JPH04108188A - 高透湿性合成皮革 - Google Patents

高透湿性合成皮革

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JPH04108188A
JPH04108188A JP2224456A JP22445690A JPH04108188A JP H04108188 A JPH04108188 A JP H04108188A JP 2224456 A JP2224456 A JP 2224456A JP 22445690 A JP22445690 A JP 22445690A JP H04108188 A JPH04108188 A JP H04108188A
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synthetic
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信夫 大川
Yoshiyuki Suzuki
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茂樹 山内
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成皮革に関し、さらに詳しくは、表面が天
然皮膚感に富んだ触感を有し、透湿性、吸湿性、放湿性
などの機能性゛を有し、場合によっては通気性も有し、
かつ表面の汚れにくい合成皮革に関する。
〔従来の技術〕
合成皮革は、天然皮革の代替物として登場して以来数多
くの改良提案がなされ、現在では靴、ボール、衣料など
の用途ではなくてはならない材料にまで成長してきた。
これらの用途では、人が皮膚に直接接触して使用するこ
とが多く、皮膚と接触した場合に違和感のない表面触感
を有し、汗によるベトッキ感がなく、かつ高透湿性、高
吸湿性、高放湿性を有する合成皮革が望まれてきている
現在のところ、これらの要求を満たすものはないが、最
近の方策として、親水基を導入したポリウレタン、ある
いは皮革粉末を分散させたポリウレタン、あるいはシリ
コーン変性ポリウレタン、あるいは、ポリアミノ酸ウレ
タンなどを表面膜として形成させた合成皮革が提案され
ている。
しかし、これらの方法では、実用上で満足されるものに
はなっていないのが現状である。例えば、親水基を導入
したポリウレタンやシリコーン変性ポリウレタンを表面
膜として形成させた合成皮革では、透湿性は高まるもの
の、ポリウレタン特有のベトッキ感があり、特に汗をか
いた肌で接触した場合のベトッキ感が大きいため好まし
いものになっていない。これを改良するために、ポリウ
レタンに皮革粉末を分散させた表面膜を有する合成皮革
が提案されているが、皮革粉末が金属を含有しているた
めに白塗料の場合は着色が大きくて不適であることや、
皮革粉末の含有量が多すぎると表面触感や透湿性などの
機能性は満足されるものの、膜強度が小さく揉むと皮革
粉末が表面膜から脱落するなどの欠点があり、満足され
るものにはなっていない。また、表面に機械的に貫通孔
を形成させたり、表面膜を連続多孔質にするといった通
気性の合成皮革も提案されているが、表面の孔に汚れが
付着して除去しにくく、汚れやすい欠点を有している。
このように、現状では未だ満足されるものはなく、各用
途分野からこれらの機能を有する新素材としての合成皮
革の要求が高まってきている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来法では満足されていない人の皮膚と違和
感のない表面触感を有し、がっ透湿性、吸湿性、放湿性
などの機能性を有し、場合によっては通気性も有し、表
面の汚れにくい合成皮革の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、繊維質あるいは繊維質と合成樹脂とからなる
合成皮革基体の表面に、絹繊維および/または羊毛から
なる微粒子を含有する高分子重合体の被膜を形成させた
ことを特徴とする高透湿性合成皮革である。
本発明の合成皮革基体を構成する繊維質とは、従来公知
の合成繊維、再生繊維、天然繊維からなる不織布、編布
、織布なとであり、合成皮革の使用される用途に応じて
その特性面から選択がなされる。
これらの繊維と複合されて合成皮革基体を構成する合成
樹脂とは、従来公知の重合体が使用でき、例えばポリウ
レタン樹脂、ポリアミノ酸ウレタン樹脂、塩化ビニル、
塩化ビニル−ポリウレタン共重合体、SBR樹脂、NB
R樹脂などが挙げられる。なかでも、ポリウレタン、ポ
リアミノ酸ウレタンが、得られる合成皮革の耐摩耗性な
どの耐久性の観点から好ましい。
このうち、ポリウレタン樹脂としては、従来公知のポリ
ウレタン樹脂が使用できる。例えば、有機ジイソシアネ
ートと長鎖ジオールおよび鎖伸長剤との反応で得られる
ポリウレタンが代表的であり、有機ジイソシアネートと
しては、脂環族有機ジイソシアネート、脂肪族有機ジイ
ソシアネート、芳香族有機ジイソシアネートなどが使用
でき、長鎖ジオールとしては、ポリエステル系ジオール
