JPS6019865Y2 - 自動車の自動入出庫装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車を自動的に入出庫できる立体駐車装置の
改良に関するものである。

一般に、例えば無端に展張されたチェーンの各所に等間
隔にケージを嵌着し、垂直あるいは水平方向にケージを
循環可能とした循環式立体駐車装置では通常運転者がケ
ージへの自動車の入出庫を行なっているが、幅の狭いケ
ージ内への車の出し入れは運転免許を取ってまだ田の浅
い初心者の運転者には困難な面があり、運転ミスによる
車の損傷、駐車装置機器の損傷を引き起こす恐れがあっ
た。

このため、ケージの入出庫口に動力付コンベア、ケージ
の入出庫位置下方にはコンベアを備えた昇降装置を設け
て、ケージに載架可能なパレットに自動車を載せて、パ
レットごと自動車を搬出入する装置が提案されている。

しかしこのような装置ではパレットの受渡しを確実に行
なうパレット受渡し装置が別に必要なだけでなく、入庫
動作あるいは出庫動作を連続して行なう場合には、パレ
ットのみをケージに入れたり出したりしなければならず
、入出庫動作の効率が極端に悪くなってしまう欠点があ
る。

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、自動車の入出
庫動作が極めて効率的に、かつ円滑に行なえる構造の簡
単な自動入出庫装置を提供することを目的とする。

第１図は本考案の一実施例を示す全体側面図、第２図〜
第５図はケージの床の部分を示す拡大側面図で本考案装
置の動作状態を示す。

又、第６図はケージの平面図、第７図は第４図における
Ａ−Ａ断面図を示す。

図中、１は自動車の格納車、２はスプロケット（図示せ
ず）及び無端チェーン（図示せず）等の駆動機構により
垂直循環駆動されるケージ、３は自動車、３ａは自動車
３の前輪、４は自動車３を入庫させる場合には時計方向
に回転し、自動車３を出庫させる場合には反時計方向に
回転するスラットコンベア、５はローラー７を備えた周
知のローラーコンベア、６は自動車３を入出庫させる場
合には上昇しケージ２の駆動時には下降する周知のパン
ダグラフアーム等により構成される昇降装置、８は櫛状
に構成されたケージ２の床、８ａは床８の櫛、９はピッ
ト１０に固定された昇降装置を支持するベース架台、１
２はケージ床８の側面に設けられたガイドでガイドロー
ラー１３ａを備えた走行安定板１３を案内する。

ガイド１２にはケージ２の入出庫口側後端と戻入出庫口
側前端とに走行安定板１３のガイドローラー１３ａ支持
する凹部１２ａが設けられ走行安定板１３をロックでき
る構成になっている。

以下第１図〜第７図を用いて本考案装置の動作について
説明する。

まず入庫する自動車３を運転者が第１図のように駐車装
置に向けてスラットコンベア４上に位置せしめサイドブ
レーキを引いて降車する。

その間にオペレータは制御装置（図示しない）によって
空のケージ２を入出庫位置にもってくる。

オペレータはこの空ケージ２が入出庫位置に到達後スラ
ットコンベア４、昇降装置６を起動する。

スラットコンベア４の起動（第１図において時計方向の
回転を行なう）によりスラットコンベア４上の自動車３
は第１図において右に移動し、前輪３ａがケージ２の側
面に設けられたガイド１２の凹部１２ａに支持された走
行安定板１２上（走行安定板１２はロックされているた
め、衝撃によりケージ床上を移動することがない）に乗
り込む。

そのときには既にローラーコンベア５は昇降装置６の作
動により上昇した状態になっており、ローラーコンベア
５のローラー７は第２図に示すようにケージ２の櫛状の
床８の隙間１１内まで上昇している。

次に、光電装置等により自動車３の前輪３ａが走行安定
板１３上に乗り込んだことを検出するとローラーコンベ
ア５は第３図に示すような位置まで自動車３の前輪３ａ
が載った走行安定板１３を持上げ次にローラー７が時計
方向に回転し始める。

したがって、自動車３は揺動しやすい前輪３ａを走行安
定板１３に載せたままスラットコンベア４及びローラー
コンベア５により円滑にケージ２内に搬入される。

搬入途中の状態を第４図に示す。

次に、自動車３の全体が第５図のようにケージ２内に入
庫されるとこのことを光電装置等の周知の検出装置によ
り自動的に検出することによりローラーコンベア５の回
転を止め昇降装置６の作動によりローラーコンベア５を
下降させる。

