JPS5949337B2 - 合成繊維マルチフイラメント糸およびその製造法 - Google Patents

合成繊維マルチフイラメント糸およびその製造法

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JPS5949337B2
JPS5949337B2 JP5725475A JP5725475A JPS5949337B2 JP S5949337 B2 JPS5949337 B2 JP S5949337B2 JP 5725475 A JP5725475 A JP 5725475A JP 5725475 A JP5725475 A JP 5725475A JP S5949337 B2 JPS5949337 B2 JP S5949337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 本発明は熱可塑性合成繊維編織物の抗スナツグ性を改良
するとともに、天然繊維様の深みのある色彩効果と風合
い効果を与える糸およびその製造法に関するものである
更に詳しくは、合成繊維マルチフィラメント糸に積極的
に斑を形成し、かさ高性、ドレープ性、反抗性に優れた
糸条とする技術に関する。
〔従来技術とその問題点〕
従来、高繊度(未延伸)部がフィラメント間で比較的均
一に配置したスラブ調のフィラメント糸を得る方法は公
知であるが、これはマルチフィラメント全体として高繊
度・低強度になる部分と低繊度・高強度になる部分が存
在するだけで、抗スナツグ効果は期待出来ず、衣料用に
供した場合引裂強力低下になり、さらにマルチフィラメ
ント全体として高染着率部と低染着率部がブロック状に
存在し、色の深み効果の点で限界がある。
〔本発明の目的〕
本発明者らはかかる従来技術の現状に鑑み、かさ高フィ
ラメント編織物の抗ヌナッグ性を改良すると同時により
深みのある発色性を与えるための編織物中における糸特
性について検討した結果、マルチフィラメント糸のフィ
ラメント間およびフィラメント内で強度を特定範囲だけ
不均一に変化させた場合には、一部フィラメントが引き
出されようとしても切断して、全フィラメントが引きつ
れたり引き出されてスナツグに成長しないことおよび該
強度の不均一変化と同時にフィラメント間およびフィラ
メント内で熱収縮率を特定範囲だけ不均一に変化させた
場合には、収縮差により付与されたケン縮とかさ高性並
びにさらにランダムに配置した低強度部は高繊度、高染
着性にすることと相まって天然繊維糸様の外観・触感・
色の深み・抗スナツグ性の優れた編織物用糸が得られる
ことを見い出し、本発明に到達したものである。
〔本発明の構成〕
本発明は上記目的を達成するため、次の構成からなる。
「(1)熱可塑性合成繊維マルチフィラメントからなる
糸の構成フィラメント間およびフィラメント内で強度が
不均一に変動し、フィラメント間強度変動率およびフィ
ラメント内強度変動率のいずれもが20係以上で、かつ
フィラメント間およびフィラメント内で熱収縮率が不均
一に変動していると共に、フィラメント間熱収縮率差お
よびフィラメント内熱収縮率差のいずれもが3係以上で
あることを特徴とする合成繊維マルチフィラメント糸。
(2)熱可塑性合成繊維マルチフィラメントからなる未
延伸糸を延伸し、次いで熱処理するに際し、まずフィー
ドローラと低延ローラとの延伸域の間に加熱体を設け、
両ローラ間で不均一熱処理かつ不均一延伸を行い、しか
る後熱処理域に延伸した糸の2次転移点以上の高温加熱
体を設け、高温加熱体の熱が該糸の構成フィラメント全
部に均一に伝わるに要する時間よりも残■)時間内セ不
均一弛緩熱処理することを特徴とする合成繊維マルチフ
ィラメント糸条の製造方法。
」まず第1番目の発明について説明する。
一般に合成繊維は天然繊維に比較して強度が高く、一部
フィラメントが引き出されようとすると切断することな
く他のフィラメント全体を引き出すことになる。
したがって抗ヌナッグ性の優れたフィラメント編織物用
