JP2844880B2 - 液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明はTVや一般OA機器用の液晶表示装置等に使用
される液晶表示素子と、その製造方法に関するものであ
る。
<従来の技術> 従来の液晶表示素子は、数μmの間隔に固定した一対
の透明電極間に液晶材料を注入することによって形成さ
れていた。しかしながら、上記構成では、大面積のデイ
スプレイの作成が困難であり、また液晶を封入した一対
のガラス基板には、それぞれ、偏光軸が互いに直交した
偏光板を取付ける必要があるため、画面の明るさ、視野
角等が不充分であった。
そこで近時、マトリクス高分子と液晶材料とを溶剤中
に溶解した溶液を透明電極上に流延塗布し、乾燥させて
高分子/液晶複合膜を形成した後、この複合膜上に透明
電極を重ね合わせた液晶表示素子が提案された[Polyme
r Preprints,Japan Vol.37,No.8,P2450(1988)]。
上記液晶表示素子においては、複合膜が、スポンジ構
造になったマトリクス高分子の孔を液晶で充填した構造
を有しており、無電圧時には、孔内の液晶分子がランダ
ムな状態にあるため、入遮光が散乱されて、複合膜は不
透明な状態になっている。そして、複合膜を挾んだ一対
の透明電極間に電圧が印加されると、Δε>0[但し、
Δεは誘電率異方性であって、式:Δε=ε−ε
表される(なお、εは分子軸方向の誘電率、εは分
子軸に対して直交方向の誘電率を示す)]のとき、電気
光学効果によって液晶分子が電場方向に配向して、入射
光が散乱されずに複合膜を通過できるようになり、複合
膜が透明な状態に転換する。
上記構成からなる液晶表示素子においては、マトリク
ス高分子と液晶材料とを含有する溶液を塗布、乾燥させ
るだけで、上述した電気光学効果を有する複合膜を形成
し得るため、液晶表示素子の大面積化が容易である。し
かも、マトリクス高分子の選択により、複合膜に可撓性
を付与できる上、表面に透明導電膜を形成する等して導
電性を付与した可撓性の透明フィルム等を、透明電極と
して使用できるため、液晶表示素子への可撓性の付与が
可能になるという利点がある。
なお、これに類似した液晶表示素子として、タリック
(Taliq)社が製造する「NCAP液晶」が市販されてい
る。
<発明が解決しようとする課題> ところが、上記構成からなる液晶表示素子は、印加電
圧に対する液晶の応答性が悪いため、応答速度が遅い、
透過率の変化量が小さい等の問題があり、高精細度、高
速応答性が要求されるマトリクス駆動型の液晶素子に採
用することが困難である。また、十分な透過率の変化量
を得ようとすると、駆動電圧を高圧化しなければなら
ず、周辺機器等の高耐圧化が必要になるという問題があ
る。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、マトリクス高分子と液晶とからなる複合膜を備え、
しかも、印加電圧に対する応答性が高い液晶表示素子
と、この液晶表示素子を製造する方法を提供することを
目的としている。
<課題を解決するための手段および作用> 上記課題を解決するため、本発明者らは、高分子/液
晶複合膜中に残存する液体成分の量と、液晶の印加電圧
に対する応答性との関係について検討した。すなわち、
従来の複合膜においては、塗膜形成時の乾燥時間が長い
程、液晶の応答性が悪くなって、駆動に必要な電圧が高
くなる傾向があり、原因を調査したところ、塗布液に使
用した溶媒の、複合膜中への残存量が多い程、液晶の応
答性が高くなることが判明した。この原因については明
らかでないが、一般に、液晶の表示性能のうち、応答速
度は、液晶材料の粘度に依存することが知られており、
複合膜中に残存する溶媒が、膜中の液晶相の粘度を下げ
ることが原因の1つであろうと推測される。しかし、上
記溶媒は、元来、形成後の膜中に残存しないことを前提
とした低沸点の液体であるため、膜形成時の乾燥時間を
短くして、溶媒をより多く膜中に残存させるようにして
も、上記溶媒は、使用時に複合膜中から徐々に気化し
