JPS6111328B2 - - Google Patents

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JPS6111328B2
JPS6111328B2 JP10055777A JP10055777A JPS6111328B2 JP S6111328 B2 JPS6111328 B2 JP S6111328B2 JP 10055777 A JP10055777 A JP 10055777A JP 10055777 A JP10055777 A JP 10055777A JP S6111328 B2 JPS6111328 B2 JP S6111328B2
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yarns
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JP10055777A
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Yukio Ootaki
Kazuo Umeda
Kyoshi Nakagawa
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は均一な染色性と好ましい糸長差による
嵩高性を有し編繊用原糸として有用な紡績糸様の
毛羽を有する糸条およびその製法に関するもので
ある。 従来から連続マルチフイラメントから毛羽を有
する糸条を得るための試みがなされており、たと
えば毛羽を付与する手段としては、糸条を表面の
粗硬な切断子に接触せしめて一部の糸条を切断す
る方法(たとえば特公昭48−15693)、芯糸とカバ
リング糸を引揃えて主としてカバリング糸を擦過
切断する方法(たとえば特開昭49−133643)があ
る。 また供給糸の特性を利用するものとして、たと
えば低強力フイラメントと普通強力フイラメント
を用いて仮ヨリ加工した後、高速流体域を通過さ
せて主として低強力フイラメントを切断する方法
(たとえば特開昭47−30957)、最高延伸倍率に差
のある2糸条のマルチフイラメント未延伸糸を引
揃え、2糸条から最高延伸倍率の低い糸条を切断
し、該倍率の高い糸条は切断しないような延伸倍
率で延伸と同時に仮ヨリを行なつて毛羽糸を製造
する方法(たとえば特開昭49−116351)がある。 しかしながら前者の如く切断子を用いて切断毛
〓〓〓〓
羽糸とする方法は、毛羽数の管理がむづかしく、
また後者の方法では毛羽管理のほか得られる糸条
が紡績糸様として必ずしも満足できる特性を備え
ていないという欠点があつた。すなわちより具体
的には特開昭47−30957では、強度の低い糸条の
長さ方向のむらが切断毛羽の発生むらとして発現
すると共に、加工条件(加工装置むらを含む)に
よつても毛羽発生量が変化するという問題があ
る。さらに2糸条の染色特性の差によつて均一な
染色がむずかしいという問題が残つていた。 また、特開昭49−116351による方法では、最高
延伸倍率の低い糸条はそのほとんどが切断する条
件となつているため発生する毛羽数が多すぎ、ロ
ーラなどへの巻付き、ネツプの発生などが多く、
あたかもスラブヤーン状の外観を示すことが欠点
であつた。さらに得られる糸条の残留伸度が必然
的に小さくなつているため、該糸を用いた編織工
程において糸切れが多発するほか、過酷な加工条
件によつて得られた糸条の嵩高性が低いという欠
点もあつた。 そのほか特開昭50−25821で、固有粘度差が0.1
以上でかつ高固有粘度糸の複屈折率(△nHが15
〜70×10-3、低固有粘度糸の複屈折率(△nL
が△nL(△nH−10)×10-3である2糸条を延
