JPS6041133B2 - 焼鈍炉への管搬入方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は焼鈍炉への管搬入方法に関する。

遠Ｄ鋳造により鉄管を成形した場合に、鋳型から引き抜
いた管を焼鈍した鋳造歪の除去等を図る必要がある。

このとき、鋳型から引き抜かれた後の管はまだ剛性が低
いため、自重による変形を防止するためこれを回転させ
るのが得策であり、かつ引き抜き後の管の燐鈍炉への搬
入は極力短時間で行ない、管を冷却させないようにして
熱ェネルギの損失を防ぐようにすることが望ましい。さ
らに、焼鎚フ。。セスそのものは比較的長時間にわたっ
て実施されるため、糠鎚炉内での管の搬送速度は、極め
て遅くするのが普通である。すなわち、燐鈍炉への管の
搬入はす早くかつ焼鎚炉内での管の搬送はゆっくりとい
う具合に、相皮する管搬送条件をともに満足させる必要
がある。

この解決策として、たとえば焼錨炉への管搬入手段と焼
錨炉内での管搬入手段とを別体として構成し、両者を異
なった速度で運転することが考えられるが、この場合は
両者間における管の受け渡しが円滑に行なわれるように
考慮する必要がある。また、前述のように変形防止のた
め、管の炉内への搬入、受け渡しおよび炉内での管の搬
送に際し、管の回転を止めないようにすることが必要で
ある。そこで本発明は、管の回転を止めることなく、し
かも円滑に管を受け渡すようにすることを目的とするも
のである。

この目的を達成するため本発明は、競鎚炉内におけるス
キッドレール上の管を微速で後押しして搬送させるフィ
ンガーが立設された暁鈍炉〆インチェーンをその女台端
部においてスプロケットに掛け、この始端部と、遠心鋳
造後焼鎚炉外のスキッドレール上に渡された管をこのス
キツドレールに沿って高速で後押しして焼鎚炉内に搬入
させるドッグが立設された搬入チェーンの終端部とをオ
ーバーラップさせて配置し、このオーバーラップ部にお
いて、前記スプロケットで回動中のフィンガーの先端を
越えて前記ドッグにより管を搬入した後、適当時期にド
ッグの速度を蛾鈍炉〆ィンチェーンの速度に等しい同期
速度以下（以下同期速度）に落してドッグとフィンガー
とを並走させ、ドッグからフィンガーへ管を渡すもので
ある。

したがって、遠心鋳造機の鋳型から抜き出された管をす
早く蛇鈍炉内に搬入することができるのみならず、ドッ
グからフィンガーへの管の受け渡しを円滑に行なうこと
ができて以後の暁鈍が確実に行なえ、しかも管の回転を
止めることなくこれらの操作を自動的に行なうことがで
きるため、管の変形を防止できる。以下、本発明の一実
施例を図面にもとづいて説明する。

第１図〜第２図において１は糠錨炉であり、その入口に
は昇降式の開閉扉２が取り付けられている。３は駆動モ
ー夕、４，５，６は扉２の開閉状態を検知するりミット
スイッチである。

一方７，８は複列の遠心鋳造機からの管引抜機を示して
いる。また９は暁鈍炉１の手前からこの蛾鈍炉１内へ向
けてわずかな上り勾配を有する一対のスキツドレールで
あり、管１川ま、このスキツドレール９上を転がりなが
ら搬送されるものである。スキッドレール９の始端部に
は、管引抜機７，８から図外の回転装置付クレーンにて
回転を受けながら搬送された管１０ご受入れるための回
転ローラ付リフタ１１が配設されている。この回転ロー
ラ付リフタ１１は、スキッドレール９の内側に配設され
るとともに、モータ１２にて駆動される駆動ローラ１３
と、遊転ローラー４とを有する２台の主回転ロ−ラ付リ
フタ１５、および、スキッドレール９の外側に配設され
るとともに、一対の遊転ローラ１６を有して管１０の端
部の自重による垂れを防止する２台の補助回転ローラ付
リフタ１７にて構成され、管１０を回転させながら昇降
可能に支持するものである。１８，１９，２０はリフタ
１１の上段、中段および下段位置をそれぞれ検出するた
めのりミットスイッチである。