、ポリエーテル系ジオール、ポリアミドエステル系ジオ
ール、ポリカーボネート系ジオールなどが使用でき、鎖
伸長剤としては、低分子グリコール、低分子ジアミン、
低分子アミノアルコールなどの活性水素を2個含有する
化合物が使用でき、これらの混合物から構成されるポリ
ウレタンであっても構わない。用途によってこれらの原
料を選定すベきであり、例えば耐加水分解性が要求され
、かつ耐変色性が要求される用途では、有機ジイソシア
ネートとしては脂環族有機ジイソシアネート、あるいは
脂肪族有機ジイソシアネートを用い、長鎖ジオールとし
てはポリカーボネート系ジオール、あるいはポリエーテ
ル系ジオールを用いればよい。
以上のポリウレタンのなかで、ポリエチレンエーテルセ
グメントを分子構造中に含むポリウレタン、シリコーン
セグメントを分子構造中に含むポリウレタンなどが透湿
性などの特性を追求する本発明の目的から好ましい。
以上のポリウレタン樹脂と同様に、本発明の合成皮革基
体を構成する合成樹脂としてポリアミノ酸ウレタン樹脂
が好ましい。ポリアミノ酸ウレタン樹脂とは、ポリウレ
タンとポリアミノ酸との共重合体であり、従来公知のポ
リアミノ酸ウレタン樹脂が使用できる。ポリアミノ酸ウ
レタン樹脂の一般的な製法としては、ポリウレタンにN
−カルボキシ−α−アミノ酸無水物を付加重合させる方
法がある。ここで使用されるポリウレタンとじては、従
来公知のポリウレタンはすべて使用することができる。
合成皮革の用途によっては、裏面側からの吸水性、ある
いは吸湿性が要求される場合があるので、本発明の表面
被膜に用いられる吸湿性の大きい絹繊維および/または
羊毛からなる微粉末を上記の合成樹脂と併用することも
できる。例えば、絹繊維の微粉末を含有するポリウレタ
ン樹脂またはポリアミノ酸ウレタン樹脂を基体とするこ
とができる。
これらの繊維質と合成樹脂とから合成皮革基体が形成さ
れるが、この合成皮革基体としては、繊維質に合成樹脂
を含浸させたタイプ、この含浸基体の表面にさらに合成
樹脂を形成させたタイプ、繊維質の表面に合成樹脂を形
成させたタイプなどが本発明で使用できる。さらに、繊
維質のみも合成皮革基体として使用することができる。
これらの合成樹脂は、従来公知の成形方法で繊維質と複
合化される。すなわち、N、N−ジメチルホルムアミド
などの溶液を含浸、あるいはコーティングして水に浸漬
して凝固させる従来公知の湿式法、メチルエチルケトン
などの有機溶剤の溶液あるいは分散液に水を分散させた
W10型エマルジョンを含浸あるいはコーティングして
乾燥させる従来公知の乾式法、水系エマルジョンからの
従来公知の湿式法、乾式法などによる多孔質として複合
化される。当然、無孔質での複合化も採用することがで
きる。
以上の合成皮革基体の表面に被膜として形成される高分
子重合体に含有される絹繊維からなる微粒子とは、絹繊
維を微粒子に粉砕したものである。
絹繊維は、グリシン、アラニン、セリン、セリシンなど
のアミノ酸からなるβ構造部分と無定形の部分とが交互
に存在しているポリアミノ酸であるフィブロインと推定
されている。
また、絹繊維と同様に高分子重合体に含有される羊毛か
らなる微粒子とは、羊毛を微粒子に粉砕したものである
。羊毛は、ケラチンという一種のタンパク質で構成され
ている。
絹繊維もしくは羊毛の微粒子化の製法としては、例えば
このフィブロインまたはケラチンを酵素処理などにより
分子を切断したのち、粉砕、微粒子化する方法などがあ
る。
絹繊維および羊毛は、吸水性が大きいが、絹繊維におい
ては30重量%、羊毛においては20重量%の水分を含
んでいても湿っぽさを感じさせず乾燥状態にみえるとい
った特徴を有している。
この特性は、前記のポリアミノ酸構造から発現されると
推定されている。本発明は、このような絹繊維および/
または羊毛の有する特性を合成皮革の表面に付与するこ
とにあるので、その表面積を大きくすることにより大き
な効果が得られるため、微粒子の粒径は30μm以下が
好ましく、さらに好ましくは15μm以下である。この
ような特徴のある絹繊維および/または羊毛からなる微
粒子を高分子重合体に添加して、高分子重合体の特性を
改質し、得られる被膜に人の皮膚との違和感がなく、透
湿性、吸湿性、放湿性などの特性を付与することが本発
明の特徴である。
以上の絹繊維からなる微粒子が添加される本発明の被膜
形成用の高分子重合体とは、従来公知の被膜形成用の重
合体がすべて使用でき、例えばポリウレタン樹脂、塩化
ビニル樹脂、塩化ビニル−ポリウレタン共重合体、SB
R樹脂、SBR樹脂、ポリアミノ酸樹脂、ポリアミノ酸
ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル−スチレン共
重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体などが挙げられ
る。
このなかでも、本発明の目的とする人の皮膚と違和感の
ない表面触感を有し、透湿性、吸湿性、放湿性などの機
能性をより満足させるためには、ポリウレタン樹脂、ポ
リアミノ酸ウレタン樹脂が好ましい。
被膜形成用の高分子重合体としてのポリウレタン樹脂と