糸を得るには、紡績糸の様に連続フィラメントでないス
テープルファイバーの集合体で構成されている如く、フ
ィラメント間およびフィラメント内に弱点を与えて全フ
ィラメントが同時に引き出されることなく、一部フィラ
メントが切断される構造の糸とすることである。
それと同時に弱点部をランダムに配置して衣料用フィラ
メント糸として必要な系全体の強度を保持させる必要が
ある。
このためには糸または衣料用仕上加工織物分解糸のフィ
ラメント間およびフィラメント内強度変動率がいずれも
20%以上であることが必要であり、この強度変動率が
いずれも20%に満たない糸では抗スナツグ効果が十分
発揮されないのである。
ちなみに通常延伸糸の強度変動率は約1〜4チで仮撚糸
の場合は7〜15チである。
さらにこのランダムな弱点部の繊度を高く、染着率を高
くし、高強度部の繊度を低く、染着率を低くすると天然
繊維様のむら感と深みのある色彩効果がさらに発揮され
るのである。
ここで、強度発動率には、マルチフィラメント糸におい
て任意断面方向に存在する個々のフィラメント間の強度
変動率(フィラメント間強度変動率)と、個々の単糸フ
ィラメント内の糸軸方向における強度変動率(フィラメ
ント内強度変動率)があり、第2図のように弱点部(B
、D)がマルチフィラメント糸のフィラメント間および
フィラメント内でランダムに分散している程度を表わし
たものである(つまりマルチフィラメント糸間の強度変
動率ではなく、いずれも単糸フィラメントとしての強度
変動率を表わしたものである)。
強度変動率は次のようにして求める。
まず構成マルチフィラメント間の強度変動率は(マルチ
フィラメントの任意断面を中心として長さ5crILに
切断し、市販のデニロスコープで各々のフィラメントの
繊度を構成フィラメント全本数について測定した後、各
々のフィラメント全本数について測定した後、各々のフ
ィラメントについてインストロン型の引張試験機を用い
て試長3cIrt・伸長速度3crrL/分で切断強力
を測定して、各々の強度を求め、さらにその強度変動率
を求めた。
この強度変動率を10個所以上求め、その強度変動率の
平均で求めたものである。
また構成フィラメント内の強度変動率はマルチフィラメ
ントの1本のフィラメントについて長さ5crrLに連
続的に切断し、20個所以上前記の方法で繊度・切断強
力を測定して、強度変動率を求め、構成フィラメント全
体数について平均したものである。
また構成フィラメントの各々のフィラメントの熱収縮率
をフィラメント間およびフィラメント内で不均一にする
ことによって、編織物を精練し乾熱処理時に各々のフィ
ラメント間分散性を高め、編織物のかさ高性を高めると
同時に強度むら・染着率むらを一層不均一にすることと
相まって衣料用としての強度を十分に保ちながら布帛の
暖かさ・柔軟性・ドレープ性・反祝性・表面の自然なむ
らI感・深みのある色合を与える。
ここで乾熱収縮率差は第3図に示すように、マルチフィ
ラメント糸のフィラメント間およびフィラメント内で乾
熱収1縮率がランダムに変化している程度を表わすもの
で次のようにして求めたものである。
まずフィラメント糸を分解針でていねいに分解し、得ら
れたフィラメント1本に0.1g/dの荷重下で幅0.
21に11の印を2cIIL間隔で連続的につける。
このフィラメントを200℃の熱風乾燥機中自由状態で
5分間処理した後フィラメント1本に0.1g/dの荷
重を掛けて日本光学株式会社製の万能投影機で10倍に
拡大して万能投影機付属のマイクロメータで印の間を読
みとり、フィラメント21間隔の連続的な収縮率を求め
る。
この操作を各々のフィラメントについて繰返し、第3図
のような熱収縮率曲線を得る。
このようにして得られる熱収縮率曲線のフィラメント間
熱収縮率差はフィラメント糸のある断面についての最高
収縮率フィラメントと最低収縮率フィラメントの収縮率
差をフィラメント糸6艷隔で10個所以上とってその収
縮率差の平均値を求めたものである。
フィラメント内熱収縮率差は各々のフィラメントの2c
