JPS61111659A - 多重層デザ−ト - Google Patents

多重層デザ−ト

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JPS61111659A
JPS61111659A JP59232057A JP23205784A JPS61111659A JP S61111659 A JPS61111659 A JP S61111659A JP 59232057 A JP59232057 A JP 59232057A JP 23205784 A JP23205784 A JP 23205784A JP S61111659 A JPS61111659 A JP S61111659A
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JP
Japan
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layer
dessert
liquid
layers
agar
Prior art date
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JP59232057A
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English (en)
Inventor
Tetsuzo Matsui
哲造 松井
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NAKASHIMA DAISHIYOUDOU KK
Original Assignee
NAKASHIMA DAISHIYOUDOU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は多重層デザートに関し、特にたとえばプリン
、ババロア、ムース、ゼリーなどのように成分、香味1
食感2着色上異なった2種以上の層を有する多重層デザ
ートに関する。
(従来技術) 従来のたとえば2層のデザートは、一般に、比重の異な
る2種類の液状物を調製して、これらを同時にもしくは
時間差をもうけて容器に充填し、その後静置してその比
重差によって上下2層に分け、さらにそれらの層をゲル
化し、固化して形成される。これらの液状物の比重は糖
分の含有量によって大きく左右され、従来、実際には、
糖濃度を異ならせることによって各液状物の比重を異な
らせていた。
(発明が解決しようとする問題点) このような従来技術では、比重差が小さいと眉間対流を
生じるので、各層を明瞭に分けることが困難であった。
したがって、それらの液状物の比重差はできるだけ大き
くしなければならない。しかし、それらの液状物の比重
差すなわち糖濃度差が大きい場合には、糖濃度差によっ
て眉間に大きな浸透圧が働き、糖濃度の高い方の層が膨
潤して、その結果層間に離水が生じ、層間剥離を引き起
こしてしまうという問題があった。
このように、従来技術では、各層の境界が明瞭で、しか
も、眉間剥離を起こさない多重層デザートは作れなかっ
た。
それゆえに、この発明の主たる目的は、各層の境界が明
瞭で眉間剥離が生じない、多重層デザートを提供するこ
とである。
(問題点を解決するための手段) この発明では、多重層デザートの隣接する少なくとも一
方の層に粘性材を配合調製してその層の粘度を所定以上
にし、さらに、それぞれの層に共通の安定剤を配合調製
した。
(作用) 粘性材が混在されるとその層の液状物の粘度が増加され
、眉間の対流が阻止されるので、糖濃度差が大きくなく
ても、眉間の境界が明瞭になる。
一方、安定剤は、各層が液体から固体になるまでの時間
(セント時間)を同調させる。これによって、隣接する
一方の層だけが先に固化されてしまうということがなく
、隣接する2つの層が同じような速度で固化される。
(発明の効果) この発明によれば、各層の境界が明瞭でしかも層間剥離
が生じない、多重層デザートが得られる。
すなわち、各層の境界を明瞭にするためには、従来では
各層の比重(糖濃度)差を大きくしなければならなかっ
たが、この発明では粘性材によってその境界を明瞭にす
ることができるために、各層の比重(糖濃度)を大きく
異ならせる必要がない。
したがって、各層を形成する材料は、その比重によって
