JPS6060051B2 - 平版印刷板の製版方法 - Google Patents

平版印刷板の製版方法

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JPS6060051B2
JPS6060051B2 JP15670577A JP15670577A JPS6060051B2 JP S6060051 B2 JPS6060051 B2 JP S6060051B2 JP 15670577 A JP15670577 A JP 15670577A JP 15670577 A JP15670577 A JP 15670577A JP S6060051 B2 JPS6060051 B2 JP S6060051B2
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silicone rubber
rubber layer
photosensitive layer
layer
lithographic printing
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昌也 浅野
義明 高山
憲正 池田
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シリコーンゴム層をインキ反撥層とする水な
し平版印刷版の製版方法に関するものてあり、特に、基
板上に感光層とシリコーンゴム層とを積層した水なし平
版印刷版の新規な現像方法に関するものである。
シリコーンゴム層をインキ反撥層とし下層に感光層を設
けた水なし平版印刷版については、すでに種々のものが
提案されている。
なかでも、特公昭44−23042号、特公昭46−1
6044号に記載された、基板上に光可溶化性あるいは
光不溶化性感光層とシリコーンゴム層を積層した平版印
刷版、特開昭48−94504号、特開昭50−501
0訝に記載された、基板上に光接着性感光層とシリコー
ンゴム層を積層した平版印刷版は、湿し水を用いないで
数千枚から数万枚の印刷が可能と言われている。この中
、前者の基板上に光可溶化性あるいは光不溶化性感光層
とシリコーンゴム層を積層した平版印刷版においては、
光照射による感光層の可溶化あるいは不溶化によつてネ
ガ型あるいはポジ型弐印刷版が次のようにして得られて
いる。すなわち、光可溶化型の場合は、露光部の、また
光不溶化型の場合は未露光部の感光層を水、アルコール
などで溶解させながら版面を強くすることにより、画線
部のシリコーンゴム層をこすり取り、親油性の印刷基板
を露出せしめ、ネガあるいはポジ型の印刷版を形成さぜ
ている。しかしながら、このような製版方法にあつては
、本質的に撥水性のシリコーンゴム層を水性あるいはア
ルコール性などの現像液を用いて版面から剥ぎ取るとい
う、言わば強引な現像方法をとつているため、現像工程
でかなり強い力で版面をこする必要がある。その結果、
非画線部として版面に残すべきシリコーンゴム層まで損
傷を受け易くなるという問題が生する。一方、基板上に
光接着性感光層とシリコーンゴム層を積層した平版印刷
版の場合には、露光により光接着性感光層とシリコーン
ゴム層とが強固にj光接着することを利用して、光接着
性感光層を実質的に溶解させず、シリコーンゴム層のみ
を膨潤させる現像液を用いて、未露光部分のシリコーン
ゴム層を選択的に剥離除去するという現像方法がとられ
ている。; このような製版法によつた場合には、先の
例に比べて、シリコーンゴム層の切れがよくシャープな
網点が得られるが、未露光部におけるシリコーンゴム層
と光接着性感光層の界面接着力が比較的大きいため現像
時間が長くかかり、ハイライト部の微小な網点を再現性
よく得るためには、ある程度版面をこすりこむ必要があ
る。
したがつて、非画線部として版面に残すべきシリコーン
ゴム層までも損傷しやすいという欠点を完全に克服した
とは言い難い。そこで現像性を向上させるために、シリ
コーンゴムを膨潤させる溶媒に、光接着性感光層をも溶
解する極性溶媒を添加し、画線部の感光層を一部溶解し
ながら、シリコーンゴム層をこすりとる方法が考え出さ
れたが、極性溶媒添加量が多くなると非画線部の感光層
もある程度膨潤された状態になるため、非画線部のシリ
コーンゴム層もこすり取られてしまう結果になりがちで