m間隔の熱収縮率の連続した10個所における最大収縮
率と最小収縮率の差を構成フィラメント全体数について
平均したものである。
そのフィラメント間熱収縮率差およびフィラメント内熱
収縮率差のいずれもが3%以上であることがかさ高編織
物を得るために必要である。
またこの平均乾熱収縮率差が3係に満たない糸、例えば
通常のポリエチレンテレフタレート延伸糸では熱収縮差
による糸かさ発現性がなく、織編物中でも本発明の目的
とするかさ高性や高ドレープ性を発揮することができな
い。
次に第2番目の発明について説明する。
本発明方法の構成要件の一つは熱可塑性合成繊維未延伸
糸を延伸するに際し、ネッキングポイントの位置を加熱
体上、加熱体の後等糸走行力向に対して構成フィラメン
ト間でランダムにして、不均一熱処理し、配向度をフィ
ラメント間・フィラメント内で不均一にすること・半延
伸糸の場合は未延伸部をランダムに配置させることにあ
る。
このためにフィードローラと延伸ローラとの間で不均一
熱処理かつ不均一延伸を行なうことが必要である。
そして加熱体としては公知の摩擦抵抗の低い鞍型熱板又
は平板等を用いることが好ましい。
延伸点を固定せず不均一延伸かつ不均一熱処理するため
である。
また他に延伸を不均一に行なう方法としては、延伸温度
より若干低くすることも有効である。
すなわち延伸性をフィラメント間・フィラメント内で不
均一にするため、熱を余り与えないことも有効である。
以上が本発明方法の延伸域、すなわち第1図のフィード
ローラ3と延伸ローラ5の説明である。
次に本発明方法の熱処理域、すなわち第1図でいう延伸
ローラ5とリラックスローラ9の間の領域の説明をする
この領域においては、配向度をフィラメント間フィラメ
ント内で不均一にした延伸糸あるいは半延伸糸を該糸の
2次転移点以上の高温加熱体で加熱するに際し、その熱
が構成フィラメント全部に均一に伝わるに要する時間よ
りも短い時間内で弛緩熱処理して、構成フィラメント間
・フィラメント内に受熱差を与える。
この処理の目的はフィラメント間・フィラメント内にラ
ンダムな熱収縮差を与えると同時に、前工程で与えた高
繊度部と低繊度部および高強度部と低強度部をよりラン
ダムに配置して系全体の強度を保持した状態で編織物の
抗スナツグ性・かさ高性・暖かさ・柔軟性・ドレープ性
・反発性・天然繊維様の表面の自然なむら感・深みのあ
る色合効果を発揮させることにある。
したがって、構成フィラメント間・フィラメント内に受
熱差を与える際に、前記配向度をフィラメント間・フィ
ラメント内で不均一にした延伸糸あるいは半延伸糸の高
温加熱体による熱収縮応力よりも低い走行糸張力で走行
させて該フィラメント糸の一部本数のフィラメントがラ
ンダムに高度収縮する如く不均一リラックス熱処理する
ことが必要である。
本発明に使用する熱可塑性合成繊維未延伸糸とは例えば
ポリエステル系繊維では複屈折率が100xio−3以
下の配向結晶化が通常の延伸糸より十分に形成されてい
ない状態の糸であって、糸の断面形状・デニールミック
ス・熱収縮差混繊・融点差混繊・異種ポリマーの混繊や
複合などでもよく、熱可塑性合成繊維未延伸糸であれば
特に限定されるものではない。
次に図面によって本発明の詳細な説明する。
第1図は本発明の一実施状態を示すモデル図で本発明は
例えば次のようにして実施される。
未延伸糸11はガイド2を通ってフィードローラ3と延
伸ローラ5の間で摩擦抵抗の低い鞍型熱板又は平板の加
熱体4によって加熱されながらネッキングポイントの位
置を構成フィラメント間・フイラメント内で不均一にし
て延伸または半延伸する。
このようにして延伸された配向度・繊度がフィラメント
間・フィラメント内で不均一に異なる不均一延伸糸6は
延伸ローラ5とリラックスローラ9の間で高温加熱体7
によって不均一かつ弛緩熱処理しながら部分的不均一熱
処理系8として、巻取りローラ10で巻取りパッケージ
11に巻取るのである。
このようにすると第2図に示した糸が得られる。