制限されることがなく、その使用材料の範囲を拡げるこ
とができる。しかも、各層の糖濃度差が低いと眉間に働
く浸透圧も小さくなり、その結果層間剥離を生じないの
である。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点
は、図面を参照して行なう以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
(実施例) 第1図はこの発明の一実施例を示す斜視図である。この
デザート10は、積層される上層としての第1の層12
および下層としての第2の層14を含む。これら第1の
層12および第2の層14は、後述のように、それらの
材料となる液状物(A)および液状物(B)をそれぞれ
ゲル化し固めることによって形成される。そして、この
実施例では、第2の層14に粘性材が混在され、さらに
、これら両層12および14に少なくとも1種の共通の
安定剤が混在されている。
第2の層14に混在される粘性材としては、たとえば牛
乳、バター、チーズ、クリームチーズ。
ピーナツオイル、チョコレート ヨーグルト等の乳製品
、餅等の澱粉質製品および蛋白質製品などの粘性食材や
寒天等のゲル化剤等があげられる。
このような粘性材は、第2の層14の粘度を増加させる
ように働き、第1の層12の材料としての液状物(A)
と第2の層14の材料としての液状物(B)とがゲル化
して固まる際、それらの液状物(A)およびCB)相互
間での対流を起こさせないという作用を果たす。したが
って、形成される第1の層12および第2の層14の境
界を明瞭にすることができる。このように、粘性材を用
いることによって各層の境界を明瞭にすれば、従来のよ
うに各層の比重(糖濃度)を大きく異ならせる必要がな
い。
また、各層12および14に混在される共通の安定剤と
しては、たとえば寒天、カラギーナン。
ペクチンなどのゲル化剤や天然ガム質などがあげられる
。このような安定剤は、第1の層12および第2の層1
4の材料となる液状物(A)および液状物(B)がゲル
化して固まる際、液状物(A)および液状物(B)のゲ
ル化時間を同調させ、液状物(A)および液状物(B)
の一方だけが先に固まるのを防止してそれらをほぼ同時
に固まらせる機能を有する。したがって、各層に共通の
安定剤を混在させた場合、従来のように一方の層が先に
固化されてしまって眉間が結着しないという問題が解消
される。
なお、粘性材や安定剤としての寒天は、天草など紅藻類
中に細胞膜成分として存在する抽出物を凍結脱水して乾
燥したものであるが、天然寒天でな(でも工業寒天でも
よい。
実験例■ 実験例Tでは、まず、下記の成分を混合し、約90℃に
加熱熔解して、第1の層となるべき液状物(A)を準備
した。
液状物(A)の成分 甘味剤(砂糖および液1M>      51!i量%
安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0〜0.2重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=4.2
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ 、その他フルーツ果汁はが着香料    適量水   
              残量次に、下記の成分を
混合し、約9(lに加熱溶解して、第2の層となるべき
液状物(B)を準備また・ 液状物(B)の成分 甘味剤(砂糖および液糖)  15〜51重量%安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0−0.2重量%ペクチン      
    0. 5重量%pH調整用緩衝剤(pH=3.
8) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ 粘性材 クリームチーズ        26重量%その他フル
ーツ果汁ばか着香料    通量水         
        残量そして、液状物(A)については
、寒天の混合割合のみを変えた。具体的には、寒天が「
0」。
ro、(125J、ro、05J、−−−、rO。
2」というように、0.025重量%ずつ変えられた9
種類の液状物(A)を得た。
一方、液状物(B)については、寒天の重量%を液状物
