JPS6024966B2 - 自動車用ギャボックスのシフト機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、出力歯車シャフト上に自由回転可能に藤支さ
れた歯車を有し、これらの歯車がシャフト上を軸線方向
に移動可能な二個又はそれ以上の係合スリーブによりシ
ャフトに対して選択的に固定出来るようになっており、
前記係合スリーブがギャボツクスの鞠線方向に移動可能
な個々のシフトフオークと係合するとともにシフト機構
がこれらのシフトフオークと協働し、シフト機構に連結
されたギャレバーがシフトされた時に係合スリーブを移
動させて歯車のシャフトに対する選択的な固定を行う如
くなされている型式の自動車用ギャボックスにおけるシ
フト機構に関する。

前述した型式のギャボックスにおける周知のシフト機構
は一般ギャボックスの鯛線方向に移動可能な、個々にフ
オークが固定されている複数本のシフトロッドを有して
いる。

シフトロッドの数はギャボックスの歯車の数によって定
まる。移動させるべきシフトロッドの選択はギャレバー
に連結されたセレクター機構の補助により行われる。こ
の周知の構造は多くの欠点を有している。これらの構造
は非常に多数の部品より成り、従ってコストを高め、組
立体を複雑化するとともにシフト信頼性を低下する。多
数の摩鞍面があることはシフト操作を重くする。これら
の構造はまた広い空間容積を必要とし、ギヤボックスの
ハウジングの高さ及び中寸法に影響する。本発明は数少
し、しかも安価な部品で構成され、組立が簡単で、軽く
個々のシフト操作の行えるシフト機構を提供することを
目的とする。

この目的は本発明により、ギャボックスの軸線方向へ伸
長し、フオークを移動可能に軸支しているシフトロッド
と、このシフトロッド‘こ平行に且つ直角に移動可能に
配置されたシフトプレートと、シフトロッドに対して直
角に移動可能に配置、されたセレクタープレートとを有
し、シフトプレ−トもしくはセレクタープレートの何れ
か一方が他方の上側面に配置されている如きシフト機構
によって達成される。

両プレートは少くとも二個の制御開□即ち空所を有して
これら空所がそれぞれのフオークの一部を保持しており
、又両プレートは何れかのフオークのみが一度に移動出
来るとともにその間他方のフオークはセレクタープレー
トによりニュートラル位置に固定され、又移動させしめ
るべきフオークの選択がシフトロッドに対して直角方向
のシフトプレート及びセレクタープレートの移動によっ
て行われる如き形態を有している。前述の利点に加えて
、このことはギャボツクスの寸法を小さくなし、従って
価格を低下させる。

このシフト機構は制御閉口及びそれらの配置を変更する
だけで極めて多数のトランスミッションに適用すること
が出来る。本発明を添附図面に示す具体例を参照して以
下に説明する。

第１図及び第２図に示されたギャボックスは前進４速及
び後退１速の通常の型式のものである。

出力シャフト１には１〜３段ギャ用の歯車（図示せず）
が自由回転可能に藤支されている。シンクロナイズ装置
により係合スリーブ２を移動させることによって、１段
及び２段ギャ用の歯車が交互にシャフトー上に固定出来
るようになっており、同様な係合スリーブ３を移動させ
ることによって、３段ギャ用歯車がシャフト１に固定さ
れるか、或いはシャフトーが４段ギャにおける入力シャ
フト（図示せず）に連結出来るようになっている。第３
の係合スリーブ４は中間シャフト５上に移動可能に軸支
されており、後退ギャ用の中間歯車をシャフト５上に固
定するようになっている。係合スリーブ２及び３の移動
はそれぞれのスリ−ブと係合するシフトフオーク６及び
７を移動することにより通常の如く行われるのであり、
一方係合スリーブ４の移動はシフトレバー移動させて行
われる。このシフトレバー８はギヤボツクスのハウジン
グ９に移動可能に鞠支されており、一端が係合スリーブ
４と係合されている。本発明によれば、フオーク６及び
７はシフトロッド１０‘こ移動可能に軸支されており、
このロッドは第１図及び第２図に示す具体例においては
ハウジング９に対し移動可能及び回転可能に軸支されて
いる。