また好ましくは、得られた部分的不均一熱処理系8を2
00℃の熱風乾燥機中自由状態で5分間処理してもよい
こうすると例えば第2図よりも更に顕著な高収縮率・高
配向度・低繊度・高強度部A、高収縮率・低配向度・高
繊度・低強度部B、低収縮率・高配向度・低繊度・高強
度部C2低収縮率・低配向度・高繊度・低強度部りのラ
ンダムに混在する不拘−ケン縮糸が得られるのである。
第3図は延伸糸の一部フィラメントの熱収縮率曲線のモ
デルを示す。
Eは通常の延伸によって得られる合成繊維マルチフィラ
メント糸の熱収縮率曲線で、Fは本発明糸の熱収縮率曲
線の一例である。
通常延伸糸に比較して本発明糸はフィラメント間で熱収
縮率波形が異なり、ランダムな半波長・波高を示すこと
がわかる。
ここで熱収縮率をフィラメント間・フィラメント内で不
均一にしていることは本発明糸を編織物中で発現処理す
ると、高繊度・低強度部がさらにランダムに配置される
ことになり、不均一配置効果をさらに高めることになる
第4図は通常の延伸を行なって得られた合成繊維マルチ
フィラメント糸および本発明糸を用いて製織・染色加工
した織物を分解して得られる織糸中のフィラメント間強
度分布の一例を示し、Gは通常延伸糸のフィラメント間
強度分布を、Hは本発明糸のフィラメント間強度分布の
一例を示す。
〔本発明の効果〕
本発明糸および製造法は次のような作用効果がある。
まず第1に弱点部をフィラメント間・フィラメント内で
ランダムに配置することで衣料用かさ高編織物として必
要十分な強度を保ちながら抗スナツグ性を改良すること
、第2に繊度・染着率・熱収縮率をフィラメント間・フ
ィラメント内でランダムにすることでかさ高性・暖かみ
・柔軟性・ドレープ性・反抗性・色の深み効果の優れた
天然繊維様の自然なむら感のある編織物糸質が得られる
こと。
第3に現在の熱可塑性合成繊維製糸工程をわずかに改良
することで経済的かつ容易に前記特性を有する糸を得る
ことができるのである。
次に実施例、比較実施例および比較例をあげて本発明を
さらに詳しく説明する。
なお、ここにあげた実施例は本発明の具体例を示すもの
であって、本発明を限定するものではない。
なお、以下の説明(表1)で糸かさ高度および織物の特
性は次のようにして求めた値である。
注(1)糸かさ高度:加工紙を枠周1.37メートルの
検尺機で80回巻きの総を6総とり、この総を通常の熱
風乾燥機で180℃自由状態で5分間処理した後、6m
を8重折りにして幅2.5センチメートルのポリエステ
ル織物で50グラムの荷重をけて見掛の体積を求める。
このテープ中に含まれる糸の重さで除して、単位重量当
りの見掛体積で求めた。
この糸かき高度は乾熱処理によって熱収縮率差が生じ、
フィラメント間に糸長差が得られることによって生ずる
糸かさの発現能力を表わすもので、平均乾熱収縮率差の
高いことが糸かぎ高発現能を高くし、さらに織物や編物
の染色・仕上加工工程で熱処理を受けた場合の織物や編
物のかさ高性さらには、ドレープ性、反抗性を左右する
ことを明確にした特性である。
注(2)織物の風合:織物の染色・仕上加工後のかさ高
性、ドレープ性および反撥性を官能評価で◎・・・・・
・非常に高い、○・・・・・・高い、△・・・・・・や
や低イ、×・・・・・・非常に低い の4段階のランク付けした。
一般の衣料用生地としては各風合い特性が高いことが要
求され、少なくとも高級生地としては○の高いのクラス
以上が要求されている。
注(3)織物の抗スナツグ性:特公昭48−16473
号公報に記載されたスナツグテスターを用いて 3級・・・・・・はとんどスナツグなし 2級・・・・・・ややスナツグがみられるが製品上はと
んど問題なし 1級・・・・・・スナツグが多く製品上問題になるの3
級のランク付けをした。
一般の衣料用生地としては、スナツグの程度は少なくと
も2級以上であることが要求されている。
注(4)織物の引裂強カニJIS L 1096゜
6.15.5D法(ペンシュラム法)で測定した。
この方法での引裂強力は一般の衣料用で少なくとも1.
