JPS6129819A - 液晶表示素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明はプラスチック基板液晶表示素子に関するもので
ある。

〔従来技術〕

プラスチック基板を用いた液晶表示素子は、曲面表示が
可能である上、薄形軽量であり、任意のセル形状にし得
る他、耐衝撃性にもすぐれているという利点を有する。

しかしながら、その反面、ガラス基板のものに比べて、
信頼性、特に耐熱信頼性に低いという欠点を有する。こ
の耐熱信頼性の低下は、外周シール基板の気密性が不十
分なため、高温時に液晶もれが起き、配向不良を生じた
り、気泡の混入が生じ、閾値電圧、飽和電圧、応答速度
等の電気光学特性が変化することに起因する。従って、
プラスチック基板を用いた液晶衣゛示素子の用途は限定
され、電卓等の信頼性の比較的要求されない分野にしか
利用されていない。

従来、前記のような欠点を改良するために、外周シール
構造を２重シール構造にしたり、セル全体を樹脂コー１
〜にしたり、基板にオーバーコートを施したり、シール
形成に先立ち基板を表面処理する等の種々の方法が提案
されているが、これらの方法は、製造工程が増加し、製
造操作がはん雑になる等の問題がある。

〔目　　　的〕

本発明は、プラスチック基板を用いた液晶表示素子に見
られる耐熱信頼性」二の欠点を、はん雑な工程を必要と
せずに克服すること登目的とする。

〔構　　成〕

本発明によれば、蒸気圧がｌＸｌ０−”　ミリバール（
１００℃）以下の液晶物質により構成された液晶組成物
を用いたことを特徴とするプラスチック基板液晶表示素
子が提供される。

本発明の液晶表示素子においては、１００℃における蒸
気圧がｌＸｌ０−”　ミリバール以下の液晶物質より構
成された液晶組成物を用いることを特徴とする。

一般に、実用に供される液晶組成物は、数種から士数種
の混合物からなるが、このような混合物を用いて液晶表
示素子を作製した場合、ガラス基板のものではエポキシ
系接着剤等の有機接着剤を用いても気密性の十分なシー
ルを得ることができ、シンフベース系、アゾキシ系等の
熱、光、水分等に特に敏感に反応して分解しやすい液晶
を用いない限り、長期保存による劣化は少ない。ところ
が、プラスチック基板を用いた液晶表示素子の場合には
、可どう性、接着性、気密性、ガスバリヤ−性共にすぐ
れたシール加工が極めて困難である上、プラスチック基
板の中には、例えば、ポリエーテルサルホンや、ポリカ
ーボネート等のように基板自体の気密性の低いものがあ
る。従って、これらの従来公知のプラスチック基板の液
晶表示素子の場合は、長期保存後、特に高温保存後には
、液晶配向性が消失したり、ツイスｌ〜ディスクリネー
ション、テイルトテイスクリネーションと呼ばれる配向
欠陥を生じたりする。また、このような外観不良が起ら
なくても、閾値電圧、飽和電圧、応答速度、消費電流等
の電気光学的特性が初期値に対して大きく変動してしま
う。本発明者らは、このような液晶表示素子の経時劣化
の原因について鋭意研究を行った結果、プラスチック基
板液晶表示素子では、シール部や基板の種類によっては
、基板を通じての液晶材料の気化が主たる劣化原因であ
ることを見出すと共に、液晶組成物中の各構成物質（液
晶）の蒸気圧が高いもの経時、特に高温保存後に濃度減
少を起し、その結果、液晶組成物の組成比が大きく変化
し、前記したような液晶表示不良を生じることを見出し
た。本発明者らの研究によれば、液晶の蒸気圧が１×１
０−２””　ミリバール（１００℃）を越えた時に、こ
の液晶表示不良を生じる傾向は特に著しく、蒸気圧がｌ
Ｘｌ０−２　ミリバール（１００°Ｃ）以下の液晶材料
を用いれば、１００℃までの保存条件では、基板、シー
ル剤（接着剤）等が異っても、殆んどの液晶セルは実用
上問題のないことを見出した。例えば、シリコーン系接
着剤を用いた場合でも、８０℃で１０００時間以上の保
存が可能となり、極めて高い信頼性の液晶表示素子を作
製することができる。このように、本発明によれば、液
晶物質の性定により、オーバーコートや多層シール等の
工程増加を要することなく、高信頼性の液晶表示素子を
得ることができ、そのコストの低下を達成することがで
きる。