しては、前記合成皮革基体環で述べたポリウレタン樹脂
と同様のものが使用できる。
また、ポリアミノ酸ウレタン樹脂としては、前記合成皮
革基体環で述べたと同じポリアミノ酸ウレタン樹脂が使
用できる。ポリアミノ酸ウレタン樹脂の製法において、
ポリウレタンに付加反応されるN−カルボキシ−α−ア
ミノ酸無水物とじては、N−力ルボキシーT−メチルー
L−グルタメートの無水物、あるいはT位のカルボン酸
のエチル、プロピル、ブチルエステルなどのN−カルボ
キシ無水物、あるいはロイシンのN−力ルボキシ無水物
などがある。これらのポリアミノ酸ウレタン樹脂は、ポ
リペプチド結合を有していることから、本発明で使用さ
れるポリペプチド結合を有する絹繊維および/または羊
毛からなる微粒子との親和性が大きく、絹繊維および/
または羊毛からなる微粒子が塗膜から脱落しにくい。従
って、ポリアミノ酸ウレタン樹脂を使用する場合には、
絹繊維および/または羊毛からなる微粒子の添加量を多
くすることが可能となり、本発明の透湿性、吸湿性、放
湿性などの機能特性をさらに向上させることができ好ま
しい。さらに、ポリアミノ酸ウレタン樹脂は、前記のよ
うにポリペプチド結合を有しているため、人の皮膚との
違和感が少なく、親水性のポリアミノ酸を使用したポリ
アミノ酸ウレタン樹脂の場合は、透湿性、吸湿性、放湿
性などの機能特性をこのもの自身が有しているため本発
明の効果を高めることができ好ましい。
ポリアミノ酸ウレタン樹脂中のポリアミノ酸セグメント
比率は、3重量%〜85重量%が好ましく、さらに好ま
しくは10重量%〜60重量%である。ポリアミノ酸セ
グメント比率が、3重量%に満たない場合は一般のポリ
ウレタン樹脂の性格が強くなりポリアミノ酸ウレタン樹
脂としての特性がなく、透湿性、吸湿性、放湿性などの
機能特性を満足することができないなどの点で好ましく
ない。一方、ポリアミノ酸セグメント比率が、85重量
%を超える場合は得られる塗膜の伸度が小さく、屈曲、
揉み、伸長などに対する機械的強度が低下するため好ま
しくない。
また、本発明の合成皮革の表面に形成される被膜が多孔
質である場合は、フッ素変性ポリウレタンを前記高分子
重合体、特にポリアミノ酸ウレタンと混合することが、
汚れ防止、耐水性改良の点から好ましい。
フッ素変性ポリウレタン樹脂とは、ポリウレタン分子構
造中の水素原子の一部がフッ素原子に置換されたもので
ある。本発明において、フッ素変性ポリウレタン樹脂と
しては、従来公知の樹脂が使用できる。
これらのフッ素変性ポリウレタン樹脂が、汗によるベト
ッキ感を感しさせない効果を有するともに被膜が多孔質
膜となされた場合の欠点となる汚れやすさ、水の浸透な
どに対して、それぞれ防汚効果、耐水効果を付与する役
目をする。また、本発明では、表面被膜が後述するポリ
アミノ酸ウレタン樹脂、あるいは絹繊維および/または
羊毛からなる微粒子の効果で透湿性、吸湿性、放湿性な
どの機能を付与させている反面、フッ素変性ポリウレタ
ン樹脂の効果で最表面に撥水性を付与させることにより
、肌に触れた場合、濡れ感のない爽やかな表面触感を与
えることが特徴となる。
従って、フッ素含有セグメントを塗膜の表面に多く存在
させることにより効果を高められるので、フッ素含有セ
グメントはポリウレタン樹脂の主鎖に存在させるよりも
むしろ側鎖に存在させる方が、ベトッキ防止、防汚など
の効果が得られやすい。
これは、塗膜作成時の溶剤乾燥時にフッ素含有セグメン
トが表面に配向しやすいためである。
以上の被膜形成用の高分子重合体は、有機溶剤溶液とし
て使用される。高分子重合体を溶解する有機溶剤は、高
分子重合体の種類によって選択される。例えば、ポリア
ミノ酸ウレタン樹脂を熔解させる有機溶剤としては、塩
化メチレン、クロロホルム、1.2−ジクロロエタンな
どの塩素系脂肪族炭化水素があるが、ポリアミノ酸ウレ
タン中のポリウレタンセグメント比率が高い場合には溶
解しにくく、また該ポリアミノ酸ウレタン樹脂とフッ素
変性ポリウレタン樹脂とを混合使用する場合は、フッ素
変性ポリウレタン樹脂が溶解しにくいためなるべく避け
た方がよい。ジオキサン、NN−ジメチルアセトアミド
、N、N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどの極
性有機溶側が、ポリウレタン樹脂と混合使用する場合も
共通の溶剤となるので好ましい。
以上の高分子重合体の有機溶剤溶液の中に絹繊維および
/または羊毛からなる微粒子が添加、均一分散されて合
成皮革の表面被膜形成用の塗料とされる。
絹繊維および/または羊毛からなる微粒子の添加量は、
多いほど本発明の効果をもたらすが、使用される高分子
重合体の種類によって決定すべきである。例えば、ポリ
アミノ酸ウレタン樹脂と併用する場合は、ポリアミノ酸
ウレタン樹脂100重量部に対して絹繊維および/また
は羊毛からなる微粒子の添加量は1重量部〜120重量
部が好ましい。この添加量が1重量部に満たない場合は
、本発明の優れた表面触感を有する被膜が得られず好ま
しくない。一方、絹繊維および/または羊毛からなる微
粒子の添加量が120重量部を超える場合は、合成皮革
