JPS5943590B2 - シ−ト状物 - Google Patents

シ−ト状物

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JPS5943590B2
JPS5943590B2 JP13154380A JP13154380A JPS5943590B2 JP S5943590 B2 JPS5943590 B2 JP S5943590B2 JP 13154380 A JP13154380 A JP 13154380A JP 13154380 A JP13154380 A JP 13154380A JP S5943590 B2 JPS5943590 B2 JP S5943590B2
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sheet
polyurethane
present
glycol
group
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稔 田中
与吉 石黒
英夫 中村
俊次 水口
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は繊維集合体とポリウレタンからなるシート状物
に関するものである。
さらに詳しくは、ももけとか、くり返し伸長による破れ
(以下せん断疲労と称す)に対する性質が長期にわたり
優れている繊維とポリウレタンからなるシート状物に関
するものである。従来本発明者らは、例えば特公昭51
− 33601号公報に記載されているようないわゆる高分
子配列体繊維と、特定構造のポリウレタン弾性体とから
構成される人造スエードを提案してきた。
かかる発明により得られた人造スエードは、その優れた
立毛外観、触感、イージーケア性、多色性と堅牢性、軽
さ、加工収率の高さなど多数の優れた特長を持ち、いわ
ゆる天然スエードとは一味異つた衣料素材として好評を
博していることは広く知られている。しかしかかる優れ
た人造スエードに対してもさらに高性能化の要求が高ま
つている。天然スエードのうちでも特に高級とされるカ
ーフスエードなどと比較して、かかる人造スエードなど
のシート状物が未だ劣つている点は、表面の摩耗により
ももけが生じ易い、せん断疲労が低下する、日光照射あ
るいは種々の加熱処理によつて、または自動車排気ガス
や石油ストーブのガス等のN0xガスを含む雰囲気への
暴露によつて切断強度が低下したり、変褪色するとかの
問題がある。また、銀付人工皮革においては、屈曲疲労
とかせん断疲労とかが低下するという問題がある。ポリ
ウレタンの劣化や変褪色を防止する方法としてポリウレ
タン弾性体に耐候安定剤を添加する方法がある。しかし
、ポリウレタン弾性体に有効な耐候安定剤は種々知られ
ているが、繊維集合体とポリウレタン弾性体とからなる
複合シート状物で、特に衣料用とか靴用に用いられる際
にはポリウレタンとの相溶性が悪く、いわゆるブルーム
現象を起こし、脱落しやすぃとか、シート状物を作製す
る工程中のポリウレタンの湿式凝固の際脱落するとか、
染色及び仕上げ処理の際の化学的条件(PH等)とか物
理的条件(熱等)により変質したり、溶出脱落するとか
、着用の際例えばNOxガスや自動車排気ガス等により
黄変やピック化してしまい、更にある種の耐候安定剤は
、他の素材の衣料製品との接触により移動し、移染して
しまうとかの欠点のない耐候安定剤を選択し使用する必
要がある。
また、これらの耐候安定性を添加したポリウレタン弾性
体からなるシート状物では、屈曲疲労性あるいはももけ
などのトラブルを避け得なかつた。本発明者らは、かか
る問題を解決する化合物について、数多く検討した結果
、ある種の化合物を含有してなるポリウレタン弾性体と
繊維集合体とからなるシート状物は、ポリウレタンの劣
化や変褪色が少ないばかりでなく、銀付人工皮革の場合
は特に屈曲疲労特性やあらびや銀面のつやに優れている
とか、スエード調人工皮革の場合には、えり部やそで部
のももけや、ひじ抜けがおきにくいという予想されえな
い特性が付与される事を見い出し本発明に至つたのであ
る。すなわち、本発明の目的は、単に日光照射やアイロ
ンがけ等の熱処理や自動車排気ガスやNOxガス等の暴
露による、劣化や変褪色が少ないばかりでなく、切断強
力やせん断疲労強力の保持に優れ、長時間使用してもも
もけが起き難いとか屈曲疲労強度の保持率が高く、安定
化されたシート状物を提供する事にある。
本発明の骨子は次の通りである。
即ち、繊維集合体に、下記〔1〕式で示される化合物を
含有しているポリウレタン弾性体を含浸及び/又は塗布
したシート状物(但し、式中R1は水素原子又は低級脂
肪族基;R2は水素原子又ぱ低級アルキル基;R3、R
4は同一又は相異なる低級アルキル基;およびR5は低
級脂肪族基を表す。
)。本発明の特徴は、式〔1〕で示される特定のヒンダ
ードアミン系化合物を用いる点にある。
