JPS606168Y2 - 田植機の植付装置における押込体構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は田植機の植付装置における押込体構造に関する
。

すなわち、一定の軌跡を描きなから苗取出台上のマット
苗を掻き取って円面に植付ける長い植付爪にそわせ押込
体を平行移動させるように装設して構成する田植機の植
付装置において、従来の剛性押込体ではとくに砂土系床
土のマット苗の場合には掻き取ったブロック苗の植付爪
に対する保持力が充分ではなく、植付けられる前にブロ
ック苗が離れてしまういわゆる転び苗が発生する欠点が
あった。

本考案は、その欠点を解決し、植付爪と押込体の間で良
好にブロック苗を保持することができて確実に植付けを
行なうことができ、簡単な構造にして好適に実施できる
よう提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図は一部を破断して示す田植機の側面図で前後方向
に長いフロート１０の上方には前方にエンジンＥを、後
方へ長い伝動ケース１１をそれぞれ装設し、フロー）
１０の両側方に位置する両車軸１２．１２をスイング式
伝動ケース１３．１３によりそれぞれ架設し、伝動ケー
ス１１の後部とその下方のフロート１０部分との間には
植付深さ調節レバー１４を介装し、伝動ケース１１の後
端上部から後方上部へ向はハンドル１５を延設し、ハン
ドル１５の前方に斜設した横方向往復動自在の苗載台１
６の下部を固定の苗取出台１にのぞませ、苗載台１６に
載置するマット苗Ａの下部が苗取出台１の切欠部（図示
省略）にのぞんで植付爪Ｂにより掻き取られうるよう従
来形同様に構成する。

前記苗取出台１よりやや前方となる伝動ケース１１部分
の両側方には横方向の回転軸１７を突設し、該回転軸１
７を中心に回転するアーム１８の先端部を駆動ケース１
９の中間部に枢着し、支持アーム２０の両端を駆動ケー
ス１９の下端部およびブラケット２１にそれぞれ回動自
由に軸着し、駆動ケース１９の上端突出部１９ａに摺動
自在に嵌挿したブツシュロッド２２の内端には引掛体２
３を取付け、弾機２４に当接させてケース内に枢着した
作動ロッド２５の一端をアーム１８先端のカム２６に、
他端を前記引掛体２３にそれぞれ係合させて従来形同様
に植付装置の駆動部を構成する。

Ｂは植付爪で、前記駆動ケース１９の上端突出部１９ａ
上面に植付爪Ｂの基部を合わせてボルト２７．２７によ
り固定するが、直線状となる植付爪Ｂの延長面先端両側
には尖端部３，３を形成するとともに、マット苗Ａから
掻取るブロック苗ａの茎葉４を受入れることになる溝５
を尖端部３から中間部側にかけて形威し、溝５の両側部
はＬ形に形威して構成する。

Ｃは押込体全体を示し、全体を硬質ゴム材により形成腰
該押込体Ｃの上部には植付爪Ｂにおける溝５の両側下面
に上面が近接するように両側に間隔をおいて押込突片６
，６を突設するとともに両押込突片６，６の先端を尖端
部６ａ、６ａに形威し、押込体Ｃの下部には後方から前
記ブツシュロッド２２の先端部２２ａを嵌入するように
して焼付は固定し、駆動ケース１９の上端突出部１９ａ
前面とブツシュロッド２２の間には防水用の蛇腹体２８
を介装して構成する。

図中、２は田面、４ａは床土、イは軌跡を示す。

第８図はしかして、車輪１２により機体が前進してフロ
ート１０が田面２上を滑走する状態で、アーム１８の回
動とともに支持されて駆動ケース１９が揺動し、該駆動
ケース１９の揺動につれて植付爪Ｂが軌跡イで示すよう
に上下方向に運動することになり、植付爪Ｂの尖端部３
，３が苗取出台１の切欠部にのぞんでマット苗Ａの下部
からブロック苗ａを掻き取る状態となる。

その場合に、植付爪Ｂにそってともに移動する押込体Ｃ
の両押込突片６，６間にブロック苗ａが挾まれる状態と
なり、第６図に示すように両押込突片６，６が矢印口９
口′で示すように外方に開きうる弾力を保持しているの
でブロック苗ａを弾持する状態となって、そのまま植付
爪Ｂと押込体Ｃとがブロック苗ａを保持する状態で軌跡
イのとおり下方に下がり、田面２下に植付ける状態とな
り、その状態でブツシュロッド２２が押し出されて押込
体Ｃが前進しながら植付爪Ｂからブロック苗ａが離れる
よう押し出し、その後に上昇して押込体Ｃが後退しなが
ら再び次のブロック苗ａを掻き取る状態となる。

このように本考案は、一定の軌跡を描きなから苗取出台
１上のマット苗Ａを掻き取って田面２に植付ける植付爪
Ｂをもつ田植機の植付装置において、該植付爪Ｂにそわ
せてブツシュロッドの先端部に設けた押込体Ｃを平行上
下動させるように装設して、該押込体Ｃは、全体を弾性
材により形成するとともにブツシュロッド２２の下端か
ら爪Ｂ側上方へ向けて片持ち状に弾性変形可能に両側に
間隔をおいて突出形成して押込突片６を有して、植付爪
Ｂが掻き取ったブロック苗ａの床±４ａ部を植付爪Ｂと
押込体Ｃとの間で弾性できるよう構成したから、植付爪
Ｂがマット苗Ａからブロック苗ａを掻き取って下方に移
動する状態において、ブツシュロッドの先端部に弾性体
で全体が構成されるとともに、ブツシュロッドの下端か
ら爪Ｂ側上方へ向けて片持ち状に弾性変形可能に両側に
間隔をおいて突出形成した押込突片を設けるよう押込体
Ｃを構成したから、押込体Ｃとが植付爪Ｂとの間ではさ
みこむようにしてブロック苗ａの笛部ではなく主として
床±４ａ部をしっかりと弾持することができ、その弾持
により確実で良好にブロック苗の床土部を保持すること
ができ、また、苗の爪離れもよくすることができ、よっ
て、全体として良好で確実なブロック苗の植付姿勢を保
持して植付作業を行なうことができて、植付けられる前
にブロック苗が離れてしまういわゆる転び苗が発生する
のを十分防止でき、簡単な構造にして確実良好な田植作
業ができるすぐれた特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は一部を破断した
田植機の側面図、第２図は要部の側断面図、第３図は植
付爪の一部の斜視図、第４図は押込体の側面図、第５図
は第４図のＩ−Ｉ線における断面図、第６図は第４図の
■−■線における断面図、第７図は第２図の一部の拡大
図、第８図および第９図はそれぞれ別の実施例を示す。 １・・・・・・苗取出台、２・・・・・・田面、Ａ・・
・・・・マット苗、Ｂ・・・・・・植付爪、Ｃ・・・・
・・押込体、ａ・・・・・・ブロック苗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定の軌跡を描きなから苗取出台１上のマット苗Ａを掻
   き取って田面２植付ける植付爪Ｂをもつ田植機の植付装
   置において、該植付爪Ｂにそわせてブツシュロッドの先
   端部に設けた押込体Ｃを平行上下動させるように装設し
   て、該押込体Ｃは、全体を弾性材により形成するととも
   にブツシュロッド２２の下端から爪Ｂ側上方へ向けて片
   持ち状に弾性変形可能に両側に間隔をおいて突出形成し
   た押込突片６を有して、植付爪Ｂが掻き取ったブロック
   苗ａの床上４ａ部を植付爪Ｂと押込体Ｃとの間で弾持て
   きるよう構成したことを特徴とする押込体構造。