伸と同時に仮ヨリすることにより紡績糸様糸状風
合を与える糸条を製造する方法が開示されてい
る。該方法において、△nHの15〜70×10-3とい
う条件は、いわゆるPOY(Pre Oriented Yarn)
の領域であつて、かくの如き高配向糸を用いるこ
とによつて、延伸仮ヨリ中の毛羽の発生を防止
し、良好な加工性を得るために必要な条件であつ
たことは該明細書に明記されている通りである。
すなわち該方法では、△nHが15×10-3未満の場
合は毛羽が発生すると同時に仮ヨリ加工中に糸切
れも発生し易いため、安定した加工ができないの
が実情であつた。 本発明者らは、2種類の異なるポリエスエル系
未延伸糸を引揃えて延伸と同時に仮ヨリ加工を行
なつて毛羽を有する糸条を得るに際し、高固有粘
度糸の複屈折率が15×10-3未満の場合でも安定し
た仮ヨリ加工が可能な技術を鋭意検討した結果、
糸切れやネツプの発生を防止して安定加工が可能
な条件を見出すとともに、染色性が均一で適切な
糸長差にもとづく好ましい嵩高性を有し、編織物
用原糸として有用な紡績糸様糸条を得ることに成
功し本発明に到達したものである。 本発明になる紡績糸様糸条は、単糸繊度差△
〔d〕B-Aが10d以上、極限粘度差△〔〕B-Aが0.06
以上で、実質的に同一組成をもつ2種のポリエス
エル系マルチフイラメント(A,B)から構成さ
れ、下記の特性を有する紡績糸様糸条である。
【表】 染着差は本発明の糸条の最も特徴とする特性で
あり、以下に述べる測定法で得られる値として15
%以下である必要がある。染差が15%を越えるも
のは編織物としたときに必要な基本特性である染
色の均一性が得られない。 毛羽数はなめらかな感触とソフトな感触を与え
る特性であつて、以下に述べる測定法で得られた
毛羽数が125個/5m以下であることが必要であ
る。毛羽数が125個/5mを越えるものは糸切れ
やネツプが多く編織物用原糸として好ましくな
い。 嵩高度は、以下に述べる測定法で得られる値と
して18c.c./g以上であることが、編織物とした場
合の必要な嵩高性を付与するために好ましい。 糸長差は嵩高特性に影響を及ぼす特性であつ
て、糸条を構成しているA,B2種のマルチフイ
ラメントの糸長差(A>B)として以下に述べる
測定法で表示される値が12%以下であることが必
要である。糸長差が12%をこえると加工性(糸切
れ発生、ネツプ発生)が低下する。 捲縮伸長率は捲縮の強さや量の尺度となる特性
であり、以下に述べる測定法で得られる値が10%
以下であることがソフトな感触を与えるために必
要である。 本発明の糸条は一般の仮ヨリ加工糸に比べて異
常に小さい捲縮伸長率を有するが、これは細繊度
の低極限粘度糸Aを使用することによるものであ
る。 単糸繊度は編織物とした場合の手触りや柔軟性
を向上させるために、糸条を構成している高極限
粘度糸Bの単糸繊度が低極限粘度糸Aの単糸繊度
より1.0d以上大である必要がある。なお捲縮形態
〓〓〓〓
の差による効果など、いわゆる天然繊維様の形態
ミツクス効果も得られる。 本発明になる紡績糸様糸条は、複屈折率△nが
15×10-3未満、極限粘度差△〔〕B-A、および複
屈折率差△〔△n〕B-Aが下記の式を満足する実質
的に同一組成をもつ2種のポリエスエル系未延伸
糸(A,B)を引揃えて、延伸と同時に仮ヨリを
行ない主として糸(A)を部分的に切断して毛羽を発
生させ、ついで巻取ることによつて得られる。 △〔〕B-A0.06 (10.8・△〔〕B-A+3.1)×10-3△〔△n〕B-A (10.8・△〔〕B-A+0.1)×10-3 本発明になる紡績糸様糸条の製造方法における
特異点の一つは、特定の極限粘度差と複屈折率差
を有する2種類のポリエスエル系未延伸糸を供給