具体的に好ましい式〔1〕の化合物を記述すると、R1
としては、水素原子、メチル基、エチル基、アリル基、
プロペニル基、ブテニル基、ネリル基、ゲラニル基、2
−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基等で
ある。R2は水素原子、メチル基、エチル基等である。
R3及びR4は同一又は相異なるメチル基、エチル基、
プロピル基等である。R5は、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、オクチル基等である。
具体的には、例えば2−ブチル−2−(3・5−ジ第3
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロン酸ビス(1・
2・2・6・6−ペンタメチル4−ピペリジニル)エス
テル、2−オクチル−2(3・5−ジ第3ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)マロン酸(2・3・6−トリメチ
ル−2・6−ジエチル−4−ピペリジニル)エステル等
であるが、特に2−ブチル−2−(3・5−ジ第3ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)マロン酸ビス(1・2・
2・6・6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステ
ルは、本発明のシート状物に、ももけ、せん断疲労或い
は屈曲疲労等の劣化予防、耐ガス性、耐変褪色性等の優
れた効果を付与することができるので好ましい。
該化合物は、特開昭52−71476、特開昭53−7
9874等に記載の方法に準じて容易に合成される。該
化合物はポリウレタンの固形分に対し0.01〜10重
量%好ましくぱ0.1〜5重量%含ませる。
本発明に於て使用される繊維集合体としては、不織布、
織物、編地、不織布と編織物の複合体等、種々の形態を
とりうるが、繊度が1.5デニール以下の極細繊維が複
数本、好ましくは5本以上集合した極細繊維束を主体と
して構成されたようなものが好ましい。特に優美な立毛
を得るためには、ポリエステルを生体とするものが好ま
しくポリエステル系殊にポリエチレンテレフタレート繊
維の0.05〜0.5デニールの繊度のものを使用する
ことが好ましい。あまり太いと立毛観、感触が劣り、あ
まり細いと立毛の摩耗や切断が起る。また光の反射が強
過ぎて色調が鮮明でなくなる。本発明では少なくとも1
成分を除去すると他成分からなる極細繊維の束が得られ
る複合繊維を利用することが好ましい。
特に好ましい繊維は、例えば特公昭46−3817号公
報に示されるような高分子配列体繊維の海成分を除去し
て得られる極細繊維束である。この他混合紡糸法による
繊維、剥離タイプの繊維も使用できる。このような繊維
集合体は、例えば、かかる高分子配列体繊維等の複合繊
維を主体とする繊維を、ニードルパンチや織・編技術等
によつてシート化し、除去すべき成分を溶剤で除去する
、機械的作用を加える等の方法で該複合繊維を極細化す
ることにより得られる。
また、スーパードロー法、メルトブロー法、特殊な湿式
紡糸法等により得られた極細繊維の単独或いは、他の繊
維製品と複合してなる繊維集合物も使用できる。また、
繊維素材はポリエステルに限られず、ナイロン・アクリ
ル系等の種々の素材が用いられる。本発明で用いるポリ
ウレタン弾性体としては分子量が800以上の高分子ジ
オールと、有機ポリイソシアネート及び鎖伸長剤とを反
応させて得られる。
必要に応じて多官能性の架橋剤を反応させても、もちろ
んさしつかえない。本発明のポリウレタン弾性体の構成
成分となる高分子ジオールとしては、両末端に水酸基を
有し分子量が800以上、好ましくは1000〜400
0を有し、好ましくは70℃以下の融点を有する、ポリ
エステルグリコール、ポリエーテルグリコール、ポリエ
ーテルエステルグリコール、ポリアセタールグリコール
、ポリブタジエングリコール等であり、その代表的なも
のとして、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンア
ジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリヘキサ
メチレンアジペート、ポリカプロラクトングリコールポ
リ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレン
オキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド
)グリコール等、あるいはこれらの混合物が使用できる
好ましくは、ポリテトラメチレンアジペート、ポリカプ
ロラクトングリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド
)グリコールである。より好ましくは、ポリ(テトラメ
