JPS5921978B2 - 嵩高糸 - Google Patents

嵩高糸

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JPS5921978B2
JPS5921978B2 JP928476A JP928476A JPS5921978B2 JP S5921978 B2 JPS5921978 B2 JP S5921978B2 JP 928476 A JP928476 A JP 928476A JP 928476 A JP928476 A JP 928476A JP S5921978 B2 JPS5921978 B2 JP S5921978B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ポリエステル太細糸と通常のマルチフィラメ
ント糸とからなり、繊維軸方向に濃淡の染着能力差を潜
在的に有し、かつ紡績糸様の風合いと外観を有する嵩高
糸に関するものである。
繊維軸方向に濃淡の染着能力差などの微細構造差を有す
る実用的な糸条として、本発明者らは■高配向度ポリエ
ステル未延伸糸の不均一延伸による太細糸(特開昭50
−18717、特開昭5O−18718)、■前記太細
糸の仮撚加工糸(特開昭5O−18716)をすでに提
案している。
これらの太細糸や該太細糸の仮撚加工糸は、確かに高次
加工処理での劣化が少なく、染色堅牢度も良好で高次加
工上実用性を有するものである。
しかし■の太細糸は非嵩高糸であり、これから得られる
織編物も非嵩高なものにしかなりえず、■の太細糸の仮
撚加工糸は、仮撚加工において加熱下で伸長されるため
太い部分が伸ばされて、太細に起因する染色による濃淡
差が減少しやすく視覚的にも紡績様を呈し難い、などの
欠点がある。
一方流体の乱流域に糸条を供給し、ループや絡みを与え
嵩高糸を得ることも従来からよく知られた技術である。
しかしこのような公知の嵩高糸から得られる織編物は、
表面に微小なループを有するため紡績糸様の風合いと外
観を呈するものの単調な風合いと外観に留まらざるを得
す、消費者の多様化された要望にこたえることは困難で
ある。
本発明者らは、ループや絡みが形成された嵩高糸であっ
て、微細なループの寄与による紡績糸様を呈するのみな
らず、比較的大きなループをも有し独特の表面タッチと
、染色した場合該嵩高糸の繊維軸方向の各所において濃
淡差が発現し、視覚的にも紡績糸様を呈する嵩高糸の提
供を目的として検討を行なった結果本発明に到達したも
のである。
すなわち本発明は、ポリエステル太細マルチフィラメン
ト糸と実質的に直径の変化のない熱可塑性マルチフィラ
メント糸が混りあい、かつ流体乱流処理により該2種の
マルチフィラメント糸を構成する個々のフィラメントに
ループや絡みが施された嵩高糸であって、該嵩高糸の2
0〜80重量係が繊維軸方向に太細比12〜1.65の
直径の変化を有し、太い部分の複屈折が15〜80X1
0−3で細い部分の複屈折が90〜200X10−”で
、かつU%が3〜14でT指数が10〜70であるポリ
エステル太細マルチフィラメント糸で構成されてなる嵩
高糸である。
本発明になる嵩高糸の特異点は、■ポリエステル太細マ
ルチフィラメント糸と、実質的に直径の変化のない熱可
塑性マルチフィラメント糸とが特定割合で構成された混
繊糸であること、■ポリエステル太細マルチフィラメン
ト糸の太い部分と、細い部分の複屈折が特定の範囲の値
であること、■ポリエステル太細マルチフィラメント糸
が繊維軸方向に特定の太細比を有すること、■流体乱流
処理により特異でかつ安定したループや絡みを有するこ
と、である。
嵩高糸を構成するポリエステル太細マルチフィラメント
糸は20〜80重量係とする必要があり、25〜75重
量係がより好ましい。
20重量係未満では太細に基づく染色後の濃淡差の発現
が微小で、80重量係を越えると染色後の濃染部が強す
ぎ、いずれも本発明で目的の一つとしている視覚的な紡
績糸様外観を得ることができない。
また前記ポリエステル太細マルチフィラメント糸を構成
