JPS6043866B2 - 室温硬化性ポリシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性ポリシロキサン組成物

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JPS6043866B2
JPS6043866B2 JP10134377A JP10134377A JPS6043866B2 JP S6043866 B2 JPS6043866 B2 JP S6043866B2 JP 10134377 A JP10134377 A JP 10134377A JP 10134377 A JP10134377 A JP 10134377A JP S6043866 B2 JPS6043866 B2 JP S6043866B2
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光由 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、室温て硬化してコム状弾性体を与えるポリシ
ロキサン組成物に関するものであり、特に、低いモジユ
ラスとすぐれた機械的性質を有するポリシロキサン組成
物に関するものである。
さらに、本発明は、湿気にさらすことによつて硬化して
上記のゴム状弾性体を与えるポリシロキサン組成物の機
械的性質を改良する方法を提供するものである。従来よ
り、室温で硬化してコム状弾性体を与えるポリシロキサ
ン組成物として、シラノール末端ポリジオルガノシロキ
サンを、ケイ素原子との間の結合が加水分解しうる化合
物および湿気によつて架橋反応を起こし、それによつて
生する架橋によりコム状弾性体を得る方法は知られてい
る。
このような架橋剤としてはオルガノアルコキシシラン類
、オルガノエノキシシラン類、オルガノアシロキシシラ
ン類、オルガノイソシアナトシラン類、オルガノオキシ
ムシラン類、オルガノアミノキシシラン類、オルガノア
ミノシラン類、および.オルガノアミドシラン類などが
あり、それぞれ、脱アルコール反応、脱ケトン反応、脱
酸反応、イソシアナート基分解反応、脱オキシム反応、
脱ヒドロキシルアミン反応、脱アミン反応および脱アミ
ド反応のような縮合反応によつて、架橋が行わ.れる。
このような組成物は、あるいはシラノール末端ポリジオ
ルガノシロキサンを架橋剤および必要に応じて触媒とと
もに、湿気を遮断した容器に入れて保存し、使用時に空
気中に押出して湿気の作用によつて硬化せしめる、いわ
ゆる一液性室温・硬化性ポリシロキサン組成物、または
シラノール末端ポリジオルガノシロキサンを架橋剤と別
々に保存し、必要に応じて触媒をその一方に添加してお
き、これらを湿気の存在する条件で混合して硬化せしめ
る、いわゆる二液性室温硬化性ポリシロキサン組成物の
形で市場に提供される。また、これらの組成物は、通常
、適当な機械的性質を与えるための無機質充填剤を予め
添加して用いられ、また、必要に応じて顔料、防カビ剤
などを同様に添加して用いられる。このようなポリシロ
キサン組成物、特に一液性室温硬化性ポリシロキサン組
成物に用いられる架橋剤は、3官能性のシランまたはそ
の部分加水分ノ解物が、合成上の容易な点、比較的低価
格のクロロシラン類を出発原料としうる点、シロキサン
組成物に適度の硬化速度を与える点、湿気の存在しない
雰囲気で比較的長期間にわたり、シロキサン組成物に保
存安定性を与える点などの理由で用い・られているが、
このような3官能性のシランまたはその部分加水分解物
を架橋剤とする室温硬化性ポリシロキサン組成物を硬化
させた場合、ゴム状弾性体の伸び率が低く、引裂強さが
小さいとともに、モジユラスが高く、特に表面強度の小
さいモ゛ルタルやコンクリート、表面付着力の小さい常
温乾燥塗料で表面処理されたサッシ面などに対する建築
用シーリング材としての使用に関しては、これら建築材
料の破損や界面剥離を生じやすく、その用途が限定され
ており、特に高層建築や、その他の大きな応力のかかる
用途には制約がある。
このような問題点を解決して用途上の制約を取除く目的
で、2管能性シランまたはシロキサンに少量の3官能性
シランまたはシロキサンを併用し、その2官能性シラン