を揉んだり折ったりした場合に絹繊維および/または羊
毛からなる微粒子が被膜から脱落することがあり好まし
くない。
ポリペプチド構造を有していないその他の高分子重合体
と併用する場合の絹繊維および/または羊毛からなる微
粒子の添加量は、1重量%〜80重量%が前記と同じ理
由で好ましい範囲である。
以上の絹繊維および/または羊毛からなる微粒子を含有
する高分子重合体の有機溶剤溶液のなかに、場合によっ
ては、顔料、染料などの着色剤を添加することによって
得られる塗膜の化粧性を高めることができる。また、酸
化防止剤、耐NOXガス変色防止剤、各種劣化防止剤、
各種機能剤なども良好な表面膜を得るために添加するこ
とができる。
以上のようにして得られる絹繊維および/または羊毛か
らなる微粒子を含有する高分子重合体の有機溶剤溶液は
、合成皮革基体の表面に塗布、乾燥されて塗膜が形成さ
れる。表面形成方法としては、スプレー塗布、グラビア
塗布、ナイフコーティング、ロールコーティング、離型
紙使いのラミネートなどの従来公知の方法が採用できる
これらの塗布方法に応じて、該混合溶液を最適な粘度に
なるように濃度調整すればよい。1回での塗布で塗膜厚
さが不充分な場合には、塗布と乾燥を繰り返して目標の
塗膜厚さに調整すればよい。
かくして得られる合成皮革は、人が皮膚に直接接触した
場合に違和感のない表面触感を有し、汗によるベトッキ
感がなく、かつ高透湿性、高吸湿性、高放湿性を有する
ものとなる。
さらに、該塗膜を連通多孔質にすることによって、前記
機能特性を大幅に高め、さらに通気性を高めることがで
きる。
多孔質の塗膜を得る方法としては、絹繊維および/また
は羊毛からなる微粒子を含有する高分子重合体有機溶剤
溶液を合成皮革基体の表面に塗布したのち、水に浸漬(
水浸)することにより溶剤を抽出する湿式法などの従来
公知の方法が採用できるが、特に有効な方法として、相
分離凝固方法がある。この方法は、該高分子重合体有機
溶剤溶液の中に、該有機溶剤には溶解度に限度があり、
かつ結晶性が高く、該有機溶剤が蒸発するとともに微粒
子状に析出する化合物を相分離凝固核剤として添加溶解
させる方法である9例えば、有機溶剤としてN、N−ジ
メチルホルムアミドを用い、相分離凝固核剤として尿素
を用いた該混合樹脂の有機溶剤溶液を合成皮革基体の表
面に塗布して乾燥させれば多孔質塗膜が得られる。場合
によっては、このものを水洗などで尿素を抽出すること
によって、さらに良質の多孔質となすことができる。
かくして得られる絹繊維および/または羊毛からなる微
粒子を含有する高分子重合体の多孔質被膜を表面に有す
る合成皮革は、通気性を有していることから、咳高分子
重合体の無孔質の塗膜を表面に有する合成皮革に比べ、
人の皮膚と違和感のない表面触感を有することはもちろ
ん、透湿性、吸湿性、放湿性などの機能特性は数段優れ
たものとなる。しかし、その反面、−船釣には表面が多
孔質になっているため、使用時の汚れやすさ、耐水性等
が問題となる。これに対しては、前記のように高分子重
合体としてフッ素変性ポリウレタン樹脂を用いればよい
。他の高分子重合体と混合使用しても防汚性、耐水性の
効果は充分に得られる。
このような表面被膜が多孔質である合成皮革は、各種の
後処理によって特殊機能を付与することが可能となる。
例えば、各種医薬品、染料、防臭剤、撥水剤、香水、防
黴剤などの溶液を塗布、スプレー、含浸などによって処
理、乾燥することにより表面孔にこれらの剤が保持され
、効果を発揮させることができる。
本発明では、合成皮革の使用される用途に応じて、本発
明を構成する材料を適性化することにより、さらにこれ
らの機能特性効果を高めることができる。例えば、靴用
のアッパー材として設計する場合、合成皮革基体を構成
する繊維質として吸湿性の大きいレーヨンや綿などの基
布を用い、合成樹脂として本発明の表面被膜を形成する
に好ましい絹繊維および/または羊毛からなる微粒子を
含有するポリアミノ酸ウレタン樹脂を用い、表面膜は多
孔質としてポリアミノ酸ウレタン樹脂およびフッ素変性
ポリウレタン樹脂および絹繊維および/または羊毛から
なる微粒子の約45:45:10(重量比)の混合樹脂
を用いればよい。
すなわち、足から発散する汗を吸湿性の大きい裏面から
吸湿して、透湿性、放湿性、防汚性に優れた表面多孔質
膜から外に発散させることにより、足の蒸れ感の少ない
靴となすことができる。
このように、本発明は、使用される用途に応じ、本発明
を構成する材料を適切に選択することにより、さらに大
きな効果をもたらすものである。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
なお、実施例中「部」あるいは「%」とあるのは、いず
れも重量基準であり、評価および特性値は下記の方法で
得られたものである。
(イ)汗肌でのベトッキ感 25CIllX25CIlのポリエチレン製の袋の中に
手を入れて密閉し、10分後の発汗した手のひらでベト
ッキ度を下記に基づいて評価した。
◎:ベトッキがな(非常に良い。
○:ベトッキ惑がなく良い。
Δ:ややベトッキ感があるが良い。
×:ベトッキ感があり良くない。