糸として用いることである。 極限粘度〔〕はポリマーの重合度の尺度であ
り、重合度の低い未延伸糸、すなわち極限粘度の
低い未延伸糸(A)は主として毛羽成分糸として用
い、極限粘度の高い未延伸糸(B)は毛羽になりにく
いため、強度を保持させるための成分糸として用
いる。該A,B種の未延伸糸を引揃えて延伸と同
時に仮ヨリ加工する工程で、A糸を選択的に切断
して毛羽とするためには前記2未延伸糸の極限粘
度差△〔〕B-Aを0.06か、それより大きくするこ
とが必要である。極限粘度差0.06未満の場合は、
毛羽を発生させるための仮ヨリ条件(たとえば延
伸倍率、熱板温度など)を過酷なものにしなけれ
ばならず、このため得られた糸条が残留伸度の小
さい破断し易い糸条となつたり、B糸が切断毛羽
となる傾向を生じる。このように強度の大きなB
糸が毛羽になると、該糸条を用いて得た編織物は
ピリングが発生するため、△〔〕B-A0.06とす
る必要があり、0.1以上とするのがより好まし
い。 さらに本発明の紡績糸様糸条に編織物用原糸と
して充分な特性を付与するためには、使用する2
種類の未延伸糸(A,B)の極限粘度差に加えて
さらに複屈折率差△〔△n〕B-Aを前記式で前記式
で規定した範囲とすることが必要である。このよ
うな特定の範囲を選択することによつてのみ、従
来欠点とされてきた供給する2糸条の染色性の差
を解消し均一な染色を可能とし、かつ仮ヨリ加工
時の糸切れ、ネツプの発生などを防止して安定し
た加工が可能となり、得られる糸条に満足できる
嵩高特性および糸長差が付与できるのである。 第1図は前記した2種の供給未延伸糸の極限粘
度差と複屈折率差との関係を示したものである。
第1図において、本発明の範囲はPでありこの範
囲の未延伸糸を用いることにより前記した本発明
の紡績糸様糸条を得ることができる。範囲Sは△
〔〕B-Aが小さいため、残留伸度の小さい破断し
易い糸条となり、かつ編織物とした後もピリング
が発生し易いという欠点を生ずる領域である。範
囲N1は糸Bが濃染され、N2は糸Aが濃染される
領域であり、共に得られた糸条は均一な染色が困
難である。またN1は毛羽の発生が多く、仮ヨリ
加工中の糸切れ、ネツプの発生により安定な加工
が困難な領域でもある。逆にN2は糸切れ、ネツ
プの発生は少ないものの毛羽が発生しにくい領域
である。また領域QはN1とSの欠点を合わせた
領域であることを示すものである。なおこれらの
関係は以下の実施例1で詳述する。 なお前記未延伸糸(A,B)の複屈折率(△
n)はそれぞれの糸条の紡糸速度、単糸繊度など
の組合わせで決定されるものである。すなわち、
例えば、同じ紡糸速度であつても単糸繊度が小さ
い方が△nは大きくなり、一方単糸繊度が同じで
あつても紡糸速度が大きい方が△nは大きくな
る。したがつて未延伸糸(A,B)の繊度、単糸
繊度など各種の組合わせについては、〔△n〕B-A
が所定の範囲になるように紡糸速度を調整するこ
とによつて、それぞれの組合わせに最適の製糸条
件を見出すことができる。このほか、△nを決定
するのは一般に各種の紡糸条件(紡糸速度の外
に、吐出口径、溶融温度、紡糸時の冷却条件な
ど)がある。紡糸速度はこのうちの1つの例であ
り、他の条件も同等に考慮する必要のあることは
当然である。 本発明でいう実質的に同一組成をもつ2種のポ
リエスエル系未延伸糸とは、該未延伸糸を構成す
るポリエスエルが同じ1種または2種以上の芳香
族ジカルボン酸、またはそのアルキルエステルと
アルキレングリコールとから得られたものからな
る未延伸糸であつて、このほかいわゆる第3成分
を添加したものを含む。そしてその他の成分とし
て少量の改質剤、たとえばTiO2などの艶消剤の
種類、添加量あるいは重縮合触媒などの差はあつ
〓〓〓〓
