JPS6328283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、平面循環式駐車装置ユニツトを上下
方向に多層組合せて成る多層平面循環式駐車設備
におけるリフト装置に係るものである。

（従来の技術） 前記種類の多層平面循環式駐車設備としては、
第１図及び第２図に示すように、自動車１を載置
する車輪付トレイ２の任意数を横方向に隣接して
成るトレイ列を平面内に複数列平行に配置し、そ
の一方の対角線上の両端部にトレイ１台分のデツ
ドスペースを形成し、前記トレイ列の両側に設置
した縦送り装置３と前記トレイ列の中央にそれぞ
れ設置した横送り装置４の作動により２工程方式
にて移動循環せしめるように構成した平面循環式
駐車装置ユニツト５を上下方向に多層（図示では
地下２層）組合せ、その何れか一方側にフオーク
リフト６が自動車１の出入口７に達するように設
置してあり、該フオークリフトには昇降フレーム
８が上昇乃至下降可能に装着してある。

次いで、前記駐車設備において、例えば出入口
７から入つてきた自動車１は、予めフオークリフ
ト６の作動によつて前記出入口に待機している昇
降フレーム８上のトレイ２に載置され、該昇降フ
レームの下降により地下２層の駐車装置ユニツト
５のレベルに達し、横送り装置４にて横移動さ
れ、縦送り装置３のチエーンベルト９に取付けて
ある移動レール１０上に乗せられて、前記縦送り
装置及び横送り装置の交互作動による２工程方式
にて移動循環せしめられた後、所定の場所に入庫
される。

（考案が解決しようとする問題点） しかして、前記駐車装置におけるフオークリフ
ト６は、心Ｍ−Ｍとリフト心Ｌ−Ｌが同一である
ために、第２図に示すように、地下２層のトレイ
搬出入レベルにある昇降フレーム８上のトレイ２
が上昇した時、地下１層の駐車装置ユニツト５の
端部にトレイ２があるので、地下２層のトレイ２
に取付けてある雄カツプリング１４（第３図）が
地下１層のトレイ２に取付けてある雌カツプリン
グ（第３図）に当接して上昇することができず、
従つて、地下１層のトレイ移動循環ができないか
ら運転効率が低下するという欠点があり、また、
これを解決するには各層のトレイに取付けるカツ
プリングの位置を異ならしめなければならないと
いう不都合を生ずる。

（問題点を解決するための手段） このため、本考案によれば、各駐車装置ユニツ
トの一方側に対設したリフトマストに昇降可能に
装着されている昇降フレーム上に、ガイドローラ
が前記マスト側に取付けてある載置用台車を配置
し、前記マストの内側に支持板を介してガイドレ
ールを平行に設け、この場合、これらのガイドレ
ールの上位層及び下位層の前記駐車装置ユニツト
におけるトレイ搬出入レベルに対応する個所にポ
イントレール及び下方カーブレールを形成し、前
記ガイドローラを前記ガイドレールに嵌合摺動せ
しめることによつてトレイ心をリフト心に対して
前記駐車装置ユニツト側に偏心させたものであ
る。

（実施例） 第３図に示されている実施例により第１図及び
第２図と同一部分には同一符号を付して本考案を
更に詳細に説明する。

第３図において、１１はフオークリフト６の昇
降フレーム８に移動可能に載置されている台車、、
１２は台車ガイドレールをそれぞれ示すものであ
つて、前記台車上に載置される各トレイ２の長手
方向両端面には雌カツプリング１３、雄カツプリ
ング１４が取付けてあり、前記昇降フレームの自
由端には前記台車の車輪１５が外れないようにス
トツパの役目をなす段部１６を形成し、前記台車
の門型リフトマスト１７側端面には１対のガイド
ローラ１８を取付け、これらのガイドローラは前
記マストの内側に支持板１９，１９′を介して平
行に設けてあるガイドレール１２に嵌合摺動す
る。また、これらのガイドレール１２の上方及び
下方は自動車出入口７付近から地下２層の駐車装
置ユニツト５のトレイ搬出入レベルまで達してお
り、従来装置において述べたように、トレイ心Ｍ
−Ｍとリフト心Ｌ−Ｌが一致していると、地下２
層のトレイ搬出入レベルにあるトレイ２の上昇に
際して、雄カツプリング１４が地下１層のトレイ
２の雌カツプリング１３に当つて上昇することが
できない。

従つて、地下２層のトレイ２を載置している台
車１１のガイドローラ１８をガイドレール１２の
下方に形成してある駐車装置ユニツト５側に入り
込んでいるカーブレール２０に嵌合摺動せしめ、
昇降フレーム８の上昇に伴つて前記ガイドローラ
が前記ガイドレールの直線部分を通るようにすれ
ば前記雄カツプリング（地下２層）は前記雌カツ
プリング（地下１層）に当接せずに左側をすり抜
けて、前記台車乃至トレイは出入口７の実線位置
に達する。

また、ガイドレール１２の中央部には、地下１
層の駐車装置ユニツト５のトレイ搬出入レベルに
対応してポイントレール２１，２２を形成し、こ
れらの両レールによつてトレイ心Ｍ−Ｍに対して
リフト心Ｌ−Ｌが前記装置ユニツト側にｅだけ偏
心させ、これによつて台車１１のガイドローラ１
８がガイドレール１２及び前記両ポイントレール
を通ることになるから地下１層への入出庫が可能
となる。