0kg以上、望ましくは1.6反以上が必要である。
実施例 1 常法に従い製造したポリエチレンテレフタレート重合体
を常法の溶融紡糸して複屈折率25X10’″″で、1
75.5デニール・36フイラメントの未延伸糸1を得
た。
この未延伸糸1をフィードローラ3と延伸ローラ5の間
で通常のポリエチレンテレフタレートの延伸加熱体温度
より低い82℃で、かつ摩擦抵抗の低い鞍型加熱体4に
300朋接触走行させながら3.5倍延伸して半延伸部
がランダムに存在する不均一延伸糸6とする。
この不均一延伸糸6を延伸ローラ5とリラックスローラ
9の間で190℃の高温加熱体7に30龍接触走行させ
ながら高温加熱体7による熱収縮応力よりも低い走行糸
張力で走行させて、8%リラックス熱処理して部分的不
均一熱処理系8とし、表面速度160m/minの巻取
りローラ10で巻取りパラ。
ケージ11に巻取った。
得られた糸は繊度発動率20.31%・フィラメント間
強度変動率31.6%、フィラメント内強度変動率は3
6.8%で、フィラメント間熱収縮率差5.5%、フィ
ラメント内熱収縮率差は4.9休繊1i54.15デニ
ール・フィラメント数36本で弱点部がマルチフィラメ
ント糸の表面および系内に不均一に存在するマルチフィ
ラメント糸であった。
実施例 2 実施例1において、フィードローラ3と延伸ローラ5の
間の延伸倍率を3.4倍とすること以外は実施例1と同
一条件で部分的不均一熱処理系8を巻取りパッケージ1
1に巻取った。
得られた糸は繊度変動率23.5%・フィラメント間強
度変動率37.4%、フィラメント内強度変動率は32
.8%・フィラメント間熱収縮率差5.2%、フィラメ
ント内熱収縮率差は4.6係・繊度55.75デニール
・フィラメント数36本で弱点部がマルチフィラメント
糸の表面および系内に不均一に存在するマルチフィラメ
ント糸であった。
実施例1と2および常法の溶融紡糸・延伸を行なって得
られた50.0デニール・36フイラメントの糸(繊度
変動率5.1%・フィラメント間強度変動率2.4係、
フィラメント内強度変動率2.2係・フィラメント間熱
収縮率差0.5%、フィラメント内熱収縮率差は0.5
%)を常法の仮撚加工してかさ高ケン縮糸とした加工糸
をそれぞれ3本合撚して、タテ密度70本/インチ・ヨ
コ密度65本/インチの平織とした。
その生機をフリーで精練し乾燥した後各3水準の織物の
200°C乾燥フIJ−収縮の10%緊張で200℃・
2分間中間セットし、その後通常の染色法で染色した後
140℃で1分間乾熱仕上セットした結果、実施例1と
2の織物はかさ高性・柔軟性・ドレープ性・反抗性のあ
る天然繊維様の表面の自然なむら感があって、深みのあ
る色合を有する富士絹様織物であった。
さらに前記3水準のかさ高織物を特公昭48−1647
3号公報に記載されたスナックテスターを用いて抗スナ
ツグ性を評価したところ、比較品として仮撚加工糸を用
いた織物は引きつれやループ状のいわゆるスナツグが多
発し、織物表面品位を著しく低下させるが、実施例1と
2の織物は若干の毛羽が認められる程度で、織物表面品
位を低下させる引きつれやスナツグは発生しなかった。
実施例 3 実施例1において加熱体4の温度を87℃とし、延伸ロ
ーラ5とリラックスローラ9の間でのリラックス率を5
.5係とし、他は同一条件とした。
得られた糸条は、フィラメント間強度変動率が25.1
%、フィラメント内強度変動率が22.7%、フィラメ
ント間収縮率差が3.5 %、フィラメント内収縮率差
が3.1%であった。
なお糸条は52.90デニールの太さであった。
この糸条はかさ高性、ドレープ性2反撥性、織物の抗ス
ナツグ性はいずれも実施例1より若干劣っていたが、十
分実用性のあるものであった。
また織物の引裂強力は実施例1より優れていた。
比較実施例 1 実施例1において、加熱体4の温度を87℃とし、均一
加熱、均一延伸に近い延伸を行ない、次いで延伸ローラ
5とリラックスローラ9の間でのリラックス率を4%と
し、他は実施例1と同一条件で加工した。
得られた糸はフィラメント間強度変動率22.9%、フ
ィラメント内強度変動率は26.71%、フィラメント
間収縮率差2.8%、フィラメント内熱収縮率差は2.
