 ところが、この組成物を適用した衣料の素材
は、このように優れたものであるが、その素材を
用いて衣料を形成するに際して、縫製手段を用い
る場合、縫製ミシン上で素材が滑り、製造が容易
ではなかつた。 (考案の目的) そこで本考案は、上述のように優れた組成物を
適用しながら、縫製ミシン上で滑らずに容易に製
造ができる消臭衣料を提供ることを目的とする。 (問題点を解決するための手段) このため本考案の消臭衣料は、下記aの特徴を
有する脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物を適用し
た素材に、その素材上の脱臭性ポリウレタン系樹
脂組成物のさらに上に織布を重ねて形成された生
地を用いて縫製されていることを特徴とする。 a ポリウレタン系樹脂、液媒体及び添加剤から
なるポリウレタン系樹脂組成物において、添加
剤の少なくとも一部が実質的に白色又は無色の
脱臭剤である。 (好ましい実施態様) 次に本考案を、本考案の好ましい実施態様を挙
げて更に詳しく説明する。 本考案において消臭衣料に用いる素材は、ポリ
ウレタン系樹脂組成物が適用できるものであれば
何でも良い。例えば、ナイロンタフタ等のナイロ
ン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維、これら
の合成繊維と天然繊維との混紡繊維が用いられ
る。また、これらの繊維を交織して生地にしても
良い。 形態としても、シート状、布帛状、繊維状等、
衣料製品を形成するものであれば、どの段階のも
のでもよい。例えば、繊維状のものを用いた場合
は、最終製品に形成するまでの適当な時期に織地
にする等の加工を施して、生地にする。 素材上の脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物のさ
らに上に重ねる織布は、綿等の天然繊維によるも
のあるいはナイロントリコツト、不織布等の合成
繊維によるもの等何でも良い。 本考案において消臭衣料に適用する脱臭性ポリ
ウレタン系樹脂組成物に使用する(以下、組成物
に関する記載においては、本考案において使用す
る、という)、ポリウレタン系樹脂とは、ポリオ
ール、ポリイソシアネート、鎖伸長剤等を反応さ
せて得られる樹脂であり、従来公知のポリウレタ
ン系樹脂はいずれも本考案で使用することができ
るものであり、特に限定されない。 例えば、ポリオールとしては、従来公知のポリ
ウレタン系樹脂用ポリオールはいずれも使用で
き、例えば、好ましいものとして末端基が水酸基
であり、分子量が300乃至4000のポリエチレンア
ジペート、 ポリエチレンプロピレンアジペート、 ポリエチレンブチレンアジペート、 ポリジエチレンアジペート、 ポリブチレンアジペート、 ポリエチレンサクシネート、 ポリブチレンサクシネート、 ポリエチレンセバケート、 ポリブチレンセバケート、 ポリテトラメチレンエーテルグリコール、 ポリ−ε−カプロラクトンジオール、 ポリヘキサメチレンアジペート、 カーボネートポリオール、 ポリプロピレングリコール等、及び上記ポリオ
ール中に適当な量ポリオキシエチレン鎖を含有す
るものが挙げられる。 有機ポリイソシアネートとしては、従来公知の
いずれのものも使用できるが、例えば、好ましい
ものとして、 4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
(MDI) 水添加MDI、 イソホロンジイソシアネート、 1,3−ジシリレンジイソシアネート、 1,4−ジシリレンジイソシアネート、 2,4−ジリレンジイソシアネート、 2,6−ジリレンジイソシアネート、 1,5−ジフタリンジイソシアネート、 m−ジエニレンジイソシアネート、 p−ジエニレンジイソシアネート等があり、 或いはこれらの有機ポリイソシアネートと低分
子量のポリオールやポリアミンとを末端イソシア
ネートとなるように反応させて得られるウレタン
プリポリマー等も当然使用することができる。 鎖伸長剤としては、従来公知のいずれのものも
