JPS6129894Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は縦列に配置された駐車装置部を手前側
と奥側に有する立体駐車装置において車を奥の駐
車装置に入庫する場合車を手前の駐車装置部に乗
り込ますだけで奥の駐車装置部に自動的に乗り込
ますことができるようにした立体駐車装置に関す
るものである。

従来、この種の立体駐車装置として、第１図に
示す如く、支柱ａに回転自在に支持させたスプロ
ケツト用回転軸ｂに、駐車装置部ｃ，ｄに対応し
てスプロケツトｅを取り付けて、各スプロケツト
にエンドレスチエンｆをかけ、相対峙するチエン
ンｆ間に一定間隔を保つて駐車用ケージｇを吊下
げ支持させ、駐車装置部ｃ，ｄを縦列に配置した
構成とし、且つピツトｈを設けて、昇降可能なリ
フト装置ｉを有するトラバーサｉを、ピツトｈ内
に手前側から奥側に配したレールｋ上に載置さ
せ、トラバーサｉが手前の駐車装置部ｃの前方ま
で出ることができるようにし、上記リフト装置ｉ
上に、多段に積み重ねたパレツトｌを載せて、パ
レツトｌを重ねて搬送するようにしてなり、奥の
駐車装置部への入庫に際しては、駐車装置部ｃ前
方にあるパレツトｌ上に車を載せ、トラバーサｉ
が奥の駐車装置部ｄまで運搬し、最下部に位置す
るケージｇにパレツトｌの両側を引掛けて入庫を
行うようにし、出庫の場合はその逆の動作で行う
ようにしたものがある。

しかし、上記従来の装置では、 パレツトｌを重ねる構造のため、ピツトｈが
深くなる。

トラバーサｉのリフト容量がパレツトｌを段
積みするため大きくなる。

パレツトｌを取り外して駐車装置部ｃの前方
のトラバーサｉ上に保管するため、駐車装置部
本体内に偏心荷重（パレツトの片寄り荷重）が
生じるため、モータ動力が大きくなる。

等の問題点があつた。

本考案は、上述の問題点を解消すると共に、手
前の駐車装置部から奥の駐車装置部に通り抜けて
車を乗り込ますことが法律により禁じられている
ことから、奥の駐車装置部へ入庫する場合手前の
駐車装置部に車を乗り入れるだけで自動的に奥の
駐車装置部に車を乗り込ますことができるように
しようとしてなしたもので、無端のチエンにケー
ジを吊り下げて駆動装置により循環移動できるよ
うにした駐車装置部を複数基縦列させ、出入口か
らみて手前側の駐車装置部のケージの数よりも奥
の駐車装置部のケージの数の方を１ケージだけ多
くすると共に、手前の駐車装置部で奥の駐車装置
部の入出庫ができるように、奥の駐車装置部の着
脱自在のパレツトを受けるためのフオークを昇降
自在に備えた走行台車を少なくとも上記手前の駐
車装置部と奥の駐車装置部との間に往復動自在に
備え、且つ上記走行台車の走行時に該走行台車と
奥の駐車装置部のケージとが干渉することなく走
行台車上の上記フオークがケージ内に入り得るよ
うに上記各ケージの下部に、切欠きを設けたこと
を特徴とするものである。

以下、図面にもとづき本考案の実施例を説明す
る。

第２図及び第３図は全体図を、第４図乃至第６
図は要部を拡大して示したもので、道路Ａに直角
に幅Ｂが小さく奥行Ｃが長い土地に２基の駐車装
置部１，２を設置する場合の例を示す。

１は手前の駐車装置部、２は奥の駐車装置部、
３は手前側に設けた車の出入口、４はピツト５の
底部に手前側から奥側へ平行に敷設したレール、
６は本考案の特徴をなす台車であり、レール４上
を走行でき駐車装置部１と２の間を往復するよう
にしてある。奥の駐車装置部において７は車が乗
るパレツト８を着脱自在に載せているケージであ
る。手前の駐車装置部において７′はパレツト８
を固定して載せているケージである。ケージ７
は、第４図及び第５図の如く駐車装置部２のチエ
ン９に吊り下げられているが、手前側の駐車装置
部１のケージ７′の数は、奥の駐車装置部２の入
出庫のため該駐車装置部２におけるケージ７の数
よりも１ケージ少なくしておく。

上記台車６の詳細は第４図乃至第６図に示す如
くであり、レール４上に走行車輪１０を介して載
せた台車本体１１の前後両端部の左右側に、それ
ぞれジヤツキ１２を鉛直状態に設置し、各ジヤツ
キ１２の上端には枠組みした連結材１３を連結さ
せ、各ジヤツキ１２の同時作動により連結材１３
が昇降できるようにし、且つ台車本体１１の前後
両端側に位置する連結材１３の上方に、台車本体
１１の進行方向に対し直角方向に配したフオーク
１４を間隔材１５にて固定し、フオーク１４にて
パレツト８を受けて台車６で車１６を運搬できる
ようにする。

台車６とケージ７との関係は、第５図の如く、
台車６のジヤツキ１２を伸長させて上昇作動させ
且つフオーク１４にパレツト８が載つている状態
で台車６を駐車装置部１から駐車装置部２の下方
位置へ走行させるときに、間隔片１５がケージ７
と干渉せず且つパレツト８がケージ７内に入り得
るようにするためケージ７の下部中央部が切り欠
いてあり、上記間隔片１５がケージ７下部の切欠
部を通過して駐車装置部２の下方に台車６が位置
したとき、フオーク１４及びパレツト８はケージ
７内に位置していて、ジヤツキ１２をジヤツキ駆
動装置１７にて短縮させ下降作動させると、フオ
ーク１４とともにパレツト８が下降して該パレツ
ト８がケージ７で受けられるようにしてある。
又、駐車装置部２の下方に台車６が位置している
状態でジヤツキ１２をジヤツキ駆動装置１７によ
り伸長動作させると、ケージ７に受けられていた
パレツト８は上昇するフオーク１４で受けられた
後ケージ７から持ち上げられ、この状態で台車６
を駐車装置部１の方向へ走行させることによりケ
ージ７からパレツト８を外すことができるように
してある。第４図、第５図はケージ７からパレツ
ト８が外された状態を示している。

