JPS61111660A - 多重層デザ−トの製造方法 - Google Patents

多重層デザ−トの製造方法

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JPS61111660A
JPS61111660A JP59232058A JP23205884A JPS61111660A JP S61111660 A JPS61111660 A JP S61111660A JP 59232058 A JP59232058 A JP 59232058A JP 23205884 A JP23205884 A JP 23205884A JP S61111660 A JPS61111660 A JP S61111660A
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JP
Japan
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liquid material
liquid
layer
layers
dessert
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JP59232058A
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English (en)
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Tetsuzo Matsui
哲造 松井
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NAKASHIMA DAISHIYOUDOU KK
Original Assignee
NAKASHIMA DAISHIYOUDOU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は多重層デザートの製造方法に関し、特にたと
えばプリン、ババロア、ムース、ゼリーなどのように成
分、香味2食感2着色上異なった2種以上の層からなる
多重層デザートの製造方法に関する。
(従来技術) 従来、多重層デザートの製造方法としては、大別して、
次の2つの方法があった。その1つは、それぞれの層の
材料となる液状物を殺菌処理し、その後それらを同時に
あるいは時間差をもって型に充填して多重層デザートを
作る方法であり、他の1つは、それぞれの眉の材料とな
る液状物を同時にあるいは時間差をもって型に充填し、
その後それらを殺菌処理して多重層デザートを作る方法
である。
(発明が解決しようとする問題点) 前者の方法では、それぞれの層の材料を接触させた後そ
れぞれの層の温度を上げないので、製造された多重層デ
ザートは、眉間での結着力が弱く眉間剥離を生じる。
また、後者の方法では、それぞれの層の材料間での糖濃
度差が高い場合、眉間に大きな浸透圧が働き糖濃度の高
い方の層が膨潤して、その結果層間に離水が起こり製造
された多重層デザートは眉間で剥離を生じる。また、後
者の方法で層間の糖濃度差が低い場合、加熱殺菌時に眉
間で対流が起こり、製造された多重層デザートは眉間の
境界が明瞭でない。
このように、従来の方法では、各層の境界が明瞭でしか
も層間剥離を起こさない多重層デザートは作れなかった
それゆえに、この発明の主たる目的は、各層の境界が明
瞭で眉間剥離が生じない、多重層デザートを効率よ(製
造できる、多重層デザートの製造方法を提供することで
ある。
(問題点を解決するための手段) この発明は、複数の層を有する多重層デザートの製造方
法であって、多重層デザートの形状を規定するための空
間部分を形成するステップ(a)と、複数の層の隣接す
る層の一方の層の材料となりかつ安定剤を含む第1の液
状材料を準備するステップ(b)と、複数の層の隣接す
る層の他方の層の材料となりかつ先の安定剤と同じ種類
の安定剤および粘性材を含む第2の液状材料を準備する
ステップ(C)と、第1の液状材料を空間部分に充填す
る第1の充填ステップ(d)と、充填された第1の液状
材料をゲル化する第1のゲル化ステップ(e)と、ゲル
化された第1の液状材料の上に第2の液状材料を充填す
