JPS6112953B2 - - Google Patents

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JPS6112953B2
JPS6112953B2 JP56109409A JP10940981A JPS6112953B2 JP S6112953 B2 JPS6112953 B2 JP S6112953B2 JP 56109409 A JP56109409 A JP 56109409A JP 10940981 A JP10940981 A JP 10940981A JP S6112953 B2 JPS6112953 B2 JP S6112953B2
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JP
Japan
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paint
coating
hydrolyzate
group
epoxycyclohexyl
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JP56109409A
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English (en)
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JPS5811560A (ja
Inventor
Takashi Taniguchi
Jiro Mio
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
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Publication of JPS5811560A publication Critical patent/JPS5811560A/ja
Publication of JPS6112953B2 publication Critical patent/JPS6112953B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は表面保護用被覆組成物に関するもので
ある。さらに詳細には表面硬さ、耐熱性、染色性
などにすぐれた被覆組成物に関するものである。 一般に合成樹脂は耐衝撃性、加工しやすさ、軽
量などの長所を活かして種々の用途に多量に使用
されている。しかし反面、表面かたさが不十分で
傷つきやすいため、透明窓ガラス材料、プラスチ
ツクレンズ、鏡面材料等に適用するには実用上不
満足であつた。 従来から合成樹脂表面の耐擦傷性の低さを改良
し、実用的価値を向上させようとする種々の提案
がなされてきている。たとえば真空蒸着法による
酸化ケイ素被覆の形成、アルキルトリアルコキシ
シランを主成分とするポリシロキサン系塗料によ
る硬化被膜の形成等が代表的な方法として知られ
ている。 しかしながら、これらの従来技術による方法で
は表面かたさと可とう性を同時に満足させること
ができず、表面かたさを向上させようとすると基
材の合成樹脂が持つている強じん性の長所を保持
させることがむずかしくなり、合成樹脂を使用す
る重要な意味を失わせてしまう欠点を持つている
のが実情である。すなわち上述のような従来技術
の方法によつて合成樹脂表面を硬化処理した場合
合成樹脂のもつていた曲げ耐久性、耐熱性、耐衝
撃性などの性能が著しく低下してしまい、実用上
大きな問題である。 また特開昭51−2736にはメチル基を有するシラ
ノール化合物とコロイド状シリカから成る組成物
による表面硬化方法の提案がなされている。しか
しこの方法によつて得られる被膜は染色性がまつ
たくない、あるいは耐摩耗性が不十分などの欠点
があり、合成樹脂の欠点を十分にカバーできない
ばかりか、その長所を失わせてしまうという問題
がある。 さらに本発明者らも特開昭53−111336に分子内
にシラノール基とエポキシ基を有する有機ケイ素
化合物と微粒子状シリカ、およびアルミニウムキ
レート化合物からなる組成物について提案してい
る。この方法によつて得られる被覆は表面かたさ
と可とう性、さらには染色性をも有するものであ
り、実用上とくに優れたものであるが、塗膜厚み
を増大させた場合に黄変が認められる。あるいは
アルミニウムキレート化合物を溶解させるのに時
間がかかり、製造に手間がかかる。またアルミニ
ウムキレート化合物中に残存する不純物成分が原
因となつて、塗膜とした場合の外観不良などの問
題がある。 本発明者らはこのような欠点を改良し、表面硬
化被覆品の実用的価値を向上させる目的で種々検
討した結果、以下に述べる本発明を完成した。 すなわち本発明は、下記のAおよびB成分から
なり、かつ、PHが1.0〜7.5であることを特徴とす
る被覆組成物である。 A 分子内にSi−Cで結合した有機基中にエポキ
シ基を有し、かつSi−OHを有する有機ケイ素
化合物 B 平均粒子径が1〜200ミリミクロンのコロイ
ド状分散シリカ ここで、A成分の分子内にSi−Cで結合した有
機基中にエポキシ基を有し、かつSi−OHを有す
る有機ケイ素化合物とは、一般式 (ただし、mは1〜3、R1は炭素数が1〜6のア
ルキル基、アリール基またはアルコキシアルキル
基、R2はエポキシ基を有する官能基、R3は炭素