(A)と同じようにrO,025Jずつ変えるとともに
、同じ寒天の重量%ごとに、糖濃度をr15°J、r1
7°J、r19°」、・・・、「51°」のように2゛
ずっ変えて多数の液状物(B)を得た。
そして、同じ寒天の混合割合の液状物(A)と(B)と
を用いて、多数の多重層デザートサンプルを作った。す
なわち、寒天の重量%がrOJの液状物(A)を用いて
第1の層12(第1図)を形成し、同じ寒天の重量%「
0」でかつ糖濃度が「15°J、 r17°」、・・・
、「51°」の異なる゛液状物(B)を用いて第2の層
14(第1図)を形成し、19個の寒天ON量%のデザ
ートサンプルを作った。この寒天0重量%のものが、従
来例である。同じように、それぞれの寒天の重量%rO
,025J、rO,05J、  ・・・ごとに、異なる
糖濃度の液状物(B)を用いてそれぞれ2Nデザートサ
ンプルとして作成した。
その製造方法は、後に詳しく説明するが、簡単に説明す
ると、まず、液状物(A)を容器に充填し、たとえば液
状物(A)の表面にドライアイスを接触させてその温度
をたとえば5℃ないし10℃に下げて液状物(A)をゲ
ル化させ、ついで、容器中のゲル化された液状物(A)
上に、この液状物(A)に混在される寒天の重量%とお
なし重量%の寒天を混在した液状物CB)を充填した。
つぎに、容器を約80℃の湯に漬け、ゲル化された液状
物(A)をゾル化した。その後、容器を冷水に漬け、ゾ
ル化された液体物(A)および(B)をゲル化して、固
体状の2Nデザートサンプルを得た。
そして、この2層デザートのサンプルを容器から出して
、その眉間の境界の明瞭性および眉間の結着性を調べた
。その結果が第2図に示される。
第2図の適性領域Aで示す範囲のサンプルは、はっきり
と2Nに分かれしかも層間剥離を起こさない。膨潤領域
Bの範囲のサンプルは、はっきりと2Nに分かれ眉間が
結着したものであったが、領域Aのサンプルに比べて眉
間の結着力がやや弱い。剥離領域Cで示す範囲のサンプ
ルは、はっきりと2層に分かれていたが簡単に眉間で剥
がれてしまう。単独ゲル化領域りの範囲のサンプルは、
各層が単独で固まってしまい層間が全く結着していない
。また、相転領域Eの範囲のサンプルは、2層が混合し
た1層となってしまったものである。
この実験例Iより、多重層デザートのそれぞれの層に寒
天を添加した場合には、はっきりと眉間の境界で分かれ
しかも層間剥離を起こさない多重層デザートが得られる
ことが分かった。
すなわち、寒天を添加していない従来例では、糖濃度差
10°付近以下では2層の境界が明瞭でない相転領域E
の範囲のサンプルしか得られず、また、糖濃度差10°
〜18°付近のものでは膨潤領域Bの範囲のサンプルし
か、糖濃度差18゜〜36°付近のものでは剥離領域C
の範囲のサンプルしか、さらに、糖濃度差36°付近以
上のものでは眉間剥離を起こす単独ゲル領域りの範囲の
サンプルしか得られなかった。これに対して、各層に共
通の安定剤たとえば寒天を混在させれば、糖濃度差が1
0°以下でも眉間の境界が明瞭であり、しかも層間剥離
が生じなかった。さらに、寒天の添加量を多くすること
によって、たとえばそれぞれの層に対して0.2重量%
を混在させることによって、従来では2層になることが
まったくなかった糖濃度差たとえば2°でも眉間の境界
が明瞭なものが得られた。
また、寒天の添加量を増加させてたとえば0゜3重量%
以上にした場合には、糖濃度差がO°付近でも、眉間の
境界が明瞭で眉間剥離が生じないサンプルが得られるこ
とがわかる。
このように、各層に共通の安定剤たとえば寒天   。
を添加すれば、比較的材料の調製を行いやすい糖濃度差
たとえば0°〜10°の範囲でも各層の境界が明瞭にな
る。そして、このような小さな糖濃度差では浸透圧によ
る眉間剥離が生じないので、多重層デザートに使用する
材料の範囲を従来に比べて飛曜的に拡大することができ
る。
実験例■ 実験例■では、まず、下記の組成比によって液状物(A
)および(B)をそれぞれ準備した。。
液状物(A)の成分 甘味剤(砂糖および液糖)   25.5〜51重量%
安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0.075重量%ペクチン      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=4.2