る第2の充填ステップ(f)と、ゲル化された第1の液
状材料をゾル化するステップ(g)と、このゾル化され
た第1の液状材料および充填された第2の液状材料をゲ
ル化する第2のゲルステップ(h)とを含む、多重層デ
ザートの製造方法である。
(作用) 第1のゲル化ステップで、第1の液状材料がゲル化され
る。第2の充填ステップでゲル化された第1の液状材料
の上に第2の液状材料が充填される。
ゾル化するステップで、ゲル化された第1の液状材料が
ゾル化される。このとき、粘性材が第2の液状材料の粘
度を所定以上にしているため、ゾル化された第1の液状
材料と第2の液状材料とが相互間で対流を起こさない。
第2のゲル化ステップで、ゾル化された第1の液状材料
と第2の液状材料とがゲル化され、積層された層が形成
される。この場合、安定剤が第1の液状材料および第2
の液状材料のゲル化時間を同調させて、第1の液状材料
および第2の液状材料をほぼ同時に固めて眉間を結着す
るように働く。
したがって、製造される多重層デザートは各層の境界が
明瞭でしかも層間剥離を起こさない。
(発明の効果) この発明によれば、各層の境界が明瞭でしかも層間剥離
が生じない、多重層デザートを効率よく製造できる、多
重層デザートの製造方法が得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点
は、図面を参照して行なう以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第3図はこの発明の背景となる多重層デザートの−例を
示す斜視図である。このデザート10は、積層される上
層としての第1の層12および下層としての第2の層1
4を含む。これら第1のN12および第2の層14は、
後述のように、それらの材料となる液状物(A)および
液状物(B)をそれぞれゲル化し固めることによって形
成される。
そして、この第2の層14には粘性材が混在され、さら
に、これら両層12および14には少なくとも1種の共
通の安定剤が混在されている。
第2の層14に混在される粘性材としては、たとえば牛
乳、バター、チーズ、クリームチーズ。
ピーナツオイル、チョコレート、ヨーグルト等の乳製品
、餅等の澱粉質製品および蛋白質製品などの粘性食材や
寒天等のゲル化剤等があげられる。
このような粘性材は、第2の層14の粘度を増加させる
ように働き、第1の層12の材料としての液状物(A)
と第2の7514の材料としての液状物(B)とがゲル
化して固まる際、それらの液状物(A’)および(B)
相互間での対流を起こさせないという作用を果たす。し
たがって、形成される第1の層12および第2の層14
の境界を明瞭にすることができる。このように、粘性材
を用いることによって各層の境界を明瞭にすれば、従来
のように各層の比重(糖濃度)を大きく異ならせる必要
がない。
また、各N12および14に混在される共通の安定剤と
しては、たとえば寒天、カラギーナン。
ペクチンなどのゲル化剤や天然ガム質などがあげられる
。このような安定剤は、第1のN12および第2の層1
4の材料となる液状物(A)および液状物(B)がゲル
化して固まる際、液状物(A)および液状物CB)のゲ
ル化時間を同調させ、液状物(A)および液状物(B)
の一方だけが先に固まるのを防止してそれらをほぼ同時
に固まらせる機能を有する。したがって、各層に共通の
安定剤を混在させた場合、従来のように一方の層が先に
固化されてしまって眉間が結着しないという問題が解消
される。
なお、粘性材や安定剤としての寒天は、天草など紅藻類
中に細胞膜成分として存在する抽出物を凍結脱水して乾
燥したものであるが、天然寒天でなくても工業寒天でも
よい。
実験例I 実験例Iでは、まず、下記の成分を混合し、約90°C
に加熱溶解して、第1の層となるべき液状物(A)を準
備した。
液状物(A)の成分 甘味剤(砂糖および液1M’)     51重量%安
定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       O〜0.2重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=4.2