ても実質的に同一組成とみなすものである。 本発明の紡績糸様糸条を製造する方法において
特に効果的な手段は、2種のポリエスエル系未延
伸糸を引揃えて仮ヨリ加工をするに際し、フイー
ドローラと熱固定装置の間の糸条が未延伸糸の状
態にある位置で、合糸すべき2糸条の間に合糸規
制装置(ピン、ガイド、棒など)を設け、ヨリ開
始点での該2糸条のマイグレーシヨンを規制し合
糸すべき2糸条のヨリが実質的に同等の関係で開
始されるようにすることである。合糸すべき2糸
条の間にピン、ガイド、棒などを設ける類似の手
段は従来から提案されているが、本発明の手段
は、これらとは目的、手段を異にするものであ
る。たとえば、特開昭49−50259では、以下第2
図aに示したように仮ヨリ中の1方の糸条に、他
のフイードローラから供給される他方の糸条を巻
付かせる目的でヨリ開始点を規定するために、ピ
ン(誘導部材と表現)などを設けることが提案さ
れている。また特開昭52−1126においては、同じ
フイードローラから供給される合糸すべき2種の
糸条のうち、1糸条を熱処理し、他の1糸条は未
熱処理のまゝ合糸して仮ヨリ加工するに際して、
ヨリせき止め用のバーを設けることが提案されて
いる。しかしながらこれらの方法は、いずれも1
方の糸条に他方の糸条の間に実質的な糸長差を生
じさせることを目的としたものである。 これに対し本発明の方法で用いる合糸規制装置
(マイグレーシヨン規制装置)は、以下に説明す
るように前記した公知の方法のものとは目的、手
段を異にするものである。すなわちヨリ開始点近
傍の状態についてみると、本発明の方法は第2図
bのように2糸条の合糸点において、該2糸条が
実質的に同等の位置(図中θとθ′の差が10度以
内、好ましくは5度以内)でヨリが開始されるよ
うに、前記合糸規制装置を設定する方法である。
したがつて従来方法(前記特開昭49−50259およ
び同52−1126)では第2図aのように、ヨリが開
始される時点ですでに2糸条間に糸長差が存在す
るのに対し、本発明の方法はこの時点では実質的
な糸長差を発生させないという特徴がある。 ヨリ開始点近傍の状態を詳細に比較してみる
と、前記従来方法では第2図aのように芯糸とな
るべき糸条Aのまわりに、他の糸条Bが巻付く態
様をとるため、糸条Aの張力が糸条Bより高く、
このため合糸後の糸条走行方向に対し角θ<<
θ′となり、巻付量を相対的に多くすればするほ
どこの差は大きくなる。一方、本発明におけるヨ
リ開始点近傍では第2図bのように、糸条A,B
は実質的に同等の関係でヨリが挿入されるためθ
≒θ′となつている(第2図a,b中の2はピン
の断面を示す。) 本発明において第2図aに示す従来の巻付方法
をとると、仮ヨリ加工後の毛羽が発生しにくく本
発明の目的は達成できない。また、本発明の方法
によつて得られる仮ヨリ加工後の糸条における糸
長差のほとんどの部分は、延伸同時仮ヨリ中に発
生するものであつて、未延伸糸の状態にあるヨリ
開始点近傍においては実質的な糸長差は存在して
いない。 前記したように合糸規制装置を設定することに
より、本発明の方法では2糸条のヨリ合わせがコ
ントロールされ、その結果、仮ヨリ加工後に得ら
れる糸条の該糸条を構成する2種の糸条間の染着
度の差に起因する染着ムラは軽減されると共に、
糸条の長さ方向に安定した毛羽(数)を得ること
ができるのである。これに対し合糸規制装置を用
いない場合は2糸条間の染着むらが発生し、かつ
毛羽数のバラツキも多くなり、仮ヨリ中の糸切れ
が発生し易くなる。このことは以下の実施例5に
示したとおりである。 合糸する2糸条の間に設ける前記した合糸規制
装置としてはピン、ガイドあるいは棒などを用い
ることができるが、表面をクロムメツキしかつサ
ンドブラスト加工した表面粗度0.5〜10S程度の延
