JPS6023784Y2 - テ−プレコ−ダの曲間検出回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動選曲を行うテープレコーダーの曲間検出回
路に関する。

従来、この種の曲間検出回路は通常の再生と、早送りお
よび巻戻し再生の再生動作モードに応じて時定数回路、
高域ろ波器、スレシホールド・レベルの切換えを行って
いなかった。

従って曲間検出すなわち曲数検出と曲番検出は前記一方
の再生動作モードに対してしか行なわれなかった。

従って、ある曲番の曲を演奏中の場合に、次にある曲番
の曲を演奏希望する場合は、操作パネルの選曲ボタンを
操作して、演奏中の曲番の数にある数を算出して該当す
る数の選曲ボタンを操作して次の演奏希望の曲番の数に
一致させる必要があった。

その為、前記操作が非常に煩雑となる欠点があった。

本考案は、曲間検出回路に於いて通常の再生と、早送り
および巻戻し再生の動作モードに応じて高域ろ波器、ス
レシホールド・レベル設定回路、時定数回路の切換えを
自動的に行うものである。

従って曲間部分を正確に検出可能とし、演奏中の曲番を
表示すると同時に、次に演奏希望の曲番の操作パネルの
操作ボタンを押圧するのみで、プリセットを完了するも
のである。

従って、従来の操作に比べ、大幅に簡易化されるもので
ある。

次に本考案の実施例について図面を参照して説明する。

本考案による第１の実施例の曲間検出回路の回路図を第
１図に示す。

１は録音テープの記録信号を検出する検出ヘッドで２は
検出ヘッドの出力を所定の値に増幅し且つその出力を２
分する増幅器である。

３，４は不要な超低周波成分を除去する高域ろ波器で、
増幅器２の出力を５，６のスレシホールド・レベル設定
回路に印加するものである。

スレシホールド・レベル設定回路５，６は所定の増幅度
を有する増幅器７，８と所定のスレシホールド・レベル
を決定するトランジスタ９．１０との直列接続により構
成されている。

１１．１２は各々時定数Ｔ１．Ｔ３を有する第１の時定
数回路で１１は第１の再生動作モードに適合し１２は第
２の再生動作モードに適する特性を有するものである。

１５は第２の再生動作モード時にバイ・レベルの出力電
圧を発生するレベル電圧発生器である。

１３は２入力端子を有する論理積素子でその一方の入力
端子は極性反転入力でレベル電圧発生器１５に接続され
、他入力端子は第１の時定数回路１１の出力端子に接続
されている。

１４は２入力端子を有する論理積素子でその各々はレベ
ル電圧発生器１５と第１の時定数回路１２の出力端子に
接続されている。

１６．１７は各々時定数Ｔ２．Ｔ、を有する第２の時定
数回路で、その各々の出力端子は論理和回路素子１８の
２つ入力端子へ入力され、その出力端子は曲間検出回路
の出力端子１９へ接続されている。

以上のように、本考案による曲間検出回路の波形整形回
路は通常の再生時の信号が通過する第１の波形整形回路
２０と早送り、巻戻し時の信号が通過する第２の波形整
形回路２１とから戒る。

すなわち第１の波形整形回路２０は高域ろ波器３と、ス
レシホールド・レベル設定回路５と、第１の時定数回路
１１と、論理積回路素子１３と、第２の時定数回路１６
の直列接続により構成されている。

そして第２の波形整形回路２１は高域ろ波器４とスレシ
ホールド・レベル設定回路６と第１の時定数回路１２と
論理積回路素子１４と第２の時定数回路１７の直列接続
より構成されている。

次に動作について前記第１図と各部の波形図を示す第２
図を参照して説明する。

尚、第２図の波形図は各項について第１の波形整形回路
２０と第２の波形整形回路２１の同等部分にいて示すも
のであり、両者の相対的な関係を示すものである。

従って両者の振幅、時間幅は同一ではない。

録音テープが検出ヘッド１上を通過中の場合その検出ヘ
ッド出力は出力を２分する増幅器２で所定の大きさに増
幅された後その出力は２分されて第１、第２の波形整形
回路２０．２１に印加される。

第１．第２の波形整形回路２０．２１のいずれの出力が
出力端子１９へ印加されるかは、再生動作モードにより
決定される。

すなわち、第１の再生動作モード時はレベル電圧発生器
１５の出力はロー・レベルの為、論理積回路素子１３へ
の入力は極性が反転されてバイ・レベルとなり第１の波
形整形回路２０の出力が出力端子１９へ印加される。

そして、第２の再生動作モード時はレベル電圧発生器１
５の出力はバイ・レベルとなる為、論理積回路素子１２
への入力はバイ・レベルとなり、第２の波形整形回路２
１の出力が出力端子１９へ印加される。

まず第１の再生動作モード時について説明すると、第１
の波形整形回路２０への第２図のイに示す入力は高域ろ
波器３で不要な超低周波成分を除去され第２図の口に示
す出力となる。