数1〜6のアルキル基、ビニル基、またはアリー
ル基である)で示される有機ケイ素化合物の加水
分解物である。 これらの有機ケイ素化合物の具体的な代表例と
しては、グリシドキシメチルトリメトキシシラ
ン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α
−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−
グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グ
リシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリ
シドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリフエノキシシラ
ン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラ
ン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、(3・4−エポキシシクロヘキシル)メチル
トリメトキシシラン、(3・4−エポキシシクロ
ヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、β−(3・4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
プロポキシシラン、β−(3・4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシエトキシシラン、β−(3・4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリフエノキシシラ
ン、γ−(3・4−エポキシシクロヘキシル)プ
ロピルトリメトキシシラン、γ−(3・4−エポ
キシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラ
ン、δ−(3・4−エポキシシクロヘキシル)ブ
チルトリメトキシシラン、δ−(3・4−エポキ
シシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、
グリシドキシメチルジメトキシシラン、グリシド
キシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシ
ドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリ
シドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グ
リシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−
グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジメトキシエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフエノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチル
ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビ
ニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルフエニルジメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルフエニルジエトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルジメチルモノメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルジメチルモノエト
キシシランなどの有機ケイ素化合物の加水分解物
が挙げられる。 これらの中でγ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプ
ロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
ブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルジメトキシエトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、β−(3・4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
プロポキシシラン、β−(3・4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−
(3・4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシランのエポキシ基含有有機ケイ素化合
物の加水分解物が本発明にとくに有効である。 前記のエポキシ基含有有機ケイ素化合物はキユ
ア温度を下げ、硬化をより進行させるために加水
分解して使用される。 加水分解は純水または塩酸、酢酸あるいは硫酸
などの酸性水溶液を添加、撹拌することによつて
行なわれる。さらに純水、あるいは酸性水溶液の
添加量を調節することによつて加水分解の度合を
コントロールすることも容易に可能である。加水