伸ピン、ガイド、あるいはセラミツク材質からな
る表面粗度0.5〜10S程度のピン、ガイド、など摩
擦係数の低いものが好ましい。これらピン、ガイ
ド、あるいは棒などは、2糸条の間に挿入しても
よいし、2本のガイドを用いて、それぞれの糸条
の糸道を固定してもよく、その目的は前述した通
り糸条のヨリを実質的に同等の関係で開始させる
ことにある。 本発明の方法を図面によりさらに詳細に説明す
る。すなわち第3図は本発明の好ましい延伸仮ヨ
リ工程図を示したものであり、低極限粘度ポリエ
スエル系未延伸糸Aと、高極限粘度ポリエスエル
系未延伸糸Bとを引揃え、フイードローラ1と
2ndローラ5との間で延伸と同時に仮ヨリを行な
〓〓〓〓
い、次いで2ndローラ5と3rdローラ7の間で必
要に応じて熱処理装置6で熱処理(2次セツト)
した後、巻取装置8で巻取る。第3図において、
2は2糸条のマイグレーシヨンを規制するための
セパレートピン(合糸規制装置)、3は仮ヨリ糸
をセツトするための熱固定装置、4は仮ヨリ装
置、gは各種の糸ガイドである。 なお前記した引揃えとは、第3図のように2種
類の糸条をフイードローラ通過までは別々に走行
させ、フイードローラと熱固定装置入口の間で合
糸する態様をいう。 合糸後の糸条は仮ヨリ装置4を通過することに
より、仮ヨリが解撚されると同時に毛羽および糸
長差が発現した糸条となる。第3図は2次セツト
を行なう場合の態様が示されているが、前述した
ようにこの2次セツトは省略してもよい。また目
的に応じて糸条の巻取前にたとえばコーニングオ
イルなどを追油してもよい。 仮ヨリ装置4は例示した外接型摩擦仮ヨリ装置
の外仮ヨリピンを用いたもの、あるいは内接型摩
擦仮ヨリ装置など、いずれも用いることができ
る。しかしながら本発明においては、2糸条の適
切な組合わせの結果、特殊の毛羽立て装置を必要
とせず、さらに実施例でも示すとおり、摩擦体表
面がゴムなどの柔かい材質のものであつても好ま
しい毛羽を発生させ得るものであつて、この場
合、得られる糸条は、該摩擦体との擦過による劣
化は非常に少なく、得られる紡績糸様糸条は充分
の強度を有することも大きな特徴である。したが
つて、仮ヨリ装置としてはゴム系の摩擦体を有す
る仮ヨリ装置を用いた方が好ましい。 本発明の紡績糸様糸条および供給未延伸糸の各
特性の測定法は次のとおりである。 (極限粘度) 試料糸をO−クロロフエノールに溶解し25±
0.1℃で測定した値である。 (複屈折率△n) 偏光顕微鏡を用いる常法で測定する。 (染着差) 得られた糸条を丸編みし、これを分散染料
(Amacron Blue RLS)で1.8%owf、溶比1:
100で98℃、30分間染色する。染色後の丸編地か
ら糸条を解編し、該糸条を構成する2成分糸に繊
度差を利用して分離する。ついで各成分糸をO−
クロロフエノールに溶解したのち、波長580mμ
の透過率を測定し、下記の式で透過率差(%)を
算出する。 透過率差(%)=Q−Q′/Q×100 Q:透過率(%)が大きいもの(透過率(%)
が40〜60の範囲となるように溶液濃度を調
整する)。 Q′:透過率(%)が小さいもの 染色後の丸編地の肉眼判定で染着差がないと判
定されるのは前記の透過率差(%)が15%以下の
ものである。 (糸長差) 試料糸に荷重0.1g/dをかけた状態で30cmの
マーキングを行ない、該荷重を外してから注意深
くA,B2成分糸に分割する。分割後のそれぞれ
の成分糸に、それぞれ0.1g/dの何重をかけて
マーキング間の長さを測定する。成分糸Aの長さ
をLA(cm)、成分糸Bの長さをLB(cm)とする
と、糸長差は次式から算出する。 糸長差(%)=〔(LA−LB)/LB〕×100 (毛羽数) トーレ・エンジニアリング(株)製DT−104毛