モしてスレシホールド・レベル設定回路５に入力され、
その中の増幅器７で所定のレベルに迄増幅され第２図の
八に示す出力となり、次段のトランジスタ９のベース・
エミッタ間電圧により決定されるスレシホールド・レベ
ル以下のノイズ分が削除され第２図の二に示す出力とな
る。

そして第１の時定数回路１１を経由して時定数Ｔ□の遅
れを生じて第２図のホに示す出力となる。

ここで、レベル電圧発生器１５の出力はロー・レベルで
あるが、論理積回路素子１３への入力は極性反転端子を
経由する為、バイ・レベルとなり、第１の時定数回路１
１の出力端子のａ、ｂ間のバイ・レベル部分では、論理
積回路素子１３への出力端子はバイ・レベルとなる。

そしてその出力は第２の時定数回路１６を経由すること
により更に時定数Ｔ２の遅れを生じ、第１の波形整形回
路２０により与えられる全体の遅延量は所定量のＴ□十
Ｔ２となり第２図のトに示す出力となって論理積回路素
子１８を経由して出力端子１９へ印される。

次に、第２の再生動作モード時の場合も前記第１の再生
動作モード時の場合と同様の動作を行う。

この場合は、検出ヘッド１の出力の出力を２分する増幅
器２を経由した出力は第２の波形整形回路２１へ印加さ
れる。

この場合は、レベル電圧発生器１５はバイ・レベル出力
となり論理積回路素子１４の入力端子に印加される為、
前記第１の再生動作モード時と同様に出力端子１９には
第２図のトの出力が印加される。

ここで、前記２種類の再生動作モード間に、１時的に他
方の動作モードが挿入された場合、すなわち第２図のへ
に於けるＴ５期間がロー・レベルになった場合を考察す
る。

この部分は無信号部分ではなく、再生動作モードの変化
によって、レベル電圧発生器１５の出力状態が変化する
場合に、論理積回路素子１３゜１４の動作が切換わる際
に発生する過渡現象によるをのである。

そして、このＴ５期間は次段の第２の時定数回路１６．
１７によりロー・レベルとなる。

以上のように、第２の時定数回路１６，１７は誤動作防
止に有効な働きをしている。

本考案は以上説明したように、自動選曲を行うテープレ
コーダーの曲間検出回路に於いて、通常の再生と、早送
りおよび巻戻し再生の動作モードに応じて通過させる波
形整形回路を論理積回路素子により切換えるものである
。

すなわち前記２種類の再生動作モードに応じて高域ろ波
器、スレシホールド・レベル設定回路、時定数回路を自
動的に切換えることにより、再生動作モードに関係なく
曲間部分を正確に検出可能とし得るものである。

従って、テープレコーダーに於いて演奏中の曲番を表示
すると同時に、次に演奏希望の曲番の操作パネルの操作
ボタンを押圧するのみで、演奏希望の曲番のプリセット
を完了し得るものであり、従来より選曲操作が簡単な装
置も提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のブロック図、第２図は第１
図に於ける各部の波形図を示す。 １・・・・・・検出ヘッド、２・・・・・・出力を２分
する増幅器、３，４・・・・・・高域ろ波器、５，６・
・・・・・スレシホールド・レベル設定回路、１１，１
２・・・・・・第１の時定数回路、１３，１４・・・・
・・論理積回路素子、１５・・・・・・レベル電圧発生
器、１６．１７・・・・・・第２の時定数回路、１８・
・・・・・論理和回路素子、１９・・・・・・出力端子
、２０・・・・・・第１の波形整形回路、２１・・・・
・・第２の波形整形回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 通常の再生を行なう第１の再生動作モードとこの動作モ
   ードよりテープ速度が大きい早送りおよび巻戻し時に再
   生を行なう第２の再生動作モードとを持つテープレコー
   ダーにおいて、 テープに記録された信号を検出する検出ヘッドと、 前記第１および第２の再生動作モードに応じて異なるそ
   れぞれの状態を示すレベル電圧を発生するレベル電圧発
   生器と、 それぞれの再生動作モードに応じて回路定数が決められ
   、前記第１および第２の再生動作モード時に前記検出ヘ
   ッドによる検出信号を処理する第１および第２の波形整
   形回路と、 これら第１と第２の波形整形回路の各々の出力の論理和
   を曲間の検出制御信号として取出す論理和回路とを備え
   、 前記第１および第２の波形整形回路のそれぞれが、前記
   検出ヘッドの検出信号のうち前記再生動作モードに応じ
   た所定の値以下の低周波数成分を除去する高域ろ波器と
   、 この高域ろ波器の出力のうち所定のスレシホールド・レ
   ベルを越える信号骨のみを取出すスレシホールド・レベ
   ル設定回路と、 この設定回路の出力を平滑しかつこの出力に所定の遅延
   時間を与える第１の時定数回路と、この第１の時定数回
   路の出力と前記レベル電圧発生器の出力との一致出力を
   その再生動作モードの指定に応じて得る論理積回路と、 前記一致出力を所定量遅延し前記論理和回路に送出する
   第２の時定数回路とを有することを特徴とするテープレ
   コーダーの曲間検出回路。