ローラーコンベア５の下降に伴ない自動車３の前輪３ａ
の載った走行安定板１３はガイドローラー１３ａがガイ
ド１２の凹部１２ａに係合して支持され、一方自動車３
の後輪はケージ２の櫛状の床８上に置かれ支持される。

ここで、自動車の前輪３ａが載った走行安定板１３は常
に所定位置でロックされるため、入庫される自動車の種
類に関係なく常に適性位置に自動的に格納され、かつ後
輪はケージ２の櫛間に位置して櫛８ａが車止めの役目を
なす。

入庫動作が完了し、かつローラーコンベア５がベース架
台９まで下降すると、ケージ２は駆動可能となる。

次に出庫の場合には、オペレータは前述の制御装置を操
作して出庫すべき自動車の乗ったケージ２を入出庫位置
にもってくる。

ケージ２が入出庫位置に到達するとオペレータはスラッ
トコンベア４、昇降装置６を起動する。

昇降装置６の作動によりローラーコンベア５はベース架
台９から徐々に上昇しついには第２図においてローラー
７が櫛状の床８の櫛８ａの隙間１１を嵌通してケージ２
内の自動車を押し上げる状態まで上昇する。

その後ローラーコンベア５は上昇を停止するが、次にロ
ーラー７が回転することにより自動車３を入出庫口の方
向に移動させる。

出庫の場合も入庫の場合と同様に自動車３の前輪３ａは
走行安定板を介して搬送される。

その後自動車３の後輪がスラットコンベア４に差し掛か
るが、既にスラットコンベア４が反時計方向に回転して
いるため自動車３はスラットコンベア４及びローラーコ
ンベア５により搬出され、スラットコンベア４上に出庫
される。

次にスラットコンベア４上に自動車３が出庫されたこと
を光電装置等により検出すると、前述の制御装置が働き
スラットコンベア４及びローラーコンベア５を停止させ
るとともに昇降装置６によりローラーコンベア５を下降
させ元の状態にもどす。

以上の説明かられかるように、本考案によれば櫛状のケ
ージの床上に走行安定板を設け、自動車の車輪、特に揺
動しやすい前輪をこの走行安定板に載せて搬送する構成
のため、自動車の搬出入時のローラーコンベアとケージ
床とで形成される凹凸形状による自動車の不安定な搬送
を防止することができ、かつこの走行安定板はケージの
前端及び後端でロックされるため、自動車の入出庫時あ
るいはケージの駆動時の振動により不用意に動き出すこ
とがない。

又、この走行安定板はケージの前端と後端の間を移動す
るだけで、パレットのように入出庫口を占拠してしまう
ものでないため、出庫動作あるいは入庫動作が続いても
極めて効率的に入出庫動作を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体側面図、第２図〜
第５図は本考案装置が動作している場のケージ床の部分
の側面拡大図、第６図は本考案の一実施例を示すケージ
の平面図、第７図は第４図におけるＡ−Ａ断面図である
。 ２・・・・・・ケージ、４・・・・・・スラットコンベ
ア、３・・・・・・自動車、３ａ・・・・・・自動車の
車輪、５・・・・・田−ラーコンベア、６・・・・・・
昇降装置、７・・・・・・ローラー、訃・・・・・ケー
ジの床、８ａ・・・・・・櫛、１１・・・・・・櫛と櫛
の隙間、１２・・・・・・ガイド、１２ａ・・曲ガイド
の凹部、１３・・・・・・走行安定板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 櫛状の床を備えたケージを複数個設け、ピットにはロー
   ラーコンベアを備えた昇降装置を設け、自動車の入出庫
   時に前記ローラーコンベアのローラーが前記昇降装置に
   より前記床の櫛と櫛との隙間を嵌通し、自動車を搬送で
   きるように構成したものにおいて、 前記櫛状の床上にケージの前端と後端の間を移動自在に
   、かつ、前端と後端においてはロックされるごとくに構
   成された走行安定板を備え、前記走行安定板を介して前
   記自動車の前輪もしくは後輪を前記ローラーにより搬送
   するように構成したことを特徴とする自動車の自動入出
   庫装置。