て、最終的に膜中から失われてしまうため、長期間の使
用によって、経時的に液晶の応答性が悪化するという問
題があった。
そこで、本発明者らは、さらに検討を行い、複合膜の
形成時や使用時に、膜中から気化して失われる量の少な
い高沸点液体を膜中に含有させれば、長期間の使用によ
っても液晶の応答性が悪化しないことを見出し、この知
見に基づいて、この発明を完成した。したがって、この
発明の液晶表示素子は、複合膜が、常圧において150℃
以上の沸点を有する高沸点液体を、液晶に対して1〜30
重量%の割合で含有することを特徴としている。
この発明の液晶表示素子において複合膜中に含有され
る液晶としては、通常の液晶表示素子に用いられるTN
(Twisted Nematic)系等のネマティック液晶が好適に
使用される。また、液晶材料としては、特に限定されな
いが、誘電率異方性Δεが大きいものを使用するのが、
良好な特性を得るうえで好ましい。
上記液晶と共に複合膜を構成するマトリクス高分子と
しては、可視光に対する透明性が高いものが好ましく、
例えばポリメチルメタクリレート(PMMA)に代表される
アクリル樹脂(アクリル系、メタクリル系)が好適に使
用される。
また、上記マトリクス高分子には、複合膜の透明電極
への密着性を向上して、透明電極と複合膜との位置ずれ
や剥離を防止し、液晶表示素子のフレキシブル化、大面
積化をさらに容易にするため、接着性高分子または粘着
性高分子を併用することもできる。上記接着性高分子、
粘着性高分子としては、マトリクス高分子との相溶性に
優れたものを使用することが好ましく、例えば、マトリ
クス高分子として前記アクリル樹脂を使用する場合に
は、アクリル系またはメタクリル系の類似の接着性高分
子、粘着性高分子が好適に使用される。しかし、作製上
の条件を満たす限りは、どのような材質あるいはどのよ
うな組み合わせのものでも採用可能であり、要は、目的
とする液晶表示素子の性能から判断して選択されるべき
である。
上記液晶とマトリクス高分子とからなる複合膜中に含
有される高沸点液体は、常圧における沸点が150℃以上
である必要があり、特に300℃以上であることが好まし
い。高沸点液体の沸点が150℃未満では、使用時に複合
膜中から徐々に気化してしまい、長期間の使用によっ
て、液晶の応答性が悪化することが避けられないからで
ある。なお、上記高沸点液体は、使用環境にもよるが、
−30〜0℃程度まで凍結しないものであることが好まし
い。
上記条件を満たす高沸点液体としては、種々のものが
考えられるが、高分子用として一般に使用されている各
種の可塑剤が、マトリクス高分子や液晶に悪影響を与え
ず、しかも、入手の容易さ、価格等の点で有利であるた
め、好適に使用される。一方、アルコール類、アルデヒ
ド類、アミン類、強酸、強アルカリ等は、種類にもよる
が、上記マトリクス高分子や液晶に悪影響を与え、しか
も安定性が悪いため、好ましくない。
なお、上記高沸点液体は、液晶相の粘度を下げ、液晶
の応答性を高めるという、この発明の目的上、複合膜中
において、スポンジ構造のマトリクス高分子よりも、液
晶相中に、より多く含有されていることが好ましい。ま
た、スポンジ構造のマトリクス高分子中に、上記可塑剤
等の高沸点液体が多く含有されていると、複合膜の強度
が低下するため、この観点からも、上記高沸点液体は、
液晶相中に、より多く含有されていることが好ましい。
上記のように、スポンジ構造のマトリクス高分子より
も、液晶相中に、より多くの高沸点液体を含有させるた
めには、高沸点液体として、マトリクス高分子よりも、
液晶との相溶性に優れたものを使用すれば良い。例え
ば、マトリクス高分子としてアクリル樹脂を使用し、液
晶として、前記TN系のネマティック液晶を使用する場合
には、アクリル樹脂との混和性があまり良くなく、ネマ
ティック液晶との相溶性に優れたジ−2−エチルヘキシ
ルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジ−2−エチ