羽計数装置を用いて次の条件で測定する。 スリツト巾(mm) 1.0 糸速(m/min) 50 セレクター S (捲縮伸長率) 試料糸20mを周長1mのカセにして、表示デニ
ールの1/15gの荷重をかけ、そのまま150゜±2
℃のオーブン中で5分間処理を行なう。オーブン
中からカセを取出し室温までの冷却させた後、カ
セの長さlaを読む。さらにこのカセに表示デニー
ルの4倍の荷重を追加したときのカセの長さlbを
読む。捲縮伸長率は次式より算出する。 捲縮伸長率(%)=〔(lb−la)/lb〕×100 (嵩高度) 第4図a〜dは嵩高度測定法を説明する図であ
る。 第4図において試料台11の上面に2本の切り
込み16を設け、その外側縁部間の間隔17(第
4図d)を6mmとし、この切込み16に巾2.5cm
の柔軟な薄布12を掛け渡し、その下端に指針付
き金具13および荷重14を結合する。 〓〓〓〓
金具13の指針は、試料を装着しない場合に、
目盛15の0位を示すようにセツトする。 試料は、80mの糸条を周長1mのカセにしたも
のを、表示繊度に応じ、2〜10カセ用意し、この
カセを別々に200゜±2℃の雰囲気中に5分間無
荷重の状態でつるして、熱処理を行ない、熱処理
後のカセを、表示繊度が48000デニールになるよ
うに(たとえば30デニールの糸条ならば30×80×
2=4800、48000÷4800=10カセ、75デニールの
糸条ならば、75×80×2=12000、48000÷12000
=4で4カセ)平行にそろえる。次いで、この引
揃えたカセを、第4図bに示すように4つ折りに
して試料18を形成し、これを第4図cの正面
図、およびdの断面図に示すように、薄布テープ
12と試料台11との間にさし入れる。荷重14
は、指針付き金具と合計して50gになるように、
指針の示す値L(cm)を続みとる。測定試料18
は、位置を移動させて合計3回測定し、平均値
(cm)を求める。 嵩高度(c.c./g)=テープ中の体積/テープ中の糸
重量=V/W ただし V=L/π×2.5 W=D×100/100−SH×P×0.025×1/9
000 ここで、Dは熱処理前の試料糸の繊度(デニー
ル)Pはテープ中に平行に入つている糸本数であ
る。SHは乾熱収縮率(%)を示し、糸条80mを
周長1mのカセにして、0.1g/dの荷重下に初
期長l1(cm)を読みとり、このカセを200゜±2
℃の雰囲気中に5分間無荷重の状態でつるして熱
処理を行なう。熱処理後のカセを再び0.1g/d
の荷重下にカセ長l2(cm)を読みとる。SHは次
式により算出する。 SH(%)=〔(l1−l2)/l1〕×100 (糸切れ、ネツプ) 仮ヨリ加工時間10時間当りの糸切れ回数、およ
び糸条400mのセリプレンテストによる肉眼判定
で次のランクに分けて表示する。
【表】
【表】 以下に実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例 1 が0.48で△nが異なる6種のポリエチレンテ
レフタレート未延伸糸A(200デニール、36フイ
ラメント)と、が0.62で△nが異なる6種のポ
リエチレンテレフタレート未延伸糸B(200デニ
ール、18フイラメント)を第1表の△n差を有す
る組合せとして、第3図に示した延伸仮ヨリ工程
により下記の条件で仮ヨリ加工を行なつた。(た
だし合糸規制ピン2は直径7mmφの表面粗度2.5S
のアルミナ製のものを用いた。また熱処理装置6
は使用しなかつた。)
【表】 枚装着
第2表は加工糸の丸編地測定結果を示したもの
で、未延伸糸AとBの組合わせにおいて、それぞ
れAがBより濃染される範囲(A>B),BがA
より濃染される範囲(A<B),および本発明の
範囲であるAとBがほゞ同等に染色される範囲