このシフトロッドはハウジングの外方へ伸長する端部１
１を有し、これはギャレバー（図示せず）を横方向に揺
動することでシフトロッド１０を回転せしめる一方、レ
バーを縦方向に揺動することでシフトロッド１０を滑動
せしめる如き構造にてギャレバーに作動的に連結される
ように意図される。シフトフィンガーにはピン１３によ
りロッド１１の大体中央に固定されている。シフトロッ
ド１０及びギャボックスの上壁１４の間に後述でシフト
プレートと称する下側プレート１５及び後述でセレクタ
ープレートと称する上側プレート１６がある。セレクタ
ープレート１６は第３図に最も良く見られる如く対向両
側に平行な３つのノッチ１７が形成されている。ピン１
８はハウジングの上壁１４から／ッチ１７内へ伸長して
いる。これらのピン１８はセレクタープレート１６の下
側にてワツシヤー１９が取付けられている。この構成に
より、セレクタープレート１６はハウジング９に対し横
方向に僅かな距離を移動可能となっている。シフトプレ
ート１５はセレクタープレートに形成せる個々の長円形
関口２１と係合する４つのピン２０を有しており、これ
らのピンはセレクタープレート１６の上側面にヘッド２
２を有している。これらの閉口２１はシフトロッド１０
と平行に伸長し、シフトプレートがその方向においてセ
レクタープレートに対して移動可能となしている。ピン
２０が関口２１内に係合することにより、シフトプレー
トはセレクタープレートとともに閉口２１の伸長方向に
変移可能である。セレクタープレート１６とハウジング
との間のばね２３はセレクタープレートを一方側に押圧
している。シフトプレート１５及びセレクタープレート
１６はそれぞれ中央閉口２４及び２５を有し、これらを
通ってシフトフィンガー１２が伸長している。

シフトロッド１０の長手方向における関口２４の長さは
シフトフィンガーの寸法にほぼ一致し、又閉口２５は開
□２１と大体同じ長さである。開口２５の両側にはスト
ッパー２６が形成され、これらストッパーは外側面にシ
フトフィンガー１２の外端に関するストッパー面２７を
形成している。シフトロッド１０を回転させることによ
りセレクタープレート１６はシフトフィンガー及びスト
ッパー２６を介しシフトプレート１５とともにハウジン
グに対し横方向に移動出来、又シフトロッドを移動させ
ることにより、シフトプレートはシフトフィンガーを介
してハウジングの長手方向にセレクタ日プレートに対し
て移動されることが出来る。セレクタープレート１６に
は異なる形状の３つの制御閉口３１，３２及び３３が形
成されており、又シフトプレート１５には同様に異る形
状の一つの制御開□３４及び３５、及びノッチ３６が形
成されている（第３ａ図及び第３ｂ図を参照）。

これらのそれぞれセレクタープレート１６及びシフトプ
レート１５の開□３１，３２及び３４，３５はそれぞれ
常にオーバーラップ部分を有し、そのオーバーラップ部
分内にそれぞれフオーク７の伸長部７ａ及びフオーク６
の伸長部６ａが侵入する如き形状とされて配置されてい
る。シフトレバー８の端部８ａは開□３３内に侵入して
おり、或る場合には以下に述べる如くノッチ３６とも係
合するのである。第３図はフオーク６，７及びニュート
ラル位置にあるレバー８を示しており、セレクタープレ
−ト１６及びシフトプレート１５は１段又は２段の何れ
かにシフトする位置にある。

ギャレバーは通常の「Ｈ」形のシフトパターン用のもの
で、運転席から見て左方向に押されている。何故ならば
セレクタープレート及びそのギヤレバーはばね２３によ
り３段及び４段の間のニュートラル位置に通常保持され
ているからである。第３図におけるニュートラル位置か
ら第４図に示す１段ギャにシフトするにおいて、フオー
ク６はシフトプレート１５の閉口３５の端部により図面
で右方向に押される。

この時、フオーク７はシフトプレートの移動による影響
は受けない。何故ならば「関口３４の形状はその何れの
端部もフオーク７に対して作用することなくこの移動を
行わしめるよな形状となされているからである。この代
わりに、このフオ−クはセレクタープレート１６により
その開口３１内に固定されている。第５図では２段ギャ
が係合されている。フオーク６は左方端に押これ、図示
位置に関口３５の端部によって位置決めされている。フ
オーク７はまだセレクタープレート１６の関口３１内に
固定されている。第６図に示す如く２段から３段へシフ
トするにおいて、セレクタープレート１６及びシフトプ
レート１５はまずニュートラル位置へ移動させる。

これらプレ−トは次に上方へ移動され、更に第６図に見
られる如く右方向へ移動される。このことは先ずフオー
ク６をセレクターブレートの関口３２内に固定し、次に
フオーク７が閉口３４の端部により図中右方向へ移動さ
れる。第７図では４段ギャが係合されている。

