JPS5830369B2 - 連続加熱炉における材料送入装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として長尺の円形材料を横長にして加熱炉正
面より送入するようにした連続加熱炉における材料送入
装置に関するものである。

従来公知のこの種の材料搬入装置としては、第１図に示
すように、スキッドレール１上に蓄積された材料Ａをキ
ツカー２により、炉外搬送用のローラーコンベヤー３に
移載した後、加熱炉側面に設けた入口扉４を開扉して材
料を炉内のローラーコンベヤ５上に移送し、該コンベヤ
上の材料を移動ビーム６により固定ビームＴ上に移送し
て順次加熱を行うものや、又は第２図に示すように、ス
キッドレール８上に蓄積された材料Ａをキツカー９によ
って炉外搬送用のローラーコンベヤ１０上に移載してそ
のまま炉の正面入口まで搬送し、送入用キツカー１１に
よって、正面扉１２が開扉すると同時に、入口案内稈１
３を介して炉内案内稈１４の先端停止部に転入停止した
後、移動ビーム１５により、固定ビーム１６上を移送し
つつ、加熱処理を行うものがある。

併しこれらの装置では、何れも材料送入用の入口扉の開
閉を伴うため、入口扉の開口面積と開扉時間の相乗積に
相当する熱量損失及び時間損失があり、特に第２図に示
す実施例においては、正面入口扉の開口面積が材料長に
応じて大きくなるので放熱量が極めて犬となる。

又、第１図に示す実施例においては、炉内コンベヤ５が
高温となるため、該コンベヤの各ローラーを炉外の駆動
装置によって炉壁を介して駆動するので、構造上駆動軸
が片持ちで且長大となり、大きな駆動装置を必要とし、
操作も煩雑となる。

さらに又第２図に示す実施例においては、材料の炉内へ
の移載距離が長くなるので、材料の横方前の位置ずれが
生じ易く、又、径の大きな転動し易い材料や、円筒度の
良い、転勤性良好な材料の場合には加速度が犬となり、
炉内案内捏上での停止が困難となる等の欠点があった。

このため第３図に示すように、炉の正面開口部に周面に
複数個の長さ方向の半円形凹所１７を設けた円筒形のキ
ツカー１８を横設して、中心軸（図示せず）によって支
承し、炉内雰囲気と炉外気を隔離すると共に、該円筒形
キツカーを図において反時計方向に回転又は揺動して、
スキッドレール１９上の材料Ａを移送キツカー２０及び
入口案内稈２１を介して、前記凹所１７に移載し、円筒
形キツカー１８の回転又は揺動によって炉内に移送し、
案内環２２を介して固定ビーム２３に転送するようにし
た装置が開発された。

併しこの種の装置においては、送入材料の長さが長尺の
場合には、材料の重量及び円筒形キツカーの自重による
合成荷重によって、該キツカーの支持間隔が長くなるこ
とと相俟って、円筒キツカーの曲げ応力が大きくなるの
で、曲げ強度を大きくするため装置を強大化すると共に
駆動動力を犬きくする必要がある。

又、材料送入時間を節減するために円筒キツカーの操作
速度を速くすれば、材料が円筒形キツカーにより炉内案
内環上に放出され衝撃を生じ、送入材料又は装置の損傷
を来たし送入状態が不安定になる等の欠点がある。

本発明はこれらの欠点をなくするために、加熱炉の扉を
開閉することなく、揺動させるだけで扉に設けた凹所を
介で材料を炉内に送入するようにした装置を提供するも
のである。

本発明の実施例を図面によって説明すれば、第４図にお
いて、２４は断面を略々ｒ扇形の空洞型に形成した横長
の扉で、その上端のかなめ部を中心として回動自在に炉
壁２５の開口部２６の上面に支承させると共に、その下
端部を開口部２６の下端面に摺接させ、操作シリンダー
２７によって揺動させるようにしである。

２８は扉２４の下端部適所に設けた適宜大きさの凹所で
、扉２４が揺動しても常に開口部２６を閉塞するように
なっている。

２９は開口部２６の前方に設けたスキッドレール、３０
はその下方に設けたキツカーである。

３１は開口部２６の下端面に設けた案内板で、スキッド
レール２９よりの材料を案内するものである。

３２は開口部２６の後方において炉内に設けた炉内案内
稈、３３はその後方に設けた固定ビーム、３４は移動ビ
ームである。

３５は必要に応じて扉２４の長手方向の中間部に設けた
中間支持軸受で、扉２４の上端かなめ部を貫通する支軸
３６を支承するものであるが、これは必ずしも必要では
ない。

上記のように構成した実施例にろいてその作用を説明す
れば、スキッドレール２９上の材料Ａがキツカー３０の
作動によって、１本づつ案内板３１を介して扉２４の下
端部の凹所２８に転入する。

今、操作シリンダー２７を駆動して扉２４を図において
左方に揺動すれば、材料Ａが案内板３１上を転動して炉
内案内稈３２上に移送され、固定ビーム３３上に転載さ
れ、移動ビーム３４の作動により順次固定ビーム３３上
を移送されて加熱処理される。

この際、案内板３１上を転動する材料Ａの全重量は炉壁
２５で支持せられ、材料Ａが凹所２８に保持されつつ転
動するのでその転勤速度が扉２４の揺動速度以上にはな
らない。

このようにしてスキッドレール２９上の材料Ａを連続的
に炉内に送入するものである。

上述のように本発明は、加熱炉の正面開口部に略々扇形
断面を有する横長の扉を配設し、鉄扉の上端のかなめ部
を中心として回動自在に支承すると共に、その下端部を
開口部の下端面に摺接させて、その適所に適宜大きさの
凹所を設け、適宜の駆動装置によって揺動させ、該凹所
を介して炉内に材料を送り込むようにした連続加熱炉に
おける材料送入装置に係るものであるから、扉の下端部
に設ける凹所の位置及び大きさを適当に設定すれば、扉
の揺動時に、常に炉壁の開口部を閉塞状態に保持して、
炉内雰囲気と炉外気とを隔離して炉内雰囲気の流出によ
る熱量の損失をなくすることができると共に、扉に設け
た凹所によって材料を保持して案内板の上を転動させる
ので、材料の全重量が炉壁によって支承せられるので材
料が長大になっても装置を格別強大にする必要がなく、
さらに材料の転送速度が扉の揺動速度より速くなること
がないので、材料移送時の衝撃をなくし、安定した送入
を行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を従来のものとの比較において示
すもので、第１図及び第２図は従来公知の加熱炉におけ
る材料送入装置の平面図、第３図は炉内雰囲気と外気を
隔離するようにした従来の加熱炉における材料送入装置
の簡略縦断側面図、第４図は本発明の加熱炉における材
料送入装置の簡略縦断側面図である。 ２４・・・扉、２６・・・正面開口部、２７・・・操作
シリンダー ２８・・・凹所。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加熱炉の正面開口部に、略々扇形断面を有する横長
   の扉を配設し、鉄扉の上端のかなめ部を中心として回動
   自在に支承すると共に、その下端部を開口部の下端面に
   摺接させて、その適所に適宜大きさの凹所な設け、適宜
   の駆動装置によって揺動させて該凹所を介して炉内に材
   料を送入するように構成したことを特徴とする連続加熱
   炉における材料送入装置。