JPS6032373Y2 - 内燃機関用エアクリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の目的 （１）産業上の利用分野 本考案は内燃機関の気化器に清浄空気を供給するととも
に排気浄化用の二次空気を取出すようにした内燃機関用
エアクリーナに関する。

（２）従来の技術 従来前記エアクリーナにおいて、その内部の清浄空気室
内に、気化器の吸気路を開口するほか、内燃機関のクラ
ンク室に連通ずるブローバイガス還流通路の放出端と、
該機関の排気系に連通ずる二次空気取出通路の吸込端を
それぞれ連通し、内燃機関の運転時に、クランク室内の
ブローバイガスをブローバイガス還流通路を介して清浄
空気室内に吸込み、このブローバイガスとともに清浄空
気を気化器内に導入し、さらに清浄空気室内の清浄空気
の一部を二次空気取出通路を介して内燃機関の排気系に
導入させるようにしたものが知らされている。

ところがブローバイガスは多量の燃料蒸気、オイルミス
ト、水分等を含んでいるので、排気清浄化用二次空気と
して不適当であるばかりではなくこのブローバイガスが
排気浄化用二次空気通路内に流入すると、それらが該通
路の管壁に耐着堆積し、次第に該通路を狭搾して吸入空
気量を減じ、長期間に亘って必要な二次空気量を確保す
るのを妨げる不具合を生じる。

そこで、エアクリーナの清浄空気室におけるブローバイ
ガスと排ガス浄化用二次空気との混合を回避して前記不
具合をなくすために、例えば特開昭５０−１４６７１０
号公報に示されるようにブローバイガス還流通路の放出
端及び二次空気取出通路の吸込端を互いに離間させて清
浄空気室に開口することや、或いは実公和５４−１３４
４５号公報に示されるように清浄空気室内を隔壁により
ブローバイガスの流動する室と、排ガス浄化用二次空気
が流動する屋とに区画することが従来より提案されてい
る。

（３）考案が解決しようとする問題点 ブローバイガス還流通路の放出端と二次空気取出通路の
吸込端とを単に離間させただけでは、清浄空気室におけ
るブローバイガスと排ガス浄化用二次空気との混合を効
果的に阻止することはできない。

また清浄空気室に前記隔壁を特別に設けると、エアクリ
ーナの構造が複雑になるばかりでなく、清浄空気室内に
おける清浄空気の有効通路面積が減少して、気化器への
清浄空気の流動抵抗を増すという別の不具合があった。

本考案は、従来技術のもつ上記不具合をすべて解消し得
る内燃機関用エアクリーナを提供することを目的とする
。

Ｂ 考案の構成 （１）問題点を解消するまでの手段 本考案は、エアクリーナケース内をクリーナエレメント
によって大気に連通ずる未清浄空気室と、気化器の吸気
道に連通ずる清浄空気室とに区画し、前記清浄空気室内
に、内燃機関のクランクケースに連通ずるブローバイガ
ス還流通路の放出端および内燃機関の排気系に連通ずる
二次空気取出通路の吸込端をそれぞれ開口してなる、内
燃機関用エアクリーナにおいて、前記クリーナエレメン
トと気化器の吸気道に通じる吸気路との間を流れる清浄
空気流の流動通路中に、前記二次空気取出通路の吸込端
部を該流動通路に沿うように配設すると共に、その吸込
口を該清浄空気流の流動方向に対向するように開口し、
前記流動通路の、前記吸込端部よりも下流側にブローバ
イガスが導入されるように、前記ブローバイガス還流通
路の放出端を前記吸込口より前記流動通路下流側に離間
させて開口したことを特徴とする。

（２）作用 清浄空気流動通路の、二次空気吸込端部よりも下流側に
放出されたブローバイガスは、そこを流れる清浄空気流
に強力に誘導されてその下流側、即ち吸気路側へ流動す
る。

また上記ブローバイガスが万一、二次空気取出通路の吸
込口側へ流動しようとしても、その流動は、前記吸込端
部に沿って勢いよく流動する清浄空気流の大きな流動圧
を以て確実に阻止され、従ってブローバイガスの二次空
気取出通路内へ侵入を極めて効果的に阻止し得る。

