JPS606361B2 - 塩化ビニル系単量体の重合方法 - Google Patents

塩化ビニル系単量体の重合方法

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JPS606361B2
JPS606361B2 JP54136262A JP13626279A JPS606361B2 JP S606361 B2 JPS606361 B2 JP S606361B2 JP 54136262 A JP54136262 A JP 54136262A JP 13626279 A JP13626279 A JP 13626279A JP S606361 B2 JPS606361 B2 JP S606361B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/02Monomers containing chlorine
    • C08F14/04Monomers containing two carbon atoms
    • C08F14/06Vinyl chloride

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、水性媒体中で塩化ビニル系単量体を重合す
る方法の改良に関するものであり、特には塩化ビニル系
単量体を水性媒体中で懸濁重合させるにあたり、重合機
内壁等へのスケール付着防止を目的とするものである。
従来、塩化ビニルの懸濁重合において、重合機内壁に重
合体スケール付着の問題点があった。すなわち、ステン
レス製等の重合機中で塩化ビニルを懸濁重合すると、重
合機内壁およびかくはん装置部など単量体が接触する部
分に重合体スケールが付着し、このため、重合体の収率
、重合機冷却能力などが低下するほか、このスケールが
は〈離して製品中に混入し、加工時においてフィッシュ
アィを生成させ、製品の品位を低下させるという不利が
もたされ、他方またこの付着スケールを除却するために
は過大な労力と時間とを要するのみでなく、このスケー
ル中に禾反応の単量体が吸着されているので、近時きわ
めて重大な問題となっている塩化ビニルモノマーによる
人体障害の危険性があるという不利がある。しかして、
この重合体スケールの重合機内壁等への付着を防止する
目的でたとえば重合機内壁およびかくはん機などにアミ
ン化合物、キノン化合物、アルデヒド化合物などの極性
有機化合物や染料、顔料などを塗布する方法(特公昭4
5一30343号公報、同45一30835号公報等参
照)、極性有機化合物あるいは染料を金属塩で処理した
ものを塗布する方法(特公昭52−24953号公報参
照)、電子供与性化合物と電子受容性化合物との混合物
を塗布する方法(特公昭53−28347号公報参照)
、無機塩あるいは無機錯体を塗布する方法(侍公昭52
一2407び号公報参照)等が公知とされている。
これらの塗布する方法は、重合触媒としてアゾ化合物系
触媒および長鎖のアルキル基を有する過酸化物系触媒に
おいては顕著なスケール防止効果が得られる。しかし、
重合触媒の水に対する溶解度が0.2重量%以上(20
qo)であるような油熔性過酸化物系触媒(有機過酸化
物系触媒)を使用する塩化ビニルの懸濁重合では、スケ
ール防止は著しく減退もしくはほとんど効果が得られな
いという欠点がある。一方、この水に対する溶解度が0
.沙〆上である油熔性過酸化物触媒は、これを塩化ビニ
ルの懸濁重合用触媒として使用することにより、加工時
初期着色を起こさない、良好な熱安定性を示す、品質の
すぐれた塩化ビニル重合体を与えるという特徴をもって
いる。
したがって、このような油港性過酸化物触媒を使用する
に際し、スケール付着防止の有効な方法を見し、出すこ
とはきわめて重要な技術的課題とされるのである。本発
明者らはかかる技術的課題にかんがみ鋭意研究した結果
、本発明を完成したもので、これは分散助剤および重合
開始剤を含む水性媒体中で塩化ビニル系単量体(塩化ビ
ニル単独または塩化ピニルを主体とする単量体混合物)
を重合させるにあたり、{ィ} 重合機内壁その他単量
体が接触する部分を、あらかじめスルホン酸型もしくも
しくはカルボン酸型染料のアルカリ金属もしくはアンモ
ニウム塩、または共役二重結合を有する有機スルホン酸
もしくはカルポン酸のアルカリ金属もしくはアンモニウ
ム塩の少なくとも1種を含む水性液で塗布処理する、{
o} 重合開始剤として、水への溶解度が0.2〜10
重量%(2000)である有機過酸化物を使用する、お
よびし一 重合系に、仕込み単量体に対し1脚以上のチ
オシアン酸塩を含有させる、ことを特徴とする塩化ビニ
ル系単星体の重合方法に関するものである。
本発明の方法によれば、重合機の内壁等への重合体スケ
ールの付着がほぼ完全に防止されると共に、加工時初期
着色のない、良好な熱安定性を示す、フィッシュアィの
少ない、高品質の塩化ビニル系単量体が得られるという
効果が与えられる。
本発明の方法により重合体スケールの付着が防止される
機械は、おそらく、重合系に存在するチオシァン酸塩が
水媒体中に部分的に溶解した過酸化物触媒を不活性にす
ぬと同時に重合機の内壁等に形成されている塗布膜が過
酸化物触媒により分解除却されるのを抑制するためと考
えられる。つぎに、本発明の内容をさらに詳しく説明す
る。本発明の方法に使用されるスルホン酸型もしくはカ
ルボン酸型染料のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩
としては、C.1.ダイレクト イェロ−1,C.1.