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ その他フルーツ果汁ばか着香料    通量水    
             残量液状物CB)の成分 甘味剤(砂糖および液糖)15〜25.5重量%安定剤 カラギーナン          1重量%寒天   
       0.075重量%6.チア      
    0.5重量%pH調整用緩衝剤(pH=3.8
) クエン酸 りんご酸 クエン酸ソーダ 粘性材 クリームチーズ      0〜55重量%その他フル
ーツ果汁ほか着香料    通量水         
        残量そして、液状物(A)については
、糖濃度のみを変えた。一方、液状物(B)については
、クリームチーズの重量%を変えるとともに、糖濃度も
変えて多数の液状物(B)を得た。
そして、糖濃度差が36°、35°、・・・。
0°になるように、液状物(A)と液状物(B)とを組
み合わせて、先の実験例Iと同じようにして、多数の2
層デザートサンプルを作った。たとえば、糖濃度差を3
6゛にするためには、液状物(A)の糖濃度を51°と
し、液状物(B)の糖濃度を15°とする。また、糖濃
度差をOoにする場合には液状物(A)および(B)の
糖濃度をともに25.5°とすればよい。
なお、粘性材としてのクリームチーズ中に糖質が含まれ
ている場合には、それを考慮して甘味剤の重量%を決め
ればよい。
そして、実験例Iと同じように多重層デザートの眉間の
境界の明瞭性および眉間の結着性を経時的に關ぺた。そ
の結果が第3図に示される。
第3図の適性領域Aで示す範囲のサンプルは、2層が明
瞭でしかも製造後20日以上放置しても眉間剥離を起こ
さない。膨潤領域B1の範囲のサンプルは、2層は明瞭
であるが、製造後5〜10日すれば眉間で水分離を起こ
し、さらにそれから2〜3日後に眉間剥離を起こした。
水分離領域B2の範囲のサンプルは、眉間は明瞭である
が、製造後2〜3日後で眉間剥離を起こした。剥離領域
Cの範囲のサンプルは、眉間は明瞭であるが、ただちに
眉間剥離を起こした。そして、単独ゲル化領域りの範囲
のサンプルは、それぞれの層が単独でゲル化を起こして
固まり、眉間でまったく結着しない。また、相転領域E
の範囲のサンプルは、2層が混合して眉間が不明瞭であ
った。
このように、一方の層の粘度が高い程小さい糖濃度差で
も安定な多重層デザートが得られることが分かる。たと
えば、一方の層の粘度が1000cpsでは、糖濃度差
が0.5°でも眉間が明瞭で眉間剥離を起こさない多重
層デザートが得られた。そして、そのような粘度の範囲
は、100〜1300cpsである。なお、この粘度は
、好ましくは250〜800cpSの範囲、より好まし
くは600cpsであった。
なお、この第3図では、眉間の境界が明瞭でしかも製造
後20日以上しても眉間剥離を起こさないサンプルが得
られた領域を適性領域Aとして示した。しかしながら、
製造後すぐに消費者によって消費される場合には、膨潤
領域B1や水分離領域B2の範囲の多重層デザートでも
実用可能であろう。
さらに、第3図の適性領域Aのサンプルについて、詳し
く説明する。適性領域Aにおいて、「Δ」、「口」およ
び「○」は、製造後、それぞれ、20日間、1層2ケ月
問および2層6ケ月間、膨潤や眉間剥離などの変化が見
られず、安定な多重層デザートであったことを示す。さ
らに、「◎」は、製造後1年間以上しても膨潤や眉間剥
離などの変化が見られず、安定であろうと推定されるも
のを示す。この第3図から、各層に寒天を添加した多重
層デザートは、眉間の糖濃度差が小さい程安定な期間が
長(なることが分かる。これは、眉間の糖濃度差が小さ
い場合、眉間に生じる浸透圧が小さくなるからである。
寒天、ペクチンまたはカラギーナンのそれぞれの単品を
安定剤として用いた場合には、それぞれの液状物のゲル
化時間(液状物がゲル化されて液状体からゼリー状の通
常可食範囲の固体状に至るまでの時間)の比率は、一定
条件下では、はぼ12:6:1であった。一方、寒天は
形成される隣接する層どうしを結着するように働き、カ
ラギーナンはそのゲル化時間を短縮するように働き、ペ
クチンは形成された各層の保水性をよくするように働く
。したがって、これら寒天、ペクチンおよびカラギーナ
ンは、上述のゲル化時間およびその作用を考慮して、望