（３） 実施例 第１図により本考案エアクリーナの第１実施例について
説明すると、エアクリーナのクリーナケース１、内には
、中空円筒状のクリーナエレメント２１が収容され、こ
のクリーナエレメント２１によってクリーナケース１□
内は未清浄空気室Ａ１と、清浄空気室Ｂ０とに前後に区
画され、未清浄空気室Ａ１内には、大気に開口する大気
導入通路３１が連通され、また清浄空気室Ｂ□内には図
示しない気化器の吸気道に連通ずる吸気路４□が開口さ
れている。

而して清浄空気室Ｂ１には、クリーナエレメント２１
と吸気路４１ との間を第１図二重線矢印で示すような
清浄空気流の流動通路Ｆ１が形成される。

清浄空気室ａには、その上壁より、図示しない排気系に
連なる二次空気取出通路６□が挿入され、その取出通路
６１の挿入部先端、即ち吸込端部６ａ□は前記流動通路
Ｆ１に沿うように配設されると共に、その吸込ロア、が
清浄空気流の流動方向に対向するように開口される。

前記吸気路４１の下方いおいて清浄空気室Ｂ□の下部に
は内燃機関の、図示しないクランクケースに連通される
ブローバイガス還流通路５１の放出端部が開口され、こ
の開口部は、前記二次空気吸込ロア１より清浄空気流動
通路Ｆ１下流側に離間した位置に置かれる。

清浄空気室Ｂ１の下方隅部には通孔１０を穿設した区画
板８によって、前記ブローバイガス還流通路５１に直接
連通するブローバイガス流入室９が形成されており、ブ
ローバイガス還流通路５１より清浄空気室ａ内に流入し
たブローバイガスは、第１図実線矢印で示すように流れ
て、清浄空気流動通路Ｆ１の、前記二次空気吸込端部６
ａ□よりも下流側に導入されるようになっている。

次に第１図に示す第１実施例の作用について説明すると
、いま内燃機関が運転されると、図示しない吸気通路４
１に及ぼされる吸気負圧によって大気は第１図二重線矢
印で示すように大気導入通路３１を通って未清浄空気室
Ａ□内に入り、クリーナエレメント２１を通過して浄化
された後、清浄空気室Ｂ□内に流入し、ここより吸気路
４１を通って気化器の吸気道へ供給される。

またクランクケース内のブローバイガスは、ブローバイ
ガス還流通路５□を通って清浄空気室Ｂ１内に入り、該
室Ｂ１内では第１図実線矢印で示すようにＵ字状のブロ
ーバイガス流動流路Ｐ１を通り、清浄空気流動通路Ｆ１
の前記吸込端部＄ａ、より下流側で清浄空気と合流して
、吸気路４□に入りそこから気化器へ導入される。

また清浄空気の一部は、二次空気取出通路６１に連通さ
れる。

図示しない排気系内の脈動負圧によって第１図に二点鎖
線矢印で示すように二次空気取出通路６１に流入されそ
こより排気系に導かれ、排気浄化用に供される。

而して清浄空気室Ｂ０内に放出されたブロー−バイガス
が万一、二次空気取出通路６１の吸込ロア１側へ流動し
ようとしても、その流動は、前記吸込端部６ａ１に沿っ
て勢いよく流動する清浄空気流の大きな流動圧を以て効
果的に阻止される。

第２図には本考案エアクリーナの第２実施例が示される
。

この実施例ではクリーナケース１１の下部に未清浄空気
室Ａ２が、その上部に清浄空気室Ｂ２が形成され、それ
らの室Ａ、、 Ｂ２の連通部に中空円筒状のクリーナエ
レメント２□が介在される。

未清浄空気室Ａ２の一側に大気導入通路３□が連通され
、清浄空気室Ｂ２の他側には気化器の吸気道に連通ずる
吸気路４゜が開口され、さらにその上部にブローバイガ
ス還流通路５２の放出端が開口される。

