JP2521115Y2

JP2521115Y2 - 立体駐車場の入出庫装置

Info

Publication number: JP2521115Y2
Application number: JP4004491U
Authority: JP
Inventors: 功吉田; 英一武知; 高健池永
Original assignee: Hitachi Zosen Corp
Current assignee: Hitachi Zosen Corp
Priority date: 1991-05-31
Filing date: 1991-05-31
Publication date: 1996-12-25
Anticipated expiration: 2006-05-31
Also published as: JPH04134361U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、ターンテーブルを具備
した垂直循環式立体駐車場の入出庫装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、立体駐車場の出入口では車を安全
に出入りさせるために、出入口前部にターンテーブル装
置が設けられている。また、この形式の立体駐車場で
は、運転者が運転して出入口から立体駐車場内のゲージ
に車を搬入出している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、ターンテーブ
ル装置は比較的広い敷地を必要とするため、出入口前部
の敷地が狭い場合には、設置できないという問題があっ
た。また運転者が車を入出庫するために、立体駐車場の
ゲージ循環経路内に立ち入るが、その安全対策に極めて
注意を払う必要があった。

【０００４】本考案は、上記問題点を解決して、出入口
前部が狭い敷地であっても車の方向転換ができるととも
に、ケージの循環経路に運転者が出入りする必要もなく
極めて安全な立体駐車場の入出庫装置を提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本考案は、パレットを介して車載用ケージに車を駐
車する垂直循環式立体駐車場において、車載用ゲージの
循環経路最下位置の入出庫部にパレット旋回装置を配置
し、この入出庫部の出入口に開閉自在な入出庫扉を配設
するとともに、入出庫扉の前部に乗降装置を配設し、前
記乗降装置に、パレットをパレット旋回装置に入出庫可
能な駆動ローラーと乗降台とを設け、前記乗降装置とパ
レット旋回装置の間に、パレットを搬送可能な駆動ロー
ラーを有する中間搬送装置を配置し、前記パレット旋回
装置に、基台に配設されて昇降台を昇降させる昇降駆動
装置と、昇降台に配置されて旋回台を旋回させる旋回駆
動装置と、旋回台に配置されてパレットを搬入出方向に
移送可能なローラーを有するターンテーブルとを設け、
前記昇降駆動装置に、昇降台の四隅位置から垂下された
昇降ロッドをラック・ピニオンを介して昇降する昇降駆
動機構を設けたものである。

【０００６】

【作用】上記構成において、車を入庫する場合は、まず
車を乗降装置のパレット上に移動させて停車させ、エン
ジンを切って運転者を車から乗降台を介して降車させ
る。この時入出庫部において、パレット旋回装置はター
ンテーブルを乗降装置のパレット搬送レベルと同じ受渡
しレベルに上昇している。そして、入出庫扉を開けて乗
降装置および中間搬送装置の駆動ローラーを回転駆動
し、車搭載パレットを乗降装置から中間搬送装置を介し
てパレット旋回装置のターンテーブル上に搬入する。つ
ぎに旋回駆動装置を駆動して車搭載パレットを１８０度
旋回させた後、昇降駆動装置を駆動してターンテーブル
を降下させ、車搭載パレットを入出庫部に停止している
車載用ゲージ上に受け渡す。そしてこの車載用ゲージを
駐車装置により任意の位置に移動させ、次の入庫または
出庫に備える。

【０００７】また、出庫する場合は、駐車装置により目
的とする車を搭載した車載用ゲージを入出庫部に移動さ
せ停止させる。この時パレット旋回装置は、ターンテー
ブルを乗降装置のパレット搬送レベルより下方に下降さ
れている。そして、昇降駆動装置を駆動してターンテー
ブルを上昇させ、車搭載パレットを受け取って前記受渡
しレベルに上昇させる。つぎに、入出庫扉を開けてパレ
ット旋回装置および中間搬送装置の駆動ローラーを回転
駆動し、車搭載パレットをパレット旋回装置のターンテ
ーブル上から中間搬送装置を介して乗降装置に搬出す
る。ここで運転者を乗降台から車に乗車させて発進させ
る。