ましくは、下記の範囲で適当に配合される。
第1の層 カラギーナン 1.0 〜2.0重量%寒天     
0.075〜0.1重量%ペクチン   0.3 〜0
.7重量%第2の層 カラギーナン 1.0 〜2.0重量%寒天     
0.075〜0.1重量%ペクチン   0.3 〜0
.7重量%しかしながら、この配分例は、その材料やそ
の含有量を制限するものではない。
次に、この多重層デザートの製造工程について第4図な
いし第6図を参照して具体的に説明する。
第4図および第5図は多重層デザートを製造するための
装置の一例を示し、第4図は容器に多重層デザートの材
料を充瞑し密封する装置の図解図であり、第5図は容器
内の材料を加熱殺菌する装置の図解図である。
この実施例では、まず、先の実験例Iと同じようにして
、第1の層となる液状物Aおよび第2の層となる液状物
Bを調製する。なお、液状物AとBとの糖濃度差は、−
例として、3°とされている。
そして、第4図に示すように、液状物Aを、たとえば6
4℃〜65℃±2℃で保温されたホッパ40から、パイ
プ42を介してノズル44に導き、コンベア30でノズ
ル44の下方に間欠的に給送されてくるたとえばプラス
チック製の容器20内に充填する。
この場合、ノズル44の口径は、あまり太いと液状物A
の温度を下げてしまい、あまり細いとノズル44が詰ま
り液状物Aを充填することができなくなるので、たとえ
ば4〜6ta程度にするのが望ましい。
また、ノズル44から液状物Aを吐出させる圧力は、液
状物Aが容器20外へ跳ね飛ばない圧力が望ましい。
さらに、液状物Aの充填時間は、液状物Aが長時間外気
に触れると変質することを考慮すれば、短いことが望ま
しく、この例では、1個の容器20に対してたとえば0
.4秒以内に設定されている。この充填時間とは、ノズ
ル44のバルブ(図示せず)が開いてから閉じるまでの
時間をいい、この間液状物Aが容器20に充填される。
また、液状物Aの消費時間としては、それに含まれるカ
ラギーナンが長時間高温にさらされるとゲル化力の劣化
がみられるので、たとえば約20分程度と短くするのが
好ましい。この消費時間とは、ホッパ40内の液状物A
を使いきってしまう時間をいい、したがってホッパ40
内にはその消費時間内に使いきれる量だけの液状物Aを
入′れておくべきであろう。
次に、容器20内に充填された液状物Aを冷却してゲル
化するために、コンベア30によって、容器20を冷却
器50に送る。
冷却器50は、無菌的ゲル化と冷却時間の短縮化とを図
るために、液状物A自体の温度をたとえば5℃ないし1
0℃以下に冷却するためのものであり、容器20内の液
状物Aの表面にドライアイス52を30秒程度直接接触
させて、液状物Aの温度を下げる。この冷却温度は、液
状物Aをゲル化できる温度であれば、それより高くても
低くてもよい。この冷却器50による冷却に伴って、液
状物Aはその中のカラギーナンがゲル化作用を起こしゼ
リー状に固まる。
なお、液状物Aを冷却してゲル化するためには、ドライ
アイス52を用いる代わりに、冷却ガスを液状物Aある
いはそれを入れた容器20に吹きつけるようにしてもよ
い。
このように、低温で液状物Aをゲル化させるようにすれ
ば、液状物Aのゲル化時間を短くすることができる。し
たがって、従来方法ではこのゲル化のために工程を迂回
させてたとえば常温で1〜2時間程度のゲル化時間を確
保したりする必要があったのに対し、この実施例の方法
では一連の工程で充填−冷却−後工程を実行でき、全体
の時間を短縮化でき、工程が簡単になるとともに、工程
のスペースファクタが大幅に改善され得る。しかも、短
時間にかつ低温でゲル化させるため、液状物Aに空気中
の雑菌などが入りにくくなる。
次に、容器20内でゲル化された液状物A上に液状物B
を充填するために、容器20はコンベア30で次の工程
に給送される。
そして、液状物Bをたとえば64℃〜65℃±2°Cで
保温されたホッパ60から、バイブロ2を介してノズル
64に導き、コンベア30でノズル64の下方に給送さ
れてきた容器20内に充填する。この場合、容器20内
の液状物Aがすでにゲル化されているので、液状物Bは
容器20内の液状物A上に充填されることになる。した
がって、上述の液状物Bの温度は先にゲル化している液
状物Aを溶解させない温度であってかつ雑菌などが入り
難い温度たとえば65℃に設定される。