(ロ)透湿度 JIS  K6549の方法に準じ、透湿度(■/cd
−h「)で表す。
(ハ)吸湿度 温度23°C1相対湿度30%の雰囲気中に1時間放置
したのち、温度23°C1相対湿度80%の雰囲気中に
30分間放置した時の水分吸収量(g/ボ)で表す。
(ニ)放湿度 温度23°C1相対湿度80%の雰囲気中に1時間放置
したのち、温度23℃、相対湿度30%の雰囲気中に3
0分間放置した後の水分放出量(g/ボ)で表す。
(ホ)通気度 JIS  P8117の方法に準じ、ガーレのデンソメ
ータを使用して測定した値で、50ccの空気が通過す
るのに要する時間(秒)で表す。
(へ)耐酸化チッ素ガス変色性 JIS  LO855の強試験の方法に準じ、グレース
ケールによる判定で表す。
(ト)耐汚れ性 タバコの灰(マイルドセブン)を乳鉢ですりつぶしたも
のを、直径36mの大きさで、中指で右回転で25回、
左回転で25回こすりつけたのち、脱脂綿で拭き取り、
5級を汚れなしとして1〜5段階で表す。
実施例1 (合成皮革基体の作成) 重量280g/nt、厚さ1.  Ow+のポリエステ
ル繊維からなる不織布に、13%濃度のポリエステル系
ポリウレタン−ジメチルホルムアミド溶液を含浸させた
含浸基材の表面に、18%濃度のポリエステル系ポリウ
レタン−ジメチルホルムアミド溶液を600g/rrf
の目付でコーティングしたのち、水浸凝固、水洗、乾燥
そて合成皮革基体lを作成した。
(塗料−1の作成) 下記の組成で塗料−1を作成した。
クリスボンNY320       100部(大日本
インキ化学工業株製) ハウラックA1004  白      80部(大日
本インキ化学工業■製) ハウラックA1008  マット    30部(大日
本インキ化学工業■製) イソプロピルアルコール       50部メチルエ
チルケトン         40部N、N−ジメチル
ホルムアミド    10部(塗料−2の作成) 下記の組成で塗料−2を作成した。
ハウランクA3454 (20%)   100部(大
日本インキ化学工業■製) 絹繊維からなる微粒子         5部(トスコ
■製、平均粒径15μm) ハウラックA1008  マット    30部(大日
本インキ化学工業■製) イソプロピルアルコール       50部メチルエ
チルケトン         50部(合成皮革基体表
面への塗布) 先に作成した合成皮革基体−1の表面に、塗料1をグラ
ビア塗布機(110メツシユのロール使用)で、塗布−
乾燥を3回繰り返し、次に加熱エンボスロールで柄付け
したのち、塗料−2をグラビア塗布機(110メツシユ
のロール使用)で、塗布−乾燥を3回繰り返し、白色表
面を有する合成皮革を得た。
得られた合成皮革の表面は、肌に触れた場合、冷たさを
感じさせず、暖かさを感じさせ、汗をかいた肌でもベト
ッキがなく触感の優れているものであり、バレーボール
、ハンドボール用として優れたものであった。なお、透
湿性も従来の合成皮革に比べて大きく、スポーツシュー
ズのアッパー材としても優れたものであった。
得られた特性値を第1表に示す。
実施例2 (塗料−3の作成) ポリアミノ酸ウレタン(無黄変タイプウレタン使用:セ
イコー化成■製、LUCKSK IN−UA−3295
A、ポリアミノ酸セグメント35%)のN、N−ジメチ
ルホルムアミド溶液(固形分12%)100部に絹繊維
からなる微粒子(トスコ■製、平均粒径15μm)9部
、およびマット剤(大日本インキ化学工業■製;ハウラ
ックB1356)15部を添加混合して分散溶液塗料を
得た。
(合成皮革基体表面への塗布) 塗料−2に代えて塗料−3を使用するほかは、実施例1
と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の表面は、実施例1で得られた合成皮
革表面と同様に触感の便れているものであり、ハレーボ
ール、ハンドボール用として優れたものであった。なお
、透湿性も従来の合成皮革に比べて大きく、スポーツシ
ューズのアッパー材としても優れたものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例3 (塗料−4の作成) ポリアミノ酸ウレタン(無黄変タイプウレタン使用:セ
イコー化成■製、LUCKSKIN−UA−3295A
;ポリアミノ酸セグメント35%)のN、N−ジメチル
ホルムアミド溶液(固形分12%)70部とフッ素変性
ポリウレタン(無黄変タイプウレタン使用:大日精化工
業■製、レザロイドLU−4110)のN、N−ジメチ
ルホルムアミド:イソプロビルアルコール:トルエン混
合(1: 1 : 1)溶液(固形分12%)30部を
混合し、混合樹脂溶液を作成した。この中に、絹繊維か
らなる微粒子(トスコ■製、平均粒径15μm)8部、
およびマット剤(大日本インキ化学工業株製;ハウラッ
クB1356)15部を添加混合して混合分散溶液塗料
を得た。
(合成皮革基体表面への塗布) 塗料−2に代えて塗料−4を用いるほかは実施例1と同
様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の表面は実施例1で得られた合成皮革