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ その他フルーツ果汁ばか着香料    通量水    
             残量次に、下記の成分を混
合し、約90℃に加熱溶解して、第2の層となるべき液
状物(B)を準備した。
液状物(B)の成分 甘味剤(砂糖および液tri)15〜51重量%安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0−0.2重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=3.8
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ 粘性材 クリームチーズ        26重量%その他フル
ーツ果汁ばか着香料    通量水         
       残量そして、液状物(A)については、
寒天の混合割合のみを変えた。具体的には、寒天が「0
」。
ro、025J、rO,05j、  ・・・、「0゜2
」というように、0.025重量%ずつ変えられた9種
類の液状物(A)を得た。
一方、液状物(B)については、寒天の重量%を液状物
(A)と同じようにro、025Jずつ変えるとともに
、同じ寒天の重量%ごとに、糖濃度を「15°J、’r
17°J、r19°」、・・・、「51°」のように2
°ずつ変えて多数の液状物(B)を得た。
そして、同じ寒天の混合割合の液状物(A)と(B)と
を用いて、多数の多重層デザートサンプルを作った。す
なわち、寒天の重量%が「0」の液状物(A)を用いて
第1の層12 (第3図)を形成し、同じ寒天の重量%
rOJでかつ糖濃度が「15°J、 r17°」、・・
・、「51°」の異なる液状物(B)を用いて第2の層
14(第3図)を形成し、19個の寒天0重量%のデザ
ートサンプルを作った。この寒天0重量%のものが、従
来例である。同じように、それぞれの寒天の重量%ro
、025J、ro、05J、  ・・・ごとに、異なる
糖濃度の液状物(B)を用いてそれぞれ2層デザートサ
ンプルとして作成した。
その製造方法は、後に詳しく説明するが、簡単に説明す
ると、まず、液状物(A)を容器に充填し、たとえば液
状物(A)の表面にドライアイスを接触させてその温度
をたとえば5℃ないし10℃に下げて液状物(A)をゲ
ル化させ、ついで、容器中のゲル化された液状物(A)
上に、この液状物(A)に混在される寒天の重量%とお
なし重量%の寒天を混在した液状物(B)を充填した。
つぎに、容器を約80℃の湯に漬け、ゲル化された液状
物(A)をゾル化した。その後、容器を冷水に漬け、ゾ
ル化された液状物(A>および(B)をゲル化して、固
体状の2層デザートサンプルを得た。
そして、この2層デザートのサンプルを容器から出して
、その眉間の境界の明瞭性および眉間の結着性を調べた
。その結果が第4図に示される。
第4図の適性領域Aで示す範囲のサンプルは、はっきり
と2層に分かれしかも層間剥離を起こさない。膨潤領域
Bの範囲のサンプルは、はっきりと2層に分かれ眉間が
結着したものであったが、領域Aのサンプルに比べて眉
間の結着力がやや弱い。剥離領域Cで示す範囲のサンプ
ルは、はっきりと2層に分かれていたが簡単に眉間で剥
がれてしまう。単独ゲル化領域りの範囲のサンプルは、
各層が単独で固まってしまい層間が全く結着していない
。また、相転領域Eの範囲のサンプルは、2層が混合し
た1層となってしまったものである。
この実験例■より、多重層デザートのそれぞれの層に寒
天を添加した場合には、はっきりと眉間の境界で分かれ
しかも眉間剥離を起こさない多重層デザートが得られる
ことが分かった。
すなわち、寒天を添加していない従来例では、糖濃度差
10°付近以下では2層の境界が明瞭でない相転領域E
の範囲のサンプルしか得られず、また、糖濃度差10°
〜18°付近のものでは膨潤領域Bの範囲のサンプルし
か、糖濃度差18゜〜36°付近のものでは剥離領域C
の範囲のサンプルしか、さらに、糖濃度差36°付近以
上のものでは眉間剥離を起こす単独ゲル領域りの範囲の
サンプルしか得られなかった。これに対して、各層に共
通の安定剤たとえば寒天を混在させれば、糖濃度差が1
