JPS6035123B2

JPS6035123B2 - 屈曲性のよい異質重層靴底の成形法

Info

Publication number: JPS6035123B2
Application number: JP57190228A
Authority: JP
Inventors: 昌典原田; 国雄浦本
Original assignee: NIPPON RUBBER
Current assignee: NIPPON RUBBER
Priority date: 1982-10-27
Filing date: 1982-10-27
Publication date: 1985-08-13
Also published as: JPS5977802A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、屈曲性のよい異質重層靴底の成形法に関す
るものであって、その目的とするところは、外観性が良
好で簡単に成形ができ、且つ歩行及び走行時における屈
曲部の屈曲性が良好な異質重層靴底を提供しようとする
ものである。

従来、異色若しくは異質の底材を靴底の適宜個所に配置
したり、或いは層状に形成された靴底の成形方法は種々
提起されている。例えば、靴底成形金型の踏付部、また
は種部の接地面に凹陥部を設け、該凹陥部の周緑に金型
キャビティに向って突出した枠を付け、該枠内に接着剤
を塗布したゴム質成形品を挿着した後、発泡性ポリウレ
タン成形液状配合物を注入して、発泡高分子化反応をせ
しめることにより、ゴム質成形品を複合構成材として接
着させた靴底が特開昭５６−１３９０１号に開示されて
いる。

また、月甲被を吊込んだ靴型と左右の側型と中間底型と
によって形成された中間成形空隙に導入された中間底材
によって、朋被下面に中間底を接着成形し、更に、中間
底型を接地底型に置換して中間底、側型及び接地底型に
よって形成された空隙に、本底材を充填して異色若しく
は異質重層靴底を形成したもの等の靴底製造技術は周知
である。然しながら、前記の両者共、靴底の適宜個所に
異色若しくは異質の底材を配置したことで、靴の外観性
を良好にし、また、異質素材の物性によって、これを装
着した部辺の弾力性、防滑性、及び耐摩耗性等の向上を
意図したものである。この発明は、前記の効果に加えて
、何等特別の製造工程を追加することなく、確実且つ簡
易に屈曲性良好な異質重層靴底を成形する製造技術に関
するもので、歩行及び走行効率を顕著に向上せしめるも
のである。

以下、この発明を実施図面に従って説明すれば、第４図
に示す如く、予じめ成形された靴底補強体（以下単に補
強体とする）４を接地底型上面１１１の所定位置に戦置
し、第３図、第５図の如く少なくとも靴底踏付部８の屈
曲部位に相対応する靴底上型の下面１２１に、該補強体
の上面４２を押圧する適宜数のピン１３を突設して補強
体４を係止し、該接地底部１１と靴底上型１２とによっ
て形成された空隙１４に本底成形材３′を充填して、該
補強体４を被覆するように一体的に靴底２を形成し、本
底上面３２に穿設された該ピン孔５によって、該部位の
屈曲性が良好なるように形成されたことを要旨とする、
屈曲性良好な異質重層靴底２を提供しようとするもので
ある。

歩行及び走行時における足の屈曲は、中足骨群と指骨群
間に介在する中足指節関節の屈曲が最も顕著であり、従
って、第３図、第５図の如くこの足の屈曲に対応する本
底上面３２に、本底３の成形と同時に複数列のピン孔５
を穿設することによって、靴底２の屈曲機能を良好にす
ると共に、本底３成形過程で靴底上型の下面１２１に突
設したピンの先端部１３１で、接地底型の上面１１１に
装着された補強体の上面４２を礎擬的に押圧して、本底
成形材３′を充填する際の成形圧によって、補強体４が
移動することを抑止することがこの発明の必須要件であ
る。

また、補強体４が靴底接地面の屈曲する踏付部８以外の
種部６や爪先部９等にわたって装着される場合、屈曲部
を除く部辺のピン１３の配置は、本底成形圧によって補
強体４が移動するのを抑止し、補強体４と接地底型上面
１１１の密着性を確実にするに必要な最低本数のピン１
３を具備すればよい。

また、踏付部８の屈曲部辺に対応して配置されるピン１
３は、第３図の如く、第１中足指節関節と第５中足指節
関節を結ぶ線Ａを中心に、２〜４列の並列ライン状に配
置されている。

ピン１３寸法は、直経約３〜６側とし、ピン１３長は弾
性体でなる補強体４がピンの先端部１３１で押圧された
際に、若干凹状に変形する程度の長さ、即ち靴底上型の
下面１２１から接地底型上面１１１の所定個所に戦置さ
れた補強体上面４２までの寸法に約０．５〜１．５肋程
度加算した寸法に設定される。