この場合、ノズル64の口径はたとえば16〜20mと
太くされ、それによって、ノズル64内の液状物Bの温
度が下がってゲル化してしまい、ノズル64が詰まるの
が防止されている。
また、ノズル64から液状物Bを吐出させる圧力は、°
液状物Bが容器20内のゲル化された液状物Aに穴をあ
けない圧力以内でなければならない。
この実施例では、液状物Bは粘性材によってその粘度が
所定以上の粘度に調製されているので、それを充填する
際、従来のように液状物B゛の温度を55℃以下に下げ
て粘度を増加させる必要がないため、液状物B中に空気
中の雑菌が入ることがなく、また液状物AおよびBに空
気が混入する含気現象が生じることもない。
また、液状物Bの1個の容器20への液状物Bの充填時
間は、液状物Bが長時間外気にさらされると変質するこ
とを考慮すれば、好ましくは、たとえば1.5秒以内の
ように短く設定される。
また、液状物Bの消費時間は、液状物Bが長時間高温状
態にされるとカラギーナンのゲル化力の劣化がみられる
ので、好ましくは、たとえば約30分ないし40分程度
に設定される。
このようにして液状物Bが充填された容器20は、コン
ベア30の動きに従って容器20の口を密封するための
シール装置70に導かれる。シール装置70は、たとえ
ばポリプロピレンシートなどからなる熱溶性の帯状のシ
ール材22をロール状に保持するためのり−ル72を含
む。このリール72は、コンベア30によって送られて
くる容器20の上方に設けられる。また、リール72に
保持されたシール材22の一方を巻取るためのり−ル7
4が、リール72より容器20の送り方向下流側に設け
られる。そして、シール材22は、容器20の口上に位
置付けられる。さらに、り一ル72および74間におい
て、シール材22の上方に、プレス板76およびトリミ
ング用刃型78が設けられる。このプレス板76によっ
て、容器20の口上方に導かれたシール材22が容器2
0の口縁部に形成したフランジ部20aにたとえば16
0℃、6kg/c4で熱圧着され、容器20が密封され
る。また、トリミング用刃型78は、容器20のフラン
ジ部20aの外周縁に沿ってシール材22に切目を入れ
る。
そして、熱圧着され切目の入れられたシール材22の不
要部分はり−ル74によって巻取られ、シール材22に
よって封止された容器20はコンベア30で次工程に送
られる。
次工程は、容器20に充填された液状物Aおよび液状物
Bを加熱殺菌するための工程であり、この工程では、第
5図に示すように、封止された容器20をバス80に溜
められたたとえば85℃の湯に30分間静W浸漬し、そ
の容器20内の液状物AおよびBを通常殺菌温度のたと
えば85°Cで加熱殺菌する。このとき、先にゲル化し
ている液状物Aは、この高温のために、溶解されゾル化
する。
その後、容器20をたとえば5〜10℃の冷水中に静置
浸漬して30分間冷却する。そして、殺菌工程で溶解さ
れている液状物Aおよび液状物Bの温度を下げて液状物
AおよびBをゲル化して、固体の第1の層12および第
2のFi14として形成する。
このようにして製造されたデザート10は、第6図に示
す容器20のシール材22を剥がし、容器20をさかさ
まにすれば取り出され、第1図に示すように、容器20
の底に形成された第1の層12が上の層となり、容器2
0内で第1のJii12の上に形成された第2の層14
が下の層となる。
そして、取り出されたデザート10は、下の層14が粘
性材を含むので第1の層12より硬くなり、いわば「ま
ないた」としての働きをするので、上の層12から下の
層14にかけて容易にカットできる。さらに、第2の層
14が粘性材を含むので、第2の層14の重量を重くで
き、それによって、デザート10の安定性をよくするこ
とができる。
なお、上述の実施例では、下層にのみ粘性材を混在させ
たが、上層のみにあるいは上下両層に粘性材を混在させ
てもよい。
また、上述の実施例では2層の多重層デザートを例にし
て説明したが、この発明は、3層以上の多重層デザート
にも当然適用できる。この場合、各層のそれぞれに共通
の安定剤を混在させ、さらに、隣接する少なくとも一方
の層に粘性材を混在させればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す斜視図である。 第2図は実験例工の結果を示すグラフであり、横軸に糖
