JPS6126224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は槽内に架設する組立水槽用控扞（ステ
ー）の支持具に関する。

（従来の技術） 従来、此種の支持具には実開昭52−92931号公
報ものがある。この従来品は取付座を形成した取
付部材に45゜の傾斜面一面を膨出させて取付台を
形成し、この取付台を水槽壁に固定すると共にそ
の傾斜面にステー取付孔を開孔したものである。

ところが、この支持具の場合、傾斜面が一面し
か存在しない為、隣接する側壁間や側壁、底壁間
にステーを張架した槽内を補強する場合、槽内の
あらゆる箇所の数多く取付して使用に供さなけれ
ばならず、取付作業が面倒なばかりでなく経済的
でもない。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案が解決しようとする問題点は隣接する壁
部及び対向する壁部計５面に控扞（ステー）を一
括して張架できるようにすることにある。

（問題点を解決する為の手段） 上記問題点を解決する為に講じた技術的手段
は、単位パネル板を組合わせて形成する水槽のそ
の単位パネル板接合部内側の水槽内面に、十字状
接合部を遮るように周縁に取付座を形成した複数
個の取付部材を夫々適宜箇所に固着し、その取付
部材中央より側面４面を45゜の傾斜面とする四角
錐台を突出させて取付台を形成すると共に、その
取付台の頂面及び側面４面からなる計５つの取付
面夫々に取付孔を開孔し、上記取付台同志におい
て、平行に対向する各取付面の取付孔相互に渉つ
て控扞を取付け得るようにしたことである。

（作用） 本考案の技術的手段による作用は平行に対向す
る四角錐台の側面４面、頂面の計５面で計５本の
控扞の張架させる。

（実施例） ＡはFRP製の単位パネル板１を組立てて形成
する組立て水槽を示し、図面では組立て状態を示
している。

この水槽Ａの側壁ｂ、底壁ｃ、上壁（図示せ
ず）を形成する単位パネル板１の夫々の起立縁８
の接合部２内側の水槽Ａ内面に取付部材４を取付
ける。尚、この水槽Ａは夫々の側壁ｂ、底壁ｃ、
立上壁を４枚の単位パネル板１で形成する立方体
状を呈しているので、夫々の壁ｂ，ｃの一番内圧
に対して弱い箇所、即ち４枚の単位パネル板１の
十字状の接合部２の取付部材４を取付けている。

この取付部材４は、方形の周縁を取付座３とな
すと共にこの取付座３中央部より中部中空の四角
錐台の取付台５を突出形成する。

そして、この取付台５の側面４面、頂面の計５
面に控扞７取付用の取付孔６を開穿し、取付座３
を上記の如く単位パネル板１の夫々の起立縁８の
接合部２内側の水槽Ａ１内面にボルト・ナツト１
０，１１等の止着具をもつてパツキン１２等を介
して止着して、取付部材４を固定する。尚、この
取付台５の取付面９は、前端の頂面１３を除いて
45゜の傾斜角度をもつて形成する。

７は控扞で、この控扞７は２本のステー棒１４
で形成され夫々一端に係合突１５を有し、一方の
ステー棒１４の他端に右螺子部１６を、他方のス
テー棒１４の他端に左螺子部１７を刻設するか或
いは上記螺子部１６，１７と逆螺子２本のステー
棒１４の他端に刻設し、その両螺子部１６，１７
とに渉つて回動片１８を螺合させてターンバクル
１９を構成する。

而して、この取付台５取付面９の夫々の取付孔
６に一方のステー棒１４の係合突１５を係合固着
すると共にその取付面９と平行な他の側壁ｂ、底
壁ｃ、上壁に固着した取付部材４取付面９の取付
孔６に他方のステー棒１４の係合固着し、それ等
両端の螺子部１６，１７の回動片１８の回動によ
り引つ張り力を調整するようになし、そして、
夫々平行な取付面９の取付孔６に係合突１５を係
合固着した２本のステー棒１４の他端同志に螺合
せる回動片１８を回動させて第１図に示す如く水
槽Ａを均等な引つ張り力にて保持して内圧に対す
る水槽Ａの変形を阻止するうになす。

従つて上記実施例では、一番内圧に対して弱い
箇所である単位パネル板１の十字状の接合部２分
を控扞７の基端部としているので、水洩れならび
に変形を阻止し得ること当然である。

又、上記実施例ではターンバルク１９を用いて
水槽Ａの変形を阻止するようになしているが、タ
ーンバクル１９を用いずとも取付面９のすき間部
に治具用の挿入口を開口し、単なる一本状の控杆
７を取付孔６に挿入し、その後ナツト等で締め付
けて固定するも勿論任意である。

その場合、取付台５そのものを大型となして無
理な体勢よりナツト等を締付けずともすむように
なす事当然である。

（考案の効果） 本考案は以上のように単位パネル板接合部内側
の水槽内面に、十字状接合部を遮るように周縁に
取付座を形成した複数個の取付部材を夫々適宜箇
所に固有し、その取付部材中央より側面４面を45
゜の傾斜面とする四角錐台を突出させて取付台を
形成すると共に、その取付台の頂面及び側面４面
からなる計５つの取付面夫々に取付孔を開孔し、
上記取付台同志において平行に対向する各取付面
の取付孔相互に渉つて控杆を取付け得るようにし
てなるので、１個の支持具で隣接する壁部及び相
対向する壁部の各方向に１本づつ計５本の控扞を
一括して張架でき、経済的であるばかりか、支持
具自体の必要数も従来のものに比べて1/5に減少
するから槽壁に対する取付作業の簡略化も期待で
きる。

しかも、平行に対向する取付面の各取付孔相互
に渉つて計５本の控扞を張架しても、控扞の張架
力を夫々の取付面全域で受圧できるから強度的に
変形がなく、ステー取付孔の拡開変形や、ステー
係合部の折損等耐圧強度の劣化を招く心配もなく
常時一定した耐圧強度を長期間維持でき、安心し
て使用できる。

また、一番内圧に対して弱い箇所である単位パ
ネル板の十字状接合部分に固着しているので、そ
の十字状接合部を補強でき、水槽自体の耐圧強度
の向上を図り得る。

依つて、所期の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案組立て水槽用単位パネル板の支
持具の一実施態様を示し、第１図は要部を示す斜
視図、第２図は要部の拡大断面図である。 尚図中、１……単位パネル板、Ａ……水槽、２
……接合部、３……取付座、４……取付部材、５
……取付台、６……取付孔、７……控扞。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 単位パネル板を組合わせて形成する水槽のその
   単位パネル板接合部内側の水槽内面に、十字状接
   合部を遮るように周縁に取付座を形成した複数個
   の取付部材を夫々適宜箇所に固着し、その取付部
   材中央より側面４面を45゜の傾斜面とする四角錐
   台を突出させて取付台を形成すると共に、その取
   付台に頂面及び側面４面からなる計５つの取付面
   夫々に取付孔を開孔し、上記取付台同志において
   平行に対向する各取付面の取付孔相互に渉つて控
   扞を取付け得るようにしてなる組立水槽用控扞の
   支持具。