【０００８】

【実施例】以下、本考案に係る立体駐車場の入出庫装置
の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】図１および図２において、１は車載用ケー
ジ２にパレット３を介して車を駐車する垂直循環式立体
駐車場の入出庫部で、車載用ゲージ２の循環経路最下位
置に設定され、パレット旋回装置４が配設されている。
この入出庫部１の出入口には上下方向に開閉自在な入出
庫扉５が配設されるとともに、入出庫扉５の前方に乗降
装置６が配設され、入出庫扉５とパレット旋回装置４の
間にはパレット搬送用の中間搬送装置７が配設されてい
る。また前記乗降装置６の出入口側には、開閉ロッドを
上下方向に開閉自在なカーゲート８が配置され、前記乗
降装置６は簡易な建屋内に配設されている。

【００１０】この立体駐車場の駐車装置は、具体的には
図示しないが、上下に配置された２個一組のスプロケッ
ト間に無端状チェーンがそれぞれ巻張され、両チェーン
間に複数の車載用ゲージ２が吊り下げ支持された垂直循
環式である。

【００１１】前記パレット３は、図１および図６に示す
ように、平面視で回転半径を小さくするために四隅角部
が削除された略長方形上で、一定間隔を開けて入出庫方
向に沿って互いに平行に配置された車輪支持板３ａと、
この車輪支持板３ａの左右側縁に沿って取り付けられた
角筒上の内外ガイド部材３ｂ，３ｃと、内ガイド部材３
ｂの上面間に連結固定されて両車輪支持板３ａを一体化
する連結板３ｄとで構成され、連結板３ｄの底面と内ガ
イド部材３ｂの内面によりガイド凹部３ｅが形成されて
いる。

【００１２】前記パレット旋回装置４は、図３〜図８に
示すように、基台１１に昇降駆動装置１２を介して昇降
台１３が配置され、この昇降台１３には旋回台１４が回
転自在に支持されるとともに、この旋回台１４を回転駆
動する旋回駆動装置１５が配設されている。また、この
旋回台１４には、パレット３を搬入出方向に移動可能な
案内ローラー１６，１７を有するターンテーブル１８が
配置されている。

【００１３】前記昇降駆動装置１２は、図４，図５およ
び図７に示すように、昇降台１３の四隅位置に昇降ロッ
ド１９が垂下され、これら昇降ロッド１９はそれぞれ基
台１１に配置されたピニオン室２０にスライド自在に貫
通支持されている。そして、前記昇降ロッド１９にはラ
ック部２１が形成され、このラック部２１はピニオン室
２０に配置された昇降ピニオン２２が噛合されて昇降ロ
ッド１９が支持され、昇降ピニオン２２を支持する昇降
駆動軸２３が左右のピニオン室２０に亘って連結されて
いる。これら両昇降駆動軸２３には中間部にそれぞれ受
動スプロケット２４が取り付けられ、基台１１に配置さ
れた昇降駆動モーター２５により回転駆動される駆動ス
プロケット２６と前記受動スプロケット２４がチェーン
２７を介してそれぞれ連動連結されている。したがっ
て、この昇降駆動モーター２５を正逆回転させることに
より、昇降駆動軸２３を介して昇降ピニオン２２を回転
させ、ラック部２１を介して昇降ロッド１９を昇降して
昇降台１３を昇降させ、前記ターンテーブル１８を、図
４に仮想線で示すように、乗降装置６のパレット搬送レ
ベルと同じ受渡しレベルＵと、図４に実線で示すよう
に、車載用ケージ２のパレット３支持レベルより下方の
待機レベルＤの間で昇降させることができる。

【００１４】前記旋回駆動装置１５は、図６〜図８に示
すように、旋回軸受２８の外周部にリングギヤ２９が取
り付けられ、旋回台１４に配置された旋回駆動モーター
３０に減速機を介して回転駆動される旋回ギヤ３１が前
記リングギヤ２９に噛合され、この旋回駆動モーター３
０により旋回台１４上のターンテーブル１８を旋回ギヤ
３１およびリングギヤ２９を介して旋回駆動することが
できる。