なお、リフタ１１が下段位置まで降下したときには、各
ローラ１３，１４，１６に支持されていた管１０がスキ
ッドレール９上に渡されるように構成されている。両ス
キッドレール９の内側下方には、リフタ１１からスキッ
ドレール９上に乗せられた管１０を競鎚炉１内に搬入す
るための、一対の無端状の搬入チェーン２１が設けられ
ている。

２２は搬入チェーン２１を駆動させるための駆動スプロ
ケット、２３，２４，２５は遊転スプロケツト、２６は
テイクアップスプロケットである。

両搬入チェーン２１には、スキッドレール９の上面から
突出して管１０を後押しするドッグ２７が１個ずつ管１
０の搬入方向位置にそれぞれ取り付けられている。搬入
チェーン２１は、ドッグ２７をテイクアップスプロケッ
ト２６の近傍位置における始端部２８と遊転スプロケッ
ト２３の近傍位置における終端部２９との間で往復移動
させるように、駆動スプロケット２２により正逆両方向
に走行駆動されるものである。テイクアップスプロケツ
ト２６には黍体３０、シープ３１および重錘３２を有す
る童錘式搬入チェーン緊張装置３３が接続されている。
３４は機枠である。

スキッドレール９に沿った搬入チェーン２１に近接して
、ドッグ２７の通過または到着を検知するための後退限
りミットスイッチ３５、リフタ上昇用リミットスイッチ
３６、扉開動用リミットスイッチ３７、扉開動用リミッ
トスイッチ３８、低速スタートリミットスイッチ３９お
よび前進限りミットスイッチ４０が設けられている。焼
鎚炉１の内部には、一対の無機状の焼錨炉〆ィンチェー
ン４１が設けられており、この糠雛炉〆インチェーン４
１には、スキツドレール９の上の管１０を後押しするフ
ィンガー４２が等ピッチで複数立談されている。

フィンガー４２は、両焼鈍炉〆ィンチェーン４１におけ
る管１０の搬送方向同位直にそれぞれ取り付けられてい
る。暁鎚炉〆ィンチェーン４１の始端部４３と搬入チェ
ーン２１の終端部２９とは、管１０の搬送方向に互いに
オーバーラップされている。競錨炉〆ィンチェーン４１
の始端部４３には、このメインチェーン４１が掛けられ
るテイクアップ用のスプロケット４４が配設されている
。

すなわち、暁鈍炉〆ィンチェーン４１は製作誤差や熱膨
張により管１０の搬送方向に伸縮するため、図外のスプ
ロケット移動装置によりスプロケット４４を移動させて
これに対処している。一方、遊転スプロケット２３はス
プロケット４４と共通のフレームに取り付けられており
、両スプロケツト２３，４４の相対位置が変化しないよ
うにして、搬入チェーン２１から競鈍炉メィンチェーン
４１への管１０の受け渡しが適正タイミングで行なえる
ようにされている。したがって、両スプロケツト２３，
４４は一体移動することになり、これにかかわらず搬入
チェーン２１が常に一定の緊張度を有するように、前述
の重錘式搬入チェーン緊張装置３３が用いられているも
のである。第２図〜第３図に示すように、スプロケット
４４の回転軸４５の先端には、メインチェーン４１のフ
ィンガー４２の動きと搬入チェーン２１のドッグ２７の
動きとの同期をとるための、フィンガー４２の位置の検
出用のドッグが一体回転可能に取り付けられている。