0°以下でも眉間の境界が明瞭であり、しかも層間剥離
が生じなかった。さらに、寒天の添加量を多くすること
によって、たとえばそれぞれの層に対して0.2重量%
を混在させることによって、従来では2Nになることが
まったくなかった糖濃度差たとえば2°でも眉間の境界
が明瞭なものが得られた。
また、寒天の添加量を増加させてたとえば0゜3重量%
以上にした場合には、糖濃度差が0°付近でも、眉間の
境界が明瞭で眉間剥離が生じないサンプルが得られるこ
とがわかる。
このように、各層に共通の安定剤たとえば寒天を添加す
れば、比較的材料の調製を行いやすい糖濃度差たとえば
0°〜10°の範囲でも各層の境界が明瞭になる。そし
て、このような小さな糖濃度差では浸透圧による眉間剥
離が生じないので、多重層デザートに使用する材料の範
囲を従来に比べて飛躍的に拡大することができる。
実験例■ 実験例■では、まず、下記の組成比によって液状物(A
)および(B)をそれぞれ準備した。
液状物(A)の成分 甘味剤(砂糖および液糖)   25.5〜51重量%
安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0.075重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=4.2
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ その他フルーツ果汁ばか着香料    通量水    
            残量液状物(B)の成分 甘味剤(砂糖および液糖)15〜25.5重量%安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0.075重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=3.8
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ 粘性材 クリームチーズ      0〜55重量%その他フル
ーツ果汁ばか着香料    適量水         
              残量そして、液状物(A
)については、糖濃度のみを変えた。一方、液状物(B
)については、クリームチーズの重量%を変えるととも
に、糖濃度も変えて多数の液状物(B)を得た。
そして、糖濃度差が36°、35°、・・・。
0°になるように、液状物(A)と液状物(B)とを組
み合わせて、先の実験例■と同じようにして、多数の2
層デザートサンプルを作った。たとえば、糖濃度差を3
6°にするためには、液状物(A)の糖濃度を51°と
し、液状物(B)の糖濃度を15°とする。また、糖濃
度差を0°にする場合には液状物(A)および(B)の
糖濃度をともに25.5°とすればよい。
なお、粘性材としてのクリームチーズ中に糖質が含まれ
ている場合には、それを考慮して甘味剤の重量%を決め
ればよい。
そして、実験例■と同じように多重層デザートの眉間の
境界の明瞭性および眉間の結着性を経時的に調べた。そ
の結果が第5図に示される。
第5図の通性領域Aで示す範囲のサンプルは、2層が明
瞭でしかも製造後20日以上放置しても眉間剥離を起こ
さない。膨潤領域B1の範囲のサンプルは、2層は明瞭
であるが、製造後5〜10日すれば眉間で水分離を起こ
し、さらにそれから2〜3日後に眉間剥離を起こした。
水分離領域B2の範囲のサンプルは、眉間は明瞭である
が、製造後2〜3日後で眉間剥離を起こした。剥離領域
Cの範囲のサンプルは、眉間は明瞭であるが、ただちに
眉間剥離を起こした。そして、単独ゲル化領域りの範囲
のサンプルは、それぞれの層が単独でゲル化を起こして
固まり、眉間でまったく結着しない。また、相転領域E
の範囲のサンプルは、2層が混合して眉間が不明瞭であ
った。
このように、一方の層の粘度が高い程小さい糖濃度差で
も安定な多重層デザートが得られることが分かる。たと
えば、一方の層の粘度が1000cpsでは、糖濃度差
が0.5°でも眉間が明瞭で眉間剥離を起こさない多重
層デザートが得られた。そして、そのような粘度の範囲
は、100〜L3QGcpsである。なお、この粘度は