チレンオキシド)グリコールと、ポリテトラメチレンア
ジペートまたはポリカプロラクトングリコールとの混合
物である。本発明に使用される有機ポリイソシアネート
としては、フエニレンジイソシアネート、トルイレンジ
イソシアネート、ジフエニルメタン一4・4′−ジイソ
シアネート、ジフエニルジメチルメタン4・4′−ジイ
ソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフエニ
ルジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート、イソボロンジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン−4・4′−ジイ
ソシアネート、シンクロヘキシルジメチルメタン4・4
′−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等
およびそれらの混合物よりなる有機ジイソシアネート、
さらにまたこれらの有機ジイソシアネートとポリヒドロ
キシ化合物との反応生成物、有機ジイソシアネートの三
量化によつて得られる様なイソシアネート基含有のポリ
イソシアネート、またはドイツ特許明細書第11013
94号の方法によつて得られる様なビユレツト基含有の
ポリイソシアネート等である。
好ま゛しくは有機ジイソシアネート類、さらに好ましい
のは芳香族有機ジイソシアネートや脂環族有機ジイソシ
アネート類である。シート状物の強度、反撥弾性、耐染
色性から特に好ましくは、トルイレンジイソシアネート
、ジフエニルメタン一4・4′−ジイソシアネート、ジ
フエニルジメチルメタン一4・4′−ジイソシアネート
、ナフチレンジイソシアネートまたはそれらの混合物で
ある。一定以上の強度、適当な反撥弾性及び充分な耐熱
性と耐染色性のあるシート状物を得る為には、高分子ジ
オールに対して該有機ジイソシアネートを1.7〜6モ
ル当量、より好ましくは1。
8〜5モル当量用いる必要がある。
本発明で用いられる鎖伸長剤としては、一般に用いられ
ている有機ポリイソシアネートと反応する官能基を2個
有する低分子化合物が好ましく、グリコール類、ジアミ
ン類、アミノアルコール類等が用いられる。
本発明で使用されるグリコール系鎖伸長剤としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1・4−ブ
タンジオール、1・3−ブタンジオール、1・5−ペン
タジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、1・4ビス(β−ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン、N−N′−ビス(β−ヒドロ
キシエチル)アニリン、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール等又はこれらの混合物である。
好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール
、1・4−ブタンジオール、1・4−ビス(β−ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン等である。本発明で用いられる
有機ジアミン鎖伸長剤の具体例を挙げると、P−フエニ
レンジアミン、mフエニレンジアミン、トリレンジアミ
ン、ナフチレンジアミン、4・4′−ジアミノジフエニ
ルメタン、4・4′−ジアミノジフエニルエーテル、4
・4′−ジアミノジフエニルスルホン、4・4′−ジア
ミノ−3・3/−ジメチルジフエニルメタン、4・4′
−ジアミノ−3・3′−ジクロルジフエニルメタン、4
・4′−ジアミノジフエニルジメチルメタン等の芳香族
有機ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン
、メンサンジアミン、イソボロンジアミン、シクロヘキ
シレンジアミン、4・4′−ジアミノジシクロヘキシル
メタン、4・l−ジアミノ−3・3/−ジメチルジシク
ロヘキシルメタン、キシリレンジアミン等の脂肪族系有
機ジアミン等、ヒドラジン、抱水ヒドラジン、カルボヒ
ドラジド、有機ジカルボン酸ジヒドラジド(例えばアジ
ピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の
ジヒドラジド)、ジセミカルバジド類およびジチオセミ
カルバジド類、アミノ酢酸ヒドラジド、α−アミノプロ
ピオン酸ヒドラジド、p一アミノ安息香酸ヒドラジド等
のアミノカルボン酸ヒドラジド類、又はそれらの混合物
である。
芳香族有機ジアミン又は脂環族有機ジアミンが好ましく
、そのなかでも4・4′−ジアミノジフエニルメタン、
トリレンジアミン、4・4′−ジアミノジシクロヘキシ
ルメタン、4・4′−ジアミノ−3・3′−ジメチルジ
シクロヘキシルメタンである。本発明のポリウレタンの