本発明において用いる蒸気圧がｌＸｌ０−”　ミリバー
ル（１００°Ｃ）以下の液晶物質としては、例えば、下
記のものを挙げることができる。

本発明において、これらの液晶物質は、液晶相を呈する
温度範囲、粘度、閾値電圧、急峻度、光学的異方性、弾
性定数等を所望範囲に調節するため、数種ないし十数種
混合して用いられる。また、動作モードに応じて、コレ
ステリック液晶、カイラルネマティック液晶等のカイラ
ル物質、イオン性の添加物、二色性色素等を添加するこ
ともできる。相転移型、ゲストホスト型、電界複屈折効
果型等一般に用いられている動作モードを任意に用いる
ことができる。

本発明により液晶表示素子を製造するには、配向処理を
施した２枚のプラスチック基板に、シール用接着剤層を
スクリーン印刷当の方法により形成し、スペーサーを介
して貼り合わせる。次いで、真空封入法等の方法により
１本発明で選定された液晶を注入し、最後に注入口を接
着剤で封止する。

この場合、液晶基板としては、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステルの他、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミ
ド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ア
セチルセルロース、ポリアミノ酸エステル、芳香族ポリ
アミド等の耐熱性樹脂、ポリスチレン、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリルア
ミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のビニル系ポリ
マー、ポリフッ化ビニリデン等の含フツ素樹脂及びそれ
らの変性体等から形成されたフィルムが挙げられる。ま
た、シール用接着剤としては、例えば、エポキシ系、ウ
レタン系、シリコーン系、アクリル系等の接着剤をあげ
ることができる。これらのシール用接着剤は基板に応し
て選択されるが、プラスチック基板液晶表示素子の特徴
である曲面表示の特徴から、柔軟性のあるものの使用が
好ましい。

〔効　　果〕

本発明は以」二の構成であり、液晶物質として、蒸気圧
が１Ｘ１０−２　ミリバール（１００°Ｃ）以下のもの
を用いたことにより、従来のプラスチック基板液晶表示
素子に見られた耐熱信頼性の問題を一挙に解決し得たも
のである。しかもこの場合、特別の工程増加を要するも
のではないことから、製造コストは安く、その産業的意
義は大きい。

〔実施例〕

次に１本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。

実施例１ ２枚のポリエステル基板（１００μｍ厚）に、有機高分
子被膜からなる配向膜を形成し、ラビング処理を行なっ
た。この２枚の基板をラビング軸が直交するように、１
０μｍのスペーサーを介して重ね合せ、外周をシリコー
ン系接着剤（ＳＥ−１７００、東しシリコーン社製）で
シールした。この空セルに真空封入法により、下記の液
晶（ＬＣ−１）を注入し、開口部を接着剤によりシール
して、ツィステッドネマティック型のプラスチック基板
液晶表示素子を作製した。

このものは、８０℃で１０００時間の高温保存試験にお
いても、配向不良、配向欠陥をまったく生じず、閾値電
圧、飽和電圧、応答速度、消費電流などの電気光学特性
も初期値変動２０％以内とすぐれた信頼性を示した。

［ＬＣ−１） 実施例２ 実施例１において、液晶として下記液晶混合物（ＬＣ−
２）を用いた以外は全く同様にして液晶表示素子を作製
した。このものについて、実施例１と同様に高温保存試
験を行った結果、同様に良好な結果を示すことが確認さ
れた。

［ＬＣ−２］ 実施例３ 実施例２において、基板としてポリエーテルサルホンフ
ィルム（１００μｍ厚）を用い、シール用接着剤として
エポキシ系接着剤（チッ素■製、ＬｉｘｏｎＢｏｎｄ　
１００４）を用いた以外は同様にして液晶表示素子を作
製した。このものを実施例１と同様にして高温保存試験
を行った結果、同様に良好な結果を示すことが確認され
た。

比較例１ 実施例１において、液晶として蒸気圧がＩ×１０−２ミ
リバールより高い液晶成分を含む液晶混合物（ＬＣ−３
及びＬＣ−４）を用いた以外は同様にして液晶表示素子
を作製した。これらの液晶表示素子を実施例１と同様に
して高温保存試験を行ったところ、いずれも約２００時
間で配向不良を生じてしまった。

（ＬＣ−３） ”・・弓Ｘ１．Ｏ−２ミリバールより高い蒸気圧（１０
０℃）を示す液晶成分 ［ＬＣ−４’１ ”・・弓×１０−２ミリバールより高し＼蒸気圧（１０
０℃）を示す液晶成分

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）蒸気圧が１×１０＾−＾２ミリバール（１００℃
   ）以下の液晶物質により構成された液晶組成物を用いた
   ことを特徴とするプラスチック基板液晶表示素子。