、好ましくは250〜800cpsの範囲、より好まし
くは600cpsであった。
なお、この第5図では、眉間の境界が明瞭でしかも製造
後20日以上しても眉間剥離を起こさないサンプルが得
られた領域を適性領域Aとして示した。しかしながら、
製造後すぐに消費者によって消費される場合には、膨潤
領域B1や水分離領域B2の範囲の多重層デザートでも
実用可能であろう。
さらに、第5図の適性領域Aのサンプルについて、詳し
く説明する。適性領域Aにおいて、「△」、「口」およ
び「○」は、製造後、それぞれ、20日間、1層2ケ月
問および2層6ケ月間、膨潤や眉間剥離などの変化が見
られず、安定な多重層デザートであったことを示す。さ
らに、「◎」は、製造後1年間以上しても膨潤や眉間剥
離などの変化が見られず、安定であろうと推定されるも
のを示す。この第5図から、各層に寒天を添加した多重
層デザートは、眉間の糖濃度差が小さい程安定な期間が
長くなることが分かる。これは、眉間の糖濃度差が小さ
い場合、眉間に生じる浸透圧が小さくなるからである。
寒天、ペクチンまたはカラギーナンのそれぞれの単品を
安定剤として用いた場合には、それぞれの液状物のゲル
化時間(液状物がゲル化されて液状体からゼリー状の通
常可食範囲の固体状に至るまでの時間)の比率は、一定
条件下では、はぼ12:6:1であった。一方、寒天は
形成される隣接する層どうしを結着するように働き、カ
ラギーナンはそのゲル化時間を短縮するように働き、ペ
クチンは形成された各層の保水性をよくするように働く
。したがって、これら寒天、ペクチンおよびカラギーナ
ンは、上述のゲル化時間およびその作用を考慮して、望
ましくは、下記の範囲で適当に配合される。
第1の層 カラギーナン 1.0 〜2.0重量%寒天     
0.075〜0.1重量%ペクチン   0.3  〜
0.7重量%第2の層 カラギーナン 1,0 〜2.0重量%寒天     
0.075〜0.1重量%ペクチン   0.3  〜
0. 7重量%しかしながら、この配分例は、その材料
やその含有量を制限するものではない。
次に、この発明の一実施例について第1A図および第1
B図を参照して具体的に説明する。
第1A図および第1B図はこの発明の一実施例を示し、
第1A図は容器に多重層デザートの材料を充填し密封す
る装置の図解図であり、第1B図は容器内の材料を加熱
殺菌する装置の図解図である。
この実施例では、まず、先の実験例Iと同じようにして
、第1の層となる液状物Aおよび第2の層となる液状物
Bを調製する。なお、液状物AとBとの糖濃度差は、−
例として、3°とされている。
そして、第1A図に示すように、液状物Aを、たとえば
64℃〜65℃±2℃で保温されたホッパ40から、バ
イブ42を介してノズル44に導き、コンベア30でノ
ズル44の下方に間欠的に給送されてくるたとえばプラ
スチック製の容器20内に充填する。
この場合、ノズル44の口径は、あまり太いと液状物A
の温度を下げてしまい、あまり細いとノズル44が詰ま
り液状物Aを充填することができなくなるので、たとえ
ば4〜6mM程度にするのが望ましい。
また、ノズル44から液状物Aを吐出させる圧力は、液
状物Aが容器20外へ跳ね飛ばない圧力が望ましい。
さらに、液状物Aの充填時間は、液状物Aが長時間外気
に触れると変質することを考慮すれば、短いことが望ま
しく、この例では、1個の容器20に対してたとえば0
.4秒以内に設定されている。この充填時間とは、ノズ
ル44のバルブ(図示せず)が開いてから閉じるまでの
時間をいい、この間液状物Aが容器20に充填される。
また、液状物Aの消費時間としては、それに含まれるカ
ラギーナンが長時間高温にさらされるとゲル化力の劣化
がみられるので、たとえば約20程度度と短(するのが
好ましい。この消費時間とは、ホッパ40内の液状物A
を使いきってしまう時間をいい、したがってホッパ40
内にはその消費時間内に使いきれる量だけの液状物Aを
入れておくべきであろう。
次に、容器20内に充填された液状物Aを冷却してゲル
化するために、コンベア30によって、容器20を冷却
器50に送る。
冷却器50は、無菌的ゲル化と冷却時間の短縮化とを図
るために、液状物A自体の温度をたとえば5℃ないし1