する各単糸は、繊維軸方向に直径の変化を有しその径の
太細比は1.2〜1.65が必要である。
太細比が12未満では染色後の濃淡差が不鮮明であり、
1.65を越えると糸の取扱いなどの面から多くの問題
が発生し、また後述する複屈折の値との関係からも不十
分な特性のものとなる。
さらに前記ポリエステル太細マルチフィラメント糸を構
成する各単糸は、染色後の濃淡差を明瞭に発現させる点
から、太い部分の複屈折が15〜80X10−”で細い
部分の複屈折は90〜200XIO−3とする必要があ
る。
太い部分の複屈折が15X10−3より小さい場合ζこ
は、染色または仕上工程などの熱処理で結晶化すると糸
がもろくなり外力によって容易に破壊をおこし実用上の
使用が難しくなる。
また太い部分の複屈折が80×10−3より高い場合に
は、細い部分との複屈折差が微小となるため本発明の目
的とする鮮明な濃淡差が得られない。
第1図は本発明になる嵩高糸の形状を示す概略図であり
、該糸には細い部分1と太い部分2(黒く塗りつぶした
部分)が適度に散在し、細い部分には通常の流体乱流処
理で付与される比較的小さいループが形成されると共に
、太い部分には比較的大きなループが形成され易く、ま
た該ループの形状は第1図の如く角を有するものとなり
独特の表面タッチが発揮される。
また太い部分が嵩高糸の長さ方向および断面方向で適度
に散在しており、染色した場合太い部分が濃色に、細い
部分が淡色に染まり霜降り調の外観を呈し、表面ループ
による紡績糸様外観と風合いに加えて、視覚的にもさら
に紡績糸様となる。
本発明の嵩高糸の一成分であるポリエステルマルチフィ
ラメント糸を構成するポリエステルは、テレフタル酸、
またはその低級アルキル誘導体(炭素数1〜4のアルカ
ノールのジエステル)トエチレングリコールとから、あ
るいはテレフタル酸、またはその低級アルキル誘導体と
エチレングリコールおよび少なくとも1種の他成分とか
ら、またはビス−2−ヒドロキシエチルテレフタレート
またはその低重合体から、あるいはビス−2−ヒドロキ
シエチルテレフタレートおよび少なくとも1種の他の成
分とから得られるポリエステル構成単位の少なくとも7
0係がポリエチレンテレフタレートであるポリエステル
である。
また該ポリエステル中にはカーボンブラック、フタロシ
アニン、酸化チタン、無水ケイ酸などの顔料、リン酸、
亜リン酸、トリフェニルフォスフェート、トリメチルフ
ォスフェート、トリフェニルフォスファイトなどのリン
化合物、制電剤、難燃剤などが添加されていてよい。
また本発明の嵩高糸の他の成分である繊維軸方向に実質
的に直径の変化のない熱可塑性マルチフィラメント糸は
ポリエステルのほかポリアミド、ポリアクリル、ポリオ
レフィンなどのホモポリマまたはコポリマの熱可塑性ポ
リマから成るものならばいずれでもよいが、本発明の効
果をよりよく発揮するためにはポリエステルから成るマ
ルチフィラメントがより好ましい。
なお該熱可塑性マルチフィラメント中に公知の顔料、制
電剤、難燃剤などが少量含まれていてもよい。
つぎに本発明の嵩高糸の製造方法について述べる。
すなわち、本発明の嵩高糸は、ポリエステル太細マルチ
フィラメント糸と、実質的に直径の変化のない熱可塑性
マルチフィラメント糸を流体乱流域に過剰供給条件下で
供給して攪乱し、ループや絡みを形成させて嵩高糸を製
造するに際し、繊離軸方向に太細比12〜165の直径
の変化を有し、太い部分の複屈折が15〜80X10−
”で細い部分の複屈折が90〜200×10−3で、か
つU%が3〜14でT指数が10〜70であるポリエス
テル太細マルチフィラメント糸を20〜80重量係供給
することによって得られる。
流体乱流域に供給する原糸の一成分であるポリエステル
太細マルチフィラメント糸は、流体乱流処理による嵩高
加工後の染色濃淡差の効果の発現の点から、太い部分の
複屈折が15〜80X10−3で、細い部分の複屈折が
90〜200X10−”の値を有している必要がある。
太い部分の複屈折が15X10−”未満の糸を供給系と