分解に際しては、アルコキシ基と等モル以上、3
倍モル以下の純水または酸性水溶液の添加が硬化
促進の点で特に好ましい。 加水分解に際しては、アルコール等が生成して
くるので無溶媒で加水分解することが可能である
が、加水分解をさらに均一に行なう目的で有機ケ
イ素化合物と溶媒を混合した後、加水分解を行う
ことも可能である。また目的に応じて加水分解後
のアルコール等を加熱および/または減圧下に適
当量除去して使用することも可能であるし、その
後に適当な溶媒を添加することも可能である。こ
れらの溶媒としては、アルコール、エステル、エ
ーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素あるいはト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などの溶
媒が挙げられる。またこれらの溶媒は必要に応じ
て2種以上の混合溶媒として使用することも可能
である。また、目的に応じて加水分解反応を促進
し、さらに予備縮合等の反応を進めるために室温
以上に加熱することも可能であるし、予備縮合を
抑えるために加水分解温度を室温以下に下げて行
なうことも可能であることは言うまでもない。 本発明のB成分である平均粒子径が1〜200ミ
リミクロンのコロイド状分散シリカとは水または
有機溶媒、さらにはこれらの混合溶媒に分散させ
たコロイド溶液であり、周知の方法で製造され、
市販されているものである。本発明の目的には、
平均粒子径が1〜200ミリミクロンのものが使用
されるが、約5〜100ミリミクロンの径のものが
とくに好ましい。平均粒子径が1ミリミクロンに
満たないものは分散状態の安定性が悪く、品質の
一定したものを得ることが困難であり、また200
ミリミクロンを越えるものは生成物の透明性が悪
く、濁りの大きなものしか得られない。 本発明の目的を達成するには、被覆組成物は前
記AおよびB成分を含むことは必須条件である
が、さらにそのPHが1.0〜7.5であることが必要で
ある。塗料のPHが1.0〜7.5の範囲にあれば、特に
その製造方法に限定されないが、一般的に実施が
容易な方法としては、酸性コロイド状分散シリカ
の使用、あるいは塗料調製後、酸とくに酢酸、塩
酸、アルミン酸などの添加が挙げられる。 塗料のPHが1.0未満の場合は塗料の安定性が著
しく低下し、実用上大きな問題であり、また7.5
を越えるものは生成被膜の硬度が著しく劣る。 本発明の被覆組成物は前述のAおよびB成分を
必須成分としており、どちらかが欠けるような場
合には本発明の目的としている表面硬度、耐久性
などの点で満足すべきものは得られない。 本発明におけるB成分の添加量はA成分100重
量部に対し、10.0〜400重量部、好ましくは15.0
〜300重量部が適当で、これより少なくては添加
の効果が小さいし、これ以上ではクラツクなどの
欠陥を生ずる危険が増大する。 本発明組成物は各種の樹脂あるいは添加剤を配
合させることによつて実用性をさらに改善させる
ことが可能である。これらの中には塗布時におけ
る塗料のフローを向上させ、塗膜の平滑性を向上
させて塗膜表面の摩擦係数を低下させる目的で界
面活性剤を使用することが可能である。とくにジ
メチルシロキサンとアルキレンオキシドとのブロ
ツクまたはグラフト共重合体、あるいはフツ素系
界面活性剤などが有利である。また本発明組成物
の耐候性、耐薬品性、耐衝撃性、染色性、基材と
の接着性などを改良する目的で各種の有機ポリマ
ー、エポキシ樹脂、有機ケイ素化合物およびその
加水分解物などを添加することが有効である。有
機ポリマーとしては水酸基および/またはカルボ
ン酸含有アクリル酸またはメタクリル酸エステル
の共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、アル
コール可溶性酪酢酸セルロースなどの繊維素系誘
導体、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、
ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ウ
レタン樹脂、スチレン樹脂、透明塩化ビニル樹
脂、ポリエステル樹脂などを挙げることができ
る。またエポキシ樹脂はとくに染色性の調整、物
性と硬度とのバランスの調整、耐薬品性の向上、
基材への付着性などの向上に有効に使用すること
ができるのであるが、これらのエポキシ樹脂もし
くは多官能エポキシ化合物はコーテイング材料、
成型材料として広く用いられているものである。
これらの化合物としてはポリグリシジルエーテル
もしくはポリグリシジルエステルが好ましい。ポ
リグリシジルエーテルとしては多官能フエノール
とエピクロルヒドリンとの反応生成物および樹脂
族または脂環式多価アルコールとエピクロルヒド
リンとの反応生成物で分子量1000以下のものが好
ましく、これに使用される多官能フエノールの例
としては2・2−ジ(p−ヒドロキシフエニル)
プロパン(ビスフエノール−A)、ジ(p−ヒド
ロキシフエニル)メタン(ビスフエノール−F)
があり、その他にこれらの多価フエノールのエチ
レンオキシドないしプロピレンオキシド変性品も
これに含めて考える。 またこれに使用される脂肪族または脂環式多価
アルコールとしては炭素原子40以下のアルコール
が好ましい。これらのアルコールとしては(ポ
リ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレング
リコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジグリセロール、ソルビトール、
1・4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、水
添ビスフエノール−A、グリセロールおよびこれ
らの多価アルコール((ポリ)エチレングリコー
ルおよび(ポリ)プロピレングリコールを除く)
のエチレンオキシドないしプロピレンオキシド変
性品が例示できる。 ポリグリシジルエステルとしては8個以下の炭
素原子を有する脂肪族、脂環式および芳香族多塩
基酸とエピクロルヒドリンとの反応生成物が好ま
しく、これらの反応に用いられる多塩基酸として
はコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸などがある。 またエポキシ基含有有機ケイ素化合物以外の有
機ケイ素化合物の加水分解物は耐候性、耐水性、
基材との付着性、耐薬品性などの向上に有効に使
用することができるのであるが、これらの有機ケ
イ素化合物はカツプリング剤、表面処理剤として
広く用いられているものである。これらの化合物
は一般式 XaYbSi(OZ)4-(a+b) からなる化合物から得られる加水分解物であつ
て、ここでX、YはC1〜C10のアルキル、アリー
ル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、
アルケニル、または(メタ)アクリルオキシ基、
メルカプト基、アミノ基もしくはシアノ基を有す
る有機基でSi−C結合によりケイ素と結合されて
いるものであり、ZはC1〜C6のアルキル基、ア
ルコキシアルキル基、アシル基またはフエニル基
であり、aおよびbは0、1または2である。 これらの化合物の例としてはメチルシリケー
ト、エチルシリケート、n−プロピルシリケー
ト、i−プロピルシリケート、n−ブチルシリケ
ート、sec−ブチルシリケートおよびt−ブチル
シリケートなどのテトラアルコキシシラン類の加
水分解物、さらにはメチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシ
エトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、
メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシ
エトキシシラン、フエニルトリメトキシシラン、
フエニルトリエトキシシラン、フエニルトリアセ
トキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシラン、
3・3・3−トリフロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラ
ン、メチルトリフエノキシシラン、クロロメチル
トリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシ
シランなどのトリアルコキシ、トリアシルオキシ
またはトリフエノキシシラン類の加水分解物およ
び、ジメチルジメトキシシラン、フエニルメチル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
フエニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジエトキシシラン、ジメチルジアセト
キシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメ
トキシシラン、メチルビニルジエトキシシランな
どジアルコキシシランまたはジアシルオキシシラ
ン類の加水分解物がその例である。 これらの有機ケイ素化合物の加水分解物は1種
または2種以上添加することも可能である。 またこれら有機ケイ素化合物のその使用にあた
つては、本発明組成物のA成分と共に加水分解を
行なうことも有用な手段である。 さらにこれら有機ケイ素化合物の加水分解物は
A成分100重量部に対して220重量部以下の添加量
であることが必要であり、好ましくは200重量部
以下の添加量で使用されるべきである。すなわ
ち、これより多くなると本発明の目的である表面
硬度の向上、可とう性、さらには染色性などの性
能が低下する、あるいは消失するなどの欠点があ
る。 本発明組成物が適用される基材としては本発明
目的を必要とする場合には何でも良いのであるが
透明性の観点からはガラス、透明プラスチツク材
料がとくに有効な結果を与える。上記のプラスチ
ツク材料としてはポリメチルメタクリレートおよ
びその共重合体、ポリカーボネート、ジエチレン
グリコールビスアリルカーボネートポリマ(CR
−39)、ポリエステルとくにポリエチレンテレフ
タレート、および不飽和ポリエステル、エポキシ
樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体、セルローズアセテ
ートなどが好ましい。塗布する方法は、たとえ
ば、ハケ塗り、浸漬塗り、スピンコーテイング、
流し塗り、スプレ塗装、ロール塗装、カーテンフ
ロー塗装など通常コーテイング分野で用いられて
いる各種方法を適宜選択して行なうことが可能で
ある。 本発明組成物の硬化は主として加熱処理するこ
とによつて行なわれるが、加熱温度は従来の熱硬