アシツド イエロー38,C.1.アシツドイエロ−3
,C.1.リアクテブ イエ。
−3,C.1.ダイレクト オレンジ2,C.1.ダイ
レクト オレンジ10,C.1.ダイレクト レッド1
,C.1.アシツド レツド2,C.1.アシツド レ
ツド18,C.1.アシツド レツド52,C.1.ア
シツド レツド73,C.1.ダイレクト レッド18
6,C.1.ダイレクト レッド92.C.1.ベーシ
ック レッド2,C.1.ダイレクト バイオレッド1
,C.1.ダイレクト ノゞイオレツド22,C.1.
べーシツク バイオレツト10,C.1.アシツド /
ゞイオレツト11,C.1.アシツド /ゞイオレツト
78,C.1.モーダント バイオレツト5,C.1.
ダイレクト フルー5,C.1.ダイレクト フルー7
1,C.1.ダイレクト フルー106,C.1.リア
クテイブ フルー2,C.1.リアクテイブ フルー4
,C.1.リアクテイブ ブルー18,C.1.アシツ
ドフルー116,C.1.アシツド フルー158,C
.1.モーダント フルー1,C.1.モーダント プ
ラツク1,C.1.モーダント ブラツク5,C.1.
アシツドブラツク2,C.1.ダイレクト ブラック3
5,C.1.ソルビライズド バツト ブラック1,C
.1.フルオレセント ブライトニング エイジエント
30,C.1.フルオレンセント プライトニング エ
ィジェント32,C.1.アゾィック ブラウン2等が
例示される。また、共役二重結合を有する有機スルホン
酸もしくはカルボン酸のアルカリ金属もしくはアンモニ
ウム塩としては、Q−ナフタリンスルホン酸、アントラ
キノンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、pー
トルェンスルホン酸、アビェチン酸、ィソニコチン酸、
安息香酸、フェニルグリシン、3−オキシー2ーナフト
ェ酸のような共役二重結合を有する有機スルホン酸もし
くはカルボン酸のアルカリ金属もしくはアンモニウム塩
が例示される。
本発明の方法を実施するにあたっては、上記した化合物
の少なくとも1種を塗布作業上適当とされる濃度で溶解
した水性液を調製するが、この水性液はpHが7以下に
調節されていることがスケール防止効果の点で好ましく
、このために使用される物質としては、硫酸、塩酸、り
ん酸、硝酸、炭酸、過塩素酸、モリブデン酸、タングス
テン酸ぎ酸、酢酸、シュウ酸、乳酸、マレィン酸、グリ
コール酸、チオグリコール酸、およびフィチン酸などが
例示され、これらはあらかじめ水溶液としておくことが
便利である。
上記のようにして得た水性液を重合機内壁およびその他
単量体が接触する部分に塗布し、塗布面を十分に乾燥す
る。
あるいは重合機内壁およびその他単量体が接触する部分
をあらかじめ加熱(40〜10000)しておいて、加
熱面に直接塗布する。いずれの場合においても、塗布面
が十分乾燥してから要すれば水洗する。なお塗布液とし
ての水性液を調整するに際に、溶媒は水単独に限られず
水と容易に混合可能な有機溶媒を併用してもよい。
この場合塗布および塗布後の乾燥は加熱することなく、
室温で塗布操作を完了させることができる。水と容易に
混合可能な有機溶媒としては、アルコール系溶剤、ェス
テル系溶剤、ケトン系溶剤などが使用される。本発明に
おいて、重合機壁等への塗布量は、従来の塗布剤を使用
する場合と同程度でよい。すなわち、重合機内壁、かく
はん機等に対して0.001タ′で以上とすることでス
ケール付着防止の効果が充分発揮される。本発明で用い
られるチオシアン酸塩としては、チオシアン酸とナトリ
ウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金属の塩、マグ
ネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の