【００１５】前記ターンテーブル１８は、図３，図４お
よび図６に示すように、前後位置に幅方向に配置された
一対の横フレーム３２と、この横フレーム３２を互いに
連結する一対の縦フレーム３３とで略井形状に形成さ
れ、横フレーム３２には、両端部に車輪支持板３ａの底
面を案内する第１案内ローラー１６が設けられ、また中
間部両側にガイド凹部３ｅの両側面を案内する第２案内
ローラー１７が設けられている。また、ターンテーブル
１８の中央部で縦フレーム３３の外側には、旋回台１４
に幅方向に配置された第１搬送駆動軸３６を介してター
ンテーブル１８の支持面上に僅かに突出して車輪支持板
３ａの底面に当接する第１駆動ローラー３７が設けられ
ている。この第１駆動ローラー３７は、第１搬送駆動軸
４３に設けられた受動スプロケット４５が、旋回台１４
に配置されて正逆回転可能な第１搬送駆動モーター３９
により回転される駆動スプロケット４０にチェーン４１
を介して連動連結され、この第１搬送駆動モーター３９
により第１搬送駆動軸３６を介して第１駆動ローラー３
７を回転駆動し、パレット３を入出庫することができ
る。

【００１６】前記中間搬送装置７は、図９，図10に示す
ように、支持フレーム４２に幅方向の第２搬送駆動軸４
３が回転自在に支持され、この第２搬送駆動軸４３の両
端に車輪支持板３ａの底面に当接する第２駆動ローラー
４４が取り付けられている。そして、第２搬送駆動軸４
３に設けられた受動スプロケット４５が、支持フレーム
４２に配置されて正逆回転可能な第２搬送駆動モーター
４６により回転される駆動スプロケット４７にチェーン
４８を介して連動連結され、この第２搬送駆動モーター
４６により第２搬送駆動軸４３を介して第２駆動ローラ
ー４４が回転駆動され、パレット３を搬送することがで
きる。

【００１７】前記乗降装置６は、図９，図10に示すよう
に、搬送方向に所定間隔をあけて両端に搬送ローラー５
１，５２を有する幅方向の搬送軸５３，５４が４本支持
フレーム５０に配置され、中央の２本が第３搬送駆動ロ
ーラー５２を有する第３搬送駆動軸５４に構成されてい
る。これら２本の第３搬送駆動軸５４は連動スプロケッ
ト５５，５６に連動チェーン５７を介して互いに連動連
結されるとともに、入出庫扉５側の第３搬送駆動軸５４
に取り付けられた受動スプロケット５８が、第３搬送駆
動モーター５９の駆動スプロケット６０にチェーン６１
を介して連動連結され回転駆動される。また前記搬送ロ
ーラー５１，５２は底板６２に形成された切欠き孔６３
から頂部が上方に突出している。さらにこの底板６２の
両側には、図１に示すように、運転者等が車に乗り降り
するための乗降台６４が設置されている。

【００１８】次に上記構成の入出庫装置における入庫動
作を説明する。カーゲート８を開け、車を入場させて乗
降装置６に移動されたパレット３上に停車させ、運転者
等を乗降台６４を介して降車させる。次に入出庫扉を５
を開け、第１〜第３搬送駆動モーター３９，４６，５９
を起動して第１〜第３の搬送駆動ローラー３７，４４，
５２を正転駆動させ、車搭載のパレット３を中間搬送装
置７を介してパレット旋回装置４側に搬送する。この
時、パレット旋回装置４においてターンテーブル１８の
パレット支持面は乗降装置６のパレット搬送レベルと同
じ受渡しレベルＵに上昇されている。車搭載パレット３
がターンテーブル１８の所定位置に停止させると、旋回
駆動モーター３０が起動して旋回台１４を回転させ、タ
ーンテーブル１８を１８０度反転させる。そして、昇降
駆動モーター２５を起動し、昇降ピニオン２２およびラ
ック部２１を介して昇降ロッド１９を下降させ、ターン
テーブル１８を受渡しレベルＵから車載用ゲージ２の駐
車レベルＰより下方の待機位置Ｄにまで降下させて、車
搭載パレット３を車載用ケージ２に受け渡す。そしてこ
の車載用ゲージ２を駐車装置により任意の位置に移動さ
せ、次の入庫または出庫に備える。