(A≒B)に区分される。 第3表は、仮ヨリ加工中の糸条の糸切れ、およ
び得られた糸条のネツプ毛羽のからみ合いによる
糸玉状の塊)の発生頻度を相対的に示したもので
ある。第3表において◎印は糸切れ、ネツプのな
い組合わせ、〇印はこれらの発生が極くわずか
で、仮ヨリ加工性も組合わせを示す。△および×
印は、糸切れ、ネツプが発生する組合わせであ
り、特に×印は仮ヨリ加工性が悪いことを示す。 第4表は、得られた糸条を構成する2種(A,
B)の成分糸の糸長差を示したものである。得ら
れた糸条は、いずれも成分糸Aの方がBより長
い。かくの如き2糸条間の糸長差は、それが大き
ければ大きいほど糸条としての嵩高性、ひいては
〓〓〓〓
編織物の嵩高性が大きく好ましい特性であつて、
本発明で規定した。△〔△n〕B-Aの範囲は充分こ
れを満足するものである。 第5表は、得られた糸条の毛羽数を示したもの
である。第5表と第3表と対比すると、糸条の毛
羽数が多いと糸切れ、ネツプとなる機会が多いこ
とが推測できる。毛羽数は仮ヨリ条件(たとえば
延伸倍率、熱板温度など)との関連が深く、一義
的には定め得ないが、本発明の範囲において好ま
しい値が得られている。
【表】
【表】 〓〓〓〓
【表】
【表】 〓〓〓〓
【表】 以上第1表〜第5表に詳述した如く、本発明で
規定した△〔△n〕B-Aの範囲の組合わせにおいて
のみ、従来欠点とされてきた2糸条間の染色性の
差を解消して均一に染色することが可能でなり、
かつ仮ヨリ加工時の糸切れ、ネツプの発生を防止
して安定に加工でき、2糸条間に糸長差を付与し
て満足な嵩高性を有する糸条が得られることがわ
かる。 実施例 2 が異なるポリエチレンテレフタレートを紡出
速度1250m/minでデニール36フイラメントの未
延伸糸となし、ここで得られた5種の未延伸糸A
と、紡出速度1450m/minで紡出した200デニー
ル18フイラメントのポリエチレンテレフタレート
未延伸糸B(0.63)をそれぞれ引揃え、実施例
1と同じ条件(延伸倍率2水準)で延伸同時仮ヨ
リを行なつた。結果を第6表に示す。
【表】 △〔〕B-Aが0.06付近を境として、これより小
さいと発生する毛羽の中にB糸の切断した毛羽が
混入すると共に糸切れが発生し、ついには安定的
な加工が不可能となつた。一方、△〔〕B-A
0.06より大きいと安定に加工できると共に、発生
する毛羽はほとんどがA糸のみからなる望ましい
糸条となつた。 実施例 3 紡糸速度1150m/minで紡出した0.48の200
デニール48フイラメントのポリエチレンテレフタ
レート未延伸糸A(△n6.3×10-3)と、紡糸速度
1350m/minで紡出した0.62の200デニール1
8フイラメントのポリエチレンテレフタレート未
延伸糸B(△n8.9×10-3)を引揃えて、第3図に
示した装置を用いて延伸と同時に仮ヨリ加工し、
引続いて2次セツトを行ない、毛羽を有する紡績
糸様糸条を得た。 主たる加工条件は次の通りである。
【表】 〓〓〓〓
【表】 得られた糸条の特性は次の通りである。
【表】 該糸条を用いて2/2ツイルを試織した結果、ソ
フトでふくらみのある、表面がスエードタツチの
均染性に優れた良好な織物が得られた。 実施例 4 紡糸速度1150m/minで紡出した0.51のデニ
ール48フイラメントの第3成分添加ポリエチレン
テレフタレート(第3成分としてポリエチレング
リコール3%添加)未延伸糸A(△n6.8×10-3
と、紡糸速度1450m/minで紡出した0.61の
200デニール18フイラメントの第3成分添加ポリ
エチレンテレフタレート(第3成分としてポリエ
チレングリコール3%添加)未延伸糸B(△n9.6
×10-3)を引揃えて第3図に示した装置を用いて
延伸と同時に仮ヨリ加工を行ない毛羽を有する紡
