JPS608421Y2 - 電解コンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電極箔間にセパレータを介在させて巻回するこ
とによりコンデンサ素子を構成した電解コンデンサに関
するものである。

従来、アルミニウム箔などの電極箔を用いる電解コンデ
ンサでは、第１図ａ、 ｂに示すようにコンデンサ素子
１の巻終り端において、巻回したコンデンサ素子１が緩
まないように粘着テープ２により固定していた。

なお、３は電極箔、４はこの電極箔３に接続した引出し
リード、５はセパレータである。

ところが、一般にプラスチックフィルムを基材とした粘
着テープ２を使用した場合、電解液が浸透しないため、
コンデンサ素子１の外周をその粘着テープ２で覆うと、
コンデンサ素子１の外周から内部への電解液の浸潤性が
なくなり、これによって定格通りの静電容量を得ること
ができなくなったり、部分的な電解液不足により損失（
ｔａｎδ）が増大してしまう等の問題が発生する。

本考案はこのような従来の欠点を解決するために考案し
たものであり、すなわち本考案による電解コンデンサで
は、第２図ａ、 ｂ〜第４図ａ、 ｂに示すように、複
数個の貫通孔６ａを有するプラスチックフィルムを基材
とした粘着テープ６を用い、コンデンサ素子１の巻終り
端に巻付けたものである。

なお、第２図ａ、 ｂに示すものは、貫通孔６ａを粘着
テープ６の全面に亘って設けた例、第３図ａ、 ｂに示
すものは、貫通孔６ａを粘着テープ６の幅方向の両側に
集中して設けた例、第４図ａ、 ｂに示すものは、貫通
孔６ａを粘着テープ６の中央部に集中して設けた例であ
る。

また、本考案において、粘着テープ６を重ねて巻付ける
場合は、その重なり部分において、粘着テープ６の貫通
孔６ａの位置が合致するようにしておく必要がある。

このように本考案においては、複数個の貫通孔６ａを有
する粘着テープ６によりコンデンサ素子１の緩み止めを
行うものであり、コンデンサ素子１に電解液を含浸させ
た場合に、十分に内部まで電解液が浸透しないというこ
とがなくなり、これによって定格通りの静電容量が得ら
れなかったり、損失が増大したりすることがなくなる。

以上のように本考案は、簡単な構造で品質の安定した電
解コンデンサが得られるものであり、極めて実用的価値
の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、 ｂは従来の電解コンデンサのコンデンサ素
子の組立て中および組立て後の状態を示す斜視図、第２
図ａ、ｂ、第３図ａｔ ｂおよび第４図ａ、ｂはそれぞ
れ本考案による電解コンデンサのコンデンサ素子の組立
て中および組立て後の状態を示す斜視図である。 １・・・・・・コンデンサ素子、３・・・・・・電極箔
、５・・・・・・セパレータ、６・・・・・・粘着テー
プ、６ａ・・・・・・貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電極箔間にセパレータを介在させて巻回することにより
   コンデンサ素子を構成し、かつそのコンデンサ素子の巻
   終り端に緩み止めのために複数個の貫通孔を有する粘着
   テープを巻付けてなる電解コンデンサ。