すると、得られた嵩高糸を染色や仕上工程などの熱処理
で結晶化すると糸がもろくなり実用性が低下し、一方太
い部分の複屈折が80X10−3より大きくなると得ら
れた嵩高糸の染着能力差が小さくなり、本発明の目的と
する好ましい濃淡差が得られない。
細い部分の複屈折が90X10−3未満の場合には嵩高
糸における太い部分との染着能力差が小さく本発明の目
的とする好ましい濃淡差が得られない。
また細い部分の複屈折が200X10−3より大きくな
ると細い部分の染着能力が低下し、太い部分との染着能
力差が大き過ぎて本発明の目的とする好ましい濃淡差が
得られない。
また供給ポリエステル太細糸は、繊維軸方向の直径の太
細比が1.2より小さいと得られる嵩高糸の太細差、染
色後の濃淡差が十分でなく、1.65より太きいと糸の
取扱いなどの面から問題の出る場合も多く、また複屈折
の値との関係からも十分な特性をもつ嵩高糸を得ること
が困難になることから、該太細糸の直径比は、12〜1
.65とする必要がある。
なお、糸の太細の程度は単に直径の比や複屈折だけで表
わせるものではなく糸の太さむら、すなわちむら曲線を
描かないと正しい太細の状態を知ることができない。
したがって得られた嵩高糸の染色物が好ましい濃淡差を
示すようになるためには、供給原糸の此階ですでに太細
の分布(繊維軸方向のピッチ)がある特定の範囲にある
ことが望ましく、以下に規定する測定性で系全体の太細
の特性を示すU%が3〜14係、T指数が10〜70で
あることが必要であって、これらのU%値およびT指数
値は得られる嵩高糸においても同じ値であることが必要
である。
すなわち供給ポリエステル太細原糸のU%が3係未満、
T指数が10未満では得られた嵩高糸の染色後の濃色部
分が少なく、U%が14%を越えT指数が70を越える
と嵩高糸の染色後の濃色部分が多いため、本発明が目的
としている嵩高糸が得られない。
なお供給ポリエステル太細原糸のU%は4〜12%、T
指数は20〜60がより好ましい。
第2図は本発明で使用するポリエステル太細糸(供給原
糸)の形態を示す概略図であり3,5゜7は細い部分、
4,6は太い部分を示している。
なお該ポリエステル太細原糸と実質的に直径の変化のな
い熱可塑性マルチフィラメント糸を共に流体乱流処理に
より嵩高化すると、第1図に示したような形状を有する
嵩高糸となる。
この場合、供給ポリエステル太細原糸の断面形状は嵩高
糸となった場合でも保持されている。
なお前記4,6の太い部分の長さは、得られた嵩高糸を
染色したときに連続して濃色部が強調されることを無く
するために7crrL以下とするのが好ましく、5Cr
rL以下とするのがより好ましい。
該ポリエステル太細マルチフィラメント糸は、複屈折が
15〜80X10−3である高配向未延伸ポリエステル
糸を機械的に延伸比を変化させて延伸する方法、その他
延伸条件から不完全部分延伸糸とする方法によって製造
することができる。
T指数の大きいポリエステル太細糸は濃色部が多いため
嵩高糸に占める割合を低めにし、反対にT指数の小さい
太細糸は嵩高糸に占める割合を高くすることが望ましい
また嵩高糸を視覚的にも紡績糸様とするためには、〔供
給するポリエステル太細糸のT指数〕×〔供給するポリ
エステル太細糸の全供給系に対する割合(イ)〕の値を
、300〜5000とするのが好ましく、400〜43
00とするのがより好ましい。
第3図および第4図は本発明の嵩高糸を得るための好ま
しい製造工程を示す概略図である。
すなわち、第3図においてポリエステル太細マルチフィ
ラメント糸条8と、熱可塑性マルチフィラメント糸9と
を解舒張力の変動を抑制するテンサー10を介して給糸
ローラー12に給糸し、ついで該ローラー12と引取ロ
ーラー16との間で過剰供給状態で流体乱流ノズル15
により流体乱流処理し、ループや絡みを形成させた後ワ
インダー17にて巻取る。
第4図は本発明の嵩高糸を得る方法の別の好ましい態様
を示したもので、ポリエステル太細マルチフィラメント
糸8と熱可塑性マルチフィラメント糸9を、それぞれテ