すなわち、４６Ａ，４６Ｂは搬入チェーン２１を起動さ
せるときのフィンガー４２の位置を検出するための搬入
スタートドッグであり、４７はそのためのＩＪミットス
イッチである。また４８Ａ，４８Ｂはドッグ２７からフ
インガ−４２への管１０の送り込みを開始するときのフ
ィンガー４２の位置を検出するための送り込みスタート
ドッグであり、４９はそのためのりミットスイッチであ
る。さらに５０Ａ，５０Ｂは、ドッグ２７とフィンガー
４２との移動速度を一致させる時のフィンガー４２の位
置を検出するための同期スタートドッグであり、５１は
そのためのＩＪミットスイッチである。スブロケット４
４のピッチ径における円周の長さをフィンガー４２の取
付ピッチの整数倍にしておけば、各ドッグ４６Ａ，４６
Ｂ，４８Ａ，４８Ｂ，５０Ａ，５０Ｂとフィンガー４２
とが常に同位相となって都合が良い。

そこで本実施例では、スプロケット４４のピッチ蚤にお
ける円周の半周分の長さがフィンガー４２の取付ピッチ
に等しくなるように設定している。したがって、上述の
ように各ドッグは周方向に１８０度隔てた状態で一対ず
つ設けられているものである。なお、第３図において、
５２は搬入スタートフィンガー位置、５３は送り込みス
タートフィンガー位置、そして５４は同期スタートフィ
ンガー位置を示している。燐鈍炉１への管１０の搬入方
法を説明する。なお、第４図は、横軸に搬入チェーン２
１のドッグ２７の位置をとり、縦軸に搬入チェーン２１
の移動速度をとって、ドック２７の移動状態を示す速度
線図である。なお、メインチェーン４１のフィンガー４
２は絶えず微速で移動しており、このフィンガー４２の
動きにドッグ２７を追従させて同期をとるものである。
前回の搬入工程が終了した時点では、ドッグ２７は搬入
チェ−ン２１の終端部２９すなわち前進限りミットスイ
ッチ４０の位置にて停止している。

引抜機７，８から上段位置のリフタ１ １に管１０が渡
され、このリフタ１１上に管１０があることが検出され
たならば、メインチェーン４１のフィンガー４２Ａが搬
入スタートフィンガー位置５３（第３図におけるドッグ
４６Ａ位置）に達したときにリミットスイッチ４７が作
動し、ドッグ２７は前進限りミツｂスイッチ４０の位置
から後退限りミットスイッチ３５の位置に向けて戻り速
度ＶＲで後退する（第４図参照）。ドッグ２７が後退限
りミットスイッチ３５の位置に達する前にリフタ１１は
中段位置に降下しており、後退限りミットスイッチ３５
がオンになれば、リフタ１１は減速状態で下段位置に下
降して管１０をスキッドレール９上に渡す。

なお前述のように、リフタ１１上では管１川ま変形防止
のため回転されている。リフタ下段位置検出用のＩＪミ
ットスイッチ２０がオンになったならば、第４図に示す
ように、ドッグ２７は炉内のメインチェーン４１の速度
に比べてかなり高速の前進速度ＶＨにて管１０を後押し
し、この管１０のスキツドレール９上で転しながら、競
鎚炉１に向けて移動させる。

ドッグ２７がリフタ上昇用リミットスイッチ３６を通過
したなら、これによってリフタ１１は再び上段位置まで
上昇し、次の管１０を受けるべく待機する。ドッグ２７
が扉開動用リミットスイッチ３７を通過することにより
扉２が開動し、扉閉動用リミットスイッチ３８を通過す
ることにより扉２が閉動する。なお扉２の開度は、リミ
ットスイッチ５，６により管１０の口径に応じて適宜変
化し、引抜機７，８がそれぞれ異なった口径の管１０を
引き抜くようにしておけば、リミットスイッチ５，６の
選択は容易に自動化されるものである。低速スタートリ
ミットスイッチ３９を通過したならば、ドッグ２７の速
度は前進低速度ＶＬに低下され、炉内における管１０の
受け渡し‘こ備えられる。上記のようにドッグ２７が移
動する間に、メインチェーン４１のフィンガー４２Ａは
微速にて搬入スタ−トフィンガー位置５２から送り込み
スタートフィンガー位置５３（第３図におけるドッグ４
８Ａ位置）の近傍に達している。送り込みスタート用の
りミットスイッチ４９がオンになったとき、ドッグ２７
は第４図における位置５５に達しており、ここで送り込
み速度ＶＴに増速される。この後、フィンガー４２Ａの
先端がスキッドレール９上に出る前に、管１川まこのフ
ィンガー４２Ａの上方を通過する。フィンガー４２Ａが
同期スタートフィンガー位置５４（第３図におけるドッ
グ５０Ａ位置）に達しとき、ドッグ２７は第４図の位置
５６（第３図では同期スタートフィンガー位置５４にお
けるフィンガー４２Ａの基端位置の上方近傍）にあって
、メインチェ−ン４１の速度と等しい同期速度ＶＭ以下
に減速される。