アルカリ士類金属の塩およびアンモニウム塩より選ばれ
た1種または2種以上が用いられる。
これらのチオシアン酸塩は、直接重合系に添加すればよ
いが、この添加量は仕込み単量体に対して1柳以上とす
れば目的を達成することができる。
なお、50の剛以上とすると製品としての重合体に種々
の悪影響を与えるようになるので、あまり多い添加は避
けるべきであり、特には10のpmまでとすることが望
ましい。添加時期は重合開始前が好ましいが、重合開始
後途中で添加してもよい。本発明の方法で使用される重
合開始剤としては、特に水に対する溶解度が0.2〜1
の重量%(20qo)である過酸化物触媒が使用される
従来知られている主な過酸化物触媒の水に対する溶解度
は、下記のとおりである。水への溶解度 (2000) ジー2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート(O
PP) 0.04ラウロイ
ルパーオキサイド(LPO) 0.0033,5,
5ートリメチルヘキサノイルパーオキサイド(L一35
5) 0.05Qークミルパーオキ
シネオデカノエート(L−188)
0.01ジー2ーエトキシエチルパーオ
キシジカーボネート(EEP)
0.41ビスー3−メトキシプチルパーオキシジカー
ボネート(MC) 0.24
ジープトキシヱチルパ−オキシジカーボネート(BEP
) 0.20(※1)
触媒の物質名にかっこ書きで付記した記号はそれぞれ
略記号であり、以下特記がない限りこの略記号に従う。
(※2) 溶解度は過酸化物触媒を20ooで水に十分
分散させ、ついで遠心分離後、水層をヨードメトリーで
滴定する方法により 測定した値である。
上記した過酸化物触媒のうち、OPP,LP○,L−3
55およびL−188のような水に対する溶解度がきわ
めて小さいものは、これを使用して得られる重合体(塩
化ビニル系重合体)が加工時初期着色を起こし、熱安定
性もよくないという問題点を有するが、EEP,MCお
よびBEPのような20q○での水に対する溶解度が0
.2以上である触媒はかかる問題点がないというすぐれ
た特徴をもっている。
なお、水に対する溶解度があまり大きいものであると、
重合が乳化重合に近づき、塩化ビニル系単量体を懸濁重
合することが困難となるので、溶解度の上限は1の重量
%以下、特には5重量%以下であることが望ましい。
本発明の方法を実施する場合に使用される分散助剤とし
ては、完全けん化もしくは部分けん化ポリビニルアルコ
ール、メチルセルロース、ヒドロキシフ。
ロピルメチルセルロース等のセルロースエーテル、ポリ
ァクリル酸、酢酸ビニル−無水マレィン酸共重合体、ゼ
ラチン、デンプン等の合成もしくは天然高分子化合物、
ソルビタンモノラウしート、ソルビタントリオレートの
如きノニオン乳化剤等、さらにはCMCなど従来知られ
ている分散助剤が使用される。また、本発明の方法は塩
化ビニルの単独重合のほか塩化ビニルを主体とする共重
合にも応用され、この場合の塩化ビニルと共重合可能な
単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
のビニルエステル、およびビニルエーテル、アクリル酸
ヱステル、ビニルケトン、ビニリデンハイラィド、オレ
フィンなどが例示される。
つぎに、本発明の実施例を示す。
実施例 1 (実験No.1〜29) 1000そのステンレス製重合機の内壁およびかくはん
機の単量体が接触する部分に、第1表に示すとおりの塗
布剤を塗布し、塗布面を90午C、10分加熱乾燥後水
洗した。
この塗布された重合機に、部分けん化ポリビニルアルコ
ール150夕およびヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス50夕を溶解した水500k9、第1表に示した種類
および量の重合開始剤、チオシアン酸アンモニウム2.