このフオーク７は開口３４の端部により左方端位置に移
動されている。フオーク６はまだセレクタープレートの
関口３２内に固定されている。前述した総てのギャ位置
において後退ギャレバー８はセレクタープレートの関口
３３内に固定されるのであり、決してシフトプレートの
ノッチ３６と係合することはない。

後退ギャが係合されると、セレクタープレート１６はニ
ュートラル位置から第８図に示す位置へと移動される。

このことはフオーク６及び７を関口３２及び３１内に固
定するのであり、これはしバー８がシフトプレートのノ
ッチ３６内に移動するのと同時に行われる。シフトプレ
ートが次に図中右方向へ移動されると、レバー端部８ａ
もまた右方向へ移動して後退ギャが係合される。セレク
タープレート１６及びシフトプレ−ト１５の移動は前述
の如く本発明の第１図〜第８図に示す具体例でシフトロ
ッド１０を回転し糟動ごせることにより達成されるので
ある。

第９図及び第１０図はシフト機構の他の具体例を示し、
これは前述の機構とはシフトロッド４０がギャボックス
のハウジング９内で単に移動可能であることを必要とす
る機成である点で相異する。

ここでｉ‘まシフトフインガーはボールジョイント４２
に鞠支されたギャレバ−４３の伸長部で形成されている
。このシフトフィンガー４１の外端は部材４５の機構４
４と係合し、部材４５はピン４６によりシフトｏツド４
川こ固定的に結合されている。部材４５はシフトプレー
ト１５の閉口４７と係合する。セレクタープレート１６
は最穴４８を有し、この中にシフトフィンガー４１の外
端が侵入している。開口４８の長手方向に沿ってシフト
フィンガー用のストッパ一面４９が形成されている。セ
レクタープレート１６の移動は、シフトフィンガー４１
のギャボックスに対して横方向に揺動し、フィンガーの
外端がストッパ一面４９の一つと協働するようになすこ
とによって行われる。

シフトプレートの移動は、フィンガー４１をギャボック
スの軸線方向に揺動し、フィンガーの外端が移動程度に
応じて溝４４の一端と協働することにより行われる。こ
れ以外は機構及び構造とも前述した第１図〜第８図に関
する説明と同じである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるシフト機構の具体例に関する部分
的に切除せる自動車用４速ギヤボックスの側面図、第２
図は第１図の項ロ−０‘こ沿う断面図、第３図は第１図
のシフト機構のニュートラル位置における部分的な上面
図、第３ａ図はセレクタープレートの平面図、第３ｂ図
はシフトプレートの平面図、第４図〜第８図は異なるギ
ャ位置におけるシフトプレート及びセレクタープレート
の位置を示す第３図の機構の平面図、第９図はシフト様
横の別の具体例を示す第１図と同様な側面図、第１０図
は第９図の項×−Ｘに沿う断面図。 １・・・・・・出力シャフト、２，３，４・・・・・・
係合スリーブ、５……中間シャフト、６，７……フオー
ク、８……シフトレバー、９……ハウジング、１０，４
０……シフトロッド、１２，４１……シフトフインガー
、１５……シフトプレート、１６……セレクタープレー
ト、２０……ピン、２１……長円形閉口、２４リ２５・
・・・・・関口、２７，４９・・・・・・ストッパ一面
、３１，３２，３３，３４，３５・・・・・・制御閉口
、３６・・・・・・ノッチ、４２・・・・・・ボールジ
ョイント、４４……溝、４８・・・・・・開口。 ＦＩＧ．３ＦＩＧ．３０ ＦＩＧ．３ｂ ＦＩＧ−ム ＦＩＧ．５ ＦＩＧ．６ ＦＩＧ．７ ＦＩＧ．８ ＦＩＧ．ｌ ＦＩＧ．２ ＦＩＧ．９ ＦＩＧ．１０