【００１９】また、出庫する場合は、駐車装置により目
的とする車を搭載した車載用ゲージ２を入出庫部１に移
動させ停止させる。もちろんこの時パレット旋回装置４
は、ターンテーブル１８を待機レベルＤに位置させてい
る。つぎに、昇降駆動装置１２の昇降駆動モーター２５
を起動してターンテーブル１８を上昇させ、車載用ゲー
ジ２上の車搭載パレット３を受け取って受渡しレベルＵ
まで上昇させる。そして、入出庫扉を５を開け、第１〜
第３搬送駆動モーター３９，４６，５９を起動して第１
〜第３の搬送駆動ローラー３７，４４，５２を逆転駆動
させ、ターンテーブル１８上から中間搬送装置７を介し
て車搭載のパレット３を乗降装置６側に搬送する。乗降
装置６の所定位置に停止させると、運転者等を乗降台６
４を介して乗り込ませ、カーゲート８を開けて発進させ
る。

【００２０】

【考案の効果】以上に述べたごとく本考案によれば、タ
ーンテーブルを車載用ケージ循環経路最下位置である入
出庫部に設けたので、出入口前部が狭い敷地であっても
入出庫部で車の方向転換ができ、安全な車の入出庫運転
が行なえる。しかも運転者は乗降装置側で乗降し、車載
用ケージの循環経路内に立ち入ることがないので、安全
に車の入出庫作業および旋回作業を行なうことができ
る。また、ターンテーブルの昇降装置を、昇降台の四隅
位置から垂下された昇降ロッドをラック・ピニオンを介
して昇降する昇降駆動機構としたので、車の種類による
重心の変化に対応して安定してターンテーブルを昇降さ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る立体駐車場の入出庫装置の一例を
示す全体平面図である。

【図２】同入出庫装置の全体側面図である。

【図３】同入出庫装置のテーブル旋回装置を示す平面図
である。

【図４】同入出庫装置のテーブル旋回装置を示す側面図
である。

【図５】図４に示すＡ−Ａ断面図である。

【図６】同入出庫装置のテーブル旋回装置を示す正面図
である。

【図７】図４に示すＢ−Ｂ断面図である。

【図８】同入出庫装置のテーブル旋回装置の要部拡大断
面図である。

【図９】同乗降装置および中間搬送装置を示す全体平面
図である。

【図10】同乗降装置および中間搬送装置を示す全体側面
図である。

【符号の説明】

１入出庫部２車載用ゲージ３パレット４パレット旋回装置５入出庫扉６乗降装置７中間搬送装置 11 基台 12 昇降駆動装置 13 昇降台 14 旋回台 15 旋回駆動装置 16 第１案内ローラー 17 第２案内ローラー 18 ターンテーブル 19 昇降ロッド 21 ラック部 22 昇降ピニオン 25 昇降駆動モーター 28 旋回軸受 29 リングギヤ 30 旋回駆動モーター 31 旋回ギヤ 37 第１搬送駆動ローラー 39 第１搬送駆動モーター 44 第２搬送駆動ローラー 46 第２搬送駆動モーター 52 第３搬送駆動ローラー 59 第３搬送駆動モーター 64 乗降台

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】パレットを介して車載用ケージに車を駐
車する垂直循環式立体駐車場において、車載用ゲージの
循環経路最下位置の入出庫部にパレット旋回装置を配置
し、この入出庫部の出入口に開閉自在な入出庫扉を配設
するとともに、入出庫扉の前部に乗降装置を配設し、前
記乗降装置に、パレットをパレット旋回装置に入出庫可
能な駆動ローラーと乗降台とを設け、前記乗降装置とパ
レット旋回装置の間に、パレットを搬送可能な駆動ロー
ラーを有する中間搬送装置を配置し、前記パレット旋回
装置に、基台に配設されて昇降台を昇降させる昇降駆動
装置と、昇降台に配置されて旋回台を旋回させる旋回駆
動装置と、旋回台に配置されてパレットを搬入出方向に
移送可能なローラーを有するターンテーブルとを設け、
前記昇降駆動装置に、昇降台の四隅位置から垂下された
昇降ロッドをラック・ピニオンを介して昇降する昇降駆
動機構を設けたことを特徴とする立体駐車場の入出庫装
置。