0°C以下に冷却するためのものであり、容器20内の
液状物への表面にドライアイス52を30秒程度直接接
触させて、液状物Aの温度を下げる。この冷却温度は、
液状物Aをゲル化できる温度であれば、それより高くて
も低くてもよい。この冷却器50による冷却に伴って、
液状物Aはその中のカラギーナンがゲル化作用を起こし
ゼリー状に固まる。
なお、液状物Aを冷却してゲル化するためには、ドライ
アイス52を用いる代わりに、冷却ガスを液状物Aある
いはそれを入れた容器20に吹きつけるようにしてもよ
い。
このように、低温で液状物Aをゲル化させるようにすれ
ば、液状物Aのゲル化時間を短くすることができる。し
たがって、従来方法ではこのゲル化のために工程を迂回
させてたとえば常温で1〜2時間程度のゲル化時間を確
保したりする必要があったのに対し、この実施例では一
連の工程で充填−冷却−後工程を実行でき、全体の時間
を短縮化でき、工程が簡単になるとともに、工程のスペ
ースファクタが大幅に改善され得る。しかも、短時間に
かつ低温でゲル化させるため、液状物Aに空気中の雑菌
などが入りにくくなる。
次に、容器20内でゲル化された液状物A上に液状物B
を充填するために、容器20はコンベア30で次の工程
に給送される。
そして、液状物Bをたとえば64°C〜65°C±2℃
で保温されたホッパ60から、バイブロ2を介してノズ
ル64に導き、コンベア30でノズル64の下方に給送
されてきた容器20内に充填する。この場合、容器20
内の液状物Aがすでにゲル化されているので、液状物B
は容器20内の液状物A上に充填されることになる。し
たがって、上述の液状物Bの温度は先にゲル化している
液状物Aを溶解させない温度であってかつ雑菌などが入
り難い温度たとえば65℃に設定される。
この場合、ノズル64の口径はたとえば16〜20mと
太くされ、それによって、ノズル64内の液状物Bの温
度が下がってゲル化してしまい、゛ノズル64が詰まる
のが防止されている。
また、ノズル64から液状物Bを吐出させる圧力は、液
状物Bが容器20内のゲル化された液状物Aに穴をあけ
ない圧力以内でなければならない。
この実施例では、液状物Bは粘性材によってその粘度が
所定以上の粘度に調製されているので、それを充填する
際、従来のように液状物Bの温度を55℃以下に下げて
粘度を増加させる必要がないため、液状物B中に空気中
の雑菌が入ることがなく、また液状物AおよびBに空気
が混入する含気現象が生じることもない。
また、液状物Bの1個の容器20への液状物Bの充填時
間は、液状物Bが長時間外気にさらされると変質するこ
とを考慮すれば、好ましくは、たとえば1.5秒以内の
ように短く設定される。
また、液状物Bの消費時間は、液状物Bが長時間高温状
態にされるとカラギーナンのゲル化力の劣化がみられる
ので、好ましくは、たとえば約30分ないし40分程度
に設定される。
このようにして液状物Bが充填された容器20は、コン
ヘア30の動きに従って容器20の口を密封するだめの
シール装置70に導かれる。シール装置70は、たとえ
ばポリプロピレンシートなどからなる熱溶性の帯状のシ
ール材22をロール状に保持するためのリール72を含
む。このリール72は、コンベア30によって送られて
くる容器20の上方に設けられる。また、リール72に
保持されたシール材22の一方を巻取るためのリール7
4が、リール72より容器20の送り方向下流側に設け
られる。そして、シール材22は、容器20の口上に位
置付けられる。さらに、リール72および74間におい
て、シール材22の上方に、プレス板76およびトリミ
ング用刃型78が設けられる。このプレス板76によっ
て、容器20の口上方に導かれたシール材22が容器2
0の口縁部に形成したフランジ部20aにたとえば16
0℃、6kg/cutで熱圧着され、容器20が密封さ
れる。また、トリミング用刃型78は、容器20のフラ
ンジ部20aの外周縁に沿ってシール材22に切目を入
れる。
そして、熱圧着され切目の入れられたシール材22の不
要部分はり−ル74によって巻取られ、シール材22に
よって封止された容器20はコンベア30で次工程に送
られる。
次工程は、容器20に充填された液状物Aおよび液状物
Bを加熱殺菌するための工程であり、この工程では、第