あり、一方極性溶媒添加量が少ないと十分な効果が得ら
れないという難点があつた。
さらに、印刷工程においてシリコーンゴム層表面が傷つ
かないように版面強度を向上させるためには、シリコー
ンゴム層が可能な限り厚い方が好ましいが、現在までに
提案された方法のいずれも、これらの要求を満足しつつ
網点再現性のすぐれた版および現像方法を提供するに至
つていない。本発明者らは、これらの点に鑑み、他の版
特性に影響を与えることなく、網点再現性を向上する製
版方法について鋭意研究した結果、本発明に到達したも
のである。
すなわち本発明は、基板上に感光層とシリコーンゴム層
とを積層した平版印刷原版を露光した後、画線部の感光
層の少なくとも一部を溶解また.は膨潤し得る処理液を
用いて、画線部の感光層の一部または全部を溶出または
膨潤せしめ、しかるのちにシリコーンゴム層を膨潤させ
る溶媒で画線部のシリコーンゴム層を剥離することを特
徴とする平版印刷版の製版方法である。
公知の方法は、一先の例で示したように、いずれも一段
で現像工程を完了させようとするものであつたのに対し
、本発明は、画線部の感光層の一部または全部を溶出ま
たは膨潤する工程と、シリコーンゴムが膨潤しうる溶媒
でシリコーンゴム層を剥離する工程との−ニ段に現像工
程を区別したことに特徴がある。すなわち、第一段の工
程では、非画線部の感光層に対して貧溶媒で、画線部の
感光層構成成分の一部あるいは全部に対して良溶媒であ
る処理液を用い、画線部の感光層の一部あるいは全部を
溶出または膨潤せしめることによつて、非画線部の感光
層とシリコーンゴム層とにはほとんど影響を与えること
なく、画線部の感光層とシリコーンゴム層との界面接着
力を著しく低下させ、いわば感光層の上にシリコーンゴ
ム層が浮き上がつた構造を形成する。従つて第二段の工
程ではシリコーンゴム層を容易に剥離することができ、
インキ受容部が形成される。l 以下に本発明の内容を
さらに詳しく説明する。
まず、本発明の露光工程では、基板上に感光層とシリコ
ーンゴム層および必要により保護フィルムを積層した平
版印刷原版に、通常の平版用真空焼枠を用いて、ポジフ
ィルムあるいはネガフィルムを真空密着し、該フィルム
を通して活性な光線を照射する。この露光工程で用いら
れる光源は、紫外線を豊富に発生するものてあり、水銀
灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、螢光灯などを使うことができる。保護フィル
ムが存在する場合は、保護フィルムを取り去つた後、該
印刷版を画線部の感光層の少なくとも一部を溶解または
膨潤し得る処理液で処理する。
この際、処理の方法としては印刷版全体を処理液中に浸
漬してもよいし、版面に処理液をスポンジ、不織布、ガ
ーゼなどで均一に塗布してもよい。本発明において処理
液として使用される溶媒は、非画線部の感光層に対して
貧溶媒で、画線部の感光層の構成成分の一部あるいは全
部に対して良溶媒であるようなものの1種もしくは2種
以上の混合溶媒であつて感光層組成物の構成によつて適
当に選択しなければならないが、一般に有用な溶媒とし
ては水、および無機塩を溶解した水、アルコール類(例
えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プa/ぐノール、3−メトキシブタノール、3−メチル
ー3−メトキシブタノール、エチルカルビトール、ブチ
ルカルビトール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
等)、グリコール類(例えばエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレ
ングリコール等)、エステル類(例えば酢酸エチル、酢
酸ブチル、エチルセロソルブアセテート、酢酸カルビト
ール等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(例えばエチ
ルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、芳
香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水
素(石油留分、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン等)などの単独または混合溶媒が使用され.る。