またはシロキサンの存在によりシラノール末端ポリジオ
ルガノシロキサンの末端位を架橋させることなく重合度
を上げて架橋密度を下げ、高い伸びと低いモジユラスの
ゴム状弾性体を得る試みがなされているが、この方法で
は、反応性の高い2官能性のシラン化合物またはシロキ
サン化合物を選択、使用しなければならず、架橋剤の種
類はアミノキシ基、アミノ基、またはアミド基のような
限られた官能基を有するシランまたはその部分加水分解
物のみに限定され、さらに、一液性室温硬化性ポリシロ
キサン組成物にとつて不可欠の特性である保存安定性を
維持することが甚だ困難となるほか、接着性が劣るなど
の問題を生ずる。また、これらの限られたケイ素官能基
をもつシラン化合物ないしシロキサン化合物の合成上の
煩雑さや困難さが、これらを架橋剤として用いた組成物
を高価なものにして、その用途を制約している。本発明
は、このような従来技術の欠点を改良して、3官能性シ
ラン単独、またはこれと若干の2官能性シランの併用に
おいて、あるいは、これらを部分加水分解して得られた
架橋剤の使用において、硬化後にすぐれた機械的性質を
もつゴム状弾性体を与える室温硬化性ポリシロキサン組
成物を提供するものである。
すなわち、室温で硬化せしめる公知のいかなる架橋技術
と比べても、硬化後のゴム状弾性体の伸びが大きく、引
裂強さが大きく、モジユラスが低い、しかも適度の硬化
速度とすぐれた保存安定性を有する室温硬化性ポリシロ
キサン組成物、特に一液化された該ポリシロキサン組成
物を提供するものである。すなわち本発明者らは、通常
この種の縮合反応によつてゴム状弾性体を得る室温硬化
性ポリシロキサン組成物について一般的に用いられるシ
ラノール末端ポリジオルガノシロキサンと架橋剤の組み
合わせに、さらに新規の成分として、これと同一または
相異なるシラノール末端ポリジオルガノシロキサンと、
1官能性シロキサン単位と4官能性シロキサン単位より
実質的に成るポリシロキサンとの共縮合で得られるポリ
オルガノシロキサンを共存せしめることにより、著しく
その硬化後の機械的性質、特に引裂強さを向上させるこ
とができ、従つて、非補強性充填剤との組み合わせによ
つて、3官能性の架橋剤を用いながら低いモジユラスと
すぐれた機械的性質のゴム状弾性体を得ることを見出し
た。
本発明の組成物は、以下の各成分により構成される。
すなわち、(4)25℃で500〜200000センチ
ストークスの粘度を有するシラノール末端ポリジオルガ
ノシロキサン10唾量部、(B) (1)25℃で50
0〜2000000センチストークスの粘度を有するシ
ラノール末端ポリジオルガノシロキサンと、(2)Sj
O2単位置モルに対し、Rl3SlOll2単位(ただ
し、R1は1価の置換または非置炭化水素基から選ばれ
る1価の基を示す)0.4〜0.7モルの割合で、実質
的にSiO庫位とRl3SiOJ2単位から成る芳香族
系溶剤可溶性ポリシロキサン樹脂(1)に対して50〜
20鍾量%との共縮合で得られたポリジオルガノシロキ
サン3〜10鍾量部、(C) 一般式R2aSiX4−
. (ただし式中R2は一価の置換または非置換炭化水素基
およびアルコキシ基から選ばれた1価の基、Xはケイ素
原料に直結し、ケイ素との結合が加水分解しうる基、a
は011、2または3で、分子中に平均2個を越えるX
をもつ)で表わされるオルガノシロキサンまたはその部
分縮合物0.1〜2唾量部、および(D)無機質充填剤
5〜40唾量部 からなることを特徴とする室温化性ポリシロキサン組成
物である。
本発明に用いられる(4)成分は、通常この種の縮合型
室温硬化性ポリシロキサン組成物に用いられるシラノー
ル末端のポリジオルガノシロキサンがよい。
特に硬化後のコム状弾性体にすぐれた機械的性質を与え
るためには、25℃における粘度が500〜20000
0センチストークスの範囲のものであることが必要で、
粘度が500センチストークス未満では、硬化した組成
物の架橋密度が高くなるために、充分な伸びが得られず
、粘度が200000センチストークスを越えると、混
和が不十分で硬化前の組成物が均質なものが得にくいほ
か、組成物が硬く作業性が悪くなる。特に好ましい組成
物の粘度範囲は3000〜150000センチトークス