化性樹脂組成物の場合よりもかなり広範囲で使用
でき、50〜250℃で十分に良好な結果が得られ
る。また熱変形温度の比較的低い熱可塑性樹脂に
塗布し、その後に高温に加熱する場合は鋳型など
適当な支持物を使用することにより変形を防止し
つつ、硬化時間を短縮することも可能である。 以上のようにして本発明により得られる塗膜あ
るいは成形品は透明で硬度とくに耐スクラツチ性
がすぐれ、スチールウールなどの硬い材料で強く
摩擦してもほとんど傷がつくことなく、プラスチ
ツク成形品の問題点であつた使用中における引つ
かき傷による外観低下を起こすことがないので商
品価値の著しく高い物品の製造に応用可能であ
る。 また本発明組成物を適用する際、塗布前に被コ
ーテイング物の前処理またはプライマの被覆を行
なうことによつてコーテイング材料との付着性あ
るいは外観等を向上させることができる。これら
の方法としては、酸、塩基、あるいは各種溶剤な
どによる化学的処理、また活性化ガス、コナ放
電、あるいは紫外線などの活性光線による物理的
処理、さらには洗剤使用などによる洗浄処理など
の他各種樹脂プライマによる被覆が挙げられる。 以上のようにして得られる塗膜は透明で硬度と
くに耐スクラツチ性がすぐれ、スチールウールな
どの硬い材料で摩擦してもほとんど傷がつくこと
なく、プラスチツク成型品の問題点であつた使用
中における引つかき傷による外観低下を起こすこ
とがないので商品価値の著しく高い物品の製造に
応用可能である。 本発明の趣旨を明瞭にするため、次に実施例を
挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。 実施例1〜5、比較例1 (1) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン加水分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン212.4gを仕込
み、液温を10℃に保ち、マグネチツクスターラ
ーで撹拌しながら、0.01規定塩酸水溶液48.6g
を徐々に滴下する。滴下終了後はただちに冷却
をやめて、加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 前記加水分解物100gに対し、メタノール分
散コロイド状シリカ(固形分濃度30%、平均粒
子径13±1ミリミクロン)を第1表に示す量を
加え、さらにn−プロピルアルコールを第1表
に示す量を添加し、十分に撹拌混合して塗料と
した。 (3) 塗布およびキユア 前項塗料を用い、カセイソーダ水溶液に浸漬
処理したジエチレングリコールビスアリルカー
ボネート重合体レンズ(“CR−39プラノレン
ズ”75mm径、2.1mm高さ)に浸漬法で引上げ速
度10cm/分の条件で塗布し、130℃の熱風乾燥
機で2時間加熱キユアした。 (4) 試験結果 塗布したレンズは次の試験を行なつた。結果
を第1表に示す。メタノールシリカゾルの顕著
な効果がみとめられる。 (イ) スチールウール硬度 #0000のスチールウールで塗面をこすり、
傷のつき具合を判定する。判定基準は、 A……まつたく傷が認められない。 B……わずかに傷あとが認められる。 C……かなり傷あとが認められるが、未コー
トの“CR−39”より良好。 D……非常に多くの傷が認められる。未コート
のCR−39”と同様。 (ロ) 密着性 ゴバン目クロスカツト、セロテープはく離
試験を行ない、はく離の有無を調べた。 (ハ) 外観 肉眼観察で透明度、着色などの有無を調べ
た。 (ニ) 染色性 分散染料(赤、黄、青3色混合)に90℃、
30分間浸漬し、染色程度を肉眼にて判定し、
染色性の有無によつて染色が可と不可で判定
した。
【表】 実施例6、比較例2 (1) 塗料の調製 実施例1で使用したと同じ、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン加水分解物100
gに酸性水分散コロイド状シリカ(固形分濃度
20%、平均粒子径45ミリミクロン)288g、n
−プロピルアルコール188gを添加し、十分撹
拌混合して塗料とした。 また比較例として酢酸ソーダを加えてPHを変
えたものについても実施した。 (2) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。結果
を第2表に示す。 実施例7、比較例3 (1) 塗料の調製 実施例1で使用したと同じ、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランン加水分解物に
アルカリ性水分散コロイド状シリカ(固形分濃
度20%、平均粒子径10〜20ミリミクロン)288
g、n−プロピルアルコール188gを添加し、
さらに酢酸を加えて、十分撹拌混合して塗料と
した。 また比較例として酢酸を添加しないものにつ
いても実施した。 (2) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。結果
を第2表に示す。 この結果はPHが高いと硬化が進行しないこと
を示す。
【表】 実施例 8 (1) 塗料の調製 実施例1で使用したと同じ、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン加水分解物50g
にソルビトールポリグリシジルエーテル(エポ
キシ価164)7.2g、n−プロピルアルコール
122.8g、酸性水分散コロイド状シリカ(固形