特に好ましい混合溶媒としては、水0〜95重量部、ア
ルコール類100〜5重量部から成る混合溶媒、またま
水0〜95重量部、グリコール類100〜5重量部から
成る混合溶媒、脂肪族炭化水素0〜95重量部、アルコ
ール類100〜5重量部から成1る混合溶媒などで、無
機塩類、界面活性剤、その他の添加剤等を加えることも
できる。このような処理によつて、非画線部の感光層と
シリコーンゴム層はほとんど影響を受けることなく、画
線部の感光層の一部または全部が溶出また・は膨潤せし
められる。
次いで、好ましくは版面に付着した処理液の大部分を、
風乾、水洗い、版面スキージなどの方法により取り去り
、シリコーンゴム層を膨潤させる溶媒を用いて、ガーゼ
、不織布などの柔らかいパ;ツドで版面を軽くこすると
、画線部のシリコーンゴム層のみが容易に剥ぎとられ、
インキ受容部を形成する。
シリコーンゴム層を膨潤させる溶媒としては、パラフィ
ン系炭化水素あるいはそれを主成分とするものが好まし
く、そのような溶媒は石油の分留製品のうちから容易に
入手できる。
これらの石油留分に加えて、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタンのような精練されたパラフィン系炭化水
素も勿論有用な溶媒として使用できる。さらに上記のパ
ラフィン系炭化水素を主成分とする溶媒に2哩量部を限
度として、次のような、より極性の高い溶媒を添加する
こともできる。このような溶媒としては、先に述べたア
ルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香
族炭化水素類などが用いられるが、その他酢酸などのカ
ルボン酸類、トリクレン、四塩化炭素などのハロゲン化
炭化水素類も有用である。またそれ単独もしくは適当な
乳化剤でエマルジョンとしたもの、または懸濁液とした
ものも使用できる。これらの場合も混合液としてシリコ
ーンゴムを膨潤させる性質を有していなければならない
ことは言うまでもない。以上述べた本発明の製版方法は
、公知の方法に比べて次のような利点を有する。(1)
現像工程を二段に分けたにもかかわらず、シリコーンゴ
ム層の剥離が極めて容易であるため、現像時間が著しく
短縮される。
(2)シリコーンゴム層を強くこすりこむ必要がないの
で、非画線部のシリコーンゴム層を損傷することなくシ
ャープな微小網点が再現される。
(3)微小網点が再現される露光時間(適正露光時間)
が大巾に拡大される。(4)厚いシリコーンゴム層でも
容易に現像できるので、耐刷力のある印刷版が得られる
。本発明に適用される平版印刷版に使用できる基板は、
通常の平版印刷機にセットできるたわみ性と、印刷時に
かかる荷重に耐えうるものでなければならない。
例えばアルミニウム板、亜鉛板、銅板、鉄板などの金属
板、ポリエステル、ポリエチレンおよびポリプロピレン
のようなプラスチックフィルム、金属蒸着したプラスチ
ックフィルム、天然紙や合成紙などが目的に応じて使用
できる。また表面加工、表面樹脂塗装を行なつたものな
ども使用できる。本発明に適用される平版印刷版に使用
できる感光層は、必要ならば接着層を介して基板と結合
しており、撥インキ性シリコーンゴム層とは基板面とほ
ぼ平行な界面で接している。
感光層の厚みは任意であるが、(1),(2)もしくは
(3)のような構成の感光層を使用することが好ましい
。(1)沸点100℃以上で、室温で不揮発性の不飽和
モノマあるいはそれらのオリゴマと光増感剤、熱重合禁
止剤と、必要ならば室温での形態保持性を与えるための
充填材および若干の添加物を含む組成物。
ここで不飽和モノマとしては次のようなものが使用で
きる。
アルコール類(例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、ト.りエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等)のアクリル酸又はメ
タクリル酸エステル。
アミン類(例えばメチルアミン、エチルアミン、ブチ
ルアミン、ベンジルアミン、エチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジ
アミン、エタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジエタノールアミン、アニリン等)とアクリル
酸グリシジル又はメタクリル酸グリシジルとの反応性生
成物。
カルボン酢類(例えば酢酸、プロピオン酸、安息香酸、
アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイン酸、フ
タル酸、酒石酸、クエン酸等)とアクリル酸グリシジル
又はメタクリル酸グリシジルとの反応生成物。
アミド誘導体(例えばアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、メチレンビスアク
リルアミド、ジアセトンアクリルアミド等)。
その他スチレン誘導体、ケイ皮酸誘導体など。
光増感剤としては、ベンゾフェノンおよびその誘導体、
ベンゾインおよびその誘導体、アントラキノンおよびそ
の誘導体、さらにはアルデヒド類、ケトン類、イオウ化
合物、ハロゲン化合物、あるいはメチレンブルー、リボ
フラビンなどの染料が使用できる。
熱重合禁止剤としては、ハイドロキノンおよびその誘導
体、フェノール誘導体、ニトロ置換ベンゼン、第3級ア
ミン、フェノチアジンおよびその誘導体が用いられる。
充填材あるいは添加剤としては、コロイダルシリカ、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄などの無機物
の微細な粉末、ビニルポリマー(例えば、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアールコール、ポリビニルブチラール、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、あ
るいはこれらのコポリマー)、未加硫ゴム(例えば天然
ゴム、ポリブタジエン、ポリイ.ソプレン、ポリクロロ
プレン、ポリネオプレンあるいはそれらのコポリマー)
、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、硬化前の
エポキシ、エリア、アルキッド、メラミン、フェノール
樹脂などがあげられる。(2)光不溶化性ジアゾ樹脂あ
るいはアジド樹脂と必要ならば光増感剤と若干の充填材
などの添加物からなる組成物。
光不溶化性ジアゾ樹脂としては、バラジアゾフェニルア
ミン、バラジアゾモノエチルアニリン、バラジアゾベン
ジルエチルアニリンなどのジアゾ系アミンとホルムアル
デヒドとの縮合物をあげることができる。
光不溶化性アジド樹脂としては、ポリビニルアルコール
のアジドフタール酸エステル、あるいはアジド安息香酸
エステル、スチレンー無水マレイン酸共重合体と、芳香
族アジド系アルコール、例えばβ−(4−アジドフェノ
キシ)エタノールのエステルなどがあげられる。
光増惑剤、充填材などの添加物としては前記(1)の例
であげたものを使用できる。
(3)光可溶化性感光性物質と必要ならば光増惑剤と若
干の充填材などの添加物からなる組成物。
光可溶化性感光層は、アルミ基板表面をリンタングステ
ン酸、リンモリブデン酸、バナジウムタングステン酸な
どのヘテロ多重酸またはイソ多重酸処理を行ない、その
上に上述のジアゾ樹脂感光液を塗布し加熱することによ
つて得られる。またオルソキノンジアミド類も使用でき
る。光増惑剤、充填材などの添加物としては、必要なら
前記(1)の例であけたものを使用てきる。
本発明に適用される平版印刷版に使用てきるシリコーン
ゴム層は0.5〜100ミクロン、好ましくは0.5〜
10ミクロンの厚みと、紫外線が透過しうる透明性を有
することが必要である。有用なシリコーンゴムは数万か
ら数十万の分子量を有する線状ジオルガノポリオキシロ
キサン(好ましくは、ジメチルポリオキシサン)をまば
ららに架橋することにより得られる。代表的なシリコー
ンゴムは、次のようなくり返し単位を有する。ここでn
は2以上の整数である。
Rは炭素数1〜20のアルキル、アルケニル、アリール
、あるいはシアノアルキル基である。全体のRの40%
以下がビニル、フェニル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン
化フェニルであり、Rの60%以上がメチル基であるも
のが好ましい。このようなシリコーンゴムは、有機過酸
化物の添加により、まはらに架橋させることができるが