の表面と同様、優れた触感を有し、同様な用途に適した
ものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例4 (塗料−5の作成) 下記の組成で塗料−5を作成した。
LUCKSKIN−UA3295A  80部(セイコ
ー化成■製)(18%) レザロイドLU−411020部 (大日精化工業■製)(18%) 絹繊維からなる微粒子        10部(トスコ
■製、平均粒径15μm) ダイラック5L−3440赤     5部(大日本イ
ンキ化学工業株製) N、N−ジメチルホルムアミド    40部メチルエ
チルケトン         40部(合成皮革基体表
面への塗布) 塗料−5を実施例1で作成した合成皮革基体1の表面に
グラビア塗布機(110メ・ンシュのロール使用)で、
塗布−乾燥を3回繰り返し、次に加熱エンボスロールで
柄付けして表面に赤色の塗膜を有する合成皮革を得た。
得られた合成皮革の表面は、肌に触れた場合、冷たさを
感じさせず、暖かさを感しさせ、汗をかいた肌でもベト
ッキがなく触感の優れているものであり、バスケットボ
ール、ラグビーボール用として優れたものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例5 (塗料−6の作成、および塗布) ポリアミノ酸ウレタン(難黄変タイプウレタン使用二三
菱化成■製、PAU−300:ポリアミノ酸セグメント
35%)のN、N−ジメチルホルムアミド溶液(固形分
15%)60部とフッ素変性ポリウレタン樹脂(レザロ
イドLU−4110、大日精化工業■製)のN、 N−
ジメチルホルムアミド:イソプロビルアルコール:トル
エン混合(1: 1 : 1)溶液(固形分15%)4
0部を混合した混合樹脂溶液のなかに、絹繊維からなる
微粒子(トスコ■製、平均粒径15μm)5部を添加し
均一に分散させて混合分散液を得た。このなかに尿素7
部を加温しながら溶解させ、さらに着色側として黒顔料
(大日本インキ化学工業株製;ダイランク5L−343
0)8部、および黒染料(日本化薬■製、カヤセットB
LACK−KR)3部を添加均一混合して黒色塗料を得
た。この黒色塗料を柄付きの離型紙上に目付70 g/
rdとなるように塗布して110°Cで乾燥させたのち
、接着剤を目付50 g/nlとなるように塗布して実
施例1で作成した合成皮革基体−1の表面に貼り合わせ
て充分に接着させた。
離型紙から分離された合成皮革を60°Cの温水で洗浄
して表面が多孔質膜の黒色の合成皮革を得た。得られた
合成皮革は、肌に触れた場合、冷たさを感じさせず、暖
かさを感じさせ、汗をかいた肌でもベトッキがなく触感
の優れているものであり、テニスラケットのグリップ材
、グローブの手裏などに適しているものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例6 (合成皮革基体−2の作成) 重量280 g/ポ、厚さ1. 0ma+のポリエステ
ル繊維からなる不織布に、ポリカーボネート系ポリウレ
タン(大日精化工業■製;レザミンCU945ONL)
とポリアミノ酸ウレタン(PAU−300)の混合物(
混合比60:40)のN、N−ジメチルホルムアミド溶
液(濃度10%)を含浸させた含浸基材の表面に、ポリ
カーボネート系ウレタン(レザミンCU945ONL)
とポリアミノ酸ウレタン(PALI−300)の混合物
(混合比60:40)のN、N−ジメチルホルムアミド
溶液(濃度18%)を600g/n(の目付でコーティ
ングしたのち、水浸凝固、水洗、乾燥して合成皮革基体
−2を作成した。
(塗料−7の作成) ポリアミノ酸ウレタン(無黄変タイプウレタン使用:セ
イコー化成■製; LUCKSK IN−UA3295
A)のN、N−ジメチルホルムアミド溶液(固形分10
%)60部とフッ素変性ポリウレタン樹脂(レザロイド
LU−4110:大日精化工業昧製)のN、N−ジメチ
ルホルムアミド:イソプロビルアルコール:トルエン混
合(1: 1:1)溶液(固形分10%)40部の混合
樹脂溶液の中に、絹繊維からなる微粒子(トスコ■製、
平均粒径15μm)5部を添加して混合分散液を得た。
この中に、尿素5部を加温しながら溶解させ、さらに着
色剤として白顔料(大日本インキ化学工業■製;ダイラ
ック5L−3410)2部を添加、均一混合して白色塗
料を得た。
(合成皮革基体表面への塗布) 合成皮革基体−2の表面に、実施例1で作成した塗料−
1をグラビア塗布機(110メツシユのロール使用)で
、塗布−乾燥を3回繰り返し、次に加熱エンボスロール
で柄付けしたのち、塗料−7をグラビア塗布機(1工0
メツシユのロール使用)で、塗布−乾燥を3回繰り返し
た。次いで、80°Cの温水の中に5分間浸漬して乾燥
した。
得られた合成皮革の表面は、実施例1で得られた合成皮
革と同様に表面触感の優れていることはもちろん、透湿
性、吸湿性、放湿性はさらに優れたものであり、スポー
ツシューズのアッパー材として、着用時にムレ感のない
優れたものであった。
これは、表面が多孔質となっているため、高い通気性を