濃度差を、縦軸に寒天のM量%を、それぞれ示す。 第3図は実験例■の結果を示すグラフであり、横軸に糖
濃度差を、縦軸に1つの層の粘度を、それぞれ示す。 第4図および第5図は多重層デザートの製造装置の一例
を示し、第4図は容器に液状物を充愼して密封する装置
の図解図であり、第5図は加熱殺菌する装置の図解図で
ある。 第6図はこの製造装置によって製造された多重層デザー
トの斜視図である。 図において、10は多重層デザート、12は第1の層、
14は第2の層、Aは第1の層のための液状物、Bは第
2の層のための液状物、20は容器、22はシール材、
30はコンベア、40.60はホッパ、42.62はパ
イプ、44.64はノズル、50は冷却器、70はシー
ル装置を示す。 特許出願人 株式会社 中島大祥堂 代理人 弁理士 岡 1) 全 啓 (ほか1名) 第1v!J 第5図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の層を有する多重層デザートであって、前記複
    数の層の隣接する少なくとも一方の層に混在されてその
    層の粘度を所定以上にするための粘性材、および 前記複数の層のそれぞれの層に混在された少なくとも1
    種の共通の安定剤を含む、多重層デザート。 2 前記粘性材は粘性食材を含む特許請求の範囲第1項
    記載の多重層デザート。 3 前記粘性食材は乳製品を含む、特許請求の範囲第2
    項記載の多重層デザート。 4 前記粘性食材は澱粉質製品を含む、特許請求の範囲
    第2項記載の多重層デザート。 5 前記粘性食材は蛋白質製品を含む、特許請求の範囲
    第2項記載の多重層デザート。 6 前記粘性材はゲル化剤を含む、特許請求の範囲第1
    項記載の多重層デザート。 7 前記ゲル化剤は寒天を含む、特許請求の範囲第6項
    記載の多重層デザート。 8 前記少なくとも一方の層の粘度は100〜1300
    cpsに選ばれる、特許請求の範囲第1項ないし第7項
    のいずれかに記載の多重層デザート。 9 前記隣接する少なくとも一方の層に前記共通の安定
    剤とは別の安定剤がさらに混在される、特許請求の範囲
    第1項ないし第8項のいずれかに記載の多重層デザート
    。 10 前記共通の安定剤は寒天を含む、特許請求の範囲
    第1項ないし第9項のいずれかに記載の多重層デザート
    。 11 前記寒天は0.075〜0.1重量%混在される
    、特許請求の範囲第10項記載の多重層デザート。 12 前記共通の安定剤はペクチンを含む、特許請求の
    範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載の多重層デザ
    ート。 13 前記共通の安定剤はカラギーナンを含む、特許請
    求の範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載の多重層
    デザート。 14 前記共通の安定剤は天然ガム質を含む、特許請求
    の範囲第1項ないし第9項のいずれかに記載の多重層デ
    ザート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0928560A2 (de) * 1997-12-30 1999-07-14 Societe Des Produits Nestle S.A. Nahrungsmittel vom Typ gekühlter Fertigdesserts

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0928560A2 (de) * 1997-12-30 1999-07-14 Societe Des Produits Nestle S.A. Nahrungsmittel vom Typ gekühlter Fertigdesserts
EP0928560A3 (de) * 1997-12-30 2000-11-22 Societe Des Produits Nestle S.A. Nahrungsmittel vom Typ gekühlter Fertigdesserts

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