使用できるが、例えば、好ましいものとしては、 エチレングリコール、 プロピレングリコール、 ジエチレングリコール、 1,4−ジタンジオール、 1,6−ジキサンジオール、 エチレンジアミン、 1,2−プロピレンジアミン、 トリメチレンジアミン、 テトラメチレンジアミン、 ヘキサメチレンジアミン、 デカメチレンジアミン、 イソホロンジアミン、 m−ジシリレンジアミン、 ヒドラジン、 水等がある。 本考案の消臭衣料に適用するポリウレタン系樹
脂組成物は、上記ポリウレタン系樹脂を有機溶剤
中に溶解させたり、分散させたり或いは水を用い
てW/O又はO/W型の乳化液とする場合におい
て、その添加剤の少なくとも一部として実質的に
白色又は無色の脱臭剤を添加したことを特徴とす
る。 上記組成物に使用する液媒体は水又は有機溶剤
或いはそれらの混合物であり、例えば有機溶剤と
して好ましいものは、メチルエチルケトン、メチ
ル−n−プロピルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、
ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等であり、又、アセトン、シクロヘキサン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、パークロルエチレ
ン、トリクロルエチレン、メチルセロソルブ、ブ
チルセロソルブ、セロソルブアセテート等及びこ
れらの任意の比率の混合物が使用できる。 使用する有機溶剤がポリウレタン系樹脂に対し
て良溶剤であればポリウレタン系樹脂の溶液とな
り、液媒体が貧溶媒であれば分散液となる。又、
これらの有機溶剤溶液或いは分散液中に界面活性
剤を用いて水を乳化させるか或いは水中に界面活
性剤を用いて上記溶液又は分散液を乳化させるこ
とによつて乳化液が得られる。又、ポリウレタン
系樹脂を単に水中に界面活性剤を使用して乳化さ
せてもよい。 乳化剤としては、従来公知の油中水型或いは水
中油型乳化剤は、いずれも使用できるが、特に好
適なものは、分子中に適当な量のポリオキシエチ
レン鎖を有するポリウレタン系界面活性剤であ
る。これらの乳化剤は、ポリウレタン系樹脂溶液
の固形分100重量部あたり、約1乃至10重量部の
割合で使用するのが好ましい。 以上のようなポリウレタン系樹脂の溶液、分散
液又は乳化液は固形分が5乃至60重量%程度のも
のが好ましい。 上記のようなポリウレタン系樹脂組成物に包含
させる脱臭剤は、活性炭のように黒色のものでは
なく、白色又は実質的に無色であり、且つ変色性
の無いことが必要であり、更にポリウレタン系樹
脂組成物の品質、特に着色性を低下させるもので
あつてはならず、一般家屋内等で生じるアンモニ
ア臭、アミン臭、硫化水素臭等の不快臭を良好に
吸収するものであることが好ましい。 以上のような特性を有する脱臭剤としては、有
機カルボン酸と亜鉛化合物との混合物又は亜鉛化
合物とアルミニウム化合物との混合物が挙げられ
る。 好ましい有機カルボン酸は、脂肪族ポリカルボ
ン酸、芳香族ポリカルボン酸及びポリマーカルボ
ン酸である。 脂肪族ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、シユウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレ
イン酸、メチルマレイン酸、メチルフマル酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、アセチレ
ン酸、リンゴ酸、メチルリンゴ酸、クエン酸、イ
ソクエン酸、酒石酸等のジ又はトリカルボン酸又
はそれらの塩であり、特に好ましいものはクエン
酸、フマル酸又はその塩である。 芳香族ポリカルボン酸の好ましい例としては、
例えば、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、トリメリツト酸、1,2,3−ベンゼントリ
カルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン
酸、ピロメリツト酸、ベンゼンヘキサカルボン
酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカ
ルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフエ
ニルテトラカルボン酸、ジフエニルエーテルテト