ンサー10.11を介し給糸ローラー12.13に給糸
する。
ついでそれぞれの糸を給糸ローラー12,13と引取り
ローラー16との間で異なる過剰供給状態で流体乱流ノ
ズル15にて流体乱流処理し、混繊しつつループや絡み
を形成させた後にワインダー17にて巻取る。
第4図の方法では、ポリエステル太細糸8と熱可塑性マ
ルチフィラメント糸9とは異なる過剰供給状態(弛緩率
)で流体処理を行なうが、太細糸8の太い部分は未延伸
糸であるため、伸長により伸びやすくその際ループが消
失しやすい。
このため、太細か無くて伸長しにくい通常の糸9の方を
低弛緩率で給糸して嵩高糸の芯部を形成させると、得ら
れた嵩高糸は絡み強き0.8g/d以上のものとなり、
製編、製織の高次加工工程で伸長しても伸びにくく、ル
ープの形態保持性(ループの絡み強さ)が向上する。
すなわち具体的には前記糸8の弛緩率をA%、糸9の弛
緩率をB%としたときBを5〜25%とし、AをB+1
0%以上でかつ20係以上とするのがよい。
なお流体乱流ノズルで流体乱流処理する前に、水分付与
装置14 、14’により水分を糸に付与するとループ
がよく絡み、かつ糸の長さ方向のループの均一性が向上
するので好ましい。
そのほか、流体乱流処理後熱処理を行ない熱収縮率を低
下させた嵩高糸とすること、などの手段を併用すること
もできる。
なお、本発明でいうポリエステル太細糸(供給原糸)お
よび嵩高糸の径の比とはあくまでも直径における比であ
り、ある程度の変動をもっている場合は10〜20カ所
測定した平均値を用いて計算した値である。
また本発明で使用する各マルチフィラメント糸は丸断面
のほか異形断面形態の糸、ケン縮発現能を有する糸など
その全てを包含するものであり、異形断面形態にあって
は円相崩形の径で示す。
本発明の嵩高糸は、ポリエステル太細マルチフライメン
ト糸と太細のない通常の熱可塑性マルチフィラメント糸
とから構成されるが、該ポリエステル太細糸、熱可塑性
糸とも2種以上の糸を用いることができる。
本発明の嵩高糸を得る別の態様として、■ポリエステル
太細糸、および前記ポリエステル太細糸の大部および細
部とは異なる染色性および/または染着能を有する熱可
塑性マルチフィラメント糸を用いると、染色した場合真
東効果および/または濃淡効果が併せて発揮され、より
紡績糸様のものとすること、■熱収縮率が大きいポリエ
ステル太細糸と、通常の熱収縮率を有する熱可塑性マル
チフィラメント糸とを用い、布帛とした場合熱収縮差に
基づく大きい嵩高性を発揮させること、などがある。
前述したように本発明になる嵩高糸は、比較的大きなル
ープをも有し独特な表面タッチと、染色した場合繊維軸
方向の各所で濃淡差が発現し視覚的にも紡績糸様を呈す
るものであって1編織物用として極めて有用なものであ
る。
以下ζこ実施例をあげて本発明を詳述するが、嵩高糸お
よび供給原糸の各特性は以下に述べる方法に従って求め
た値である。
(U%の測定方法) 測定器としては市販のUster Evenness
Te−5ter (計測器工業株式会社製)を使用する
糸のトークルデニールによって使用する測定用スロット
を選択し、糸速を47FL/minとし仮撚り機で約1
500rplnの回転を与えて仮撚りしつつノルマルテ
ストにて測定する。
ウスターむら曲線はチャート速度25crfL/min
・で第5図に示したように中央のO%ベースラインA上
に最も細い部分を示すむら曲線がのるように描かせる。
U%は付属のインチグレーターで3分間の糸むらとして
値を読みとる。
U%は3分間の測定を1回として少なくとも5回同じ付
近(測定器の糸は再測定せず約100m以内を5回測定
するという意味である)を測定し、さらに全く異なる部
分、たとえば2.5 kg巻きであれば均等に分割した
少なくとも3ケ所、少なくとも計15回の測定を行なっ
て平均値をとることによって求める。
(T指数の測定方法) U%を100%レンジで測定してチャートに糸むら曲線
を描かせ、その糸長8mに相当する部分について第6図
に示したようにO%ベースラインA′から太い部分の面