１８は台車の走行車輪１０を駆動させるための
駆動装置、１９はジヤツキ駆動装置１７の動力を
ジヤツキ１２に伝えるためのチエン、２０は台車
本体１１をレール４に沿わせてガイドさせるため
台車本体１１に取り付けたガイド輪である。

今、奥の駐車装置部２にある或る車を出庫させ
る場合は、先ず、出庫要求のある車を受けている
ケージ７が駐車装置部２の最下部に来るよう操作
をし、該ケージ７を最下部に停止する。この際、
同時に手前の駐車装置部１ではケージ７′のない
部分が最下部に来ているようチエン９を移動させ
てケージ７′のない部分を最下部の位置で停止さ
せておく。これは手前の駐車装置部１の存在にか
かわらず奥の駐車装置部２の入出庫が支障なく行
えるようにするためである。又、台車６は奥の駐
車装置部２の下方で停止している。この状態が第
７図Ａに示す状態である。

次に、第７図Ｂに示す如く、台車６のジヤツキ
１２を上昇作動させる。これにより連結材１３と
ともにフオーク１４がケージ７の下方より上昇し
始め、ケージ７で受けられていたパレツト８をフ
オーク１４で受けて僅かに持ち上げる。この持ち
上げによりケージ７からパレツト８が外れ、第４
図及び第５図のようになる。

上記のようにパレツト８を台車６で受け終る
と、台車６を奥側から手前側へ走行させ、手前の
駐車装置部１の位置で停止させる（第７図Ｃ）。
この縦、駐車装置部１の最下部にケージ７′がな
い状態にしてあるので、車を載せたパレツト８を
支障なく駐車装置部１まで搬送することができ
る。又、このときパレツト８のレベルは出入口３
のレベルよりも上方にある。

次に、パレツト８のレベルを出入口３のレベル
に合わせるため、ジヤツキ１２を下降させて第７
図Ｄに示す如く調整し、パレツト８上から出入口
３へ車を出庫させる。

上記出庫により空となつたパレツト８に対して
入庫命令があつた場合は、第７図Ｄのレベルで車
をパレツト８に載せ、上記出庫と逆の動作で奥の
駐車装置部２へ入庫させる。又、入庫がない場合
は、空パレツトのままで上述の出庫動作の逆動作
を行い奥の駐車装置部２にパレツト８をセツトす
る。台車６は奥の駐車装置部２の下で待機する。

尚、本考案の装置においては、２基の駐車装置
部の連立について例示したが、縦に並んだ駐車装
置部は２基に限らず、いくつでも同様に実施でき
ること、駐車装置部の出入口の前方までレールを
延ばし車の駐車装置部への乗り込み位置を前方に
てもつようにすることも可能である。

以上述べた如く本考案の装置によれば、 (i) ケージで受けられるパレツトを、台車の昇降
機構で昇降するフオークでケージより取り外す
ことができ且つケージと干渉することなく台車
の走行ができてフオークがケージ内に入り得る
ようにケージの下部中央部に切欠きを設けてい
るので、台車によるパレツトの運搬が迅速に行
える。

(ii) 複数基の駐車装置部のうち、奥の駐車装置部
への入出庫を容易に行うことができる。

(iii) 台車方式であるため、下方にはレールを敷設
するだけでよく、構造がシンプルである。

(iv) 台車はパレツト１枚を運ぶだけであるから、
ピツトを深いものとしなくてもよい。

(v) ジヤツキの駆動装置、台車の駆動装置を台車
上に置くことにより設置を簡易化できる。

等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の立体駐車装置の全体縦断側面
図、第２図は本考案の立体駐車装置の一例を示す
全体平面図、第３図は第２図の側面図、第４図は
本考案の立体駐車装置における台車によりパレツ
トを受けている状態を示す拡大側面図、第５図は
第４図の−矢視図、第６図は第４図の平面
図、第７図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは出庫の要領を示す動
作説明図である。 １，２……駐車装置部、４……レール、６……
台車、７……奥の駐車装置部のケージ、７′……
手前の駐車装置部のケージ、８……パレツト、９
……チエン、１１……台車本体、１２……ジヤツ
キ、１４……フオーク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無端のチエンにケージを吊り下げて駆動装置に
   より循環移動できるようにした駐車装置部を複数
   基縦列させ、出入口からみて手前側の駐車装置部
   のケージの数よりも奥の駐車装置部のケージの数
   の方を多くすると共に、手前の駐車装置部で奥の
   駐車装置部の入出庫ができるように、奥の駐車装
   置部の着脱自在のパレツトを受けるためのフオー
   クを昇降自在に備えた走行台車を少なくとも上記
   手前の駐車装置部と奥の駐車装置部との間に往復
   動自在に備え、且つ上記走行台車の走行時に該走
   行台車と奥の駐車装置部のケージとが干渉するこ
   となく走行台車上の上記フオークがケージ内に入
   り得るように上記各ケージの下部に、切欠きを設
   けたことを特徴とする立体駐車装置。