の範囲であつて、硬化前の組成物の垂れ流れもなく、か
つ押出作業性も良好である。ケイ素原子に結合せる有機
基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基のよ
うなナルキル基、ビニル基、アリル基のようなアルケニ
ル基、フェニル基のようなアリール基、2−フェニルエ
チル基のようなアラルキル基、3・3・3−トリフルオ
ロプロピル基、クロロメチル基、シアノエチル基のよう
な置換炭化水素基などが例示される。そのうち、メチル
基、フェニル基、ビニル基のような炭化水素基が、合成
の容易さなどから最も好ましく、かつ一般的である。そ
の中でも、硬化後のゴム状弾性体の物性とくに伸びと硬
化前の組成物の作業性とのかね合いから、有機基全体の
少なくとも80モル%がメチル】基であることが望まれ
る。本発明で用いられる(B)成分は、かかる組成物の
硬化後の機械的性質、特に引裂強さの向上をもたらし、
ひいては3官能性の架橋剤と非補強性充填剤の組み合わ
せによつて低いモジユラスと高い伸び、引裂強さのゴム
状弾性体を得るための必須成分である。
その一方の構成成分である(1)のシラノール末端ポリ
ジオルガノシロキサンは、(4)成分と同一または相異
なるもので、(4)成分とほぼ同じ範囲から選ばれるが
、粘度は25℃において500センチストークスから2
000000センチトークスの間であり、好ましくは1
0000〜1000000センチトークスの範囲のもの
が、硬化前の組成物に対する適度の押出作業性を与え、
かつ硬化後のゴム状弾性体に良好な機械的性質と接着性
を与えるうえで推奨される。ケイ素原子に結合せる有機
基は(4)成分と同じ範囲のものが例示され、特に制限
はないが、硬化前の組成物の押出作業性や外観、硬化後
のコム状弾性体の機械的性質、接着性、耐熱性の点から
、金有機基の少くとも50モル%、好ましくは少くとも
90モル%がメチル基であることが推奨される。(B)
成分のもうひとつの構成成分である(2)のポリシロキ
サン樹脂は、実質的にSiO2単位とRl3SiOll
2単位(R1は前述のとおり)から構成され、SiO2
単位の一部の官能基がシラノール基の形で存在している
ものである。
SiO2単位置モルに対するRl3SlOll2単位の
割合は0.4〜0.7モルの間で選ばれる。これが0.
4モル未満ではポリシロキサン樹脂を安定に製造するこ
とはむずかしく、また0.7モルを越えると接着性や、
硬化後のゴム状弾性体の機械的性質を向上させる効果が
乏しい。R1としては、合成の容易さから、炭素酸1〜
8のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、および
フェニル基から選ばれる1価の炭化水素基が好ましい。
このような(2)のポリシロキサン樹脂は、通常、トル
エン、キシレンなどの有機溶媒の存在下に、JISKl
4O8に規定されている水ガラスとRl3SiClで表
わされるトリオルガノクロロシランとの反応、またはア
ルキルシリケートまたはその部分縮合物とRl3SiY
(たStYはケイ素原子に直交結せる加水分解しうる基
)との反応により合成され、これら芳香族系溶剤中で、
固形分30〜90%の状態で、ゲル化せずに安定な状態
のポリシロキサン樹脂として保存できる。(1)成分と
(2)成分の反応によつて(B)成分を合成するには、
(1)、(2)両成分を適当な溶剤、たとえば(1)成
分の合成の際に使用された溶剤に溶解せしめ、攪拌しな
がら80〜150℃の温度に加熱して脱水縮合を行う。
溶剤としてはトルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
が好ましく、(1)、(2)両成分を容易に均一に溶解
しうる量を用いることが好ましい。(2)成分の量は(
1)成分に対して50〜2(4)重量%の間から選ばれ
るが、これは(2)成分の量が5呼量%より少いと、硬
化後のゴム状弾性体の機械的性質や接着性の向上に寄与
しないし、200重量%より多いと、組成物の安定性に
悪影響を及ぼすからである。反応後の共縮合ポリシロキ
サンは固形分jとして60〜90%の溶液に調整するの
がよい。濃度60%未満では、室温硬化性組成物とする