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自由回転可能な歯車を出力シヤフト上に軸支し、前
   記歯車が前記シヤフト上を軸線方向に移動可能な少くと
   も二個の係合スリーブにより選択的に前記シヤフトに対
   して固定出来るようになつており、前記係合スリーブが
   ギヤボツクスの軸線方向に移動可能な個々のシフトフオ
   ークと係合する形式の自動車用ギヤボツクスのシフト機
   構において、前記シフト機構に連結されたギヤレバーが
   シフトされる時係合スリーブを移動させてシヤフトに対
   する歯車の選択的な固定を行うようにフオークと協働す
   る前記シフト機構において、ギヤボツクスの軸線方向に
   伸長し、フオーク６，７を移動可能に軸支したシフトロ
   ツド１０，４０と、該シフトロツドに平行及び直角方向
   に移動可能なシフトプレート１５と、該シフトロツドに
   直角方向に移動可能なセレクタープレート１６とを有し
   、前記シフトプレート及びセレクタープレートの何れか
   一方が他方の上側面に配置され、前記両プレートが少く
   とも二個の制御開口即ち空所３１，３２及び３４，３５
   を備えて、前記空所がそれぞれのフオークの一部６ａ，
   ７ａを保持するとともに前記シフトプレートにより一度
   に一方のフオークのみが移動出来、その間他方のフオー
   クは前記セレクタープレートによりニユートラル位置へ
   固定され、且つ移動させるべきフオークのこの選択が前
   記シフトプレート及びセレクタープレートの前記シフト
   ロツドに対し直角な方向の動きによつて行われるように
   構成されていることを特徴とするシフト機構。 ２ セレクタープレート１６がギヤボツクスのハウジン
   グ９に移動可能に軸支され、シフトロツドの長手方向に
   伸長した長円形開口２１を有しており、シフトプレート
   １５が前記開口と係合するピン２０によりセレクタープ
   レート上に揺動可能に軸支されており、セレクタープレ
   ート及びシフトプレートと係合したシフトフインガー１
   ２，４１がギヤボツクスのギヤレバーと作動的に連結し
   てハウジングに対しセレクタープレートを移動せしめ、
   又ギヤレバーの運動によりセレクタープレートに対して
   シフトプレートを移動せしめるようになつていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシフト機構。 ３ シフトロツド１０がギヤボツクスのハウジングに回
   転可能で移動可能に軸支されておりシフトフインガー１
   ２がシフトロツドに固定的に連結されるとともにシフト
   プレート１５及びセレクタープレート１６の開口（それ
   ぞれ２４，２５）を通して伸長しており、セレクタープ
   レートの開口２５がシフトプレートの開口２４よりもシ
   フトロツドの長手方向に大なる直径を有し、シフトフイ
   ンガーがシフトロツドとともに移動する時セレクタープ
   レートに対するシフトプレートの移動を生ぜしめるよう
   になつており、又セレクタープレートがその上面の上方
   に或る距離を置いてストツパー面２７を有し、このスト
   ツパー面がシフトフインガーの両側においてシフトフイ
   ンガーのシフトロツドと平行に伸長していて、シフトロ
   ツドが回転された時セレクタープレートの移動を生ぜし
   めるよになつていることを特徴とする特許請求の範囲第
   ２項記載のシフト機構。 ４ シフトロツド４０がギヤボツクスのハウジングに移
   動可能に軸支されており、ボールジヨイント４２により
   ハウジングに揺動可能に軸支されたシフトフインガー４
   １がセレクタープレート１６の開口４８を通つて下方へ
   伸長し、その外端がシフトプレートの開口４７と係合し
   たシフトロツドに固定された部材４５内をシフトロツド
   の横方向に伸長する溝４４と係合し、セレクタープレー
   トの開口はシフトフインガーがシフトロツドに平行に揺
   動された時セレクタープレートに対してシフトプレート
   が移動するような寸法をシフトロツドの長手方向に有し
   ており、又、セレクタープレートの開口４８の長手方向
   側縁がシフトフインガーのストツパ一面４９を形成して
   シフトフインガーがシフトロツドに対して横方向に揺動
   された時セレクタープレートの移動を生ぜしめるように
   なつていることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載
   のシフト機構。 ５ 前進４速及び後退１速のギヤボツクスのシフト機構
   において、セレクタープレート１６が１段及び２段ギヤ
   の間のシフトを行う為に出力シヤフト１上の係合スリー
   ブ２を移動せしめるように構成された第１のフオーク６
   に関す第１の制御開口３２、３段及び４段ギヤの間のシ
   フトを行う為に出力シヤフト１上の係合スリーブ３を移
   動せしめるよに構成された第２のフオーク７に関する第
   ２の制御開口３１、及びニユートラル位置及び後退ギヤ
   の間のシフトを行う為に中間シヤフト５上の係合スリー
   ブ４を移動せしめるよに構成されたシフトレバー８に関
   する第３の制御開口３３を有しており、シフトプレート
   １５が第１及び第２のフオークに関する第１及び第２の
   制御開口３５，３４及びレバーの為の制御開口即ちノツ
   チ３６を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
   １〜４項のいずれかに記載のシフト機構。 ６ セレクタープレート１６がシフトロツド１０，４０
   の一側に対してばね押圧されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１〜５項のいずれかに記載のシフト機構
   。