ルヘキシルアゼレート等の可塑剤を、高沸点液体とし
て、単独で、または2種以上混合して使用すれば良い。
上記高沸点液体の、複合膜中における含有量は、液晶
の含有量に対して、1〜30重量%の範囲内である必要が
あり、特に上記範囲中でも10重量%前後であることが好
ましい。
高沸点液体の液晶に対する含有量が1重量%未満で
は、印加電圧に対する液晶の応答性を向上させることが
できず、逆に30重量%を越えると、却って、液晶の応答
性が低下してしまう上、無電圧時の液晶の白濁の度合い
(光散乱の度合い)が低下して、はっきりした表示を行
えなくなる。上記応答性の低下や白濁の度合いの低下
は、高沸点液体によって液晶が必要以上に希釈されてし
まうことが主たる原因であると考えられる。
なお、上記複合膜には、液晶表示素子をカラー表示タ
イプにするため、従来公知の各種染料を配合することも
できる。
また、複合膜の膜厚は、光散乱方式の液晶表示素子と
するために、可視光の波長以上である必要がある。ただ
し、あまりに厚さが大なるときは、素子の駆動電圧が高
くなりすぎるという問題があるため、実際上は20〜30μ
m程度であるのが適当である。
上記各成分からなる複合膜を挾着する一対の透明電極
としては、ガラス、プラスチックフィルム[例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルホ
ン(PES)]等の透明支持体の表面に、ITO(インジウム
・チン・オキサイド)やSnO2等の導電膜を蒸着やスパッ
タリング等で形成したものが上げられる他、通常の液晶
パネルに用いられる透明導電ガラスやフィルムも使用可
能である。
この発明の液晶表示素子を製造する方法としては、塗
布液として、常圧における沸点が150℃未満の低沸点溶
媒中に、常圧における沸点が150℃以上の高沸点液体と
マトリクス高分子と液晶材料とを配合したものを使用す
ると共に、この塗布液の乾燥、固化を、上記高内点液体
の沸点よりも低い温度で行う、この発明の製造方法によ
れば、製造工程を増加させることなく、従来とほぼ同じ
工程により、印加電圧に対する液晶の応答性に優れた、
この発明の液晶表示素子を製造できるという利点があ
る。
すなわち、この発明の製造方法においては、一方の透
明電極上に上記塗布液を塗布し、乾燥、固化させて複合
膜を形成した後、この複合膜の上に他方の透明電極を重
ね合わせて熱処理等を行えば、余分な工程を経ずに、従
来よりも印加電圧に対する液晶の応答性に優れた、この
発明の液晶表示素子を製造できるのである。
上記塗布液に使用される低沸点溶媒としては、溶解或
いは分散されるマトリクス高分子、液晶材料、および高
沸点液体の種類に応じて、沸点が150℃未満の従来公知
の各種溶媒の中から、適当な溶媒を選択して使用するこ
とができる。
なお、上記低沸点溶媒としては、できるだけ沸点が低
く、気化しやすいもの(蒸気圧の高いもの)が好ましく
用いられる。なぜなら、低沸点溶媒が気化し難く、透明
電極上に塗布液が塗布されてから乾燥、固化するまでに
長時間を要すると、マトリクス高分子のスポンジ構造中
に液晶相が分散された構造をうまく形成することができ
ないからである。
なお、蒸気低沸点溶媒中への前記各成分の配合割合
は、この発明では特に限定されず、塗布液を透明電極上
に塗布するコート方法の種類や、形成される複合膜の膜
厚等に応じて、適宜の範囲を選択することができる。
上記塗布液を透明電極上に塗布する方法としては、バ
ーコート法、スプレーコート法、ローラコート法、フロ
ーコート法等の、従来公知のコート方法を適用すること
ができる。
次に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。
なお、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
<実施例> 実施例1 マトリクス高分子としてのポリメチルメタクリレート
(旭化成工業(株)製、登録商標デルペット)80重量部
と、粘着性高分子(アクリル系、帝国化学(株)製)20