場合に溶剤を除去するのに不都合であり、濃度90を越
えると、共縮合ポリシロキサンの保存安定性が悪く、ま
た均一な混合を行いにくいからである。このよ・うな共
縮合ポリシロキサンは、これと相溶性のあるシラノール
末端またはトリオルガノシロキシ末端のポリジオルガノ
シロキサンに溶解せしめて、トルエン、キシレン等の溶
剤を除去し、シロキサン溶液として、室温硬化性ポリシ
ロキサン組成物゛の調製に用いてもよい。(B)成分の
量は、囚成分10鍾量部に対して3〜10鍾量部、好ま
しくは10〜3唾量部の範囲から選ばれる。(B)成分
の量が3重量部未満では、硬化後のゴム状弾性体の機械
的性質や接着性の向上に寄与しないし、10唾量部を越
えると、組成物の保存安定性をそこない、ゲル化の傾向
を生ずるからである。(B)成分のかわりに(1)成分
と(2)成分を単に混合したもの、または(2)成分の
みを用いた場合は、室温硬化性ポリシロキサン組成物の
保存安定性をそこない、また硬化したゴム状弾性体のモ
ジユラスが上るので好ましくない。
また(B)成分のかわりに通常のシリコーン樹脂、すな
わち3管能性シロキサン単位のみ、またはこれと2官能
性シロキサン単位から成るシリコーン樹脂を用いたとき
は、シラノール末端のポリジオルガノシロキサンとの相
溶性が悪いために組成物が不均一になり、また組成物の
保存安定性も悪くなる。本発明で用いられる(C)成分
は、湿気によつて加水分解を行い、(4)成分および(
B)成分のシラノール基を容易に縮合反応を行うもので
、一般式R2aSiX4−a(R2、Xおよびaは前述
のとおり)で表わされるオルガノシロキサンおよびその
部分縮合物である。
R2としては、合成の容易さや架橋速度から、炭素数1
〜8のアルキル基、炭素数2〜3のアルケニル基、およ
びフェニル基から選ばれる1価の炭化水素基が好ましく
、その例としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ビニル基、およびフェニル基が挙げられる。また
特殊な例としては、イソプロポキシ基、ブトキシ基など
、比較的加水分解速度の小さいアルコキシ基を用いても
よく、また炭化水素基とアルコキシ基との混成でもよい
。Xはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、プロペノ
キシ基などのエノキシ基、アセトキシ基に、ベンゾキシ
基などのアシロキシ基、イソシアナト基、アセトンオキ
シム基、ブタノンオキシム基などのオキシム基、ジメチ
ルアミノキシ基に、ジエチルアミノキシ基などのオルガ
ノアミノキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
、シクロヘキシルアミノ基などのオルガノアミノ基、お
よびN−メチルアセトアミド基などのアミド基が例示さ
れる。場合によつては塩素原子のようなハロゲン原子も
使用可能であるが、一般には、加水分解によつて生成す
るハロゲン化水素の激しい腐食性と刺戟性のために好ま
しくない。このような(C)成分の代表例として、メチ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリケートな
どのアルコキシ系化合物、メチルトリプロパノキシシラ
ンなどのエノキシ系化合物、メチルトリアセトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリベンゾキ
シシラン、ジアセトキシジブトキシシランなどのアシロ
キシ系化合物、テトライソシアナトシランなどのイソシ
アナト系混合物、メチルトリス(アセトンオキシム)シ
ラン、メチルトリス(ブタノンオキシム)シランのよう
なオキシム系化合物、メチルトリス(ジメチルアミノキ
シ)シラン、メチルトリス(ジエチルアミノキシ)シラ
ンなどのアミノキシ系化合物、メチルトリス(ジメチル
アミノ)シラン、メチルトリス(ジエチルアミノ)シラ
ン、メチルトリス(シクロヘキシルアミノ)シランのよ
うなアミノ化合物、メチルトリス(N−メチルアセトア
ミド)シラン、ビニルトリス(N−メチルアセトアミド
)シランなどのアミド化合物があり、また、これらが部
分縮合することによつて生じた鎖状、分岐状、または環