績糸様糸条を得た。 (但し、2次セツトを行なわず) 主たる加工条件は次の通りである。
【表】 得られた糸条の特性は次の通りであつた。
【表】 該糸条を用いて2/2ツイルを試織した結果、ソ
フトでふくらみのある、かつ色の深みと均染性に
優れた良好な織物が得られた。 実施例 5 マイグレーシヨン規制ピン(合糸規制装置)の
効果を明確にするため、第3図に示した装置のマ
イグレーシヨン規制ピンの使用方法を変えてテス
トを行なつた。紡糸速度1150m/minで紡出した
0.48の200デニール48フイラメントのポリエ
チレンテレフタレート未延伸糸A(△n6.3×
10-3)と、紡糸速度1350m/minで紡出した0.62
の200デニール18フイラメントのポリエチレン
テレフタレート未延伸糸B(△n8.9×10-3)を引
揃えて、第3図に示した装置を用いて延伸と同時
に仮ヨリ加工し、そのまま巻上げた。(ただし2
次セツトは行なつていない) 主たる加工条件は次の通りである。
【表】 〓〓〓〓
【表】 本実施例で用いたマイグレーシヨン規制ピン
は、直径7mmφのアルミナ製(表面粗度2.5sのも
のである。テストの結果は第7表に示す如くであ
り、それぞれの効果が比較できる。
【表】 マイグレーシヨン規制ピンを用いない場合(実
験No.1)は染着差があり、毛羽が多発し糸切れも
頻発する。芯糸に巻付ける形の従来方法(実験No.
2)は毛羽が発生しにくく、かつ染着差も発生し
易い傾向にある。No.3が本発明になる方法であ
り、染着差もなく満足すべき糸条が得られること
がわかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は2種の供給未延伸糸の極限粘度差と複
屈折率差との関係を示す図であり、第2図は2糸
条の合糸状態を示す図、第3図は本発明の好まし
い延伸仮ヨリ工程を示す図、第4図は嵩高度測定
法を説明するための図である。 1……フイードローラ、2……合糸規制装置、
3……熱固定装置、4……仮ヨリ装置、5……
2ndローラ、6……熱処理装置、7……3rdロー
ラ、8……巻取装置、A……低極限粘度ポリエス
テル系未延伸糸、B……高極限粘度ポリエステル
系未延伸糸。 〓〓〓〓

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 単糸繊度差△〔d〕B-Aが1.0d以上、極限粘度
    差△〔〕B-Aが0.06以上で、実質的に同一組成を
    もつ2種のポリエスエル系マルチフイラメント
    (A,B)から構成され、下記の特性を有する紡
    績糸様糸条。 【表】 2 複屈折率△nが15×10-3未満、極限粘度差△
    〔〕B-A、および複屈折率差△〔△n〕B-Aが下記
    の式を満足する実質的に同一組成をもつ2種のポ
    リエスエル系未延伸糸(A,B)を引揃えて、延
    伸と同時に仮ヨリ加工を行ない主として糸(A)を部
    分的に切断して毛羽を発生させ、ついで巻取るこ
    とを特徴とする紡績糸様糸条の製法。 △〔〕B-A0.06 (10.8・△〔〕B-A+3.1)×10-3 △〔△n〕B-A(10.8・△〔〕B-A+0.1)×
    10-3 3 2種のポリエスエル系未延伸糸を引揃えて仮
    ヨリ加工をするに際し、フイードローラと熱固定
    装置の間の糸条が未延伸糸の状態にある位置に合
    糸規制装置を設け、合糸すべさ2糸条のヨリが実
    質的に同等の関係で開始されるようにしたことを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載の製法。
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