有しているためであった。この通気性の得られる理由は
、塗料−7の塗布・乾燥時に塗料7の有機溶剤が無孔質
である塗料−1から得られた塗膜を溶解破壊し、自ら多
孔質膜を形成するため、全体が連通多孔となるためと考
えられる。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例7 (合成皮革基体−3の作成) 重量280 g/rtf、厚さ1.0mのポリエステル
繊維とレーヨン繊維(混合比30ニア0)からなる不織
布に、ポリカーボネート系ポリウレタン(大日精化工業
轢製;レザミンCU945ONL)とポリアミノ酸ウレ
タン(PAU−300)の混合物(混合比6010)の
N、N−ジメチルホルムアミド溶液(1度10%)の中
に、絹繊維からなる微粒子(トスコ■製、平均粒径15
μm)8部を分散させた混合分散液を含浸させた含浸基
材の表面に、無黄変ポリカーボネート系ウレタン(大日
精化工業■製;レザミンCNU330)とポリアミノ酸
ウレタン(無黄変タイプウレタン使用:セイコー化成■
製、LUCKSK IN−UA3295A)の混合物(
混合比60:40)のN、N−ジメチルホルムアミド溶
液(濃度18%)の中に、絹繊維からなる微粒子(トス
コ■製、平均粒径15μm)10部を分散させた混合分
散液を600g/rrfの日付でコーティングしたのち
、水浸凝固、水洗、乾燥して合成皮革基体−3を作成し
た。
(合成皮革基体表面への塗布) 合成皮革基体−3の表面を加熱エンボスロールで柄付け
して、次いで実施例6で作成した塗料−7をグラビア塗
布機(110メツシユのロール使用)で、塗布−乾燥を
3回繰り返したのち、80℃の温水の中に5分間浸漬し
て乾燥して表面白色の合成皮革を得た。
得られた合成皮革の表面は、表面触感の優れていること
はもちろん、透湿性、吸湿性、放湿性、通気性の優れた
ものであり、スポーツシューズのアッパー材として、着
用時にムレ感のない優れたものであった。
多孔質膜を有し、通気性のあるものは一般的には、酸化
チッソガスによって変色しやすいが、このものは、合成
皮革ベースの表面から多孔質塗膜まで無黄変タイプのポ
リウレタンを使用しているため、酸化チッソガスによる
変色は全くなかった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例8 (合成皮革基体表面への塗布) ナイロンタフタの表面に実施例6で作成した塗料−7を
目付10g/rrrとなるように塗布して乾燥し、次い
で80°Cの温水の中に5分間浸漬して乾燥した。
得られたものは、透湿性が大きく、肌触りがよく、スポ
ーツ衣料として最適なものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例9 絹繊維からなる微粒子5部に代えて、羊毛からなる微粒
子(トスコ■製、平均粒径15μm) 5部を使用して
塗料−2に代えて塗料−2′を作成するほかは実施例1
と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例10 絹繊維からなる微粒子9部に代えて、羊毛からなる微粒
子(トスコ■製、平均粒径15μm) 9部を使用して
塗料−3に代えて塗料−3′を作成するほかは実施例2
と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例11 絹繊維からなる微粒子8部に代えて、羊毛からなる微粒
子(トスコ■製、平均粒径15μm) 8部を使用して
塗料−4に代えて塗料−4′を作成するほかは実施例3
と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例12 絹繊維からなる微粒子10部に代えて、羊毛からなる微
粒子(トスコ■製、平均粒径15μm)10部を使用し
て塗料−5に代えて塗料−5′を作成するほかは実施例
4と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例13 絹繊維からなる微粒子5部に代えて、羊毛からなる微粒
子(トスコ■製、平均粒径15μm) 5部を使用して
塗料−6に代えて塗料−6′を作成するほかは実施例5
と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例14 絹繊維からなる微粒子5部に代えて、羊毛からなる微粒
子(トスコ■製、平均粒径15μm)5部を使用して塗
料−7に代えて塗料−7′を作成するほかは実施例6と
同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例15 実施例7において、合成皮革基体の作製に使用される絹
繊維からなる微粒子8部絹繊維からなる微粒子10部に
代え、それぞれ羊毛からなる微粒子(トスコ■製、平均
粒径15μm)8部および10部を用いるほかは実施例
7と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
実施例16 塗料−7に代えて、実施例14で作成した塗料−7′を