ラカルボン酸、アゾベンゼンテトラカルボン酸等
の芳香族カルボン酸或いはそれらの無水物であ
り、特に好ましい芳香族ポリカルボン酸は、ベン
ゼントリカルボン酸、特にトリメリツト酸であ
る。 又、ポリマーカルボン酸としては、クエン酸、
酒石酸、フタル酸等の多価カルボン酸と、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチ
レングリコール等の多価アルコールとを酸過剰で
反応させて得られる末端カルボキシル基ポリウレ
タン系;多価カルボン酸で変性した酸性セルロー
ス誘導体;多価カルボン酸のビニルエーテルエス
テルモノマー等の単独重合体又は他の一般的なモ
ノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重合
体、グラフト共重合体;アクリル酸又はメタクリ
ル酸等のモノマーの単独重合体又は他の一般的な
モノマーとのランダム共重合体、ブロツク共重合
体、グラフト共重合体;無水マレイン酸、イタコ
ン酸等乃α,β−不飽和ビニルモノマー等の単独
重合体又は他の一般的なモノマーとのランダム共
重合体、ブロツク共重合体、クラフト共重合体等
が挙げられる。 上記のような有機カルボン酸に亜鉛化合物を添
加することによつて、アミン臭やアンモニア臭と
ともに他の悪臭源である硫化水素臭をも同時に吸
収することができる。 このような亜鉛化合物としては、例えば、酸化
亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、リン酸亜鉛、硝酸亜
鉛、炭酸亜鉛等の無機亜鉛化合物、酢酸亜鉛、シ
ユウ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、フマル酸亜鉛、ギ酸
亜鉛等の有機亜鉛塩が使用できるが、特に好まし
いものは亜鉛華(酸化亜鉛)及び炭酸亜鉛であ
る。 このような亜鉛化合物は有機カルボン酸100重
量部あたり1乃至1000重量部、好ましくは30乃至
300重量部の割合で配合する。 更に好ましい白色又は実質的に無色の脱臭剤と
しては、上記亜鉛化合物にアルミニウム化合物を
配合したものが挙げられる。このような脱臭剤
も、ポリウレタン系樹脂組成物の好ましい物性や
染色性等を低下させることなく、各種の悪臭源で
あるアミン臭、アンモニア臭及び硫化水素臭等の
不快臭を吸収することができる。アルミニウム化
合物として好ましいものは硫酸アルミニウムや硫
酸アルミニウムカリウム等であり、これらのアル
ミニウム化合物は亜鉛化合物100重量部に対して
1乃至1000重量部、好ましくは30乃至300重量部
の割合で使用する。 以上のような脱臭剤は、得られるポリウレタン
系樹脂組成物全量中で約0.5乃至50重量%を占め
る割合で使用するのが好ましい。使用量が上記の
範囲未満であると、本組成物の目的、すなわち、
消臭衣料に適用するための脱臭性能が不十分であ
り、又上記範囲を越える使用割合では、物性が不
十分なので好ましくない。 このようにして得られたポリウレタン系樹脂の
溶液、分散液又は乳化液は、必要に応じて各種の
添加剤、例えば、着色剤、架橋剤、安定剤、充填
剤等のように公知の添加剤を任意に添加すること
ができる。 なお、一般的に、上記のようなポリウレタン系
樹脂組成物から合成皮革、擬革或いは他のシート
材料および積層材、複合材等の素材を製造するの
に使用する基材としては、例えば、各種の離型
紙、織布、編布、不織布、離型紙、プラスチツク
フイルム、金属板、ガラス板等いかなる基材でも
よい。 その基材に対する上記ポリウレタン系樹脂組成
物の適用方法は、本考案の消臭衣料の素材にもあ
てはまるものであるが、例えば、コーテイング
法、浸漬法、これらの組合せ方法等いずれの公知
の方法でもよく、その含浸及び/又は塗布量は、
約5乃至2000g(配合液)/m2のように、その目
的に応じて広い範囲で変化させることができる。 上記のポリウレタン系樹脂組成物を含浸及び/
または塗布した基材のゲル化及び乾燥は、いずれ
も従来技術と同様でよいものであり、例えば、約
40乃至200℃程度の温度で数分間乃至数時間の乾
燥で、優れた特性を有するポリウレタン系樹脂製
品が得られる。 このようにしてできた積層品にさらに織布を重