重量部との混合物と、液晶材料(メルクジャパン社製、
型番E63)とを、液晶材料:高分子混合物=6:4(重量
比)の割合で、全体の溶質濃度が15重量%となるよう
に、低沸点溶媒としてのジクロロメタン中に溶解した。
次に、この溶液中に、高沸点液体としてのジ−2−エチ
ルヘキシルアゼレート(DOZ)を、液晶材料に対して10
重量%の割合で配合して、塗布液を作製した。
この塗布液を、透明導電フィルム(ITO−ポリエーテ
ルサルホン膜、厚さ100μm)上にバーコート法で塗布
し、室温で30分間、次いで80℃で30分間乾燥して厚み30
μmの複合膜を得た。
そして、この複合膜上に前記と同じ透明導電フィルム
を重ね合わせ、80℃で10分間熱処理して液晶表示素子を
得た。
実施例2 マトリクス高分子としてのポリメチルメタクリレート
(旭化成工業(株)製、登録商標デルペット)80重量部
と、粘着性高分子(アクリル系、帝国化学(株)製)20
重量部との混合物と、液晶材料(メルクジャパン社製、
型番E63)とを、液晶材料:高分子混合物=6:4(重量
比)の割合で、全体の溶質濃度が20重量%となるよう
に、低沸点溶媒としてのクロロホルム中に溶解した。次
に、この溶液中に、高沸点液体としてのジイソデシルフ
タレート(DIDP)を、液晶材料に対して13重量%の割合
で配合して、塗布液を作製した。
この塗布液を、透過導電フィルム(ITO−ポリエーテ
ルサルホン膜、厚さ100μm)上にバーコート法で塗布
し、室温で30分間、次いで70℃で30分間乾燥して厚み20
μmの複合膜を得た。
そして、この複合膜上に前記と同じ透明導電フィルム
を重ね合わせ、70℃で10分間熱処理して液晶表示素子を
得た。
比較例1 高沸点液体としてのジ−2−エチルヘキシルアゼレー
ト(DOZ)を配合しなかったこと以外は、上記実施例と
同様にして塗布液を作製した。
そして、この塗布液を、透明導電フィルム(ITO−ポ
リエーテルサルホン膜、厚さ100μm)上にバーコート
法で塗布し、室温で30分間乾燥して厚み30μmの複合膜
を得、この複合膜上に前記と同じ透明導電フィルムを重
ね合わせたのち、80℃で10分間熱処理して液晶表示素子
を得た。
電気光学応答性試験 作製した液晶表示素子を分光光度計(島津製作所製、
型番UV−160)にセットした状態で、両透明電極間に60H
zの正弦波交流電圧を印加して、各種波長の光の透過率
と印加電圧との関係を測定した。実施例1の結果を第1
図、実施例2の結果を第2図、そして、比較例1の結果
を第3図に示す。
なお、各図において、透過率(%)は2枚の透明導電
フィルム自身の光吸収を補正した値を示し、電圧(V)
は両電極間の実効電圧を示している。また、両図中にお
ける各符号は、それぞれ、下記波長の光のデータに相当
する。
−○−:700nm −●−:600nm −△−:500nm −▲−:400nm 第3図の結果より、比較例の液晶表示素子において
は、印加電圧に対する透過率の変化が緩慢で、透過率を
高めるために高電圧を必要とした。また、各波長による
透過率の差が大きく、特に短波長側の光の透過率の変化
量が不充分で、90Vまでの印加電圧では充分な透過率が
得られなかった。
これに対し、第1図の結果より、実施例1の液晶表示
素子においては、印加電圧に対する透過率の変化が急峻
で、しかも、波長による透過率の差が小さく、30Vの印
加電圧で、可視光の全領域の透過率を100%にすること
ができた。
また、第2図の結果より、実施例2の液晶表示素子に
おいては、印加電圧に対する透過率の変化がさらに急峻
で、20Vの印加電圧で、波長400nmの光以外の光の透過率
を100%にすることができた。
実施例3 高沸点液体としてのジ−2−エチルヘキシルアゼレー
ト(DOZ)を、液晶材料に対して1重量%の割合で配合
したこと以外は、前記実施例1と同様にして、液晶表示
素子を得た。この液晶表示素子の電気光学応答性を、前
記試験方法で測定したところ、270Vの印加電圧で、ほぼ
十分な透過率が得られた。
実施例4 高沸点液体としてのジ−2−エチルヘキシルアゼレー