分濃度20%、平均粒子径10〜20ミリミクロン)
288gを添加し、十分撹拌混合して塗料とし
た。 (2) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はAであり、外観、
密着性とも良好であり、染色性は可であつた。
なお塗料のPHは3.82であつた。 実施例 9 (1) シラン加水分解物の調製 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン95.9gとビニルトリエトキシシラン40.8gを
回転子を備えた反応器中に仕込み、液温を10℃
に保ち、マグネチツクスターラーで撹拌しなが
ら0.05規定塩酸水液33.4gへを徐々に滴下す
る。滴下終了後はただちに冷却をやめて、シラ
ン加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 前記加水分解物72.2gにn−プロピルアルコ
ール107.8gと実施例8で使用したと同じ酸性
水分散コロイド状シリカ180gを撹拌下に添加
して塗料とした。 (3) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はAであり、外観、
密着性とも良好であり、染色性は可であつた。
なお塗料のPHは3.86であつた。 実施例 10 (1) β−(3・4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン加水分解物の調製 β−(3・4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン90gを回転子を備えた
反応器中に仕込み、マグネチツクスターラーで
撹拌しながら、0.01規定塩酸水溶液19.8gを一
度に添加した。添加後は不均一な溶液であるが
数十分後に透明な均一溶液となり、加水分解物
を得た。 (2) 塗料の調製 前記加水分解物47.4gにn−プロピルアルコ
ール92.6gと実施例8で使用したと同じ酸性水
分散コロイド状シリカ140gを添加し、十分撹
拌混合して塗料とした。 (3) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はAであり、外観、
密着性とも良好であり、染色性は可であつた。
なお塗料のPHは3.88であつた。 実施例 11 (1) γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン加水分解物の調製 γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン144.8gを回転子を備えた反応器中に仕
込み、マグネチツクスターラーで撹拌しなが
ら、0.05規定塩酸水溶液21.6gを一度に添加し
た。添加直後は不均一な不透明溶液であるが、
2〜3分後に透明な均一溶液となり、液が室温
になつた時点で加水分解物を得た。 (2) 塗料の調製 前記加水分解物22.8gと実施例1で使用した
と同じ、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン加水分解物24.3gを混合し、さらにn
−プロピルアルコール92.8g、実施例9で使用
したと同じ酸性水分散コロイド状シリカ140g
を添加し、十分撹拌混合して塗料とした。 (3) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はAであり、外観、
密着性とも良好であつた。さらに得られたレン
ズの染色性は可であり、とくに良好であつた。 比較例 4 (1) シラン加水分解物の調製 メチルトリメトキシシラン272gを0.01規定
塩酸水溶液で実施例1に準じて加水分解した。 (2) 塗料の調製 前記加水分解物100gに対し、実施例1で使
用したと同じメタノール分散コロイド状シリカ
117.6gを加え、さらにn−プロピルアルコー
ル135.4gを添加し、十分に撹拌混合して塗料
とした。 (3) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はD以下であり、外
観、密着性は良好であつたが、染色性はまつた
く認められず、不可であつた。なお塗料のPHは
1.66であつた。 比較例 5 (1) 塗料の調製 比較例4で調製したシラン加水分解物105g
に実施例8で使用したと同じ、酸性水分散コロ
イド状シリカ185.4gを添加し、さらにn−プ
ロピルアルコール80.3gを加えて、十分撹拌混
合して塗料とした。 (2) 塗布、キユアおよび試験結果 実施例1に準じて、それぞれ行なつた。試験
結果はスチールウール硬度はDであり、外観は
白濁し、少し不透明感があつた。なお密着性は
良好であつたが、染色性はまつたく認められ
ず、不可であつた。また塗料のPHは3.26であつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記のAおよびB成分からなり、かつPHが
    1.0〜7.5であることを特徴とする被覆組成物。 A 分子内にSi−Cで結合した有機基中にエポキ
    シ基を有し、かつSi−OHを有する有機ケイ素
    化合物 B 平均粒子径が1〜200ミリミクロンのコロイ
    ド状分散シリカ
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