1B図に示すように、封止された容器20をバス80に
溜められたたとえば85℃の湯に30分間静置浸漬し、
その容器20内の液状物AおよびBを通常殺菌温度のた
とえば85°Cで加熱殺菌する。このとき、先にゲル化
している液状物Aは、この高温のために、溶解されゾル
化する。
その後、容器20をたとえば5〜10℃の冷水中に静置
浸漬して30分間冷却する。そして、殺菌工程で溶解さ
れている液状物Aおよび液状物Bの温度を下げて液状物
AおよびBをゲル化して、固体の第1の層12および第
2の層14として形成する。
このようにして製造されたデザート10は、第2図に示
す容器20のシール材22を剥がし、容器20をさかさ
まにすれば取り出され、第3図に示すように、容器20
の底に形成された第1の層12が上の層となり、容器2
0内で第1の層12の上に形成された第2の層14が下
の層となる。
そして、取り出されたデザート10は、下の層14が粘
性材を含むので第1の層12より硬くなり、いわば「ま
ないた」としての働きをするので、上の層12から下の
層14にかけて容易にカットできる。さらに、第2の層
14が粘性材を含むので、第2の層14の重量を重くで
き、それによって、デザート10の安定性をよくするこ
とができる。
なお、上述の実施例では、2層の多重層デザートの製造
方法を例にして説明したが、この発明は、3層以上の多
重層デザートの製造方法にも当然通用できる。
【図面の簡単な説明】
第1A図および第1B図はこの発明の一実施例を示し、
第1A図は容器に液状物を充填して密封する装置の図解
図であり、第1B図は加熱殺菌する装置の図解図である
。 第2図はこの製造装置によって製造された多重層デザー
トの斜視図である。 第3図はこの発明の背景となる多重層デザートの一例を
示す斜視図である。 第4図は実験例Iの結果を示すグラフであり、横軸に糖
濃度差を、縦軸に寒天の重量%を、それぞれ示す。 第5図は実験例■の結果を示すグラフであり、横軸に糖
濃度差を、縦軸に1つの層の粘度を、それぞれ示す。 図において、10は多重層デザート、12は第1の層、
14は第2の層、Aは第1の層のための液状物、Bは第
2の層のための液状物、2oは容器、22はシール材、
30はコンベア、40,60はホッパ、42.62はパ
イプ、44.64はノズル、50は冷却器、70はシー
ル装置を示す。 特許出願人 株式会社 中島大祥霊 代理人 弁理士 岡 1) 全 啓 (ほか1名)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の層を有する多重層デザートの製造方法であっ
    て、 (a)前記多重層デザートの形状を規定するための空間
    部分を形成するステップ、 (b)前記複数の層の隣接する層の一方の層の材料とな
    りかつ安定剤を含む第1の液状材料を準備するステップ
    、 (c)前記複数の層の隣接する層の他方の層の材料とな
    りかつ前記安定剤と同じ種類の安定剤および粘性材を含
    む第2の液状材料を準備するステップ、 (d)前記第1の液状材料を前記空間部分に充填する第
    1の充填ステップ、 (e)前記第1の充填ステップで充填された前記第1の
    液状材料をゲル化する第1のゲル化ステップ、 (f)前記空間部分の前記第1のゲル化ステップでゲル
    化された前記第1の液状材料の上に前記第2の液状材料
    を充填する第2の充填ステップ、(g)前記第1のゲル
    化ステップでゲル化された前記第1の液状材料をゾル化
    するステップ、および (h)前記ゾル化された前記第1の液状材料および前記
    第2の充填ステップで充填された前記第2の液状材料を
    ゲル化する第2のゲル化ステップを含む、多重層デザー
    トの製造方法。 2 前記安定剤は比較的低温になったときゲル化する性
    質を有し、 前記第1のゲル化ステップ(e)は、前記空間部分に充
    填された前記第1の液状材料の温度を下げるステップを
    含む、特許請求の範囲第1項記載の多重層デザートの製
    造方法。
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