状のシロキサン骨格と前記官能基をもつた低重合シロキ
サン化合物がある。これらの(C)成分の配合量は、(
4)成分および(B)成分中のシラノール基の量と、目
的とするゴム状弾性体の性質によつても異なるが、(4
)成分10唾量部あたり0.1〜2鍾量部の範囲である
0.1重量部よりも(C)成分が少ないと架橋が十分に
行われず、また2鍾量部よりも(C)成分が多いと、過
剰の架橋剤やその加水分解生成分がコム状弾性体の性質
に悪影響を及ぼすからである。
本発明に用いられる(C)成分の種類によつては、常温
で触媒なしに反応が進行するものもあるが、その大部分
は、加水分解ならびに縮合による架橋反応を促進する触
媒を添加することが好ましい。
触媒としては、ジメチルヘキシルアミン、ジエチルヒド
ロキシルアミン、テトラメチルグアニジンなどのアミン
化合物、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化トリメチ
ルヘキシルアンモニウムなどの第4級アンモニウム塩類
、オクテン酸亜鉛、オクテン酸スズ、ジブチルスズジア
セテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズ
ジラウレート、ジオクチルスズジラウレートなどの金属
有機酸塩、テトラブチルチタネート、1・3−ジオキシ
プロパンチタンビス(エチルアセトアセテート)などの
チタン化合物などが使用される。本発明で用いられる(
D)成分である無機質充填剤は、硬化後の室温硬化性ポ
リシロキサン組成物に機械的強度と硬さを付与するため
のもので、従来lから公知のものでよい。すなわち、煙
霧質シリカ、沈澱シリカ、シリカエアロゲル、粉砕石英
、ケイ藻土、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウムなど
が挙げられる。特に、本発明の特色のひとつである低モ
ジユラスですぐれた機械的性質を示す7ゴム状弾性体を
得るには、(B)成分による機械的性質、特に引裂強さ
の向上の効果と相まつて(D)成分の無機質充填剤とし
てはその少くとも8唾量%が炭酸カルシウムのような非
補強性充填剤を選択することが望ましい。これらの無機
質充填剤は、そフのまま用いてもよく、また表面処理さ
れたものを用いてもよい。これらの(D)成分の配合量
は、その種類により異なるが囚成分10鍾量部あたり5
〜40鍾量部、好ましくは10〜20唾量部の範囲であ
り、この範囲外では組成物の機械的性質が低下し、又押
出し作業性も悪くなる。本発明の組成物に、さらに各種
の顔料、チクソトロピー付与剤、押出作業性改善のため
の粘度調整剤、接着性向上剤、紫外線防止剤、防カビ剤
、難燃化剤など、各種の添加剤を加えることができる。
本発明の組成物は、そのすべての成分を、湿気を遮断し
た状態で混合、保存して、これを空気中の湿気にさらす
ことによつて硬化せしめる、いわゆる一液性室温硬化性
組成物として用いてもよい。
一方、囚成分、(B)成分のようなシラノール基含有ポ
リシロキサンと、(C)成分および必要に応じて触媒と
を、別の容器に保存し、使用時に両者示を混合する、い
わゆる二液性室温硬化性組成物として用いてもよく、ま
たこの場合、(D)成分はそのいずれか、または両方に
存在せしめてさしつかえない。本発明により、機械的性
質、特に引裂強さにすぐれたゴム状弾性体を与える室温
硬化性ポリシロキサン組成物を得ることができる。
また、これを生かして、非補強性充填剤と組み合わせる
ことにより、低いモジユラスと高い伸び、引裂強さを持
つゴム状弾性体を得ることができる。本発明の組成物は
、表面強度の小さいモルタル、コンクリートなど、また
表面付着力の小さい5常温乾燥性塗料で表面処理された
各種の建築材料に対するシーリング材として、特に高層
建築のメジどめやアルミサッシの固定、ガラスとアルミ
サッシの間の接着などに広く用いることができる。
以下、本発明を実施例によつて説明する。実施!例中、
部はすべて重量部を表わす。また、簡単に記すために、
次の略号を用いる。Me:メチル基 ■i:ビニル基 Ph:フエニル基 c実施
例1Si02単位置モルあたり0.55モルのMe3S
iOll2単位を含有するSiO2単位とMe3SlO