ねる方法としては、1つには、脱臭性ポリウレタ
ン系樹脂組成物を適用した面に織布を当て、熱融
着する方法あるいは合成糊を用いて貼着する方法
等の接着によるものがある。 また、脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物を適用
した面に織布を当てた重ね合わせ体の周囲を縫い
合わせて袋状にする方法の利用できる。 (作用) 以上のように、本考案の消臭衣料は、上記ポリ
ウレタン系樹脂組成物を適用した衣料であつて、
特にその着色性と脱臭性に優れたものであり、悪
臭や異臭が発生したり、蓄積する場所で使用され
る衣服、靴、手袋等として有用であり、かつ、衣
料形成のための縫製においてミシンが滑るような
ことがないことから、製造が容易な衣料である。 また、衣料に用いる素材が、いずれも繊維性の
ものであるため、湿気は透過するものが得られ、
夏期に使用しても快適な消臭衣料である。 次に実施例を挙げて本考案を更に具体的に説明
する。尚、文中、部又は%とあるのは重量基準で
ある。 (実施例) 以下、まず、図面に示した実施例に基づき、本
考案の消臭衣料の形態を説明する。 第1図は実施例による消臭衣料である。 消臭衣料は、服1の部分、帽子2,3の部分及
びズボン4の部分とからなり、帽子及びズボンの
部分はいずれも服の部分と一体でも別体でもよ
い。 第2図は、この消臭衣料を形成する生地の構成
を示すもので、基本となる素材5に、脱臭性ポリ
ウレタン系樹脂組成物6が適用され、さらにその
上に繊維性の層7が形成されている。 本実施例の消臭衣料には、ナイロンタフタ地を
素材として用いた。 この素材に、以下に詳述する本考案にかかる脱
臭性ポリウレタン系樹脂組成物を、 (コーテイング、噴霧、浸漬、これらの組合
せ) により適用した。 脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物を適用した素
材に、その素材の上にナイロントリコツト地を重
ね軽く熱融着して、消臭衣料の生地とした。 本実施例においては、この生地をそのまま縫製
して、第1図に示すような、衣料を作製した。 上記の生地にさらに積層あるいはキルテイング
加工等を経た後、縫製したものにより、服、帽
子、ズボン等を得ても良い。 次に、本実施例の消臭衣料の脱臭性能を、各種
の脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物ついて試験し
た結果を述べる。 試験例 1 レザミンCU77LV(大日精化工業製、ポリウレ
タン系樹脂)25部、硫酸アルミニウム40部、酸化
亜鉛10部及びジメチルホルムアミド40部をボール
ミルにて混練し、分散粒子の粒径を5μm以下にし
て本考案の消臭衣料に適用するポリウレタン系樹
脂組成物を得た。 上記組成物5部をレザミンME(大日精化工業
製、ポリウレタン系樹脂)100部、セイカセブン
ALT(大日精化工業製)15部、希釈溶剤としての
ジメチルホルムアミド15部及びメチルエチルケト
ン20部を加え均一になるまで攪拌した後脱泡処理
し、離型紙上に120g/m2・wetの割合で塗布し、
120℃で2分間乾燥し表皮層を形成した。 次にレザミンUD660SA(大日精化工業製、ポ
リウレタン系樹脂)100部、レザミンUD架橋剤
(大日精化工業製)10部、希釈剤としてのメチル
エチルケトン40部を加え均一になるまで攪拌した
ものを、予め作成しておいた上記の表皮層を形成
した離型紙上に、ナイフコーターで100乃至150
g/m2・wetの量で塗布し、100℃30秒間乾燥し、
直ちに基布を載置圧着して120℃で2分間乾燥し、
巻取り後50℃で24時間熟成する。その後離型紙を
剥離し、ポリウレタン系樹脂製合成皮革を得た。 この得られた合成皮革について下記の方法で脱
臭効果を測定したところ、下記のような有意差の
ある結果を得た。 脱臭試験方法 (A) アンモニア 300ml容の三角フラスコに、28%アンモニア水
を10μ採取して、完全にガス化させた後、サン
プル(サイズ50×200mm、1枚)を投入し、25℃
に保存し、所定の時間経過後、北川式ガス検知器
を用いてフラスコ内のアンモニア残存濃度を測定
した。 (B) 硫化水素 300ml容の三角フラスコに、800ppmの硫化ナト