溶剤としては、ポリウレタンを溶解し且つイソシアネー
ト基と反応しないものであれば、特に限定されない。好
ましくはジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド
、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド
、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド
、テトラヒドロフラン、ジオキサン等、又はそれらの混
合物である。ポリウレタン弾性体を製造する際、所望の
重合度に調節する為にアミノ基又は水酸基を1個有する
一官能性化合物が使用できる。
ポリウレタン弾性体は、一般に行なわれているごとく、
高分子ジオール、有機ポリイソシアネート及び鎖伸長剤
、必要に応じて架橋剤及び/又は末端停止剤を一度に加
え反応させる事により得られる。
また高分子ジオールと有機ポリイソシアネートをあらか
じめ反応させいわゆるプレポリマ一を合成し、しかる後
に鎖伸長剤で伸長するいわゆるプレポリマ一法を用いて
もさしつかえない。もちろん上記方法に準じて、プレポ
リマ一を合成し、必要に応じて適当な乳化剤を用いて水
系溶剤中で鎖伸長を行ない、合成されるポリウレタンの
水系エマルジヨンを使用する事ももちろん可能である。
本発明では式〔1〕で示される化合物に加えて既存の安
定剤を併用する事はもちろんさしつかえない。
特に紫外線吸収剤等の併用により本発明の効果をより優
れたものにする事が出来る。この紫外線吸収剤としては
公知のベンゾトリアゾール系、ベンゾフエノン系、ベン
ゾエート系等がある。好ましい具体的な化合物としては
、2−(3′・5′ジ第3ブチル−2′−ヒドロキシフ
エニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′・5′−ジ
第3ブチル2′−ヒドロキシフエニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(3′一第3ブチル−5′−メ
チル−2′−ヒドロキシフエニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2・4−ジ第3ブチルフエニル3′・5
′−ジ第3ブチル−4′−ヒドロキシベンゾエート、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒド
ロキシ−4−オクトキシベンゾフエノン等である。繊維
集合体と式〔1〕で示される化合物を含むポリウレタン
弾性体とから、本発明の目的とする複合シート状物を製
造する方法は種々あるが、代表的な製造方法は以下のと
おりである。
上述の高分子配列体繊維からウエブを形成し、ニードル
パンチ等の方法で縮合させ、海成分を溶剤により抽出し
て、ポリエチレンテレフタレートの極細繊維束からなる
不織布を形成した後、前記式〔1〕で示される化合物を
含むポリウレタン溶液を含浸し、水中で湿式凝固、脱溶
媒し、乾燥後表面をハブがけして得られた立毛シートを
、好ましくは液流中でノズルを繰り返し通過させて揉み
効果を与えながら高温染色する方法。さらに好ましい方
法としては、高分子配列体繊維からなる不織布に本発明
のポリウレタンを含浸し、凝固後繊維の海成分を除去し
、同様の起毛染色処理を行なう方法とか、高分子配列体
繊維からなる不織布をポリビニルアルコール、でんぷん
、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子の水溶
液で処理し、乾燥後溶剤で海成分を抽出して極細繊維束
シートとした後、式〔I〕で示される化合物を含むポリ
ウレタン溶液を含浸して水中で湿式凝固および脱溶剤し
、さらに温水中で水溶性高分子を抽出した後、同様の起
毛染色処理を行なう方法がある。厚み調節のため適当な
段階でスライスやプレスする工程を付け加えてもよい。
また立毛状態の調節のためシリコーン付与等の工程を付
け加えることもできる。この様にして得られた本発明の
シート状物は、染色した後も含有させた式〔I〕の化合
物の大部分が残存し、本発明の優れた効果を保持する。
本発明のシート状物の中でも、立毛を有するいわゆるス
エード調のシート状物は、摩擦によるももけやせん断疲
労強力の低下が少なく、しかも優れた耐候強度を有し、
NOxガスや自動車排気ガスの暴露により黄化やピック
化等がおこりにくく、保管時あるいは着用時裏地や芯地
に色移りしにくいという性質を有する。更に本発明のシ
ート状物が銀面付人工皮革の場合も、繰返し屈曲によつ
て銀面のしわが天然皮革様により、屈曲疲労が低下しな
い、つやを長時間保持できる等の効果に加え、優れた耐
候強度を有し、NOxガスや自動車排気ガス等に暴露さ
れても黄化やピック化等の変褪色が起り難いという優れ
た効果を呈する・以下に本発明を実施例により具体的に
説明するが、本発明はこれらによつて限定されたり、制