ll2単位から成り、残余のSiO2単位の一部の官能
基がシラノール基の形で存在するポリシロキサン樹脂を
5唾量%含むキシレン溶液(4)部と、25℃における
粘度が200000センチストークスのシラノール末端
ポリジメチルシロキサン(支)部とを120℃の温度て
6時間加熱攪拌して共縮合を行い、共縮合ポリシロキサ
ンの固形分75%のキシレン溶液を得た。
ついで、ノ混練りミキサーを用いて、このキシレン溶液
25部、25ミCにおける粘度が80000センチスト
ークスのシラノール末端ポリジメチルシロキサン100
部、25℃における粘度が100センチストークスのト
リメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンJm部、
およびステアリン酸で表面処理された平均粒径2pの炭
酸カルシウム150部を均一に混合し、減圧にてキシレ
ンを留去した。このようにして得られた混合物10(2
)に、5虹部のメチルトリス(ブタノンオキシム)シラ
ンと0.1部のジブチルスズジラウレートを、湿気を遮
断した状態で添加して、一液性室温硬化性ポリシロキサ
ン組成物を、調製した。この組成物を空気中に押出して
、厚さ27n1rtのシート状に成形し、一週間空気中
に放置して硬化させた後、JISK63lOにより機械
的性質を測定した。比較例として、上記のポリシロキサ
ン樹脂5唾量%を含むキシレン溶液(支)部と25℃に
おける粘度が200000センチストークスのシラノー
ル末端ポリジメチルシロキサン(4)部を単に均一に混
合したものを共縮合ポリシロキサンの代わりに同量用い
たものを比較例11、ポリシロキサン樹脂を全く用いな
いものを比較例12として、同様に測定を行つた。
これらの実施例および比較例についての測定結果を第1
表に示す。
実施例2 Si02単位置モルあたり0.40モルのMe3SiO
ll2単位と0.10モルのMe2PhSiOll2単
位から成るポリシロキサン樹脂を5唾量%含むキシレン
溶液50部と、25℃における粘度が80000センチ
ストークスのシラノール末端ポリジメチルシロキサン5
1■とを、125℃の温度で8時間加熱攪拌して共縮合
を行い、共縮合ポリシロキサンの固形分75%のキシレ
ン溶液を得た。
ついで、混練りミキサーを用いて、このキシレン溶液1
3部、25℃における粘度が20000センチストーク
スのシラノール末端ポリジメチルシロキサン1叩部、2
5℃における粘度が100センチストークスのトリメチ
ルシロキシ末端のポリジメチルシロキサン100部、ス
テアリン酸で表面処理された平均粒径2μの炭酸カルシ
ウム150部、表面積200イの煙霧質シリカ5部を均
一に混合して、減圧にてキシレンを留去した。得られた
混合物1(1)部に、5虹部のメチルトリス(アセトオ
キシム)シランと0.1部のジブチルスズラウレートを
、湿気を遮断した状態で添加して、一液性室温硬化性ポ
リシロキサン組成物を調製した。この組成物を空気中に
押出して、厚さ2T1Unのシール状に成形し実施例1
と同様の測定を行つた。比較例として、実施例1と同じ
ように、共縮合ポリシロキサンの構成成分であるシロキ
サン樹脂とシラノール末端ポリジメチルシロキサンとを
単に均一に混合して用いたものを比較例21、ポリシロ
キサン樹脂を全く用いないものを比較例坐として、同様
の測定を行つた。
これらの測定結果を第2表に示す。
実施例3 実施例2で用いた混合物1凹部あたり、ビニルトリス(
N−メテルアセトアミド)シラン5.0部を、湿気を遮
断した状態で添加すること以外は、実施例2と同様の実
験を行つた。
また、実施例2と同じ要領で、両構成成分を単に混合し
て用いる比較例31、ポリシロキサン樹脂を全く用いな
い比較例32についても同様の実験を行つた。測定結果
を第3表に示す。実施例4 実施例2で用いた混合物1(1)部あたり、メチルトリ
ス(ジエチルアミノ)シラン5虹部を、湿気を遮断した
状態て添加すること以外は、実施例2と同様の実験を行
つた。
また、実施例2と同じ要領で、両構成成分を単に混合し
て用いる比較例41、ポリシロキサン樹脂を全く用いな
い比較例42について同様の実験を行つた。測定結果を
第4表に示す。実施例5 Si02単位置モルあたりMe3SiOll2単位0.