、縮合型の架橋を行なうシリコーンゴム″RTV.sL
TV型シリコーンゴム)を用いることにより、さらに好
ましいシリコーンゴム層が得られる。縮合型の場合はジ
オルガノポリシロキサン鎖のRの一部がHに置換された
ものも用いられるが、通常は次のような末端基同志の縮
合によつて架橋する。ここでRは先に説明したRと同じ
意味であり、R″はメチル、エチルなどの1価のアルキ
ル基でありAcはアセチル基である。このような縮合型
の架橋を行なうシリコーンゴムには、錫、亜鉛、カルシ
ウム、マンガンなどの金属の有機カルボン酸塩たとえば
酢酸ジブチルスズ、ラウリン酸ジブチルスズ、スズ(■
)オクトエート、ナフテン酸鉛など、あるいは塩化白金
酸のような触媒が添加される。シリコーンゴムの強度を
向上し、印刷作業中に生じる、摩擦力に耐え得るために
フィラーを混合することも有効である。以上説明したよ
うに、本発明の製版方法が好都合に適用てきる平版印刷
版の不可欠の要素として、基板、感光層、シリコーンゴ
ム層をあげることができる。
このようにして構成された平版印刷原版の表面を形成す
るシリコーンゴム層の表面は、いくぶん粘着性を有し、
埃などが付着しやすく、そのためにシリコーンの表面に
、保護フィルムをはりつけることもできる。
この保護フィルムが、紫外線を透過し得る透明性と、1
00ミクロン以下、好ましくは15ミクロン以下の厚み
を有する場合は、保護フィルムをかけたまま原版を露光
することができる。保護フィルムとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレ
ート、セロファンなどが使用される。以下、実施例を挙
げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによ
つて何ら限定されるものではない。
実施例1 アルミニウム基板上に、次の組成を有する厚さ4ミクロ
ンの光接着性感光層を設けた。
(a)アジピン酸とヘキサンー1,6−ジオール、2,
2−ジメチルプロパンー11,3−ジオールとのポリエ
ステルポリオールとイソホロンジイソシアネートとのポ
リウレタン 5鍾量部(b)メタクリル酸グリシジル
とキシリレンジアミンの4モル/1モル付加反応物
4鍾量部(C)ミヒラー氏ケトン 4重量
部この光接着性感光層の上に次の組成を有するシリコー
ンの10%n−ヘキサン希釈液を塗布し、50℃熱風中
で乾燥して厚さ3ミクロンのシリコーンゴム層を設けた
(a)ジメチルポリシロキサン(分子量約80000)
10唾量部(b)メ
チルトリアセトキシシラン 5重量部・(c)酢酸ジ
ブチルスズ 0.踵量部上述のように作製し
た版に厚さ10ミクロンのポリエチレンテレフタレート
フィルム1ルミラーョ(東レ(株)製)をラミネートし
て印刷原版とした。
この印刷版に網点面積率を段階的に変えた(2(4)線
、2%〜98%)ポジフィルムを密着し、3kWの超高
圧水銀灯(オーク製作所製)で17TLの距離から(4
)秒露光した。
露光版からラミネートしてあるフィルムを取り除き、水
8唾量部、n−プロパノール2唾量部か゛らなる混合処
理液を版面全体に均一になるように塗布した。
その後処理液をふきとり、n−ヘキサンをしみこませた
バッドで軽くすることにより、画線部のシリコーンゴム
層を剥離させて平版印刷版を得た。かくして得られた印
刷版を用いて小森印刷(株)製1スプリントョで印刷し
た結果、5万枚以上の良好な印刷物を得た。比較例とし
て、上記実施例と同様の感光層の上に膜厚が3ミクロン
、および1ミクロンのシリコーンコム層を積層した印刷
原版を作製し、同様の条件で露光した後、前処理が行な
わないでn−ヘキサンをしみこませたバッドでこすりこ
むことによつて画線部のシリコーンゴム層を剥離させて
印刷版を得た。
比較検討結果を第1表に示すが、シリコーンゴム層の膜
厚が3ミクロンの場合は、現像時にかなり強い力で、長
時間版面をこするために生じたシリコーンゴム層表面の
傷が印刷物に無数に認められた。一方1ミクロンの場合
は、印刷枚数300敗付近で、全面に汚れが発生した。
実施例2実施例1と同様にして得られた露光済みの版を
第2表に掲げる各種溶媒に1分間浸漬し、n−ヘキサン
で軽くこすることにより平版印刷版を得た。
結果を第2表に示すが、りずれの場合も網点再現域は2
%〜98%で良好であつた。第2表で示した適正露光時