6%、繊度52.15デニール・フィラメント数36本
で弱点部がマルチフィラメント糸の表面および系内に存
在するマルチフィラメント糸であった。
比較実施例 2 実施例1において、加熱体4の温度を95℃とし、均一
加熱、均一延伸により近い延伸を行ない次いで延伸ロー
ラ5とリラックスローラ9の間でのリラックス率を5.
5係とし、他は実施例1と同一条件で加工した。
得られた糸はフィラメント間強度変動率18.2係、フ
ィラメント内強度変動率は17.4%・フィラメント間
熱収縮率差3.1%。
フィラメント内熱収縮率差は3.3覧繊度52.90デ
ニール、フィラメント数36本のマルチフィラメント糸
であった。
実施例1、実施例3、比較実施例1および比較実施例2
並びに比較例として通常の溶融紡糸・延伸して得られた
50デニール、36フイラメントのポリエチレンテレフ
タレート延伸糸をそれぞれ使用し、タテ密度230本/
インチ、ヨコ密度112本/インチの5枚朱子織とした
後、通常の染色仕上加工したところ、表1のような特徴
が認められた。
注: m 、 (2) ? (3) t (4)は、実
施例1の前に記載した評価法による。
表1でもあきらかなように、フィラメント間強度変動率
およびフィラメント内強度変動率の低い比較実施例2や
比較例の織物では、織物の抗スナツグ性が十分でなく、
フィラメント間熱収縮率差およびフィラメント内熱収縮
率差の低い比較実施例1や比較例の織物では、風合い面
、特にかさ高性やドレープ性・反抗性が劣る。
したがって、本発明の狙いとする衣料用として十分な強
さを保ちながらかさ高でドレープ性、反抗性が高く、し
かも織物の抗スナツグ性が高いことが要求される織物用
原糸としては、フィラメント間強度変動率およびフィラ
メント内強度変動率がともに少なくとも20チ以上であ
ることと同時に、フィラメント間熱収縮率差およびフィ
ラメント強度変動率がともに3係以上必要なことがわか
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明糸の製造法の一例を示すモデル図である
。 第2図は本発明糸を200℃の熱風乾燥機中自由状態で
5分間処理した後の一部フィラメントのケン縮・繊度む
ら分布状態の一例を示すモデル図である。 第3図は通常延伸糸と本発明糸の一部フィラメントの熱
収縮率曲線の一例を示す図である。 第4図は通常延伸糸と本発明糸を用いて製織・染色仕上
加工した織物の分解系中のフィラメント間強度分布の一
例を示す図である。 1:未延伸糸、2ニガイド、3:フィードローラ、4:
加熱体、5:延伸ローラ、6:不均一延伸糸、7:高温
加熱体、8:部分的不均一熱処理系、9:リラックスロ
ーラ、10:巻取りローラ、11:巻取りパッケージ、
A:高収縮率・高配向度・低繊度・高強度部、B:高収
縮率・低配向度・高繊度・低強度部、C:低収縮率・高
配向度・低繊度・高強度部、D=低収縮率・低配向度・
高繊度・低強度部、E:通常延伸糸の熱収縮率曲線、F
:本発明糸の熱収縮率曲線の一例、G:通常延伸糸の製
織・染色加工後織糸中のフィラメント間強度分布、H:
本発明糸の製織・染色加工後織糸中のフィラメント間強
度分布の一例。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性合成繊維マルチフィラメントからなる糸の
    構成フィラメント間およびフィラメント内で強度が不均
    一に変動し、フィラメント間強度変動率およびフィラメ
    ント内強度変動率のいずれもが20チ以上で、かつフィ
    ラメント間およびフィラメント内で熱収縮率が不均一に
    変動していると共に、フィラメント間熱収縮率差および
    フィラメント内熱収縮率差のいずれもが3係以上である
    ことを特徴とする合成繊維マルチフィラメント糸。 2 熱可塑性合成繊維マルチフィラメントからなる未延
    伸糸を延伸し、次いで熱処理するに際し、まずフィード
    ローラと延伸ローラとの延伸域の間に加熱体を設け、両
    ローラ間で不均一熱処理かつ不均一延伸を行い、しかる
    後熱処理域に延伸した糸の2次転移点以上の高温加熱体
    を設け、高温加熱体の熱が該糸の構成フィラメント全部
    に均一に伝わるに要する時間よりも短い時間内で不均一
    弛緩熱処理することを特徴とする合成繊維マルチフィラ
    メント糸の製造方法。
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