使用するほかは実施例8と同様にして合成皮革を得た。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
比較例1 (塗料−8の作成) 下記の組成で塗料−8を作成した。
ハウランクA3454 (20%)   100部(大
日本インキ化学工業■製) ハウラックA1008  マット    30部(大日
本インキ化学工業■製) イソプロピルアルコール       50部メチルエ
チルケトン         50部(合成皮革表面の
製造) 塗料−1をグラビアロール(110メソシユ)にて、実
施例1で作成した合成皮革基体−1の表面に塗布−乾燥
を3回繰り返したのち、加熱エンボスロールで柄付けを
し、さらにその表面に塗料8をグラビアロール(110
メツシユ)で塗布乾燥を3回繰り返して、白色の表面を
有する合成皮革を得た。
得られた合成皮革は透湿性、吸湿性、放湿性などが不満
足なものであり、表面の触感は従来のポリウレタン合成
皮革のものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
比較例2 (塗料−9の作成) 下記の組成で塗料−9を作成した。
LUCKSKIN−UA3295A  100部(セイ
コー化成■製)(18%) ハウラックB1356  マット    20部(大日
本インキ化学工業■製) N、N−ジメチルホルムアミド    40部メチルエ
チルケトン         40部(合成皮革表面の
製造) 塗料−8に代えて塗料−9を使用するほかは、比較例1
と同様にして白色の表面を有する合成皮革を得た。
得られた合成皮革は、表面の触感がややベトッキ感のあ
るものであり、また汚れやすいものであった。
得られた合成皮革の特性値を第1表に示す。
〔発明の効果〕
本発明によれば、人の皮膚と違和感のない表面触感を有
し、かつ透湿性、吸湿性、放湿性などの機能性を有し、
場合によっては通気性も有し、表面の汚れにくい合成皮
革を提供することができる。
特許出願人 帝人コードレ株式会社 代理人 弁理士  白 井 重 隆

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維質あるいは繊維質と合成樹脂とからなる合成
    皮革基体の表面に、絹繊維および/または羊毛からなる
    微粒子を含有する高分子重合体の被膜を形成させたこと
    を特徴とする高透湿性合成皮革。
  2. (2)合成皮革基体を構成する合成樹脂が、絹繊維およ
    び/または羊毛からなる微粒子を含有するポリウレタン
    樹脂を主体とする合成樹脂である、請求項1記載の高透
    湿性合成皮革。
  3. (3)合成皮革基体を構成する合成樹脂が、ポリアミノ
    酸ウレタン樹脂を主体とする合成樹脂である、請求項1
    記載の高透湿性合成皮革。
  4. (4)合成皮革基体を構成する合成樹脂が、前記絹繊維
    および/または羊毛からなる微粒子を含有するポリアミ
    ノ酸ウレタン樹脂を主体とする合成樹脂である、請求項
    1記載の高透湿性合成皮革。
  5. (5)高分子重合体がポリウレタン樹脂である、請求項
    1〜4のいずれか1項記載の高透湿性合成皮革。
  6. (6)高分子重合体がポリアミノ酸ウレタン樹脂である
    、請求項1〜4のいずれか1項記載の高透湿性合成皮革
  7. (7)高分子重合体がポリアミノ酸ウレタン樹脂とフッ
    素変性ポリウレタン樹脂の混合物である、請求項1〜4
    のいずれか1項記載の高透湿性合成皮革。
  8. (8)ポリアミノ酸ウレタン樹脂が、ポリ−γ−メチル
    −L−グルタメートを主成分とするポリアミノ酸セグメ
    ントであり、その含有量がポリアミノ酸ウレタン樹脂重
    量に対し、3重量%〜85重量%である、請求項6また
    は7記載の高透湿性合成皮革。
  9. (9)高分子重合体の被膜が、連続多孔質である、請求
    項1〜8いずれか1項記載の高透湿性合成皮革。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021008683A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 Spiber株式会社 合成皮革及びその製造方法
JP2021008684A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 Spiber株式会社 合成皮革及びその製造方法
CN113622190A (zh) * 2021-08-06 2021-11-09 武汉纺织大学 一种服装用仿真皮彩色功能纱线及其制备方法

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JP2021008683A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 Spiber株式会社 合成皮革及びその製造方法
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