ここで、メインチェーン４１がスプロケット４４に掛か
っていることから、フィンガー４２Ａの先端はその基端
よりも遠い周速度で移動し、管１０に追い付いて当俵す
る。この状態のままドッグ２７とフィンガー４２Ａとが
並走し、前進限りミットスイッチ４０の位置にドッグ２
７が到達したならこのドッグ２７は停止し、結局管１川
まドッグ２７からフィンガー４２Ａに渡されて、このフ
ィンガー４２Ａに後押しされながら炉内のスキッドレー
ル９上を転がされることになる。第４図に示すドッグ２
７の各移動速度は・フィンガー４２が搬入スタートフィ
ンガー位置５２から同期スタートフィンガー位置５４へ
移動する間に、ドッグ２７が前進限りミットスイッチ４
０の位置から後退した後管１０を受けて戻り、フィンガ
ー４２の先端を越すように、適宜選定されて設定される
ものである。

このように本実施例によれば、ドッグ２７の速度を適宜
制御するため、スプロケット４４の回転軸４５がテイク
アップのため移動しても、確実にドッグ２７からフィン
ガー４２への管１０の受け渡しを行なうことができ、こ
の受け渡しは、回転軸４５にフィンガー４２位置検出用
のドッグ４６Ａ，４６Ｂ，４８Ａ，４８Ｂ，５０Ａ，５
０Ｂを取り付けたことにより、一層確実に行なわれる。

以上述べたように本発明によると、遠心鋳造機の鋳型か
ら抜き出された管をす早く暁錨炉内に搬入することがで
きるのみならず、ドッグからフィンガーへの管の受け渡
しを円滑に行なうことができて以後の競銘が確実に行な
え、しかも管の回転を止めることなくこれらの操作を行
なうことができるため、管の変形を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法を実施するための装置の正面図、第
２図はその平面図、第３図は管の受け渡し部を示す図、
第４図はドッグの速度線図である。 １・・・・・・焼錨炉、９・・・・・・スキッドレール
、１０・・・・・・管、２１・・・・・・搬入チェーン
、２７・・・・・・ドッグ、２９……終機部、４１・・
・…嬢鎚炉〆ィンチェーン、４２，４２Ａ・・・・・・
フィンガー、４３・・・・・・始端部、４４・・・・・
・スプロケット、ＶＭ・・・・・・同期速度。 第１図第２図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 焼鈍炉内におけるスキツドレール上の管を微速で後
   押しして搬送されるフインガーが立設された焼鈍炉メイ
   ンチエーンをその始端部においてスプロケツトに掛け、
   この始端部と、遠心鋳造後焼鈍炉外のスキツドレール上
   に渡された管をこのスキツドレールに沿つて高速で後押
   しして焼鈍炉内に搬入させるドツグが立設された搬入チ
   エーンの終端部とをオーバーラツプさせて配置し、この
   オーバーラツプ部において、前記スプロケツトで回動中
   のフインガーの先端を越えて前記ドツグにより管を搬入
   した後、適当時期にドツグの速度を焼鈍炉メインチエー
   ンの速度に等しい同期速度又はそれ以下に落してドツグ
   とフインガーとを並走させ、ドツグからフインガーへ管
   を渡すことを特徴とする焼鈍炉への管搬入方法。