5夕および塩化ビニル250kgを仕込み、50qoで
1畑時間重合した。
各実験でスケール付着量を調べたところ、結果は第1表
に示すとおりであった。ただし、実験州o.19〜21
が本発明の実施例を示したもので、他の実験例は参考例
ないし比較例である。
これらの実験結果から明らかなとおり、スケール付着量
は重合開始剤の種類により大きく異なり、重合開始剤E
EP,MCおよびBEP(これらは本発明で定義された
触媒である)は実験No.5〜7、No.12〜14
およびNo.26〜28に示したとおり、多量のスケー
ルが付着するが、これを本発明で定義した塗布剤を使用
し、かつチオシアン酸アンモニウム塩を重合系に含有さ
せることによって、スケール付着量は実験No.19〜
21に示すとおり、ゼロとなる。第1表 実施例 2 (実験No.30〜41) 1000その重合機(ステンレス製)の内壁とかくはん
磯部分に、第2表に示す塗布剤化合物を水に溶解して酢
酸でpH4.0に調節した塗布剤化合物濃度1%の塗布
液を塗布し、90o○で10分間加熱乾燥し、その塗布
面を水洗した。
この塗布された重合機に、水400kg、部分けん化ポ
リビニルアルコール250夕、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース25夕、塩化ビニル単量体200kg、重
合開始剤としてEEP75夕、および第2表に示す量の
チオシアン酸アンモニウムを仕込み、57′ で1劉寺
間重合を行った。
各実験で得られた重合体のフィッシュアィ’熱安定性、
および重合機についてのスケール付着量を調べたところ
「結果は第2表に示すとおりであった。
ただし実験No.30〜32は比較例である。なお、実
験No.41はチオシアン酸アワモニウムの添加量が多
量にすぎ、この場合には生成重合体が熱安定性に劣るも
のとなる。フィッシュアイ(個)の測定条件: 重合体100重量部、DOP50重量部、ジブチルすず
ジラウレート1重量部、セチルアルコール1重量部、酸
化チタン0.25重量部、およびカーボンブラック0.
05重量部の混合物を150℃の2本ロールで7分間混
線してから、0.2側の厚さを有するシートとし、これ
に光透過法により100の当りのシート中に含まれるフ
ィッシュアィの個数を調べた。
熱安定性(分): 重合体100重量部、ジブチルすずマレート重量部およ
びステアリン酸1重量部の混合物を170ooの2本ロ
ール(ロール間隔0.7柳)で1び分間混練し、厚さ0
.7側のシートとした試験片を18000のギヤーオー
プン中で加熱し、黒化するまでの時間をもって示した。
第2表 実施例 3 (実験No.42〜48) 100その重合機(ステンレス製)の内壁とかくはん磯
部分に、第3表に示す塗布剤化合物を水に溶解したりん
酸でpH2.5に調節した塗布剤化合物濃度1%の塗布
液を塗布し、900○で1び分間加熱乾燥し、その塗布
面を水洗した。
この塗布された重合機に、水40k9、塩化ビニル系単
量体17k9、酢酸ビニル単量体3k9、部分けん化ポ
リビニルアルコール12夕、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース4夕、重合開始剤としてMC6夕、トリクロ
ロェチレン200夕および第3表に示す種類および量の
チオシァン酸塩を仕込み、予備かくはんを15分間行な
い、ついで58ooに昇温して1湖寺間重合した。
各実験で重合機のスケ−ル付着量を調べたところ、結果
は第3表に示すとおりであった。
ただし、実験No.42〜44は比較例を示したもので
ある。
第3表

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分散助剤および重合開始剤を含む水性媒体中で塩化
    ビニル系単量体を重合させるにあたり、(イ)重合機内
    壁その他単量体が接触する部分を、あらかじめスルホン
    酸型もしくはカルボン酸型染料のアルカリ金属もしくは
    アンモニウム塩、または共役二重結合を有する有機スル
    ホン酸もしくはカルボン酸のアルカリ金属もしくはアン
    モニウム塩の少なくとも1種を含む水性液で塗布処理す
    る、(ロ)重合開始剤として、水への溶解度が0.2〜
    10重量%(20℃)である有機過酸化物を使用する、
    および(ハ)重合系に、仕込み単量体に対し1ppm以
    上のチオシアン酸塩を含有させる、ことを特徴とする塩
    化ビニル系単量体の重合方法。 2 前記有機過酸化物が、ジ−2−エトキシエチルパ−
    オキシジカーボネート、ビス−3−メトキシブチルパ−
    オキシジカーボネート、またはジ−ブトキシエチルパ−
    オキシジカーボネートである特許請求の範囲第1項記載
    の重合方法。
JP54136262A 1979-10-22 1979-10-22 塩化ビニル系単量体の重合方法 Expired JPS606361B2 (ja)

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