リウム水溶液1ml及び1規定硫酸1.0mlを入れ硫
化水素を生成させ、サンプル(サイズ50×50mm、
1枚)を投入し、25℃に保存し、所定の時間経過
後、北川式ガス検知器を用いてフラスコ内の硫化
水素残存濃度を測定した。
【表】 試験例 2 試験例1で得た樹脂組成物中の脱臭剤として硫
酸アルミニウムカリウム30部及び炭酸亜鉛20部を
使用し、他は試験例1と同様にして調製した本考
案の消臭衣料に適用する樹脂組成物5部をレザロ
イドLU1500(大日精化工業製、ポリウレタン系表
面処理剤)100部に加え均一に攪拌して表面処理
液とする。 レザミンME(大日精化工業製、ポリウレタン
系樹脂)100部、セイカセブンALT(大日精化工
業製)15部、希釈溶剤としてのジメチルホルムア
ミド15部及びメチルエチルケトン20部を加え均一
になるまで攪拌した後脱泡処理し、離型紙上に
120g/m2・wetの割合で塗布し、120℃で7分間
乾燥し表皮層を形成した。 次にレザミンUD660SA(大日精化工業製、ポ
リウレタン系樹脂)100部、レザミンUD架橋剤
(大日精化工業製)10部、レザミンUD102促進剤
(大日精化工業製)10部、希釈剤としてのメチル
エチルケトン40部を加え均一になるまで攪拌した
ものを、予め作成しておいた上記の表皮層を形成
した離型紙上に、ナイフコーターで100乃至150
g/m2・wetの量で塗布し、100℃30秒間乾燥し、
直ちに基布を載置圧着して120℃で2分間乾燥し、
巻取り後50℃で24時間熟成する。その後離型紙を
剥離し、上記表面処理剤をグラビア印刷機で120
メツシユ版で1回塗布し、乾燥してポリウレタン
系樹脂製合成皮革を得た。 この得られた合成皮革について上記の方法で脱
臭効果を測定したところ、下記のような有意差の
ある結果を得た。
【表】 試験例 3 試験例1で得た樹脂組成物中の脱臭剤として酸
化亜鉛20部及びクエン酸5部を使用し、他は試験
例1と同様にして調製した本考案の消臭衣料に適
用する樹脂組成物5部、レザミンCU(大日精化工
業製、ポリウレタン系樹脂)100部、セイカセブ
ンBS(大日精化工業製)5乃至20部、界面活性剤
3部、希釈容剤としてジメチルホルムアミド50部
を加え均一になるまで攪拌し脱泡後起毛布上に1
mmの暑さで塗布し、水中で約10分間凝固させ、50
℃の温水中で30分間ジメチルホルムアミドを抽出
除去し、更に20℃の水中で洗浄し、100℃で乾燥
して多孔質シート材料を得た。 この得られた多孔質シート材料について上記の
方法で脱臭効果を測定したところ、下記のような
有意差のある結果を得た。
【表】 試験例 4 試験例1で得た樹脂組成物中の脱臭剤として酸
化亜鉛20部及びトリメリツト酸10部を使用し、他
は試験例1と同様にして調製した本考案の消臭衣
料に適用する樹脂組成物5部、レザミンCU(大日
精化工業製、ポリウレタン系樹脂)100部、セイ
カセブンBS(大日精化工業製)0乃至5部、界面
活性剤3部、希釈容剤としてジメチルホルムアミ
ド200部を加え均一になるまで攪拌し脱泡後起毛
布上に含浸させてピツクアツプ率300%絞りを行
つた後、水中で約10分間凝固させ、50℃の温水中
で30分間ジメチルホルムアミドを抽出除去し、更
に20℃の水中で洗浄し、100℃で乾燥して含浸起
毛布を得た。この起毛布を用い試験例2で作成し
た方法でポリウレタン系樹脂製合成皮革を得た。 この得られた合成皮革について上記の方法で脱
臭効果を測定したところ、下記のような有意差の
ある結果を得た。
【表】
【表】 試験例 5 1,4−ブタンエチレンアジペート(平均分子
量約1000、水酸基価112)1000部、1,4−ブタ
ンジオール31部、ジフエニルメタンジイソシアネ
ート333部をメチルエチルケトン3183部中に加え、
70℃で8時間反応し、平均分子量が6万5千であ
る固形分30%のポリウレタン系樹脂溶液(A)を得
た。 上記(A)、乳化剤、有機溶剤及び水をホモミキサ
ーで攪拌し、下記の本考案の消臭衣料に適用する
ポリウレタン系乳濁液を調製した。 (1) ポリウレタン系乳濁液(A) ポリウレタン系溶液(A) 100部 ウレタン系乳化剤 2部 酸化亜鉛 5部 硫酸アルミニウムカリウム 3部 メチルエチルケトン 20部 トルエン 20部 水 80部 上記乳濁液Aをナイロン織布上に塗布量200
