JPS61156720A - 電解コンデンサ素子の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、巻回構造の電解コンデンサ素子の製造方法
の改良に関する。

〔従来の技術〕

巻回構造の電解コンデンサは、帯状のアルミニウムなど
の皮膜形成性金属箔を電極に用い、この表面に誘電体と
なる酸化皮膜を形成したものを陽極とし、セパレータ紙
を介在させて同様に帯状の陰極箔と重ね合わせたものを
巻回し、円筒状のコンデンサ素子とし、これに電解液を
含浸し、外装ケースに収納して製造されている。

電解コンデンサの静電容量は、陽極の表面積に比例する
ことから、単位体積あたりの静電容量を増加させるため
に、陽極表面をエツチング処理により拡開化して用いて
いる。

近年、電解コンデンサ小型化の要求などから、この拡開
化のためのエツチングは極めて高度におこなわれるよう
になった。

このため、電極箔はエツチングによる空孔部分が増え、
これに伴い電極箔の折り曲げ、引っ張り等の機械的強度
が大幅に低下するようになった。

第２図は、従来の電解コンデンサ素子の巻回方法を示し
たもので、巻軸４にあらかじめ１回ないし数回程度巻き
つけられた、陰極箔２と、２枚のセパレータ紙３のうち
、２枚のセパレータ紙３の間に陽極箔ｌの巻き始めの端
部５を挿入し、以後陰極箔２とセパレータ紙３と共に図
中矢印ａの方向に巻回してコンデンサ素子が形成される
。

このとき、陽極箔１の先端部５は直線状となっており、
この先端部５がセパレータ紙３に挟み込まれ、急激に螺
旋状に締めつけられると、脆弱が陽極箔１は、この巻き
始めの端部５で箔の折損を起こしてしまう。

このため、折損した陽極箔１の鋭利な端部がセパレータ
紙３を突き破り、陰極箔２と短絡事故を起こす欠点があ
った。

〔発明が解決しようとする問題点〕 この発明は、従来のこのような欠点を改良したもので、
エツチングされた機械的強度の低い陽極箔を、折損事故
などの不都合なく巻回してコンデンサ素子を形成し、信
頬度の高い電解コンデンサを得ることを目的としている
。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明の方法は、エツチングによる拡面化処理が施さ
れ、その表面に誘電体酸化皮膜層が形成された帯状の皮
膜形成性金属箔を陽極として巻回してなる電解コンデン
サ素子の製造方法において、前記陽極の巻回開始端をあ
らかじめ巻回部の円弧と同等の曲率の円弧に曲げ加工を
した後、巻回をおこなうものである。

以下、この発明の詳細な説明する。

〔実施例〕

第１図は、この発明の実施例を示したもので、巻軸４に
陰極箔２および２枚のセパレータ紙３が陰極を挟むよう
にして重ね合わされ、あらかじめ１回ないし数回巻き付
けられている。

そして、このセパレータ紙３の上面に、エツチング処理
が施こされ、誘電体酸化皮膜層が形成された陽極箔１の
端部６が図中の矢印すの方向へ挿入され、セパレータ紙
３と陰極箔２と共に、図中矢印ａの方向へ多層に巻回さ
れる。

このとき、前記陽極箔ｌの巻き始め端部６は、その先端
から、巻き込まれる円弧とほぼ同等の曲率をもつ円弧が
形成されている。

この円弧の形成は、例えば第３図に示すように、陽極箔
１の端部６を巻軸４とほぼ同径の固定軸７上に載置し、
次に回転可能なゴム製のローラ８を前記固定軸７とで陽
極箔ｌを挾むように上方から押しつけ、次いでゴム製ロ
ーラ８を固定軸７の側面に来るまで陽極箔ｌを押しつけ
ながら図中Ｃの矢印のように回転させておこなう。

このようにして、巻回されたコンデンサ素子は、図示し
ないが公知の方法で電解液が含浸され、電極引出し手段
が設けられるとともに、外装ケースに収納され、密閉さ
れて電解コンデンサとなる。

〔作用〕

このような方法により巻回されたこの発明のコンデンサ
素子は、陽極箔ｌの巻き始め端が巻軸の円弧に近い曲率
の円弧に曲げ加工されているので、巻回した場合、端部
６に無理な応力がかからず、陽極箔１が折損しない。

〔効果〕

以上述べたように、この発明によれば、高度のエツチン
グが施され、機械的強度の低い電極箔であっても折損を
起こすことなく、巻回素子が形成できるので、短絡事故
が防止でき、信頼性の高い電解コンデンサを得ることが
できる。

また従来巻回が不可能だった高エツチング倍率の電極箔
も巻回することができるので、単位体積あたりの静電容
量を増加させることができ、電解コンデンサの小型化に
寄与する。

さらには、短絡事故の発生が低減するので、製造工程で
の歩留りが向上するので、電解コンデンサ素子の製造方
法として、有益なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の電解コンデンサの素子の巻回方法を
あられした断面図、第２図は従来のコンデンサ素子の巻
回方法をあられした断面図、第３図はこの発明における
陽極箔の先端部に曲げ加工をおこなう方法を示す説明図
である。 １　・・・陽極箔、２・・・陰極箔、３・・・セパレー
タ紙、４・・・巻軸、５，６・・・端部、７・・・固定
軸、８・・・ゴム製ローラ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）エッチングによる拡面化処理が施され、その表面
   に誘電体酸化皮膜層が形成された帯状の皮膜形成性金属
   箔を陽極として巻回してなる電解コンデンサ素子の製造
   方法において、前記陽極の巻回開始端をあらかじめ巻回
   部の円弧と同等の曲率の円弧に曲げ加工をした後、巻回
   をおこなうことを特徴とする電解コンデンサ素子の製造
   方法。
2. （２）陽極の巻回開始端の曲げ加工が、陽極端を巻回円
   弧とほぼ同径の固定軸上に載置し、その上面から回転可
   能なゴムローラにより押しつけながら、該ゴムローラを
   固定軸に沿って回転させておこなうものであるところの
   、特許請求の範囲第（１）項記載の電解コンデンサ素子
   の製造方法。