しかして、前記構成を有する本考案装置の作動
態様について説明すると、自動車１を地下１層の
駐車装置ユニツト５に入庫する場合は、予め、第
３図に示すように、昇降フレーム８上の台車１１
にトレイ２を乗せて出入口７に待機させておき、
自動車１がトレイ２に載置されたならば、昇降フ
レーム８を下降せしめることによつて台車１１は
ガイドローラ１８が嵌合摺動するガイドレール１
２に沿つて下降し、前記ガイドローラがポイント
レール２１に入つたところで前記台車は前記装置
ユニツト側へ移動し、最終的には偏心量ｅだけ移
行して２点鎖線にて示すトレイ２は隣接する実線
にて示すトレイ２と雌雄カツプリング１４，１３
にて連結せしめられ、下降動作を停止させてか
ら、第１図に示す横送り装置４の駆動により台車
１１上のトレイ２は前記装置ユニツトの所定場所
に移動循環せしめられて入庫が完了する。

一方、地下２層の駐車装置ユニツト５への入庫
は、自動車１を載置しているトレイ２を積載して
いる台車１１が乗つている昇降フレーム８を下降
せしめると、前記台車はガイドローラ１８が嵌合
摺動するガイドレール１２に沿つて下降し、前記
ガイドローラはポイントレール２１，２２を通過
せずに前記ガイドレールの下方カーブレール２０
に入つたところで前記台車は前記装置ユニツト側
へ偏心量ｅだけ移行して雌雄カツプリング１４，
１３が係合し、第１図に示す横送り装置４の駆動
により移動循環せしめられて入庫が完了するもの
であり、この場合、前記ガイドローラは、ポイン
トレール２１，２２を通らないから地下１層の駐
車装置ユニツト５におけるトレイの前記カツプリ
ングに当ることはなく、従つて、地下１層の前記
装置ユニツトのトレイ移動循環を地下２層の入出
庫運転に関係なく行つて、事前に前記トレイをフ
オークリフト６への隣接する搬出入レベルにもつ
てきておくことができる。

なお、出庫に際しては、昇降フレーム８上の台
車１１を地下１層及び２層の駐車装置ユニツト５
のトレイ搬出入レベルにもつてきておき（前記台
車が最下位にある時はガイドローラ１８はポイン
トレール２２を通る）、横送り装置４にて自動車
１を載置しているトレイ２を前記台車上に乗せて
入庫時と逆の経過にて出入口７まで上昇せしめる
ものである。

（考案の効果） 以上述べたところより、本考案によれば、昇降
フレーム上のトレイを載置する台車に付設したガ
イドローラをリフトマストの内側に平行に設けた
ガイドレールに嵌合摺動せしめることによつてト
レイ心に対してリフト心を駐車装置ユニツト側に
偏心させたために、最下位層の駐車装置ユニツト
のトレイ搬出入レベルにある前記台車が上位層の
駐車装置ユニツト側方を通過する時に相互のトレ
イカツプリングが当接しないので、一方の駐車装
置ユニツト乃至リフト運転に関係なく他方の駐車
装置ユニツトにおけるトレイの移動循環を行うこ
とができ、換言すれば、事前の準備運転を行つて
フオークリフトの隣接位置にトレイをもつてきて
おくことができるから駐車設備の稼動効率向上を
図ることが可能となり、またトレイカツプリング
の取付位置をずらすことなく同一にできるので、
製作時の作業性を良好にして価格の低廉を図り得
る効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るリフト装置を付設する公
知の多層平面循環式駐車設備を示す平面図、第２
図は第１図の正面図、第３図は本考案に係るリフ
ト装置の正面図を示すものである。なお、図示さ
れた主要部と符号との対応関係は下記の通りであ
る。 １……自動車、２……トレイ、３……縦送り装
置、４……横送り装置、６……フオークリフト、
７……自動車出入口、８……昇降フレーム、１１
……台車、１２……ガイドレール、１３，１４…
…雌（雄）カツプリング、１７……リフトマス
ト、１８……ガイドローラ、２０……下方カーブ
レール、２１，２２……ポイントレール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車載置用トレイの任意数を横方向に隣接し
   て成るトレイ列を平面内に複数列平行に配置して
   その一方の対角線上の両端部にトレイ１台分のデ
   ツドスペースを形成し、前記トレイ列の両側に設
   置した縦送り装置と前記トレイ列の中央にそれぞ
   れ設置した横送り装置の作動により前記トレイを
   ２工程方式にて移動循環させるように構成した平
   面循環式駐車装置ユニツトを上下方向に多層組合
   せた駐車設備において、各駐車装置ユニツト５の
   一方側に対設したリフトマスト１７，１７に昇降
   可能に装着されている昇降フレーム８上に、ガイ
   ドローラ１８が前記マスト側に取付けてあるトレ
   イ載置用台車１１を配置し、前記マストの内側に
   支持板１９，１９′を介してガイドレール１２，
   １２を平行に設け、この場合、これらのガイドレ
   ールの上位層及び下位層の前記駐車装置ユニツト
   におけるトレイ搬出入レベルに対応する個所にポ
   イントレール２１，２２及び下方カーブレール２
   ０を形成し、前記ガイドローラを前記ガイドレー
   ルに嵌合摺動せしめることによつてトレイ心Ｍ−
   Ｍをリフト心Ｌ−Ｌに対して前記駐車装置ユニツ
   ト側にｅだけ偏心させたことを特徴とする多層平
   面循環式駐車設備におけるリフト装置。