積を求める。
T指数1(!:はこの面積が0.333iであるものを
いう。
(複屈折の測定方法) 通常の偏光顕微鏡を用いた方法にて測定した値である。
(ループの絡み強さ) 試料のS−8曲線において、その位置での張力に対して
10%以上の張力の瞬間的低下を示す最低の点を降伏点
とし、該降伏点の応力(g/d)を絡み強さとして表わ
す。
すなわち、第7図は降伏点応力が1.75g/dのもの
のS−8曲線であり、図中Y点が降伏点である。
7点より前に2カ所凹凸が見られるが、これは10係未
満の瞬間的張力の低下であり、前述した降伏点の定義に
より降伏点とは見なされないものである。
当然のことながら降伏点は高い程望ましいものであり、
最も好ましいものとしてはS−8曲線が実質的になめら
かなものということができるが、このような場合は降伏
点は破断点に一致する。
なお、S−8曲線の測定はインストロン型の測定器を用
い、試料長20crrL、引張速度10crrL/分で
測定を行ない、適当な記録用紙に記録する。
この際繰り返して測定を10回行ない、平均値で表わす
また、降伏応力を算出するために用いるデニー刈*ルは
、流体嵩高加工後の糸では嵩高性があるためその程度に
より値が変動するので、流体乱流ノズルに入る直前の糸
の表示デニールを用いる。
実施例 1 36フイラメントから成り複屈折が39X10−3であ
るポリエチレンテレフタレート未延伸糸を不均一延伸し
、表1に示す特性を有する7種の太細糸とした。
得られたいずれの太細糸もその太い部分の複屈折は41
X10−”で細い部分の複屈折は115X10−”であ
り、繊維軸方向の太い部分と細い部分の直径の比は1.
4であった。
該太細糸と75デニール、36フイラメントの通常ポリ
エチレンテレフタレート延伸糸とを表1に示した組合せ
で第3図に示した工程で嵩高加工を行なった。
すなわち、給糸ローラー12の表面速度を200 m/
min、引取ローラー16の表面速度を16Qm/m
inとし、USP3,545,057に示されている流
体乱流ノズル15からエアー圧5 kg/cyrt1エ
アー流量7 Nrrt/ hrの圧空を糸に作用させた
後、巻取り張力20gとしてワインダー17に巻取った
なお水分付与装置14からは5ml!/ minの水を
糸に付与した。
供給した太細糸の特性値および得られた嵩高糸を用いて
製織した織物を不均一染色しやすい染料を用いて染色し
た結果を表1に併記した。
いずれの織物もループに基づく外観と視覚に基づく外観
および風合いから紡績糸様を呈するものであった。
特に//62〜6の織物は染濃淡差が良好できわめて紡
績糸様の外観であった。
AIの織物は濃淡差が目立たずおとなしい紡績糸様外観
であり、/I67の織物は濃淡差、濃色部の強い織物で
あつた。
実施例 2 フライメント数14,18,54および58で複屈折が
おのおの40X10−3であるポリエチレンテレフタレ
ート未延伸糸を不均一延伸して、表2に示した特性を有
する太細糸とした。
得られたいずれの太細糸も太い部分の複屈折は42X1
0−3゜細い部分の複屈折は116X10−3であり、
繊維軸方向の太い部分と細い部分の直径の比は1.4で
あった。
吟* 該太細
糸と、通常のポリエチレンテレフタレート延伸糸(29
デニール−14フイラメント、38デニール−18フイ
ラメント、113デニール−54フイラメントおよび1
21デニール−58フイラメント)とを表2に示した組
合せで実施例1と同じ条件で嵩高加工を行なった。
供給した太細糸の特性と、得られた嵩高糸を実施例1と
同様に製織した織物で評価し、結果を表2に併記した。
表2中実験/I68,15は本発明の効果を明確にする
ための比較例である。
716.9〜14の織物は紡績糸様であって、410〜
13は特に良好であった。
49の織物は濃淡差が目立たずおとなしい紡績糸様外観
であり1,4614の織物は濃淡差、濃色部の強い織物
であった。
実施例 3 実施例1の/164で使用した太細糸と通常のポリエチ
レンテレフタレート延伸糸(75デニール24フライメ