ト(DOZ)を、液晶材料に対して30重量%の割合で配合
したこと以外は、前記実施例1と同様にして、液晶表示
素子を得た。この液晶表示素子の電気光学応答性を、前
記試験方法で測定したところ、実施例1の測定結果とほ
ぼ同じであったが、印加電圧5V以下の領域では、実施例
1の測定結果よりもわずかに透過率が向上した。
比較例2 高沸点液体としてのジ−2−エチルヘキシルアゼレー
ト(DOZ)を、液晶材料に対して50重量%の割合で配合
したこと以外は、前記実施例1と同様にして、液晶表示
素子を得た。この液晶表示素子の電気光学応答性を、前
記試験方法で測定したところ、素子は、印加電圧に対し
て全く応答せず、透過率が変化しなかった。
比較例3 高沸点液体としてのジ−2−エチルヘキシルアゼレー
ト(DOZ)を、液晶材料に対して0.1重量%の割合で配合
したこと以外は、前記実施例1と同様にして、液晶表示
素子を得た。この液晶表示素子の電気光学応答性を、前
記試験方法で測定したところ、ジ−2−エチルヘキシル
アゼレート(DOZ)を添加していない比較例1の測定結
果と有意な差は認められなかった。
<発明の効果> この発明の液晶表示素子は、以上のように構成されて
いるため、大面積化が容易で、しかも、可撓性の付与が
可能であると共に、印加電圧に対する液晶の応答性が良
く、応答速度が速い上、透過率の変化量が大きい。した
がって、この発明の液晶表示素子は、高精度、高速応答
性が要求されるマトリクス駆動型の液晶素子に採用する
ことが可能で、上記マトリクス駆動型の液晶素子を、よ
り高精度化、高画素化し得るものとなる。
また、この発明の液晶表示素子の製造方法によれば、
従来とほとんど同じ工程により、この発明の液晶表示素
子を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の液晶表示素子における印加電圧と透
過率との関係を示すグラフ、第2図は実施例2の液晶表
示素子における印加電圧と透過率との関係を示すグラ
フ、第3図は比較例1の液晶表示素子における印加電圧
と透過率との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリクス高分子と液晶とからなる複合膜
    を一対の透明電極で挾着した液晶表示素子において、上
    記複合膜が、常圧において150℃以上の沸点を有する高
    沸点液体を、液晶に対して1〜30重量%の割合で含有す
    ることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】液晶がネマティック液晶であり、マトリク
    ス高分子がアクリル樹脂であると共に、高沸点液体が、
    ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシルフタ
    レート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレートからなる群
    より選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の液晶
    表示素子。
  3. 【請求項3】常圧における沸点が150℃未満の低沸点溶
    媒中にマトリクス高分子と液晶材料とを溶解または分散
    させた塗布液を、一対の透明電極のうちの一方の表面に
    塗布し、乾燥、固化させて複合膜を形成した後、他方の
    透明電極を上記複合膜上に積層して、複合膜が一対の透
    明電極で挾着された液晶表示素子を製造する方法におい
    て、上記塗布液として、常圧における沸点が150℃以上
    の高沸点液体を配合したものを使用すると共に、この塗
    布液の乾燥、固化を、上記高沸点液体の沸点よりも低い
    温度で行うことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
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