約をうけたりするものではない。
実施例 1 島成分としてポリエチレンテレフタレート50部、海成
分としてポリスチレン50部からなり、2、3倍に延伸
した島数16本/フイラメントである、太さ3.4デニ
ール、長さ51mm、クリップ数15/インチの高分子
配列体繊維を用い、力ード、クロスラツパ一、ニードル
パンチの各工程を通し、見掛密度0.170y/粛の不
織布を得た。
該不織布にポリビニルアルコールの20%水溶液を含浸
させ、乾燥後、バークロルエチレン中に浸漬してポリス
チレンを溶解して、極細繊維の束が絡合した不織布を得
た。ポリテトラメチレングリコール(分子量約2000
)、ジフエニルメタン一4 ・4’−ジイソシアネート
及び4 ・ 4’−ジアミノジフエニルメタンを約1:
2:1モル比セ反応させて得た25%のN−N−ジメチ
ルホルムアミド溶液(粘度190ポイズ)に次の式(1
)で表わされる化合物をポリウレタン固形分に対し2重
量部添加し、更に14%に希釈した。
該ポリウレタン溶液を前記不織布に含浸し、ロールで絞
液して余分の溶液を除去した後、水中で1時間湿式凝固
した後、水温を80℃に土げ、溶剤とポリビニルアルコ
ールを除去し乾燥した。
得られたシートを厚さ1.1mmにスライスして、サン
ドペーパーで表面をハブがけした。ハブ後のシートの厚
みは0.85m7nであつた。該シートを高温高圧液流
型染色機において、カヤロンポリエスターグレイNG(
分散染料)2%0.w.f.の染液を用いて、125℃
で1時間染色した。得られたシートを80℃で力性ソー
ダ及びハイドロサルファイドを含む液で還元洗浄処理し
ブラソシ仕上げして、見掛密度が0.291y/Cri
Lの本発明の立毛シートを得た。また、式(1)の化合
物を添加しなかつたもの(比較例1)、式(1)の化合
物のかわりに4 ・ 4’−ブチリデンービス一( 3
−メチル−6 −第3ブチルフエノール)を用いたも
の(比較例2)及び式(ハの化合物のかわりに、アジピ
ン酸ビス(2・2・6・6−テトラメチル−4−ピペリ
ジニルエステルを用いたもの(比較例3)を調製した。
結果を表1にあげる。評価の結果、本発明の製品は、比
較品に比べ耐候劣化が少なく変褪色も少なく多くの点で
優れた:スエード調シートであつた。
実施例 2 ポリウレタン溶液に、更に次の式(2)で表わされる化
合物を、ポリウレタン固形分に対し2重量部添加する以
外は、実施例1と同様の方法でシート状物を調製した。
別に比較の為化合物(1)のかわりに4・l−ブチ l
リデンービス一(3−メチル−6一第3ブチルフエノー
ル)を用いたもの(比較例4)及び化合物(1)のかわ
りにアジピン酸ビス(2・2・6・6−テトラメチル−
4−ピペリジニルエステルを用いたもの(比較例5)を
作製した。
−評価結果を表2に示す。
本発明による製品(実施例2)は、比較例4及び5に比
較し、耐候劣化が少なく、変色も少ない事がわかる。
比較例4は、かなり優れているが、他の繊維への汚染と
いう点に致命的な欠陥を有し、又、比較例5は、染色前
には実施例2にほぼ対応する優れた結果を与えるが、染
色工程でほぼ安定剤の大部分が溶出する為、染色後の製
品は、比較例1の結果にかなり近く、強度劣化や変色共
に大きい。実施例 3 ポリテトラメチレンオキシグリコールとポリカプロラク
トングリコール(それぞれ平均分子量2000)の重量
比50:50の混合物に3倍モル当量のジフエニルメタ
ン一4・4′−ジイソシアネートと約当モルのエチレン
グリコールを加え反応させたポリウレタン(25%溶液
で粘度320ポイズ)を用いた他は実施例1と全く同様
の方法で加工し、優美な立毛を有するスエード調シート
物を作つた。
評価の結果、本発明の製品は実施例1と同様、比較品に
比べて、表3に示すとおり多くの点で優れたスエード調
シートであつた。
実施例 4 化合物(1)のかわりに次の式(3)で表わされる化合
物を用いた他は、実施例3と全く同様な方法でスエード
調シート状物を作製した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 繊維集合体に、下記〔 I 〕式で示される化合物を
    含有しているポリウレタン弾性体を含浸及び又は塗布し
    たシート状物▲数式、化学式、表等があります▼〔 I
    〕(但し、式中R^1は水素原子又は低級脂肪族基;R
    ^2は水素原子又は低級アルキル基;R^3、R^4は
    同一又は相異なる低級アルキル基;およびR^5は低級
    脂肪族基を表す。 )。
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JPH03183893A (ja) * 1989-12-12 1991-08-09 Mutou Komuten:Kk ソイルセメント杭施工用の掘削機

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