g/m2の割合で塗布し、130℃で2時間乾燥後、
多孔性シートを得た。 この得られた多孔性シートを上記の方法で脱臭
効果を測定したところ、下記のような有意差のあ
る結果を得た。
【表】 試験例 6 ポリテトラメチレングルコール(平均分子量約
1000、水酸基価112)1000部、エチレングリコー
ル24部及びジフエニルメタンジイソシアネート
340部をメチルエチルケトン3183部中に加え、70
℃で9時間反応させ、平均分子量が5万2千であ
る固形分30%のポリウレタン系樹脂溶液(B)を得
た。 上記(B)、乳化剤、有機溶剤及び水をホモミキサ
ーで攪拌し、下記の本考案の消臭衣料に適用する
ポリウレタン系乳濁液を調製した。 (2) ポリウレタン系乳濁液(B) ポリウレタン系溶液(B) 100部 酸化亜鉛 5部 ポリアクリル酸 5部 ウレタン系乳化剤 2部 メチルエチルケトン 20部 トルエン 20部 水 80部 上記乳濁液Bをナイロン織布上に塗布量200
g/m2の割合で塗布し、130℃で2時間乾燥後、
多孔性シートを得た。 この得られた多孔性シートを上記の方法で脱臭
効果を測定したところ、下記のような有意差のあ
る結果を得た。
【表】 試験例 7 試験例1で得た脱臭性ポリウレタン系樹脂組成
物を、試験例1のポリウレタン樹脂に代えナイロ
ン生地に、試験例1と同様にして塗布してナイロ
ン製加工布を得た。 この得られた加工布について下記の方法で脱臭
効果を測定したところ、下記のような有意差のあ
る結果を得た。 脱臭試験方法 (A) アンモニア 300ml容三角フラスコに、28%アンモニア水を
10μ採取して、完全にガス化させた後、サンプ
ル(サイズ50×200mm、1枚)を投入、25℃に保
存し、所定の時間経過後、北川式ガス検知器を用
いて、フラスコ内のアンモニア残存濃度を測定し
た。 (B) 硫化水素 300ml容三角フラスコに、800ppm硫化ナトリウ
ム水容液を1mlおよび1規定硫酸1.0mlを入れ、
硫化水素を生成させ、サンプル(サイズ50×200
mm、1枚)を投入、25℃に保存し、所定の時間経
過後、北川式ガス検知器を用いて、フラスコ内の
硫化水素残存濃度を測定した。
【表】 (考案の効果) 上述の本考案の消臭衣料は、脱臭性ポリウレタ
ン系樹脂組成物を適用した素材を用いているので
臭気を完全に防備することができ、素材が繊維性
のものでああるので夏期でも蒸れることもなく快
適に作業ができ、作業後、他人に不快感を与える
虞もないものであつて、さらに脱臭性ポリウレタ
ン系樹脂組成物の上にも繊維性の材料を重ねてい
るのでミシン加工による製造も容易に得られるば
かりでなく、脱臭性ポリウレタン系樹脂組成物面
が摩擦によつて剥げることを防止できるというよ
うな、強度も高いものである。 また、本考案の消臭衣料は、衣料自体及び人体
の皮膚頭髪等の双方を臭気から守ることができ、
且つ、任意の色調のものが、変色した成分等が滲
み出す虞もなく容易に得られる。 そして、上記のように衣料の外側からくる臭気
ばかりでなく、汗や体質によるもの、あるいはア
ルコール、大蒜等のある種の香辛料等の大量摂取
などによる匂いのように、衣料の内側からくるも
のをも、必要に応じて防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図本考案による消臭衣料の外形図、第2図
本考案による消臭衣料に用いる生地の構成を表す
断面図。 1……服、2,3……帽子、4……ズボン、5
……素材、6……脱臭性ポリウレタン系樹脂組成
物、7……繊維性の積層材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 下記aの特徴を有する脱臭性ポリウレタン系樹
    脂組成物を適用した素材に、その素材上の脱臭性
    ポリウレタン系樹脂組成物のさらに上に織布を重
    ねて形成された生地を用いて縫製された消臭衣料 a ポリウレタン系樹脂、液媒体及び添加剤から
    なるポリウレタン系樹脂組成物において、添加
    剤の少なくとも一部が実質的に白色又は無色の
    脱臭剤である。
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