清浄空気室内にはその上壁より二次空気取出通路６□が
挿入され、この通路６２は吸気路４２の開口端を横切っ
て下方にのび、その吸込端部６ａ２はクリーナエレメン
ト２゜内申空部に臨んで清浄空気流動通路Ｆ２に沿うよ
うに配設されると共に、その吸込ロア□は清浄空気の流
れに対向して開口される。

大気は第２図二重線矢印で示すように大気導入通路３２
、未清浄空気室ん、クリーナエレメント２２、清浄空気
室Ｂ２を通って吸気路４□へ流れ、またブローバイガス
還流通路５□からのブローバイガスは、第２図実線矢印
で示すように清浄空気室Ｂ２内を流れて、清浄空気流動
通路Ｆ２の、二次空気吸込端部６ａｚより下流側で清浄
空気と合流し、吸気路４゜へ流れる。

また清浄空気室Ｂ２内の清浄空気の一部は第２図二点鎖
線に示すようニ、フローバイガス還流通路Ｐ２の下方に
おいて二次空気取出通路６□に流れる。

Ｃ考案の効果 以上のように本考案によれば、クリーナエレメントと気
化器の吸気道に通じる吸気路との間を流れる清浄空気流
の流動通路中に、二次空気取出通路の吸込端部を該流動
通路に沿うよに配設すると共に、その吸込口を該清浄空
気流の流動方向に対向するように開口し、前記流動通路
の、前記吸込端部よりも下流側にブローバイガスが導入
されるように、前記ブローバイガス還流通路の放出端を
前記吸込口より前記流動通路下流側に離間させて開口し
たので、清浄空気流動通路の、前記吸込端部よりも下流
側に放出されるブローバイガスを、そこを勢いよく流れ
る清浄空気流によってその下流側即ち吸気路側へ強力に
誘導することができる。

その上、上記ブローバイガスが万一、二次空気取出通路
の吸込口側へ流動しようとしても、その流動を、該二次
空気取出通路の吸込端部に沿って勢いよく流動する清浄
空気流の大きな流動圧を以て確実に阻することができる
から、清浄空気室内に従来のように隔壁を特別に設けず
とも、二次空気取出通路へのブローバイガスの侵入を極
めて効果的に阻止することができ、該通路に長期に亘っ
て所定量の清浄空気を確実に流通させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案エアクリーナの第１実施例の縦断側面図
、第２図はその第２実施例の縦断側面図である。 Ａ、、 ＡｉＩ・・・・・・未清浄空気室、Ｂ１．Ｂ２
・・・・・・清浄空気室、Ｆｌ、 Ｆ２・・・・・・清
浄空気流動流路、１１，１２・・・・・・クリーナケー
ス、２ｔ ９ ２２・・・・・・クリーナエレメント、
４□、４□・・・・・・吸気路、５□、５□・・・・°
・ブローバイガス還流通路、６． 、６□・・・・・・
二次空気取出通路、６ａ□、６ａ２・・・・・・吸込端
部、７１．７□・・・・・・吸込口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアクリーナケース内をクリーナエレメントによって大
   気に連通ずる未清浄空気室と、気化器の吸気道に連通ず
   る清浄空気室とに区画し、前記清浄空気室内に、内燃機
   関のクランクケースに連通ずるブローバイガス還流通路
   の放出端および内燃機関の排気系に連通ずる二次空気取
   出通路の吸込端をそれぞれ開口してなる、内燃機関用エ
   アクリーナにおいて、前記クリーナエレメントと気化器
   の吸気道に通じる吸気路との間を流れる清浄空気流の流
   動通路中に、前記二次空気取出通路の吸込端部を該流動
   通路に沿うように配設すると共に、その吸込口を該清浄
   空気流の流動方向に対向するように開口し、前記流動通
   路の、前記吸込端部よりも下流側にブローバイガスが導
   入されるように、前記ブローバイガス還流通路の放出端
   を前記吸込口より前記流動通路下流側に離間させて開口
   したことを特徴とする、内燃機関用エアクリーナ。