また、補強体４の弾性率が低く、押圧されたピン１３に
過大な坐嵐力が働き、ピン１３の破損をまね〈恐れのあ
る場合、第２図、第６図、第７図の如く、ピン１３が当
接する補強体上面４２に補強体４成形と同時一体的に靴
底上型の下面１２１に配置したピンに合致した浅目のピ
ン孔１６′を穿談しておけば、ピン１３の損傷を軽減す
ることができ、且つ補強体４の移動を確実に阻止するこ
とができる。更に、ピン１３を靴底上型の下面１２１に
装着する方法は楯込式とし、損傷したピンを取換えでき
るようにしておけば便利である。また、第４図に示す如
く、補強体４を別途に成形して接地底型上面１１１
の所定個所に装着し、接地底型１１と靴底上型１２との
空隙１４に本底成形材３′を充填して靴底２を成形する
方法と、第６図に示す如く、接地底型１１と補強体成形
上型１５とによって補強体４を成形した後、該補強体成
形上型１５のみを脱型して第７図の如く、靴底上型１２
と置換し、接地底型１１と靴底上型１２間に形成された
空隙１４に本底成形材３′を充填して靴底２を成形する
法がある。補強体４成形に当っては、前記のどの方法を
採用してもよいが、補強体成形材４′と本底成形材３′
との相客性が悪いものは、補強体４成形後、本底３との
接合面をバフ掛けしてプラィマーや接着剤を塗布する工
程が必要であり、従って別途に成形する方がよい。また
、補強体４の接地面４１に複雑な底意匠や精朽な図柄を
形成するために、トランスファー成形法や加熱加圧成形
法を採用する場合も、補強体４は別途に成形される方が
よい。補強体成形材４′と本底成形材３′との相客性が
よいものは、後者の連続二段成形方式を採用する方が工
程数も少なく、製造コストを低減する上からも便利であ
る。更に、補強体成形材４′及び本底成形材３′は、そ
の要求される機能に応じて天然ゴム、合成ゴム、塩化ビ
ニール、ＥＶＡ、熱可塑性ゴム、ポリウレタン等の素材
を適宜に選択して、射出成形法、柱型成形法及び加熱加
圧成形法等によって成形される。

この発明は前記の如く構成されているので、接地底型の
上面に装着された補強体は、靴底上型の下面に突設され
たピン群、即ち、踏付部の屈曲する都辺に対応して複数
列ライン状に配置されたピン群と、これ以外の補強体を
押圧して本底成形圧によって補強体が移動するのを阻止
する為のピン群、殊に本底と接合する補強体の周縁部を
確実に押圧するように配慮して、ピンの配置が設定され
ているので、該部辺の補強体と接地底型との密着が確実
になった。

そのため、本底成形時に本底成形材が補強体と接地底型
間に浸入して、補強体の接地両側を汚損する懸念を払拭
した。

更に、歩行及び走行時における靴底の屈曲は、屈曲部の
接地面側に引張応力が働き、これに対応する本底上面に
圧縮力が働くが、この圧縮部の素材自体の屈曲と、ピン
孔忍羊を圧縮して押しつぶす効果が相乗的に作用して屈
曲性と弾性効果は格段に向上した。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例を示すものであって、第１図は、靴底補強
体に係止孔が穿設されない場合の屈曲性のよい異質重層
靴の側面図。第２図は、靴底補強体に浅目の係止孔が穿設された場合
の屈曲性のよい異質重層靴の側面図。第３図は、上面よ
り直視した靴底平面図。第４図は、接地底型の上面に敦
層された靴底補強体の配置図。第５図は、靴底補強体に
係止孔が穿設されない場合の屈曲性のよい異質重層靴底
成形型の縦断面図。第６図は、係止孔を穿設した靴底補
強体成形型の縦断面図。第７図は、係止孔を穿設した靴
底補強体を装着した、屈曲性のよい異質重層靴底成形型
の縦断面図。符号の説明、１・・・・・・月甲被、２・
・・・・・靴底、３・・・・・・本底、３′・・・・・
・本底成形材、３１・・・・・・本底下面、３２・・・
・・・本底上面、４・・・・・・靴底補強体、４′・・
・・・・靴底補強体成形材、４１・・・・・・靴底補強
体の接地面、４２・・・・・・靴底補強体の上面、５・
…・・ピン孔、６・・・・・・種部、７・・・・・・不
踏部、８・・・・・・踏付部、９・・・・・・爪先部、
１０・・・・・・ピンによって押圧される靴底補強体の
上面、１１・・…・接地底型、１１１・・・・・・接地
底型の上面、１２・・・・・・靴底上型、１２１・・・
・・・靴上型の下面、１３・・・・・・ピン、１３１・
…・・ピン先端部、１４…・・・接地底型と靴底上型と
によって形成された空隙、１５・・・・・・靴底補強体
成形上型、１５１・…・・靴底補強体成形上型の下面、
１６・・・・・・靴底補強体に浅目のピン孔を穿設する
ピン、１６′・・・・・・靴底補強体に穿設された浅目
のピン孔、Ａ・・・・・・第１中足指節関筋と第５中足
指節関節を結ぶ線。弟’図第２図第３図第４図第５図第６図秦ワ図

Claims

【特許請求の範囲】

１予じめ成形された靴底補強体４を接地底型上面１１
１の所定位置に載置し、少なくとも靴底踏付部８の屈曲
部位に相対応する靴底上型の下面１２１に、該靴底補強
体の上面４２を押圧する適宜数のピン１３を突設して靴
底補強体４を係止し、該接地底型１１と靴底上型１２と
によつて形成された空隙１４に本底成形材３を充填して
、該靴底補強体４を被覆するように一体的に靴底２を形
成し、本底上面３２に穿設された該ピン孔５によつて該
部位が屈曲自在なるように形成されたことを特徴とする
屈曲性のよい異質重層靴底２の成形法。