間は網点再現域が2%〜98%になる露光時間の許容幅
である。比較例として、第2表に掲げた溶媒を現像液と
してバッドにしみこませ、版面をこすることによつて現
像をおこなつた。
実験番号1〜6の溶媒を現像液として用いた結果、シリ
コーンゴム層が剥離する前に、感光層が基板から剥離し
てきた。実験番号7の溶媒を現像液として用いると、現
像時間1紛でハイライト部の2%の網点が再現できるが
、シヤドウ部における非画線部シリコーンゴム層の脱落
が認められ、シヤドウ部の再現可能域は94%であつた
。実験番号8,9の溶媒を現像液として用いると、現像
時間4分で、感光層が基板から剥離した。実施例3 アルミニウム基板上に、次の組成を有する厚さ1ミクロ
ンの光接着性感光層を設けた。
(a)アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとのコポ
リマー(モル比7:3、平均分子量5万)
5喧量部(b)メタクリル酸グリシ
ジルとベンジルアミンとの2モル/1モルの付加反応物
4鍾量部(c) ミラー氏ケトン
4重量部この光接着性感光層の上にRYE−3085J
東芝シリコーン製RTVシリコーンガムディスパージョ
ンをn−ヘプタンで希釈して塗布、乾燥し、厚さ2ミク
ロンのシリコーンゴム層をもうけた。
このようにして設けたシリコーンゴム層の表面に実施例
1と同様の保護フィルムをラミネートして印刷原版とし
た。この印刷原版に、網点面積率を段階的に変えた(2
00線、2%〜98%)ポジフイルを密着し、3kWの
超高圧水銀灯(オーク製作所製)で17TLの距離から
一定時間露光した。
露光版からラミネートしてあるフィルムを取り除き、n
−ヘキサン5鍾量部、エチルセロソルブ5鍾量部からな
る混合処理液に1分間浸漬した。
版面を水洗した後、n−ヘキサンをしみこませた″バッ
ドで軽くこすることにより、画線部のシリコーンゴム層
を剥離させて平版印刷版を得た。このような処理によつ
て、画線部の感光層はほとんど溶出し、アルミ基板がイ
ンキ受容部を形成する。比較例として、前処理をおこな
わずに、n−ヘキサン9鍾量部、エチルセロソルブ2重
量部からなる現像液をしみこませたバッドでこすりこむ
ことによつて画線部のシリコーンゴム層を剥離させて印
刷版を得た。この場合は、画線部の感光層は溶出せず露
出した感光層がインキ受容部となる。露光特性等の比較
検討結果を第3表に示す。現性を得るために必要な露光
時間である。このようにして製版した印刷版を小森印刷
機(株)製1スプリンタョで印刷した結果、前処理を施
した印刷版から5万枚以上の良好な印刷物を得た。
一方比較例として行なつた前処理を施さずに製版した印
刷版によつて得た印刷物には、ペタ部の粘着性に帰因す
るヒノキー、モツトリングが見られ現像時に生じたすり
傷状の印刷欠点が認められた。実施例4 ?社製1ドライプレートョの保護フィルムを剥がし、そ
の上に網点面積率を段階的に変えた(2(1)線、2%
〜98%)ネガフィルムを密着し、3kWの超高圧水銀
灯(オーク製作所製)で17nの距離から一定時間露光
した。
露光版を、n−プロパノール2呼量部、エチルセロソル
ブ8唾量部からなる混合溶媒に2分間浸漬し、風乾した
後、n−ヘキサンをしみこませたバッドで軽くこするこ
とにより、ネガ型の平版印刷版を得た。
露光時間60秒から120秒で、網点再現域は3 〜9
7%であつた。実施例5富士フィルム社製PS版゜SG
P」の上に、トーレシリコーン社製SH−781RTV
の5重量部およびトーレシリコーン社製SH−6020
の1重量部をn−ヘプタン90重量部に溶解させて、塗
布した後、120℃で5分間乾燥してネガ型平版印刷版
を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板上に感光層とシリコーンゴム層とを積層した平
    版印刷原板を露光した後、画線部の感光層の少なくとも
    一部を溶解または膨潤し得る処理液を用いて、画線部の
    感光層の一部または全部を溶出または膨潤せしめ、しか
    るのちにシリコーンゴム層を膨潤させる溶媒で画線部の
    シリコーンゴム層を剥離することを特徴とする平版印刷
    版の製版方法。
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