ント)を第4図の工程に給糸し嵩高加工した。
すなわち、太細糸8をローラー12より給糸するととも
に通常延伸糸をローラー13より給糸し、ローラー12
.13は表3に示す如く異なる表面速度とし引取ローラ
ー16の表面速度を160 m/ minとした。
さらにUSP3,545,057で示されている流体乱
流ノズル15からエアー圧5 kg /crit、エア
ー流量7Nば/ h rの圧空を糸に作用させた後、巻
取り張力を209としてワインダ−17に巻取った。
なお水分付与装置14のみから51Ll/minの水を
糸に付与した。
得られた嵩高糸のループの絡み強さを表3に併記した。
実験A16.17で得られた嵩高糸は高いループの絡み
強さを示している。
実験/16:16〜19の嵩高糸を実施例1と同様に織
物に製織して評価したところ、極めて紡績糸様の外観と
風合を呈したものが得られた。
ただし應18および19の嵩高糸の製織に際しては、付
与張力など取扱いに十分留意をした。
実施例 4 実施例1の実験Af)、4で使用したポリエステル太細
糸と、通常のナイロン6延伸糸(70デニール、34フ
イラメント)を実施例1と同一条件で嵩高加工した。
得られた嵩高糸を用いて製織した織物を、不均一染色し
やすい分散染料を用いて染色したところナイロン6はポ
リエステル太細糸の太部と細部の中間色に染まり濃、中
、淡色となり極めてスパンライクな外観を呈する織物が
得られた。
比較実施例 1 72フイラメントから成り複屈折が39X10−3であ
るポリエチレンテレフタレート未延伸糸を不均一延伸し
、繊度が150デニール、U%が9.0係、T指数が5
2、太い部分の複屈折が42×10−3、細い部分の複
屈折が117X10−”であり、繊維軸方向の太い部分
と細い部分の直径の比が1.4の太細糸とした。
この太細糸のみを/168として使用して第3図に示し
た工程で(A69は使用しない)実施例1に準じ流体乱
流処理し、製織、染色した。
織物上においては濃色部が点存し、淡色部とのこなれが
不良で紡績糸外観の品位が不良であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる嵩高糸の形状を示す概略図、第2
図は本発明で使用するポリエステル太細糸の形状を示す
概略図、第3図および第4図は本発明の嵩高糸を製造す
るための好ましい製造工程を示す概略図、第5図は糸の
太細の変化を示すウスターむらチャート、第6図は同じ
く糸の太細の変化を示すT指数チャート、第7図は嵩高
糸のループの絡み強さを説明するためのS−8曲線チャ
ート、である。 1:嵩高糸の細い部分、2:嵩高糸の太い部分、8:ポ
リエステル太細マルチフィラメント糸、9:熱可塑性マ
ルチフィラメント糸、10,11:テンサー、12,1
3:給糸ローラー、14 、14’:水分付与装置、1
5:流体乱流ノズル、16:引取りローラー、17:ワ
インダー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリエステル太細マルチフィラメント糸と、実質的
    に直径の変化のない熱可塑性マルチフィラメント糸が混
    りあい、かつ流体乱流処理により該2種のマルチフィラ
    メント糸を構成する個々のフィラメントにループや絡み
    が施された嵩高糸であって、該嵩高糸の20〜80重量
    係が繊維軸方向に太細比1.2〜1.65の直径の変化
    を有し、太い部分の複屈折が15〜80×10−3で細
    い部分の複屈折が90〜200X10−”で、かつU係
    が3〜14でT指数が10〜70であるポリエステル太
    細マルチフィラメント糸で構成されてなる嵩高糸。 2 ポリエステル太細フィラメント糸の太い部分の長さ
    が7CrrL以下であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の嵩高糸。
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