60モルを含有するポリシロキサン樹脂を(4)重量%
含有するトルエン溶液50部と、25゜Cにおける粘度
が80000センチストークスのシラノール末端ポリジ
メチルシロキサン(支)部とを120゜Cで8時間加熱
攪拌を行つて共縮合を行い、共縮合ポリシロキサンの固
形分75%のトルエン溶液を得た。
これに同量の、257Cにおける粘度100センチスト
ークスのトリメチルシロキシ末端のポリジメチルシロキ
サンを加え、減圧でトルエンを除き、シロキサン溶液と
した。ついで混練りミキサーで、このシロキサン溶液3
5部、25りCにおける粘度が40000センチストー
クスのシラノール末端ポリジメチルシロキサン1(1)
部、25℃における粘度が100センチストークスのト
リメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン45部、
トリメチルシロキシ基で表面処理された煙霧質シリカ1
5部を均一に混合した。得られた混合物1(4)部あた
り、メチルトリアセトキシシラン5』部、ジブチルスズ
ジアセテート0.02部を、湿気を遮断した状態で添加
して一液性室温硬化性ポリシロキサン組成物を得た。こ
れより実施例1と同様の実験を行つた。比較例として、
共縮合ポリシロキサンの構成成分であるシロキサン樹脂
とシラノール末端ポリジメチルシロキサンとを単に均一
に混合して用いた比較例51、ポリシロキサン樹脂を全
く用いない比較例52について、同様の測定を行つた。
これらの測定結果を第5表に示す。
実施例6 Si021モルあたりMe3SiOll2単位0.55
モルを含有するポリシロキサン樹脂を5鍾量%含むキシ
レン溶液(6a)(4)部と、25量Cにおける粘度が
200000センチストークスの、ジメチルシロキシ単
位92モル%とジフエニルシロキシ単位8モル%から成
るシラノール末端のポリシロキサン(6b)5娼とを1
30′Cの温度て加熱攪拌して、縮合ポリシロキサンの
固形分75%の溶液を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)25℃で500〜200000センチストー
    クスの粘度を有するシラノール末端ポリジオルガノシロ
    キサン100重量部、(B)(1)25℃で500〜2
    000000センチストークスの粘度を有するシラノー
    ル末端ポリジオルガノシロキサンと、(2)SiO_2
    単位1モルに対し、R^1_3SiO_1_/_2単位
    (ただし、R^1は1価の置換または非置換炭化水素基
    から選ばれる1価の基を示す)0.4〜0.7モルの割
    合で、実質的にSiO_2単位とR^1_3SiO__
    1_/_2単位から成る芳香族系溶剤可溶性ポリシロキ
    サン樹脂、(1)に対して50〜200重量%との共縮
    合で得られるポリオルガノシロキサン3〜100重量部
    、(C)一般式R^2_aSiX_4_−_a(ただし
    、式中R^2は1価の置換または非置換炭化水素基およ
    びアルコキシ基から選ばれた1価の基、Xはケイ素原子
    に直結し、ケイ素との結合が加水分解しうる基、aは0
    、1、2、または3で、分子中に平均2個を越えるXを
    もつ)で表わされるオルガノシランまたはその部分縮合
    物0.1〜20重量部、および(D)無機質充填剤5〜
    400重量部 からなることを特徴とする、室温硬化性ポリシロキサン
    組成物。 2 (A)のシラノール末端ポリジオルガノシロキサン
    の有機基が、1価の炭化水素基および1価のハロゲン化
    炭化水素基から選ばれた1価の基である、特許請求の範
    囲第1項記載の組成物。 3 (A)のシラノール末端ポリジオルガノシロキサン
    の有機基が、メチル基、ビニル基およびフェニル基から
    選ばれた1価の炭化水素基である、特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 4 (B)(1)のシラノール末端ポリジオルガノシロ
    キサンの有機基が、1価の炭化水素基および1価のハロ
    ゲン化炭化水素基から選ばれた1価の基である、特許請
    求の範囲第1項記載の組成物。 5 (B)(1)のシラノール末端ポリジオルガノシロ
    キサンの有機基が、メチル基、ビニル基およびフェニル
    基から選ばれた1価の炭化水素基である、特許請求の範
    囲第1項記載の組成物。 6 (B)(1)のシラノール末端ポリジオルガノシロ
    キサンの有機基の少くとも90モル%がメチル基である
    、特許請求の範囲第1項記載の組成物。 7 R^1が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜3
    のアルケニル基、およびフェニル基より選ばれる1価の
    炭化水素基である、特許請求の範囲第1項記載の組成物
    。 8 R^2が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜3
    のアルケニル基、およびフェニル基より選ばれる1価の
    炭化水素基である、特許請求の範囲第1項記載の組成物
    。 9 Xがアルコキシ基、エノキシ基、アシロキシ基、イ
    ソシアナト基、オルガノオキシム基、オルガノアミノキ
    シ基、オルガノアミノ基、およびオルガノアミド基から
    選ばれた、ケイ素との結合が加水分解しうる基である、
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 10 aは平均1.0〜1.2の値である、特許請求の
    範囲第1項記載の組成物。 11 (D)の無機質充填剤が炭酸カルシウムである、
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。
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